福祉
カタカナ語辞典 大西健二著
創元社
まえがき 社会福祉士、介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター
大西 健二
福祉の勉強を始めた時、まず最初に感じたことは「福祉用語 の意味がわからない」ではありませんでしたか? それもいち ばん困ったのが「カタカナ語」 。ソーシャルワークにケースワ ーク、スーパービジョンにノーマライゼーション、A D L に QOL、 『いったい、何これ!』っていう感じでした。 「言葉がわかれば福祉がわかる」 。福祉のテキストや福祉用語 としてよく出てくる「カタカナ語」を、なるべくわかりやすく 理解しやすいように解説しました。 福祉関係の教員や学生はもとより、介護福祉士・社会福祉 士・精神保健福祉士・福祉住環境コーディネーター・介護支援 専門員などの資格取得をめざす社会人、そしてホームヘルパー 養成講座受講者などには、すぐに役立つとても便利な「福祉カ タカナ語辞典」です。 社会福祉のカタカナ語から、医療・家政・住宅用語まで、 幅広く網羅されているこの辞典を有効に活用されることによ り、勉学成就や資格試験合格が現実のものとなることと信じて います。
3
もくじ
ハ
137
A
231
23
ヒ
155
B
233
ウ
30
フ
161
C
234
エ
35
ヘ
177
D
237
オ
42
ホ
182
E
238
F
239
G
240
H
241
ア イ
7
カ
47
マ
192
キ
51
ミ
200
ク
54
ム
202
ケ
63
メ
203
I
242
コ
68
モ
207
J
244
サ
ヤ
208
K
245
76
L
245
シ
83
ユ
209
M
246
ス
91
ヨ
211
N
247
セ
100
O
248
103
ラ
211
ソ
タ
リ
214
P
249
108
ル
222
Q
253
チ
112
レ
223
R
253
ツ
115
ロ
226
S
254
テ
115
ト
ワ
228
122
ナ ニ
T
255
U
257
129
V
257
132
W
257
ヌ
134
X
258
ネ
134
Y
259
ノ
136
γ
259
数
259
4
福祉 カタカナ 語辞典
凡 例 1.配列は、五十音、アルファベット、ギリシャ文字、数字順とし、それぞれの群ごとにまとめた。 2.カタカナ表記については、文化庁標準表記と共同通信社の基準を踏襲し総合的に判断した。 連語の場合→中点を入れずに続けるのを基本とする。ただし、なじみのない長い語が続い て判読しづらい場合は、中点で区切ってわかりやすく配慮した。動詞過去形による形容動 詞の場合は、中点で区切ることを原則とした。 (例)アートセラピー、アナクリティック・ディ プレッション、インフォームド・コンセント。 3連語以上の場合→各タームごとに中点で区切ることを原則とし、慣用化している場合は、 その例外と見なした。 (例)クオリティー・オブ・ライフ、ケース・バイ・ケース。マンツーマン。 また、慣用化も配慮し、加齢としてはエイジ、世代としてはエージとするなど、ニュアン スの違いを尊重した。デイとデー、プレイとプレーなども同様である。 3.音引きについては、前母音として扱った。 4.略語については、原語部分の略語相当文字を大文字とした。 (例)QOL(Quality Of Life) 5.原語については、英語の場合は米語を標準とし、特に明記せず、他国語については、そ れぞれの後に1字空きで、以下の略記号で記した。 ラテン語……羅、フランス語……仏、ドイツ語……独、オランダ語……蘭、 ポルトガル語……葡、中国語……中、和製英語……和 6.表記に関しては、一般用語については、文化庁標準表記に準じながら、一般通称の目安と して新聞表記を優先し、共同通信社『記者ハンドブック』 (第9版)その他を参照した。 送り仮名については、活用語尾送りを優先した。 医療用語については、社会保険診療報酬支払基金による「ICD10対応電子カルテ用標準病 名マスター」と「レセプト電算処理システム傷病名マスター」 (共に2006.3現在)を参照した。 また、一般通称の目安として新聞表記を優先し、共同通信社『記者ハンドブック』 (第9版) その他を参照した。 基本的には、受験便宜を考慮して標準病名マスターを優先しながら、実際的な辞書として の便宜を図り、総合的な融合を試みた。 (例) 『記者ハンドブック』では、 「風邪」 「じんましん」……本書では、標準病名マスター の症例表記にもとづき、 「かぜ」 「じんま疹」 。同様に、 「骨粗しょう症」 「バセドー病」 は、 「骨粗鬆症」 「バセドウ病」 逆の例として、厚生労働省、標準病名マスターの症例表記では、 「癌」 「蛋白質」…… 本書では、 『記者ハンドブック』にもとづき、 「がん」 「タンパク質」 ただし、標準病名マスターの症例表記「ぶどう球菌」は、カタカナ表記も慣用化して いることをかんがみ、 「ブドウ球菌」として立項した。 7. [国立国語研究所「外来語」言い換え提案]については、同研究所の了解を得て引用し、文 末に[国]と付し、記号化して表示した。 8.解説文中に出てくる用語で、特に同時に参照すべき立項項目については、各解説文末に参 照項目として挙げた。 9.ハイフネーションは母音切りを原則とし、やむを得ない改行処理については子音切りも可 とした。 10.行政用語・福祉現場での慣用語としてのカタカナ語については、英語翻訳は付していない。 11.解説内容については、特に明記していない場合、2006年3月末現在の資料統計などを踏ま えた。
6
ア ア
ア ■アーカイブ(archive) 保存記録。記 録保存館。個人や組織が作成した記録 や資料を、組織的に収集し保存したも の。また、その施設や機関[国] 。
■アームスリング(armsling) 吊り包 帯。腕吊り。治療や介護に用いられる 「腕を吊って支え固定する」吊り包帯。 ■アームレスト(a r m r e s t) 肘当て。
■アートセラピー(art therapy) 芸術 療法。音楽・演劇・踊り・絵画・彫刻 など、さまざまな芸術的活動や鑑賞な
福祉用語では、車いすの、肘から手首 (または手)までの腕を載せる部分。 ■アイコンタクト(eye contact 和)視
どによって精神的安定や心身・精神疾 患の治療を図ろうとする心理療法。 ■アートビリティー(artbility) 社会 福祉法人東京コロニーが運営する障害
線を合わせる(目と目で見つめあう)こ とで、意志を通ずること。ノンバーバ ルコミュニケーション(言葉や文字によ らないコミュニケーション)の1つ。
者作品専門のイラストバンク。アート の分野で障害者の持っている才能を活 かして収入に結びつけることを目的と
■アイスパック(ice pack) 局所を冷 やして治療すること。発熱時に頭部の 冷却を行う、打撲などの患部を局所冷
した事業。寄せられてきた障害を持つ 作家の作品(絵画に限る)をストックし、 それをポスターや冊子、カレンダーな どの印刷物に有料で貸し出すことによ
却する、など。冷蔵庫で冷却して繰り 返し使用できるアイスパック製品が市 販されている。 ■アイゼンク,H.J.(Eysenck, Hans Jur-
って、作者にその画料を支払うもの。 ■アーバニズム(urbanism) 都市的生 活様式。アメリカの社会学者ワースの 用語。 『生活様式としてのアーバニズム』
gen : 1916 ∼ 97) ドイツ生まれのイ ギリスの心理学者。MPI(モーズレイ性 格検査)の開発者。主な研究分野は、パ ーソナリティー理論と測定、行動療法、
(1938)によって、人口の質、社会組織、 社会意識の面から都市化の特性を説明 している。→ワース
知能、社会的態度、行動遺伝学など。 →MPI(モーズレイ性格検査) ■アイソメトリック図法(isometric 図
■アームサポート(armsupport) 肘掛 け。いすや車いすなどの、腕を載せる 部分。 ■アームズハウス(Almshouse) もと
法) 住宅などの図形の立体作図法で ある軸測投影法の1つ。アイソメトリッ ク図法では、左右の面と上面が同じ角 度で均等に見えて、正面や側面の水平
もとはイギリスの私設の「救貧院」 。現 在でも、経済的に恵まれない地域の高 齢者に対し住宅を提供している。
線が30°に傾いた図となる。 ■アイデンティティー(identity) 独自 性。自己認識。他者とは違う独自の性 7
ア ア
質。また、自分を他者とは違うものと 考える明確な意識[国]。自己同一性、自 我同一性、主体性、自己の連続性。ア
効果測定。援助の効果(結果)を測定 する方法。高齢者やその家族に直接援 助を行う前と比較して、援助を終えた
メリカの精神分析学者エリクソンが提 唱した自我に関する生涯発達の概念。 社会生活の中で、人が時や場面を超え て成長し変化しながらも基本的には同
時点ではA D L がどう高められたか、な どの分析・評価。 ■アウトサイダー(outsider) 疎外者。 社会に溶け込めずはじき出された者。
一であり、一個の人格として存在して いるという感覚。→エリクソン,E.H. ■アイデンティティー・クライシス(i-
■アウトサイダーアート(outsider art) 知的・身体的障害者による美術作品。 専門的な美術知識を持たない人々によ
dentity crisis) 自己同一性認識の危機。 自己認識の危機。自分の存在理由や使 命感、所属に関して自信をなくし心理 的に不安定になる状態。
る作品。 ■アウトソーシング(outsourcing) 外 部委託。業務の一部を外部に委託する こと[国] 。
■アイデンティファイ(identify) 同一 性認識。同じものだと認めること。同 一の人や物であることを見分け、識
■アウトプット(output) 出力。産出 (量) 。コンピューターなどの出力装置か ら情報を取り出すこと。またその情報。
別・確認すること。 ■アイドリングストップ(idoling stop 和) 停車時エンジン停止。駐停車の 間、車のエンジンを止めること[国]。信
■アウトプット指標(output indicator) 社会計画の関係で言うと、社会指標 は、インプット指標(政策指標など)と アウトプット指標(達成指標など)に区
号待ちや用務などでの駐停車時に、自 動車のエンジンを停止させておくこと。 エネルギー消費量の削減、大気汚染防 止、地球温暖化の抑制などが目的。
分することができ、アウトプット指標 とは、社会計画の結果生じた社会の状 態を示す指標を言う。 ■アウトリーチ(out reach) 援助者側
■アイバンク(eye bank) 眼球銀行。 角膜銀行。角膜の移植を仲介する機関。 眼球提供者(献眼者)の予約登録、死後
が、利用者側に出向いて行って相談や 援助を開始すること。利用者からの訴 えや相談を受けてから援助を開始する
の眼球摘出・保存、移植を希望する人 に角膜を提供する機関。 ■アイメート(eye mate 和) 盲導犬。 盲導犬の愛称。英語ではガイドドッグ
のではなく、社会福祉の実施機関側が 地域社会に出向いて行って、障害者や 高齢者などの住民のニーズを積極的に 発掘し、課題の解決に当たること。館
(guide dog)などと言われる。 ■アイランドセラピー(island therapy) 離島の自然環境に浸ることによって、 心身の疲れを癒す心理療法。
外出張事業。リーチアウト。 ■アウトリーチサービス(out reach service) →アウトリーチ ■アウトロー(outlaw) 無法者。犯罪
■アウトカム評価(outcome evaluation) 8
者。
ア ■アウラ(aura) てんかん発作の直前 に体験される意識症状、異常症状。 ■アカウンタビリティー(a c c o u n t a b i -
■ アクション(action) 行動。行動を 起こすこと。行動開始。 ■アクションプラン(action plan) 行
l i t y) 説明責任。行政や企業などが、 社会に対して、事業に関する情報をい つでも開示し説明できるようにしてい
動計画。行動綱領。アクションプログ ラム。 ■アクションプログラム(action pro-
る責任[国]。説明義務。説得力。責任。 行政機関や企業などは、業務や研究活 動について社会の了解や合意形成を得 るために、対外的に説明する責任があ
gram) 実行計画。実行に移すための 具体的な計画[国] 。 ■アクションリサーチ (action research) 実践研究。グループダイナミックス
るということ。→インフォームド・コ ンセント ■ アカシジア(a k a t h i s i a、a c a t h i s i a) 静座不能。着座不能。向精神薬など
の創始者と言われ、ドイツ、アメリカ で活躍した心理学者レビン(Lewin,K.: 1 8 9 0 ∼ 1 9 4 7)が提唱した社会福祉調査 方法の1つ。小集団の実際の活動現場で
の副作用である錐体外路症状の1つ。筋 硬直による筋疼痛などから、じっと座 っていることができず、室内を歩き回
の研究から、分析やメカニズムの解明 を行い、福祉サービスなどの現状を改 良・改善していこうとする実践的研究。
るなど、運動的に落ち着きのない状態。 内面的に動揺を感じる、不安などの不 快な精神症状を示す程度から、静かに 座ることができない、足を踏み鳴らす、
■アクスライン,V. M.( Axline, V. M.: 1 9 1 1 ∼ 8 8) アメリカの心理学者。ロ ジャーズの弟子で、遊戯療法の開拓者。 非指示的遊戯療法、児童中心療法を提
徘徊する、眠ることができないなど、 さまざまな状態がある。 ■アカデミック・ハラスメント(a c a demic harassment) 大学内でのセク
唱し、情緒障害児の治療に大きく貢献 した。また遊戯療法の基本原則として セラピストが取るべき態度として「8つ の原則」を挙げた。→プレイセラピー
シャル・ハラスメント。学問の世界で 上の者が下をいじめること。大学内で の女性教員や大学院生などに対するセ
■アクセシビリティー(a c c e s s i b i l i t y) 利用しやすさ。情報やサービスなど が、高齢者や障害者も含めてどんな人
クハラや、人事・評価・研究などの面 で受ける性差別。アカハラ。 ■アクアサイズ(aquacise) 水中体操。 ■アクアセラピー(aqua therapy) →ハ
にも利用しやすいこと[国] 。 ■アクセシブルデザイン(accessible design) 製品やサービスなどの設計を、 高齢者や障害者にも配慮したものとし、
イドロセラピー ■アクアビクス(aquarobics 和) 水中 運動法。健康の維持増進のための運動 で、水中で音楽に合わせて身体を動か
利用可能な人の範囲を広げようとする デザイン。→ユニバーサルデザイン ■アクセス(access) ①接続:情報に 接近し利用すること ②交通手段:交
すもの。アクアロビクス。
通や連絡の便 ③参入:市場に入り込 9
ア
ア ア
。 むこと[国] ①コンピューターなどで、記憶装置 や周辺機器にデータ・情報を入れるこ
ric projection) 住宅などの図形の立 体作図法である軸測投影法の1つ。 ■アクティビティー(activity) 活動。
と(書き込み) 、あるいは情報を取り出 す(読み出し)こと。②交通の利便性、 空港への道路や交通機関などの利便性。 ■アクセス権(right of access) 一般
行動。遊び。 ■アクティビティー・ケア (activity care) 脳や心身機能の維持・向上を図る援 助活動。施設などでのいきいきとした
市民が、国・自治体などの文書や情報 の内容などを公開させることによって 知ることができる権利。マスメディア
豊かな生活、つまりQOL(生活の質)を 高めるための諸活動のことで、趣味、 歌、ゲーム、手芸、各種セラピーなど
によって損害・不利益を被った時、当 事者がそのマスメディアを利用して自 らの見解や意見広告・反論などを発表 できる権利。
を行うこと。 ■アクティビティー・サービス(activity service) 脳や心身機能の維持・向上 を図るためのさまざまな活動(アクティ
■アクセスサービス(access service) 生活関連施策へのアクセスを保障す るサービス。社会福祉サービスの利用
ビティー)を提供するサービス。お茶や おしゃべり、歌など、さまざまなレク リエーションを通して仲間づくりを進
に関する相談活動や情報提供、連絡調 整、ケースワークやケアマネジメント など。 ■アクセスフリー(access free) 公共
め、いきいきと元気に暮らしていくこ とを目的とする。 ■アクティブ(a c t i v e) 活動的。行動 的。積極的。能動的。
の建築物や施設などにおいて、設計や 構造が身体障害者の利用にも配慮され ていること。段差の解消、警告床材、 通路幅の確保、手すりの設置、点字の
■アクティブ・エイジング(active aging) 活力ある高齢化。扶養される高齢 者ではなく、仕事、ボランティア、教 養・娯楽などの活動を通じて、積極的
案内板など。 ■アクセスポイント(access point) 接 続点。接触点。コンピューター通信網
に社会参加する高齢者になってもらお うとする考え方。 ■アクティブ・ソーラーハウス(active
で、ホストコンピューターへの接続の 中継点(アクセスの受け口) 。 ■アクセント(accent) 言葉を発声す る際の高低(高低アクセント) 、強弱(強
solar house) 太陽エネルギーを利用 して、屋根などに設置した集熱器で水 を温め、給湯や部屋の暖房などに使用 するソーラーハウス。
弱アクセント)。言葉のなまり。音調。 アクサン。強調点。重点。特に強調し たり目立たせたり、引き立たせる部分 や物。
■アクティブ・バース(active birth) 医 療機関に管理されることなく、分娩台 を使わず、好きな場所、自由な姿勢や 呼吸法でお産をすること。女性がお産
■アクソノメトリック図法(axono met-
の主役であるとし、産む側を主体に出
10
ア 産をとらえた考え方。 ■アクティブ80ヘルスプラン(Active 80 Health Plan) 第2次国民健康づく
■アグレッシブ(aggressive) 積極的。 攻撃的。侵略的。 ■アグレッシブ・ケースワーク(aggre-
り対策。厚生省(現・厚生労働省)が 1 9 8 8 年から実施した国民健康づくり計 画。8 0 歳になっても身の回りのことが でき、社会的参加もできるようないき
ssive casework) 積極的ケースワーク。 問題(ニーズ)を持ち、解決を必要とし ているにもかかわらず、援助機関や社
いきした生活を送ることにより、豊か で活力ある高齢社会を実現することを 目指したもの。2 0 0 2 年からは「2 1 世紀
会福祉施設などの援助を求めない、ま たは拒否する対象者に対して、援助側 から家庭訪問などによって積極的に働 きかけ、問題解決を図ろうとする個別
における国民健康づくり運動(健康日本 21) 」が策定されている。 ■アクト(ACT:Assertive Community Treatment) 精神障害者への地域支援
援助活動。→アウトリーチ ■アサーティブ・トレーニング(assertive training) 自己主張訓練。主張訓練。 断行訓練法。アメリカで1 9 6 0 年代に始
システム。精神科の専門病院に「社会的 入院」中の患者を退院させて、医師や看 護師、ソーシャルワーカーらが地域で
まった自己主張行動の訓練技法。引っ 込み思案などの性格的な弱さから対人 関係に悩みを持ち、神経症などになっ
支援すること。米国で 7 0 年代から始ま った「包括的地域生活支援プログラム」 (ACT =アクト)という「脱施設化」を目 指す活動を日本に導入するもの。精神
ている人を対象とする行動療法の技法 を取り入れた訓練法。 ■アジア太平洋障害者の10年(Asian and Pacific Decade of Disabled Person-
科医、看護師、作業療法士、臨床心理 士、就労カウンセラーら、医療、福祉 の専門職10 人でチームを構成。24 時間 態勢で退院した患者の生活を支援する。
s,1 9 9 3 ∼ 2 0 0 2) 1 9 9 2 年4月、国連 アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP) 第48回総会で採択された決議。 アジア太平洋地域での障害者に対す
る世界行動計画の実施に向けた刺激と、 ■アクリルガラス(acrylic glass) アク リル樹脂製のガラス。扉、照明器具、 「完全参加と平等」に関わる問題を解決 するための域内協力の強化などを趣旨 航空機や自動車の風防ガラス、レンズ などに用いられる。 ■アクリル繊維(acryllic fiber) アク リロニトリルを主成分とする合成繊維。 アクリル繊維の布地は吸水性がほとん
としている。 ■アジェンダ(agenda) 検討課題。公 式に取り組むべき検討課題[国] 。 ■アシドーシス(acidosis) 酸性血症。
どなく、軽く、弾力性に富み、洗って もしわにならない。また、保温性や耐 候性にすぐれ、カチオン染料によく染 まる。用途は毛布、カーテン、カーペ
酸毒症。酸血症。血液の酸と塩基の平 衡が異常となり、正常な状態より酸性 に傾いた状態を言う。腎疾患などが原 因の代謝性のアシドーシスと、呼吸器
ットなど。
疾患などが原因の呼吸性アシドーシス 11
ア
ア ア
がある。肺のガス交換機能の低下や、 糖尿病、腎不全、下痢などの際に見ら れる。 ■アジャスタブル(adjustable)性能 加齢住宅(生涯住める住宅)の第2段階。 車いす使用者でも容易に使用できる設 備機器が、台所、浴室、便所などに備
スペルガー(A s p e r g e r ,H.)によって報 告された発達障害の一種。自閉症圏の 障害の総称である広汎性発達障害(自閉
えられている住宅。加齢住宅の第1段階 は、モビリティー性能、第3段階はイン テンシブケア性能と呼ばれる。加齢住
い。軽症の人も含めると、人口の0.5 ∼ 0 . 9 %とされる)のうちの一種。典型的 な自閉症を「障害が重く、言語能力が損
宅とは生涯住める住宅のことで、各ラ イフステージに合わせて構造や設備を 簡単に手直しできるようにあらかじめ 準備しておく住宅。
なわれ、知的発達障害がある」とすると、 知的には正常な能力を持つ自閉症を「高 機能自閉症」と言い、その高機能自閉症 に似たもので、より正常に近い能力を
■アスコルビン酸(Ascorbinsaure 独) ビタミンCの別名。→ビタミンC ■アスピリン(Aspirin 独) アセチル
持つものをアスペルガー症候群と言う が、学説は固定されていない。 なお、高機能自閉症やアスペルガー
サリチル酸の商品名。アスピリンは、 鎮痛剤、解熱剤。 ■アスベスト(Asbestos) 石綿。天然 に存在する繊維状の鉱物。軟らかく、
症候群をまとめて「高機能広汎性発達障 害」と言う。 ■アスレヘルスタイプ健康増進施設(athlehealth type of health promotive faci-
耐熱・対磨耗性、対腐食性にすぐれて いるため建材などに使われてきたが、 アスベストの繊維を肺に吸い込むと、 肺がんなどの健康被害を引き起こすこ
lity) 疾病予防運動施設。健康増進の ための有酸素運動を行う施設で、適切 な生活指導も提供される。 ■アセスメント(assessment) 影響評
とで大きな問題となっている。 ■アスペルガー症候群(Asperger syndr o m e) 発達障害で、自閉症の一種。
価。事業が周囲に与える影響を評価す ること[国] 。 初期評価。事前評価。課題分析。課
言葉の障害や知的障害のない自閉症。 言語による会話能力はあるが、 「コミュ ニケーションの障害(言葉はあるがコミ ュニケーションとしては障害がある) 」 、
題の把握。解決すべき課題の把握。 『改 定 介護支援専門員 基本テキスト』では、 課題分析(アセスメント)について「要 介護者などの残存能力(可能性)を含め
「人間関係や社会性の障害」 、 「こだわり」 の3つの障害特徴を併せ持つ。ただし、 できることの能力、感覚、知能や性格 などの症状は人によってさまざま。
た身体・心理的な状態、すでに実施さ れているサービス、生活環境などの評 価を通じて要介護者などの実情を整理 し、社会生活をする上での個々の要介
1 9 4 4 年、オーストリアの小児科医ア 12
症スペクトラム:自閉症とアスペルガ ー症候群など、自閉症に近い特徴を持 つ発達障害の総称であり、生まれつき の障害で、育て方や環境の問題ではな
護者などに特有の生活課題(ニーズ)を
ア 明らかにする個別化された介護支援サ ービスを実践するための手続き。具体 的には、個々の要介護者などが生活を 継続・向上させていく上で生ずる解決 すべき生活課題(ニーズ)を把握するも の」という説明がなされている。 アセスメントは、利用者の個別的援
塑性があるのでひだをつけやすい。服 地、セーター、ネクタイ、下着類、寝 装類などに混紡されて使用されている。 ■アソシエーション(association) 会。 協会。連合。連盟。結社。アメリカの 社会学者マッキーバーの用語。 社会の中で共通の利害関係を持った
助内容を決定するにあたり、事前的な 情報収集をもとにして、 「利用者の現状 を包括的に評価し、解決すべき課題を
人々が、その目的を満たすためにつく る組織や集団。青年団、婦人組織、会 社、組合、サークル、学校、教会など。
把握すること」である。その内容は、 「利用者が抱えている問題(ニーズ)や状 況の本質、原因、経過、予測などを理 解し明らかにすること」となる。そし
→マッキーバー,R.M. ■アタッチメント (attachment) 愛着。 生後、乳児が最初に出会う特定の人(母 親などの養育者)との間に築く特別な情
て、このアセスメントの結果と利用者 やその家族の希望などをもとにしてケ アプラン(介護サービス計画、援助計画)
愛的関係。これをもとに大人との人間 関係を形成していくことになり、対人 関係の基礎を築くものとなる。イギリ
を策定することとなる。 ■アセスメント票(assessment tool) 課 題分析票。アセスメント(課題分析)を 行うための道具(tool) 。介護保険制度で
スの精神分析医ボールビーにより提唱 された。→ボールビー,J.M. ■アタッチメント行動(attachment action) 乳児の養育者(多くの場合母親)
は、介護サービス計画(ケアプラン)作 成のため、生活課題(ニーズ)を把握し、 それに対応する社会資源を明らかにし ていくための帳票。
に向ける「吸う、笑う、しがみつく、泣 く、後を追う」などの行動。その行動は 生得的にプログラムされたものであり、 養育者との間にアタッチメントを築く
■アセスメント方式(assessment met h o d) 介護保険制度において、ケア プラン作成のための課題分析(アセスメ
ことによって生存の可能性を高めよう とするものと理解されている。アタッ チメント行動に対して、母親が抱きし
ント)を行うために必要な手法で、次の ような方式がある。 ① M D S - H C 方式、②3団体方式、③ 日本訪問看護振興財団方式、④日本社
めるなどの応答的な反応を繰り返し、1 歳までに安定した母子関係のアタッチ メント(情愛的関係)が確立すれば、そ の後の対人関係の在り方に良い影響を
会福祉士会方式、⑤日本介護福祉士会 方式 ■アセテート(acetate) 合成繊維の1 つ。絹のような光沢があり、軟らかく
与えると言われている。→アタッチメ ント ■アダプタブルデザイン(adaptable design) 障害対応デザイン。製品や建物
弾性に富む。しわになりにくく、熱可
を後からでも、障害に応じた利用がで 13
ア
ア ア
きるようにしておくデザイン。将来の 身体の変化にも対応できるように、道 具や住まいについてあらかじめ配慮し
人達のことを指す。不安定な家庭環境 や両親の愛情に乏しい幼年期を過ごす ことになるため、家庭や親に不信感を
ておくデザインや考え方。 ■アダプティブ・テクノロジー(a d a ptive technology) 障害者支援技術。 身体や知能を補助する技術。
持ち、自我の未成熟な大人となり、孤 立感を抱き、他人とのコミュニケーシ ョンがうまく取れない、などの問題が 生じ、精神的不安定やアルコール依存
■ アダムス , J ( . Addams, J.: 1 8 6 0 ∼ 1 9 3 5) アメリカ合衆国の女性社会福 祉事業家。1 8 8 9 年、シカゴのスラム街
症になりやすい性格が形成されやすい。 ■アダルトニキビ(adult pimple 和) 大人ニキビ。思春期後の大人に発生
に世界最大規模のセツルメントハウス となったハルハウスを創設した。婦人 参政権や平和運動においても活躍し、 1 9 3 1 年にノーベル平和賞を受賞した。
するニキビ。生活習慣の乱れやストレ スなどが原因とされている。 ■アッカーマン,N.W.( A c k e r m a n ,N. W.: 1 9 0 8 ∼ 7 1) アメリカの精神分
著:『ハルハウスの20年』 (1910) ■アダムスストークス症候群(Adams Stokes syndrome) 不整脈により心臓
析医。家族療法の先駆者。 ■アッパーミドル(upper middle) 中 流階級・中産階級の上位・上流部。
から脳への血流が急激に減少して起こ る発作。めまい、意識障害、全身けい れん、尿失禁、脈が触れにくく遅くな る(徐脈)などが見られる。通常、数分
■アッペ(a p p e n d i c i t i s) 虫垂(盲腸) 炎、またはその手術。 ■アディクション(a d d i c t i o n) 嗜癖 (しへき) 。中毒。嗜好やこだわりが強く
内に意識回復するが、心臓の活動が正 常に戻らなければ突然死亡する場合も ある。 ■アダルト(adult) 大人。成人。大人
病的になった状態。アルコール、薬物、 摂食障害(過食、拒食) 、パチンコ、ギャ ンブル、虐待、借金、仕事など。 ■アディソン病(Addison disease) 副
用。成人用。 ■アダルトチルドレン(adult children :A C) 不安定な家庭環境で、心に傷
腎皮質機能不全症。副腎機能が、何ら かの原因によって低下した状態。身体 症状として、脱力、疲労感、体重減少、
を受けながら育ったことによって、成 長してからもさまざまな問題を抱えた 大人となること。もともとは「アルコー ル依存症の親に育てられた子ども」とい
皮膚および粘膜の色素沈着などがあり、 精神症状として、抑うつ、健忘症候群 などが見られる。 ■アテトーシス(athetosis) 手足の指
う意味。 現在では、アルコール依存症の親だ けでなく、親による虐待、親の過剰な 期待、親の依存症・嗜癖行動など、さ
や顔面筋に、自らの意志とは無関係に 不随意運動が生じるもの。四肢末端や 顔面がうごめくような、絶えずゆっく りとくねるような、奇妙な過伸展、屈
まざまな問題を持つ家族の中で育った
曲、捻転など、さまざまな運動が認め
14
ア られる。脳性麻痺の患者、脳出血後の 患者などに見られる。 ■アテトーゼ(Athetose 独) 脳の障
露出部位、肩、肘、膝、手足関節など に好発するが、頭、背部、胸部など、 全身どこにでも発症する。遺伝的体質
害による手足の不随意運動。正常な運 動意志によるものでない、自分の意思 で抑えることのできない異常運動が起 こるもので、錐体外路性不随運動の1つ。
に環境要因が関係して起こると考えら れているが、未解明な部分が多い。 ■アドボカシー (advocacy) 権利擁護。 代弁活動。権利代弁。自分では権利や
脳性麻痺者に認められることが多いが、 脳出血などでも見られる。 ■アテトーゼ型(athetoid type) 脳性
ニーズの主張ができない障害者などの 本人に代わり、援助者がその代理とな って主張や代弁を行い、障害者などの
麻痺病型分類の1つ。顔面、四肢筋のゆ っくりとした不随意運動、動揺性の筋 緊張がある。姿勢保持が困難。 ■アデノイド(adenoid) 咽頭扁桃(い
利益を図り生活の質を高めようとする 活動。具体的には、利用者などの人権 尊重や自己実現を目指して、社会福祉 制度、社会福祉機関、社会福祉施設、
んとうへんとう)肥大症。扁桃の増殖性 肥大症。扁桃腺が肥大する病気で、子 どもに多い。鼻づまり、口の半開き、
在宅サービスなどの改革を求めて行う 代弁活動などを言う。 ■アドボカシー・グループ(advocacy
睡眠障害、注意力散漫、記憶力減退、 難聴などを起こす。 ■アテンドサービス士(attend service 士) 労働大臣が認定する資格認定制度
group) 市民運動団体など。 ■アドボケーター(a d v o c a t e r) 代弁 者。アドボケート(a d v o c a t e) 。本人に 代わって障害者などの権利擁護などを
の1つ。寝たきり老人など、介護を必要 とする者に良質な介護サービスを提供 することを目的として設けられた資格。 ■アドバイザー(adviser) 助言者。忠
社会に伝え、代弁活動(アドボカシー) をする人。→アドボカシー ■アドミニストレーション(administration) 社会福祉運営管理(social wel-
告者。顧問。 ■アドバイス(a d v i c e) 勧告。助言すること。
fare administration)。社会福祉を合理 的、効果的、効率的に推進するための 方法で、その領域は社会福祉活動全般
忠告。助言。
■アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis) 日本皮膚科学会によると、 「痒みのあ る湿疹・皮膚炎が、増悪・軽快を繰り 返して症状が長期間続き、患者の多く
に及ぶ。→ソーシャル・ウエルフェ ア・アドミニストレーション ■アドラー, A.(Adler, A.:1870∼1937) オーストリアの精神科医、心理学者。
はアトピー素因(気管支喘息、アトピー 精神病の起因を劣等感と優越感に求め 性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・結膜炎) る「個人心理学 (Individual Psychology) 」 を持つ、または、IgE 抗体を産生しやす [アドラー心理学]を創始した。 「劣等感」 い素因がある」とされている。発症部位 という言葉はアドラーの用語であり、 も年齢によって異なり、顔、頚などの
「劣等感は人間の成長のために不可欠で、 15
ア
ア ア
人の一生は劣等感を克服して優越を獲 得することにある」と劣等感の重要性を 説いた。 ■アドラー心理学(Adlerian Psychology) オーストリアの精神科医、心理 学者であるアドラーが創始した心理学 の理論、思想と治療技法の体系。正式
■アナログ(analog) 数量を連続的に 変化する物理量で表示する方法。時計 では、長針と短針で時間を表示するも のはアナログ式、数字で表示するもの はデジタル式。 ■アニサキス(Anisakis 羅) 寄生虫
名称は、個人心理学(Individual Psychology) 。→アドラー,A. ■アトランダム(at random) 無作為
の一種で、その幼虫は、サバ、イワシ、 アジ、イカなどの海産物魚介類を宿主 とする。成虫は、クジラやイルカ類の 胃の中に寄生する線虫で、体長5∼ 2 0
抽出。統計用語で、無作為に標本を抽 出すること。任意に選び出すこと。 ■アドルノ,T.W.(Adorno, T.W.: 1903 ∼ 6 9) ドイツの社会学者、哲学者。
㎝。生食により人体に感染すると、胃 や腸に激しい痛みを生じ、嘔吐などを起 こすアニサキス症を引き起こす。冷凍 処理によって死滅する。
フランクフルト学派の中心人物。 著: 『啓蒙の弁論法』 (1947、ホルクハイマー との共著) 、 『権威主義的パーソナリティ』
■アニマ/アニムス(anima/animus 羅) スイスの心理学者ユングの用語。 男性の心の中に潜む無意識的な女性
(1950) 、 『ミニマ・モラリア』 (1951) 。 ■アドレナリン(adrenaline) エピネ フリン。副腎髄質から分泌されるホル モンの1つ。緊張すると分泌が増加して、
像・女性的性質をアニマ、女性の心の 中に潜む無意識的な男性像・男性的性 質をアニムスと概念づけた。 ■アニマルセラピー(animal therapy)
心臓の働きを強めて血圧を上げ、気管 支や腸を弛緩させる。1901(明治34)年、 高峰譲吉が結晶化に成功し、強心剤、 止血剤、喘息鎮静剤として利用される。
ペットセラピー。動物とふれあうこと で心理的、生理的、社会的に良い影響 を及ぼすことや、病気を治す効果があ る心理療法。福祉施設でのウサギや犬
■アナクリティック・ディプレッショ ン(anaclitic depression) 委託性抑う つ。少なくとも6か月以上、良い母子関
の飼育など。 ■アノイリナーゼ(aneurinase) ワラ ビなどの植物や貝類、淡水魚の内臓な
係にあった乳児が、母親から引き離さ れると、徐々に泣きやすく気難しくな り、体重減少や睡眠障害などが起こり、 さらに3カ月以上経つと、周囲の状況に
どに含まれる成分で、ビタミンB1 を分 解し、ビタミンB1 の働きを阻害する。 ■アノミー(anomie 仏) 社会的無秩 序状態、無規制状態。フランスの社会
対する反応性が減退し、うつろな目つ きや無表情になってくるというもの。 アナクリティック抑うつ。 ■アナリスト(analyst) 分析家。ある
学者デュルケムの用語。社会的基準や 規範、価値が見失われ、混乱している 状態。 ■アノレキシア(a n o r e x i a) 拒食症。
専門分野の情勢を分析する人[国] 。
思春期の女性が食物を摂ることを拒否
16
ア する神経性食欲不振症(思春期やせ症) など。 ■アバウト(a b o u t) いい加減で、大
術や退院後の療養指導。商品販売後の サービス。 ■アフターコーディング(after coding)
ざっぱなこと。大まかな。 ■アパシー(a p a t h y) 政治的無関心。 無気力な状態。無感情。 ■アパシーシンドローム(apathy syn-
自由記述の回答をカテゴリーに分け て、記号に置き換える作業。これによ り、定性情報を定量化できる。調査票 を回収した後(アフター) 、自由記述の
drome) 無気力症候群。退却神経症。 すべてのことに情熱を持てない無気力 な状態。無関心・無気力、生きがいや
回答を一定の基準で分類し、分類した カテゴリーに分けて、コード番号など、 特定の記号を付ける(コーディング)こ
目標の喪失が自覚されるが、神経症や うつ病と異なり、不安、焦燥、抑うつ、 苦悶、後悔などの感情体験は持たない。 学業などの本業とも言える生活領域か
とを言う。 ■アフタースリー(after three) 放課 後。学校の授業終了後。 ■アプローチ(a p p r o a c h) 接近する、
らの退却、逃避行動を示すが、本業以 外の生活部分であるアルバイトなどへ の参加にはさほど抵抗がない。スチュ
近づくこと。入口、出入口。門から玄 関までの間。道路から門、玄関に至る までの通路およびその周辺。
ーデントアパシー(学生の無気力症)、 サラリーマンアパシー(サラリーマンの 無気力症)などがある。 ■アパルトヘイト(apartheid) 有色人
■アベロンの野生児 1 7 9 9 年にフラン スのアベロンの森で発見された野生児。 しゃべることができず、四つん這いに なって、夜間になると動き回った。
種を極端に差別する人種隔離政策。か つて南アフリカ共和国などで行われて いた。 ■アファーマティブ・アクション(a f f -
■アポクリン腺(apocrine gland) 人の 皮膚にある汗腺の1つ。脇の下(腋窩) 、 へそ部、外陰部、肛門周囲、外耳道、 乳暈(にゅううん)など、体の特定の部
irmative action) 積極的差別解消策。 1960 ∼70 年代にアメリカで実施された 積極的差別撤廃措置。黒人などの少数
位にある汗腺。タンパク質を含む濃い 汗を分泌し、固有の臭気が体臭となる。 大汗腺。→エクリン腺
民族や女性などへの不平等を是正する ため、差別解消を積極的に進めるため の措置。大学への優先入学、企業の一 定数以上の雇用義務など。
■アマチュア(amateur) 素人。未熟 者。福祉の専門職はプロフェッショナ ルであり、学生や一般のボランティア などはアマチュアとなる。
■アフターケア(aftercare) 社会福祉 援助における援助終結後の継続的な支 援。社会福祉援助において、援助終結 後も利用者の必要に応じて引き続き援
■ ア ミ ト ロ 筋萎縮性側索硬化症( a myotrophic lateral sclerosis)の略称。 全身性に筋萎縮を来たす疾患。→ALS ■アミノカルボニル反応(amino car-
助活動を継続すること。 病後保護。手
bonyl reaction) 食品の色が褐色また 17
ア
ア ア
は黒色化すること。褐変。メイラード 反応。 ■アミノ酸(amino acid) タンパク質
調度の総称。 ■アメラジアン(A m e r a s i a n) A m e r i c a n と A s i a n から、アメリカ人とアジ
の構成単位で、タンパク質を加水分解 して得られる。グリシン、アスパラギ ン酸、グルタミン酸、リシンなどが代 表的なもので、5 0 種以上ある。人間の
ア人を両親に持つ子ども。日本では沖 縄米軍の軍人・軍属の父親と、日本人 の母親との間に生まれた子ども。 ■アメリカ精神医学会(American Psyc-
栄養上不可欠なものを必須アミノ酸と 言う。 ■アミューズメント(amusement) 娯
hiatric Association: APA) アメリカ の精神科領域世界最大の学会。精神疾 患の診断と統計のマニュアルとして、
楽。遊園地やコンピューター機器など による娯楽[国] 。 ■ アミラーゼ(a m y l a s e) 唾液、膵 (すい)液中の消化酵素に含まれ、デン
1994 年に診断基準「DSM-Ⅳ(最新版は 「D S M -Ⅳ- T R」)」を作成した(D S M は Diagnostic and Statistical Manual of mental disorders の略) 。
プンやグリコーゲンを加水分解して麦 芽糖やブドウ糖を生成する。唾液アミ ラーゼ(プチアリン)・膵液アミラーゼ
■ ア メ リ カ 精 神 遅 滞 学 会(A m e r i c a n Association on Mental Retardation : A A M R) アメリカ精神薄弱学会が、
など。ジアスターゼ、タカジアスター ゼとも呼ばれる。 ■アミロイドーシス(amyloidosis) ア ミロイド(デンプン質)が臓器に沈着し
1 9 8 7 年に改名されて、アメリカ精神遅 滞学会(AAMR)となった。 ■アメリカの社会保障法(Social Security Act of America) Social Security(社
て起こる疾患。全身の臓器、特に心筋、 肝臓、腎臓、消化管、脾臓などに沈着 する。心不全や腎不全となり予後不良。 特定疾患の1つ。
会保障)という用語が世界で初めて使わ れた1 9 3 5 年制定のアメリカの法律。ア メリカでは、この法律により初めて、 老齢年金保険制度、失業保険制度、高
■アミロプシン(amylopsin) 膵(すい) 液中に含まれている酵素。でんぷんを 麦芽糖に分解する。
齢者や要保護児童を抱える生活困窮者 に対する公的扶助制度などが創設され た。しかし、医療保険や労災保険を含
■アムネスティ・インターナショナル (Amnesty International) 人権侵害に 取り組む民間の国際的人権擁護団体。 1961年創立。国際事務局はロンドン。
んでおらず、公的扶助も社会事業的色 彩が強いものであった。適用範囲も限 定的で多くの貧困者は放置されたまま であり、現在でも自由競争と自助の原
■アメニティー(amenity) 快適環境。 快適さ。居住空間における快適さ[国]。 生活の快適度。快適な生活環境、職場 環境。都市生活の環境。生活を快適に
則が優先され、民間保険の役割が大き く、低所得の要介護者はメディケイド の対象となっている。また、現在でも 約4千万人の人々が医療保険に加入して
する施設・設備。ホテルなどの設備や
いない。
18
ア ■ アメンチア(a m e n t i a) 脳器質疾患 や精神病症状の際に見られる意識障害 の一種。意識混濁、思考の錯乱、一過
■アルコール(alcohol) 酒。酒類。 ■アルコール依存症(alcohol dependence syndrome) 大量の飲酒を長期間続
性の幻覚・妄想などを伴う精神状態。 ■アラーファ(ALAAHFA :Adults with Learning disabilities, Attention deficit
けることにより、心身の健康を害し、 社会生活にも支障を来たすこと。飲酒 を抑制できず、止められない状態とな
hyperactivity disorder, Asperger syndrome and High Functioning Autism) 学習障害(LD) 、注意欠陥多動性障害 (A D H D) 、アスペルガー症候群、高機
る。禁酒すると強い不安や震え・せん 妄などの禁断症状を起こす。慢性アル コール中毒。アル中。 ■アルコール関連問題対策(control of
能自閉症の特性を持つ成人。 ■アラノン(A l - A n o n) アルコール依 存症患者の配偶者のための自助グルー プ。身近な人のアルコール(または薬物)
related problems to alcoholics) 酒害 対策のこと。アルコール中毒者の発生 予防、治療、社会復帰などの精神保健 行政対策。
の問題を抱えている家族と友人の集ま り。目的は、アルコール(または薬物) 依存症者の家族、友人を助けること。
■アルコール幻覚症(alcoholic hallucinosis) アルコール依存症による幻覚 を主症状とする精神病の状態。幻聴が
アラノン家族グループは、1 9 5 1 年、ア メリカでAA の創始者のビル・ウィルソ ンの妻ロイスと他のメンバーにより創 立された。日本では、1980 年10 月、ア
多く、幻視は少ない。 ■アルコール精神病(alcoholic psychos i s) アルコール依存症の結果現れる 特異な精神症状。アルコール幻覚症、
ラノンジャパン G SO(ゼネラルサービ スオフィス)が設立された。アラノンは 当事者だけの匿名断酒会であるAA(ア ルコホリックスアノニマス)から独立し
アルコール性認知症、振戦せん妄、嫉 妬妄想、コルサコフ精神病など。 ■アルコール性認知症(alcoholic dementia) 慢性長期によるアルコール依存
た、まったく別の組織である。 ■アルカローシス(alkalosis) アルカ リ中毒症。血中の酸塩基平衡が損なわ
により、脳に器質的、永続的な病変を 起こし認知症状態となったもの。記銘 力障害、判断力の低下、知能障害など。
れ、正常よりアルカリ方向に傾いた状 態を言う。 ■アルキル硫酸エステルナトリウム (a l k y l e s t e r s u l f a t e) 高級アルコール
■アルコール中毒(alcoholism) 急性 と慢性とがある。慢性中毒は、アルコ ール依存症とも言う。→アルコール依 存症
系(陰イオン)の合成洗剤用界面活性剤 の一種。 ■アルコーリック(alcoholics) アル コール中毒者。アルコール依存症の患
■アルコール中毒者匿名会(Alcoholics Anonymous) 断酒のための会。禁酒 をするために、アルコール中毒回復者 達で組織する団体。
者。アルコホリック。
■アルコール・ハラスメント(alcohol 19
ア
ア ア
harassment) さまざまな状態での飲 酒の強要、イッキ飲みの強要、罰ゲー ムでの飲酒。飲めとはやしたてる、大
■アルツハイマー病(Alzheimer disease) 初老期認知症疾患の1つ。初老 期(65 歳未満)で発病するものをアルツ
量に飲ませて酔いつぶす、酔ってから む、など、飲酒にまつわるさまざまな 迷惑行為を言う。 ■アルコホリック(Alcoholic) アルコ
ハイマー病(初老期アルツハイマー病) と言い、それ以降発病するアルツハイ マー型老年認知症と分けている。
ール依存症者。アルコール中毒者。 ■アルコホリックスアノニマス(A l c o holics Anonymous: AA) 匿名酒害
1 9 0 6 年、ドイツのアルツハイマー (1864 ∼1915)によって報告された認知 症を主症状とする 原因不明の脳の器質 的疾患。記憶障害、見当識障害などを
者の会。匿名断酒会。酒害者匿名会。 無名のアルコール依存症者達。1 9 3 5 年 にアメリカで誕生したアルコール依存 症者の自助グループ。日本全国に約300
伴なう進行性の認知症で、一般に、4 0 歳代後半から6 0 歳代前半に発症するこ とが多い。全般的な脳萎縮などが見ら れ、女性に多い。
のグループがあり、1 2 ステップを使っ たミーティングが行われている。→ア ラノン
■アルファ(alpha)化 加熱などによっ て、食品中のでんぷんが水を吸って透 明な糊状になること。糊化。
■アルツハイマー型認知症(dementia of Alzheimer type) 初老期(65 歳未 満)で発病する初老期アルツハイマー病 と、それ以降発病のアルツハイマー型
■アルファオレフィン・スルホン酸ナ トリウム(α-olefin sulfonate) 洗濯 用の合成洗剤に用いられる合成洗剤用 界面活性剤の一種。
老年認知症を併せてアルツハイマー型 認知症と呼ぶ。→アルツハイマー型老 年認知症、アルツハイマー病 ■アルツハイマー型老年認知症(senile
■アルファシンドローム(αsyndrome) 犬が、散歩の時に引っ張る、自分の 行きたい方にしか行かない、玩具を渡 さない、噛みつく、吠えるなど、飼い
dementia of Alzheimer type) 脳血管 性認知症と並び称される老年期痴呆の 一種。6 5 歳以上の年齢で発病するアル
主に服従しない状態を言う。飼い主が 正しいしつけをしなかったために、本 来リーダーであるべき飼い主(人間)よ
ツハイマー型認知症をアルツハイマー 型老年認知症と言い、それ以前の年齢 で発病する初老期(65 歳未満)アルツハ イマー病と分けている。
りも犬の方が立場が上になってしまい、 自分(犬)がリーダーだと思っていたり、 リーダーになろうとする時に起こって くる問題行動。権勢症候群。
原因は不明。脳萎縮が起こる萎縮性 認知症で、進行性である。症状は記憶 力低下、抑鬱気分などから始まり、日 常生活能力低下、見当識障害、失禁な
■アルブミン(a l b u m i n) 動植物の細 胞・体液中に含まれるタンパク質の一 種。卵白アルブミン、血清アルブミン などがある。血清アルブミンは、血漿
どが現れる。人格も著明に障害される。
に含まれるタンパク質の一種で、血液、
20
ア リンパ液などに含まれ、栄養物質や代 謝産物を運搬する。 ■アルマ・アタ宣言(Alma Ata宣言)
力や想像力にも欠け、コミュニケーシ ョン能力が貧困である。 ■アレクサンダー, F.(Alexander, F.:
1 9 7 8 年9月、旧ソ連のカザフ共和国の 首都アルマ・アタにおいて、WHO とユ ニセフの呼びかけで開かれたプライマ リー・ヘルスケアに関する国際会議の
1891 ∼ 1964) アメリカの精神分析学 者。フロイトの精神分析学を医学・犯 罪学に応用した。著:『理性なき現代』 (1937) 、 『現代の精神分析』 (1937) 。
宣言。 「世界中のすべての人々の健康を 守り、向上させるため、政府、保健お よび開発分野の従事者、ひいては国際
■アレルギー(a l l e r g y) 異常敏感性 (体質) 。異常過敏症。生体が体内に入っ てきたある物質(抗原)に対して異常な
社会が緊急の行動を起こす必要がある」 との内容の序文から始まる。この会議 で、 「西暦2000 年までにすべての人に健 康を」という目標を定め、そのための世
反応(病的状態)を示すこと。アレルギ ー反応を引き起こす原因物質は、アレ ルゲンと呼ばれる。主な症状は皮膚、 消化器、呼吸器などに見られ、頭痛な
界戦略として、プライマリー・ヘルス ケア(PHC)という理念が打ち出された。 ■アルミニウム鍋(aluminium pot) ア
ども起こる。気管支喘息、アレルギー 性皮膚炎などが知られている。 ■アレルギー性疾患 アレルギーによ
ルミニウム製の鍋。さびにくくて軽い、 熱の伝わりが早いが、冷めやすい。 酸・アルカリに弱い。炒め物、揚げ物 の料理に適している。
る疾患。気管支喘息、アトピー性皮膚 炎、アレルギー性鼻炎、花粉症、じん ま疹などを中心とするアレルギー性の 病気。
■アルモナー(almoner) 1860 年代の イギリスで導入され、1 9 6 0 年代前半ま で続いた医療ソーシャルワーカーの呼 称のこと。
■アレルギー性鼻炎 アレルギー性疾 患の1つ。花粉や室内の埃などを原因と するアレルギー性疾患で、鼻粘膜に炎 症が生じる。くしゃみ・水様の鼻汁が
■アレキシサイミア(alexithymia) 失 感情症。失感情言語(化)症。無感情症。 シフネオス, P . E .の用語で、心身症の症
著しい。 ■アレルギー性皮膚炎(allergic dermatitis) アレルギー性疾患の1つ。衣料
状の説明に用いられた。今日では心身 症のみでなく、ノイローゼやうつ病、 薬物嗜癖、アルコール依存症、感情交 流のできない子ども、医師や研究者に
品による接触性皮膚炎などの皮膚障害。 ■アレルギーマーチ(Allergie march) 小児アレルギーで、加齢と共にアレル ギーの原因抗原と症状が次々変化して
も見られるとされている。感情の表出 が乏しく、言語による感情表現ができ ない状態。身体症状や事実関係につい ては詳細に述べるが、自らの内面的な
いくこと。アトピー性皮膚炎から始ま り、気管支喘息やアレルギー性鼻炎、 花粉症などへ次々と変わっていく例な ど。あたかもアレルギー疾患が行進し
感情を表出できず、感情を認知する能
て連なるような印象から、 「アレルギー 21
ア
ア ア
マーチ」と呼ばれる。 ■アレルギー様食中毒(allergy like food poisoning) 食品中で異常に蓄積
トシアン ■アントシアン(anthocyan) 野菜や 果物などに含まれる天然色素。アント
したヒスタミンによって起こる食中毒。 食後1時間後位から口の周りの熱感や眠 気、じんま疹様発疹などのアレルギー 様症状を起こす。原因食品は、マグロ、
シアン色素は、赤色∼青色系統の色で、 その色調がpH によって、酸性(赤色) 、 中性(紫色) 、アルカリ性(青色)と色が 変化する。視力改善作用 、抗酸化作用、
カツオ、サバなど、主に赤味魚肉でよ く起こり、みりん干し、缶詰、焼き物、 煮物でよく発生する。症状が類似して
血圧の上昇を抑制するなど、アントシ アンの健康機能性が注目されている。 アントシアニン。
いることからアレルギー様食中毒と呼 ばれるが、アレルギー体質の有無とは 関係ない。食品の衛生状態の改善によ り最近は発生が減少している。
■アンビバレンス(ambivalence) 両 面価値。両価性。両面感情。同じ対象 に関して、愛情と憎悪、尊敬と軽蔑、 肯定と否定などのように、矛盾する2つ
■アレルゲン(allergen) アレルギー 起因物質。アレルギー反応を引き起こ す原因となる物質。花粉、ダニ、ハウ
の感情や態度を同時に持つこと。 ■アンビューバッグ(Ambu bag) 人 工呼吸などの際に使用される発泡ゴム
スダスト、ホルムアルデヒドなどの気 管支喘息の原因物質が代表的なもの。 その他、動物の毛、魚肉・鶏卵・牛乳、 金属・ゴムなど。
を利用した蘇生器の1つ。 ■アンフェア(u n f a i r) 不公正。不公 平であること。 ■アンフェタミン(amphetamine) 覚
■ アレンジ(a r r a n g e) 整えること。 調整。編集。脚色。編曲。配列するこ と。手配すること。 ■アロマ(aroma) 芳香。香料。香気。
醒剤の1つ。大脳を興奮させ、眠気や疲 労感が取れ、精神作用が活発となるが、 依存性の強い薬物であり、連用により 不安や妄想、幻覚・錯乱などの中毒性
■アロマコロジー(aromachology) 芳 香心理学。香水や食品の分野などや、 香りが人間の心理に与えるリラックス
の疾患症状が現れる。 ■アンペイドワーク(unpaid work) 無 償労働。家事労働などの、対価を得ら
効果などを研究する学問。 ■アロマセラピー(aromatherapy) ア ロマテラピー。芳香療法。薬草の香な ど、芳香性の物質を利用する治療・健
れない労働。 ■アンマリ族(unmarried women) 結 婚しない女性。
康法、ストレス解消を図る療法。 ■アンケート(enqu ête 仏) 調査方 法の1つ。多数の人に同様の質問形式で 質問を行い、回答を求める調査法。 ■アントシアニン(anthocyanin)→アン 22
イ
イ
イ
■イーデン,F.M.(Eden, Frederic Mort o n : 1 7 6 6 ∼ 1 8 0 9) イギリスの経済
病、イタイイタイ病、四日市喘息)のう ちの1つ。
学者。産業革命期のイギリスにおける 貧困問題を調査した。著:『貧民の状態』 (1797) ■イエローカード(Yellow Card)「国
■イデオサバン(idiot savant 仏) 自 閉症者が、知的能力のレベルから予測 されるよりはるかにすぐれた知的な技 能、特別な才能の持ち主であった場合、
際予防接種証明書」の通称。天然痘・コ レラなどの予防接種を受けたことを証 明するもの。出入国時に旅券と共に提 示する義務がある。イエローブック
イデオサバンと言われた。 ■イデオロギー(ideology) 政治的主 張。思想傾向。社会的な意見。観念形 態。社会集団や社会的立場を反映した
(Yellow Book)とも呼ばれる。 ■イエローブック(Yellow Book) 国 際予防接種証明書。
思想、意識、観念、信条などの体系。 ■イデオロギーの終焉(the end of ideo l o g y) アメリカの社会学者ダニエ
■イ ガ(tinea insect) 衣服の害虫。 動物性の繊維(絹、羊毛など)を使った 服飾品に生息し、幼虫は繊維の隙間に 入り込んで繊維を食べて成長する。
ル・ベル(D. Bell)は、 『イデオロギー の終焉』 (1 9 6 0)において、現代社会で は、もはや古い諸イデオロギーが急速 にその魅力を失い、社会階級間におけ
■イソミタール 面接(isomytal inter v i e w) 催眠薬・催眠鎮静剤・抗不安 剤のイソミタールを用いた薬物面接。 ■イソロイシン(isoleucine) 必須ア
るイデオロギー対立は消滅し、階級間 の対立や矛盾が存在しなくなっている ことを主張した。→ベル,D. ■イテレーション(i t e r a t i o n) 反復。
ミノ酸の1つ。タンパク質を構成するア ミノ酸の1つ。 ■イタイイタイ病(itai-itai disease 和)
利用者への援助プロセスは、多くの場 合、単純・簡単に解決するものではな く、行きつ戻りつしながら問題解決に
富山県神通川流域に発生し、昭和3 0 年代にその存在が世の中に知られた。 1968(昭和43)年に日本最初の公害病と して認定された。原因物質は、鉱山廃
向かっていくものであること。 ■イ ド(id) 精神病理学者フロイトが 用いた精神分析学の用語。フロイトは 人間の精神構造を「イド、自我、超自我」
水に含まれるカドミウム(Cd)で、背骨 や手足が痛み、骨がもろくなって容易 に骨折するものであった。
の3つの構成概念で説明した。イドはリ ビドーと呼ばれる精神エネルギーを貯 蔵しており、無意識のうちにある快楽
日本の4大公害病(水俣病、新潟水俣
原則に従った欲望や衝動などの本能的 23
イ
イ
な心的エネルギーであるとしている。 エス。→エゴ、スーパーエゴ ■イニシアティブ(initiative) イニシ
寝前に行う介護、ケア。ベッドの整理、 洗面、口腔清拭、整容、排泄など。 ■イベント(e v e n t) 行事。催し。企
アチブ。①主導:自ら率先して先頭に 立ち、他を導くこと、②発議:率先し て提唱する政治の方針[国]。主導権。指 導権。先手。優位を保ち、他をリード
画された行事や催し。特に大きな行事 や試合、催し。 ■イメージトレーニング(image trainin g) スポーツなどの練習・上達方法
し、導くこと。発議権。 ■イニシエーター(initiator) 発がん 起始因子。正常細胞に突然変異などを
の1つ。モデルとなる理想的なフォーム などを繰り返し頭の中で思い描く(イメ ージする)ことによって、練習・上達し
起こさせ、がんになるきっかけをつく る物質。 ■イニシャルコスト(initial cost) 初 期費用。機械・設備の購入費・据え付
ようとするもの。 ■イメージ療法(image therapy) 何ら かの物や状態・状況などを心の中に思 い浮かべて(イメージ) 、それを語って
け費など。→メンテナンス費用、ラン ニングコスト。 ■イネーブラー(e n a b l e r) イネイブ
もらうなどの方法により、治療してい く心理療法。 ■イヤホン(earphone) ラジオやテレ
ラー。①可能ならしめる人。側面的支 援者。利用者を支援する支援者の役割。 ②依存症を支えてしまう人。イネーブ リングをする人。
ビなど、各種媒体からの音声を、耳に 当てたり、さし込んだりして聞くため の拡声装置。 ■イリゲーション(irrigation) ①洗浄。
■イネーブリング(enabling) ①利用 者の主体性や自己決定の尊重といった 原理を支援者の立場から具体化させる 支援。②本人のためと思って、責任を
虫歯を削った後の歯の穴や歯周ポケッ ト(歯と歯ぐきの境目)などを洗浄する こと。②洗腸法。微温湯をストーマよ り注入して大腸を刺激し、反射的に排
肩代わりしたり、お説教したり、愚痴 をこぼすなどするが、それが結果的に 相手の依存症や嗜癖行動の継続を支え
便を促す方法。 ■イレウス(ileus) 腸閉塞。腸が閉塞 して腸内の内容物が流れなくなる病態
てしまうこと。薬物乱用やアルコール 依存者の飲酒など。イネーブリングを してしまう人をイネーブラーと呼び、 親や配偶者が多い。
を言う。腹痛、腹部膨満、嘔吐、吐糞、 ガス排出停止などの腸管通過障害症状 を呈する。 ■イレオストミー(ileostomy) 回腸人
■イノベーション(innovation) 技術 革新。シュンペーターの用語。きわめ て広義な概念であり、社会制度の改革 もイノベーションに含まれる。
工肛門。小腸の回腸部分に造られたス トーマ(人工肛門) 。腹壁に穴を空けて 小腸(回腸)の一部を体外に引き出し、 腹部に固定させてできたストーマ(排泄
■イブニングケア(evening care) 就
口) 。ストーマでは、排便や、排ガスを
24
イ 自発的にコントロールすることができ ず、排泄物の管理が必要となる。 イレ オストミー(回腸人工肛門)は、主に右
に携わっている者が、その職務能力向 上のために受ける訓練・研修。 ■インサイダー(insider) 内部関係者。
側の腹部に造られ、コロストミー(結腸 人工肛門)は、主に左側の腹部に造られ る。なお、人工肛門・人工膀胱を「スト ーマ」と言う。
集団内部の事情に通じている人[国] 。 ■インシデントプロセス法(method of incident process) 事例検討法の1つ。 福祉利用者とソーシャルワーカーとの
■インカムテスト(income test) 所得 調査。 ■インキュベーション(incubation) 起
関わりなどの事例において、グループ で解決点や解決方法を話しあい、具体 的な対応行動などを考察する。
業支援。新規に事業を起こす支援をす ること[国] 。 ■インクルージョン(inclusion) 障害 の有無による特殊学級と普通学級を単
■インシュリン(insulin) →インスリン ■インスタント(instant) 即座・即席。 瞬時の。すぐに簡単にできること。イ ンスタントコーヒー、インスタントラ
に統合するのではなく、障害の有無や 種別・能力にとらわれることなく、す べての子どもを排除せず、個別のニー
ーメンなどと使用される。 ■インスタントシニア(instant senior) 高齢者疑似体験プログラム。高齢者
ズに対して必要な支援を保障する学 校・社会を作る思想。さまざまな状態 の子ども達が学習集団に存在していて、 子ども一人ひとりが違うのが当たり前
疑似体験用の器具を装着し、身体的機 能の衰えや心理的変化を実感すること で、自分達の将来の世界を垣間見る機 会を提供する研修プログラム。著作権
であることを前提として、すべての子 どもを包み込む教育システム(e d u c ation for all)の中で、一人ひとりの特別 なニーズに応じた教育援助を考えるこ
者は、カナダ・オンタリオ州政府であ り、日本ウエルエージング協会が国内 で唯一、実施を認められている。 ■インストラクター (instructor) 講師。
と。インテグレーションをさらに発展 させたもの。インクルージョン(包含) 教育。→インテグレーション
教師。指導員。指導者。 ■インストラクターサービス(instructor service) 必要なある分野のインス
■インクルーディング(including) 包 含する。含有する。含める。福祉分野 においてのインクルーディングは、障 害児を通常学級に通わせて、充実した
トラクターを登録しておき、要望のあ る所に派遣するサービス。 ■インスピレーション(inspiration) ひ らめき。良い思いつきや直感。霊感。
教育を行おうとするもの。 ■インコンチネンス(incontinence) 失 禁。大小便を漏らすこと。 ■インサービストレーニング(inservice
■インスリン(i n s u l i n) 膵臓(すいぞ う)のランゲルハンス島から分泌される ホルモン。血糖値を低下させる働きが あり、糖尿病の治療に用いられる。イ
training) 現任訓練。現任研修。職務
ンシュリン。 25
イ
イ
イ
■インスリン依存型糖尿病(insulin dependent diabetes mellitus) 「Ⅰ型糖 尿病」=インスリン依存型糖尿病
されている。 ■インターフェース(interface) オー ストリア生まれの理論生物学者ベルタ
(IDDM) 、 「Ⅱ型糖尿病」=「インスリン 非依存型糖尿病」 (NIDDM) 。 インスリン依存型糖尿病(IDDM)は、
ランフィ(Bertalanffy,L.von)が提唱し た「一般システム論(System theory)」 が扱う開放システムの動きに関する属 性や概念特性のうちの1つ。システム接
小児期に発症することが多い糖尿病で、 体内でインスリンがまったく分泌され ないので、インスリンの注射を打つ以 外に治療法はない。
触は面であり、その相互接触面をイン ターフェースと呼ぶ。 ■インターフェロン(interferon) ウイ
■インスリンショック療法(insulin shock therapy) 精神科領域での治療に用 いられたもので、インスリンを注射し て人工的に低血糖発作を起こす治療法。
ルス抑制因子。ウイルスなどが体内に 侵入した時、その増殖を抑制する。 抗腫瘍作用があり、ウイルス感染症、 悪性腫瘍などの治療に用いられる。
■インセキュリティー(insecurity) 不 安定。不安感。 ■インセストタブー(incest taboo) 近
■インターベンション(intervention) 介入。社会福祉援助活動における援助 者から利用者への援助の総称。その援
親相姦禁忌。近親相姦を忌みはばかっ て禁止すること。 ■インセンティブ(incentive) 意欲刺 激。ものごとに取り組む意欲を、報酬
助は、幅広い内容を含む積極的な援助 姿勢という意味を持っている。 ■インターホン(interphone) 館内(屋 内)通話装置。通常は来客の際などに、
を期待させて、外側から高める働きの こと[国] 。 ■インターグループワーク(intergroup w o r k) 地域組織化活動のための技術
玄関と屋内などとの連絡に使用される ことが多い。 ■インターミディアリー (intermediary) 仲介や媒介する機能、あるいはその
の1つ。地域に存在する問題を地域社会 内に存在する各種機関・集団が連携・ 協力することによって、組織的に解決
機能を担う組織や人。N P O を論じる際 に使われる用語。資金や人材などを提 供する行政や企業と、それをもとにコ
しようとするグループ間のグループワ ーク。インターグループワークを実践 する代表的な機関が社会福祉協議会と なる。
ミュニティーのために活動するNPO ・ NGO との仲介をする組織。NPO サポー トセンター、社会福祉協議会など。 ■インターン(intern) 国家試験受験
■インターネット(internet) 世界的規 模のコンピューターネットワーク。世界 各国のコンピューターネットワークを接 続しあったもので、世界中の政府、企業、
資格を得るための実習訓練。その実習 生。理容師・美容師などに義務づけら れている。教育実習生。 ■インターンシップ(internship) 就
大学、個人などのコンピューターが接続
業体験。学生が企業などで仕事を体験
26
イ しながら研修すること[国] 。 ■インダストリアリズム (industrialism) 産業主義。工業主義。収斂(しゅうれ
ことなく生活できるように、地域住民 や諸機関・団体が支援し、問題解決に 当たること。
ん)理論の立場で、発達した産業社会の こと。 ■インタラクティブ(interactive) 双方 向的。送り手と受け手が双方向に作用
■インテグレート(integrate) 統合す ること。統合教育。障害児を特殊教育 の場ではなく、普通学級・学校で教育 を受けさせること。→インクルージョ
しあう様子[国] 。 ■インディペンデントライフ(independent life) 自立生活。
ン ■インデックス (index) 索引。見出し。 指標。指数。
■インティメイト型 →インパルシブ な自我 ■インテーク(i n t a k e) インテーク面 接(intake interview) 。受理面接。サー
■インテリア(i n t e r i o r) 室内調度品。 室内装飾。建築物や部屋の内部空間。 ■インテリアコーディネーター(interior coordinator 和) インテリア全般
ビスを利用しようとする者や援助を求 めようとする者が、事業所や施設、援 助機関を訪れた際に、最初に行われる
の専門家として(社)インテリア産業協 会が認定する資格、またはその資格を 持つ人。
受付(受理)の面接。個別援助(ソーシ ャルケースワーク)の最初の段階。 インテークの目的は、まず利用者と の間のラポール(信頼関係)の形成、利
■インテリアプランナー(interior planner 和) インテリアの企画・設計・ 工事管理を行う者として(財)建築技術 教育普及センターが認定する資格、ま
用者の主訴を明確にし、利用者の抱え る問題の概要を把握し、支援の方針を 決めたり、問題解決の手がかりをつか むことにある。氏名・生年月日・生育
たはその資格を持つ人。 ■インテリジェンス(intelligence) 知 性。知能。知恵。聡明さ。情報。 ■インテンシブケア性能(property of
暦・家族構成などの情報や、その後の 支援に必要と思われる事項についての 情報収集を行うが、利用者の状態によ
intensive care) 加齢住宅(生涯住める 住宅)の第3段階。寝たきりなど、重度 の介護が可能な性能を備えた住宅。加
り、初回には必要最低限の情報収集に 止め、利用者の気持ちに添うなど、型 どおりでない臨機応変な対応が必要と なる。
齢住宅の第1段階は、モビリティー性能、 第2段階は、アジャスタブル性能と呼ば れる。加齢住宅とは生涯住める住宅の ことであり、各ライフステージに合わ
■インテグレーション (integration) 統 合。統合教育。無差別待遇。社会福祉 の対象者やハンディキャップを持った 者が、地域社会の中で差別されること
せて構造や設備を簡単に手直しできる ようにあらかじめ準備しておく住宅。 ■インテンシブ・ケースワーク(intensive case work) 多問題家族に対する援
なく、また、日常生活に支障を来たす
助活動(ケースワーク) 。多問題家族と 27
イ
イ
イ
地域の社会資源とを結びつけるための 積極的・集中的なケースワーク。 ■イントラネット(intranet 和) イン
らない。略式。非公式。 ■インフォーマルケア(informal care) 家族・親戚や友人、地域住民、ボラン
ターネットを組織内の情報通信に応用 したネットワーク。組織内コンピュー ターネットワーク(LAN) 。 ■インナーシティー(inner city) 大都
ティアなどによって行われる非公式的 な支援。公的機関や制度にもとづいた 事業所・施設などが行う支援はフォー マルケアと呼ばれる。インフォーマル
市中心市街地の周辺に位置し、住宅・ 商店・工場などが混在する土地利用が 不安定で固定していない地域。
ケアは、要援護者の置かれた環境、状 況に応じて柔軟に取り組めることが特 徴となる。
■インパクト(impact) 衝撃。受け手 に与える強い影響[国]。強い印象。強い 影響。効果。 ■インパルシブな自我(impulsive self)
■インフォーマルサービス(i n f o r m a l s e r v i c e) 家族・親戚や友人、地域住 民、ボランティアなどによって行われ る非公式的な支援。→インフォーマル
アメリカの社会学者ターナーは、現 代人の自我は「制度的自我」から、 「イン パルシブな自我」 に移行しているとした。
ケア ■インフォーマルセクター(i n f o r m a l sector) 家族・親戚や友人、地域住民、
「制度的自我」が社会の規範や価値など に同調することで自己実現がなされる と考えるのに対し、 「インパルシブな自 我」は、それらに同調する努力を放棄し
ボランティアなどのインフォーマルな 社会福祉資源。インフォーマルセクタ ーは、フォーマルセクター(行政サービ ス)の対語。
たときに「本当の自我」を見出すことが できるとするもの。 「インパルシブな自我」には、インパル ス(内的動因)を解放した時に自己の満
■インフォーマルネットワーク(informal network) 家族・親戚や友人、地 域住民、ボランティアなどによって行 われる非公式的な支援のネットワーク。
足や解放感を感じ、他者との関わりを あまり重視しない「インパルス解放型」 と、他者との関わりを重視し、親しい
■インフォームド・コンセント(I n f o rmed Consent:IC) 納得診療。説明 と同意。十分な説明を受けた上での同
人間との間に安らぎを感じ、そこに「本 当の自分」を感じる「インティメイト型」 との2つがある。現在は「インティメイ ト型」が大幅に増加し、現代人の自我の
意[国]。説明にもとづく同意。知らされ た上での同意。医師が患者に、治療内 容や手術などに関して十分に説明し、 患者の納得や同意を得ながら治療を行
あり方が変容してきている。 ■インパルス(i m p u l s e) 刺激を加え た結果、神経を伝わる興奮。神経繊維 を伝わる活動電位。
う考え方。→インフォームド・チョイ ス ■ インフォームド・チョイス(informed choice) 説明を受けた上での選択。
■インフォーマル(informal) 形式ば
患者が医療行為の内容を医師から十分
28
イ に説明された上で、自分が納得できる 治療方法を自分で選択すること。医師 は可能な限りの治療方法・手段のメリ
血管など。 ■インプラント義歯(implant dentures) 失った歯の代わりに、人工の歯根を
ット・デメリットを患者に提供して説 明し、患者が自らの意思で自らの責任 において決定すること。インフォーム ド・コンセントをさらに発展させた概
顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯 を取り付ける治療法。固定式であるた めガタつかず、自分の歯のようにしっ かりと噛める。
念。→インフォームド・コンセント ■インフォメーション(information) 知識。情報。報道。知らせ。通知。案
■インプリンティング(imprinting) 刷(り)込み。刻印づけ。鳥類や哺乳類 のごく早い生後に、身近で動く物体を
内。案内所。 ■インフォメーションサービス(information service) 情報提供。情報案内。 情報提供に関する福祉サービス。さま
目にすると「親」として追いかける学習 現象。 ■インフルエンザ(influenza) 流行性 感冒。かぜの一種。病原体は感染力が
ざまな福祉制度やサービス、社会資源 などの情報を利用者に提供することに よって便宜を図ろうとするもの。
非常に強いインフルエンザウイルス。 高熱が出て、肺炎・中耳炎・脳炎など の合併症を起こすことがある。小・中
■インプット指標 指標には、インプ ット指標、アウトプット指標、 アウト カム指標という3つの種類がある。社会 計画の関係でいう社会指標は、インプ
学校など、社会全体に流行しやすい。 ■インフルエンザウイルス(i n f l u e n z a v i r u s) インフルエンザを引き起こす ウイルス。A、B、C型の3種類がある。
ット指標(政策指標など)とアウトプッ ト指標(達成指標など)に区分すること ができ、インプット指標とは、社会計 画を通じて行われる政策的介入(予算や
流行性のものはA、B型。A型は過去に、 スペインかぜ、アジアかぜ、香港かぜ など、世界的大流行を起こした。 ■インフレーション(inflation) 通貨
人員などの投入量)の指標を言う。 ■インフラ(infrastructure) インフラ ストラクチャーの略。
膨張。物価の急激な上昇・暴騰。貨幣 価値が下落し、物価が上がる状態。イ ンフレ。
社会基盤。交通、通信、電力、水道、 公共施設など、社会や産業の基盤とし て整備される施設[国] 。 ■インフラストラクチャー(infrastruc-
■インペアメント(impairment) 機能 障害。2001年5月、世界保健機関 (WHO) 総会において採択された「国際生活機能 分類」 (ICF)では、機能障害を以下のよ
ture) →インフラ ■インプラント(i m p l a n t) 失った、 または損傷した組織の代替として、人 工的に作製した器官・組織を埋め込む
うに定義している。 定義:機能障害(構造障害を含む)と は、著しい変異や喪失などといった、 心身機能または身体構造上の問題であ
治療法。人工関節、人工歯(義歯) 、腱、
る。心身機能とは、身体系の生理的機 29
イ
イ・ウ
イ ウ
能(心理的機能を含む)である。身体構 造とは、器官・肢体とその構成部分な どの身体の解剖学的部分である。
■インリアルアプローチ(inreal approach) 1970 年代にアメリカで開発され た言葉の発達に障害のある子に対する
■インベルターゼ(invertase) 酵素の 一種。転化酵素。腸液に含まれる消化 酵素で、ショ糖をブドウ糖と果糖に分 解する。
援助の方法。大人と子どもが相互に反 応しあうことで、学習とコミュニケー ションを促進するという考え方。
ウ ■ウイークポイント(weak point) 弱 点。弱み。弱いところ。
特定疾患治療研究対象疾患の1つ。内頸 動脈という脳を循環する最も重要な動
■ウイークリーマンション(weekly mansion 和) 1週間単位で部屋を賃借り できる形態の宿泊施設。マンスリーマ
脈が、ウィリス動脈輪を構成する血管 で狭窄や閉塞する病気。閉塞部を補う ため異常な血管網が現れ、これが脳血
ンションとして、1カ月単位で借りられ るものもある。家具・家電製品、調理 用品などを完備しているものがあり、 一般のホテルよりも安価に宿泊できる
管撮影像でもやもやと煙のように見え るため、もやもや病とも呼ばれる。 ■ウイルス(virus) 濾過性病原体。細 菌濾過器を通過するほどで、電子顕微
ことから長期宿泊に適している。 ■ウイールチェア(wheel chair) 車い す。 ■ウイスク(WISC:Wechsler Intellige-
鏡でようやく形が認められるほど小さ な微生物。生物の細胞に寄生し増殖す る。天然痘、日本脳炎、狂犬病、イン フルエンザなどのウイルスがある。バ
nce Scale for Children)→ウェクスラ ー児童用知能検査 ■ウイデンティティー(wedentity) 臓
イラス。ビールス。 ■ウイルス感染症 ウイルスの感染に より発病する病気。ウイルス性肝炎、
器移植を受けた人が、「2人が共に生き ている」というような感じを持つこと。 ■ウイリアムズ,G.(Williams,G.) 1 8 4 4 年にイギリスのロンドンに誕生し
エイズ、成人T細胞性白血病など。 ■ウイルス性肝炎(virus hepatitis) ウ イルスが感染して起こる肝炎で、A、B、 C、D、Eの5種類のウイルスによるもの
たYMCA(Young Men's Christian Association)の創始者の1人。→YMCA ■ウィリス動脈輪閉塞症(occlusive dis-
とされている。しかし、G型肝炎ウイル スなどもわかっており、今後もさらに 新型が発見される可能性がある。ウイ
ease in circle of Willis) もやもや病。
ルス性肝炎は、主たる伝播経路によっ
30
ウ て、A、E型肝炎は、糞口感染、B、C、 D型肝炎などは、血液由来感染となって いる。
重。重点。重要度。 ■ウエートサイクリング(weight cyclin g) ダイエットによって体重を落と
■ウイルス性出血熱 ウイルスによっ て起こされる発熱と皮膚や粘膜の出血 を主症状とする感染症の総称。アフリ カを中心とした熱帯・亜熱帯での感染
し、中断して元に戻ること(リバウンド) を繰り返すこと。ウエートサイクリン グは、結果的に体脂肪率が増加して肥 満体質をつくる。
症が多く、エボラ出血熱のように特効 薬がなく致死率が高い。エボラ出血熱、 ラッサ熱、黄熱などがある。
■ヴェーバー,A.( W e b e r , A .: 1 8 6 8 ∼ 1958) ドイツの経済学者・社会学者、 ヴェーバー,M.の弟。著:『文化社会学
■ウイルス性食中毒 小型球形ウイル ス(S R S V)などのウイルスが原因で起 こる食中毒。ウイルスに汚染された食 品を食べることにより、嘔吐や下痢な
としての文化史』 (1935) 。 ■ヴェーバー,M.(Weber,Max:1864 ∼ 1920) ドイツの社会学者、経済学者。 プロテスタントの倫理、官僚制の研究
どの胃腸炎症状を起こす。冬季に発生 する食中毒のほとんどは、ウイルスが 原因とされ、原因食品は生カキや魚介
で有名。人の社会的行為をその行為者 の観点から理解・分析しようとする「理 解社会学」を提唱した。著:『プロテス
類が多い。 ■ウィルヒョウリンパ節転移(Virchow lymph node metastasis) 左鎖骨上窩 リンパ節(ドイツの病理学者ウィルヒョ
タンティズムの倫理と資本主義の精神』 (1 9 0 5)、『経済と社会』 (1 9 2 1 ∼ 2 2)、 『権力と支配』 (1922) 。 ■ウェクスラー, D.(Wechsler,David :
ウに由来するリンパ節)へのがん転移。 ■ウイングの 3 つ組 自閉症の基本的 障害である①社会性の障害、②コミュ ニケーションの障害、③想像力の障害
1896 ∼ 1981) ルーマニア生まれのア メリカの心理学者。ウェクスラー知能 検査W P P SI(幼児用) 、W I S C -Ⅲ(児童 用) 、WAIS-Ⅲ(成人用)の作成者。→ウ
とそれにもとづく行動の障害、の3つを 「ウイングの3つ組」と呼んでいる。 ■ウインスロー(Winslow:1877∼1957)
ェクスラー児童用知能検査、ウェクス ラー成人用知能検査 ■ウェクスラー児童用知能検査(W e -
1949年に公衆衛生の定義を発表。 ■ヴィンター,R.D.(Vinter,Robert D.: 1 9 1 8 ∼) アメリカのグループワーク の研究者。治療モデルと呼ばれるグル
chsler Intelligence Scale for Children : WISC) アメリカの心理学者ウェクス ラーによって開発された子ども用知能 検査。W I S C -R(ウイスク・アール)が
ープワークの推進者。 ■ ウエイス(WAIS:Weschsler Adult Intelligence Scale)→ウェクスラー成人 用知能検査
改訂版、現在日本で用いられているの は三訂版の W I S C -Ⅲ(ウイスク・スリ ー) 。適用年齢は5∼ 16 歳。WISC-Ⅲウ ェクスラー児童用知能検査は、成人用
■ウエート(weight) 重さ。重量。体
と同様、言語性、動作性、全検査の3種 31
ウ
ウ 類のI Q によって測定し、知的発達の状 態を評価点プロフィルで表示する。ま た、 言語理解・知覚統合・注意記憶・
ウ
クス症候群と共に年齢依存性てんかん 性脳症とも呼ばれている。また、 「頭を 前に曲げてコクリとうなずく」という
処理速度の測定によって、子どもの発 「うなずく」発作が見られることから、 達の特徴をより多面的に把握できる。 「点頭てんかん」とも呼ばれる。→レン ■ウェクスラー成人用知能検査(Wescノックス症候群 hsler Adult Intelligence Scale : WAIS) ■ウェッブ夫妻(Mr.and Mrs.Webb) アメリカの心理学者ウェクスラーに よって開発された成人用知能検査。現 在日本で用いられているのは改訂版の
夫妻共にイギリスの研究者。 『産業民主 論』 でナショナルミニマム論を展開した。 著:『産業民主論』 (1897) →ナショナ
WAIS-Ⅲ(ウエイス・スリー) 。適用年齢 は、1 6 ∼ 8 9 歳。言語性I Q と動作性I Q および全検査IQ の3種類の IQ が算出で きる。病院、大学、リハビリテーショ
ルミニマム ■ウエルエイジング・コミュニティー法 (well aging community law) 民間事 業者による老後の保健及び福祉のため
ンセンター、職業センターなどで幅広 く活用されている。ウェクスラー知能 検査は、各年齢に適応させた W P P S I
の総合的施設の整備の促進に関する法 律(平成元年法律64 号) 。1989 年に厚生 省(現・厚生労働省)が高齢者向けの総
(幼児用) 、WISC-Ⅲ(児童用) 、WAIS-Ⅲ (成人用)がある。→ウェクスラー,D. ■ウェゲナー肉芽腫症(Wegener granulomatosis) 特定疾患治療研究対象疾
合的街づくり計画として打ち出したも ので、民間事業者が保健サービスおよ び福祉サービスを総合的に提供する施 設を整備することを促進する法律。
患の1つ。かぜのような症状から始まっ て肺炎、腎炎を起こす。鼻内や肺など 気道の壊死性肉芽腫、全身の壊死性血 管炎、腎炎の3症状を示す進行性の疾患
■ウエルトハイマー, M.( W e r t h e i m e r , Max : 1880 ∼ 1943) ドイツおよびア メリカの心理学者。静止した画像を短 い時間間隔で1コマずつ映すと、像が動
で、死亡率が高い。 ■ヴェサリウス ,A.(Vesalius, A.: 1514 ∼ 6 4) ベルギーの医師・解剖学者。
いているように見えるという仮現運動 の研究により、ゲシュタルト心理学の 創始者となった。
解剖学の創始者と言われている。著: 『人体の構造について』 、 『ファブリカ』 ■ウェスト症候群(West syndorome) レンノックス症候群と共に発作の抑制
■ウェルナー症候群(Werner syndrome) 青春期または成人期に発病する 早老症の1つ。発症年齢は10 ∼40 歳で、 白内障、皮膚の萎縮、白髪化・脱毛、
が困難で、知能障害、運動障害を伴う ことが多い小児の代表的な難治てんか ん。乳幼児時期(生後3∼7か月から 1 2 か月程度まで)に種々の原因によって発
骨粗鬆(しょう)症、動脈硬化、糖尿病 などの老化現象が認められる。遺伝性 で、原因となる遺伝的原因は特定され ている。
症するため、太田原症候群やレンノッ
■ウェルニッケ失語
32
感覚失語の型の1
ウ つ。失語症とは、言語中枢が損傷され て言語機能が失われ、 「話す、聞く、読 む、書く」が不自由になる症状で、損傷
に転換してきている。→ウエルビーイ ング ■ウオーカー (walker) 歩行器。歩行者。
の部位により障害の程度や種類はさま ざまである。 ウェルニッケ失語は、話せるが理解 する能力が著しく低下し、会話が成立
散歩する人。 ■ウオーカーケイン 歩行補助具のうち の1つ。軽量で安定性がよく、片麻痺者 の杖として適切。四脚杖と同じ部類に
しにくい。錯語、言語理解障害、復唱 障害、呼称障害、音読障害、読み理解 障害、書字障害などが見られる。
入るが、四脚杖よりさらに接地面が大 きく、折り畳める。ただし、大きい分、 階段や不整地、狭い場所などでの使用
■ ウ ェ ル ニ ッ ケ 脳 症(Wernicke encephalopathy) ビタミンB1 不足によ り起こる中枢神経疾患。睡眠障害、眼 球運動障害、運動失調、意識障害など
には適さない。 ■ウオーキング(walking) 歩くこと。 歩行。 ■ウオーク・イン・クローゼット(walk
の症状がある。ビタミンB1 の投与で改 善するが、慢性化してコルサコフ症候 群という精神疾患に移行すると、記銘
in closet) 衣類を収納し、かつ人が歩 ける広さのある洋風納戸。 ■ウオークラリー(walk rally) 野外
力障害、見当識障害、作話症などが現 れる。これらは併せてウェルニッケ・ コルサコフ症候群と呼ばれる。 ■ウエルネス(wellness) 健康。イル
を歩くゲーム。数名が1組になり、地図 により何か所かのチェックポイントに 到達し、用意された問題を解きながら ゴールを目指す。
ネス(病気)の反対。身体的・精神的・ 社会的にすべての面で健康である状態。 ■ウエルビーイング(well being) 個 人の尊重・自己実現。健康・幸福で人
■ウオーターべッド(water bed) マッ トレスに水を詰めたベッド。体圧分散 効果があるので、病人の床ずれ防止用 になる。だが水の移動や、やわらかい
間として「良好な状態」であること。身 体的・精神的・社会的に「良好な状態」 。 「ウエルフェア(事後処理的な対応の福
ために介助作業がやりにくい。座位の 保持も不安定になる。 ■ウォード,L.(Ward,L.:1841∼1913)
祉、最低基準・最低限度の福祉)からウ エルビーイング(ウエルフェアをも包含 した、利用者の主体性を強調し個人の 尊重・自己実現を目指す、積極的な福
アメリカの社会学者。著:『動態社会 学』 (1883) 。 ■ウォーナー,W.L. (Warner,W. L.:1898 ∼ 1 9 7 0) アメリカの社会学者、人類
祉)へ」と福祉の理念が転換してきてい る。良好な状態。福祉。 ■ウエルフェア(welfare) 福祉。幸福。 人々の幸福・安寧。 福祉の理念が、 「ウ
学者。アメリカのマサチューセッツ州 ニューベリーポートを典型的小都市の モデルとして「ヤンキーシティー」と名 づけて調査し、地域社会調査を体系化
エルフェア」から「ウエルビーイング」
すると共に、地域社会における階層構 33
ウ
ウ
ウ
造を明らかにした。著『ヤンキーシティ ーシリーズ』 (1 9 2 9) 、 『アメリカの社会 階級』 (1937) 。→ヤンキーシティー調査 ■ウオームアップ(warm up) 準備運 動。運動や競技など、何か特別の動作 を始める前に、事故や体調悪化を防止 するなどの目的で、軽く柔軟体操など
的福祉サービスが低水準であるなどの 批判に対して、社会サービスのシステ ムをインフォーマル部門(家族や近隣) 、
を行うこと。 ■ウオッシュ・アンド・ウエア加工(Wash and Wear processing) W&W 加
多元主義」を打ち出した。その中で、ボ ランタリー組織の持つコスト面での効 率性、革新性、柔軟性、開拓者的性格
工。洗ってすぐ着られる衣類。洗濯後 のしわ防止、速乾性、アイロン仕上げ 不要などのため、疎水性の合繊または その加工を施した織物を用いる。
を評価した。 ■ウルフ,D.M.(Wolf,D.M.) アメリカ の社会学者。家族の内部構造、特に夫 婦の権威構造を分析し、夫婦間の相対
■ヴォルフェンスベルガー,W.( Wolfen s b e r g e r , W o l f : 1 9 3 4 ∼) ドイツ生 まれ、1 9 5 0 年にアメリカに移住。カナ
的権威・共有する権威を「夫優位型、 妻優位型、一致型、自律型」の4類型に 分類した。
ダ、アメリカにおける知的障害者福祉 分野での研究者、行政官。 ノーマライゼーションの原理を北米、 カナダに紹介し、アメリカのネブラス
■ウレタンフォーム(urethane foam) 多孔性の合成ゴム。スポンジ状であり、 クッション、保温材や断熱材などに使 用される。
カ州などで、障害者福祉の政策に導入 して実践した。 北欧のバンクミケルセンらのノーマ ライゼーションが、障害者の社会的環
■ウロストミー(u r o s t o m y 和) 人 工膀胱。腫瘍、外傷、先天的な異常な どを原因とする膀胱疾患により、膀胱 を切除した場合、尿を体外に排泄する
境条件に力点が置かれているのに対し て、彼の考え方は、環境条件と共にhuman serviceとしてのhuman manage-
ため腹壁に尿の出口を造る。その腹壁 に造られた人工の尿の排泄口 (ストーマ) のことを、ウロストミー(人工膀胱)と
ment(対人援助)のシステムづくりによ って、ノーマライゼーション原理を実 現しようとするものであった。
公的部門(政府) 、民間営利部門(営利企 業) 、民間非営利部門の4つに分け、公 的サービスを主要なものとしながらも、 多様な供給主体の役割を承認する「福祉
庭先に
言う。 ウロストミー(人工膀胱)には、小腸 である回腸を使い手術で造る回腸導管 と、尿管を使って直接皮膚に造られた
向いたテラスの上に設けた木の甲板。 ■ウルフェンデン報告(Wolfenden Rep o r t) 1 9 7 8 年のイギリスにおけるウ ルフェンデンを議長とする委員会の「ボ
尿管皮膚瘻や腎瘻などがある。 ■ヴント,W.M.(Wundt,Wilhelm Max: 1832 ∼ 1920) ドイツの心理学者、哲 学者。1 8 7 9 年にライプチヒ大学に実験
ランタリー組織の将来」という報告。公
心理学研究室を創設し、科学としての
■ウッドデッキ(wooddeck)
34
エ 心理学の基礎を築いたことから、心理 学の父と呼ばれる。意識を感覚や感情 などの心的要素に分け、意識はさまざ
まな要因が組み合わさってできている という構成主義心理学の立場をとった。
エ
エ ■エアウエー(air way) 気道障害(窒 息)を防止するため、傷病者の気道(口
■エイジング・イン・プレイス(aging in place) 年をとっても住み慣れた所
腔または鼻腔から気管まで)を確保する 管状の器具。救急救命士が使用するエ アウエーにはラリンゲアルマスク、コ
に住み続けること。住み慣れた自分の 家で老いていけるようにすること。完 全看護の状態になるまでは、施設に入
ンビチューブ、食道閉鎖式エアウエー などの種類がある。 ■エアマット(air mat 和) マットに 空気が入った介護用褥瘡(床ずれ)予防
らないで、住み慣れた自分の家で住み 続けられることを目指す考え方や政策 を言う。 ■エイジングハラスメント(aging ha-
マット。電動式でマットが部分的、定 期的に膨張・収縮し、体圧を分散させ る方式や、マット表面から微量の空気
r a s s m e n t) 年齢を理由とする差別や 嫌がらせ、虐待。 「おばさん」 、 「おばん、 おじん」 、 「ババア、ジジイ」などという
を送風し、むれを防ぐものもある。 ■エアロビクス(aerobics) 有酸素運 動。適度な運動によって酸素摂取量を 多くし、心臓や肺などの機能を高めて
呼称も含まれる。略して、エイハラ。 ■エイズ(A I D S :Acquired Immuno Deficiency Syndrome) 後天性免疫不 全症候群。免疫機能が低下し、通常で
健康増進を図ろうとするもの。エアロ ビクスダンス、ジャズダンス、ジョギ ング、水泳、サイクリングなどの運動。 ■エイジズム(agism) 年齢差別。高
は発病しない細菌やウイルスでも発病 し、感染症(カリニ肺炎やカンジダ症な ど)やカポジ肉腫などの悪性腫瘍ができ る。病原体はヒト免疫不全ウイルス
齢者差別。年齢が高いことによる差別 や偏見。エージズム。 ■エイジレスライフ(ageless life) 年
(HIV)で、死亡率が非常に高い。性交、 輸血、血液製剤の使用などで感染し、 母子感染もある。→HIV
齢にとらわれず、自らの責任と能力に おいて自由でいきいきとした生活を送 ること。エージレスライフ。 ■エイジング(a g i n g) 加齢。老化。
■エイズヒステリー(AIDS hysteria) 過剰なエイズ恐怖から発生したとされ るアメリカの集団ヒステリー。 ■エイズ法 後天性免疫不全症候群の予
年をとること。エージング。
防に関する法律。後天性免疫不全症候 35
エ
エ
群(エイズ)を予防することにより、エ イズの蔓延の防止を図ることを目的と する法律。
て歩くこと。 ■エクスタシー(ecstasy) 有頂天の状 態。恍惚状態。我を忘れるほど気持ち
■エイブル・アート・ジャパン(ABLE ART JAPAN) 旧称、日本障害者芸術 文化協会。 ■エージズム(ageism) →エイジズム
がよい状態。 ■エクリン腺(eccrine gland) 人間の 皮膚の汗を分泌する腺の1つで、ほぼ全 身に分布している。暑い時など、汗を
■エージェント(a g e n t) 代理人。代 理店。取次店。仲介業者。 ■エージグループ(age group) ほぼ
分泌して体温調節を行う。エクリン腺 自体には臭いはないが、皮膚の常在菌 の作用により体臭の元となる。→アポ
同じような年齢の集団。 ■エーデル改革 スウェーデンで1 9 9 2 年に実施された「高齢者の医療と福祉の 統合を図る改革」 。エーデル改革により、
クリン腺 ■エ ゴ(e g o) 自己。自我。フロイ トの精神分析において、心のダイナミ ズムを、衝動的に突き上げるイド、そ
社会的入院が激減し、医療費の無駄使 いが減り、福祉充実が促進された。サ ービスハウス、老人ホーム、ナーシン
の直接的行動化を禁止するスーパーエ ゴ(超自我) 、その両者のはざまで現実 的な妥協を図ろうとする「エゴ」の3者
グホーム、グループホームなどはすべ て「介護とサービスのための特別住居形 態(介護の付いた住居) 」と呼ばれるよう になり、法律上の区別はなくなった。
関係で考えられている。→イド、スー パーエゴ ■エゴイスティック(egoistic) 利己 的な。自分本位な。自分勝手な。利己
■エキサイト(excite) 気が立つこと。 興奮する、熱狂すること。 ■エキス(extract) 植物、動物などの 薬効成分を抽出して濃縮したもの。物
主義的。 ■エゴイスト(e g o i s t) 利己主義者。 自己主義者。自分中心の考え方の人。 ■エゴイズム(egoism) 利己主義。自
事の本質。 ■エキスパート(expert) 専門家。熟 練者。達人。あることに特別に精通し
己主義。自分中心の考え方。 ■エコクッキング(ecocooking 和) 環境に配慮した料理。食材の調達、調
た実力者。 ■エキノコックス(Echinococcus) イ ヌやネコの小腸に寄生する条虫綱の扁 形動物。人体に幼虫が寄生するとエキ
理、後片づけ、ゴミ出しまで、調理に 関わるすべてにおいて環境に配慮する 料理づくり。食材の無駄をなくし、燃 料を有効に使い、汚水を減らし、ゴミ
ノコックス症(包虫症)を起こす。 ■エクササイズ・ウオーキング(e x e rcise walking) 健康な体をつくるため に、普通の歩行に比べて、歩く速度や
を少なくするなど。 ■エゴグラム(egogram) アメリカの 心理学者デュセイ, J.M.が開発した性格 分析法。人の精神を5つの尺度領域に分
距離、時間など、やや運動強度を高め
類してグラフにしたもの。
36
エ ■エコフェミニズム(ecofeminism) 環 境問題の解決が男性優位の社会構造を 変えるという、環境保全と女性解放を
■エ ス(Es 独) →イド ■エスカレート(escalate) ある事柄 の規模や程度が段階的に上昇、拡大、
結びつけた思想。 ■エコマーク(ecomark) 環境保全に 役立つと認められる商品に付けられる
激化すること。 ■エストロゲン(estrogen) 女性ホル モンの1つで「卵胞ホルモン」とも呼ば
マーク。1989 年に始まり、 (財)日本環 境協会が審査と認定を行っている。 ■エコマップ(e c o m a p 和) 家族関 係地図。生態地図。利用者と家族、関
れる。4 0 代半ば頃から分泌が急激に減 少することから、うつやイライラ、不 眠、倦怠感など、さまざまな更年期症 状の原因となる。発情ホルモンの作用
わりのあるさまざまな社会資源との関 係を、わかりやすく図式的・システム 的に描いたもので、社会福祉援助の過 程で用いられる。エコマップによって、
を持つ物質の総称。 ■エスニシティー(ethnicity) 共通の 出自、言語や宗教、生活様式などによ って、個人が特定の集団(エスニックグ
利用者を取り巻く人間関係や社会関係 を把握することができる。 ■エコラリア(e c h o l a l i a) 反響言語。
ループ)に帰属していること。例えば、 日系ブラジル人など。→エスニックグ ループ
オウム返し。その場の状況とは関係な く、過去に覚えた言葉(テレビのCM な ど)を突然繰り返ししゃべるとか(反響 言語) 、相手の発言をすぐに繰り返して
■エスニックグループ(ethnic group) 一国内における民族的同一性を基盤と した特定の集団。ある国内での少数民 族集団。
話すこと(オウム返し) 。 ■エコロジー(e c o l o g y) 生態学。生 物とそれを取り巻く環境との相互関係 を研究する学問。
■エスニックマイノリティー(ethnic minority) 少数民族。複数の民族が存在 する国家の中で、支配的勢力の民族に 対して、人口が少なく言語や文化も違
■エコロジカル・アプローチ(ecological approach) 社会福祉援助の実践に おいて、対象者個人としての問題で考
う従属的な立場の民族。 ■エスノグラフィー(ethnography) 民族誌。特定の民族の社会や文化をフ
えるのではなく、家族、近隣、職場、 地域を含めた集団の中の存在として、 置かれている環境との相互作用関係で 問題をとらえていくこと。
ィールドワークという調査手法で、具 体的に書いた記述。 ■エスノメソドロジー(ethnomethodology) アメリカの社会学者ハロルド・
■エコロジカル・パースペクティヴ(ecological perspective) 生態学的観点。 生態学を取り入れたソーシャルワー ク実践の考え方。→エコロジカル・ア
ガーフィンケルが1 9 6 0 年前後に創始し た社会研究法。人々の日常的生活にお ける具体的な実践の中での相互作用な どを研究対象とする。エスノメソドロ
プローチ
ジー研究では「会話分析」が重要視され 37
エ
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ている。 ■エソロジー(ethology) 動物行動学。 動物の行動を研究し理解しようとする
見出し、その後の援助に反映させてい くこと。このような評価によって、社 会福祉援助の向上・発展が図られてい
学問。 ■エタノール(ethanol) エチルアルコ ール。酒精。酒の主成分。アルコール 発酵およびエチレン、アセチレンから
く。→モニタリング ■エピソード記憶 特定の日時や場所 と関連した、個人的な出来事の記憶。 「昨日、友人と紅葉見物に出かけた」と
合成もされる。アルコール飲料、燃料、 殺菌剤などに利用される。 ■エッグドナー(egg donor) 不妊治
いうような、その人の個人的エピソー ドにまつわる主観的な思い出。 ■エビデンス(evidence) 証拠。
療における卵子提供者。 ■エッセン(Essen 独) 食事。食事 をとること。 ■エディプスコンプレックス(Oedipus
■エビデンスベースド・プラクティス (evidence based practice) 証拠にも とづく実践。 ■エビデンスベースド・メディシン(evi-
complex) フロイトによって名づけら れた精神分析学の概念。男の子からの 母親への思慕・愛着(性的関心) 、同性
dence based medicine:EBM) 根拠 にもとづいた医療。経験則に頼る医療 ではなく、臨床研究などの科学的デー
の父親に対する反感・敵意やそれに対 する感情(不安・罪悪感など)を指す。 女の子が父親に愛着を持ち母親に嫉妬 心を持つものはエレクトラコンプレッ
タをもとにして、患者にとって最も有 益な治療法を選択する医療。 ■エピネフリン(e p i n e p h r i n e) →ア ドレナリン
クスと言う。 ■エデュケーション (education) 教育。 ■エデュケーター(educator) 教育者。 教師。
■ エプスタイン , L.( E p s t e i n , L a u r a : 1934 ∼ 96) アメリカの社会福祉研究 者。利用者の具体的課題を中心に、短 期的・集中的な処遇を目指す援助であ
■エネルギー(energy) 力、気力、精 力、活力など、行動や活動の力の源。 石油、電力、太陽熱などのエネルギ
る「課題中心アプローチ」を提唱した。 ■エボラ出血熱(ebola haemorrhagic fever) エボラウイルスによる急性熱
ー源。 ■エネルギー代謝(energy metabolism) 生物が活動するために必要なエネル ギーの出入りと転換。
性疾患。ウイルス性出血熱の1疾患。 血液や体液によりヒトからヒトへ感 染が拡大し、多数の死者を出す。症状 が進行すると吐血・鼻出血など、全身
■エバリュエーション(evaluation) 評 価。事後評価。利用者に対する社会福 祉援助の終了時または一定の段階にお いて、それまでに行われた援助過程に
にわたって出血傾向を示し、感染症予 防医療法で、危険性がきわめて高い一 類感染症に分類されている。 ■エマージングウイルス(emerging vi-
ついての効果を測定評価し、改善点を
rus)
38
新たに人や動物の集団の中に出
エ 現した新型ウイルス、または以前から 階において8つの心理社会的危機に直面 存在していたものが急激に増加、もし することを主張し、アイデンティティー くは広い地域で発症した再現ウイルス。 (同一性、自我同一性) 、モラトリアムな エマージング感染症、エマージングウ イルスの呼び方は、1 9 9 3 年、W H O の 会議において一般化した。エボラ出血 熱、牛海綿状脳症、エイズなどが該当
どの概念を提唱した。著:『幼児期と社 会』 、 『ガンディーの真理』 ■エリザベスⅠ世(Erizabeth Ⅰ: 1533 ∼ 1 6 0 3) イギリス女王。貧困者や浮
する。 ■エマージングディジーズ(emerging diseases) 新たに出現して急速に拡が
浪者が増大する中、1 6 0 1 年に貧困者層 のための世界で最初の法律である「エリ ザベス救貧法」を制定した。
り、多くの患者が出て社会に脅威を与 え、緊急な対策を必要とする感染症(伝 染病) 。 ■エモーション(emotion) 感情。情
■エリザベス救貧法(Elizabethan Poor Law) イギリスのエリザベスⅠ世の統 治下(絶対王政期)で、貧民の救済など を目的として1 6 0 1 年に制定された救貧
動。情緒。感激。 ■エラー説(error theory) 老化の原 因説の1つ。細胞分裂のプロセスで複製
法であり、社会福祉の起源とされてい る。その後、イギリスが世界で最初に 福祉国家を打ち立てるもととなった。
エラーが起こってエラータンパク質が でき、この構造的なエラーが蓄積する ことにより細胞や個体が老化するとい う説。
内容は、貧民を労働力の有無で3つに分 類(有能貧民、無能力貧民、児童)した こと、労働能力のある貧民を強制的に 労働させること、違反者への処罰、救
■エリアサービス(area service) 広 場や各種の施設・設備などを、レクリ エーション活動などを行う人達に提供 すること。
貧税の徴収などであった。1 8 3 4 年に新 救貧法が成立した。 ■エリテマトーデス(erythematosus) 全身性炎症性病変を特徴とする自己免
■エリキシル(elixir) エリクシア。内服 用水剤の一種で、芳香(良い香り)と甘 味があり、アルコールを含んで飲みや
疫疾患。発熱、全身倦怠感などの症状 と、関節、皮膚、内臓などのさまざま な症状が、一度に、あるいは次々に起
すい。 ■エリクソン,E.H.(Erikson, Erik Homburger:1902∼94) ドイツに生まれ、 後にアメリカに帰化した精神分析学者
こってくる病気で、全身のさまざまな 場所に、多彩な症状を引き起こす。圧 倒的に女性に多い病気。難病特定疾患 の1つ。
で、フロイトの精神分析を継承した。 人間の一生は、8つの発達段階[ライフ サイクル] (乳幼児前期、乳幼児後期、 幼児期、児童期、青年期、成人期初期、
■エルゴノミクス(e r g o n o m i c s) 人 間工学。人間の生理的(身体的)・心 理的な特徴を研究し、 「人間にとって使 いやすく、やさしい」という観点から、
壮年期、老年期)に分けられ、各発達段
機械などを設計・開発しようとする研 39
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究や学問。日常生活用具やIT 分野でも、 エルゴノミクスの考え方を取り入れた 製品が増えている。
を体験することにより、互いの心が解 放され、生きる喜びや勇気をもたらす 心理療法。エンカウンターグループの
■エルダー(elder) 高齢者。年長者。 ■エルダー制度 先輩社員が新入社員に 対して行う職業教育制度。オンザジョ ブトレーニングの一環として取り組ま
方法には、構成法と非構成法の2つのタ イプがあり、構成的グループエンカウ ンター、非構成的グループエンカウン ターなどと呼ばれている。
れる。定年退職者などの高齢者再雇用 制度。 ■エルニーニョ現象 太平洋赤道域の
■エンクロージャー(enclosure) 土地 の囲い込み。開放耕地や荒地・共有地 などを私有地として、生垣やその他の
中央部(日付変更線付近)から南米のペ ルー沿岸にかけての広い海域で海面水 温が平年に比べて高くなり、その状態 が1年程度続く現象。数年に1回の割合
垣によって囲い込んだこと。大地主に よる土地の集中化。 ■エンゲージメント(engagement) 契 約。利用者とサービス提供者との契約。
で発生し、大気の大循環に影響を及ぼ し、干ばつや洪水などの異常気象を引 き起こす例が多い。日本では冷夏や暖
■エンゲル,E.(Engel,E.:1821∼96) ドイツ出身の社会統計学者。生活水準 を「家計の消費支出に占める飲食費の
冬になりやすく、コメなどの農作物に 被害が出る場合がある。 ■エルバーフェルト制度(Elberfeld sys t e m) 1 8 5 2 年にドイツのエルバーフ
割合を表す係数(エンゲル係数) 」で示す 「エンゲルの法則」で知られる。著: 『ベルギー労働者家族の生活費』 (1885) ■エンゲル係数(Engel's coefficient)
ェルトにおいて始まった貧困者救済制 度。区割りされた地区の地区委員(ボラ ンティア)が救済活動を行う制度で、 1 9 1 8 年の大阪府方面委員制度(民生委
家計の消費支出に占める飲食費の割合 を表す係数。 ドイツの統計学者エンゲルが、 「所得 の高い家庭ほど家計の消費支出に占め
員制度の前身)のモデルになったとされ ている。 ■エレクトラコンプレックス(Electra
る飲食費の割合が低下する傾向」を見 出したことから、エンゲルの法則と呼 ばれ、生活水準を計る1つの目安になっ
complex) →エディプスコンプレック ス ■エレプシン(erepsin) 小腸の粘膜か ら分泌される各種のペプチダーゼとい
ている。 ■エンゲル方式(Engel's method) 生 活保護法の生活扶助基準の算定方式と して、1961(昭和36)∼1964(昭和39)
う物質の総称。 ■エンカウンターグループ(encounter g r o u p) 1 9 6 0 年代にアメリカで生ま れたグループ活動。他者との出会いや、
年度に用いられた方式。ドイツ出身の 社会統計学者エンゲルの「エンゲルの法 則」に理論的根拠を置く。 ■エンゼルプラン(angel plan 和) 厚
素直な感情を表明できる話しあいの場
生省(現・厚生労働省)が少子化対策と
40
エ して策定し、1 9 95(平成7)年度から実 施した「子育て支援のための総合計画 (今後の子育て支援のための施策の基本
力をつけること。自ら改善していく 力をつけること。自己決定ができ、社 会参加ができるなど、さまざまな状
的方向について) 」 。 「子育てを社会全体 で支援する」 「子育てしやすい環境をつ くる」ことなどを理念としていた。 1999 年度には、計画の見直しがなされ、
況・状態に対処できる 「力をつけること」 また、そのような援助を行うこと。エ ンパワーメントは、利用者への自立支 援において重要な概念とされる。権限
2 0 0 0 年度から 5か年計画の少子化対策 として「新エンゼルプラン」が策定され た。
の委譲。 ■エンフォースメント(enforcement) 法執行。法律などを実際に守らせるよ
主な内容として、 「保育サービスなど の子育て支援サービスの充実」 、 「仕事と 子育ての両立のための雇用環境の整備」 、 「地域で子どもを育てる教育環境の整備」
うにすること[国] 。 ■エンプティネスト(empty nest) 空 の巣。子どもが家から巣立ったあと、 空の巣に夫婦だけが残っているという
などが挙げられている。 ■エンテロトキシン(enterotoxin) 黄 色ブドウ球菌、コレラ菌、セレウス菌
状態。その状態で、空虚な気分になっ たり、無力感や不安感などに襲われた り、生きがいを喪失するなどの感情を
などが産生する食中毒の原因となる毒 素のうち、下痢を引き起こすものを総 称してエンテロトキシン( 「腸管毒」また は「腸毒素」 )と言う。黄色ブドウ球菌が
空の巣症候群(エンプティネストシンド ローム)と言う。 ■エンプティネスト・シンドローム(emptynest syndrome) 空の巣症候群。
産生するものは、黄色ブドウ球菌エン テロトキシンと言う。 ■エンドプロダクツ(end products) 最終的な産物。
→エンプティネスト
■エンバーミング(embalming) 欧米 などで一般的に行われている遺体への 処置。処置の内容として、遺体に施さ れる修復、防腐処置、殺菌消毒、化粧 などを行うもので、その技術の総称を エンバーミングと言う。 ■エンパシー(empathy) 共感。他の 人の感情を理解すること。感情移入。 ■エンパワーメント(empowerment) 能力開化、権限付与。本来持っている 能力を引き出し、社会的な権限を与え ること[国] 。 41
エ
オ
オ オ
■オイタナジー(Euthanasie 独) 安 楽死。安死術。助かる見込みがない病 人を苦痛から解放するために、延命処 置を中止したり(消極的安楽死) 、薬物
有機栽培された農産物。化学肥料や農 薬に頼らず、堆肥や生物などを利用し て栽培する安全な農作物の栽培方法。 ■オーガニックコットン(organic cot-
を投与するなどして死期を早める処置 (積極的安楽死) 。積極的安楽死は、殺人 や嘱託殺人に問われるなど、法律上問
ton) 有機栽培綿。農薬や化学肥料を 使っていない農場で栽培され、加工段 階でも化学処理されていない綿。
題となっている。 ■オウム返し(parrotlike repetition) 相 手が言った言葉をそのまま言い返すこ と。相手の言葉かけに対して反射的に
■オーガニックフード(organicfood) 有機栽培の食品。自然食品。 ■オージオグラム オージオメーター (聴力検査装置)で測定した結果を表す
すぐ返事を返すこと。オウム返しは、 自閉症児の特徴の1つとして、言葉の話 し始めによく見られる。相手の言った
図。オージオメーターで得られた聴力 検査の聴力レベル(聞き取れるいちばん 小さな音の大きさ)を、音の高さを示す 周波数ごとに表すグラフ。
言葉をそのまま真似てしゃべる、テレ ビのコマーシャルを繰り返すなど。 →エコラリア ■オーガナイザー(o r g a n i z e r) まと
縦軸にdB(デシベル) [音の大きさを 表す] 、横軸にHz(ヘルツ:周波数) [低 い音から高い音を表す]を用いて聴力レ
め役。複雑な組織や企画をうまくまと めて運営する人[国] 。オルガナイザー。 ■オーガナイジング(organizing) 組 織化すること。
ベルを表す。各周波数に対するdBを結 んだ線が上から下へ行くほど、聴力が 悪くなる。0 dBは健康な耳が通常聞くこ とのできる最も小さい音を指し、120 dB
■オーガニゼーション(organization) 組織。機構。団体。 ■オーガニゼーションマン(o r g a n i z a -
は人間が通常我慢できる最も大きな音と されている。→オージオメーター
tion man) 組織人間。組織の中の人 間。会社人間。ホワイト,W.H.の提起し た概念で、組織に対して全人格的に委 ねてしまう人。科学主義、集団帰属、
力検査装置。聴力測定を行うための装 置。健康診断の時に体験する「ピーと聞 こえたらボタンを押す」という検査に使 用される機器。→オージオグラム
組織の優越性や創造性への信念を強く 持っている人間類型。 ■オーガニック(organic) 有機栽培。
■オーダーメード医療(ordermade med i c a l) 個人々の遺伝的な体質の違い や、病気の特徴に応じた治療法や予防
42
■オージオメーター(audiometer) 聴
オ 法を選択する医療。 ■オートミール(o a t m e a l) 麦がゆ。 外皮を取り除き、ぺたんこにした麦を
■オープンクエスチョン(open question) イエスかノーかで答えることが できない形式の質問。質問された人が
調理したもの。 ■オーバーイーターズ・アノニマス(Overeaters Anonymous: OA) 食べ物 や食べ方に関する問題を抱えている人
自分自身の考えと言葉で返事を求めら れる質問。質問する側とされる側が平 等の関係で、答える側の自主性が尊重
達の集まり(セルフヘルプグループ)。 食べ物の問題(拒食、過食、過食嘔吐、 下剤乱用など)を持つ人達による、お互
されて回答や会話に発展性が生まれる。 回答がイエスかノーかなどに限定され てしまう形式の質問は「クローズドクエ スチョン」と言われるが、オープンクエ
いの回復と成長を助けあうための集ま りのこと。 ■オーバーベッド・テーブル(overbed t a b l e) ベッド上での食事や読書など
スチョンにも、クローズドクエスチョ ンにも、長所と欠点があり、その使い 分けが大切となる。→クローズドクエ スチョン
に使用されるテーブル。ベッドのサイ ドレールに載せるタイプやテーブルに 脚が付いてベッドをまたぐタイプなど
■オープンスクール(openschool) 個 人の自主的で創造的な学習を尊重する、 規制枠にとらわれない開放的な学習形
がある。 ■オーバーラップ(overlap) 同時に2 つのことを重なりあう形で意識するこ と。重なる。
態のこと。 ■オープンハウス(o p e n h o u s e) 通 所・入所施設などが、利用者のふだん の生活状況や作業・作品などを家族や
■オーフス方式 障害者が介護者を雇用 するための手当を市が毎月支給し、障 害者自身が介護者を雇用する制度。デ ンマーク第2の都市オーフスで始まった
地域住民に一般公開する催し。 ■オーラルケア(oral care) 虫歯や歯 周病を予防するための歯や口腔の手入 れ。オーラルケア用品としては、ハブ
ことが「オーフス方式」という名称の由 来となっている。 ■オーブン(oven) 電気、ガスなどの
ラシ、歯間クリーナー(歯間ブラシやデ ンタルフロス)などがある。 ■オーラルリハビリテーション (oral re-
熱源を用いて、周囲からの放射熱で食 品を焼く・蒸し焼きにする調理機器。 ■オープンエア(open-air) 屋外。野 外。
h a b i l i t a t i o n) 全顎(ぜんがく)治療。 入れ歯、ブリッジ、インプラント(人工 歯根) 、顎補綴(がくほてん)などによる 咬合、咀嚼機能、審美性の回復、顎関
■オープン教室 学級の通常の学習以外 に、別内容の学習が特に必要な児童や、 心理的安定が必要な児童などに、特別 な内容をニーズに応じて用意して支援
節症などの顎関節機能を回復させるこ と。歯周組織を健康な状態に戻し、咬 み合わせを正常にする歯科治療。 ■オール電化住宅 冷暖房・給湯・調理
を行う学習の場。
などに、ガスや石油などを使用せず、 43
オ
オ
オ
すべて電気によってまかなう住宅。冷 暖房にはエアコン、給湯には電気温水 器、コンロにはI H コンロなどを利用す
起こし、 「寝たきり」の大きな原因とな っている。 ■オストメイト(ostomate) 人工肛門
るもので、集合住宅や高齢者の住まい に、安全を考慮して利用されることが 多い。 ■オールドオールド(old old) 後期高
保有者、人工膀胱保有者。直腸がんや 膀胱がんなどにより、臓器に機能障害 を負い、腹部に人工的に排泄のための ストーマを造設した人。オストメイト
齢者(75 歳以上の高齢者) 。ヤングオー ルドは、前期高齢者(6 5 歳以上7 5 歳未 満) 。3段階区分の場合は前期高齢者(65
は、日常の排泄行為にさまざまな苦労 を要している。 ■オストメイト社会適応訓練事業(trai-
歳以上75 歳未満) 、中期高齢者(75 歳以 上 8 5 歳未満) 、後期高齢者(8 5 歳以上) となる。 ■オールドパワー(old power) 高齢
ning work of social adaptation for ostomates) 身体障害者の社会参加促進事 業の1つ。人工肛門、人工膀胱造設者に 対して、病後の医療相談や器具の改良
者の力。影響力。老人パワー。 ■オグバーン,W.F.(Ogburn,William Fielding : 1886 ∼ 1959) アメリカの社
および医療体験の交流が行える場など を設けている。 ■ オゾン層破壊 オゾン層とは成層圏
会学者。 「社会の産業化による家族機能 縮小説」で知られる。 家族機能縮小論とは、 「産業化以前の 家族は、『経済・地位付与・教育・保
(地上 10 ∼ 60 ㎞)の中の地上 25 ∼ 45 ㎞ にあるオゾン密度の高い圏域を言う。 オゾン層は、太陽光線に含まれる生物 に有害な紫外線をカットするが、エア
護・宗教・娯楽・愛情』という7つの機 能を果たしていたが、産業化の進展に 伴い、愛情以外の6つの機能は、学校な ど、専門的な制度体に吸収されて失わ
コンや冷蔵庫などの冷媒、電子回路の 洗浄剤などとして使われていたフロン ガスによって破壊され、有害な紫外線 が地上に届くようになっている。オゾ
れるか弱体化する」というもの。著: 『社会変動論』 ■オステオポローシス(osteoporosis)
ン層破壊とは、この紫外線を吸収する 働きを持っているオゾン層を破壊して しまう現象のことを言う。
骨粗鬆(しょう)症。骨から主成分のカ ルシウムが溶け出し、骨組織(骨量、骨 密度)が減った状態。 骨の中が軽石やスポンジのようにス
■オノマトペ(onomatopée 仏) 擬音 語・擬声語・擬態語。トントン、カン カン、ドキドキ、ドスーン、ヒューヒ ュー、ワンワン、ニャーニャーなど。
カスカになって、もろくなった状態で、 骨の変形・骨折を起こしやすく、高齢 者や閉経後の女性に多い。 骨粗鬆症は、大腿骨頸部骨折や、脊
■オノマトペア(onomatopoeia) 擬音 語・擬声語・擬態語。オノマトペ。 ■オピニオンリーダー(opinion leader) 世論形成者。世論に影響力を持つ人
椎圧迫骨折により歩行障害などを引き
のこと[国] 。
44
オ ■オブザーバー(observer) ①陪席者: 会議などで、議決権はないが、ある目 的のために参加を許された人。②監視
る。→スキナー,B.F. ■オペラント条件づけ(operant cond i t i o n i n g) アメリカの心理学者スキ
員:国際間の取り決めなどにおいて、 ルールが正しく守られているかを監視 する人[国]。会議などに特別に出席する
ナーが提唱したもので、箱( 「スキナー 箱」と呼ばれる)にネズミを入れて、ネ ズミがバーを押せばエサが出るように しておくと、最初は偶然だったバー押
人で、発言はできるが議決権や発議権 はない。 ■オプタコン(o p t a c o n) 盲人用読書 器。視覚障害者が用いる触読装置。訓
し行動が、次第に自発的に行われるよ うになるというもの。何回か偶然にバ ーを押してエサを得るうちに、バーを
練により文字や図形を読み取ることが 可能となる。 ■オプチスコープ(o p t i s c o p e) 拡大 読書機。弱視用拡大読書機。カメラで
押せばエサが出るということを学習し、 次第に、バーを押す回数が増えてくる こと。 このようにして、条件づけがなされ
とらえた本などをディスプレーに拡大 して表示させるもの。 ■オプティマム(optimum) 最適であ
ていくものを「オペラント条件づけ」ま たは、 「道具的条件づけ」と言う。→オ ペラント、スキナー, B . F .、レスポンデ
ること。最適水準。最適条件。最適の。 ■オブラート(oblaat 蘭) 粉薬・散 剤などを包んで、飲みやすくするため に用いるもので、でんぷん・ゼラチン
■オペレーションズリサーチ(operations research) 人間が出会う数々の問 題(分析、意思決定、作戦立案、計画設
などを原料とした半透明の薄い紙片状 の膜。 ■オ ペ(operation) 手術。オペレー ションの略語。
定など)について、限られた資源を有効 活用して、目的を最大限に達成するた めの意思決定を、数学的、科学的に行 う問題解決の技法。
■オペラント(o p e r a n t) アメリカの 心理学者スキナーの用語で、 「オペラン ト条件づけ(operant conditioning) 」と
もともとは、第二次大戦中に軍事作 戦研究として英米で発達し、その後在 庫管理・生産計画など、企業などの組
して知られる。オペラント条件づけと は、 「自発的なある行動が、プラス(良 い)の結果を生じれば、その行動をとり 続けるし、逆にマイナス(悪い)の結果
織体で合理的・科学的アプローチとし て用いられるようになった。 ■オリエンテーション (orientation) 物 事の進路や方向づけを行うこと。会議
を生じれば、その行動をとらなくなる 傾向が高い」というもの。もともとは、 「道具的条件づけ」という用語で知られ る理論だったが、現在は「オペラント条
や研修、実習や行事などでの事前説明、 方針や方向性の明示。学生・実習生、 新入職員などへの研修・教育の際によ く用いられる言葉。
件づけ」という用語が広く用いられてい
ント条件づけ
■オリエンテーリング(orienteering) 45
オ
オ
オ
野山の自然の中で、地図上に記された チェックポイントを回り、ゴールを競 うスポーツ。競技では地図やコンパス
善が主な任務で、スウェーデンに始ま り、世界各国に波及した。→オンブズ パーソン
などの用具を用いる。 ■オルタナティブサービス(alternative s e r v i c e) セルフヘルプグループに属 する人たち自身によるセルフヘルプ運
■オンブズマン(ombudsman) スウ ェーデン語で、ombudsmanという語は、 「代理人」の意味。オンブズマンは、護 民官、行政監察官、行政監察委員、行
動の機能の1つ。 自分達で自分達を支援する活動であ り、セルフヘルプグループメンバーの
政監査専門員などと呼ばれる。オンブ ズマンを正式な機関として、1 8 0 9 年に 世界で初めて設立したのがスウェーデ
希望をかなえるために提供するサービ スを総称する言葉。 ■オンデマンド(ondemand) 注文対 応。注文に応じて速やかにサービスを
ンであり、国民の行政機関に対する苦 情処理や、行政の監視・告発などを行 う者を言う。 現在では、行政のみならず、医療、
提供すること[国] 。 ■オンブズパーソン(ombudsman(スウ ェーデン)+ person(英)) 利用者に代わ
福祉、労働、交通、環境などに関する 多様な形態のオンブズマン制度が広が っている。
って、利用者の利益を擁護する代理人、 代弁者。スウェーデンで法制化され、 その後世界各国に普及した。国民の権 利や利益を擁護し、行政を監視して、
■オンブズマン制度 スウェーデンをは じめ、イギリス、アメリカなど、主要 欧米諸国で見られる制度。不当、不正 な行政機関の行政行為に対する監察や、
民意が的確に反映される国民本位の行 政運営に役立てることを目的とした制 度。国民の行政機関に対する苦情処理 や、行政活動の監視・告発などを行う
その苦情などを処理する。国民の利益、 権利を代弁して擁護することを目的と するもので、司法機関や行政機関では ない。
者。行政監察委員。 もともとは「オンブズマン」と言われ る制度だが、ジェンダーの視点から「オ ンブズパーソン」という言葉に変わりつ つある。→オンブズパーソン制度、オ ンブズマン、オンブズマン制度 ■オンブズパーソン制度
人権を擁護
することを目的として、市民が申し立 てた行政苦情を簡易、迅速に解決する ために中立的な立場から調査・究明し、 是正措置を勧告する制度。 ①苦情処理、②行政監視、③行政改 46
カ
カ ■ガーディアン(g u a r d i a n) 保護者。 ■ガイドヘルパー・ネットワーク事業 後見人。保護機能。 (network work of guide helpers) 重 度の視覚障害者や脳性麻痺などの全身 ■ガーデニング(gardening) 庭づく 性障害者が、都道府県間を移動する場 り。庭いじり。園芸一般。造園。ガー デニングは、もともとイギリス式園 芸・庭園のこと。庭を造り、木を植え、 花や植物を育てて観賞し、ハーブの香
合に、その目的地において必要となる ガイドヘルパーを確保できるようにネ ットワークを整備する事業。
りを楽しみ、野菜の収穫を味わう、な どの庭を通じた一連の楽しみで、心を 癒し、暮らしを豊かにする行為。 ■カーポート(carport) 簡易車庫。屋
■ガイドヘルプ(guide help) 障害者 に対する外出支援。重度視覚障害者、 脳性麻痺者などの全身性障害者、知的 障害者などに対して外出時の付き添い
根と柱だけの簡単な駐車場。屋根だけ で壁に囲まれていない簡易駐車スペー ス。建物としての車庫は「ガレージ」と
を行うサービス。→ガイドヘルパー ■ガイドライン(guideline) 指針。政 策などを運用するための指針や手引き
呼び、屋根がないものは「カースペース」 と言う。 ■ガイダンス(guidance) 案内。指導。 学生指導。学校教育や社会福祉施設な
[国] 。大まかな指針、方針。法的なもの
ではなく、自主的に守ることを要請さ れる基本的な事柄。 ■カイロプラクティック(chiropractic)
どで、助言や指導(支援)を行うこと。 人々が新しい課題に取り組む際の案内 あるいは導入。主体的な選択やよりよ い決定ができるように、また、学校生
手技によって骨格の歪みを矯正し、 足腰の痛みなどを除去する民間療法。 神経の流れを改善し自然治癒力を高め る治療法で、痛みの除去の他、健康増
活や福祉施設での生活に適応し、円滑 な人間関係を形成することができるよ うに行う指導・援助・支援。
進、神経生理機能の回復などのために 行う。 ■カウンセラー(c o u n s e l o r) 個人の
■ガイドヘルパー(guide helper) 障 害者に対する外出支援者。 「障害を持つ 人の外出を支援し、障害者の自立と社 会参加を促進する」ことを目的としてい
悩みや、心の問題、不安などに対して、 相談・助言を行うカウンセリングの専 門家。 ■カウンセリング(counseling) 職場、
る。重度視覚障害者、脳性麻痺者など の全身性障害者、知的障害者などに対 して外出時の付き添いを行う。
学校、家庭などでの個人の心理的な問 題に対し、相談・助言を行い、問題解 決を図る専門的援助のこと。 47
カ
カ
カ
■ ガウンテクニック(gown technic) 感染を予防するためにガウンを使用 する方法であり、そのガウン着脱など
■ガス貯蔵(gas storage) 野菜や果物 などの品質を安定的に保つため、人工 的なガス貯蔵庫内で貯蔵する方法。→
に関する一連の手順を「ガウンテクニッ ク」と言う。隔離を必要とする患者の病 室に入室する場合などにおける処置、
CA貯蔵 ■カタトニア(catatonia) 思春期以降 の自閉症スペクトラムで認められるこ
介護、清掃、面会などに際し、交差感 染を防止する目的で、手袋、マスク、 ガウン、キャップを着け、はきものも 替える、などの一連の行為。感染症患
との多い症状、また、大人の精神科で 統合失調症に関連の深い症状。動作の 途中で動きが止まる、バネがはじける ように突然動く、手指をくねらす、歩
者の病原体を隔離域の外に運び出すこ とや、易感染性患者に外から病原体を 持ち込まないようにするため、清潔な ガウン、使い捨て帽子、マスクなどを
こうとして前に進めず前後に行きつ戻 りつする、運動の自発性が乏しくなる、 などの運動障害。→アスペルガー症候 群
着用する手段。 ■カクテルパーティー効果 多くの音 の中から、特定の音だけを選択的に聞
■カタルシス(catharsis) 浄化。浄化 作用。心理学用語で、精神的に抑圧さ れた苦痛や悩みなどを言葉や行動とし
き分けることができる現象。雑音の中 から、自分の必要とする情報だけを聞 き取れること。複数のメッセージが混 在していても、特定の情報を選択的に
て表現することで解消すること。苦痛 や悩みを外部に発散させることで、心 の緊張を解消する治療的効果。 ■カタレプシー(catalepsy) 他者にと
聴取可能であるような聴覚上の効果。 カクテルパーティーの騒がしさの中で あっても、会話している相手の声だけ をはっきりと浮き出して聞き取れる効
らされた一定の姿勢を保ち続け、自分 で元に戻そうとしない状態。ろう屈症。 強硬症。筋緊張病、器質性脳障害、ヒ ステリーなどで見られる。
果、また、好きな人の声や話したい人 の声、興味があることなどを聞き分け られる現象。
■ガッツ(guts) 激しい気力。気合い が入っていること。やる気や根性のあ ること。
■ガ ス(gas 蘭) 気体一般。特に、 都市ガス・プロパンガスなどの燃料用 の気体。 ■ガス交換(gas exchange) 呼吸を行
■カテーテル(catheter) 体腔(体壁 と内臓との間のすき間)や、胃・腸・膀 胱などに溜まった液体 (尿・血液・体液) の排出、薬品や栄養物などの注入に用
う時、酸素を取り入れ、二酸化炭素を 排出するが、それをガス交換と言う。 ■カスタムメード(custom made) 受 注生産。客の好みに応じて、特別の仕
いる管で医療器具の1つ。ネラトンカテ ーテル、胃カテーテルなど、さまざま な種類がある。カテーテルは、金属、 ゴム、ガラス、プラスチックなどの材
様で作られること[国] 。
料でできている。
48
カ ■カテキン(catechin) 主としてお茶 に含まれる渋味成分で、ポリフェノー ルの一種。がんの発生を抑える抗がん
自閉症。現在の自閉症の分類では、比 較的重度の自閉症に該当する。→カナ ー,L.
作用、老化の原因である過酸化脂質の 生成を抑制する、高血圧・高コレステ ロールの改善、抗菌・抗ウイルス作用、
■カナタイプライター (kana typewriter) 視覚障害者が使用するタイプライタ ーで、点字ではなくカナを表示する。 視覚障害者の意志伝達手段の1つとして
などの効用があるとされている。 ■カテゴリー(category) 同様のもの と見られる範囲、領域、範疇(はんちゅ う) 、部類、部門。
使用される。 ■カニューレ(c a n n u l a) 体腔内に挿 入する管のことで、気管切開後に気管
■カドミウム(cadmium) 亜鉛鉱石に 多く含まれる重金属。記号Cd。青白色 で軟らかい。メッキ、合金の原料、電 池などに利用されている。人間の体内
孔に挿入する気管カニューレや、薬を 注入するためのカニューレなどがある。 材料では、金属製、シリコン製などが ある。
に入ると代謝されずに蓄積し、発がん 性などの症状を示す。 公害事例として、富山県の神通川流
■カネミ油症事件 1968 年、北九州(福 岡、長崎県)を中心とする西日本一帯に 発生したPCB による大規模な中毒事件。
域で鉱山活動により排出されたカドミ ウムが米に蓄積して発生したイタイイ タイ病がある。→イタイイタイ病 ■ カナー , L .( K a n n e r , L e o : 1 8 9 4 ∼
北九州の製油会社・カネミ倉庫が製造 した食用の米ぬか油に、製造過程で使 用された P C B が混入し、汚染された 「食用米ぬか油」 (カネミライスオイル)
1981) 自閉症(早期幼児自閉症)を世 界で初めて報告したアメリカの小児精 神科医。「 情 動 的 交 流 の 自 閉 的 障 害 Autistic disturbances of affective con-
を摂取したことを原因とする公害病。 皮膚病を発端に、手足のしびれや、 「黒い赤ちゃん」の確認など、皮膚炎や 内臓疾患を訴える深刻な健康被害が相
tact」 と題する論文を1943年に発表した。 知的障害児や神経系の障害を持つ子ど もの治療にも大きな貢献をした。→カ
次いだ。 ■カ ビ かび(黴) 。微生物の一種で、 学問的には「真菌」と呼ばれている。真
ナータイプ ■カナータイプ カナーが報告した典型 的な自閉症のタイプ。他人との情緒的 なやり取りが困難、コミュニケーショ
菌(カビ)には、糸状菌(衣食住で普通 に見られるカビ) 、キノコ、酵母(酒の 醸造やパンの製造に利用されるもの)が ある。食文化におけるカビは、酒、み
ンとしての言語使用ができない、こだ わりが強い、パターン化された行動を とる、変化に強い抵抗を示す、自発的 反応が乏しい、奇妙で無目的・反復的
そ、しょう油、チーズなどの製造に利 用され、衣食住におけるカビの発生は、 不潔さや美観の損失、食品の変質、真 菌中毒症、アレルギー症、感染症など
なこだわりがある、などの特徴を持つ
を引き起こし、人の社会生活に悪影響 49
カ
カ
カ
を及ぼしている。 ■ カフェイン(c a f f e i n e) コーヒー、 茶、ココアなどに含まれる物質で、中
のような状況を改善するための事業。 ■カルシウム(c a l c i u m) 骨や歯を作 る成分。カルシウムが不足すると、 「骨
枢神経を興奮させる、胃酸の分泌を促 す、心拍数を高める、尿量を増やすな どの作用があり、利尿や強心などの薬 理作用があるが、摂取が多いとめまい
粗鬆症」になり骨折しやすくなる、動脈 硬化や高血圧などの成人病を招きやす くなるとされている。牛乳、小魚など の食品に多く含まれている。
や胃痛、不眠などが起こる場合もある。 ■カプセル(capsule) 粉薬や液剤な どを中に入れて飲みやすくするための
■カルタヘナ・バイオセーフティー議 定書(Cartagena Protocol on Biosafety) 「遺伝子組換え生物や作物」の国際間
容器。ゼラチンなどでできた小さな円 筒形のものが多い。 ■ガラクトース(galactose) 天然に広 く分布する単糖類の一種。
での移動・取引などの法的ルールに関 する議定書。この議定書は、 「生物多様 性条約」にもとづくもので、1 9 9 9 年に コロンビアのカルタヘナで議定書採択
■カラメル(caramel) 砂糖、ブドウ糖、 糖蜜などを加熱処理して製造される焦 げて褐色化した着色料。コーラ、コー
を目指した締約国会議が開催されたこ とから「カルタヘナ議定書」と命名され、 2 0 0 0 年1月に採択された。人間の生産
ヒー、ソース、アルコール飲料、一般 食品などに使用される。 ■カリウム(Kalium 独) エネルギー の代謝、神経や筋肉の機能を正常に保
活動のもとで生き物の種類が急減し、生 き物の種の割合が変わることがないよ うに生物の多様性を守ろうとする考え から生まれたもので、遺伝的に改変さ
ち、細胞内外のミネラルバランスを維 持するなどの働きをする。ナトリウム を排泄する作用があり、高血圧・脳卒 中・がん・糖尿病などの生活習慣病を
れた生物体(Living Modified Organism : L M O)を自然環境に放出した時に、 その環境に存在する生物多様性、生き 物のバランスを崩さないということを
予防する効果があるとされている。ヒ ジキ、ジャガイモ、バナナ、丸干しイ ワシ、切り干し大根、のり、昆布、大
前提としている。
豆などに多く含まれる。→ポタミウム ■カリキュラム(curriculum) 教育課 程。学校や教育機関などにおいて、教 育目標を達成するために立てられる教
ない新しい環境や文化、物事や考え方に 接した時に受ける驚きや心理的衝撃。 ■カルテ(K a r t e 独) 診察記録。診 療記録。患者の病気に関する事項につい
育内容の計画。 ■カリタス(c a r i t a s 蘭) 1 2 ∼ 1 3 世 紀に行われたヨーロッパの都市社会で の慈善運動。経済的、社会的、精神的
て、医師が記録する用紙。 ■カルト(c u l t) 宗教的な崇拝。独自 の教義とカリスマ的指導者を持ち、社会 的には正統とは見なされない小規模な宗
に困難なものに対する援助、またはそ
教集団。
50
■カルチャーショック(culture shock) 異文化衝撃。経験や体験をしたことの
カ・キ ■カロチン(carotene) 果実やニンジ ンなどの黄緑色野菜に多く含まれる栄養 素。α、β、γカロチンなどがあり、
疫力が低下している人が罹る病気で、強 い抗がん剤の治療を受けている人、全身 が弱っている人、糖尿病がある人、エイ
体内でビタミンAに変化する。 ■カロリー(c a l o r i e) 1カロリーは、 1 4 . 5 ℃の水 1 g を1℃上げるのに必要な
ズに罹っている人などに見られる。 ■ガントチャート(Gantt chart) アメ リカのエンジニア、ガント(1 8 6 1 ∼ 1919)による管理図表。スケジュールを
熱量。栄養学で「キロカロリー(ky) 」と して用いられる食べ物の熱量の単位。一 般的には、1ky は、1㎏(1r)の水の温 度を1℃上げるのに必要な熱量となる。
管理する時に使う表現方法の1つ。時間 を横軸に取り、各作業の日程計画や実績 を記入する。ガントチャートにより、プ
■ガンザー症候群(Ganser syndrome) 認知症ではなく、質問に対して的外れ な応答をする、意識障害、ヒステリー徴 候、幻覚などの症状を呈する症候群。
ロジェクトのスケジュールを一目で確認 することができ、計画と実績の差も明確 になる。 ■カンピロバクター(Campylobacter)
■カンジダ症(candidiasis) カンジダ 菌という酵母菌の一種によって起こる炎 症性の病気。普通は、口腔・膣・皮膚・
腸炎を引き起こす食中毒起因菌。 発熱、腹痛、下痢、血便を伴う腸炎症 状が見られるが、数日の治療で回復する
爪・気管支・肺などに粘膜感染症として の炎症を起こす。しかし、悪性腫瘍など の重篤疾患末期の場合、深在性カンジダ 症を引き起こす。モニリア症。
ことが多い。生の鶏肉を扱うことや、生 や加熱が不十分な鶏肉を食べることで感 染しやすい。 ■カンファレンス(conference) 会議。
■カンジダ食道炎(candidia esophagitis) カンジダというカビの一種によっ て、食道に炎症を起こしている状態。免
特定の問題について検討する会議[国]。 協議。打ち合わせ。相談。コンファレン ス。
キ ■キーパーソン(key person) 中心人
■キーワード(key word)
重要語句。
物。社会福祉援助や物事を進める上で 「かなめ(要) 」となる人物、指導的役割 の取れる人物。重要人物。鍵を握る人。 ■キーポイント(key point) 要点。鍵
ひと言ですべてを要約する(全体の意味 を言い尽くす)言葉。物事の手がかりと なる言葉。 ■ギックリ腰 急性腰痛症。重い物を持
となるところ。最も重要な点。いちば ん大切な押さえどころ。
ち上げる、ふと腰をひねる、床に落ち た物を拾う、顔を洗う、咳やくしゃみを 51
カ キ
キ
キ
するなどの「不用意な動作や、ごく普通 の動作」がきっかけとなって起こる突発 性の腰痛。ギックリ腰になってしまっ
印象に残る用語。 ■キャッチセールス(catch sales 和) 駅前や繁華街の路上などで通行人を呼
た時は、入浴を控え、初めの3日間位は 極力、横になり安静にしていることが 回復を早める。 ■キッチン(kitchen) 台所。調理室。
び止め、言葉巧みに近くの喫茶店や事 務所などに連れて行き、若者などに高 額の商品を買わせたり、契約を迫った りする商法。 「アンケートにご協力くだ
■キッチンイーター(kitchen eater) 精神面の不安から常習的に食べ続けて しまう人。精神的不満足(欲求不満)に
さい」 「意識調査を実施しています」など と言って呼び止めるもので、売る商品 は化粧品、映画鑑賞券、外国語教材、
より食べることに走ってしまう人。 ■キッチンドリンカー (kitchen drinker) 精神面の不安から常習的に飲酒して しまう主婦。精神的不満足(欲求不満)
絵画など、さまざま。キャッチセール スを防ぐには、知らない人に声をかけ られても相手にしないこと。 ■キャッチフレーズ(catch phrase) う
により飲酒に走ってしまう主婦。 たい文句。人の心をとらえるような印 象の強い言葉。ひと言で良いイメージ ■ギディングス, F . H.(Giddings,F.H.: 1 8 5 5 ∼ 1 9 3 1) アメリカの社会学者。 (印象)を想像させる言葉。 同類意識などの概念を用いた心理学的 社会学の研究者。著:『社会学原理』 (1896) ■ギプス(gypsum) ギプス療法は骨折
■ギャッチベッド(Gatch bed) 背上 げ・膝上げ・高さ調整などが行える介 護用ベッド。重度障害者や疾患者、術 後患者、寝たきり老人などに用いられ
や関節、靭帯、軟部組織などの外傷お よび炎症性疾患などの際に患部を固定 し、保護し、安静にする目的で行われ る。以前は、石膏を患部に塗り固める
る。当初は手動のものだったが、最近 は電動のものとなっている。 ■キャッチボール(catchball 和) 本 来は、野球のボールを投げあうことだ
ギプスであったが、最近は、軽量で強 度にすぐれ、メッシュ状で通気性を持 ち、水に濡らすと硬化するギプスとな
が、情報などを互いにやり取りするこ とを意味して使用される場合がある。 ■ギャップ(g a p) 意見や考え方、立
っている。 ■キャスター(caster) 家具や器具な どの底や脚先に付けて、移動を容易に させるための小さな車輪。
場などの隔たりや相違。食い違い。す き間。 ■キャパシティー(capacity) 受け入 れられる大きさ。包容力。容量。器。
■キャッチ(catch) 受け止めること。 とらえること。自分のものにすること。 ■キャッチコピー(catch copy 和) 人 の気持ちや心を引くような宣伝文句。
■キャピタルゲイン(capital gain) 資 産益。資産の売却や値上がりによる収 益[国] 。 ■キャプテンシステム(captain system)
人(消費者)の心をとらえる言葉。強く
文字図形情報ネットワークシステム
52
キ の略称。テレビ画面などのモニターに 文字・画像での情報提供を行うもの。 ■キャラクター(character) 個人の人
を学ぶことになる。 ■キャンペーン(campaign) 政治的、 経済的、社会的など、ある特定の目的
柄。性質。資質。性格。人格。 ■キャラバン(c a r a v a n) 宣伝・販売 など、ある特定の目的のために、多数 の人が各地を回って活動すること。
のために行われる組織的、継続的な宣 伝活動。 ■ キュア(c u r e) 治療。治癒。ケア (介護、世話)と比較される場合、キュ
■キャリア(c a r e e r) ①仕事や職業、 特に専門的な能力を要する職業などに 就いていた経験、経歴。②国家公務員
アは「治療」の意味で用いられることが 多い。 ■ギランバレー症候群 (Guillain Barr sy-
上級試験の合格者。 ■キャリアー(carrier) 保菌者。肝炎 やエイズなど、病原菌やウイルスに感 染しているが発病せず保菌している人。
ndrome) アレルギー性急性多発性根 神経炎。風邪や下痢などの前駆症状の1 ∼2週間後に、四肢などの弛緩性運動麻 痺を生じる病気。筋肉を動かす運動神
■キャリアウーマン(career woman) 高い能力を持って働く女性。高度に専 門的な職業に就いている女性。
経が傷害されて、両手両足に力が入ら なくなり、徐々に身体の中央部に向か って進行する病気で、重症の場合には
■キャリーオーバー効果(carryover effect) 統計を取るための調査やアンケ ートなどにおいて、回答者が調査票や 質問票に回答していくうちに、ある種
呼吸もできなくなる。また、顔面が麻 痺して、見たりしゃべったり食べたり することができなくなる場合もある。 ■キリスト教青年会(Young Men's Ch-
の心理的な影響を受け、その結果、そ の後の質問の回答に影響を与えられ、 ある特定の選択肢を選ぶように方向付 けられてしまうこと。
ristian Association) YMCA。キリス ト教の信仰をもとに、人格の向上や奉 仕の精神による社会活動を目的とした 国際的な団体で、1844 年に、ジョージ・
■ギャングエージ(gang age) 9∼ 12 歳(小学校の中高学年)程度の生理的・ 精神的に不安定な状況にある世代。仲
ウィリアムズがロンドンに創設した。そ の後、世界中に広まり、現在は、家族 の絆の強化、国際理解、地域社会発展
間意識が急速に発達し、親しい仲間集 団を組んで地域を動き回り、乱暴やい たずらを好む世代であることから「ギャ ングエージ」と呼ばれる。自我が芽生え
への支援、さまざまな社会問題の克服 などを重視した活動が行われている。 YWCAは、キリスト教女子青年会。 ■ギルド(guild) 中世ヨーロッパの都
てくる時期であり、仲間集団で過ごす 中で、集団で生活するための技術や知 識などを学び、その経験が思春期や青 年期を経て大人となっていく上での土
市社会で発達した商人や手工業者の同 業組合。販売や生産の独占を図り、都 市から自由競争を排除した。 ■ギルバート法(Gilbert's Act) 1782
台となり、社会で生きていく術の基本
年に制定されたイギリスの法律(救貧 53
キ
キ・ク
キ ク
法) 。人道主義的な観点からの貧民の救 済と雇用のための法律。救済方法は老 人・孤児・虚弱者などを保護する院内
合主義運動を提唱し、労働者の社会教 育に尽くし、ソーシャルセツルメント 運動を先駆的に展開した。
救済と、就労の便宜を図る賃金補助制 度による院外救済があった。 ■ギルフォード,J.P.(Guilford, Joy Paul :1897∼1987) アメリカの心理学者。
■キングスレー館(Kingsley Hall) 日 本労働運動・社会主義運動の先駆者で あった岡山県出身の片山 潜(1 8 5 9 ∼ 1933)が、キリスト教社会改良主義を実
心理測定法で有名。日本ではそれをも とにY−G性格検査(矢田部ギルフォー ド性格検査)が作られた。
践するため、1 8 9 7 年に神田三崎町に設 立した日本最初のセツルメント施設。 幼稚園、小僧夜学校・市民夜学校(英語
■キングスレー,C.(Kingsley,Charles: 1819∼75) イギリスの劇作家・牧師。 キリスト教社会主義者として、協同組
教授)などを開設し、労働者を対象とし た読み書き・英語の学習会などを行っ た。→キングスレー,C.、セツルメント
ク ■クアハウス(Kurhaus
独) 運動、温
組合、政党など) 」を提唱した。著:『人
泉入浴、リラックスの機能を取り入れた 間性と社会秩序』 (1 9 0 2)、『社会組織』 健康増進施設。のんびり静養して体の不 (1909) 、 『社会過程』 (1918) 調を治す、日本古来からの湯治に、温泉 ■ クーリングオフ(cooling off) 訪問 医学などの成果と遊び心を組み込んで、 販売、電話勧誘販売、割賦販売などにお 積極的に健康づくりに役立てようとする もの。 ■クーリー,C.H.(Cooley,Charles Hort-
ける消費者保護の制度。消費者が購入契 約を結んだ後でも、クーリングオフの期 間内であれば販売業者に対し、書面によ
on : 1864 ∼ 1929) アメリカの社会学 者。 「鏡に映った自我(他者を鏡とし、鏡 としての他者を通じて自分の自我を認識 すること) 」 、 「第一次集団(直接的相互作
って無条件に申込みの撤回や契約の解除 ができる。損害賠償金や違約金を販売業 者に支払う必要はなく、すでに頭金や申 込金を支払っている場合でもその金額を
用のある集団:家族、子どもの遊び仲間、 近隣、もしくは大人達の地域集団など) 」 などの概念で知られる。その後、クーリ ーの後継者であるアメリカの社会学者た
返してもらえる。また、商品を受け取っ ている場合は、その引き取りに必要な費 用は、すべて販売業者の負担となる。 ■クオリティー(quality) 質。品質。
ちは、第一次集団の対概念として、 「第 二次集団(間接的相互作用の集団:学校、
性質。 ■クオリティー・オブ・ライフ(Quali-
54
ク ty Of Life: QOL) 生活の質。人生の 質。生活者本人が感じる満足感・安定 感・幸福感などによる「生きて生活して いることの充実度」を表す言葉。QOL と も言う。 医療や福祉の分野、またそれ以外の分 野でも、精神的な豊かさや満足度を重視
象者(利用者) 、医療では患者、カウン セリングでは来談者(受けに来る人)を 指す。 ■クライアント中心療法(client cetered therapy) 来談者中心療法。クライア ント中心療法。アメリカの臨床心理学者 カール・ロジャーズが創始した心理療
する意味から、人々の生活を平均寿命の 高さ、経済的、物質的な豊かさなどの数 的・量的なとらえ方だけでなく、質(Qu-
法。 「医者と患者」 「教師と教え子」など のような上下関係に立つ権威者的アプロ ーチを否定し、カウンセラーとクライア
ality)を重視しようとする考え方で使わ ントは、対等な立場であるべきだと唱え れるようになった。 た。 「カウンセリングの主体はあくまで ■クッキング(cooking) 料理。調理。 クライアントである」という意味で、 「クライアント中心療法」 (初期には非指 料理すること。 ■クッションフロア (cussion floor:CF) ビニール製のクッション性のある床 材。発泡された塩化ビニールのシート床
示的カウンセリング)と呼んだ。 ■クライシス・インターベンション(crisis intervention) 危機介入。緊急に援
材で、表面に凹凸があって滑りにくく、 厚み 1 . 8 ∼ 3 . 5 ㎜程度のものが一般的。 メンテナンスが容易で、水に強い。洗面、 トイレ、キッチンなどの水まわりに使用
助を要するような危機的状況にある者に 対し、緊急・迅速に介入し、危機を脱す る援助を行うこと。 ■グラウンドゴルフ(ground golf) ゴ
されることが多く、遮音性、衝撃吸収性 などにもすぐれている。最近では、防菌、 防カビ、防汚加工を施した製品が多い。 ■クナイプ治療(Kneipp's therapy) ド
ルフのようにボールをクラブで打ち、ホ ールポストにホールインするまでの打数 を競うスポーツ。クラブ、ボール、ホー ルポスト、スタートマットを使用するも
イツのセバスチャン・クナイプというカ トリックの司祭が始めた自然療法。水療 法、運動療法、植物療法、食事療法、秩
ので、場所によって距離やホールポスト の数を自由に設定でき、ルールも簡単で、 手軽に楽しむことができる。
序療法を行うが、主に水療法を指す。ド イツ国内でクナイプ療法を受けている対 象の疾患は、心臓、呼吸循環器系、神経 症、リウマチなど、多様。
■グラウンドワーク(groundwork) 1 9 8 0 年代に英国で始まった実践的な環 境改善活動。地域住民、行政、企業のパ ートナーシップと地域の専門組織(トラ
■クライアント (client) クライエント。 顧客。注文や問題の解決のために、専門 家や専門機関を訪れる人や組織[国] 。利 用者。相談者。来談者。依頼者。患者。
スト)によって推進される地域の環境改 善活動。住民が行政や企業とパートナー シップをとりながら、地域の環境改善活 動を行うもので、その3者の仲介役をト
援助対象者を、福祉では支援を受ける対
ラストと呼ぶ専門組織が担う。住民、企 55
ク
ク
ク
業、行政の3者が協力し合い、生活の場 (グラウンド)の自然環境や地域社会を 改善していく創造的活動(ワーク)で、
があり、メンバーは参加したいユニット を自分で選択し、スタッフとのパートナ ーシップのもとでそれぞれの役割を遂行
基本的にボランティア形式で行われる。 ■ クラッシュ症候群(crush syndrome) 挫滅症候群。交通事故や地震災害など の被害に遭った者が、救出や搬送の遅れ
する。さらに、企業と契約して実際の職 場で働く「過渡的雇用」という就労体験 プログラムも設けられている。 ■クランケ(Kranke 独) 患者。病院
により、救出後に急性腎不全や心不全を 起こすもの。外傷などによって筋肉が挫 滅し、ミオグロビンと呼ばれる物質など
などで、医師・看護師などの医療専門職 が使う言葉。 ■グランドデザイン 全体構想。全体を
が血中に流れて、腎臓や心臓の機能を悪 化させて全身に重篤な障害をもたらす。 初期症状では、尿が茶色に変わり量も減 少する。重症例は腎不全を併発し、血液
長期的、総合的に見わたした構想[国] 。 2 0 04(平成1 6)年 1 0 月1 2 日に厚生労 働省障害保健福祉部より発表された「今 後の障害保健福祉施策について(改革の
透析を必要とする。挫滅した筋肉は、場 合により壊死に陥り、神経麻痺を起こし 機能障害を残すことがある。
グランドデザイン案)」であり、通称、 グランドデザインと言う。この案は、厚 生労働省の試案であり、その後、関係審
■クラブサービス(club service) レ クリエーションなどを、特定の集団で、 定期的に楽しんでいけるようにするため に、クラブやサークルを組織し、育成す
議会の意見や、関係機関などとの調整に より、 「 (1)地域の基盤や実施体制の整備 に一定の準備期間を要する項目と、 (2) 制度の持続可能性の確保の観点からでき
る援助形態のサービス。 ■クラフト(craft) 手工芸。手づくり 工芸品。民芸。 ■クラブハウス(clubhouse) 世界ク
る限り速やかに実施すべき項目などに区 分して、実施スケジュールなどを整理す る」とされている。 ■クリアランス(clearance) 腎臓が体
ラブハウス連盟の基準に沿って運営され る、精神障害者のための地域リハビリテ ーション施設。 “ We are not alone(私た
液中の物質(薬物など)を除去する能力 を示す指標。血漿中に存在するある物質 を、1分間に腎臓から尿中に排泄するの
ちは1人じゃない)”を合言葉に、1 9 4 8 年にニューヨークで「ファウンテンハウ ス」が創設され、その後全米に拡大、現 在ではヨーロッパ、アジアなど、世界各
に要する血漿量。腎機能が低下するとク リアランスは減少する。 ■クリーンエネルギー(clean energie 和) 大気汚染を生じないエネルギー。
国に浸透、世界3 0 か国・4 0 0 か所以上 のクラブハウスが活動を行っている。ク ラブハウスでは会員を“メンバー”と呼 び、メンバー自身が運営に携わる。また、
化石燃料の燃焼や原子力などではなく、 廃棄物による環境汚染のないエネルギ ー。いわゆる自然エネルギーと言われる 太陽熱や風力、波力、地熱発電など。
“ユニット”と呼ばれるさまざまな仕事 56
■グリーン購入
製品やサービスを購入
ク する際に、価格や品質、利便性、デザイ ンだけでなく環境への影響を重視し、環 境負荷ができるだけ小さいものを優先し
などの漁業体験、地域の食体験、村祭り への参加体験など、さまざまなメニュー がある。
て購入すること。項目としては、有害物 質削減、省資源・省エネルギー、持続可 能な資源採取、長期使用・再使用・リサ イクル可能、再生素材などの利用、処
■グリーン配送 物品の納入などのため に使用する自動車による大気汚染の低減 を促進するため、排出ガスに含まれる有 害物質の少ない自動車による配送を行う
理・処分の容易性などがある。国内では、 1996(平成8)年2月に企業・行政・消費 者団体などからなるグリーン購入ネット
こと。 一部自治体では、庁舎に物品を納入す る時に低公害車を利用することを条件と
ワークが設立された。2001(平成13)年 4月からは、グリーン購入法(国などに よる環境物品などの調達の推進などに関 する法律)が施行され、国などの機関に
するなどの取り組みを始めている。利用 可能な自動車としては、電気自動車やハ イブリッド車などの低公害車、各自治体 指定の低公害車、国指定の低排出ガス車
グリーン購入を義務づけると共に、地方 公共団体や事業者・国民にもグリーン購 入に努めることを求めている。
などが対象となる。 ■グリーンピース(Green Peace) オ ランダのアムステルダムに本部を置く、
■グリーン・コンシューマー(green consumer) 緑の消費者。環境のことを 考えて買い物する人。環境問題に配慮し た商品選択をする消費者。
世界的規模の国際環境保護団体。地球温 暖化、核・原子力問題、有害物質問題、 原生林保護、海洋生態系保護などの活動 をしている。
■グリーン・コンシューマリズム(green consumerism) 消費者が環境問題 に配慮して商品を選択すること。環境問 題に配慮するための消費者運動。
■グリーンマーク(green mark 和) 古紙の利用拡大と社会環境緑化を推進す るマーク。古紙利用製品の使用拡大を通 じて古紙の回収・利用の促進を図るた
■グリーン調達(green procurement) 政府や企業などが調達する製品の原材 料・部品や事業活動に必要な資材など
め、古紙を原料に利用した製品であるこ とを容易に識別できる目印として(財) 古紙再生促進センターが1981(昭和56)
を、可能な限り環境に与える負荷の少な いものから優先的に調達しようとするこ と。→グリーン購入 ■グリーン・ツーリズム (green tourism)
年5月に制定したマーク。グリーンマー クを表示することができる製品の要件 は、原則として古紙を 4 0 %以上原料に 利用した製品であることだが、トイレッ
農山漁村地域における滞在型の余暇活 動。農山漁村地域での自然、文化、人々 との交流を楽しむ滞在型の余暇活動。農 林水産省が主導して推進しているもの
トペーパーとちり紙は、原則として古紙 を100 %原料に利用したもの、コピー用 紙と新聞用紙は、原則として古紙を 5 0 %以上原料に利用したものとなって
で、稲刈りなどの農業体験、定置網曳き
いる。 57
ク
ク ■グリコーゲン(glycogen) 動物の肝 臓・筋肉などの細胞内に含まれる多糖類 を言う。
のケアから自宅や小規模地域施設への移 行、デイケアセンターでのケアなど、コ ミュニティーのケアに変えることを勧告
■グリッド(g r i d) 格子。建築物の配 置図面などに利用する等間隔に直交する 基準線。
した。地方自治体の役割は、ニーズを評 価する、必要なサービスを考える、民間 団体が参入できるような基盤整備・条件 整備を行う機関、とした。
■クリニカル・ソーシャルワーク(clinical social work) アメリカにおいて、 1 9 7 0 年代以降に直接的サービス実践を クリニカル・ソーシャルワークと称し、
ク
■グルーピング(grouping) グループ を作ること。組分けすること。レクリエ ーションを行う時のメンバー編成。プロ
奨励した。クリニカルとは、臨床的とい う意味。 ■クリニカルパス(clinical path) 疾 患の治療や手術・検査、入院などにおい
グラムの目的達成に向けて、日常生活能 力や知的能力が同程度の人達によるメン バー編成、あるいは、異質なメンバーも 含まれる編成などが、ケース・バイ・ケ
て、医師、看護師、理学療法士、その他 のコメディカルがチーム医療を行うため の 「スケジュール表」 (一種のマニュアル) 。
ースで採用される。 ■グループアプローチ (group approach) 個人の心理的成長や心の教育、他者と
クリニカルパスにより、医療スタッフ間 の医療の統一化(標準化) 、業務の明確 化、検査もれの防止、患者ケアの標準化、 在院日数の短縮、医療スタッフと患者と
のコミュニケーションと人間関係の発展 や改善などの目的のために、小集団(グ ループ)の機能やダイナミックスなどの 特性を用いる方法。
の治療経過の情報の共有化(情報公開) などが図られる。 医療の質と効率を高めるための管理技 法であり、患者が治療や処置の標準的な
小集団での自由な雰囲気の活動から、 自己理解や他者理解、受容や共感、傾聴 や相互援助関係など、さまざまな現象が 起こり、気づいたことや感じたことをお
流れを把握し理解して、治療や入院生活 を送るためのツールである。
互いにフィードバックしあうことによっ て、人間関係を学ぶことが可能になる。 認知症老人や障害者に対して、精神機
■クリニクラウン(cliniclowns) 臨床
能の維持、日常生活での関心の高揚、他 者とのコミュニケーションの良好化など の目的のために行われる集団療法。
道化師。医療機関に入院している子ども などのために、芸を披露したり一緒に遊 んだりするピエロ。 ■クリニック(clinic) 診療所。医院。
■ グループカウンセリング(group cou-
■グリフィス報告(Griffith's report) 1988 年、イギリスにおける「コミュニテ ィーケア、行動のための指針」と言われ る報告。地方自治体への権限委譲、ケア
n s e l i n g) 来談者が個人ではなく、少 人数のグループに対して行われるカウン セリングの方法。対象者は似たような問 題を抱える少人数の人々で、仲間と共感
マネジャーの任命の勧告。大規模施設で
しあえること、悩んでいるのは自分だけ
58
ク ではないという孤立感の解消、勇気や希 望が得られること、支えあうことなど、 グループダイナミックスを有効に活用す
■グループダイナミックス(group dynamics) 集団力学。集団であること特 有の、メンバー間に働く力、集団の特質、
るカウンセリングを展開する。 ■グループケア(group care) 少人数 グループの要援護者を対象としたケア。 ■クループ症候群 喉頭炎。声帯に近い
集団の発達などのさまざまな作用。1930 年代後半、アメリカにおいてレヴィン, K.(Lewin,K.)によって創始された概念。
喉頭に炎症を起こして腫れる病気。原因 で多いのが、パラインフルエンザウイル ス。発熱や喉の痛みを伴ったかぜのよう
■グループディスカッション(group discussion) グループでの討議、話し合 いのこと。グループディスカッションで は、グループメンバー同士の相互作用を
な咳で始まり、次第に、息を吸う時には ヒューヒューと音がしたり、ケーンケー ンと犬の遠吠えのようなかん高い咳が出 るようになる。
通して、各メンバーの持つ知識・経験・ 長所・持ち味などが互いに刺激しあっ て、相互啓発の効果を生むことが期待で きる。
■グループ診療所(groupes micaux) 複数の開業医が共同で開設する医療施 設で、開業医と病院の中間的な存在。受
■グループハウス(group house 和) 自立的な生活ができる独居や夫婦の高齢 者を中心とした少人数の人達が入居し
付・待合室・検査機器などの共有、開業 医同士の連携などが行われるが、入院の 設備はない。 ■グループスーパービジョン (group su-
て、共に暮らす家。アパートでもなく、 高齢者向け住宅のシルバーハウジングや シニア住宅、有料老人ホームでもない新 しい形態の高齢者向け住居。1軒の家で、
p e r v i s i o n) 複数のスーパーバイジー (指導を受ける者)に対して、同時に行 われるスーパービジョン。時間の制約、 集団でのスーパービジョンがより効果的
個室を持ち、個人の生活を大切にしなが らも、食堂や団らんの部屋などの共用空 間があり、互いに支えあい、励ましあい、 毎日を楽しく生きられる暮らしを目指し
な場合などに適用され、個別スーパービ ジョンと比べて、スーパーバイジー同士 の相互援助関係、他のメンバーによる感
ている。→グループリビング ■グループフェースシート(group face sheet)→フェースシート
想・意見での自分自身への振り返りの学 習効果など、グループダイナミックスを 活用できる利点がある。 ■グループセラピー(group therapy)
■グループホーム(group home) 介護 保険制度の用語では、グループホームを 「共同生活介護」としている。 知的障害者グループホーム:地域にお
少人数のグループに対して行われる集団 療法。メンバー同士がお互いに刺激し合 い学びあうことができる、支えあうこと で自己成長の力となる、人間関係の理解
いて共同生活を望む知的障害者に対し、 食事の提供、相談その他の日常生活上の 援助を行い、自立生活を助長するもの。 入居対象は、 1 5 歳以上の知的障害者。
が深まるなどの効果がある。
家賃、飲食物費、光熱水費などが必要。 59
ク
ク 認知症高齢者グループホーム:少人数 (5∼9人)の認知症の高齢者が、より家 庭に近い環境で、介護職員による専門的
呼ばれる。厚生労働省が1996 年から「高 齢者グループリビング支援モデル事業」 を実施。→グループハウス
な介護を受けながら、食事の支度などの ■グループワーカー (group worker) グ 家事を含め共同生活を送るもの。家庭的 ループワーク(集団援助技術)を行う者 で落ち着いた雰囲気の中で生活を送るこ (社会福祉援助者) 。グループワーカーは、 とにより、認知症の進行を穏やかにし、 グループの相互作用を促す役割を持ち、
ク
家庭介護の負担軽減が図られる。入居対 象は、要介護状態で認知症の状態にある 高齢者で、おおむね身辺の自立ができて
必要に応じてリーダーシップを発揮する が、グループリーダーとは異なり、グル ープの側面的な援助者となる。
おり、支障なく共同生活を送ることがで きる者(著しい精神障害や行動異常がな いこと) 。 精神障害者グループホーム:地域にお
■グループワーク(group work) 集団 援助技術。ソーシャルワーク(社会福祉 援助技術)の中の直接援助技術に属する 援助方法。個人や集団の福祉問題に対処
いて精神障害者グループホームでの生活 を望む精神障害者の方に対し、日常生活 における援助などを行うことにより、精
する、あるいは、それぞれのQ O L 向上 のために、集団を対象としたさまざまな グループ実践・体験プログラムを提供し
神障害者の自立生活を助長するもの。利 用対象者は、精神障害者で、日常生活上 の援助を受けないで生活することが、可 能でないかまたは適当でない者、一定程
て、対象者に対する支援・援助を行うも の。グループワーカーとメンバー、メン バー同士の相互作用、またグループと外 部社会との関わりなどによって、課題達
度の自活能力があり、数人で共同の生活 を送ることに支障がない者、日常生活を 維持するに足りる収入がある者、の条件 に該当する者。家賃、飲食物費、光熱水
成などの効果を図る。グループワークは、 児童福祉施設や老人福祉施設、障害者施 設などの集団生活の場で一般的に広く用 いられている。
費およびその他共通経費は、利用者負担。 ■グループリビング(group living) 共 同生活。加齢による身体機能の低下を補
■グルカゴン(glucagon) 体内の血糖 値を好ましく維持するために、インスリ ンとグルカゴンという2つのホルモンが
うため、共同で生活する形態。一人暮ら しの高齢者や高齢夫婦などが、気の合っ た仲間と助けあいながら共同生活をする 暮らし方。高齢者自身が、高齢化による
膵臓のランゲルハンス島から分泌されて バランスをとっている。このうちグルカ ゴンは、血糖値が下がりすぎると分泌が 促進されて血糖値を上昇させる。早朝、
身体機能の低下と一人暮らしの孤独や不 安を考慮し、従来、家族が行ってきた調 理や掃除、食事を共にするといった家族 の無償の行為を共同化・合理化して共に
空腹安静時の血中グルカゴン濃度の測定 により、膵炎や糖尿病の病態把握などを 行うことができる。 ■グルテン(gluten) 小麦粉に水を加
住む居住形態。 「グループハウス」とも
えて練ると、接着剤のように粘りを持つ
60
ク が、これは小麦粉のタンパク質がグルテ ンという物質に変化したものである。麺 類やパンの場合、小麦粉をこねて粘りの
ムのように動かすことから。 ■クレチン病(cretinism) 先天性甲状 腺機能低下症。生まれつき甲状腺がない
ある生地が容易に作れるのはグルテンの 作用である。小麦粉は、グルテンの含有 量の多少によって強力粉、中力粉、薄力 粉に分類される。
か、もしくは甲状腺ホルモンを造る機能 が弱い病気で、低身長、著しい精神遅滞、 骨成熟の遅滞、特殊な顔つきと手足の短 い体形などの症状がある。新生児スクリ
■ クレアチニン(c r e a t i n i n e) クレア チニンは、主に筋肉に含まれるクレアチ ンが脱水されて血中に放出された代謝産
ーニングの対象疾患であり、生後1か月 以内に治療を開始すれば身体発育および 知能発育は良好となる。
物であり、血液を介して腎臓へ運ばれ、 腎糸球体でろ過されて尿へ排泄される。 クレアチニンは、クレアチニン系数と呼 ばれる指標によって、腎機能状態の把握
■クレッチマー, E.( K r e t s c h m e r , E r n s t :1888∼1964) ドイツの精神医学者。 体格と性格の関係を研究し、やせ型=分 裂気質・筋骨型=粘着気質・肥満型=躁
に用いられる。 ■クレアチニン・クリアランス(creatinine clearance) クレアチニンクリア
鬱気質と、体質の3類型と気質との対応 を発見した。 ■クレペリン,E.(Kraepelin,Emil : 1856
ランスは、 「腎臓によって1分間にどの 程度の量の液体が濾過されるか」を調べ るための検査で、腎機能の評価や、腎不 全患者における投薬量の調節などの目的
∼ 1 9 2 6) ドイツの精神医学者。内因 性精神病を早発性認知症と躁うつ病に大 別し、現代の精神医学の基礎を築いた。 クレペリン精神作業検査で知られる。→
で測定される。 ■グレーチング 圧接型鋼製溝ぶた。建 築物の外溝廻りおよび玄関、厨房・浴室 内の排水蓋、道路用側溝、プラントなど
クレペリン精神作業検査 ■クレペリン精神作業検査(Kraepelin psychodiagnostic test) クレペリンが 考案した検査法で、1桁の数の加算を行
の床板、駐車場、公園、テーマパークな どに使用される。 ■グレードアップ(grade up 和) 格
うことにより、精神機能や性格を判定す る。現在では、クレペリンによって発案 されたものを内田勇三郎が改良し、 「内
や等級を上げること。上等・高級にする こと。 ■クレーン現象 自閉症児などが、何か してほしいことがあった場合に、近くの
田・クレペリン精神作業検査」として使 われている。→クレペリン,E. ■クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt Jakob disease) クロイツフェル
人の手を引っ張って対象物まで持ってい く行動。自閉症児の中には何かをしたい 時、直接自分の手でするのではなく、人 の手を使ってやってもらおうとするよう
トとヤコブによって報告された病気。認 知症が進行し、筋肉が痙攣して、死にい たる。原因は、感染性のタンパク粒子 (プリオン)説と、ウイルス説がある。
な傾向があり、人の手をクレーンのアー
脳細胞が脱落し、脳にスポンジのような 61
ク
ク
ク
孔がたくさん空く病気で、牛海綿状脳症 (Bovine Spongiform Encephalopathy: BSE)に似ている。
(の集合) 」を指す生物学用語として使わ れている。クローン羊やクローン牛は、 お互いにまったく同じ遺伝子組成を持っ
■クローズド・キャプション(closed caption) National Captioning Institute (N C I)が開発したアメリカの公式文字 放送。耳の不自由な人がテレビやビデオ
た羊や牛となる。 ■クローン病(crohn disease) 主とし て10 代後半∼20 代前半の若年者に見ら れる炎症性腸疾患。主に場所は腸である
を楽しめるように考え出された方法で、 セリフやナレーションのほとんどがテレ ビ画面に字幕表示される。
が口から肛門までの消化管のすべてに炎 症が発生する可能性がある。 原因は不明で、症状は下痢、腹痛、肛
■クローズド・クエスチョン(closed question) イエスかノーかで答えること ができる質問。回答がイエスかノーかな どに限定されてしまうような形式の質
門部病変、下血、狭窄、穿孔、膿瘍、発 熱など。難病特定疾患。 ■クロックポジション 視覚障害者に 物の配置を説明する時に、アナログ時計
問。答が限定されるために、回答者の考 える余地がなく自主的・発展的な回答は 得られない。ただし、意思確認や決断を
の文字盤を基準にして、その配置を説明 する方法があるが、その時計の文字盤の 数字の位置関係をクロックポジションと
促す場合は、クローズド・クエスチョン が有効。イエスかノーかで答えることが できない形式の質問は「オープン・クエ スチョン」と言われるが、オープン・ク
言う。 テーブルの上の物やお皿の上の料理の 位置などを説明する時に、水平に時計の 文字盤を置いた形を頭に描いて伝える。
エスチョンにも、クローズド・クエスチ ョンにも長所と欠点があり、使い分けが 大切となる。→オープン・クエスチョン ■グローバリゼーション(globalization) 地球規模化。ものごとの規模が国家の 枠組みを超え、地球全体に拡大すること [国] 。 ■ グローバル(global) 地球規模。も のごとの規模が国家の枠組みを超え、地 球全体に拡大している様子[国] 。 ■グローバルスタンダード(global stand a r d) 世界標準。世界基準。国際標 準。企業活動や金融システムなどにおい て、国際的に共通している理念やルール。 ■クローン(clone) クローンという言 葉は、 「遺伝的に同一である個体や細胞 62
ケ
ケ ■ ケ ア(care) 手当て。介護。放っ ておくことができない者への手当て[国] 。 「介護、世話、看護」 、 「配慮、気づかい」 などが総合的に含まれる言葉。また、
ケアカンファレンスを、 「サービス担当 者会議」としている。 介護保険制度でのサービス担当者会議 は、要介護者やその家族を主体に、介護
「介護、世話、看護」などだけでなく、 「リハビリテーションや医療」なども包 括して、要援護者を支援するすべてのサ
支援専門員を中心に保健・医療・福祉サ ービスなどの各サービス担当者がチーム を組んで開催する。具体的なメンバーは、
ービスを含む広い概念として使われる場 合もある。その場合の「ケア」は、福祉 的、社会的、精神的、医療的など、幅広 く深く多様な意味を含んだ言葉となる。
介護支援専門員(ケアマネジャー)をは じめ、医師、相談員、理学療法士、作業 療法士、言語聴覚療法士、栄養士、訪問 介護員(ホームヘルパー)などのケアワ
ただし、看護・医療などとは区別した 概念として、福祉領域では「介護」とい う言葉に置き換えて使用されることも多
ーカーなど。会議の内容は、要介護者な どに対するサービス提供方針の検討や、 介護サービス計画(ケアプラン)の作成 に関することとなっている。
く、 「介護」を「ケア」と同様に、より包 括的な意味を含んだ言葉として理解する ようになってきている。 ■ケア・インターナショナル(C A R E
■ケアグループ(care group) サービ ス利用者などにケアを行うためのグルー プのこと。
International) CAREは、the Cooperative for Assistance and Relief Everyw h e r e の略称。 N G O の1つで、正式名 称は、ケア・インターナショナル(国際
■ケア計画 →ケアプラン ■ケアコーディネーション(care coordination)→ケアマネジメント ■ケアコーディネーター(care coordi-
ケア機構) 。独立した12 の国のケアが参 加して構成する連盟組織で事務局はベル ギーのブリュッセル。アジア、アフリカ、
nator) ケアマネジャー(ケースマネジ ャー)と同意語と考えられる保健領域の 用語。利用者などに対する支援をニーズ
中南米などの開発途上国などで支援を行 っている。事業は農林水産業開発、環境 保護、人口問題、保健衛生などの分野。 ■ケアカンファレンス (care conference)
に即して、必要とする社会資源(サービ スや支援)を結びつけて調整し、効果的 に行うための相談員。療育に関する相談 支援や福祉サービス利用に関する支援を
利用者などに、適切で有効な支援を行 うために、支援に関わる者が集まって開 催する会議。 介護保険制度の用語では、
行う。 ■ケア付住宅 (care supplied house) 高 齢者や高齢者世帯、または身体に障害の 63
ケ
ケ ある人々が、地域社会の中で「自立」し て生活していくために、日常的に身体面 の介助や、その他の支援を受けられる、
■ケアマネージャー(care manager) 介護保険制度の用語では、ケアマネージ ャーを「ケアマネジャー(介護支援専門
物的、人的ケアの付いた住居。具体的に は、シルバーハウジングやケアハウスな どの住宅。 ■ケアハウス(care house 和) 介護
員) 」としており、最近はもっぱら介護 保険制度の「ケアマネジャー」が使用さ れている。一般的には、サービス利用者
齢者などで、独立して生活するには不安 がある人などが対象。 入浴、食事など、日常生活上必要な便 宜が供与され、介護が必要な場合には介
ケア計画作成、ケア計画実施などを行う。 ■ケアマネジメント (care management) 介護保険制度の用語では、ケアマネジ メントを「介護支援サービス」としてい
護保険の在宅サービスが受けられる。費 用は、生活費、事務費、管理費などが必 要。個室が原則で、車いすでの移動など
る。一般的には、 「サービス利用者など のニーズに、社会資源を調整して結びつ けること」であり、Q OL(生活の質)を
について構造上の配慮がされている。 ■ケアパッケージ(care package) サ ービス利用者などのために、アセスメン トにもとづいた必要かつ有効な複数のサ
向上させることが目的となる。ケアマネ ジメントは、高齢者や障害者などが対象 となり、福祉、保健、医療などの各種フ ォーマルサービス(公的サービス)やイ
ービスを組み合わせたもの。サービスパ ッケージ。 ■ケアプラン(care plan) 介護保険制 度の用語では、ケアプランを「介護サー
ンフォーマルサービス(ボランティアや 近隣の支援)を調整し、利用者などの生 活を支えていくものとなる。意味する内 容は、ケースマネジメントやケアコーデ
ビス計画」としている。一般的には、利 用者などが福祉サービスを適切に利用で きるよう、心身の状況や生活環境、本人
ィネーションと同様で、最近は、ケアマ ネジメントがよく使われている。 介護保険制度では、要介護者などに対
などの希望などを考慮して立てられるサ ービス計画。利用する介護サービスの種 類、内容などが定められている。介護保 険制度の要介護者などの場合、本人の希
し、課題やニーズに対応した介護サービ スが、適切・効果的に提供されるよう、 福祉・保健・医療にわたる多様なサービ スが総合的、一体的、効率的に提供され
望や必要性に応じて利用限度額の範囲内 で、いつ、どのようなサービスを受ける かを組み合わた計画となる。 「介護サー ビス計画」は、自分でも作成できるが、
ることを目指している。そのためのサー ビス提供の手法として、介護支援サービ スの機能を制度的に位置づけている。
通常は介護支援専門員が作成している。
援専門員の地域における支援体制の強化
などのニーズに、必要な福祉の社会資源 保険制度の用語では、ケアハウスを「介 (サービスや支援)が提供されるよう調 護利用型軽費老人ホーム」としている。 整する人。ソーシャルワーカー、保健 師・看護師などが担当し、アセスメント、 軽費老人ホームの一種。6 0 歳以上の高
ケ
64
■ケアマネジメントリーダー
介護支
ケ を図り、地域の実情に応じた介護保険 内・外にわたるケア体制(ケアチーム) の構築支援などによるケアマネジメント
る」と説明している。 介護保険制度上では、介護支援専門員 は、介護支援サービスを担当する者であ
の質の向上を目指すための機能。ケアマ ネジメントリーダーは、ケアマネジャー からの相談に応じ、アドバイスや必要に よっては行政・その他の機関との調整支
り、指定介護支援サービス事業者および 介護保険施設には必置である。業務は、 介護サービス計画の作成、事業者・施設 などとの連絡調整、認定調査業務などで
援を行う。国・都道府県においてケアマ ネジメントリーダー養成研修事業、都道 府県・市町村においてケアマネジメント
あり、守秘義務が課せられ、違反した場 合は、刑法などの罰則も課せられる。 介護支援専門員は、都道府県が行う資
リーダー活動支援事業が行われている。 ■ケアマネジャー(care manager) 介 護保険制度の用語では、ケアマネジャー を「介護支援専門員」としている。介護
格試験の合格後、研修を受けて資格認定 がなされる。受験資格には、介護や医療 の実務経験などの規定がある。 ■ケア輸送士 社団法人シルバーサービ
保険法において介護支援専門員は「要介 護者などからの相談に応じ、および要介 護者などがその心身の状況などに応じ、
ス振興会が認定する、高齢者や障害者へ の介護能力を有するタクシー運転手に与 える資格。現在、国家資格ではないが、
適切な居宅サービスまたは施設サービス を利用できるよう市町村、居宅サービス 事業を行う者、介護保険施設などとの連 絡調整などを行う者であって、要介護者
資格取得には3か月間の通信教育と3日 間2 3 時間の集合研修を受けることが必 要。ホームヘルパー2級に準じた研修で、 修了者に認定証を発行、車に認定マーク
などが自立した日常生活を営むのに必要 な援助に関する専門的知識および技術を 有するものとして厚生労働省令で定める 者を言う」と定義されている。
を表示することができる。 ■ケアユニット(care unit) →ユニッ トケア ■ケアリング(caring) ケアすること。
また、厚生労働省は「介護支援専門員 とは、介護保険制度下のケアマネジャー の呼称である。介護保険制度においては、
ケアの実践。 ■ケアリングクラウン(caring clown) →クリニクラウン(臨床道化師)
保険給付の対象者である要介護者や要支 援者に対して、個々の解決すべき課題 (ニーズ)や状態に即した保健・医療・ 福祉の各サービスが適切かつ効果的に提
■ケアレスミス(careless mistake) 不 注意による単純なまちがい。うっかり間 違えること。 ■ケアワーカー(care worker 和) 保
供されるサービス体系を確立するため に、介護支援サービス(ケアマネジメン ト)の機能を制度化し、このケアマネジ メント機能を中心的に担う者として介護
育、家事、介護、養護、およびそれらに 関わる相談と指導などを行う者。高齢者 や障害児者など、日常生活動作(A D L) などに援助を要する人に対して、入浴、
支援専門員を特に位置づけたものであ
食事、排泄、衣服の着脱などの介助を中 65
ケ
ケ
ケ
心とする支援を行う専門職。具体的には、 ホームヘルパー(訪問介護員)や福祉施 設や病院などの介護職員、保育士など。
どへの支援の内容や結果などを記録した もの。利用者などのQOL(生活の質)向 上などの目的、管理的側面、支援者とし
介護(ケア)を業とする専門職種として の国家資格として「介護福祉士」がある。 ■ケアワーク(care work) 直接処遇 技術。生活全般にわたる世話、介護、養
ての実践能力の向上や成長を図る面から 有用なもの。 ■ケーススーパービジョン(case supervision) ケースワーク・スーパービジ
護、保育などのサービス活動。 ■ケインズ,J.M.(Keynes, John Maynard : 1883 ∼ 1946) イギリスの経済学
ョンの略。→スーパービジョン ■ケーススタディー(case study) 事 例研究。ある問題の具体例を詳しく分析
者。自由放任経済の終焉を説き、完全雇 用達成に果たす政府投資の役割を強調す る「ケインズ革命」と呼ばれる経済学の 大変革を引き起こしたことで知られ、今
して、一般的な真実を導き出す研究方法 [国] 。事例研究法。個人・家族・集団な どの事例を調査・研究することにより、 一般的な原則を明らかにしようとする方
日の経済政策に大きな影響を与えた。 著:『雇用・利子および貨幣の一般理論』 (1936)
法を言う。 ■ケース・バイ・ケース(case by case) あらかじめ決めておかないで、個々の場
■ケーゲル法(Kegel's exercises) 骨 盤底筋訓練法。1 9 4 0 年代に、産婦人科 医ケーゲルが考案した腹圧性尿失禁の問 題を持つ女性のための体操(骨盤底筋体
合や状況に応じて適切に対応すること。 ■ケースヒストリー(case history) 利 用者などの生活歴や病歴。個人や集団な どの過去から現在に至る沿革、経歴。
操) 。骨盤底筋と括約筋(尿道の周囲に ある筋肉で、締めたり緩めたりして排尿 をコントロールする)を強め、排尿調節 機能を回復するもの。
■ケースファイル(case file) サービ ス利用者などの基本的な個人情報やサー ビス提供過程を表す支援記録などをまと めたファイル。フェースシートやケース
■ケース(case) 事例。ソーシャルケ ース。 ■ケースエイド(case aid) ケースワ
記録などをまとめたファイル。 ■ケースマネージメント(case management) ケースマネジメント。→ケアマ
ーカーを補佐する人。サービス利用者な どの日常生活動作(ADL)の援助や家事 援助などを行う。 「ソーシャル・ワーク エイド」と同意語。
ネジメント ■ケースワーカー(case worker) ケー スワークを行う社会福祉の専門職。社会 生活上の困難や問題のある人に対し、社
■ケースカンファレンス(case conferen c e) ケアカンファレンスと同義語。 →ケアカンファレンス ■ケース記録(case record) サービス
会福祉の立場から支援を行う援助者。具 体的には、福祉事務所のケースワーカー、 児童相談所の児童福祉司、各種施設の支 援員・相談員・児童指導員など。
利用者などに関する支援記録。利用者な
■ケースワーク(case work)
66
個別援
ケ 助技術。生活上の問題・課題を持ち、支 援を必要とする利用者などに対して、生 活課題を解決するなどのために、個別的
形態心理学とも呼ばれた。ゲシュタルト 心理学派は、心理的現象を感覚の要素的 集まりとする要素心理学に対し、全体は
に関わり支援していく社会福祉技術。 ■ゲートウエー・ドラッグ(gateway drug) 麻薬や覚醒剤を使用するきっかけ となる薬物。具体的には、シンナーや大
単なる要素の寄せ集めではなく全体性で とらえるべきだと主張した。この全体性 を、ゲシュタルト(形態)と呼んだ。 ■ゲシュタルト療法(Gestalt therapy)
麻など。 ■ゲートボール(gate ball 和) 1947 (昭和22)年、北海道で、フランスの「ク
アメリカの精神科医パールズ(Perls,F. S.:1893 ∼ 1970)が創始した心理療法。 患者の過去の体験や生育歴の探索ではな
ロッケー」をヒントにした子ども達の遊 びとして生まれた。その後、高齢者の間 で普及し全国に広まった。現在では、世 界各国に愛好者がいる世界的なスポーツ
く、 「今・ここ」で体験していることを 重視し、自分の身体感覚や感情、気にな る事柄や未解決の問題などに焦点を当 て、さまざまな体験を通して自己に気づ
となっている。1組5名のチーム、2組で 競技し、用具はスティック、ボール、ゲ ートなど。遊び方は、スティックでボー
き、人格や統合性・全体性(ゲシュタル ト)の回復を図る療法。代表的な技法と して、ロールプレーイングや、座席を移
ルを打ち、第1ゲートから第3ゲートの 順でボールを通過させ、得点を争う。ゲ ーム時間は30分。 ■ケーラー , W.( K o h l e r , W .: 1 8 8 7 ∼
りながら自己のさまざまな側面を演じて 互いに対話するホットシートなどがあ る。ゲシュタルトとは「統合された形」 といった意味を持つドイツ語。
1 9 6 7) ドイツの心理学者。ウェルト ハイマー、コフカと並ぶゲシュタルト心 理学の創設者。チンパンジーの問題解決 の研究をもとに、ソーンダイクの試行錯
■ゲゼル,A.L.(Gesell, Arnold Lucius: 1880 ∼ 1961) 子どもの発達に関する 研究で知られるアメリカの小児科医・心 理学者。双生児の研究などから、発達に
誤説を批判し、学習における洞察の重要 おける成熟優位説(発達は、基本的に 性を主張した。学習は、試行錯誤の末に 「遺伝的要因に規定される」とする説)を 少しずつ学んでいくものばかりでなく、 説いた。また、多くの子どもの縦断的な 思いついた瞬間に急にできるようになる 洞察的学習もあると述べた。著:『類人 猿の知恵試験』 、 『心理学における力学説』 ■ゲシュタルト心理学(Gestalt psycho-
研究から発達診断法を確立した。 ■ゲゼルシャフト(Gesellschaft 独) 利益社会。ドイツの社会学者テンニース による社会類型の概念。 「ゲマインシャ
l o g y) 2 0 世紀初頭にドイツを中心と して起こったゲシュタルト心理学派のウ ェルトハイマー、ケーラー、コフカなど による心理学。ゲシュタルトとは、ドイ
フトからゲゼルシャフトへ」という言葉 で知られる。テンニースは、集団を「ゲ マインシャフト」と「ゲゼルシャフト」 に分類し、ゲゼルシャフトは、企業や学
ツ語で「姿、形態」を意味する言葉で、
校などのように、人間がある目的を持っ 67
ケ
ケ・コ
ケ コ
て形成した利害関係などで動かされる集 団を指した。近代化によって、集団はゲ マインシャフトからゲゼルシャフトへと
le) 廃棄物を回収し化学的に処理して、 化学原料などとして再生利用(リサイク ル)すること。ケミカルリサイクルには、
移行してきたとしている。→ゲマインシ ャフト、テンニース,F. ■ゲマインシャフト (Gemeinschaft 独) 自然社会。共同社会。ドイツの社会学
原料・モノマー化、油化、高炉還元剤と しての利用、コークス炉化学原料化、ガ ス化による化学原料化などがある。 ■ケラチン(keratin) 皮膚、爪、毛髪
者テンニースは、集団を「ゲマインシャ フト」と「ゲゼルシャフト」に分類し、 ゲマインシャフトは、家族や近隣、村落
などを構成するタンパク質。毛や爪など の硬ケラチンと、皮膚の角質層などの軟 ケラチンがある。
などの自然発生的に形成された密接な関 わりあいを持つ集団を指した。→ゲゼル シャフト、テンニース,F. ■ケミカルフリータウン 化学物質を
■ケリーパッド(Kelly pad) 洗髪パッ ド。寝たまま洗髪できるゴム製の用具。 寝たきり高齢者などの洗髪に用いられる もので、頭をパッド内に入れて洗髪し、
低減した街。シックハウス、シックスク ールなどの化学物質過敏症対策を考慮し た、化学物質を極力避けた住宅や街づく
汚水を容器に流せるようになっている。 ■ ゲルストマン症候群 脳の障害によ り、読めるが書けない(失書) 、計算が
り。2 0 0 5 年に開業するつくばエキスプ できない(失算) 、左右が区別できない レスの新駅「柏の葉キャンパス」周辺を (左右失認)、個々の指を区別できない 舞台に構想が打ち出されており、環境、 (手指失認)の4つの兆候を示す状態。 医療、健康、園芸療法、東洋医学などを 1 9 27(昭和2)年、神経内科医のゲルス キーワードにした新しい街づくりの概念 として、注目されている。 ■ケミカルリサイクル(chemical recyc-
トマンが、左脳の頭頂連合野(特に角回) という部分の損傷により、一見脈絡のな い4つの兆候が生じると報告した。
コ ■コ ア(core) 中核。ものごとの中
て、体のあらゆる部分に存在する補酵素
核となるもの[国] 。 ■コイル,G. (Coyle,Grace:1892∼1962) アメリカのグループワークの定義者。 グループワークの母と称されている。著:
で、エネルギー産生に関わる。2 0 歳頃 をピークに減少し、4 0 歳頃からは不足 状態になりやすい。日本でも健康食品と して販売されており、老化予防、抗酸化
『グループワーク年鑑』 (1939) ■ コエンザイム Q10 体内で合成され 68
作用、心臓などの循環器系の病気予防、 運動能力向上といった効果があるとして
コ いる。 ■コーディネーション(coordination) サービス利用者などへの支援において、
結婚コーホートなど)を観察・研究する。 ■コーポラティブハウス(cooperative house 和) コーポラティブ方式によ
それに関わる複数の機関が連携されて適 切に機能するように、各機関の連絡・調 整を果たす機能。 ■コーディネーター(coordinator) 調
って建てられた集合住宅。協同組合住宅。 ■コーポラティブ方式(cooperative met h o d) 住宅を求める人々が集まって 協同組合を作り、住む人達自身が自らの
整する人。調整係。コーディネーション する人。 サービス利用者などへの支援におい
手で、土地の取得から、設計、工事の発 注、建物の建設、管理までの全部または 大部分を行う方式。
て、それに関わる複数の機関が連携され て適切に機能するように、各機関の連 絡・調整の役割を担う人。 ■コーディネート(coordinate) 調整、
■ゴールドプラン(gold plan 和) 高 齢者保健福祉推進十か年戦略。1989(平 成元)年12 月に策定された高齢者の保健 福祉分野の基盤整備を図るための計画。
仲介すること。 ■コード(code) 規則。規定。略号。 ■コーピング(coping) 対処法。スト
なお、1 9 94(平成6)年1 2 月には「新・ 高齢者保健福祉推進十か年戦略(新ゴー ルドプラン) 」が策定され、その後、 「ゴ
レスに適切に対処すること。ストレッサ ーに対する対処の仕方、対処しようとす ること。自分の病気に対する適切な対処 の仕方。
ールドプラン21」に引き継がれた。 ■ゴールドプラン 21 ゴールドプラン ∼新ゴールドプランを引き継ぐ、2 0 00 (平成12)年4 月から5 か年間の高齢者保
■コープ(cooperative society) 生活 協同組合。 ■コーホート(cohort) 出生・結婚な どの同時発生集団。最もよく用いられる
健福祉計画。ホームヘルプサービスの増 加など、在宅介護に重点を置いた。 ■コカイン中毒(cocaine poisoning) コ カの葉から抽出した結晶性の麻薬による
例として、出生コーホート(同時出生集 団)がある。一定期間に出生した集団。 出生が同時期である同一世代の人達。出
中毒。コカインは、粘膜の麻酔に効果が あり、局所麻酔薬として用いられている。 習慣性が強く慢性中毒を起こす。
生コーホートは、共通の時代背景のもと に、同時期に同様な体験を共有すること となる。コホート。 ■コーホート分析(cohort analysis) 個
■コカインベビー(cocaine baby) コ カイン中毒の母親から生まれた子ども。 ■コスト(c o s t) 原価。物の生産に要 する費用。あることを行うために要する、
人や集団が、時間の経過と共に、どのよ うに変化をしたかを明らかにする分析手 法。コホート分析。 コーホート分析では、長期間にわたっ
人件費や交通費、事務経費などの総費用。 ■コストダウン(cost down 和) 原 価を下げること。物の生産や、物事を行 うために要する経費を合理化などによっ
て特定のコーホート(出生コーホート、
て引き下げること。 69
コ
コ
コ
■コストマネージメント(cost management) 「費用対効果」を考慮した経 営や管理、運営。
■コミュニケ(communiqu è 仏) 共 同声明。国際会議での合意内容を表した 公式文書[国] 。
■コッヘル(Kocher 独) 登山用の組 立式携帯炊事用具。鍋・皿・やかんなど の携帯用炊事道具。
■コミュニケーション (communication) 意思、感情、考えなどを伝え合うこと。 具体的には、言葉、身ぶり手ぶり、表情、
■ コネクター(c o n n e c t o r) 義肢の部 品間を結合・固定する部分。 ■コノプカ,G.(Konopka,Gisela : 1910 ∼ 2 0 0 3) ドイツに生まれ、アメリカ
文字や絵、その他の手段など、さまざま なものがある。 ■コミュニケーションエイド(communication aid) 視覚障害者や聴覚言語
に亡命したグループワークの研究者。小 集団が持つ治療的機能に着目し、収容施 設入所者、非行少年、情緒障害児に対す る治療教育的グループワークの発展に寄
障害者のための意志伝達用機器(発話、 発声、書字などを補助する道具) 。コミ ュニケーション(話す、聞く、見る)に 障害がある人を補助するさまざまな機器
与した。また、グループワークの援助原 則として「コノプカの14 原則」が知られ ている。著:『収容施設におけるグルー
やソフトウエアのこと。補聴器、聴き取 り補助装置、人工音声を使って相手に意 志を伝えるVOCA(Voice Output Com-
プワーク』 (1 9 5 4) 、 『ソーシャルグルー プワーク/援助の過程』 (1963) ■コピー食品(copy food) 味や外見は 本物そっくりであるが、素材は別物の食
munication Aids) 、室内に設置する意思 伝達装置、人工喉頭など。 ■コミュニケーション評価(communication assessment) 聴覚・言語障害
品。カニ、イクラ、カズノコなど、多く のコピー食品が市販されている。 ■ゴフマン,E.( Goffman,Erving : 1922 ∼ 8 2) カナダ出身のアメリカの社会
者などの機能や回復の程度を評価するこ と。コミュニケーション評価は、リハビ リテーション計画策定などのための資料 となる。
学者、社会心理学者。儀礼的無関心、役 割距離、印象操作などの概念で知られる。 著: 『日常生活における自己呈示』 (1959) 、
■コミュニケーター(communicator) コミュニケーションを仲介する人。仲介 者・伝達者。青少年に社会での実務経験
『アサイラム』 (1 9 6 1)、『スティグマ』 (1963) ■ ゴミ分別 家庭や事業所などから出る ゴミを分別して排出すること。燃えるゴ
や、知識・技能を伝える「キャリアコミ ュニケーター」 、行政と外国籍県民のパ イプ役としての「地域共生コミュニケー ター」なども見られる。
ミ、燃えないゴミ、資源ごみ、粗大ゴミ などに分けて排出する。 ■ ゴミ持ち帰りツアー 「自分が出した ゴミは自分で持ち帰ろう」という環境に
■コミュニティー(community) 地域 社会、共同体。居住地や関心を共にする ことで営まれる共同体[国] 。 生活共同体。血縁・地縁などによって
やさしいツアー。
形成される地域共同体としての社会集
70
コ 団。アメリカの社会学者マッキーバーが 定義づけた社会集団の概念。マッキーバ ーの唱えたコミュニティーの特質:人々
s c h o o l) 首相の諮問機関である教育 改革国民会議が2 0 00(平成1 2)年 1 2 月 の報告で示した新しいタイプの公立学
の共同生活、独特の習慣・伝統・言語、 地域、成員同士の共同所属の感情、具体 的には、近隣・村落・町・都市・国・民 族など。
校。市町村が設置した学校を民間団体が 運営する方式で、柔軟なカリキュラムの 策定、地域住民の運営への参加、学校長 の公募などが特徴となっている。
近年、インターネット上で、何らかの テーマをお互いに共有してメッセージの やりとりを行う人々の集まりであるネッ
■コミュニティーセンター(community c e n t e r) 地域住民の文化の向上、生 涯教育、健康増進、ふれあいの場などを
トコミュニティーも存在している。 ■コミュニティー・オーガナイザー(community organizer) →コミュニティ ーワーカー
目的とした地域の中の公共施設。 「学習 する」 「趣味を身につける」 「仲間と集う」 などの活動ができる住民相互の交流拠点 施設。集会所、公民館、学校、図書館、
■コミュニティー・オーガニゼーショ ン(community organization) 地域組 織化活動。地域社会の社会的諸問題の解
勤労福祉会館などだが、近年、いくつも の機能を1か所に備えた総合施設(総合 コミュニティーセンター)ができている。
決や福祉向上のために、住民が主体とな って組織的に行う社会福祉の活動。 ■コミュニティーガーデン(community garden) 地域の人々が街の中に造る
■コミュニティーゾーン(community zone 和) 住居系地域などにおいて、 歩行者の通行の安全を確保するために、 道路の交通規制や歩行者への安全対策を
共同の庭(庭園、菜園、果樹園など)。 場所は、空地、遊休地、公園などで、庭 の形態もさまざま。花や野菜を作る、ニ ワトリや羊を飼う、ハーブ園や木の実園
組み合わせて実施する地区。地区内の安 全性・快適性・利便性の向上を図ること を目的とする、面的かつ総合的な交通対 策の1つ。
などを行う公園広場で、子どもや大人、 障害者も健常者も、多くの人々が動物と のふれあいや農作業を通して楽しく交流
■コミュニティーチェスト(community chest) 共同募金。1918 年にアメリカ のロチェスターで行われたコミュニティ
しようとする場であると同時に、町の景 ーチェスト運動が日本の共同募金のモデ 観にも一役買う場でもある。 ルとされている。 ■コミュニティーケア (community care) ■コミュニティー・ディベロップメント 福祉の援助を必要とする高齢者や障害 (community development) 地域社会 者が、在宅で暮らしていけるための社会 福祉サービスを地域全体で行うもの。地 域住民と社会福祉施設や機関とが連携し て行う在宅型社会福祉サービス。
開発。もともとは低開発国や発展途上国 への国際援助活動の一方法だったが、近 年では、先進諸国も含めた概念となって いる。地域社会の改善を地域住民主導で
■コミュニティースクール(community
行うこと。 71
コ
コ
コ
■コミュニティーバス(community bus) 地域住民の利便性向上などのため、 市町村が主体的に関わり、地域の特性に
t e l) 宿泊のみでなく、地元のイベン トや宴会なども数多く開催されることを 目的とした地域密着型の中規模多機能ホ
応じて運行される新しいタイプの公共交 通。車両仕様(小型、低床、バリアフリ ー対応) 、運賃(安価) 、ダイヤ、バス停
テル。 「地域の人が集いやすい、地域の 文化交流の場にもなる」などをコンセプ トとしている。 ■コミュニティー・リレーションズ(co-
位置などに工夫したバスサービス。小型 の車両で、需要のそれほど多くない地域 や、道幅の狭さのためバス路線に指定さ れない地域などに運行される。交通空白
mmunity relations) 地域内の施設や 企業などの事業体が、地域社会と良好な 関係を保つために行う活動。
不便地域の解消、高齢者・障害者などの 交通弱者のモビリィティー確保、環境負 荷の軽減などが目的とされて、全国的に 導入が始まっている。
■コミュニティーレストラン(community restaurant) 地域住民の交流や 地域経済の活性化、雇用創出などを目的 とする新しいスタイルのレストラン。単
■コミュニティービジネス(community business 和) 福祉サービスや商店 街の活性化など、地域に役立つことを目
なるサービス業ではなく、地域住民が責 任を分かちあって働ける場、障害を持つ 人やシングルマザーなどの就労支援の役
的とした地域密着型の比較的小規模な業 務形態の事業活動。利益追求だけでなく、 地域振興や子育て支援など、地域社会に 貢献できることも魅力とされている。
割、地元の食材を使った地元料理の提供 などが特徴となっている。 ■コミュニティーワーカー(community worker) 社会福祉の専門的知識を持
■コミュニティープラント 小規模下 水処理装置。下水道区域外の集落や団地 などに設置された地域し尿処理施設。複 数の家庭から排出されるし尿と生活雑排
って地域援助にあたる専門家。地域住民 による地域組織化活動への援助や、地域 内での連絡・調整、住民への福祉教育な ど、地域援助に関わる活動を行う。社会
水を処理する、地域で共同に利用する合 併処理浄化槽。 ■コミュニティープランニング(comm-
福祉協議会の地域福祉活動専門員などが コミュニティーワーカーに該当する。 ■コミュニティーワーク(community wo-
unity planning) 地域福祉計画。地域 社会の福祉ニーズを充足するための計画 のこと。 ■コミュニティー・ベースド・リハビ
rk) 地域援助技術。地域社会の問題を 地域住民自らが解決していこうとする社 会福祉活動。 ■コメディカルスタッフ (comedical sta-
リテーション(community based rehabilitation) 地域住民による地域のリハ ビリテーション。自立生活センターやピ アカウンセリングなどの活動。
ff) 医療従事者のうちで診療補助部門 の職員の総称。具体的には、看護師、臨 床検査技師、放射線技師、薬剤師、作業 療法士、理学療法士、栄養士など。パラ
■コミュニティーホテル(community ho-
メディカルスタッフ。
72
コ ■コメント(c o m m e n t) 意見。批評。 解説。説明。論評。対象となる事例や事 実について考えを述べること。
名前。 ■コルサコフ精神病(Korsakov psychos i s) アルコール依存状態を基盤とし
■コモンセンス(common sense) 普 通の感覚。常識。良識。 ■コラーゲン(collagen) 皮膚、骨や
て生ずる精神病。記銘力障害、失見当識 (時間や場所がわからなくなる) 、作話症 (でたらめな話を作る)が主な症状。予 後は悪く、認知症(アルツハイマー型)
軟骨、血管、内臓など、動物の体中に最 も多く含まれるタンパク質。 コラーゲンには、体や臓器の形を支え る構造材、細胞同士をくっつける接着剤
に至る場合もある。 ■コレクティブハウス(collective house 和) 個人生活のプライベートな領
としての役割や働きがある。また、細胞 の増殖や器官の形成、傷口の治癒促進な どにもコラーゲンが影響している。 ■コラージュ(collage 仏) フランス
域と、共用生活スペースを併せ持つ協同 居住型集合住宅。複数の家族が共同の台 所などを使い、家事・育児を分担し、助 けあうスタイル。コレクティブハウスの
語の「糊付け」を意味する言葉。複数の 紙片や物体を接合すること。新聞や布切 れ、針金やビーズなどをさまざまに組み
発祥の地は北欧。 ■コレステロール(cholesterol) 肝臓、 腎臓、副腎など、いろいろな組織に分布
合わせて画面に貼りつけて、特殊な効果 を出す現代絵画。 ■コラボレーション(collaboration) 共同制作。異分野の者同士が、力を出し
する脂質の一種。生活習慣病の要因とし て悪者扱いされるが、生命維持には欠か せない。また、細胞膜やホルモンなどを 合成する材料として必要不可欠で大切な
合って共同で作り上げること[国] 。 協力。共同。共同作業。合作。 ■コルクタイル(cork tile) 床材など に使用されるコルク製のタイル。3 0 ㎝
物質。食べ物からの摂取のほかに、主に 肝臓で造られて全身に運ばれる。コレス テロールを運ぶリボタンパクには、LDL コレステロール(LDL)とHDL コレステ
角程度に圧縮成形した床材で、断熱性が 高く弾力性があり、遮音、吸音性にすぐ れている。
ロール(HDL)の2種類がある。LDL は 肝臓から身体の各細胞にコレステロール を運ぶ役目があり、H D L は余分なコレ
■コルサコフ症候群(Korsakov syndrom e) 記銘力障害、健忘、失見当識、 作話などの症状を特徴とする症候群。コ ルサコフ症候群は、慢性アルコール中毒
ステロールを組織から肝臓に運ぶ役目が ある。コレステロールは、胆のうに沈着 すると胆石、血管壁に沈着すると動脈硬 化の原因となる。
や種々の脳炎(日本脳炎やヘルペス脳炎 など) 、頭の大怪我、脳腫瘍、ビタミン B1 欠乏などのさまざまな原因で起こる。 「コルサコフ症候群」とは病気の名前で
■コレラ(cholera) 世界中に広く分布 する細菌性の感染症で、法定伝染病の1 つ。主な流行地域は東南アジア、アフリ カ、中南米。汚染された水、氷、食品な
はなく、症状の集まりをまとめて呼んだ
どを介して経口感染する。水様便の下痢、 73
コ
コ
コ
嘔吐、脱水を起こす。 ■コロストミー(colostomy) 結腸人 工肛門。大腸(結腸)の部分に造られた
わりのない。いつもと同様の。 ■コンセプト(c o n c e p t) 基本概念。 事業や開発を進める際の、基本となる考
便の排泄口(ストーマ) 。コロストミー は、主に左側の腹部に造られ、イレオス トミー(回腸人工肛門)は主に右側の腹 部に造られる。なお、人工肛門・人工膀
え方[国] 。 基本的な考え方。基本理念。概念。 ■コンセンサス(c o n s e n s u s) 合意。 同意。同意されていること。意見が一致
胱を「ストーマ」と言う。ストーマでは、 排便や、排ガスを自発的にコントロール することができず、排泄物の管理が必要
すること。総意[国] 。 ■コンセントレート(concentrate) 集 中する。専念すること。
となる。 ■コロニー(colony) 知的障害者など の心身障害者のための大規模総合社会福 祉施設。広大な敷地内に、病院や訓練施
■コンダクター(conductor) 指導者。 案内者。指揮者。 ■コンタクトレンズ(contact lenses) 眼球の角膜の表面に付着させて、視力を
設などの施設群を有し、長期入所を可能 とした総合的な生活共同体。 ■コンサルタント(consultant) 会社
矯正する小さなレンズ。基本的にハード コンタクトレンズとソフトコンタクトレ ンズの2つのタイプがある。現在よく耳
経営などについて、指導・助言をする専 門家。相談を受け、診断・指導・助言を する人、またはその職業。 ■コンサルテーション(consultation)
にする「使い捨てコンタクトレンズ」は、 ソフトタイプに分類される。 ■コンチネンス(continence) 排尿や 排便が正常の(普通にコントロールでき
助言指導。社会福祉に携わる者が、医師 など、関連分野の専門家に助言指導を受 けること。 ■コンシューマー(c o n s u m e r) 消費
る)状態であること。自分の意志に関わ らず尿や便が漏れる状態は、インコンチ ネンス(失禁)と言う。 ■コンディション(condition) 体調。
者。福祉サービス利用者。 ■コンシューマーコントロール(consumer control) 当事者主導。商品やサ
心身の状態・調子。状態。状況。 ■コンデンス(condense) 凝縮するこ と。濃縮・圧縮すること。短縮し簡潔に
ービスを自己選択できる権利としての消 費者主権はもとより、サービスを真に選 択することを可能とする各種の当事者参 画や当事者運動にもとづく、法やシステ
すること。 ■コンテンツ(c o n t e n t s) 情報内容。 電子媒体を通してやりとりされる情報の 内容[国] 。
ムによる規制なども含む広い概念。 ■コンシューマリズム(consumerism) 消費者主義。消費者主権主義。利用者 第一主義。
■コント,A.(Comte, Auguste: 1798 ∼ 1 8 5 7) フランスの社会学者、実証主 義哲学者。1 8 3 9 年に初めて社会学の名 称を用いたことにより、社会学の創始者
■コンスタント(constant) 一定。変
とされ「社会学の父」と呼ばれた。人間
74
コ の精神の歴史的発展(進化)を「神学的、 形而上学的、実証的」に分けて、3段階 の法則を提唱した。著:『実証哲学講義』 (1830∼42) 、 『実証精神論』 ■コントラクト(contract) 契約。売 買契約。 ■コントラスト(contrast) 明暗や色
境に対して能動的に働きかける能力。人 は自ら能動的に環境や人に関わり、自ら に適合させて効力感を持ち、自信を獲得 して成長していくが、このような自発的・ 能動的な能力を、コンピテンスと呼ぶ。 ■コンビニエンスストア(convenience s t o r e) コンビニ。生活に便利な日用
彩の対比。建築物や衣類、または映像画 面などの明暗の差や色彩の対比。 ■コントロール(control) 管理。統制。
品や食品などの品物をセルフサービスで 販売し、2 4 時間営業、または深夜・早 朝も開いている小規模スーパー。
調節。意のままに調節し、制御できるこ と。抑制がとれていること。 ■コントロールの錯覚(illusion of contr o l) 実際には偶然に支配される現象
■コンビネーションシステム(combination system) 同一敷地内に、養護老 人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老 人ホーム、ケア付住宅、老人保健施設や
であるにもかかわらず、そのことに対し て自己の能力や技術による統制が及ぶと 錯覚する現象。自分で選んだものは、人
認知症老人ホーム、グループホーム、在 宅サービス供給ステーション、医療機関 などの施設が、組み合わされて設置され、
から与えられたものに比べてより高い価 値があるように無意識のうちに感じてし まう現象。 ■コンバーター(converter) 情報形態
総合的に高齢者などの支援を行うもの。 ■コンピューターネットワーク(computer network) 複数(多く)のコンピ ューターを通信回線で相互に接続し、情
の変換装置。異なる機種のコンピュータ ーなどの情報を、別の機種でも読み取れ るように変換するアプリケーションソフ トのこと。
報の共有やデータのやりとりをするシス テム。建物規模のネットワーク(ローカ ルエリア・ネットワーク:LAN)と、世 界中の計算機を結ぶインターネット(ワ
■コンパクトディスク(compact disk) C D。音声信号をデジタル化して記録 させた円盤(ディスク) 。レーザー光に
イドエリア・ネットワーク: W A N)が ある。 ■コンファレンス(conference) →カ
よる非接触再生、半永久的寿命、高音質 が特徴。 ■コンパニオンアニマル (companion animal) 友達・仲間や家族・伴侶のよう
ンファレンス ■コンプライアンス(compliance) 法 令遵守。企業などが、法令や規則をよく 守ろうとすること[国]。医師から処方さ
な存在として、人間の側にいる(飼育さ れている)動物。ペット(愛玩動物)と 区別する考え方。飼育動物にペット以上 の存在価値を認めた言葉。
れた薬剤を患者が指示通りに服用するこ と。患者が医師の指示によく従った行動 をとること。 ■コンフリクト(C o n f l i c t) 葛藤。摩
■コンピテンス(competence) 人が環
擦。欲求、意見、態度、要求、信念、価 75
コ
コ・サ
コ
値など、個人の行動を決定すべき要因間 で矛盾が生じ、どれを選択したらよいか わからなくなる状態。ドイツ、アメリカ
食材を加熱するオーブンのこと。ノンコ ンベクションオーブンは、食材を直接ヒ ーターなどで加熱するオーブン。
で活躍した心理学者レヴィン(L e w i n , Krut : 1890 ∼ 1947)はコンフリクトの 発生の基本型を、接近−接近型、回避− 回避型、接近−回避型の3つに区別した。
■コンベンション(convention) 会合。 会議。大会。集会。国際的な大規模集会。 ■コンポスト(compost) たい肥。生 ゴミたい肥化装置。生ゴミからたい肥を
■コンプレックス(complex) 劣等感。 自分が他人より劣っているという無意識 な感情・引け目・潜在観念。スイスの心
作り出すための装置[国] 。 生ゴミなどの有機性廃棄物からできた 堆肥、または堆肥化手法のこと。主に家
理学者ユングの用語。 ■コンフロンテーション (confrontation) 対面。対決。対峙。直面化。 ■コンベクションオーブン(convection
庭ゴミに多く含まれる生ゴミや下水汚泥 などの有機性廃棄物を高速で堆肥化する 技術や、生成した堆肥、さらには周辺の 技術やシステム全般を、こう呼ぶことが
oven) ヒーターなどで直接加熱する のではなく、加熱した空気を対流させて
多い。
サ
サ ■ サークル(c i r c l e) 同好会。趣味や スポーツなど、同じ活動目的を持つグル
制度。 ■ サービス給付(service supply)
社
ープ。同様の活動をする会。 ■サービス(service) 世話。奉仕。相 手の希望や要望に配慮した対応を行うこ と。客へのもてなし。接待。
会福祉制度や保険制度の給付における 「現金給付(金銭支給) 」や「現物給付(実 際のサービスでの支給) 」 。 ■ サービス区分 介護保険制度における
■サービスエリア(service area) サ ービス供給範囲。事業者などがサービス を実施する一定の地域。
「介護サービスの種類」 。 「施設サービス」 と「在宅サービス(居宅サービス) 」に区 分している。
■サービス介助士 NPO 法人 日本ケア フィットサービス協会が認定する福祉関 連の検定資格制度。ホームヘルパー2級 の学習から「入浴・排泄・食事」の部分
■ サービス計画届出書 介護保険制度 において、居宅介護支援事業者(ケアプ ラン作成業者)を決定したということを、 市区町村に提出する届出書。
を省き、自宅学習と実技教習で学べる内 容の、高齢者や障害者に対する検定資格
■ サービスコード(service code) 介 護保険制度において提供される介護サー
76
サ ビスの利用票に記載される記号。介護サ ービスの内容を表す。 ■サービス支出(service expenses) 欲
■ サービス利用者(service user) 利 用者。福祉サービスを受ける対象者。過 去には、社会福祉の要援助者全般を「ク
求の充足や生活維持のために必要なサー ビスの購入に必要な費用。 ■サービス担当者会議(conference for the persons in charge of service) →
ライエント(クライアント) 」と呼称する こともあったが、現在では単に「利用者 (サービス利用者) 」と言うことが一般的
ケアカンファレンス ■サービスドッグ(service dog) 障害 を持つ人をサポートする犬。視覚障害児
となっている。 「サービス利用者」という用語は、個人 や家族の自由意思・選択意思にもとづく (利用者主体の)社会福祉サービスの「利
者を助ける「盲導犬」 、聴覚障害児者を 助ける「聴導犬」 、身体障害児者を助け る「介助犬」などがある。 「パートナード ッグ」 「アシスタントドッグ」や「サポー
用(活用) 」を前提とする。 ■サーベイランス(surveillance) 調査 監視。継続的な調査によって事態の成り 行きを厳しく見張ること[国] 。
トドッグ」などの呼び方もある。 ■サービスネットワーク(service network) 利用者などに対してサービスを
参考:「院内感染対策サーベイランス 事業」 (厚生労働省) 参加医療機関(2 0 0 床以上)から院内
実施する事業者や機関、その他諸々の社 会資源間のつながりや連携。 ■サービスハウス(service house) ス ウェーデンにおける高齢者などの集合住
感染対策に参考となる感染菌と患者の症 状などに関するデータの提供を受け、日 本における薬剤耐性菌の発生動向と患者 の基礎疾患や重症度などとの関連を明ら
宅。自分のアパートのほかに、集会所や 食堂などがあり、必要に応じて介護も受 けられる。 ■サービスパッケージ(service pac-
かにするための解析を行う事業。 解析結果は参加医療機関に還元すると 共に、その要点を公開し、全国の医療機 関が実施する院内感染対策を支援する。
k a g e) 介護サービス利用者などのニ ーズにもとづいて、必要な複数のサービ スを組み合わせて総合的に提供されるも
■サーマルリサイクル (thermal recycle) 廃棄物を熱エネルギーとして再利用す ること。ゴミの焼却時に発生する熱を冷
の。ケアパッケージ。 ■サービス評価 福祉サービスにかかる 一連の評価。支援・処遇レベルでの評価、 諸資源や運営・管理など、事業レベルで
暖房や温水などの熱源として利用する、 また、固形燃料化(RDF)したり、油化 させて燃料として利用するなど。 ■サーモグラフィー(thermography)
の評価など、さまざまな評価の形態が考 えられる。 ■サービスヤード(service yard) 屋外 の家事作業スペース。洗濯物干しやゴミ
温度分布画像を観察する技術。皮膚表面 の温度分布を画像に表すことにより、が んなどの診断・治療に利用する。 ■サーモスタット(thermostat) 自動
の一時置き場などの屋外スペース。
温度調節装置。温度を一定に保つ装置。 77
サ
サ ■サイエンス(science) 科学。学問。 ■サイキアトリック・グループワーク (psychiatric group work) 精神医学
効果がある。また、患者本人にとっては 自分の病気に対する適切な対処の仕方 (コーピング)を獲得し、孤立化を防ぎ、
グループワーク。精神科の病院や保健所 などで行われ、集団の中で対人関係など の改善を図る。
自信と自尊心の回復を図る機会となる。 ■サイコキネシス(psychokinesis) 念 力。念じて物を動かす能力。 ■サイコグラフ(psychograph) 心誌。
■サイキアトリック・ソーシャルワー ク(psychiatric social work) 精神医 学ソーシャルワーク。精神科の病院や保 健所などで行われる精神障害者およびそ
サ
心理的な特性を表す図表。 ■サイコシンセシス(psycho synthesis) 精神綜合療法。イタリア出身の精神科
の家族を対象とした社会福祉援助活動。 ■サイクル(cycle) 周期。ある状態か ら元に戻るまでを繰り返すこと(循環す ること) 、その期間。
医ロベルト・アサジョーリが始めたイン ドの神秘主義と精神分析を組み合わせた 心理療法。 ■サイコセラピー(psychotherapy) 心
■サイコ(psycho) 精神病患者。神経 症患者。 ■サイコアナリシス(psychoanalysis)
理療法。心理学的に精神的な病気や行動 的不適応などを改善することや、日常的 な心の問題の解決、人間としての成長を
精神分析。オーストリアの精神医学者フ ロイトらが創始した。 ■サイコオンコロジー(psycho oncolog y) 精神腫瘍学。がんが患者の心に
促進するための療法。 ■サイコセラピスト(psychotherapist) 心の問題で悩む人に、カウンセリング や、絵画療法・箱庭療法、行動療法、催
及ぼす影響の研究、がん患者のQ O L 向 上、がん患者の精神状態を前向きにする ことによるがん細胞抑制効果を目的とし た精神免疫学に関する研究などをテーマ
眠療法、演劇療法・音楽療法などの心理 療法・精神療法を用いて問題解決を図る 専門家。医師ではなく、現在のところ公 的な資格はない。
とする学問。がん医療では、化学療法や 放射線治療などが行われるが、それのみ ならず、がん患者の心の問題を心理・社
■ サイコドラマ(psychodrama) 心理 劇。アメリカの精神科医モレノが始めた 治療技法。治療を受ける人が問題を解決
会学的、行動学的、倫理学的な観点から アプローチしようとする学問。 ■サイコエデュケーション(psycho education) 心理教育。患者やその家族に
するために、自分が抱えている悩みなど を自ら即興的に演じるドラマ形式を用い た集団療法。個人の自発性や創造性の促 進、心的葛藤の整理、気がついていなか
対する心理教育。家族が病気に関する正 しい知識を得ることにより、病気への偏 見や家族自身の自責感を軽減する、家族 間のコミュニケーションが良くなる、深
った自他の姿を発見するなどの効果を目 的とするもの。→モレノ, J.L. ■サイコトロピックハーブ(psychotropic herb) アロマテラピーに使われる
刻な問題にも冷静に取り組める、などの
ハーブ。
78
サ ■サイコパス(psychopath) 精神病質 者。病的にウソをついて人を陥れたりす る異常人格者、犯罪を繰り返す人などを
テム論。生活体(人間)が環境を受容し、 制御し、働きかける機能があるという理 論。社会福祉に結びつけた代表的な人物
表す言葉として使われ、 「反社会性人格 障害」と同義とされる。 ■サイコロジー (psychology) 心理学。
は、パーソンズ,T、それを発展させたの は、ピンカス, A、ミナハン, A。 ■サイベックス・マシン (Cybex machine) サイベックス社製の筋力測定や筋
人間の心理的傾向を科学的に解明しよう とする学問。 ■サイコロジスト(p s y c h o l o g i s t) 心 理学者。
力増強訓練を行うための機器。 ■サイボーグ消費者 カナダのヨーク大 学助教授ギースラーが提唱した言葉。
■サイズカバー率 既製服において、全 着用者の中で既製服のサイズが適合する 割合。 ■ サイディング(siding) 建物の外壁
「サイボーグ消費者」は、現代社会にお ける多様なテクノロジー(携帯電話から iPod、バイアグラに至るまで)を利用し、 技術的、社会的に、ネットワークとの強
に使用する、耐水・耐候性に富む板。セ メントやセラミック、金属を使った工業 製品化された外壁材。最近では、耐久性
いつながりを持ち、まるで体の一部が i P o d などを通じてコンピューターと深 く結びついているような消費者を指す。
や断熱性、防火性、デザイン性にすぐれ たものが開発されている。下見板。 ■サイトメガロウイルス感染症(c y t o megalovirus infection) 通常、幼小児
iPodはパソコンを経由してネットの膨 大な情報とつながっており、i P o d のよ うなテクノロジーを使用することで「技 術超越」 (Technotranscendence)のプロ
期に感染して潜伏し、免疫抑制状態下 (免疫抑制剤などで、体の免疫力を落と した状態)で再活性化し、種々の病態を 引き起こす。発症するのは主に胎児、未
セスを経て、ユーザー(消費者)は「サ イボーグ」に変わってしまうのだと言う。 ■サイロキシン(thyroxine) 甲状腺ホ ルモン。物質交代を高め、精神・身体の
熟児、移植後の患者、エイズ患者、先 天性免疫不全患者など。健康な人では症 状を起こすことはない日和見感染症の一
成長・発育を促進する。過剰の場合はバ セドウ病、不足すれば成人では粘液水腫、 小児ではクレチン病を発症する。チロキ
種だが、血液透析患者、がん患者、免疫 抑制剤使用患者、HIV 感染者などの免疫 不全患者の主たる病気、死因となる。 ■ サイドレール(side rail) ベッドサ
シン。 ■サイン(s i g n) 合図。しるし。相手 に特定の意味・内容をわからせる表現。 ■サインランゲージ(sign language)
イドに取り付けるレール。転落防止、寝 具の落下防止などに使用する。 ■サイバネティックス・システム論(cybernetics system theory) 社会福祉援助技術
手話。身振り手振りでのコミュニケーシ ョン言語。手まね言語。 ■サウナ(sauna フィンランド) 蒸し 風呂。石塊を入れた鉄釜を熱した熱など
における生物・人間をモデルとしたシス
で、室内の温度・湿度を高めて汗を流す 79
サ
サ
サ
方式の風呂。サウナ風呂。 ■サウンドマスター(Soundmaster) 聴覚障害者用屋内信号装置の商品名。重
うに移動用福祉用具の腰乗せ台。 ■サナトリウム(sanatorium) 療養所。 自然環境の良い高原や海浜など、きれい
度身体障害者日常生活用具の給付用具に 該当している。 ■サクセスフルエイジング(successful aging) 健やかな老い。より良い加齢。
な空気と日当たりに恵まれた所に建てら れた療養所で、主に結核療養所。 ■サニタリー(sanitary) トイレ、浴 室、洗面室など、水まわり設備を持つ部
高齢期を健康で明るく幸せに過ごすこ と。高齢期におけるQOL(生活の質)の 高さを表す言葉。
屋(キッチンを除く) 。 ■サニタリースペース(sanitary space) 衛生設備空間。
■サッチャー,M.(Thatcher,Margaret : 1925 ∼) イギリスの政治家。1979 ∼ 9 0 年、英国初の女性首相。強硬外交と マネタリズムにもとづく経済再建策を展
■サニタリーユニット (sanitary unit 和) 浴室、洗面、トイレなどのサニタリー 部分が一体構造になったもの。ビジネス ホテルやワンルームマンションなどによ
開し、 「鉄の女」と称された。 ■サディズム(s a d i s m) 相手に肉体 的・精神的苦痛を与えることで、性的快
く使われている。 ■サバイバーズギルト(survivor's guilt) 生存者の罪悪感。戦争や大事故などで
感を得る異常性欲。サド。 ■サテライト(s a t e l l i t e) 衛星のよう な関係。在宅福祉を重視する立場から、 主体となる福祉施設(総合福祉施設や特
多くの犠牲者が出た場合に、生き残った 人が持つ「自分だけ助かった」ことに対 する負い目感情。助かったことに感謝し ながらも、自分が助かったことへの自責
別養護老人ホームなど)を中心に、その 周辺に小施設を分散して設ける「サテラ イト方式」が導入されている。 ■サテライト型デイサービス(satellite
の念が生じること。P T SD(心的外傷後 ストレス障害)の一種。 ■サブカルチャー(subculture) 下位 文化。メーンカルチャー(伝統的文化)
type of day service) 既存施設活用型 日帰り介護。巡回型デイサービスセンタ ー。公民館などを使用して市内を巡回す
に対比する言葉で、大衆文化、若者文化 などが相当する。メーンカルチャーが、 クラシック音楽、演劇、純文学とすれば、
る「出前方式」のデイサービスセンター。 既存の公民館などを曜日限定で使用し、 デイサービスの拠点施設から職員を派遣 して、レクリエーションなどのサービス
サブカルチャーは、ロックやフォークソ ング、映画、SF小説などとなる。 なお、ファッションや行動などにも当 てはまり、ジーンズや長髪などもサブカ
を提供する。 ■サテライトケア(satellite care) → サテライト、サテライト型デイサービス。 ■サドル(s a d d l e) 腰をかける部分。
ルチャーに分類される。しかし、若者文 化などのサブカルチャーは、出現した当 初は少数派のサブカルチャーであって も、時代の変遷と共に、多数派のメーン
自転車の腰を乗せる部分(サドル)のよ
カルチャーとなる可能性を持っている。
80
サ ■サブグループ(sub group) 下位集 団。大きな集団の中の小集団。集団が成 立する前の段階、集団の芽生え時期。
事前の長い準備なしに障害者を最初から 一般雇用の場に就かせ、その場所におい て、職業リハビリテーション施設などに
■サブシステント・ミニマム(s u b s i s tent minimum) 生存していくために 最低限必要な程度。やっと暮らしていけ
よる必要な継続的援助を行っていくこと。 ■サポート(support) 支援すること。 支えること。援助すること。 ■サポートグループ(support group)
る最低限の程度。 ■サプリメント(supplement) 栄養補 助食品(Dietary Supplement)。通常の 食事だけでは不足しがちな栄養を補うた
利用者を支援するグループ。高齢者、障 害児者の家族会や、ボランティアグルー プなど。
めの食品[国] 。 アメリカでは、D S H E A 法(1 9 9 4)に よって、 「ハーブ、ビタミン、ミネラル、 アミノ酸などの栄養成分を1種類以上含
■サポート・グループワーク (support group work) 利用者の家族など、利用 者を支援している関係者に対するグルー プワーク。
む栄養補給のための製品」と定義され、 形状は、錠剤(タブレット)やカプセル、 パウダー状、ソフトカプセル、液状など、
■サポートシステム(support system) 困難な状況にある人を支えるためのシス テム。介護を担う人、子育て中の親、障
通常の食べ物の形以外のもの、とされて いる。 サプリメントには、 「①日常的に摂る サプリメント:ビタミン、ミネラルなど、
害児者・病人などの家族が、精神的に困 難な状況に置かれた場合に、その人を支 えるためのシステム。 ■サポートネットワーク(support netw-
通常の食事では十分な量の摂取ができな いものを、毎日の食事に加えて日常的に 摂るもの。②目的に応じて摂るサプリメ ント:機能性成分サプリメントなど、通
ork) 高齢者や障害児者などの要援助 者を支援するためのネットワーク。イン フォーマル(家族、隣人、ボランティア など)やフォーマル(公的機関、団体な
常の食生活では摂りにくい成分を、目的 に応じて摂取するもの」などがある。 ■サポーティド・エンプロイメント(su-
ど)の社会資源が協力・連携して支援を 行うネットワーク。 ■サポートハウス(support house) フ
pported employment) 援助付雇用。 障害者雇用・職業リハビリテーション対 策として、重度障害者をまず職場に送り 込み、その雇用の場でスタッフによる必
ァミリーハウスと同様の用語。→ファミ リーハウス ■サマータイム(summer time) 夏時 間。夏時刻。春から夏(4∼ 1 0 月など)
要なサービスを行う制度。 アメリカで1 9 8 6 年のリハビリテーシ ョン法の改正によって法的に位置づけら れた制度で、障害者に対する職業評価、
の一定期間、日照時間を有効に使うため、 時計を標準時より1時間進める制度。日 本では1 9 48(昭和2 3)年から5 1 年まで 実施された。省エネ効果、環境対策、余
職業指導、職業前訓練などの過程を省き、
暇の有効活用などが目的。 81
サ
サ ■サマリー(summary) 要約。議論や 情報などの重要な部分だけを簡潔にまと めたもの[国]。要約したもの。要点を簡 潔にまとめたもの。大要。概要。 「看護 サマリー」などとして使われる用語。 ■サミット(summit) 主要先進国首脳 会議。最高首脳会議。トップ会談。 ■サムターン(thumb turn) 内鍵つま み。ドアの鍵の内側に取り付けられてい る回転式のつまみ[国] 。
サ
イドを服用した副作用により、アザラシ 状の上肢短縮などの奇形を生じて出産さ れた上肢不自由児。 ■サルコイドーシス(sarcoidosis) 良 性リンパ肉芽腫症。特定疾患治療研究対 象疾患の1つ。原因不明の他臓器・全身 性疾患で、リンパ節、肺、目、皮膚、心 臓、神経などに肉牙腫ができる。若年 (20 ∼30 代)と中年(40 ∼50 代)に好発 頻度が高い。症状は目のかすみ、視力低
■サムナー,W.G.(Sumner,W.G.: 1840 ∼ 1 9 1 0) アメリカの初期社会学者。 社会現象を文化的に取り上げた先駆的な 研究を成し、習俗(フォークウエーズ)
下、咳、呼吸苦、いろいろな皮膚の発疹、 不整脈などだが、自覚症状のない場合も 多く、胸部X線検査が重要とされている。 ■サルモネラ(Salmonella)菌 ニワト
論を展開した。また、各集団が自らの価 値を強調する点に注目して内集団・外集 団・自民族中心主義などの概念を明らか
リ、ブタなどの動物の腸管や自然界に広 く分布する2,500 種以上もある腸内細菌 の一群。食中毒、チフス、パラチフスな
にした。スペンサーの進化論の発展者と して1 9 世紀末のアメリカに大きい影響 を与え、アメリカ社会学の成立に大きな 役割を果たした。著:『フォークウエー
どの原因菌となる。 ■サンクション(sanction) 社会の構 成員のある行動や態度に対して行われる 集団からの非難や制裁、または賞賛や承
ズ』 (1907) ■サリヴァン,H.S. (Sullivan,Harry Stack : 1892 ∼ 1948) アメリカの精神医学 者。人間関係の構築にとって必要不可欠
認などの評価。サンクションは、社会統 制の1つの手段として機能する。 ■ サンドイッチ症候群 中間管理職の 人が、上司と部下の板挟みになり、その
なものである「感情」について、理詰め でなく表現や態度を通じて肌で感じ取る 能力を重視した。また、乳児と母親の間
ストレスから出社拒否などの不適応状態 に陥ること。 ■サンプリング(sampling) 標本抽出。
にはエンパシー(e m p a t h y)という「感 情を感じあう非言語的なやりとり」が成 立することを提唱した。 ■サリドマイド(t h a l i d o m i d e) 旧西
全体の中の一部をサンプルとして取り出 すこと。統計で、全体(母集団)の中か ら一部だけを抜き出して調査する場合、 その見本(標本)を選ぶこと。
ドイツで開発された睡眠薬の一種。妊娠 初期に用いると奇形児が生まれることか ら大きな社会問題となった。 ■サリドマイド児(thalidomide baby)
■サンプル(sample) 見本。標本。 ■サンルーム(sunroom) 屋根や壁面 などを透明のガラスやプラスチック張り にして、太陽光が多く入るようにした部
妊娠初期の女性が睡眠・鎮静剤サリドマ
屋。日光浴をするための部屋。
82
シ
シ ■ ジアテルミー(diathermy) 透熱療 法。高周波電流によって組織の深部に熱
た。目標とする一定の行動に到達するた め(させるため) 、その条件に沿う望ま
を発生させて治療を行う一種の熱療法。 慢性関節症、腰痛、神経痛、筋肉痛など の治療や美容治療として使われる。 ■ シーヴス法(SIVUS method) スウ
しい特定の行動を選択的・継続的に強化 することによって、次第にその目標に近 づき達成しようとするオペラント条件づ けの方法。シェーピングの理論によって、
ェーデンで開発されたノーマライゼーシ ョン理念にもとづく知的障害者の地域生 活援助理念とその活動方法。 SIVUS は、 「相互協力関係による社会
何らかの行動や反応を形成しようとする 時は、形成したい行動や反応を細かく小 さな要素に細分化して、それらの要素を 初めは単純で易しいことから、次第に複
的個人的発達」を意味する言葉。 ■シーボーム報告(Seebolm Report) 1 9 6 8 年のイギリスにおける、フレデリ
雑なむずかしいことへと、系統的に配列 していく。この技法は行動療法や教育に おけるプログラム学習として役立てられ
ック・シーボームを委員長とする委員会 の社会福祉制度改革に関する報告。 「社 会福祉サービスは、基本的に地方自治体 で行うこと、そのために地方自治体に権
ている。シェイピング。行動の形成。反 応形成。 ■ シェーマ(S c h e m a 独) 子どもの 思考能力について研究したスイスの心理
限を委譲すること」 「障害者、高齢者な どの在宅福祉サービスを施設福祉サービ スと一元化し、総合的に扱うような社会 福祉制度にすること」などの内容で、自
学者ピアジェの用語。ピアジェは、人間 の「認識の枠組み、認知的枠組み」をシ ェーマと呼び、これが環境との相互作用 を通じて発達すると考えた。生まれなが
治体における対人福祉サービスの強化を 勧告した。 ■シェア(share) ①占有率:商品の市
らに備わっている行動のもととなる素 質。自分が存在している環境に適応する ために、それぞれの人が持っている認知
場全体に占める割合。②分かちあう:1 つのものを分かちあい共有すること。分 けあう:1つのものを何人かで分けるこ と[国] 。
的な構造。 ■ シェーラー,M.( Scheler,Max : 1874 ∼ 1928) ドイツの社会学者・哲学者。 実質的価値倫理学、知識社会学の創始者。
市場占有率。全体に対して、あるもの が占める割合。 ■ シェーピング(s h a p i n g) アメリカ
著:『倫理学における形式主義と実質的 価値倫理学』 、 『知識形態と社会』 ■ジェットバーナー仕上げ 石面を1800
の心理学者スキナーによって提唱され
∼2 0 0 0 ℃くらいのバーナーで熱し、石 83
シ
シ
シ
材結晶の熱膨張率の違いを利用して、表 面をはじき飛ばして凹凸を作る仕上げ。 ■ジェネバ(ジュネーブ)宣言(Declara-
などからの暴力行為)から避難する女性 などのための保護施設。 ■シェルタード・ハウジング(sheltered
tion of Rights of the Child) 児童権利 宣言。1 9 2 4 年、第一次世界大戦後の児 童惨禍に対応し、国際連盟が採択した 「児童の権利に関するジュネーブ宣言」 。
housing)、シェルタード・ハウス(sheltered house) 1950 年代よりイギリス で建設された高齢者集合住宅。日本のケ アハウスに似ているもので、日常生活自
「人類は児童に対し、最善のものを与え る義務を負う」ことを明文化している。 ■ ジェネラリスト(g e n e r a l i s t) →ゼ
立度の高い高齢者を対象としている。ケ アスタッフはいないが、ワーデンと呼ば れる管理人がおり、施設全体の管理や居
ネラリスト ■ジェネリック(generic)医薬品 ジェ ネリック薬。後発医薬品。新薬の特許が 切れた後で発売される、化学的には同じ
住者への生活上の支援、緊急時の対応を 行っている。 ■ジェロントロジー(gerontology) 老 年学。加齢学。加齢と高齢者に関わる問
成分の医薬品。開発に莫大な費用がかか る先発品に対し後発品は安価であり、厚 生労働省は成分も効用も先発品と同じも
題について研究する学問。生物学・医学 などの自然科学と社会科学を統合して研 究する。
のとして認可している。 ■ジェネリック・ソーシャルワーク(generic social work) 社会福祉援助のあ らゆる分野に共通する技術、原理、活動。
■ ジェンダー(gender) 社会的文化的 性差。 「女と男の持って生まれた生物学 的・生理学的な男女差(身体的性別)で はなく、 「男らしさ、女らしさ」などの
■ジェネリック方式(generic method) 小地域総合担当制。福祉事務所のソー シャルワーカーが社会福祉の業務を総合 的に担当する方式。
ように、後天的に、社会的・文化的な環 境からの影響を受けて作られた価値観的 な性差。 ■ジェンダー・アイデンティティー(ge-
■ ジェノグラム(genogram) 家族関 係図。家族・親族の関係を記号により図 式化したもの。1 9 7 0 年代後期のボーエ
nder identity) 自分が自分自身のこと を、 「男であるか、女であるか」 、自覚・ 認識している性別。「生物学的な性別」
ン(Bowen,M.)の「家族システム論」以 来、広く臨床場面で利用されており、多 くはケース記録の情報収集や、事例研究 のために活用されてきた。基本的に3代
と「自己認識であるジェンダー・アイデ ンティティー」が食い違う場合が「性同 一性障害」となる。 ■ ジェンダー差 社会的・文化的に形成
にわたる過去、現在の家族関係などを図 式として視覚的に表示する。男性は丸、 女性は四角の記号で示す。 ■シェルター(shelter) 避難所。ドメ
された男女の差。家事能力の差など。 ■ ジェンダートラック 女性の職業分 野への進出における差別的構造。男は男 として、女は女として、一定の職業労働
スティックバイオレンス(DV:夫や恋人
に水路づけされる高等教育制度の中にあ
84
シ る差別的社会構造。 ■ジェンダーバイアス(gender bias) 性的偏見。性別による固定的な決めつけ
→モジュラー義肢 ■システムキッチン(system kitchen 和) 水道設備(水道とシンク) 、調理
や偏見。ジェンダーによる偏見や先入観。 男女の役割への固定観念、女性への差別 的な扱いなど。 ■ジェンダーフリー(gender free 和)
設備(ガスコンロまたは電気調理器、電 磁調理器:IH) 、調理台、収納戸棚など を機能的に組み合わせ一体化した台所製 品、またはその台所。食器洗浄機やオー
ジェンダーから解放されて自由になる こと。従来からの男女間の性別による固 定的な役割分担にとらわれず、平等な立
ブンレンジ、ゴミ箱スペースなどが組み 込まれたものもある。 ■システム理論(system theory) アメ
場で自らの能力を活かして自由に行動や 生活ができること。 ■ジェンダーロール(gender role) 性 役割。性別役割。 「男は仕事、女は家庭」
リカの社会学者パーソンズが提唱した理 論。システムは諸要素(部分)から成り 立つ全体を指すが、その全体は個々の要 素(部分)をただ集めたものではなく、
のように、男女の性別によって社会から 期待され、求められてきた役割。 ■ ジェンナー,E.( J e n n e r , E .: 1 7 4 9 ∼
要素と要素が相互に関連して作用し、全 体を構成するというもの。→パーソン ズ,T.
1 8 2 3) イギリスの医師で、天然痘の 予防接種である種痘の開発者。接種に使 用した材料(牛痘のうみ)をワクチンと 呼んだため、現在では予防接種に使う材
■ ジストマ(Distoma) 寄生虫の一種 である吸虫の俗称をジストマと言う。ほ 乳類の肝臓や胆管に寄生する肝ジスト マ、肺や肋膜に寄生する肺ジストマなど
料すべてがワクチンと呼ばれている。 ■ ジ グ(j i g) 自閉症児などのための T E A C C H プログラムで使用される用語 で、作業手順などを視覚的に表して、学
がある。肝ジストマはコイ、フナ、マス 類などの淡水魚を食べることによって人 間に寄生するが、生食を避ければ予防で きる。
びやすくするための補助具。視覚的な手 がかりのこと。スケジュール表や組み立 ての説明書などもジグの1つ。
■ シックハウス症候群(sickhouse synd r o m e 和) 室内環境が原因で、め まい、吐き気、頭痛、平衡感覚の失調や
■シグナル(signal) 合図。前兆。 ■ ジスキネジア(dyskinesia) 抗パー キンソン病薬の長期服用によって起こる 不随意運動の総称。不随意運動とは、自
粘膜(眼、鼻、咽喉気道、喘息の悪化) 刺激症状、皮膚刺激症状(皮膚炎、アト ピー性皮膚炎の悪化) 、倦怠感など、い ろいろな体の不調を感じる症状。原因と
分の意志・意識とは無関係に身体が動い てしまう症状。 ■システム(system) 組織。体系。制 度。仕組み。
して、温度・湿度、アスベストなどの物 理的要因、ダニ、カビなどの生物学的要 因、揮発性有機化合物(VOC)の化学的 要因、ストレスなどの心理的要因など、
■ システム義肢(system prosthesis)
広範囲。VOC は、建材・合板、塗料、 85
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家具、建築施行用接着剤、防腐剤などの 建築資材に含まれていたり、香水、芳香 剤、防虫剤、洗剤、スプレー類、衣類、
進事業制度要綱にもとづき、 「高齢者向 け優良賃貸住宅制度」を創設し、これに より、シニア住宅制度は当該制度に発展
コピー機、パソコンなどからも発生する。 シックハウス症候群という言葉は和製英 語で、欧米ではシックビル症候群 (sickbuilding syndrome)などと呼ばれ
的に収束された。以降は、国庫補助など の伴わないシニア住宅認定事業として実 施され、2000(平成12)年、建築物性能 等認定事業登録規定の廃止(同年9月末)
ている。 ■ シニア(senior) 中高年層。年長者。 上級者。
以来、シニア住宅認定事業は(財)高齢 者住宅財団の任意事業として継続されて いる。
■ シニアカー(senior car) 歩行補助 具として使用されるもので、シニアカー、 電動車いす、電動カートなどと呼ばれる。 運転免許は必要なく、道路を走行する場
■ シニアボランティア(senior volunteer 和) 高齢者が行う社会奉仕活動。 シルバーボランティア。国際協力事業団 のシニアボランティア制度は、青年海外
合、歩道があれば歩道を走行する。介護 保険制度でも利用されている。 ■シニアシミュレーション(senior sim-
協力隊が3 9 歳までの青年を対象とする のに対して、4 0 歳以上6 9 歳までの専門 性を持った人を海外に派遣する活動。
u l a t i o n 和) 高齢者疑似体験。高齢 者模擬体験。身体に「重り」や「拘束具」 「ゴーグル」 「耳栓」などのシニアシミュ レーターを装着して歩行動作などの身体
■シニアライフ・アドバイザー(Senior Life Adviser: SLA) (財)シニアル ネサンス財団による正式名称は「中高年 齢者総合生活相談員」 。中高年齢者の生
機能を制限することで、高齢者の日常生 活を身体的・心理的に擬似体験すること を言う。 ■ シニア住宅(senior house 和) 高
活全般にわたり種々の相談を受け、個別 に適切なアドバイスを与えるもの。シニ アライフ・アドバイザーの資格認定は、 財団主催の養成講座を修了し、資格試験
齢者(単身、夫婦世帯など)が安心して 住み続けられるように、①高齢者の生活 特性に配慮した仕様・設備の採用(事故
に合格した者に付与される。 ■シニアライフプラン事業(senior life plan work) 退職後も生きがいを持っ
防止) 、②高齢者の日常の安心を確保す るサービスの提供(生活不安解消) 、③高 齢者に配慮した家賃などの支払い方式の 採用(家賃負担軽減) 、などに配慮され
て過ごせることを目的に、 (財)長寿社会 開発センターの助成で、 (財)シニアプラ ン開発機構が実施する事業。 ■シビア(severe) 手厳しい。きつい。
た賃貸住宅。一定の基準を満たす賃貸住 宅について、 (財)高齢者住宅財団がシニ ア住宅として認定を行う。 1998(平成10)年、建設省(現・国土
きびしい。辛らつな。 ■シビルミニマム(civil minimum 和) 住民の必要最低限の生活基準。地方自 治体が住民のために保障しなければなら
交通省)が、公営住宅など、関連事業推
ない最低限度の生活環境水準・基準。イ
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シ ギリスの「ベバリッジ報告」で使われた 「ナショナルミニマム(国家レベルでの 国民の最低限度の生活を保障する基準) 」
長とする税制調査団によってなされた勧 告。経済の安定、長期的・安定的な税制、 均衡のとれた公平な税制、地方自治確立
をもじって造られた和製英語。 ■ ジフテリア(diphtheria) ジフテリ ア菌による急性の感染症(二類感染症) の1つ。呼吸路(喉頭、扁桃、咽喉など)
のための地方財政の強化、強力な執行体 制の整備など、国税・地方税を通した税 制や税務行政全般にわたる勧告書で、戦 後税制の基本となった。
や心臓、腎臓、神経系などが冒される。 感染は、感染者や保菌者の呼吸器からの 飛沫などによる。潜伏期間は1∼4日で、
■ ジャグジーバス ジェットバスの一 種。ジャグジー社のジェットバス。 ■ジャクソン発作(Jacksonian seizure)
幼児や学童が多く罹る。 ■ シミュレーション(simulation) 模 擬実験[国]。特定の課題に関することを モデルで表現し、そのモデルを使って実
痙攣(けいれん)性疾患(てんかん)に よる発作の1つ。手や足や顔の一部がピ クピクと痙攣し始め、それが次第に全身 に広がっていく発作。手足に起きた異常
験し、分析・研究を行うこと。 ■ジムクロイズム(jim crowism) 黒人 差別。黒人差別政策。
な動きが次第に四肢へ広がっていく、い わゆる「ジャクソン行進」と呼ばれる症 状が現れる。
■ジムクロー(jim crow) 黒人の蔑称。 ■ ジャーゴン(jargon) 訳のわからな い言葉。たわごと。専門語・業界用語。 特殊な集団内でしか通用しない隠語。職
■ シャドーワーク(shadow work) 賃 金の支払われない労働。対価の支払われ ない仕事。オーストリア生まれのユダヤ 系知識人イリイチ(Illich,Ivan)の用語。
業用語。隠語。 ■ジャイカ(JICA: Japan International Cooperation Agency) 。外務省所管の特 殊法人の1つ。1 9 74(昭和4 9)年設立。
人間生活に必要不可欠のものでありなが ら、家事労働のように賃金の支払いを受 けない労働。家族間で提供される家事・ 介護・育児、サラリーマンの通勤、試験
発展途上国への政府開発援助、青年海外 協力隊の派遣、海外移住者の指導・援助 などを行っている。
勉強、地域での活動など。 ■シャワーいす(shower chair) シャ ワー浴用のいす。要介護者などの入浴に
■ シャイドレーガー症候群(Shy Drager syndrome) 特定疾患治療研究対象 疾患の1つ。起立性低血圧、排尿障害、 陰萎などの自律神経症候に種々の中枢神
使用されるいす。足に車輪の付いたシャ ワー用の車いすもある。 ■ シャワー浴(shower bath) シャワ ーによる洗体浴。要介護者など、浴槽で
経症状を伴う病気。4 0 ∼6 0 歳の中高年 者、特に5 0 歳代に最も好発し、男性に 多い。 ■ シャウプ勧告 1949(昭和24)年に来
の入浴が困難な人や、体力の消耗を防ぎ たい人などに用いる。 ■ シュタイナー . R.( S t e i n e r , R u d o l f : 1861 ∼ 1925) オーストリア生まれの
日したコロンビア大学教授シャウプを団
ドイツで活躍した人智学の創始者。 「自 87
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由学校」と言われるシュタイナー学校、 シュタイナー教育で知られる。著:『精 神科学の立場から見た子どもの教育』
福祉施設や医療機関などに預かる制度 で、介護保険制度以前は、ホームヘルプ サービス、デイサービスと並んで、在宅
■ シュタイン, L .v.( Stein,L.v.: 1815 ∼ 90) ドイツの社会学者、法学者。明治 憲法制定に関わった伊藤博文が、憲法調 査のためヨーロッパに赴いた際にシュタ
福祉サービスの3本柱と言われていた。 ■ジョギング(jogging) 軽くゆっくり 走ること。健康法として走ること。 ■ ショック(s h o c k) 心理的・精神的
インから大きな影響を受けたとされてい る。著:『フランス社会運動史』 ■ シュテルン, W.( S t e r n , W .) ドイツ
な激しい驚きや衝撃。心の動揺。 ■ ショック期(shock period) 人生の ある過程で、障害が発生した(中途障害)
の心理学者。ビネーとシモンの研究を受 け、知能指数(IQ)の概念を提唱した。 ■ ジュニアシート(junior seat) 適応 年齢が3∼11歳位のチャイルドシート。
直後の心理状態の時期。障害受容の初期 の過程。激しい衝撃に圧倒され、感情が 制御不能となり、混乱し、自己を見失う ような時期。
■ジュニアリーダー(junior leader) 地 区子ども会活動の支援を行う中学生や高 校生など。 「子ども会のお兄さんお姉さ
■ ショック死 急なショックやストレス を受けたことを原因とする死亡。外傷性 のものや薬物性のものなどがある。外傷
ん」的存在。北海道から沖縄まで全国各 地で地域に密着した活動を行っている。 ■シュワルツ,W. (Schwartz,William:1916 ∼ 82) アメリカの社会学者、1960 年
性では出血や骨折などによってショック 状態となり、心拍数が落ちる、血圧が低 下するなどして死に至る。 ■ショック状態(shock condition) 薬
以降のアメリカを代表するグループワー ク論者。個人と社会の相互作用に焦点を 置いた「相互作用モデル」というグルー プワーク論を展開した。著:『The Social
物事故によるショック、電気事故による ショック、大出血、ケガ、やけどなどに よる外傷性ショックなどがある。外傷性 ショックは、出血、痛みなどのために血
workers in the Group』 (1961) ■ ジョイントアテンション(joint attention) 共同注意。ある対象・考えを指
管を流れる血液量が減り、循環不全とな って起こるもので急激な衰弱症状を示 す。ショック状態では、目がうつろ、顔、
し示すために相手と意図共有すること。 ■ ショウ , R . F.( Shaw,R.F.) 人格検査 の投影法、フィンガーペインティング・ テストの考案者。
唇、爪の色が悪い、寒気、冷や汗、吐き 気などを訴え、生あくびが出ることなど があり、最悪の場合は死に至る。 ■ ジョブガイダンス事業 公共職業安
■ ショートステイ(short stay) 短期 入所生活介護。短期入所療養介護。児童 短期入所事業。身体障害者短期入所事業。 知的障害者短期入所事業。老人短期入所
定所が行う精神障害者を対象とした職業 リハビリテーションサービス。 医療機関などの利用者で就職意欲の高 い精神障害者を就職に結びつけるため、
事業。在宅の高齢者や障害者を一時的に
公共職業安定所から医療機関などに赴
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シ き、就職活動に関する知識や方法を実践 的に示し、就職に関する現実的な意識や 技術を高めると共に、就職に向けた取組
年3月に設立された。主な活動内容は、 ①シルバーマーク制度の運営、②シルバ ーサービスに関する各種調査研究、③シ
みを的確に行えるよう支援する事業。 ■ジョブコーチ(job coach) 精神障害 者や知的障害者の就労支援を行う者。通 勤時の付き添い、職場での作業指導や同
ルバーサービスに関する広報・普及活 動、④シルバーサービス事業従事者研修 の実施運営、⑤行政機関、その他関係団 体との連携およびシルバーサービスに関
僚などとの関係づくり、職場内の人々へ の障害者理解の啓発活動などを行い、障 害者が自立して職場に定着できるよう幅
する政策提言、⑥国際交流(海外調査団 の派遣など) 、⑦会員企業相互による研 究会活動、⑧健康長寿のまちづくり事業
広い支援を行う。 ■ ショプラー, E.( S c h o p l e r , E .) 1 9 6 6 年に、アメリカ・ノースカロライナ大学で 始められた自閉症児者のためのトータル
の推進、などとなっている。 ■シルバー産業 高齢者を対象とする産 業の総称。住宅関連産業(老人向けケア 付き住宅、有料老人ホーム)、介護用
プログラムであるティーチ(TEACCH) プログラムの創始者。→ティーチ ■シリアス(serious) まじめで、深刻
品・日用品などの生活関連産業、レジャ ー関連産業などまで多岐にわたる。→シ ルバーサービス
な感じ。 ■ シルバー(s i l v e r 和) 高齢者や老 人を示す言葉。もともとは、銀の意。 ■ シ ル バ ー サ ー ビ ス(silver service
■シルバーシート(silver seat 和) 高 齢者や障害者の乗客を優先的に座らせる 座席。1973(昭和48)年9月 15 日(敬老 の日) 、国鉄中央線で実施されたのが最
和) おおむね 6 0 歳以上の高齢者層 (シルバー層)を対象とした福祉サービ スや商品。居住関連分野、介護関連分野、 福祉機器関連分野、金融関連分野、ベタ
初。1997年から「優先座席」に改称。 ■シルバーシッター(silver sitter 和) 高齢者に対し、掃除、洗濯、買物、調 理などや、身体清拭、排泄、体位交換、
ーエイジング関連分野など、多岐にわた っている。 「民間部門により市場原理にもとづき、
衣類着脱などの身の回りの世話、医療機 関への連絡、通院介助、外出時の付き添 いなどを行う職業の者。
利用者が高齢者であることを 意識して、 提供されるサービスおよび商品」 ( 「厚生 白書」平成3年度版) 。 ■シルバーサービス振興会(promotive
■シルバーシングル(silver single 和) 高齢の単身生活者。 ■ シルバー人材センター 健康で働く 意欲と能力がある原則 6 0 歳以上の高齢
association of silver service 和) シ ルバーサービスの民間企業・団体を会員 とする社団法人。超高齢社会に向けて、 シルバーサービスの質の向上とその健全
者を会員とする公共性・公益性の高い社 団法人(公益法人)で、 「高年齢者の雇用 の安定などに関する法律」 (昭和4 6 年法 律第68 号)により、シルバー人材センタ
な発展を図ることを目的に1987 (昭和62)
ー事業を行う法人として位置づけられ 89
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た。高齢者が、追加的収入を得る、健康 を保持する、生きがいを持つ、地域社会 に貢献するという「自主・自立、共働・
上) 、60 歳以上の高齢者のみから成る世 帯などが入居対象となる。 ■シルバーハラスメント(silver harass-
共助」の理念を基本とし、臨時的かつ短 期的な雇用による就業を希望する地域高 齢者のための無料職業紹介などを行って いる。
m e n t 和) 高齢者への虐待。暴力や いじめ、介護拒否など、さまざまな種類 の虐待がある。 ■シルバービークル(silver vehicle 和)
■ シルバースター制度 高齢者が利用 しやすい宿泊施設の整備を図るため、設 備・サービス・料理面で一定の基準を充
高齢者でも運転できる低速型の超小型 電気自動車などの乗り物。 ■シルバー 110 番 高齢者総合相談セ
足する旅館・ホテルを対象にして、全国 旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連) が認定登録する制度。浴室・トイレなど への手すりの設置などを基準としている。
ンターの別称(1 9 8 7 年度創設) 。各都道 府県に1か所ずつ設置されていて、高齢 者と家族のための、保健・福祉・医療の 総合的な相談を受け付けている。料金は
■ シルバー層(silver class 和) おお むね60歳以上程度の高齢者層。 ■シルバーゾーン(silver zone 和)
無料。電話による相談のほか、面接も行 っている。 ■シルバープラン(silver plan 和) 高
老人福祉施設、集会場など、高齢者がよ く利用する施設の周辺(半径約500m)に おいて、高齢者自身が危険を感じる所、 交通事故が発生する恐れがある所など
齢期の人生設計。 ■ シルバーボランティア(silver volunteer 和) 高齢者のボランティア。中 高年齢者が蓄積してきた技術、技能、知
で、特にドライバーや高齢者自身に注意 を呼びかける地域。 ■シルバーハウジング(silver housing 和) 高齢者世話付住宅。1 9 8 6 年度か
識、経験を活かして、開発途上地域を支 援するボランティア。 ■シルバーホン(silver phone 和) 音 量を上げる機能などが組み込まれた高齢
ら厚生労働省と国土交通省との共同によ る「シルバーハウジング構想」にもとづ き建設が進められている住宅で、住宅政
者用・難聴者用の電話。 ■シルバーマーク制度(silver mark syst e m 和) (社)シルバーサービス振
策と福祉政策との連携による高齢者向け 住宅。高齢者の特性に配慮した設備・構 造を有し、かつ緊急通報システムを設置 した公的集合住宅に、生活援助員(おお
興会が行っている事業で、消費者が、 『シルバーサービス』を安心して利用で きるように品質基準を定め、それを充た す『サービス』に『シルバーマーク』を交
むね30 戸に1人)を配置して、高齢者が 地域の中で自立して安全で快適な生活が できるよう一定のサービスを提供する住 宅。6 0 歳以上の一人暮らし世帯、夫婦
付する制度。対象は訪問介護、訪問入浴 介護、福祉用具貸与、福祉用具販売、在 宅配食の在宅5サービスに有料老人ホー ムとなっている。
のみの高齢者世帯(夫婦の一方が60 歳以
■シルバーマーケット(silver market
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シ・ス 和) 消費者として高年齢層を対象と した市場。 ■シルバーマンション(silver mansion
な頼れる男性をいつまでも夢見ている、 人格的に自立できない女性の心理状態。 ■シンナー遊び シンナーや塗料、接着
和) 高齢者用マンション。 ■ ジレンマ(d i l e m m a) 2つの事柄の うち、一方を選択すると他方が不都合な 状況になるということで、どちらに決め
剤などを鼻や口から直接吸引するもの。 有機溶剤の脳に対する急性影響で、 「ラ リった」という状態となり、この時の酔 った心地よさや幻覚を求めてシンナー乱
たらよいのか、困り果ててしまうような 苦しい状態。板挟み。 ■シングル化 配偶者のいない人が増加
用を繰り返すようになるが、中枢神経 (脳)に有害な作用をもたらし、脳の神 経が侵され、脳が萎縮するなどのダメー
していること。その理由としては、非婚 化(結婚しない者の増加) 、離婚率の上 昇、平均寿命の伸長による配偶者との死 別者の増加、などがある。
ジが強く、物を考える、判断する、何か をやろうとする意欲までも低下してしま うなど、致命的な障害をもたらす。 ■シンポジウム(symposium) ある特
■シングルマザー(single mother 和) 母子家庭の母。 ■ シンチグラム(scintigram) 放射性
定のテーマを設定し、それについて数人 の発表者が意見発表を行い、その後、聴 衆の質問に答えるなどの議論を行う討論
物質を用いたX線検査法の1つで、甲状 腺や唾液腺の腫瘍検査に使われる。その 他の検査項目として、骨、腫瘍・炎症、 脳血流、心筋血流、肝機能などのシンチ
会のこと。 ■シンボル(symbol) 象徴。 ■ ジンメル, G.( S i m m e l , G e o r g : 1 8 5 8 ∼ 1918) ドイツの哲学者、社会学者。
グラム検査がある。 ■シンデレラコンプレックス(Cinderella complex) 他者依存性が強く自立 できない女性の心理的傾向。シンデレラ
綜合社会学を批判し、形式社会学を樹立。 著:『社会分化論』 (1 8 9 0) 、 『貨幣の哲 学』 (1900) 、 『社会学』 (1908) 、 『社会学 の根本問題』 (1917) 、 『生の哲学』 (1918)
のように、人生を一変させてくれるよう
ス ■スイッチOTC(switch Over The Counter) OTC とは「オーバー・ザ・カウ ンター」の略で、薬局のカウンター越し に販売されている大衆薬のこと。これま
必要で、医療機関を受診しなければ手に 入らなかった薬が、大衆薬として薬局や 薬店で買えるようにスイッチされたもの を、スイッチOTCと言う。
ではその薬の処方には医師による診察が
■ スーパーエゴ(super ego) 超自我。 91
シ ス
ス
ス
フロイトが用いた概念で、人間の精神は、 「エス (イド) 」 、 「スーパーエゴ (超自我) 」 、 「エゴ(自我) 」の3つの区分から成り立っ
人が歩くように階段を昇り降りする。ら せん階段でも使用ができ、狭い場所での 方向転換も容易。
ているというもの。 「エス(イド) 」という本能の部分(動物 的欲求や、快を求め不快を避けて行動し ようとする部分) 、 「スーパーエゴ(超自
■ スキーム(s c h e m e) 計画。案。機 構。体制。要綱。仕組み。 ■ スキナー,B.F.(Skinner,Burrhus Fred e r i c : 1 9 0 4 ∼ 9 0) アメリカの心理
我) 」という理性・社会性・道徳・ルー ルなどの部分(親のしつけや教育を受け て、後天的に成長の過程で次第に身につ
学者。現代の進歩的行動主義の代表者。 ロシア(旧ソ連)の生理学者パブロフに よって基礎づけられたレスポンデント条
いていく部分) 、 「エゴ(自我) 」というエ スとスーパーエゴをコントロールしなが ら現実的な妥協を図っていく部分、で説 明されている。
件づけ(古典的条件づけ)に対し、スキ ナーは、動物の随意的行動の学習に重点 を置き、スキナー箱を考案して、オペラ ント(道具的)条件づけの実験手続きと
■ スーパーバイザー(supervisor) ス ーパービジョンを行う側の人。監督者。 ■ スーパーバイジー(s u p e r v i s y) ス
強化スケジュール、シェーピングなどの 基本的概念を確立した。この研究で得た 原理を応用したのがティーチングマシン
ーパービジョンを受ける側の人。 ■ スーパーバイズ(s u p e r v i s e) スー パーバイザーがスーパーバイジーに対 し、スーパービジョンを行うこと。
とプログラム学習で、教育現場への貢献 は大きい。著:『有機体の行動』 (1938) 、 『ウォルデン=ツー』 (1948) 、 『科学と人 間の行動』 (1953) 、 『教授工学』 (1968)
■スーパービジョン(supervision) 福 祉や介護の場面などで、実務を担当する 支援者(職員など)が、難解な問題に直 面して対応に困難を感じた時に、熟練し
■ スキル(skill) 技能。訓練によって 身につけることができる、技術上の能力 [国] 。技術。熟練。 ■スキンケア(skin care) 肌の手入れ。
た上司などが「相談に乗る、助言する」 などの適切な支援指導を行うことをスー パービジョンと呼ぶ。スーパービジョン
■スキンシップ(skin ship 和) 肌と 肌との触れ合い、身体的接触による心の 交流。手をにぎる、肩を抱くなど。
の機能には、管理的機能、教育的機能、 支持的機能の3つの機能がある。また、 個人スーパービジョンと、グループスー パービジョンがある。
■ スクーリング(s c h o o l i n g) 登校授 業。通信教育課程で、一定期間義務づけ られた、登校による授業[国]。通信教育 などで、ある一定期間、受講生を集合さ
■スカラモービル(scaler mobile) 車 いす用階段昇降機。ドイツで開発された もので、車いすに人を乗せたまま階段の 昇り降りができる移動式の車いす用階段
せて行う授業や講義などの教育。 ■ スクールカウンセラー(school couns e l o r) 学校の児童生徒、教職員およ び保護者などの「心の悩みや問題」に専
昇降機。4つの車輪が交互に作動して、
門的立場から助言・支援を行うために学
92
ス 校に配置される臨床心理士や精神科医な どのカウンセリングの専門家。 ■スクールカウンセリング(school cou-
を新設する場合には、既存の組織や部門 を改廃・整理した上でないと認めないと いうもので、全体としての組織や部門の
n s e l i n g) スクールカウンセラーなど による学校でのカウンセリング。スクー ルカウンセリングは、児童生徒の心理的 な発達を援助する活動であり、 「心の教
肥大化を防ごうとする方式。 ■ スクリーニング(s c r e e n i n g) ふる い分け。ふるいにかけて条件に合うもの を選び出すこと[国] 。選別。疾病の早期
育」や「生きる力を育てる」などの学校 教育目標と同じ目的を持つ活動となる。 スクールカウンセリングでは、①子ども
発見などのために、集団検診などによっ て多数の検診者の中から比較的簡易な検 査を行って疑わしい者を選び出すこと。
とのカウンセリング、②教員とのコンサ ルテーション、③保護者との面接相談、 ④自由来室活動、 ⑤広報活動、などが行 われる。
■ スケープゴート(scapegoat) 他人 の罪の身代わりとなって責任をとらされ る者。いけにえ。身代わり。 ■スケールメリット(scale merit 和)
■スクールサイコロジスト(school psyc h o l o g i s t) 学校の児童生徒、教職員 および保護者、または学校の地域などが
規模効果。規模を大きくすることで得 られる効果[国]。規模を大きくすること によって得られる効果や、その有利さ。
直面している教育的な問題を支援するカ ウンセラー。主な仕事は、生徒の学習障 害などに関するアセスメントや、特別プ ログラムの作成・実施など。
例えば、市町村の合併などによる人口規 模の拡大などにより、市町村の歳出の効 率化が図られることなど。 ■スタグフレーション(stagflation) 景
■スクール・ソーシャルワーカー(school social worker) →SSW(School Social Worker) ■スクールゾーン(school zone 和)
気沈滞下のインフレ。景気が停滞し不況 であるにもかかわらず、インフレーショ ン(物価上昇)が進行すること。 ■ スタッフ(staff) 職員。担当者。仕
保育所、幼稚園、小学校などの周辺にお ける幼児や児童の安全を図るため、これ らの施設を中心とする半径おおむね500
事を担当する組織の一員、またその人々。 ■スタビライザー(stabilizer) 福祉用 具として、起立歩行障害児(者)に用い
m以内の地域を、交通安全施設の整備、 交通規制などの交通安全施策を総合的、 集中的に実施すべき地域として指定する もの。1972(昭和47)年から実施されて
られる立位安定装置。広めの底面積を持 つ板に、骨盤帯付き長下肢装置を取り付 けたもので、起立歩行障害児(者)のリ ハビリテーションに使用される。
いる。 ■スクールメート (schoolmate) 学友。 学校友達。 ■スクラップ・アンド・ビルド(scrap
■ スタミナ体験 T.デンボーの言葉。深 い悩みの真っ只中で突然生命の価値に気 づくこと。障害の受容において、徐々に 価値転換がなされ、前向きの姿勢が生ま
and build)
れ、周囲への心が開き始める時期に体験
廃止と新設。組織や部門
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されることがある。 ■ スタンス(stance) 立場。物事に対 する時の立場や、取り組む姿[国] 。態度。
的・差別的な感情を指すことがある。 ■ステージ(stage) 舞台。劇場。段階。 程度。
構え。姿勢。ある事態に対してその人が とる姿勢・立場。 ■スタンダード(standard) 標準的な。 基準。標準型。標準仕様の。
■ステーション(station) 詰め所。仕 事を行う場所。サービスステーション。 ナースステーション、訪問看護ステーシ ョンなど。駅。停車場。
■スチューデントアパシー(student apathy) 無気力学生。学生の無気力状態。 意欲・やる気のなさ、生きがいや目標・
■ステッキ(stick) 杖。 ■ステップアップ(step up) 上達。向 上。進歩。段階的に上がること。
進路の喪失、講義や研究室に出ない、単 位が取れず留年する、極端な場合は退学 に至る。アルバイト、サークル活動など は支障なく、むしろ活発なこともある。
■ステップ・バイ・ステップ(step by step) 一歩一歩。段階的に着実に進む こと。 ■ステップファミリー(stepfamily) 夫
対人恐怖や抑うつ感を伴う者もおり、軽 症から重症まで、さまざま。 1 9 6 1 年にアメリカの心理学者、精神
婦のどちらかもしくは両者が、前の配偶 者との子どもを連れて再婚した家族。 ■ ステレオタイプ(stereotype) 紋切
科医ウォルターズ(W a l t e r s , P . A .)が、 「大学生に見られる、慢性的な無気力状 態を示す男性に特有の青年期発達の障 害」として、アパシー(apathy ;無関心)
り型。物事の見方や表現方法が型にはま っていて新鮮味がないこと。また、その 様子[国]。型にはまって固定的なものの 見方。決まりきった表現や行動様式。
学生の4症例を報告したことに由来する 用語。 ■ スチューデント・スーパービジョン (student supervision) 社会福祉実習
■ ステロイド(steroid) ステロイドと は「副腎皮質ホルモン」のこと。 本来、人間の体で造られる「副腎皮質 ホルモン」という物質を化学的に合成し
生を教育・訓練するためのグループスー パービジョン。→スーパービジョン ■ ステアエイド(steer aid) 車いす用
た薬を「ステロイド剤」と言う。外用剤、 内服薬、注射薬など、いろいろな疾患の 治療薬として使われている。
階段昇降機。車いすに人を乗せたまま昇 降機に乗せ、階段を昇降できる機械で、 大きさなどから通常の居宅では使用でき ないが、勾配が緩やかで広い直線階段の
■ ステロイド精神病 ステロイド剤の 副作用として起こる精神障害。不眠症、 多幸症、うつ状態など。 ■ ストイック(stoic) 禁欲的。禁欲主
ある駅や公共施設などで使用される。 ■ スティグマ(s t i g m a) 元の意味は、 「奴隷や犯罪人の身体に焼き付けた印 (汚名の烙印) 」を意味していた。生活保
義者。 ■ ストーカー(stalker) しつこく人を つけ回す者。特定の相手に対し、つきま といや待ち伏せなどの行為を繰り返す者
護の被保護者や障害児者に対する否定 94
のこと。
ス ■ ストーマ(s t o m a) ストーマとは、 ギリシャ語で「口」を意味する。医学的 には、腸や膀胱の病気やけがなどによっ
者調査の結果図。 「精神活動はかなり高 齢になっても低下せず、身体活動は2 0 歳をピークに、生殖は 3 0 歳をピークに
て、肛門や尿道が使えなくなり、新しく 人工的に造られた排泄口を言う。人工肛 門などの消化器ストーマと、人工膀胱に
低下し、代謝は出生時から徐々に低下し て2 0 歳以降はほぼ横ばいになる」とい うもの。 ■ ストラテジー(strategy) 作戦。戦
伴う尿の排泄口(尿路出口)である尿路 ストーマ、呼吸をするための気管口など がある。 ■ストーマケア(stoma care) 完全な
略。 ■ ストリートチルドレン(street children) 住む家がなく、路上で物売りや
失禁状態となっているストーマによる排 泄をスムーズにできるようにしていくケ アのこと。 ■ ストーマ用装具(equipments for sto-
物乞いなどをして生活している子ども 達。多くの開発途上国で発生している児 童問題であり、原因は、戦災・自然災 害・貧困・家族問題など、さまざま。
m a) ストーマを持つ人が使用するも ので、便や尿を受けとめる袋(パウチ) と、それを腹部の皮膚に貼り付ける粘着
■ ストレス(s t r e s s) 何らかの刺激が 身体に加わった時に起きる身体の適応反 応、またはその刺激(ストレッサー)そ
部分から成り立つ。身体障害者福祉法お よび児童福祉法にもとづく補装具として 交付の対象となっている。 ■ストッキングエイド(stocking aid)
のものをストレスと言う。一般的にスト レスと言われている病気、けが、寒冷、 困窮、不適切な人間関係、精神的な苦痛 などの悪いストレスもあれば、目標、夢、
障害者がソックスやストッキングを履く ための自助具(福祉用具) 。膝や腰に障 害があり、足先まで手が届きにくい人な どが用いるもので、プラスチック製など
スポーツ、良好な人間関係などの良いス トレスもある。 ■ストレスコーピング(stress coping) 「ストレスに対処する」という意味。ス
の本体にソックスやストッキングを被 せ、つま先を入れながら両脇に付いた紐 や棒を使って引っ張り上げる。
トレスへの対処法。ストレス反応を低減 させる、あるいは現状よりも増大するこ とを防ぐ行動。
■ストック(stock) 貯え。存在量。在 庫品。蓄積。 ■ ストックヤード(s t o c k y a r d) 一時 保管所。一時的に保管しておく場所[国] 。
■ストレス性尿失禁(stress incontinence) 腹圧性尿失禁。咳やくしゃみ、立 ち上がった拍子など、瞬間的に腹圧が上 昇した時に尿が少量漏れ出る失禁。中年
■ストッパー(stopper) 安全用の止め 具。機械などで、危険・事故防止のため に設けられる安全装置。 ■ストラッツの生活曲線 (Straz's life cu-
以降の女性に多く見られる。 ■ ストレス赤血球増加症 脱水や体液 喪失があると循環血漿量が減少するため に、見かけ上の赤血球増加が見られる。
r v e l i n e)
これを相対的赤血球増加症と言うが、肥
ストラッツが実施した高齢
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満、喫煙、飲酒などのストレスによって も同様の相対的赤血球増加が見られる。 これを「ストレス赤血球増加症」と言う。
薬によるものとされている。 ■ ストレプトマイシン難聴 ストレプ トマイシンなどを長期間使用した時に副
■ ストレス太り ストレスが原因で過食 が進み、太ってしまうこと。 ■ ストレスマネジメント(stress manag e m e n t) ストレスに対する対処法。
作用で起こる難聴。 ■ストレングスアプローチ(Strengths a p p r o a c h) 強さ志向アプローチ。→ ストレングス視点
ストレスを管理する技能。ストレス耐性 度を高める方法。ストレスを自覚し、ス トレスとうまくつきあっていくための方
■ ストレングス視点(Strengths perspective) 利用者本人の内的強さ、自尊、 自己効力、有用性、また、本人を取りま
法のこと。 ■ ストレスモデル(stress model) ス トレスと発病との関係を表す仮説。脆弱 性ストレスモデルとは、ほとんどの精神
く環境が持っている強さを伸ばすという 視点。利用者の潜在的な力を信頼するこ とにより、利用者自身が自らの力を信頼 できるように支援していこうとする立場
障害はさまざまな要素が重なり合って引 き起こされるもので、遺伝と環境的要素 の両方がその発達に影響していると主張
を言う。 ■ スパゲティ症候群(spaghetti syndrome) 重症の病人がICU などで集中治
する説。 ■ ストレッサー(stressor) 何らかの 刺激が身体に加わった時に起きる身体の 適応反応をストレスと言うが、その刺激
療を受けている様子。人工呼吸器や薬物 点滴、導尿、栄養剤注入など、身体につ ながれている多数のチューブがスパゲテ ィのようであるというのが語源。
をストレッサーと言う。または、ストレ ッサー自体をストレスとも言う。 ■ ストレッチ(stretch) ①伸縮する布 地の総称。②筋肉と関節を伸ばすストレ
■ スパズム(s p a s m) 筋肉が緊張し、 硬くなった状態。 ■ スパン(span) 柱と柱の間の距離な ど、さまざまなものの間隔・幅。時間
ッチ体操の略。 ■ ストレッチャー(stretcher) 患者を 寝たまま搬送できるキャスター(移動用
的・期間的な間隔・幅。 ■スピーチセラピー(speech therapy) 言葉を上手に話せない人、言語障害で悩
脚輪)付きの担送車。 ■ ストレッチング(stretching) スト レッチ体操。 ■ストレプトマイシン(streptomycin)
んでいる人のためにアメリカで考え出さ れたセラピー。アメリカで最初に研究を 始めたのは、サミュエル・ポッター。 ■ スピーチセラピスト(Speech Thera-
抗生物質の一種。結核、肺炎、チフス、 細菌性赤痢などの細菌性疾患に効果があ る。昭和2 0 年代半ばから日本の結核患 者は激減したが、ストレプトマイシンと、
pist) ST。言語聴覚士。1997(平成9) 年 1 2 月に言語聴覚士法が成立し、厚生 労働大臣が認定する国家資格となった。 コミュニケーション障害や発音の不明瞭
その後に開発されたイソニアジドなどの
な構音障害、食べる機能の嚥下摂食障害
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ス などの指導・訓練を通して援助をする専 門職で、病院・施設などに所属する。医 療、介護、教育の分野における言語、聴 覚、嚥下のリハビリテーションの専門家。 ■ スピーナムランド制度(Speenhamland system) 1795 年、イギリスの物価 スライド制による賃金補助制度。穀物価
別な配慮を必要とするケア。緩和ケアに おいて、終末期患者のスピリチュアルペ インを和らげるケア。霊的ケア。 ■ スピリチュアルペイン(spiritual pain) 魂の痛み。長期療養患者や終末期 患者などにおける、単なる精神的な痛み を超えた魂の叫び、自己存在の意味や価
格と家族構成をもとに最低生活費を計算 し、それに見合う額を給付した。 ■ スピリチュアリティー 霊性。霊魂
値に関わる、より深いレベルの苦痛。ト ータルペインという概念には、身体的な 痛み、精神的な痛み、社会的な痛みと、
などの超自然的存在との見えないつなが りを信じる、または感じることにもとづ く、思想や実践。 ■ スピリチュアル(s p i r i t u a l) 霊的。
スピリチュアルペインという4つのペイ ン(痛み)がある。この4つの痛みは並 列的なものでなく、並列的な前3者に比 べて、スピリチュアルペインは、それら
霊性。人間存在の根底に関わる人間自身 の内面性。人間が生きていくために欠か せない心の核心部分。1 9 9 0 年に出され
が統合された概念と考えられつつある。 カイエ(Kaye,P.)は、患者が表現する スピリチュアルペインとして、以下の10
た W H O 専門家委員会の報告書によれ ば、 「スピリチュアルとは、人間として 生きることに関連した体験的一側面であ り、身体感覚的な現象を超越して得た体
項目の感情を挙げている。不公平感(unfairness) 、無価値感(unworthiness) 、絶 望感(hopelessness) 、罪責感(guilt) 、孤 独感(isolation) 、脆弱感(vulnerability) 、
験を表す言葉である。多くの人々にとっ て『生きていること』が持つスピリチュ アルな側面には宗教的な因子が含まれて いるが、スピリチュアルは宗教的なもの
遺棄感(abandonment) 、刑罰感(punishment) 、困惑感(confusion) 、無意味 感(meaninglessness) 。
と同じ意味ではない。スピリチュアルな 因子は身体的、心理的、社会的因子を包 含した人間の〈生〉の全体像を構成する
根性。 ■ スピロヘータ(Spirochete) 糸状で 螺旋(らせん)形の細菌(病原体)の総称。
一因子と見ることができ、生きている意 味や目的についての関心や懸念と関わっ ている場合が多い。特に人生の終末に近 づいた人にとっては、自らを許すこと、
梅毒、回帰熱、ワイル病などの病原体。 ■スプリンクラー(sprinkler) 消火用 自動散水装置。通常は天井に設置され、 火災などで室温が高温になると検知し、
他の人々との和解、価値の確認などと関 連していることが多い」としている。 ■スピリチュアルケア(spiritual care) 長期療養患者や終末期患者など、スピリ
自動的に散水して消火する自動消火シス テム。畑や庭園などの散水装置。 ■ スプリント(sprint) 治療用仮装具。 作業療法士などが、リウマチ疾患などに
チュアルペインを抱える患者に対する特
対し、固定や支持することによって痛み
■スピリット(spirit) 精神。魂。勇気。
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の軽減や変形の予防、矯正を行う場合に 用いる。 ■スプロール(sprawl) スプロール化、
■スペシャルオリンピックス(Special Olympics) SO。知的発達障害のある 人達に日常的なスポーツトレーニング
スプロール現象とも言う。都心部から郊 外へ市街地が無秩序・無計画、虫食い状 に拡散していく現象。道路や公園、上下 水道などのインフラ整備が後追い状態と
と、その成果の発表の場である競技会を 年間を通じて提供し、社会参加を応援す る国際的なスポーツ組織。スペシャルオ
なり、居住環境として不具合で、農地や 自然環境を守ることができなくなる。 ■スペア(spare) 予備。予備品。
リンピックスは1 9 6 3 年、故ケネディ大 統領の妹ユニス・ケネディ・シュライバ ー夫人が自宅の庭を知的発達障害のある 人達に開放して開いたデイキャンプが始
■ スペシフィック(specific) 1922 年、 アメリカ・ペンシルベニア州のミルフォ ード市における「ミルフォード会議」で 打ち出された「ジェネリック−スペシフ
まり。競技会は、1 9 6 9 年、シカゴで開 催された全米大会を機に、夏季世界大会 が始まり、1 9 7 7 年からは冬季世界大会 も行われるようになり、オリンピックと
ィック」という概念。 「個別援助技術の ジェネリックな側面とは、各分野に共通 な概念、知識、方法、社会資源の体系で
同じようにそれぞれ4年毎に開催されて いる。日本では、アジアで最初に開催さ れる世界大会として「2005 年スペシャル
あり、スペシフィックな部分とは、ジェ ネリックな要素を広範囲に及ぶさまざま な場面の特定の脈絡に応じて適用するこ とを意味する。さらにこれらは相互依存
オリンピックス冬季世界大会(通称:ス ペシャルオリンピックス冬季世界大会・ 長野) 」が、2 0 05(平成1 7)年2月 2 6 日 (土)∼3月5日(土)に開催された。
関係にあって、個別援助技術の原理と実 践を全体として把握するには、そのいず れも欠くことができない」というもの。 ■ スペシフィック・ソーシャルワーク
■ スペシャル・トランスポートサービ ス(Special Transport Service:STS) 高齢者や障害者専用の交通手段。バスや 電車など、既存の交通手段では外出が困
(specific social work) 障害者、高齢 者、児童、公的扶助など、その福祉分野 特有の専門的な技術、原理、活動。
難な高齢者や障害者などの移動制約者の ために便宜を図る交通サービス。低床バ スやリフト付き車両などによる移動サー
ジェネリック(一般的な・共通する) に対比する言葉としてのスペシフィック (専門分野、特有の) 。 ■スペシャリスト (specialist) 専門家。
ビスなど。STサービス。 ■ スペンサー , H.( S p e n c e r , H e r b e r t : 1820 ∼ 1903) イギリスの哲学者・社 会学者。ダーウィンの進化論にもとづい
て社会の進化発展を説明した進化論哲学 特定の専門分野に関する深い知識やすぐ (1 8 5 5) 、 れた技術を持った人。比較用語として、 の樹立者。著:『心理学原理』 (1864∼67) 、 『社会学原理』 幅広い複数の専門分野において一定以上 『生物学原理』 の知識を持ち、業務遂行が可能なジェネ (1 8 7 6 ∼ 9 6)を含む『総合哲学体系』全 ラリスト(ゼネラリスト)がある。 98
10巻(1862∼96)
ス ■スポイト(spuit 蘭) 液体用の吸い 上げ管。インク・薬液などを吸い上げる ために使用するもので、ガラス管に吸い
済の理論、歴史、政策の観点から資本主 義社会を体系的に分析し、重商主義の保 護統制政策に反対して、商業や工業など
上げ用のゴム袋が付いている。 ■ スポーツ(sports) 運動競技。屋内 競技、陸上競技、水泳、各種球技、スキ
の経済活動でも自由が大切であるとし、 自由主義経済を主張した。さらに個々人 が自由に利己心を追求していても「見え ざる手」によって、社会全体としては調
ー、スケートなどの身体運動全般や、広 くは、ダンス、釣り、登山などまでも含 まれる。 ■ スポーツ医学 運動、トレーニング、
和的で円滑に営まれていくとした。他 著:『道徳感情論』 (1759) ■スモーキング(smoking) 喫煙。
スポーツ、そして運動不足が人体に及ぼ す影響を分析し、予防、治療、リハビリ テーションや、スポーツそのものに役立 てる学問。
■スモン(SMON:Subacute Myelo Optico Neuropathy) 亜急性脊髄視神経障 害。特定疾患治療研究対象疾患の1つ。 整腸薬として使用されたキノホルム(ch-
■スポーツ科学 運動や体力について科 学的に探究する学問。その分野は広範囲 に及び、スポーツ医学やスポーツ生理学、
i n o f o r m)の副作用による中毒性神経障 害とされている。1955 年頃∼1970 年に キノホルムの使用が禁止されるまでに約
スポーツ心理学、スポーツバイオメカニ クス、スポーツ哲学、スポーツ史学、ス ポーツ運動学、さらにスポーツ社会学な ど、多様。
1万人が罹患した日本最大の薬害。 ■ スライド制(slide system) 賃金や 年金などを消費者物価や生活費などの指 標の変動に応じて、自動的に調整して金
■ スポーツ振興法(promotive law for sports) 1961(昭和36)年に制定され た法律で、スポーツの振興に関する施策 の基本を明らかにし、国民の心身の健全
額を決めていく制度。実質賃金の安定的 確保が図られる。 ■ スラム(s l u m) 貧民街。大都市に おいて貧しい人々が密集して住んでいる
な発達と明るく豊かな国民生活の形成に 寄与することを目的としている。国およ び地方公共団体は、国民のスポーツに関
区域。 ■スリング(sling) 吊り包帯。三角巾。 吊り鎖。
する自発的な活動に協力しつつ、国民が あらゆる機会や場所において、自主的に スポーツができるような諸条件の整備に 努めること、とされている。
■スリングシート 懸吊式リフトで、身 体を懸吊(吊り上げる)するために用い る「吊り具」 。 ■スロープ(slope) 段差や高低差のあ
■スミス,A.(Smith,Adam : 1723 ∼ 90) イギリスの経済学者、古典派経済学の 始祖。重商主義を批判した著:『諸国民 の富(国富論) 』 (1 7 7 6)により古典経済
る場所を、障害児者や車いす利用者など が、通行しやすいように付けられた傾斜 のある通路、またはそのための福祉用具。 傾斜。勾配。
学の基礎を確立した。 『国富論』は、経 99
ス
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■セーフガード(s a f e g u a r d) 緊急輸 入制限。特定の産品の輸入が急増した場 合に、暫定的に輸入を制限する措置 [国]。 ■セーフティーゾーン(safety zone)安
■セクシュアルハラスメント (sexual harassment) 性的嫌がらせ。セクハラ。 相手の望まない性的な言動や行為によっ て、相手に苦痛を感じさせること。
全地帯。安全な区域。 ■セーフティーネット(safety net) 安 全網。経済的な危機に陥っても、最低限
■セクショナリズム(sectionalism) 縄 張り意識。派閥主義。縄張り根性。ある 組織の1部門がその立場に固執し、排他
の安全を保障してくれる、社会的な制度 や対策 [国]。 ■セオリー(theory) 理論。学説。持 論。
的となる傾向。 ■セクション(s e c t i o n) 区画。部分。 部門。断面。 ■セクター(s e c t o r) 部門。産業など
■セカンドオピニオン(second opinion) 第2診断。初めに相談した専門家とは 別の専門家の意見を聞くこと [国]。
において、いくつかに部門を分けた時の 1つ [国]。分野。方面。領域。公的機関を 第1セクター、民間企業を第2セクター、
第2の意見。診断や治療方針について、 患者が主治医以外の医師に意見を求める こと。担当医からの説明に納得のいかな い場合、また、他にもっと良い治療法が
国や地方公共団体と民間の共同出資によ る事業体を第3セクターと呼ぶ。 ■セッション(session) 会議などの開 会期間。特別な目的のために人々が集ま
あるのではないかと考える場合、症状の 改善が見られない時などに、他の医師の 意見、つまり「第2の意見」を参考にす ること。
って活動する期間、またはその集まり。 ■セットバック現象 自閉症児に認めら れる現象で、それまで順調あるいは健常 に見えていた発達が、ある時期から停滞、
■セキュリティー(s e c u r i t y) 安全。 犯罪などから安全を守ること [国]。安全 保障。防犯。住宅などの建物を火災や不
または後戻りすること。話し言葉の減少、 視線が合いにくくなる、笑わなくなる、 真似をしなくなる、などの行動で気づか
審者の侵入、盗難などから守ること。防 犯設備。 ■セクシズム(sexism) 性差別。性差 別主義。性別による差別。あらゆる社会
れる。 ■セツルメント(settlement) 隣保事 業。宗教家や社会福祉援助者などが、生 活困窮者の多い地区(スラム街、工場街
制度に浸透している制度化された男女差 別。1 9 6 0 年代のアメリカにおける女性 解放運動の中で生まれた言葉。
など)に住み込み、住民の生活を援助・ 救済した社会運動。また、そのための宿 泊施設、託児所、診療所などの施設。
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セ 1 8 8 4 年のイギリスのトインビーホール に端を発し、アメリカのハルハウス、日 本では1890(明治30)年に東京・神田に 片山 潜が設立したキングスレー館など、 世界各国に波及・発展した。 ■セネストパシー(cenesthopathy) 体 感症。神経症やうつ病、統合失調症など
犬。老人福祉施設や障害者施設、児童施 設などで在往および定期訪問をするなど の活動をしている。 ■セラピスト(therapist) 治療士。療 法士。仕事や日常生活でのさまざまなス トレスなどによる疲労を心身共に癒す仕 事をする人、または、治療関係の専門職
で見られるもので、脳が流れ出たり、身 体中を虫が這っているなどの体感に関す る異常な感覚を持つこと。
のこと。アロマセラピスト、アニマルセ ラピスト、カラーセラピスト、理学療法 士、作業療法士、言語聴覚士、運動療法
■ゼネラリスト(g e n e r a l i s t) 多方面 に幅広い知識や技能を持つ人。スペシャ リスト(特定分野に関して深い知識やす ぐれた技術を持つ人)に対比する言葉。
士などがある。 また、心理的・精神的治療などを行う カウンセラーも含まれる。 ■セラピューティック・レクリエーシ
ジェネラリスト。 ■ゼブラゾーン(zebra zone 和) 縞 模様で表示された横断歩道域。
ョンサービス(therapeutic recreation service) 心身障害者などが、自立的 主体的にレクリエーション活動に参加
■セミナー(s e m i n a r) 講習会。ゼミ ナール。大学での指導教授のもとで、少 人数の学生に対する研究、発表・討論を 行う形式の授業。演習。
し、楽しめるように支援するサービス。 ■セラピューティック・レクリエーシ ョン・スペシャリスト(therapeutic recreation specialist) セラピューティッ
■セミナーハウス(seminar house 和) ク・レクリエーションサービスの専門家。 学生や社会人が各種の研修を受ける ■セルプ(S E L P) 社会就労センター ための施設。 (授産施設)の加盟組織である全国社会 就労センター協議会(セルプ協)が、 ■ゼラチン化(gelatin liquefaction) 動 物の骨や腱、皮、鱗などに含まれている コラーゲンという硬質タンパク質は、水 で長時間加熱すると可溶性のゼラチンに
1995 年6月より、 「授産施設」に代わる新 しい名称として、 「社会就労センター/ SELP(セルプ) 」と改称した。
変化する。この現象をゼラチン化と言う。 すじ肉なども長時間煮込むと軟らかくな るが、これもゼラチン化による。ゼラチ ンは冷やすとゼリー状になる性質があ
■セルフアドボカシー(self advocacy) 自己代弁性。自分自身で権利を主張し、 守ること。当事者自身で自分達の権利を 主張し、擁護すること。
り、食品原料、薬用カプセルなどに用い られている。 ■セラピー(therapy) 治療。療法。 ■セラピードッグ(therapy dog) アニ
■セルフイメージ(self image) 自己 像。 ■セルフエスティーム(self esteem) 健全な自尊心。自尊感情。自己価値。自
マルセラピーが行えるように訓練された
己尊重。自分が価値のある存在と感じて 101
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セ
いること。自分自身の価値を認識し、自 分自身に肯定的な感情を持つこと。自分 を尊重し大切に思えること。
で治すこと。正しい医療知識を持ち、日 常的な軽い病気やけがの手当てなどは、 医者にかからず売薬などを用いて自分で
■セルフカテーテル(self catheter) 自 己導尿用カテーテル。 ■セルフケア(self care) 健康自己管 理。自分の健康を自分で守ること。生活
治療すること。 ■セルフモニタリング(self monitoring) 自己点検。自分の行動や考え・感情を、 自分で記録・観察し、評価すること。
習慣病など、さまざまな病気の発症予防 や治療のために、正しい食事療法や運動 療法、禁酒、禁煙などで、自分自身で健
■セレクトメニュー(select menu) 数 種類の料理のうちから自分の好きなもの を選べる献立。
康を管理すること。国や自治体は、セル フメディケーションと共にセルフケアの 普及に努めている。 ■セルフコントロール(self control)
■セレネース 精神分裂病、躁病などに 用いられる薬。一般名は、ハロペリドー ル。幻視・幻覚・異常行動などの精神病 の症状を抑える。
自制。感情や欲望を自分で抑制・制御す ること。 ■セルフプリベンション(self preventi-
■ゼロエミッション(zero emission) 排出ゼロ。工場などで排出物をゼロにす ること[国] 。
o n) 自ら病気を予防すること。健康 維持のため、自分で行う「病気にならな い身体づくり」などの病気の予防対策。 ■セルフヘルプ(self help) 自立。自
■センサー(sensor) 感知器。感知装 置。音、光、温度、電磁波、圧力、流量 などの刺激を感知して、機器などを自動 的に作動させる装置。
助。問題を抱える当事者自身が、自らの 力で対処し解決を図ること。 ■セルフヘルプグループ(self help grou p) 同じ課題や障害を持つ者同士に
■センサス(census) 大規模調査。国 勢のさまざまな側面に関する大規模な実 態調査 [国]。人口調査。国勢調査。農 業・工業などの統計調査。
よって結成・運営され、話しあったり助 けあったりして相互に支えあい、目的を 達成しようとする集団。断酒会、障害児
■センス(sense) 感覚。感受性。すぐ れた感覚的能力。判断力。 ■センテンス(sentence) 文。文章。
の親の会、勉強会など。 ■セルフマネジメント(self management) 自己マネジメント。自己管理。自 立・自己実現のための支援サービスの選
■セントラルヒーティング(central heating) 集中暖房。中央暖房。建物の1 か所にボイラーなどを設け、その熱で各 室の暖房や給湯を行うもの。
択など、社会資源の利用を他人に委せる のではなく、自分でマネジメント(管理) すること。 ■セルフメディケーション(self medication) 102
自己治療。自分の病気を自分
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ソ ■ソーシャル(s o c i a l) 的な。社会福祉の。
社会の。社会
■ソーシャル・インターグループワー ク(social intergroup work) →イン
■ソーシャルアクション(social action) 組織的社会福祉活動。社会活動法。地 域住民や当事者のニーズに対して、社会 福祉関係者などの組織化を図り、世論を
ターグループワーク ■ソーシャル・ウエルフェア(social welfare) 社会福祉。社会全体の幸福・繁 栄。貧困者の生活保障や、心身障害児
喚起しながら、社会福祉制度やサービス の改善・創設を目指して、議会や行政機 関などに働きかける組織的活動。公害対 策など、社会的課題の解決を目指して住
者・高齢者などの支援を行い、社会全体 の福祉向上を目指すこと。近年、社会福 祉の概念は、対象を特定・限定する福祉 から、全国民を対象とする福祉に変化し
民が起こす大衆運動や、立法・行政機関 などへの組織的な働きかけ。 ■ソーシャル・アドミニストレーショ
てきている。 ■ソーシャル・ウエルフェア・アドミ ニストレーション(social welfare admi-
ン(social administration) →ソーシ ャル・ウエルフェア・アドミニストレー ション ■ソーシャル・インクルージョン(so-
n i s t r a t i o n) 社会福祉運営管理。サー ビスを提供する組織(機関や施設)の管 理運営を円滑に効率的・効果的に進める ための援助活動の技術。
cial inclusion) 社会的包含。社会的包 摂。共に生きる社会づくり。自立生活上 何らかの支援を必要としている人々を、 社会の構成員として社会連帯の中に包み
福祉現場での具体例として、会議など における処遇方針の確認や意志統一、居 室の適切な割り振り、行事や活動の予定 表・送迎の予定表作成など。
込み、健康で文化的な生活が営めるよう にしようという考え方。社会から疎外・ 排除されている人々を地域社会の仲間と
■ソーシャルクラブ(social club) 精 神障害者回復者の会。精神障害者の集ま り。精神障害者がグループ活動を通して、
して受け入れていこうとする概念。この 言葉の発祥はヨーロッパで、主にイギリ ス・フランスを中心に、社会政策の基本 的目標となっている。社会から疎外・排
対人関係能力の改善、社会生活技能の向 上などを図り、自立や社会復帰を進める ための活動の場。レクリエーション・ス ポーツ・創作活動・料理などを行って、
除されてしまった人々とは、ホームレ ス・不登校の子ども達・一人暮らしの高 齢者・失業者・薬物依存の人・在住外国
参加者同士が楽しく交流できる場として 運営されている。 ■ソーシャル・グループワーク(social
人など。
group work)
集団援助技術。大小さ 103
ソ
ソ まざまな集団を作り、レクリエーション などのプログラム活動を行い、それらを 通して課題の解決や個人の成長、社会的
健、医療、福祉サービスなどの政策・制 度も含まれる。 ■ソーシャルサーベイ(social survey)
適応などを図ろうとするもの。集団にお けるメンバー同士の人間関係の相互作用 を活用できることがグループワークの大 きな特徴となる。
社会踏査(とうさ) 。一定の地域社会に ついて、社会病理的な状態などを調査し、 改革する方策を見出そうとする社会改良 を目的とした調査。
■ソーシャルケースワーク(social casew o r k) 個別援助技術。個人や家族を 単位とした、人間の「個別性」に焦点を
■ソーシャルサポート(social support) 社会的支援。人と人との支えあい。人 が生活する上で得ているさまざまな援
当てた援助活動の技術。具体的には、福 祉事務所や児童相談所などの機関におけ る相談面接などや社会福祉施設などの福 祉現場における支援者と利用者との個別
助。ソーシャルサポートには、大別して 手段的(道具的)サポートと情緒的サポ ートの2種類がある。手段的(道具的) サポートは、物・金銭・介護など、問題
的な関わりなど、多様な場面での実践が 想定される。歴史的には1 8 6 9 年、イギ リスのロンドン慈善組織協会による運動
を解決するために必要な資源や情報を提 供することで、情緒的サポートは、受容、 共感、勇気づけなどの心の交流がある対
に端を発し、アメリカの慈善組織化運動 と、ケースワークの指導者リッチモンド によって理論化され発展した。→リッチ モンド,M.
ソ
人関係による働きかけのことを言う。 ■ソーシャルサポート・ネットワーク (social support network) 社会的支援 ネットワーク。家族や親族、隣人、知人
■ソーシャルコスト(social cost) 社 会的費用。社会原価。都市環境整備・公 害対策、失業や独占による弊害などにつ いて、社会全体が間接的に負担する費用。
や友人、ボランティアなどによる支援の ネットワーク。社会福祉協議会の小地域 ネットワークや、ボランティア団体によ るケアグループ活動などもあり、また、
■ソーシャル・コンサルテーション(social consultation) 関連機関や関連領 域の専門家から、相談などを通じて専門
福祉事務所などの行政機関や、社会福祉 施設などの専門家の関わりも含まれる。 ■ソーシャルスキル(social skill) 社
的な助言や指導を受けること。 ■ソーシャルサービス(social service) 社会福祉政策や制度を通して、組織的 に行われる社会福祉事業。障害者や児
会的技能。挨拶、依頼、自己主張など、 社会で生活していくために必要な技能や 技術。 ■ソーシャルスキルズ・トレーニング
童・高齢者などの利用者に提供されるサ ービスは、施設サービスや居宅サービス などの現物サービスや現金給付などであ り、サービス利用者のニーズに合わせて
(Social Skills Training: SST) 社会 生活技術訓練。社会生活を行うために必 要なソーシャルスキルについてのトレー ニング。対人関係や生活上の技能につい
提供される。広義には、教育、住宅や保
て、モデリングやロールプレーなどを通
104
ソ して学習する認知行動療法の1つ。 ■ソーシャルセキュリティー(social security) 社会保障。国家が国民の生活
■ソーシャル・プランニング(social planning) 社会福祉計画法。社会福祉施 策を計画的・合理的に進めるための方
を保障する制度。日本では社会保険・公 的扶助をはじめ、社会福祉事業・公衆衛 生・医療・恩給・年金などがある。 ■ソーシャル・ダイアグノーシス(so-
法。短期的なものから、少子高齢化社会 の到来などを見据えた中長期的な視点に 立ったものなどがある。ゴールドプラン
cial diagnosis) 社会診断。受理(イン テーク)面接や社会調査により得られた 情報から、問題の状況を検討・分析し、
21(高齢者保健福祉計画) 、新エンゼル プラン(少子化対策の具体的実施計画) 、 新障害者プラン(新障害者基本計画およ びその重点施策実施5か年計画)などが
解決の方針を立てていく個別援助の1つ の過程。 ■ソーシャル・トリートメント(social treatment) 社会治療。支援対象者へ
ある。 ■ソーシャルポリシー(social policy) 社会福祉政策。社会保障、医療保健、対 人福祉サービス、教育、住宅など、広義
の直接的な働きかけにより心理的な側面 から援助を行う治療・指導と、社会サー ビスなどの活用により、支援対象者の生
の社会福祉の政策や方針。 ■ソーシャル・マーケティング(social marketing) 単に企業の商品販売を目
活環境に働きかけて行う治療を含めた支 援の総称で、個別援助の1つの過程。 ■ソーシャルニーズ(social needs) ニ ーズは「要求、欲求、必要」などの意味
的としたマーケティングではなく、生活 者の視点で、個人、企業、地域などの社 会的な位置や意味を考え、企業活動のあ るべき姿や新規事業の開発などのために
であり、ソーシャルニーズは、人が通常 の(ある一定の)社会生活を営む上で、 欠けている基本的な要件を言う。つまり、 ソーシャルニーズ(欠けている要件)を
行うマーケティング。生活者を重視し、 生活者が安心して、楽しく暮らせるため に企業や行政がどう関わっていけばよい のか、などを模索する。
ソーシャルサービスの提供によって充足 することにより、人は通常の社会生活を 営むことができるようになる。
■ソーシャル・ライフヒストリー(social life history) 生活史。社会生活史。 個人生活史。個人の一生の歴史。さまざ
■ソーシャルネットワーク(social netw o r k) 要援護者の援助のために、福 祉事務所職員などの行政機関、医師、保 健師、社会福祉士・介護福祉士などの社
まな人生経験を語ってもらい、その体験 を通して、その時代の社会や文化などを 学び、感じ取ること。 ■ソーシャル・ロール・バロリゼーシ
会福祉専門家、ボランティアなどが連携 する福祉ネットワーク。 ■ソーシャル・ハンディキャップ(social handicap) 社会的不利。→ハンデ
ョン(social role valorization) ヴォル フェンスベルガーが提唱したノーマライ ゼーション原理。→ヴォルフェンスベル ガー,W.
ィキャップ
■ソーシャルワーカー(social worker) 105
ソ
ソ ソーシャルワークに従事する者の総 称。社会福祉援助活動の専門家。社会福 祉士(CSW)や精神保健福祉士など。
会福祉を対象として行われる社会調査の 1つ。福祉問題を解決するための情報収 集(原因、実態、福祉ニーズの把握、解
明確なソーシャルワーカーの規定はな いが、専門的な知識や技術を有して社会 福祉援助活動を行う専門職として、国家 資格で認められた社会福祉士や精神保健
決法など)の調査。調査方法には、統計 調査法や事例研究法などがある。 ■ゾーニング(zoning) 土地の区分け。 都市計画などの地区の利用法や、目的に
福祉士も当然に該当する。 人間の福利(well being)の増進を目 指して、人権を尊重しながら各種サービ
応じて地域や土地を区分けすること。 ■ソープ(SOAP) 看護記録の1つ。 S(Subjective):患者の主観的な訴え
スを活用し、サービス利用者の自己実現 や生活の質の向上を援助していく職種。 さらに利用者と社会サービスを結びつけ る仲介機能としての役割や、カウンセラ
の記載。患者の発言をそのままか、それ に準じた内容の記録。 O(Objective):検査結果やバイタル などの数値、看護職の客観的な観察・事
ーやセラピストとしての役割を持つ場合 もある。
実にもとづく内容を記載。 A(Assessment):SやOに対する看 護職の判断や思考過程を記載。P(Plan)
■ソーシャルワーク(social work)
ソ
社
会福祉援助。社会福祉実践。社会福祉援 助活動や社会福祉援助技術の総称。社会 福祉における目的達成のための援助の体 系。人々の生活上の問題を解決や緩和す
を導く論理的な記述が重要。 P(Plan):Aにもとづく今後の予定や 計画の記載。 ■ソーラーハウス(solar house) 自
ることにより、自己実現や生活の質 (Q O L)の向上を目指して支援すること の総称。 ■ソーシャルワーク・ウイズ・グルー
然エネルギーを利用して、冷暖房・給湯 を行う住宅。日中の太陽熱を温水タンク や土間のコンクリートに蓄えて、夜間に その熱を暖房の補助にするもの、風を通
プス(social work with groups) 社会 福祉援助活動において、課題や問題を解 決するためにグループ(集団)をどのよ
すことによって冷房の補助にするもの、 など。ソーラーハウスは、機械力を使っ て積極的に太陽熱を利用するアクティブ
うに活用していけばよいか、について考 察していくこと。 ■ソーシャルワーク・プラクティス(social work practice) 社会福祉実践。社
ソーラータイプと、南面の窓から日射を 取り入れるようなパッシブソーラータイ プの2つに区別される。 ■ゾーンプランニング(zone planning)
会福祉従事者が社会福祉サービスを実施 すること、また、その他の社会福祉活動 全般。 ■ソーシャルワーク・リサーチ(social
住宅の計画・設計において、関連諸室 をグループ化(ゾーン化)して、大まか に区分けすること。住宅の機能別に、居 間や食堂、家族が利用する部屋、寝室や
work research) 社会福祉調査法。社
個室などのプライバシーを考慮する部
106
ソ 屋、台所、洗面所、浴室、トイレなどの 設備・水周りの部屋などを1つのグルー プと考え、繋がりを検討して間取りの概
用具) 。→ストッキングエイド ■ソニックガイド(sonic guide) 視覚 障害者用歩行補助具。超音波を利用して
略を考える。 ■ソケット(socket) 義肢の構造にお いて、手や足の切断面など、人間の断端 を収納し、義肢に効果的に力を伝えるも
障害物などを認識し、音で知らせる。眼 鏡状の部分に超音波発射部と受信部があ り、装置本体や電源部は腰付近に装着す る。右側にあるものは右耳、左側にある
の。断端を入れて支持するため、まず軟 らかい材質を内側にし、その上から硬い ソケット部分を製作していく。
ものは左耳に伝え、物体までの距離や方 位などがわかる。 ■ソフト(soft) ハード(hard)の相対
■ソシオグラム(sociogram) 特定の 小集団における人間関係の結びつきを明 らかにするため、ソシオメトリーのテス ト結果から、人間関係あるいは集団構造
語。①やわらかい。②システムなどの意 味(ソフトウエアの略。ハードウエアの 相対語) 。方法。 ■ソフトウエア(software) ①地域福
を図表で表示したもの。一般に牽引(け んいん)は実線、反発は点線、個人は円 で表され、個人や集団の型が視覚的に判
祉におけるソフトウエアは、住民への福 祉サービスの提供が、どのような組織に よって、どんな方法で実施されているか
断できる利点がある。→ソシオメトリー ■ソシオメトリー(sociometry) 社会 測定学。アメリカの精神科医モレノが考 案した集団の人間関係状況の測定法。ソ
など、サービスの近接性や柔軟性を言う。 ②コンピューターシステムに関係する 「プログラム」 。 ■ソフト救急/ハード救急 精神科救
シオメトリーは、人間関係を牽引(けん いん)と反発の感情の網の目と考え、人 間関係の理論と測定法として、また、人 間関係の改善や個人の集団への適応改善
急医療システム。精神科の救急システム には、相談・外来治療などで対応できる 「ソフト救急」と、自分や他人を傷つけ る恐れがある際に、本人の意思にもとづ
を目指す科学体系として提唱された。ソ シオメトリーの体系は、知人テスト、ソ シオメトリックテスト、自発性テスト、
かず医療機関にかかる「ハード救急」が ある。 ■ソフトコンタクトレンズ(soft conta-
事態テスト、役割演技テストの5次元か ら成る。この中でも代表的なものがソシ オメトリックテストで、選択と拒否の調 査にもとづいて人間関係を解明する。→
ct lens) 親水性が高く軟らかい材料を 用いたコンタクトレンズ。ハードコンタ クトレンズに比べて装用感はよい。従来 型のソフトコンタクトレンズは、汚れや
ソシオグラム、モレノ, J.L. ■ソシオメトリックテスト →ソシオ メトリー ■ソックスエイド 障害者がソックスや
タンパク質の沈着により眼に障害が出や すいので、最近は使い捨てソフトコンタ クトレンズの使用が増えている。 ■ソフトタッチ(soft touch) 物腰や
ストッキングを履くための自助具(福祉
感触が穏やかで柔らかいこと。 107
ソ
ソ・タ ■ソフト福祉 制度としての社会福祉 を、人々の社会生活の中に具体化して実 現するための、社会福祉援助技術を伴う
■ゾンディ,L.(Szondi,L.) 人格検査の 投影法、ゾンディテストの考案者。ゾン ディテストは、精神障害者の顔写真を見
専門的な人手を介した実践活動。 ■ソフトランディング(soft landing) 軟着陸。高揚した状態から安定した状態
せて、好きな顔、嫌いな顔を選ばせ、隠 された衝動や葛藤を診断し、人格を分析 する。
にゆるやかに持っていくこと[国] 。 ■ソブライエティー(sobriety) 飲ま ないで生きること。アルコール依存症者 におけるアルコホーリクス・アノニマス
■ゾンディテスト →ゾンディ,L. ■ゾンデ栄養 経口摂取が困難な患者 に、胃ゾンデ、カテーテルなどを胃や腸 に挿入し、流動食や成分栄養を投与する
(AA :匿名酒害者の会)の関連用語とし ての「飲まないで生きること」 。→アル コホーリクス・アノニマス
栄養法。同義語として鼻腔栄養や経管栄 養、カテーテル栄養などがある。
タ
ソ タ
■ターゲット(t a r g e t) 標的。目標。 的。 ■ターナー症候群(Turner syndrome) 性染色体異常の代表的な疾患で、女性
治癒の見込みのない病気や難病・末期が んなどの患者に、全人的な観点から行わ れる痛みの緩和などを中心としたケア。 痛みなどの諸症状のコントロール、患者
にだけ起こる先天的な病気。その最も大 きな特徴は背が低いことで、他にも、翼 状頸(頸部両側にひだ状の皮膚がある) 、
や家族の精神的苦痛の軽減、社会経済的 問題の解決、孤独や死別という問題解決 のための援助などが行われる。苦痛を取
外反肘 (上腕に比べて前腕が外側を向く) 、 二次性徴欠如(乳房が大きくならない、 初潮が来ない)などの特徴がある。名前 はアメリカの内科医ヘンリー・ターナー
り除き、安らかに死を受け入れることが できるように温かく援助すること、人間 としての尊厳性を大事にすること、残さ れた人生を充実させる医療を主体とする
に由来する。病気そのものを治す方法は ないが、染色体検査できちんと診断でき るようになり、成長ホルモン治療で身長
ことなどで、身体的・精神的・心理的・ 社会的苦痛を取り除こうとするケア。 ■ターミナルステージ(terminal stage)
は改善し、二次性徴も女性ホルモンで治 療可能となっている。 ■ターミナルケア(terminal care) 終 末期の医療、看護、介護。終末期ケア。
人生の終末期。末期状態にあって死を 間近に控えた時期。現代医学では治療の 見込みがなく、余命3∼6か月の時期。 ■ターミナルメディシン(terminal me-
108
タ dicine) 治癒の見込みのない病気や難 病・末期がんなどで、死期が近づき人生 の終末を迎えた人に、残された人生を安
形を生じさせるような性質があり、ゴミ 焼却炉の焼却灰の中から検出されて問題 となった。現在、ゴミ焼却場では、ダイ
らかに過ごすことができるように配慮さ れた医学。ターミナルケア、ホスピスケ アの類似語。 ■ターミネーション(termination) 終
オキシンの発生防止のための施設や設備 の構造、焼却条件などの対策がなされて いる。 ■ダイナミック(dynamic) 力強く活
結。社会福祉実践(ソーシャルワーク) における援助関係の終了。 ■タール便(tarry stool) コールター
気のある様子。躍動的な。いきいきとし た。 ■ダイナミックレンジ(dynamic range)
ルのような黒色の便。胃や腸からの出血 により便が黒くなったもの (消化管出血) 。 胃や十二指腸(上部消化管)の潰瘍など で多く見られる。ちなみに大腸などから
音が聞こえ始めてから、不快と感じる うるささまでの範囲。聞こえる最も小さ い音を「聴力閾値(いきち) 」 、大きな音 が不快に感じるレベルを「不快レベル」
の出血の場合は比較的鮮やかな赤い血が 出る。 ■ターンテーブル(turntable) 回転盤。
と言い、その間の音の大きさをダイナミ ックレンジ(可聴範囲)と言う。難聴者 は正常人に比べて音の大きさが大きくな
介護される人が回転する座面に腰を掛 け、または足を載せて立つことにより、 体の向きを楽に変え、介助者の介護負担 を軽減する移乗補助用具。下半身が不自
いと聞こえない一方、うるさく感じる音 の大きさは正常人とあまり変わらないこ とが多いため、聞き取れて、しかもうる さくない範囲(ダイナミックレンジ)が
由な人の入浴時における洗い場と浴槽へ の出入りや、ベッドから車いす、ポータ ブルトイレなどに移乗する時によく使わ れる移乗用の福祉用具。
狭くなっており、老人性難聴などの感音 難聴ではダイナミックレンジが非常に狭 くなっている。
■ダイアッド(dyad) 2者関係。2人か ら成る関係。夫と妻、母と子、父と子、 兄と弟、姉と妹など。
nal Therapy: D T) 気晴らし療法。 オーストラリアで、1 9 7 0 年代に始めら れた総合的ケアの手法。レクリエーショ
■ダイアパー事業(diaper work) おむ つの洗濯およびリースの事業。布おむつ を社会福祉施設や病院などに貸し、回収、 洗濯することを繰り返す事業。
ンや創作活動など、楽しむことを生活や 介護の中に取り入れながら、高齢者や認 知症、精神的ケアを必要とする人々の自 立、活性のために活かしていくケアの手
■ダイエット(d i e t) やせるための食 事法。健康や美容のため、やせるために 食事の量や質を制限すること。 ■ダイオキシン(dioxin) 無色無臭の
法のこと。 ■タイプ(t y p e) 種類。型。様式。人 や物を性格や性質・形などによって分類 する場合の共通的な類型。
固体で、ごく微量でも、がんや胎児に奇
■タイプA行動/タイプB行動
■ダイバージョナルセラピー(Diversio-
アメ 109
タ
タ
タ
リカのフリードマン,M. (Friedman,M.) 、 ローゼンマン,R.H.( Rosenman,R.H.)は、 狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患になり
された時間に、自動的に電源が入ったり 切れたりする装置。タイマー。 ■タイムラグ(time lag) 時間差。2つ
やすい性格傾向を明らかにし、それをタ イプA行動パターンと名づけた。タイプ A性格は、競争的、野心的、精力的、挑 戦的で出世欲が強い、常に時間に追われ
のことがらの間に生じる時間のずれ[国] 。 ■タイルカーペット(tile carpet) 50 ㎝×5 0 ㎝程度の正方形に加工された小 型のカーペット。空間に合わせてタイル
ている、攻撃的で敵意を抱きやすいなど で、行動面では、機敏、せっかち、多く の仕事をかかえている、など。タイプA
のように敷き詰めて使用する。設置は、 通常、接着剤やピンを使用せず、敷き並 べるだけなので簡単に施工できる。汚れ
性格と反対の行動パターンの人はタイプ B性格と言い、あくせくせずにマイペー スでリラックスしており、非攻撃的など の性格傾向を持つ人のこと。タイプA行
た部分だけを取り替えたり、一時的な取 り外しにも簡単に対応できるので、オフ ィスなどでよく採用される。 ■ダウンエージング (down aging) 「現
動の人はタイプB行動の人よりも2倍も 心臓疾患になりやすいことが報告されて いる。
在の高齢者は、自分の年齢よりも若い 人々と同様な生活をする傾向にある」と いうことを表現する言葉。
■タイミング(timing) ちょうどよい 瞬間や時機。適当な間合い。頃合い。 ■タイムアウト(time out) 子どもの 破壊的な行動を止めさせる際などに用い
■ダウン症(down syndrome) 1 8 6 6 年、イギリスの医師ラングドン・ダウン (Langdon Down, J,:1826∼96)がこの 病気について報告し、ダウン症候群と呼
る「しつけのテクニック」 。問題行動や 不適応行動がひどい子どもに対して、決 められた短い時間、周囲の肯定的な注目 を外すこと。問題行動を起こした子ども
ばれている。人の細胞の1つ1つには46 本の染色体が含まれているが、染色体が 過剰になったり不足したりした場合、遺 伝子の働きが障害され、いろいろな症状
に対して、数分間、子どもを何もない部 屋に1人置くなどして退屈な状態に置く こと。タイムアウトは、常に短く、休憩
が出る可能性がある。 ダウン症は、4 6 本、2 3 組ある染色体のうち、2 1 番染色 体が1本多いことによって引き起こされ
室のような特定の所で行われる。タイム アウトは、子どもの不適当な行動に対す るすぐれた教育方法であり、温かく前向 きな子育ての一部であり、しつけの方法
る障害で、 「2 1 トリソミー」と言われて いる。ほぼ100 人に1人の割合で生まれ てくる。ダウン症の特徴は、筋緊張低下、 言語および運動発達の遅れ、多様な合併
であり、そして、何が受け入れられるか、 何が望まれるか、いかなる行動は報われ ないかを子どもに説明する方法、とされ ている。
症などであり、短命と言われていたが、 平均年齢は5 0 歳位とされている。日本 には、約5万人のダウン症の人達がいる。
■タイムスイッチ(time switch) 110
設定
■タウンモビリティー(town mobility) 中心市街地をバリアフリー化して、電
タ 動スクーターや車いす、カートなどを貸 し出し、高齢者や障害者などに利用しや すい街にしよう、というシステム。電動
粉塵(ふんじん) 。 ■タッピング(tapping) 痰(たん)な どを出させるために、手を少し椀状に丸
スクーター・車いすなどを商店街に用意 して、高齢者や障害者などに提供し、シ ョッピングや散策、町の諸施設を利用し やすいようにするシステム。イギリスで
めて胸壁を小刻みに叩く方法。 ■ダニ類 住宅内のダニは、じゅうたん、 畳などにわく塵性ダニ類(コナダニ、ヒ ョウヒダニなど)やイエダニなどで、野
広く普及しているショップモビリティー の概念をまち(タウン)に拡大し「タウ ンモビリティー」と名づけたもの。
外ではマダニなど、あらゆる環境に生息 している。人に、アレルギー症、発赤、 発疹、かゆみなどの症状を起こす場合が
■ダウンライト(d o w n l i g h t) 天井か ら下方を照らす、天井埋め込み型の照明 器具。 ■タスク(t a s k) 作業課題。処理しな
ある。 ■ダブルスタンダード(double standard) 同一の行為に対しても女性には厳 しい制限や制裁が加わるなど、男性と女
ければならない作業課題[国] 。 ■タスクゴール(task goal) 地域福祉 計画の目標について、以下のように説明
性で異なる規範が適用されること。1つ のことに基準が2つあり、対象によって 適用する基準を変えること。二重基準。
される。 タスクゴール(ニーズ・生活課題解決 に向けた目標):地域に存在する福祉ニ ーズや生活課題の解決のために、どの機
■ダブルバーレル(double barrel)質問 1つの質問文に2つ以上の意味や論点 を含む質問で、統計調査などでは不適当 な質問方法とされている。例えば「子ど
関・団体などによってどの水準までサー ビスや社会資源の提供をしていくかとい う目標。 プロセスゴール(住民参画による取り
もがゲームをしたり、パソコンをしたり するのに賛成ですか?」など。このよう な場合は、 「子どもがゲームをすること に賛成ですか?」 「子どもがパソコンを
組みの目標):課題などの解決に向け、 地域住民や当事者はどのように参画して いくかという目標。
することに賛成ですか?」と質問を2つ に分ける必要がある。 ■ダブルバインド(double bind)現象
パートナーシップゴール(民間と行政 の連携についての目標):課題などの解 決に向け、民間と行政の役割分担と協働 をどのように進めていくかという目標。
二重拘束現象。相手から、同時に相矛盾 する2つの次元のメッセージ「メッセー ジ(意識的言語的)とメタメッセージ (無意識的非言語的) 」を受け取った者が、
■タスクフォース(task force) 特別 作業班。特定の課題について、短期間で 解決を図るために、特別に編成された集 団[国] 。
メッセージに応えるべきか、それともメ タメッセージに応えるべきか迷わされ混 乱すること。ベイトソンらの用語。→ベ イトソン, G.
■ダスト(dust) ゴミ。ちり。ほこり。
■ダメージ(d a m a g e)
痛手。損害。 111
タ
タ・チ 損傷。 ■ダメージヘア(damage hair 和) 傷 んだ髪。パーマやドライヤー、ブラッシ
復を図るための「リハビリ施設」 。向精 神薬・睡眠薬・覚醒剤・シンナー・咳止 め薬・アルコールなどの薬物依存症から
ング、脱色や染色などで傷んだ髪の毛。 ■タラソテラピー(thalassotherapy) 海洋療法。海辺に滞在して、景観を楽し みながら、海洋気候のもとで海水、海藻、
回復したいと望む人達が集まり、グルー プセラピーを行う。 ■ダンスセラピー(dance therapy) ダ ンス療法。踊ること・動くことを通じて、
海泥を用いたさまざまな療法を行う自然 療法。1 8 6 7 年、フランスの医師ラ・ボ ナルディエールによって確立された療
心と身体の健康を回復・増進しようとす る心理療法。踊りを覚えたり、上手に踊 ることではなく、自分ができる動きで思
法。タラソテラピーは、予防医学の一環 として、病人の治療、リハビリテーショ ン、予防医学(ストレス解消やリラクセ ーション)などの目的で使われてきた。
ったように動くことで、老若男女、誰で もできる療法。医療機関、福祉施設、教 育の現場で行われている。 ■ダンピング(d u m p i n g) 不当廉売。
■ダルク(DARC:Drug Addiction Rehabilitation Center) 薬物依存からの回
公正な競争を妨げるほど不当に安い価格 で販売すること[国] 。
チ
タ チ
■チアノーゼ(cyanosis、Zyanose 独) 皮膚や粘膜が青紫色になる状態。血液
員、医師、訪問看護師、理学・作業療法 士など。
中の酸欠による皮膚青変症。動脈血の酸 素欠乏による中心性チアノーゼと、静脈 血の酸素欠乏による末梢性チアノーゼな どがあり、心臓病や肺の病気が原因とな
■チーム(team)医療 チームケア。医 療関係職種がチームを作り共同で行う医 療。従来のように、医師が中心となる医 療業務を見直し、医療従事者が対等な立
る。爪、耳、唇などによく現れる。 ■チーフヘルパー(chief helper) ホー ムヘルパーに対する指導・助言、および 関係機関との連絡調整業務などを担当す
場で連携して患者中心の医療にあたる医 療体系。チーム医療の構成メンバーは、 医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワー カー、心理カウンセラーなど。
る者。 ■チームアプローチ(team approach) 種々の職種の支援者が、ケアの目標や情
■チーム(team)運営方式 ホームヘル パーが、主任ヘルパーを中心としたチー ムを編成して業務運営にあたるもの。主
報を共有しながら連携して支援を行うこ と。例えば、ケアマネジャー、訪問介護
任ヘルパーは、ホームヘルプサービスを 適切に提供するため、ソーシャルワーカ
112
チ ー、看護師などと連携する基幹的なホー ムヘルパーとして、他のホームヘルパー (パートヘルパーを含む)と一体となっ
行動を順番に徐々に強化(繰り返す、少 しずつ複雑な行動にする)していくこと によって、より複雑でまとまりのある行
て業務運営を行う。→ホームヘルプ・サ ービス・チーム運営方式推進事業 ■チームケア(team care) 地域で、保 健・医療・福祉の専門職がチームを組ん
動がとれるようにすること。 ■チェーンストークス呼吸 (Cheyne-Stokes respiration) 呼吸が徐々に小さくな り、無呼吸となり、また徐々に大きくな
で高齢者などの要援護者を支えていくこ と。自立を支援し、Q O L の向上を図る ことなどが目的となる。
って元の呼吸に戻る症状を周期的に繰り 返す状態。脳出血、心疾患、尿毒症など で呼吸の神経中枢が冒された場合など、
■チームティーチング(Team Teaching : TT) 複数の教員で授業を行う学習 形態。非常勤講師などを補助指導員とし て加え、学級担任あるいは教科担任と共
また、正常な人の睡眠時にも見られる。 ■チェック(check) 検査。照合。点検。 ■チェックシート(check sheet) チェ ックリストに同じ。
に指導する協力指導方式。通常、1人の 教師で行う授業を複数で行うことによ り、子ども達に確実に学力を身に付ける
■チェックポイント(checkpoint) 要 注意点。注意すべきところ。特に注意が 必要な個所。
と共に、複数の目で子どもを見ていくこ とで、一人ひとりの良い面や可能性を伸 ばしていこうとするもの。 ■チームナーシング(team nursing) リ
■チェックリスト (check list) 照合表。 チェックするための一覧表。点検のため にチェック項目を表にしたもの。 ■チック(tic) 運動性チックと音声チ
ーダーのもとに看護師、看護助手がチー ム体制を組んで、患者中心の総合的看護 を行うもの。チームのリーダーを中心に、 チーム内でカンファレンスを行い、看護
ックがある。運動性チックは、不随意運 動の一種で、突発的に急速で短い異常運 動が反復する症状で、まばたき、首振り、 肩すくめなどの単純運動チックと、触る、
計画を立て、看護計画を実施して、看護 の評価を行っていく。 ■チームワーク(t e a m w o r k) チーム
顔の表情を変える、身繕いをするなどの 複雑運動チックがある。音声チックは、 発声、発語での異常が見られるもので、
ワークは、 「ある目標を達成するために グループやチームで協力しあうこと」で あるが、社会福祉分野では、同一機関や 同一施設内のチームワークから、他機関
咳払い、鼻鳴らし、舌打ちなどの単純音 声チックと、状況に合わない単語や句の 繰り返し、反響言語(おうむ返し)など の複雑音声チックがある。小児や学童に
や他施設間にわたるチームワーク、保 健・医療・福祉の専門職間のチームワー クなど、さまざまな形態のチームワーク が必要となる。
多く発生し、母子関係や環境との関連が 原因となることが多いとされている。 ■チャート(chart) 一覧表。図。図表。 グラフ。
■チェイニング(chaining) 1つ1つの
■チャイルドケア・オフィサー(child 113
チ
チ
チ
care officer) イギリスの児童福祉サ ービスに従事する地方自治体福祉局の第 一線ワーカー。日本の児童福祉司に相当
おいても全国に広まっている。不登校や いじめ、性の問題や大人からの虐待、子 ども達のいろいろな悩みを受け止める活
する。1 9 4 5 年のカーティス委員会報告 にもとづき、1 9 4 8 年以降、この呼称が 使われた。 ■チャイルドシート(child seat) 自
動をしている。 ■チャリティー(charity) 寄付。慈善。 慈善的行為。収益を寄付するなど、慈善 的行為を目的として行う各種の催し事。
動車で使う子ども用の座席。衝突時など に、幼児の安全を守るベルト付きの座席。 1999(平成 11)年の道路交通法改正によ
愛。情け。 ■チャレンジド(challenged) 欧米で 使われつつある「障害者」を表す言葉。
り、2000(平成12)年 4 月から6 歳未満 の幼児にはチャイルドシートの着用が義 務づけられた。 ■チャイルドライフ・スペシャリスト
「神様から挑戦を受けている人」を意味 し、 「障害をマイナスととらえるのでは なく、障害を持つゆえに体験するさまざ まなことを自分自身のために、社会のた
(Child Life Specialist:CLS) 1950 年 代にアメリカで生まれた医療の専門職。 病気やけがで慣れない病院生活を送って
めに活かしていこうという思いを込めた 言葉」とされている。 ■チューブ(tube) 管。筒。管状の容
いる子どもに、その成長に合わせて病気 や治療についての理解を促し、ストレス を和らげる役割を持つ。幼児や小中学生 程度の年齢の子どもを対象として、子ど
器。 ■チューブ栄養(tube feeding) 経管 栄養。胃に常時、管を挿入しておき、流 動性の栄養物(流動食)を注入する方法。
もの理解力に応じた病気の説明、治療・ 処置に対する説明および精神的サポー ト、病気の子どもを持つ家族に対するサ ポート、病棟における遊び相手などの仕
消化・吸収能力はあっても口から摂取す ることが困難、または不可能な場合に、 医師の指示により挿入される。意識障害 や嚥下障害などで口から食事が食べられ
事を行う。医療スタッフではあるが、医 療行為には関わらず、子どもにとって「安 心して頼れる存在」として、医療者と子
ない人、または口から食道の間に異常が あるため、口から食べてはいけない人に 用いられる。①経鼻栄養法(鼻腔から胃
どもや家族との架け橋的役割を果たす。 アメリカやカナダ、香港では「国際資 格」として認められているが、日本では 国家資格にはなっていないため、資格を
までチューブを挿入する) 、②胃瘻 (ろう) 栄養法(腹部から胃に瘻孔∼チューブの 挿入部∼を造り、チューブを留置する) 、 ③ 空腸瘻栄養法(腹部から空腸に瘻孔
取得するには、アメリカやカナダなどの 大学に留学する必要がある。 ■チャイルドライン(child line) 子ど も向けの電話相談制度。もともとはイギ リスの市民団体が始めた制度で、日本に 114
(チューブの挿入部)を造り、チューブ を留置する)などの方法がある。
ツ・テ
ツ ■ツーバイフォー(2×4) 日本での 正式名称は「枠組み壁式工法」 。北米の 木造建築の伝統的工法で、日本に輸入さ れた。部材として2×4インチの角材が 多く使われることから「ツーバイフォー」 と呼ばれる。パネル化された壁や床など の面で家を構成するのが特徴。日本伝統 の軸組工法に比べて設計上の自由度に制 約があるが、頑丈で耐震性、気密性、断 熱性にすぐれている。 ■ツール(t o o l) 道具。目的の実現の
。 ための便利な道具[国] ■ツベルクリン(t u b e r c u l i n)反応 結 核の感染の有無を知るための検査。結核 菌に対する人体のアレルギー反応を利用 して、結核菌感染の有無を知ろうとする 検査。ツベルクリン(P P D)を皮内に注 射し、その反応結果から結核菌への感染 を推定する。 陰性者は、免疫獲得のためのB C G ワ クチンを接種する。
テ ■ディーゼル排ガス ディーゼル自動車
大学のショプラーによって始められ、ノ
からの排出ガス。窒素酸化物(N O x)や 浮遊粒子状物質(S P M)を多く含有し、 呼吸器官などに影響を及ぼす。
ースカロライナ州の保健施策として実施 されている自閉症児者のためのトータル プログラム。
■ディーセントミニマム(decent minim u m) そう悪くない生活水準。満足 できる、相当な生活水準。ちなみに、ナ ショナルミニマムは、国民の最低限度の
T E A C C H の本部はノースカロライナ 州チャペルヒルにあり、ノースカロライ ナ大学附属病院に研究部門を置いてい る。そのプログラムは子どもだけに限ら
生活水準。 ■ティーチ(T E A C CH:Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped CHildren)
ず、自閉症の人を全生涯にわたって支援 する総合的・包括的なものとして発展 し、国際的に高く評価され、多くの国々 がその導入を積極的に進めている。その
自閉症および関連するコミュニケーショ ン障害の子どものための治療と教育。 1 9 6 6 年にアメリカ・ノースカロライナ
基本的な考え方は、子どもをよく観察し、 自閉症の特性を理解する、協同治療者と しての親と専門家の協力関係を重視す 115
ツ テ
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テ
る、詳細な評価にもとづいた個別の教育 プログラム(I E P)を組む、構造化され た指導・教育を行う、環境を整えること
介護保険の 「通所介護 (デイサービス) 」 。 デイサービスセンター、特別養護老人ホ ームなどの通所介護事業所に通所して、
と子どもの能力を高めることの両面に働 きかける、認知理論と行動理論にもとづ く、専門家はゼネラリストとして総合的 な視点に立つ、生涯にわたる一貫した支
通所介護計画にもとづき、入浴・食事、 生活などに関する相談・助言、健康状態 の確認、その他の必要な日常生活上の世 話、機能訓練を受けるサービス。利用者
援システムを構築することを目指す、地 域社会において自立した生活を目標とす る、など。→ショプラー, E.
本人の社会的孤立感の解消、家族の介護 疲れを軽減するのに役立つ。在宅サービ スの1つであり、入院または施設に入所
■ティーチングマシーン(teaching machin) 学習装置。教育機械。教師の役 割をする教育用機器。教師の代わりをコ ンピューターなどの機械が行うもの。
中は利用できない。障害児者に対するデ イサービスは、2003(平成15)年の「支援 費制度」から、2006(平成18)年の「障害 者自立支援法」への移行に伴い、制度名
■ティーンエージャー(teenager) 10 代の少年少女。正確には t e e n で語尾が 終わる年齢、1 3 歳から1 9 歳までの少年
などが変遷しつつ実施されている。 ■デイサービスセンター(day service c e n t e r) 寝たきりや虚弱な高齢者、
少女。 ■ディインスティチューショナリゼー ション(deinstitutionalization) 障害 者の施設退所。
または障害者で、身体が虚弱なために日 常生活を営むのに支障がある者に対し、 リフトバスなどで施設まで送迎し、食事 や入浴、さまざまなプログラムを通じて、
障害者も施設ではなく、地域社会で暮 らすべきだという考え。 ■ デイケア(day care) 介護保険の 「通所リハビリテーション」 。介護老人保
利用者の心身機能の維持向上、社会的孤 立感の解消を図ると共に、家族の身体 的・精神的負担の軽減を図り、本人と家 族との福祉の向上を目指す施設。
健施設、病院などに通所して、主治医の 指示と通所リハビリテーション計画のも と、食事や入浴、理学療法、作業療法な
高齢者デイサービスとして介護保険対 応の通所介護事業所、障害者デイサービ スとして、身体障害者デイサービス、障
どのリハビリテーションを受けるサービ ス。在宅サービスの1つで、入院または 施設に入所中は利用できない。介護保険 制度以外では、精神障害者のデイケアや、
害福祉サービス(身体・知的・精神)のデ イサービス、児童デイサービスなどがある。
重度認知症患者デイケア(医療保険対象) などがある。 ■デイサービス(day service) 日帰り 介護。施設における日帰りの介護サービ
情報システム。視覚に障害のある人の国 際標準規格の録音図書システム。標準的 なパソコンで、デジタル録音図書の録 音・編集をするためのソフト。視覚障害
ス[国] 。
者や普通の印刷物を読むことが困難な
116
■デイジー(DAISY:Digital Accessible Information SYstem) デジタル音声
テ 人々が使う、カセットテープに代わる次 世代の録音図書のための国際標準規格と して開発が進められてきた。デイジーは、
ハンディキャップ ■ディスオーガニゼーション(disorganization) 組織破壊。社会解体。社会
カセットテープの利点をすべて残した上 で、かさばらず、検索が容易で、音質の 劣化がなく、長時間の録音が可能などの 特徴がある。現在では音声に画像と文字
を構成する個人、集団、地域社会などの 組織や構造に歪みが生じ、さまざまな機 能障害が起こるなど、社会の構成要素の 形態や機能が崩壊する状態。
を同期できるマルチメディアの D A I S Y 図書も作られ、視覚障害者のみならず、 他の障害者にも利用が広がっている。
■ディスオーダー(disorder) インペ アメント(機能・形態障害)によってあ る機能が欠落した状態をディフェクト、
D A I S Y は国際規格であり、国際標準 として I F LA(国際図書館協会連合)の SLB(Section of Library for the Blind: 盲人図書館部会)で「標準」とされてか
機能の秩序性が混乱した場合をディスオ ーダーと呼ぶ。 ■ディスカッション (discussion) 討議。 討論。互いに意見を交わし話し合うこと。
ら、デイジーコンソーシアム(国際共同 開発機構)が1995 年5月にスウェーデン (財)日 で設立された。1999 年4月から、
■ディスターバンス(disturbance) 人 の心理生活が、何かの原因により阻害さ れて混乱している状態。
本障害者リハビリテーション協会が実施 するデイジーの事業が始まり、全国約90 ヶ所の点字図書館にD A I S Y 録音図書制 作システムと、D A I S Y 録音図書が配布
■ディスポーザー(disposer) 生ゴミ 粉砕器。野菜くずや魚の骨など、台所の 生ゴミを砕いて、水と一緒に下水道に流 し込む機械。 ディスポーザーの使用に
されることになった。 ■ディスアビリティー(disability) 能 力障害。W HO(世界保健機関)が 1 9 8 0 年に「国際疾病分類(ICD) 」の補助として
より、台所の生ゴミはなくなるが、生ゴ ミを多く含んだ下水は、下水管を詰まら せたり、腐敗して悪臭を発生させる元に なる。さらに、海や川へ悪い影響を及ぼ
発表した「WHO国際障害分類(ICIDH) 」 で提起した障害の理論モデル「障害の3 つのレベル」の1つ。これは障害を、イ
し、水質や環境を悪化させる原因となる。 ■ティッピングレバー 車いすの後方 に付いたバー。これを踏み込みつつハン
ンペアメント(機能・形態障害) 、ディ スアビリティー(能力障害) 、ハンディ キャップ(社会的不利)の3つのレベル に分けて考えるものであった。しかしそ
ドグリップを押し下げ、前輪を持ち上げ て段差を越える。 ■デイトリートメント(day treatment) 福祉的活動のデイサービスに対し、医
の後、2 0 0 1 年5月の第 5 4 回総会におい 療寄りの活動であるデイケアがあるが、 て、その改訂版として「ICF(Internatio例えば「日帰りでの緩和医療」など、デ nal Classification of Functioning, disaイケアのうちでもより医療的なものを bility and health)=国際生活機能分類」 「デイトリートメント」と言う。 が採択されている。→インペアメント、
■ディバイン , E.( D e v i n e , E .: 1 8 6 7 ∼ 117
テ
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1 9 4 8) アメリカの社会事業家、社会 福祉学者。ニューヨーク慈善組織協会総 主事を経て、ニューヨーク博愛学校の設
み、ディスプレー中の画像を動かす、離 れた位置にある機器を動かす、ことなど が可能となる。
立に関与、校長を務める。アメリカの社 会福祉の理論的、実践的指導者の1人。 著:『Social Work(社会事業) 』 (1922) ■ディフェクト(defect)→ディスオー
手話の入力や、ロボットの遠隔操作、 手術のシミュレーションなどへの応用が 研究されている。 ■データベース(data base) 各種デー
ダー ■ディベート(debate) 公論式討議法。 ある課題について対立的意見を持つ人々
タを蓄積した資料。特に、コンピュータ ーで検索が可能なもの。 ■テーマ(theme) 主題。題目。
が、立場を決めて、ルールに従って討 論・論戦すること。 ■デイホーム(day home 和) デイ サービスとほぼ同義語。→デイサービス
■デオキシリボ核酸(DeoxyriboNucleic Acid : DNA) DNA。遺伝子の本体。 →DNA ■デカップリング(decoupling) 農家
■デイホスピタル(day hospital) 精 神障害者のデイケア。精神障害者が、家 から病院に通って作業療法やレクリエー
に対する直接的な所得補償制度。農産物 の生産(増産や減産)を、直接的に刺激 せず誘導しない、生産者への所得補償政
ションなどを行うもの。手芸や陶芸、ス ポーツなどを行うことで生活リズムを整 え、また集中力や意欲を高める訓練など を行う。精神科ソーシャルワーカー、作
策(生産振興対策から分離した、所得補 償政策) 。 「作付け(生産面積や生産量) 」 とは連動せず、それとは無関係に一定の 「所得補償」のみを行う農業政策。
業療法士、看護師、保健師などが支援に あたる。 ■ディンクス(D I N K S :Double Income No KidS) 子どもを持たない共働
■テクノエイド(techno aid) 生活支 援工学。技術を使って、障害を持ってい る人の自立を図るという考え方。障害児 者や高齢者の日常生活動作(ADL)にお
きで夫婦。夫婦それぞれが仕事を持ち、 子どもをつくらず、経済的にゆとりを持 って生活を楽しむことを重視したライフ
いての便宜を図り、自立・社会参加・介 護などの軽減を技術的に支援するための 福祉用具(自助具) 。
スタイルを選択した夫婦。共働きでも子 どもを持つのが、デュークス。 ■テースト(taste) 味。風味。 ■データ(data) 事実。資料。
■テクノエイド協会(Association for Technical Aids) (財) テクノエイド協会。 福祉用具の研究開発などの推進、福祉用 具の試験評価、情報の収集および提供並
■データグローブ(data glove) バー チャルリアリティー(人工現実感)を実 現するために使われる手袋状のコンピュ ーターの入出力装置。指の動きをセンサ
びに義肢装具士の養成などを通じ、障害 者および高齢者の福祉増進に寄与するこ とを目的とする団体として、1987(昭和 62)年に設立された。義肢装具士法によ
ーなどを使ってコンピューターに取り込
る指定試験機関(国家試験の実施機関) 、
118
テ 福祉用具の研究開発および普及の促進に 関する法律にもとづく指定法人。 ■テクノクラート(technocrat) 科学
syndrome) コンピューターなどの高 度な情報機器を扱うことで起こる精神的 な失調症状。アメリカの臨床心理学者ク
者や技術者出身の管理者、行政官僚。テ クノクラシー(技術主義)の信奉者で、 行政機関の高級技術官僚の総称。科学技 術や経済運営、社会政策などの高度な技
レイグ・ブロード(C.Brod)の用語。コ ンピューターなどに適応できないために 生じるテクノ不安症と、過剰に適応しす ぎたために生じるテクノ依存症、ディス
術的専門知識を持って、政策立案や実施 に関与する官僚、専門家。 ■テクノクラシー(technocracy) 技術
プレーを長時間使用することによって発 生するVDT(Visual Display Terminal) 症候群がある。
による支配、専門技術者の支配。現代の 社会生活では、専門的知識、技術の役割 が大きくなり、知識・技術を有するもの 「テクノクラート」が、社会組織全体を
テクノ不安症は、コンピューターなど の扱いが苦手な人が無理をして操作する ためにストレスを感じて体調を崩す症 状。動悸、息切れ、肩こり、めまいなど
管理・運営する状態が生じているが、そ のような状況や考え方をテクノクラシー と言う。
の自律神経の失調や、うつ状態を引き起 こすもので、中高年ホワイトカラーに多 い。テクノ依存症は、コンピューターな
科学知識や高度の行政・管理能力を持 つ「テクノクラート」が国家や企業を管 理すべきだとする思想は、2 0 世紀前半 のアメリカで発明家のウィリアム・H・
どに没頭し過ぎたために現れる失調症状 で、コンピューターがないと不安に感じ たり、人付きあいを煩わしいと感じるよ うになる症状で、若い男性に多い。VDT
スミスによって「テクノクラシー」と名 づけられ、1 9 3 0 年代の大不況期に至っ て急激に勃興した。 ■テクノストラクチャー(technostruc-
症候群(別名テクノストレス眼症)は、 ディスプレー作業に関わる人の視覚障害 で、目の疲れやイライラを訴え、深刻な 目の病気へと発展する可能性もある。
ture) 専門家集団。アメリカの経済学 者ジョン・ケネス・ガルブレイス(1908 ∼)の用語。彼は、1967 年の著書『新し
■テクノポリス(technopolis 和) 技 術社会。高度技術集積都市。 ■テクノロジー(technology) 科学技
い産業国家』で、 「大企業が資本家によ ってではなく経営者により支配され、経 営者は個人ではなく、マネジメント・弁 護士・広報・ロビイストなどの専門家集
術。 ■テクノロジー・アセスメント(t e c h nology assessment) 科学技術がさま ざまな社会的影響(公害問題、人間疎外
団(テクノストラクチャー)になってい る」と論じた。現代社会における意思決 定過程が、高度に専門化した人々の権限 構造になっていく傾向を論じたもの。
など)をもたらすことについて、事前に 分析・評価すること。 ■テクノロジー・ハラスメント(t e c h nology harassment) テクハラ。コン
■テクノストレス症候群(technostress
ピューター操作などの苦手な人に対する 119
テ
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テ
嫌がらせ。やたらとコンピューター用語 を使うなど。若者が加害者となり、中高 年の男女が被害者となりやすい。
る。また、筋肉量の増加も促す。 ■デスベッド(death bed) 死の床。 臨終。
■デジタル音声情報システム →デイ ジー ■デジタルデバイド(digital divide) 情 報格差。情報技術を利用できる層とでき
■デニム(denim) 非常に丈夫な綾(あ や)織りの綿布。作業着・子ども服地・ ジーンズ用などに用いられる。 ■デポ剤(depot drug) 1回注射すると
ない層との、入手できる情報の量や質の 格差[国]。情報を持つ者と持たない者と の格差。一般に、情報通信技術(I T)∼
2週間以上効果が持続する抗精神病薬。 薬の飲み忘れ、飲みしぶりが防げる、薬 物の血液中濃度の日内変動がなくなる、
特にインターネット∼の恩恵を受けるこ とのできる人とできない人の間に生じる 経済格差を指す。デジタルデバイドは、 社会的・経済的に、あらゆる集団の格差
などのメリットがある。 ■デポジット(deposit) 預かり金。容 器などについて、あらかじめ支払ってお き、使用後に払い戻される料金[国] 。
を広げてしまう可能性を有しているた め、その解消に向けた適切な対処が必要 とされている。デジタルデバイドは、ア
■デ マ(Demagogie 独) デマゴギ ーの略。事実でない虚偽の情報。根拠の ない扇動的なうわさ。中傷。
メリカ商務省が1 9 9 9 年に発表した報告 書での造語。 ■デシベル(decibel) 音の強さの単位。 記号db、dB。
■デマンドバス(demand bus) 利用 者の希望に応じて、運行ルート・乗車時 間・乗降場所を決めるなど、利用者のデ マンド(需要)に応じて弾力的なサービ
■デスクプラン(desk plan) 机上の 計画。机上論。紙上の計画。実体にそぐ わない、実際の役に立たない計画。ペー パープラン。
スを行うバス。例えば、利用者が、希望 乗車時間および乗降停留所を決め、電話 やファクス、情報端末から利用申し込み を行い、予約が成立すればその利用予約
■デスクワーク(desk work) 机です る仕事。事務。 ■テストケース(test case) 先例的試
に従って運行するシステム。または、利 用者の呼び出しに応じて、バスが利用者 の所へ行き乗降するシステムなど、さま
み。先行的試行。判例となるような訴訟 事件。 ■テストステロン(t e s t o s t e r o n e) 睾 丸(こうがん)の間質細胞で造られる男
ざま。 ■デメリット(demerit) 欠点。短所。 不利なところ。具合が悪いこと。 ■デモクラシー(democracy) 民主主
性ホルモンの一種。天然に存在する物質 の中では、最も生理活性の強力な男性ホ ルモンとされており、「陰毛が生える」 「声変わりが起こる」 「睾丸や陰茎が発育
義。国民が主権を持ち、為政者と国民が 同じであるとする政治的な立場。 個人の人権(自由・平等・参政権など) を重んじながら、多数決で物事を決める
する」などの男性の二次性徴を発現させ 120
原則。
テ ■デモクラタイゼーション(democratisation) 民主化。民主主義化。 ■デュークス(DEWKS :Double Emp-
『自殺論』 (1897) 、 『宗教生活の原初形態』 (1912) ■デリケート(delicate) 繊細。微妙。
loyed With KidS) 共働きでも子ども を持つ夫婦。ちなみに、ディンクスは子 どものいない共働きの夫婦。
傷つきやすい。きゃしゃな。敏感な。 ■デリバリー(d e l i v e r y) 配達。必要 なものを必要とする人や場所などに届け ること[国] 。
■デュープロセス (due process) デュ ープロセス・オブ・ロー (due process of law)の略。適法手続。法の適正な手続。 アメリカ合衆国憲法では、法治国家にお
■デルファイ法(Delphi method) 直 感的未来予測法。多くの専門家の直感や 判断にもとづいて未来予測を行う方法。
いては何人も法の定める適正な手続きを 経由しなければ、生命・自由または財産 を奪われることはないと定めており、こ の基本原則のことをデュープロセス条項
専門家それぞれが独自の意見を出し、そ れを相互に参照しあい、再び意見を出し あう、という作業を繰り返し、意見を集 約して確度の高い将来予測を行おうとす
と呼ぶ。 ■デュシェンヌ型筋ジストロフィー症 (DuchenneMuscularDystrophy:DMD)
るもの。 ■テレビドアホン テレビ画面が付い て、来訪者を映像で確認できるインター
進行性筋ジストロフィー症の1つ。進 行性筋ジストロフィー症には、デュシェ ンヌ型、肢帯型、顔面肩甲上腕型がある が、デュシェンヌ型が最も発症頻度が高
ホン。テレビモニター付きインターホン の略称。 ■テンニース ,F.(Tennies, Ferdinand: 1855 ∼ 1936) ドイツの社会学者。人
い。幼少児期に発症し、徐々に進行し10 歳前後で歩行不能となる。以前は、成人 に達する頃に呼吸不全や心不全などで死 亡することが多かったが、最近では3 0
間の社会集団を共同社会としてのゲマイ ンシャフト(家族、村落などの本質意志 にもとづく集団形態:愛、共同、結合) と、利益社会としてのゲゼルシャフト
歳近くまで生存する人もいる。 (都市生活、会社などの選択意志にもと づく集団形態:利益、打算)に2分類し、 ■デュルケーム, È. (Durkheim, Èmile: 1 8 5 8 ∼ 1 9 1 7) フランスの社会学者。 社会の構造は歴史的に「ゲマインシャフ コントの実証主義を発展させた近代社会 学の創始者の1人で、実証的、客観的社 会学を確立した。分業・自殺・道徳・宗 教など、多様な問題の研究を行い、社会
トからゲゼルシャフトへ」移行するとし た。著:『ゲマインシャフトとゲゼルシ ャフト』 (1887) 、 『世論の批判』 (1922)
は機械的連帯から有機的連帯に発展する として、無規制な産業化に伴い、アノミ ー(無規制)と呼ばれる病理的状態が出 現しているとした。著:『社会分業論』 (1893) 、 『社会学的方法の基準』 (1895) 、 121
テ
ト
ト ■トイライブラリー(toy library) お もちゃの図書館。 ■トイレキャリー(toilet carry 和) 座面に排泄用の穴が開いた車いす。障害
メント運動の先駆者ともなった。そのた め、彼を記念した「トインビーホール」 (世界初のセツルメントハウス)が 1 8 8 4 年にロンドンに建てられた。著:『18 世
者や高齢者などの要援護者が用いるもの で、車いすごと便器をまたぐ形状になっ ていて、車いすに座ったまま便器の上に
紀イギリス産業革命講義』 (1884) ■トインビーホール(Toynbee Hall) 世界最初のセツルメントハウス。英国教
移動して排泄ができる。 ■トイレチェア(toilet chair) 座面に 排泄用の穴が開いたいす。障害者や高齢 者などの要援護者が用いるもので、いす
会司祭バーネット夫妻らによって、1884 年、ロンドンのイーストエンドに設立さ れた。セツルメント運動の先駆者であり、 若くして亡くなったトインビーを記念し
自体が便器をまたぐ形状になっている。 ■トイレトレーニング(toilet training) 幼児や障害児者、またはペットなどが、
て名づけられたもので、初代館長は、バ ーネット,S.。→バーネット,S. ■トゥレーヌ , A.( T o u r a i n e , A .: 1 9 2 5 ∼) フランスの社会学者。フランスの
適切なトイレ習慣を身につけるための練 習。トイレでの排泄場所や方法について の学習。 ■トイレ誘導(toilet training) 介護者
ト
労働・経済の社会学および現代社会論の 指導的研究者。階級闘争型の労働運動に 代わる「新しい社会運動」論の展開に貢
が要援護者をトイレに誘導し介助するこ と。トイレの習慣をつける、尿・便失禁 を防止するためなどに行う。脳血管障害 や認知症などで、尿意や便意がはっきり
献。著:『ルノー工場における労働の変 化』 (1955) 、 『脱工業化社会』 (1969) ■トータル(total) 合計。総計。全体 的。総合的。
しない場合に、介護者が時間を見計らっ て声かけを行い、トイレに誘導し排泄を 促す。
■トータルケアシステム(total care system) 社会福祉援助において、保健・ 医療・福祉の連携など、包括的な協力態
■トインビー , A.( Toynbee, Arnold: 1852 ∼ 83) イギリスの経済学者・社 会改良家。 『18 世紀イギリス産業革命講 義』で、 「産業革命」という用語を普及
勢によって、要援護者などに多面的・総 合的な援助を行うこと。 ■トータルコミュニケーション(total c o m m u n i c a t i o n) 聴覚障害者との、
させた。同時に、各地の労働者に働きか けて社会改革の実践運動も行い、貧しい 労働者を教育する社会運動であるセツル
また、聴覚障害者同士において、最も効 果的なコミュニケーション方法を選択す ること。補聴器・筆談・手話・読話・口
122
ト 話など、すべての方法のうちで、お互い の能力やその場の状況、話題などに応じ て最も適切な手段を用いてコミュニケー ションを行うこと。 ■トータルペイン(total pain) 全人的 痛み。全人的苦痛。英国の医師、シシリ ー・ソンダースが提唱した概念。身体的、
ミンが過剰に放出されると「過覚醒」の 状態になり、統合失調症の幻覚や興奮な どの症状が起きるという仮説。 ■トール,C.( Towel,C.) アメリカの 社会福祉研究者。人間の基本的な欲求の 充足が重要であるという観点から、ケー スワークの理論と実際を研究した。特に、
精神的、社会的、霊的(スピリチュアル) 痛みの総称。ソンダースは、近代ホスピ スの創設者であり、がんの痛みを「トー
ケースワークと公的扶助行政の関係にお いて、第二次世界大戦後のソーシャルワ ークの発展に貢献した。著:『コモン・
タルペイン(全人的苦痛) 」ととらえ、モ ルヒネによる緩和ケアを確立した。また、 痛みを、 ①身体的苦痛、 ②精神的苦痛 (不安、孤独感、抑うつ) 、③社会的苦痛
ヒューマン・ニーズ』 (1945) ■ドールセラピー(doll therapy) 認 知症の高齢者などが、赤ちゃん人形を世 話することにより心安らかになる療法。
(経済的負担、社会復帰への不安) 、④霊 的苦痛(スピリチュアル、ばちが当たっ た、自分の人生は無駄だった、など)の
赤ちゃん人形を抱く、話しかける、あや す、衣類を交換する、ミルクを飲ますな どの能動的行為を行うことにより、子育
てをしていた頃の自己有用感を思い出 4つに分類した。 し、幸福感や充実感を持つことができる。 ■トータルリハビリテーション(total 赤ちゃん人形によって呼び覚まされた rehabilitation) 全人間的復権。総合 的リハビリテーション。医学的、社会的、 「世話する意欲」や「愛情の記憶」が能動 教育的、職業的リハビリテーションを総 合した概念。 ■ドーナツ現象(doughnut like phenom e n o n) 都市中心部の空洞化現象。
的な行動を生み出し、他の人との会話や 笑顔を生み出し、いきいきとした表情を 取り戻していく。 ■トキソプラズマ症(toxoplasmosis)
都市中心部の居住人口が減少し、周辺部 の人口が増加する現象。ドーナツ現象の 原因は、都市中心部の地価・住宅の高騰
トキソプラズマ原虫による感染症の一種 で、人にも動物にも感染する「人畜共通 感染症」の1つ。妊娠中に感染すると、
や生活環境の悪化など。 ■ドーパミン(d o p a m i n e) 脳の神経 伝達物質。中脳の黒質でのドーパミンの 分泌が少ないか、または出ない人は、パ
胎児に影響し、流早産、網膜脈絡膜炎、 水頭症、精神・運動障害、肝脾腫などを 引き起こすことがある。トキソプラズマ 症の感染源となる虫卵(オーシスト)は、
ーキンソン病となり、種々の神経症状が 出現する。有病率は人口 1 0 万人あたり 50 ∼100 人、65 歳以上では500 人に1人 の割合。
感染したネコが、一定期間、糞と一緒に 排泄し、妊婦は感染経路となる子猫には 近づかない方がいいとされている。免疫 力の低下している人や、 過去にトキソ
■ドーパミン(dopamine)仮説 ドーパ
プラズマに感染していない女性(妊婦な 123
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ど)は、生肉を極力食さない、ガーデニ ング(庭いじり)や生肉を触った後はよ く手を洗う、猫のトイレは毎日清掃する
ら搬送できるヘリコプター。救急専用の 医療機器などを装備したヘリコプターに 救急医療の専門医および看護師が同乗
(熱湯を使用するとよい)などの注意が 必要。 ■ドクター(doctor) 医者。医師。博 士。
し、要請により救急現場に向かい、救急 現場から医療機関に搬送する間、患者へ の救命医療を行うことのできる救急専用 ヘリコプター。ドクターヘリの導入によ
■ドクターカー(doctor car) 医師お よび救急救命士、看護師などが同乗し、 適切な処置、医療を施しながら患者を搬
り、医師による速やかな救命医療の開始 と併せて、高度な医療機関への迅速な収 容が可能となり、重症救急患者の救命率
送できる救急車。心電図モニター、観血 的動脈圧測定、超音波診断装置、除細動 器などの最新医療器材を搭載し、搬送中 に高度治療を施すことができる。
の向上が期待されている。特に、山間へ き地や離島などで発生した重症救急患者 を搬送する場合などに役立つ。 ■ドクトリン(doctrine) 原則。公式
■ドクターショッピング(doctor shoppi n g) 患者がより良い医療を求めてい ろいろな医療機関を受診すること。主婦
に宣言される、政策の基本原則[国] 。 ■トグル式 車いすのブレーキの種類の 一方式。
がより安いものを買い求めてあちこちの スーパーマーケットを回る意味から来て いる。患者が医師に不信感を持つ、治療 効果に満足が得られない、より適切な治
■ドナー(d o n o r) 臓器提供者。移植 手術において臓器などを提供する人[国] 。 ■ドナーカード(donor card) 臓器提 供意思表示カード。自らの死後、臓器提
療を受けたい、などの理由による。 ■ドクターストップ(doctor stop 和) ボクシングなどの試合中に、負傷した 選手の試合続行を医師の判断で中止させ
供に同意をしたことを証する携帯用の意 思表示カード。ドナーカードは、一般に、 保健所、市役所、保健センターなどで入 手できる。
ること。患者が医師から、仕事や日常生 活に対して、ある特定の制限を加えられ ること。
■ドナーシール(donor seal 和) 臓 器提供意思表示シール。運転免許証や健 康保険証などに貼る、臓器提供を意思表
■ドクターズフィー(doctor's fee) 医 師に対する報酬。医療提供者の技術費用。 ■ドクターハラスメント(doctor harassment 和) 医師や医療従事者による
示したシール。 ■ドナーチョイス(donor choice) 使 途選択募金。寄付する側が寄附金の使い 方を指定して寄付行為を行う方式。寄付
暴言。患者に心の傷を残すような医者や 医療従事者などの暴言、態度、雰囲気。 略して、ドクハラ。 ■ドクターヘリ(doctor helicopter 和)
者にあらかじめ複数の配分先を示し、使 途を選択してもらう募金方式。 ■ドメスティックバイオレンス(D o mestic Violence: D V) 夫や恋人か
医師が同乗して、患者を治療しなが 124
らの暴力。夫や恋人など、親密な関係に
ト あるか、過去にそうであった男性から女 性に対して振るわれるさまざまな暴力行 為。肉体的暴力だけでなく、言葉の暴力、
乾式洗濯。水の代わりに有機溶剤を使っ て汚れを落とす洗濯法。色落ちや型くず れ、繊維の収縮、小じわができにくい、
性的暴力、社会的暴力 (交友の制限など) 、 物の破壊、経済的暴力(お金を渡さない) なども含まれる。DV は、直接的に暴力 を受ける女性だけでなく、その子ども達
仕上げ工程が簡単などの特徴があるが、 水溶性の汚れは落としにくく、衣類の黄 ばみの原因となる。 ■ドライシャンプー (dry shampoo) 水
にも深刻な影響を及ぼす。 ■ドライアイ症候群(dry eye syndrom) 目が乾燥する症状。涙の量が減る、涙
を使わずにシャンプーすること。かぜな どの病気で入浴できない時や、介護用と して寝たままで洗髪する場合などに用い
の働きが悪くなる、などによって目が乾 く症状で、目の表面に傷ができてしまう 病気。目の疲れやかすみ、痛みなど、不 快な目の症状は、その原因の多くがドラ
られる。ドライシャンプー剤は、液状や 泡状のものなどがある。 ■ドライスキン(dry skin) 乾燥肌。 皮脂の分泌量が少なく、乾燥しがちな肌。
イアイと言われている。目が痛くなる、 目が疲れる、まばたきが増えたりする、 などの症状が出る。パソコン使用やコン
皮脂の分泌量が少ないと、角質の水分が 逃げ、肌荒れになったり、ガサガサとけ ばだったりして、ひびやあかぎれになり
タクトレンズ使用時の目の疲れも、ドラ イアイの疑いがある。また、涙が出過ぎ るウエットタイプのドライアイも存在 し、さまざまな症状をまとめてドライア
やすく、また、小じわもできやすく、肌 のさまざまなトラブルを起こす。 ■ドライドランク(dry drunk) AA (アルコホーリクスアノニマス:匿名酒
イ症候群と呼ぶ。ドライアイの原因は、 大気汚染や空調、OA 機器の普及、また、 老化現象の一種とも考えられている。 ■ドライアイス(dry ice) 固体の二酸
害者の会)の用語の1つ。 「飲んでいない 酔っ払い」の意味。依存症者が、飲酒や 服薬を止めても、考えや行動が以前と少 しも変わらないこと。アルコール依存症
化炭素で、冷却剤として用いる。純粋な 炭酸ガスを圧縮固形化したもので、空気 中で昇華する。
者が飲まないでいる時に、苛立ち、絶望 感、攻撃性などの徴候が認められ、それ が飲酒時の徴候とよく似ていること。
■トライアッド(triad) 3者関係。3つ 1組のもの。夫と妻、母と子などのダイ アッド(2者関係)に対して、父と母と息 子、祖母と父と母などの3者関係をトラ
■ドライマウス(dry mouth) 口腔乾 燥症。口の中や喉の渇きなどの症状が現 れるもので、主にストレスや不規則な食 生活、加齢、糖尿病などの病気が原因と
イアッドと言う。 ■ドライエリア(dry area) 地下室の 採光、換気、防湿などのために、地下室 の外壁に沿って設ける空堀。
されている。軽度では、主に口の中のネ バネバ感、虫歯、歯垢や舌帯の増加など、 さらに唾液の分泌量の低下で乾きが進行 して重度になると、強い口臭、舌表面の
■ドライクリーニング(dry cleaning)
ひび割れ、割れた舌の痛み(舌痛症)で 125
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食事が摂れない摂食障害、会話時にしゃ べりづらいなどの発音障害も現れる。 ■ドライミルク(dry milk) 粉ミルク。
■トラブルメーカー(troublemaker) よくもめごとを起こす人。ごたごたの原 因になりやすい人。もめごとがあれば、
粉乳。 ■トラウマ(trauma) 心の傷。強いシ ョックによって受ける、後々まで消えな い心の傷[国]。心的外傷。精神的外傷。
多くの場合その人がからんでいるような 人のことを言う。 ■トランキライザー(tranquilizer) 精
後遺症を残すほどの激しい精神的ショッ ク。生活上のある体験を原因とする重い 心の傷。震災、交通事故、レイプや児童
神安定剤。中枢神経抑制剤の一種で、精 神的な興奮を鎮める薬剤。マイナートラ ンキライザーとメジャートランキライザ ーの2種類がある。マイナートランキラ
虐待といった強烈な体験をした場合の記 憶は、ふだんの生活上では意識していな くても時間の経過と共に変化することは なく、ずっと変わることなく保たれ、か
イザーは、抗不安薬と呼ばれる比較的弱 い精神安定剤で、デパス、セルシンなど。 眠くなることが多いため、睡眠補助剤と して使われることもある。メジャートラ
なりの時間が経過した後でも何らかの理 由で非常に生々しい形で思い出されるこ とがある。
ンキライザーは、かなり強力な向精神作 用を持つ薬で、抗精神病薬と呼ばれる。 統合失調症や睡眠薬、うつ病や神経症な
■ドラスティック(d r a s t i c) 強烈な。 過激な。徹底的な。思い切った。ドラス チック。 ■ドラッグコート(drug court) 薬物
どの薬としても使われ、作用が強い分、 副作用も強い。薬は、セレネースなど。 ■トランスアクション(transaction) 交互作用。相互作用。社会環境の中にお
裁判所。薬物治療法廷。ドラッグコート は1 9 8 9 年にアメリカ・マイアミ州に初 めて設置され、現在では全米に開設され ており、薬物関連事犯で逮捕された薬物
いては、個人、家族、小集団、コミュニ ティーなどは、単独に独立した存在では なく、相互に影響しあって存在している という概念。
依存症者に、刑事司法による処罰ではな く、トリートメント(処置、治療)を提 供することを目的としている。
■トランスジェンダー (Trans Gender: TG) 「性別違和」を感じている人。も ともとは、 「反対の性での生活を望みな
この制度は、何度、逮捕し刑務所に入 れても更生効果がないことから生み出さ れた。ドラッグ・トリートメントコート。 ■ ドラッグストア(d r u g s t o r e) 薬
がらも、性転換手術までは望まない人」 の意味であったが、広義の解釈としては、 これにトランスセクシャル(性転換手術 を望む人)・トランスベスタイト(異性
品・日用雑貨・雑誌・飲食物など、多種 多様な商品を売る店。 ■トラブルスキン(trouble skin) し わ、にきび、肌荒れ、乾燥肌、吹き出物、
装者)をも含むものとして、 「自分の身 体の性別やそれに属する社会的、文化的 性別に対して何らかの違和感や疑問感、 不快感を感じている人」のことを指して
湿疹などの症状が現れた肌。
いる。
126
ト ■トランスセクシャル(Trans Sexual: T S) 性同一性障害者の中で、特に強 く自己の解剖学上の性に対して違和感や 不快感を感じ、性転換手術を望んでいる 人、また、その手術を行った人。 ■トランスファー(t r a n s f e r) 移動さ せること。車いすからベッド、あるいは 便器などへの移動の動作。立位トランス ファーとは、片足または両足で立った姿 勢で移動を行う場合。座位トランスファ
において、傷病者の治療や搬送の優先度 を示す認識票。軽傷処置群を緑(Ⅲ)、 非緊急処置群を黄色(Ⅱ) 、最優先治療 群を赤(Ⅰ) 、死亡および不処置群を黒 (0)と分けており、災害現場などでそ れぞれの傷病者に装着する。トリアージ タッグに記載された内容は、適切な治療 を受けるための重要な情報となるもの で、用い方は、負傷者の右手首にタッグ のゴム輪を二重に巻きつける(不可能な
ーとは、座位で両手で体を持ち上げて移 動を行う場合。移行。移転。 ■トランスフェリン(Trans ferrin:Tf ) 血液検査データのうちの1つ。トラン
時は左手首→右足首→左足首→首の順) 。 タッグ用紙は3枚綴りで、1枚は災害現 場用、2枚目は搬送機関用、3枚目本体 は収容医療機関用となっている。
スフェリンの測定値は、総タンパク、ア ルブミン、プレアルブミン、ヘモグロビ ンなどと共に栄養状態の指標になる。
■トリートメント(treatment) 処遇。 処置。治療。支援対象者に対して行う処 置、処遇。支援対象者に直接働きかけて
■トランスベスタイト(transvestite) 異性の服を好んで着ること、またはそう する人。異性装指向の人。特に男性の異 性装指向の人。
行うものと、社会サービスを活用するな ど、生活環境に働きかけて行うものがあ る。処遇には、直接処遇と間接処遇、在 宅処遇と施設処遇などがある。
■トリアージ(t r i a g e) 災害発生時な どに多数の傷病者が同時に発生した場 合、傷病者の緊急度や重症度に応じて適 切な処置や搬送を行うために傷病者の治
■トリコチロマニー(trichotillomania) 抜毛癖。抜毛症。就寝中などに、自分 で自分の毛を抜いてしまい円形脱毛のよ うになるもので、円形脱毛症と間違われ
療優先順位を決定すること。限られた医 療資源で最大限の救命効果をもたらそう とするもので、死亡・重傷・中等症・軽
やすい。手の届きやすい前頭部、側頭部 から始まり、その後上や横に移動してい き、また、時には眉毛、まつげを抜くこ
症を区分できるラベル(トリアージタッ グ)を負傷者の手首などに巻き付けて分 類する。トリアージ(Triage)は、治療 (Treatment) 、搬送(Transport)と共に、
ともある。毛を抜いた時に、本人に痛み はなく、起きた時に毛を見て初めて気づ く。家族・友人・学校・職場などの生活 全般における心理的ストレスが原因とさ
災害時医療で最も重要な3つの要素(3T) の1つとなる。 ■トリアージタッグ(triage tag) ト リアージの際に用いる識別票。災害や事
れ、基本的に自然に治るが、精神的な原 因で起きる脱毛症のため、重度の場合は、 精神科の治療が必要となる。発生年齢は 幼少時に最も多く、男女間における発生
故などで、多数の傷病者が発生した場合
では女性が多い。トリコチロマニア。 127
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■トリソミー 21(trisomy 21) →ダ ウン症 ■ドリップ(d r i p) 冷凍食品が解凍さ
■トレーナー(trainer) トレーニング (練習)の指導者。調教師。競技者など の体調やコンディションを調整する人。
れる時に出る内部からの流出液。鮮魚や 鮮肉は、保存中に細胞組織が破壊され、 水分の他にドリップと言われる多量の分
■トレッカー, H . B.( T r e c k e r , H a r l e i g h B.: 1911 ∼) アメリカのグループワ ーク(集団援助)の研究者。青少年の健
解産物を排出する。特に、魚は鮮度に反 比例した量のドリップを排出する。また、 冷凍保存された魚や畜肉においても、解 凍の際に大量のドリップが排出される
全育成など社会教育の領域で行われるグ ループワークの理論化に貢献し、アメリ カグループワーカー協会会長(1 9 5 4 ∼ 55)を務め、日本のYMCA(キリスト教
が、これは冷凍時に氷の結晶が細胞を破 壊するためで、急速凍結技術が進んだ現 在でも避けられない問題となっている。 ■トリハロメタン (trihalomethane) 水
青年会)の働きにも影響を与えた。著: 『ソーシャルグループワーク――原理と 実際』 (1948) ■ドレッシングエイド(dressing aid)
道の原水に含まれる有機物と、浄水場で 消毒に用いられる塩素が反応して生成さ れる発がん性物質。その量は、有機成分
障害者の衣類着脱のための自助具(福祉 用具) 。障害のために衣類の着脱に困難 のある人が、棒の先に付いた止め具(フ
と塩素の量に比例し、それぞれの量が多 ければ多いほどトリハロメタンも多く発 生する。 ■トルク(torque) 軸の回転力。ねじ
ックなど)に衣類を引っかけて、引き上 げたり下ろしたりする。ドレッシングエ イドは、リーチャー(物をつかむ道具) よりも短めで、先端のフック部分で衣服
りモーメント。回転軸の駆動力を示す。 ■ドルフィンセラピー(dolphin therap y) イルカ介在療法。アニマルセラ ピーの一種で、イルカと一緒に泳いだり
を引っかける。 ■トレンデレンブルク(Trendelenburg) 歩行 筋ジストロフィー症、股関節手術 後、失調症などで見られる異常歩行。不
ふれあうことにより心身を癒し、自閉症 やうつ病などの症状の改善を図る心理療 法。アメリカなどで盛んに行われ、日本
安定で体幹の動揺が大きい歩行。 ■トレンド(trend) 傾向。ある方向へ 変化していく、全体的な傾向[国] 。
でも水族館などで実施されている。 ■トレーサビリティー (traceability) 履 歴管理。生産流通の履歴を管理し、追跡 できる仕組み[国]。追跡可能性。生産履
流行。ファッションなどの流行動向。 流行り。 ■トワイライトステイ(twilight stay) →トワイライトステイ事業
歴追跡。牛肉や食品を中心に、一般のメ ーカーでも、原料調達から生産、流通、 販売までのトレーサビリティーを確立 し、リスク管理を行うことが重要となっ
■トワイライトステイ事業(twilight stay work) 共働きや残業などで、帰宅 が遅い家庭の子どもを預かる子育て支援 短期利用事業。保護者が仕事などによっ
ている。
て恒常的に帰宅が夜間にわたる場合や、
128
ナ 休日に不在の場合などに、その児童を児 童福祉施設などで預かり、生活指導や食 事の提供を受けさせ、その児童および家
庭の生活の安定や、児童の福祉の向上を 図ることを目的とするもの。
ナ ■ナーシングホーム(nursing home) アメリカで発達した医療と介護を提供す る高齢者施設。日本の介護老人保健施設
スセンターは、都道府県ごとに1か所指 定されており、看護師等の就業の促進や、 看護師などの確保を図るための活動を行
や、指定介護老人福祉施設(特別養護老 人ホーム)などに相当する施設。日本で も、介護付有料老人ホームなどにおいて、 「ナーシングホーム○○」などという形
い、保健医療の向上を目指すことを目的 としている。具体的には、看護職者の再 就職に関する情報の提供、看護職者への 研修会・講習会の開催、看護に関する情
でその名称が使用されている。 ■ナース(nurse) 看護師。 ■ナースエイド(nurse aid) 看護助手。
報の提供などを行っている。 ■ナースバンク(nurse bank) 看護師 銀行。看護師不足を解消するために厚生
労働省(旧・厚生省)が設置を決め、 看護師補助員。病院などで、ベッドメー 1 9 74(昭和4 9)年に発足したが、1 9 92 キングや食事の世話などの介護業務を行 うなど、看護師の補助的な仕事をする人。 (平成4)年にナースバンクからナースセ エイド(a i d)は、助手、補助者、援助、 ンターに改組されている。 助力などの意味。 ■ナースコール(nurse call 和) 病 院の病室や、福祉施設の利用者居室など に設置されている看護師や職員などへの
■ナーバス(nervous) 傷つきやすい。 感じやすい。神経質。神経過敏。 ■ナイーブ(naive) うぶ。純真で素朴。 繊細。
連絡用呼び出しボタン。患者から、看護 師などへの緊急呼び出し装置。ボタンを 押すと、看護師詰め所(ナースステーシ
■ナイス・ハート・バザール(nice heart bazaar) 障害者製作品展示販売会。福 祉の店。障害のある人が、施設や福祉作
ョン)などの部屋のベルが鳴る。 ■ナースステーション(nurse station) 看護師詰め所。 ■ナースセンター(nurse center 和)
業所などで作った商品を販売する福祉製 品の即売会。 ■ナイチンゲール,F.(Nightingale, Florence : 1820 ∼ 1910) イギリスの看
1992(平成4)年施行の「看護師などの人 材確保の促進に関する法律」にもとづく もので、都道府県ナースセンターと、中 央ナースセンターがある。都道府県ナー
護師、統計学者、看護教育学者。看護専 門職の創立者。ドイツで看護学を修学し、 クリミア戦争の際に野戦病院で活躍し、 「クリミアの天使」と呼ばれた。帰国後、 129
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看護学校を創立し、看護組織の確立や看 護師養成に貢献、また、近代看護学や衛 生理論の確立者ともなった。著:『看護
夜間のみ患者を収容診療する医療施設。 夜間病院。通常の病院とは違い、夕方か ら診察を始める夜間外来専門病院。昼間
覚え書(Notes on Nursing) 』 、 『英国陸 軍の健康、能率および病院管理に関する 諸問題についての覚え書き』 ■ナイチンゲール記章(Florence Nigh-
は、社会の中で働いたり学校に通ったり した後、夜間は病院に帰り、医療を受け る形態などがある。 ■ナショナリズム(nationalism) 国家
tingale Medal) 顕著な功績のある看 護師などに授与される世界最高の記章。 看護活動、公衆衛生と看護教育の分野に
主義。民族主義。民族自決主義。国民主 義。国家や民族などの文化的共同体が、 自己の統一や発展、独立などを目指す思
顕著な功労のある人を顕彰する制度で、 赤十字国際会議の決議にもとづいて制定 された「F.ナイチンゲール基金」によっ て創設され、F.ナイチンゲール女史の生
想や運動。 ■ナショナルセンター 国立高度専門 医療センター 。国立がんセンター 、国 立循環器病センター 、国立精神・神経
誕100 周年を記念して1920 年に第1回の 記章が授与された。受章者は、隔年ごと に、女史の誕生日である5月12 日に赤十
センター 、国立国際医療センター 、国 立成育医療センターなどがある。 ■ナショナルトラスト(National Trust)
字国際委員会から発表され、世界で5 0 人以内の功績顕著な看護師などに授与さ れる。 ■ナイチンゲール誓詞(Nightingale's
自然保護・歴史的建造物の保存などを 目的として、1 8 9 5 年に設立されたイギ リスの環境保護団体、また、美しい自然 や歴史的建造物を保護しようとする民間
o a t h) 看護師の心得を誓詞の形にし たもの。ナイチンゲールの偉業を称え、 その教えをもとに、1893 年、アメリカ・ デトロイトの看護師学校校長夫人を委員
組織による活動のこと。日本では、 (財) 日本ナショナルトラストが1 9 6 8 年に設 立され、国民的財産である美しい自然景 観や貴重な文化財・歴史的環境を保全
長とする委員会が、 「ヒポクラテスの誓 い」にならって作成したもの。 ■ナイトイーティング症候群(night eatin-
し、活用しながら後世に継承していくこ とを目標にして活動している。 ■ナショナルミニマム(national mini-
g syndrome) 夜中に何かを食べない と眠れないと思っている人の状態。 ■ナイトケア(night care) →ナイト ケア事業
m u m) 国民の最低限度の生活水準。 国民生活の最低限保障。社会的に認めら れるものであり、国家の責任として保障 されるべき、国民の最低限度の生活水準。
■ナイトケア事業(night care work) 夜間利用型の短期入所事業。夜間の介護 が受けられない在宅の高齢者や心身障害 児(者)が、夜間だけ利用する事業。
1 9 0 1 年、イギリスのウエッブ夫妻によ り「貧民に対する生活の最低限保障」と して提唱されたのが最初。社会保障制度 の基本理念となるもので、最低賃金制度
■ナイトホスピタル(night hospital)
や生活保護制度などとして具体化されて
130
ナ いる。 ■ナチュラリゼーション (naturalization) 順化。自然化。 「その人や、そのこと
の本人達をNA(エヌエー) 、家族や友人 達をNar Ano n(ナラノン)と名づけてい る。薬物依存症者の問題で苦しんでいる
についてそうあることが自然であり、居 心地が良いと感じられるような生活の場 や、生活支援のあり方」を表す福祉理念。 ■ナチュラル(natural) 普通であるこ
家族や友人達を、同じ問題を抱えた仲間 として、理解し、勇気づけ、温かく迎え るなど、助けあい支えあっていくことを 目的としている。
と。自然・天然であること。 ■ナトリウム(Natrium 独) アルカ リ金属元素の1つ。銀白色で軟らかく、
■ナルコティクス・アノニマス(Narcotics Anonymous: N A) 回復に向か っている薬物依存者(アディクト)のた
海水や岩塩などに多く含まれる。塩化ナ トリウムが「食塩」であり、高血圧予防 のため、食塩の摂取量を日本では1日 1 0 g 以下に抑えることを推奨し、W HO
めの国際的な非営利組織。薬物依存から 回復することを目的として、定期的に開 かれる回復中の薬物依存者から成るミー ティング。どのようにして薬物なしで生
(世界保健機関)の国際高血圧学会では、 6g以下に抑えることを勧告している。 ■ナノテクノロジー(nanotechnology)
きていくか、そしてどのようにして生活 の中で中毒(アディクション)の影響か ら回復していくか、などを学ぶ。
超微細技術。非常に微細な規模で物質 を扱う技術[国] 。ナノとは、10 のマイナ ス9乗(1 0 億分の1)を意味する言葉で、 分子や原子の大きさのレベルで製品を加
■ナルコレプシー(narcolepsy) 居眠 り病。睡眠障害の1つであり、基本的な 症状は、時と場所に関係なく強い眠気が 繰り返して起こること。また、急激な情
工する技術のこと。 ■ナラティブ(narrative) 語り。物語。 ■ナラティブアプローチ(narrative appr o a c h) 利用者の語るストーリー(物
動に伴う全身の脱力発作(カタプレキシ ー) 、入眠時の幻覚、睡眠時の麻痺(金 縛り状態)などの症状もある。 ■ナルシシズム(narcissism) 自己陶
語)を通して、援助を行おうとする方法。 ナラティブは、語り、物語。 ■ナラティブセラピー(narrative thera-
酔。うぬぼれ。自己愛。自分の容姿に陶 酔し、自分自身に性的興奮を覚える状態。 水面に映った自分の美しさに恋をしたギ
p y) 物語療法。語りによって構成さ れる現実や、語りがもたらす意味を重視 する心理療法。 ■ナラノン(Nar Anon) 薬物依存症者
リシャ神話のナルキッソスに由来した言葉。 ■ナルシスト(narcist) 自分を好きな 人。自己陶酔型人間。うぬぼれ屋。ナル シシスト。
を抱える家族と友人のための自助グルー プ。家族や友人などの薬物問題で、困難 な状況に陥っている人達の集まり。 ナルコティクスアノニマス(N a r c o t i -
ナ
cs Anonymous:無名の薬物依存症者達) 131
ニ
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ニ
■ニーズ(needs) (社会的な意味での) 要求、要望、必要、需要、要請、国民の
■ニート(NEET:Not in Employment, Education or Training) 無職の若者。
求め。ニーズは、福祉保健サービスなど の必要性を量質共に示す概念で、高齢者 や障害児者およびその家族が、日々の生 活の中で「困っていること」や「望んで
若年無業者。仕事も通学もせず、職業訓 練も受けない若者。近年、日本で社会問 題化している現象。 ■ニード・オリエンテッド・アプロー
いること」を表す言葉。ニード。→ソー シャルニーズ ■ニーズ資源調整説 →レイン報告書 ■ニーズの階層(hierarchy of needs)
チ(need oriented approach) 自立的 ニーズ。在宅福祉サービスで対応するよ うに、自立するための部分的で個別的な 支援をサービス供給側に依存するニー
アメリカの心理学者マズローが提唱した 人間の欲求(ニーズ)の階層。人間の欲 求は、5段階のピラミッドのようであり、
ズ。→ニーディ・オリエンテッド・アプ ローチ ■ニーリングバス(kneeling bus) 車
底辺から始まり1段階目の欲求が満たさ れるとその上の欲求を目指すというも の。欲求5段階説。 ① 生理的欲求:食物や水を求める欲
高調整機能付きのバリアフリー仕様バ ス。バスのステップを昇降することが困 難な人でも乗降が容易に行えるよう、バ スの前部が下がり、床の高さを低くして
求、②安全の欲求:苦痛・不安・危険な どを避け、安定を求める欲求、③所属と 愛情の欲求(社会的欲求):他者との友 好・愛情関係や集団帰属の欲求、④自尊
歩道や車道に近づけられるもの。 ■ニッチ (niche) 適所。生態学的適所。 人や物が存在するのに適した場所。個人 や集団によって占められる社会的な位置
(尊敬)の欲求:業績、権威、評判など、 自己への高い評価を求める欲求、⑤自己 実現の欲求:自分の能力や可能性を発揮
づけ・立場。壁面などに設けられた飾り 用のくぼみ。隙間。隙間産業。 ■ニトログリセリン(nitroglycerin) 狭
し、創造的活動、自己の成長・発展、正 義・有意義性などを求める最上位の欲求。 ■ニーディ・オリエンテッド・アプロ ーチ(needy oriented approach) 依
心症など、虚血性心疾患の発作時に用い る薬剤。速効性の舌下錠で、発作時もし くは予感がした時に用いる。口の粘膜か らすばやく吸収され、数分で効果を発揮
存的ニーズ。施設福祉サービスで対応す るように、全面的な支援をサービス供給 側に依存するニーズ。→ニード・オリエ
する。ニトログリセリンは、心臓の動脈 や全身の血管を強力に広げ、心筋に血液 がたくさん届くようにして、狭心症状を
ンテッド・アプローチ
抑える効果を持つ。また、発作を予防す
132
ニ る目的でも貼付薬としてニトログリセリ ンが使われる。 ■ニュアンス(nuance) 微妙な差。感
1 9 3 5 年に成立した。同法によって、ア メリカでは初めての老齢年金保険制度、 失業保険制度、高齢者や要保護児童を抱
情・意味・調子などのわずかな違い。色 あい。 ■ニューカマー(newcomer) 日本に 新しくやって来た外国の人々。特に、
える生活困窮者に対する公的扶助制度な どが創設された。 社会保障法は、 「社会保障(social secur i t y) 」の用語を初めて使用したものとさ
1 9 8 0 年代後半から日本の国際化に伴っ て流入した外国人。大多数の人々は労働 を主な目的としてやって来ており、出身
れている。 ■ニューモシスチス・カリニ肺炎(pneumocystis carinii pneumonia) ニュ
国では、中国、韓国、フィリピン・タイ、 ブラジル、そしてアメリカなどから来た 人々がその大部分を占める。なお、幾世 代にもわたって日本に住んでいる韓国・
ーモシスチス・カリニという原虫による 肺炎。正常な肺では無害なまま存在する ありふれた微生物だが、がんやがんに対 する治療、エイズによって生体の防御機
朝鮮の人々は、オールドカマーと呼ばれ ている。 ■ニューステッター,W.I. (Newstetter,Wi-
能が低下した場合などに疾患を引き起こ す。ヒト免疫不全ウイルス(H I V)感染 症の患者が、エイズを発症したことを示
lber I.: 1896 ∼ 1972) 1935 年の全米 社会事業会議で、最初に集団援助技術に 関する定義を明らかにした。彼によると、 集団援助技術とは「自発的なグループ参
す最初の徴候としても見られる場合があ る。→エイズ、HIV ■ニュールック心理学(new look psychology) アメリカのブルーナー(Brun-
加を通して、個人の成長と社会適応を図 る教育的課程である」とされている。 1 9 4 0 年代のピッツバーグ大学のニュー ステッターによる定義は、 「インターグ
er, Jerome Seymour: 1915 ∼)らによ る心理学。ブルーナーは、 「主体の持つ 情動や欲求、価値観、過去経験などが、 知覚に影響を及ぼす」とするニュールッ
ループワーク説」とも呼ばれ、 「個々の 集団の成員の間に、特定の目標を目指し て相互に満足すべき関係があり、信任さ
ク心理学(ブルーナー他:1947)と呼ば れる心理学の中心的役割を果たした。 ■ニューロパチー(neuropathy) 末梢
れ、代表された成員と集団の間に密接な 関係があること」と規定している。 ■ニューディール政策(New Deal policy) アメリカ大統領フランクリン・ル
神経障害。神経炎。脳や脊髄(中枢神経) の外側の末梢神経に障害が起こるもの。 症状は、足先や指のジンジン感、しびれ 感などの知覚障害、筋力低下や麻痺まで
ーズベルトが、1929 年10 月に始まった 大恐慌対策として、1 9 3 3 年より行った 一連の経済政策。不況と失業、経済の麻 痺状態から復興するための政策で、その
の運動障害など。 ■ニューロン(neuron) 神経細胞。神 経単位。脳を構成する主役で、電気信号 を発して情報をやりとりする特殊な細
柱の1つとして社会保障法が提案され、
胞。1つの神経細胞からは、長い「軸索」 133
ニ
ニ・ヌ・ネ ネ
と、複雑に分岐した短い「樹状突起」が 伸びて、突起が別の神経細胞とつながり あい、複雑なネットワーク「神経回路」
されるべきだと述べている。具体的には、 ① 1日のノーマルなリズム、② 1週間の ノーマルなリズム、③ 1年間のノーマル
を形成している。神経細胞は、細胞体と 軸索と樹状突起で1つの単位として、 「ニ ューロン(神経単位) 」と呼ばれる。 ■ニルジェ,B.(Nirje,Bengt:1924∼)
なリズム、④ライフサイクルでのノーマ ルな経験、⑤ノーマルな要求の尊重、⑥ ノーマルな性的関係、⑦ノーマルな経済 的水準、⑧ノーマルな環境水準、の8つ。
ノーマライゼーション思想を理論化し たスウェーデン人。ニルジェは、ノーマ ライゼーションを「知的障害の人々の日
ニーリエ, B.。ニールエ, B.。 ■ニンヒズム 「必要性は理解できるが、 自分の近くでは止めてほしい」 、 「それ自
常生活の様式や条件を、社会の主流にあ る人々との標準や様式に可能な限り近づ けること」と定義し、ノーマライゼーシ ョンの8つの原則を示した。そして、こ
体は賛成だが、自分の周りでは止めてほ しい」などの意味。例えば、精神障害者 施設の建設に対する地域住民の反対運 動、学級への障害児の受け入れに対する
れらの原則が、障害者の権利として保障
親の意見など。
ヌ ■ヌードル(noodle) 麺。麺類。 ■ヌーベルバーグ(nouvell vague 仏) ヌーベルは、新しい、バーグは、波。
ゴダールやトリュフォー、アラン・レネ などの若い監督達とその作品を言う。 ■ヌーボーロマン(nouveau roman 仏)
新しく起こる文化・世相を指すが、特に、 1 9 6 0 年代後半のフランス映画における
1960 年代フランスに起こった新しい文 学。ロブ=グリエ、ビュトールなど。
ネ
ニ ヌ
■ネイバーフッドギルド(Neighborhood Guild) 1 8 8 6 年、スタントン・コ イット(Coit,S.)により、ニューヨーク
している。世界で最初のセツルメントは、 1 8 8 4 年にイギリスのロンドンに設立さ れた「トインビーホール」 。
に設立されたアメリカ最初のセツルメン トハウス。1 8 8 9 年には、ジェイン・ア ダムスがシカゴに「ハルハウス」を設立
■ネーチャー(nature) 自然。自然の 姿。天性。ネイチャー。 ■ネーチャリズム(naturism) 自然療
134
ネ 法。自然崇拝。ナチュリスム(n a t u r i s me 仏) 。 ■ネーミング(naming) 名づけ。命名。
織。共通の意識や目的を持った支援者や、 保健・医療・福祉の団体・機関などの、 利用者や支援対象者を中心とするきめ細
名前をつけること。 ■ネームバリュー(name value 和) 名前の価値。名前の重み。名前の浸透度。 知名度。
かな連携組織。 ■ネットワークづくり事業 児童厚生 施設事業の1つ。都道府県が設置する児 童厚生施設が、域内の児童館・児童セン
■ネガティブ (negative) 消極的な。否 定的な。マイナスの。ポジティブ (positive:積極的な)の反対語。ネガチブ。
ターと連携を図り、児童館活動・利用状 況など、研修、児童館の設置されていな い地域へのプレーバス(移動型児童館)
■ネグレクト(neglect) ①育児放棄: 親などが、保護者として行わなければな らない乳幼児や児童の養育を放棄するこ と。②無視:取りあわず無視すること
の巡回などにより児童健全育成の向上を 目指す事業。 ■ネブライザー(nebulizer) 薬剤用の 噴霧器。気道内の加湿や薬液投与のため
る子どもへの養育放棄、要介護高齢者に 対する介護者の介護放棄など。
に用いる吸入器具。薬液を霧状にして、 人の鼻から直接気道や肺に噴霧する治療 法に使われる装置で、喘息やアレルギー
虐待の種類は、身体的虐待、性的虐待、 ネグレクト、心理的虐待などだが、それ らは重複して起こることがある。ネグレ クトは、保護者の養育の怠慢や拒否によ
性鼻炎の治療などに用いられる。電動式 ネブライザーの種類は、圧縮空気で霧を 作る「ジェット式」 、超音波で霧を発生 させる「超音波式」 、メッシュ式などの
り健康状態を損ない、場合によっては生 命に危険を及ぼすような虐待となる。 ■ネクローシス(necrosis) 壊死。細 胞死の1つ。やけどなどの際の組織の壊
タイプがある。 ■ネフローゼ症候群(nephrosis syndrom e) 腎臓の病変により、血液中のタ ンパクが尿中に多量に排出されてしま
死のこと。 ■ネック(neck) 支障。難関。物事を 進める上で障害となること。
い、著しいむくみなどが見られる病気。 むくみが目立つのは、まぶたや手足、陰 嚢(いんのう)部などだが、症状が進む
■ネットワーキング(networking) ネ ットワークを作ること。共通の意識や目 的を持った支援者や、保健・医療・福祉 の団体・機関などが、利用者や支援対象
と腹水なども溜まる。腎臓の病気や、糖 尿病、全身性エリテマトーデスなどが原 因となる。
[国] 。養育放棄。介護放棄。養育者によ
者のニーズの充足やQOL(生活の質)の 向上のために相互に結びつき、連携する こと。ネットワークを構築・形成するこ とを言う。 ■ネットワーク(network)
網目状組 135
ネ
ノ
ノ
ノ
■ノイローゼ(Neurose 独) 神経症。 不安神経症、脅迫神経症、ヒステリー、
る社会づくり。障害者や高齢者など、社 会的に不利な立場の人も、他の人と同じ
神経衰弱などの精神的な不調。持続的な ストレスや、強烈な体験などによって精 神に異常を来たし、通常の精神状態では なくなっている状態。身体的には異常が
ように社会の中で生活し、活動すること が本来あるべき社会の姿である、という 考え方。障害者が障害を持ちながらも、 普通の市民と同じ生活ができるような環
ないのに、精神的原因によって精神や身 体にいろいろな症状が現れる。家庭不和、 職場の人間関係、失恋などの精神的な悩 みやショック、または生まれつきの素質
境づくりや、障害者や高齢者が特別な存 在ではなく、普通の人間として扱われる こと。 ノーマライゼーションは、1 9 5 0 年代
などを原因として起こり、体の不調、精 神不安、イライラ、恐怖感などの症状が 現れる。
に、デンマークの知的障害者(児)の親 の会が、巨大な知的障害者施設(コロニ ー)で多くの人権侵害が行われているこ
■ノウハウ(know how) (特別に)専 門的な知識や技術。専門的な対処法。技 術情報。 ■ノートテーキング(note taking) ノ
とを知り、その状況を改善しようという 運動を源流として始まった。その運動に 共感したバンクミケルセンは、ノーマラ イゼーションという理念を初めて提唱
ート、メモをとること。筆記をすること。 聴覚障害者への筆記援助。 ■ノーマネット(NORMANET) (財)
し、1959 年にデンマークの法律として、 ノーマライゼーションの理念を法制化さ せた。ノーマライゼーションの理論的推
日本障害者リハビリテーション協会が運 営する「障害者情報ネットワーク」 。ウ ェブサイト、メーリングリストなどを通 じて、障害を持つ人が必要とする幅広い
進者は、 「ノーマライゼーションの父」と して知られる彼の他に、スウェーデンの ニルジェ, B.なども有名。その後、1 9 6 0 年代のアメリカでは大規模収容施設とし
情報を収集・提供し、利用者同士が必要 な情報交換をするためのネットワーク。 ■ノーマライゼーション/ノーマリゼ ーション(n o r m a l i z a t i o n) 等生化、
ての「大型コロニー」を批判した脱施設 化政策が提唱された。 ノーマライゼーションの理念は、現代 の福祉政策において、最も基本的で重要
等しく生きる社会の実現。障害のある人 も、一般社会で等しく普通に生活できる ようにすること[国]。障害のある人も家
な福祉理念として尊重されており、 「障 害者基本法」や、 「障害者プラン──ノー マライゼーション7か年戦略」などに反
庭や地域で通常の生活ができるようにす
映されている。また、このような考え方
136
ノ・ハ は障害者福祉などの特定の分野に限定さ れることなく、今では広範囲の福祉の思 想として発展している。
な。普通の。 ■ノーマルスキン(normal skin) 普 通肌。 バランスのとれた最も理想的な
その発祥の地デンマークでは、ノーマ リゼーションと発音し、米英ではノーマ ライゼーションと発音する。 ■ノーマル(normal) 正常な。標準的
肌。皮脂や汗の分泌が活発な潤いのある 肌。乾いた状態の乾燥肌でも、脂(あぶ ら)っぽい状態の脂性肌でもなく、良好 な状態の肌。
ハ ■ パーキンスブレーラー(perkins brail l e) アメリカ製の点字タイプライタ
の線条体に運ばれる。線条体はドーパミ ンによって刺激されて運動を円滑に行
ーの一種。点字タイプライターは他にも、 ライトブレーラー、アポロブレーラー、 テラタイプなどがある。
う。この黒質の働きが悪くなりドーパミ ンが足りなくなって線条体が機能しなく なると、手足の震えなどのパーキンソン
■パーキンソン(Parkinson's)症候群 パーキンソン病と類似の症状を示す病気 全般を指す。パーキンソン病の症状(震 え、動作緩慢、小刻み歩行など)が、パ
病の症状が出てくる。パーキンソン病の 最初の症状は、手が震える、足が出にく くなる、手先の細かい動作がぎこちなく なることなどで、進行すると、姿勢が前
ーキンソン病以外で起こる病気の総称。 これらの病気は、パーキンソン病とは原 因や治療法、予後が異なる。 パーキンソン症候群には、薬物性パー
かがみとなり、歩行は小刻みとなる。 ■バークレイ報告(Barclay's report) 1980 年10 月、イギリス社会サービス大 臣の要請によって編成されたピーター・
キンソニズム、脳梗塞による脳血管性パ ーキンソニズム、線条体黒質変性症、シ ャイドレーガー症候群などがある。→パ
バークレイを委員長とする委員会の研究 報告書。1982 年5月に『ソーシャルワー カー:役割と任務』として発表された。
ーキンソン病 ■パーキンソン病(Parkinson's disease) 特定疾患治療研究対象疾患の1つ。 震え、動作緩慢、小刻み歩行などを主な
その内容は、コミュニティー・ソーシャ ルワークの重要性と、ソーシャルワーカ ー活動の新展開を意図したものとなって いた。
症状とする原因不明の病気。発症年齢は、 50歳代後半から60歳代が多い。発症頻 度は、男女ほぼ同数。大脳と脊髄をつな
■バージェス,E.W.(Burgess, Ernst Watson: 1886 ∼ 1966) アメリカ、シカ ゴ学派の都市社会学者。シカゴ市の都市 発展の調査研究により、都市は生態学的
ぐ中脳に黒質という部分があり、黒質で はドーパミンという物質が造られ、大脳
に同心円的な地域構造を作りだし、5つ 137
ノ ハ
ハ の層を成して発展するという「同心円地 帯理論」を提唱した。5つの層とは、 「中 央ビジネス地区→遷移地帯(空地)→労
ハ
念を用いる場合には、本人による自己決 定・自己管理ができることを前提として 「可能な限りサービス利用者本人の自己
働者住宅地帯→中流階級住宅地帯→通勤 者住居地帯」 。著:『社会学の科学入門』 (1 9 2 1)・『都市』 (1 9 25:パーク,ロバー トE.(1864∼1944)との共著)
管理のもとで、本人の自立と自己実現を 支援する介助サービス」という視点が強 調される。なお、一般的な介護(ケア) では、支援を受けて自己管理や選択を行
■バージャー病(Buerger's disease) →ビュルガー病 ■パース(perspective) (建築用語の)
うことを含む概念としてとらえる。 ■パーソナルケア(personal care) 個 人生活行動への援助。起床就寝介護、移
透視図。見取り図。 ■バーセル指数(Barthel Index:BI) バーセルインデックス。神経筋、筋骨格 系の障害者などの日常生活能力を評価
動介護、更衣介護、食事介護、入浴介護、 排泄介護その他の身体介護、理容洗髪、 話し相手など、高齢者、障害者に対する 最も基本的で普遍的なケア。
し、患者の回復状況を査定するのに用い られる指数。身辺処理や移動、排泄など が自立していない障害者(認知症や高次
■パーソナルコミュニケーション(personal communication) 個人的なコミ ュニケーション。個人と個人の間のコミ
脳機能障害は除く)の日常生活能力を評 価し、その回復状況を測るために用いら れる自立に関する簡単な指数のことで、 10 項目について総合点が100 点になるよ
ュニケーション(意思伝達行為) 。対人 的・対面的コミュニケーション。→バー バルコミュニケーション、ノンバーバル コミュニケーション、マスコミュニケー
うに設定されている。 ■パーソナリティー(personality) 人 格。個性。人間性。特性。人柄。その人 らしさ。その人の持つ行動傾向や心理的
ション ■パーソナルサービス (personal service) →パーソナル・ソーシャル・サービス ■パーソナルスペース(personal space)
特性などの総合的な人間像。 ■パーソナリティー障害(personality disorder) 人格障害。全般的な考え方や
個人空間。個人距離。身体の周囲に存 在する心理的な縄張り空間。他人に侵さ れたくない範囲。コミュニケーションを
振る舞い方の特徴が、社会規範や周囲の 一般常識からかけ離れているもので、思 春期頃から始まって生涯を通じてそれが ある状態。
とる相手に対して自分が許せる物理的な 距離。他人が近寄ってくると不快や圧迫 感・恐怖感などを感じる、身の回りの距 離のこと。
■パーソナル・アシスタント・サービス (Personal Assistant Service:PAS) 当事者主導の介助サービス。一般的な介 護(ケア)と区別して、パーソナル・ア
パーソナルスペースの研究は、アメリ カの人類学者ホール, エドワード T. によ って1960年代に始まった。 彼によると、パーソナルスペースは、
シスタント・サービス(介助)という概 138
以下のようになる。
ハ 「親密ゾーン」:50 ㎝位、恋人や家族 『行為理論と人間の条件』 、 『社会的行為 など、親しい人。 「対人的ゾーン」: 5 0 の構造』 (1 9 3 7) 、 『行為の総合理論をめ ㎝∼ 1m 位、プライベートな交友関係。 ざして』 (1951) 「社会的ゾーン」:1∼ 3m位、フォーマ ルな人間関係の相手。 ■パ ー ソ ナ ル ・ ソ ー シ ャ ル サ ー ビ ス (personal social service) 対人社会サ
■パーソン・センタード・アプローチ (Person Centered Approach:PCA) 来談者中心療法。ロジャースによって提 起されたカウンセリングの技法。最初は
ービス。対人福祉サービス。社会福祉サ ービスのうち、個人に提供される相談援 助や介護援助などの直接的なサービス。
「非指示的療法」と言われていたものが、 「来談者中心療法」となり、現在は、パ ーソン・センタード・アプローチ(PCA)
■パーソナルネットワーク (personal network) 当事者ネットワーク。利用者 ネットワーク。個人的ネットワーク。当 事者または利用者個人が構築している私
とも呼ばれている。→クライアント中心 療法 ■パーソン・ロール・コンフリクト(person role conflict) 「自分自身」と「役
的なネットワーク。 ■パーソナルヘルパー(personal helpe r) 1 9 7 7 年からデンマークで始まっ
割」との衝突。 「自分の個性や独自性(本 当の自分) 」と「役割期待(他者や社会か らの期待) 」との狭間で、衝突し、葛藤
た「オーフス制度」によるヘルパー。 「オ ーフス制度」は、デンマークで始まり、 スウェーデン・フィンランド・オラン ダ・アメリカの一部に広がった。オーフ
する状態。 ■バーチャート(bar chart) 線表。プ ロジェクトなどの工程管理、スケジュー ル管理に使われる図表。縦軸(行)に作
ス方式のヘルパーをパーソナルヘルパー (パーソナルアシスタント)と呼び、障 害者が個人的に介護してもらい、その費 用を国なり市が負担する制度。この制度
業、横軸に期間(時間、日程)を取った 表に、各作業の所要期間をそれに比例し た長さの横棒/横線で示したもの。 ■バーチャル(virtual) 仮想。現実そ
を利用することにより、24時間の介護を 連続して受けることが可能となる。→オ ーフス方式
っくりに作られ、あたかも現実の世界で あるかのような様[国] 。 ■パーティシペーション(participation)
■パーソンズ, T.(Parsons,Talcott:1902 ∼ 7 9) 第二次世界大戦後の社会学を 主導した2 0 世紀アメリカの代表的社会 学者。 『社会体系論』 (1 9 5 1)で「構造機
社会参加。主体的参加。社会参画。 関与。参画。参加。 ■パーティション(partition) 仕切り。 分割。配分。
能主義」の立場に立つ社会システム論を 展開、 『経済と社会』 (1956)で行為シス テム一般を分析するために「AGIL 図式」 を構築、 『社会類型』 (1966)でシステム
■ハート(heart) 心。心情。心臓。 ■ハート(HAART:Highly Active Antiretroviral Therapy) 抗HIV 薬による強 力な併用療法。通常3剤以上の抗HIV 剤
理論を用いて歴史を整理した。他著:
を併用する療法。H A A R T により、H I V 139
ハ
ハ
ハ
感染者の生命予後は著しく改善された が、HIV を完全に排除することは困難と されている。HAARTのキーポイントは、
。 な協力関係[国] ■パートナーシップゴール(partnership goal) 地域福祉計画の目標として、
強力な抗HIV 薬も感染者が処方通りに、 ほぼ100 %の服薬率を維持しないと薬剤 耐性がきわめて出現しやすいこと。 ■ハード(hard) 堅い。堅固。困難な。
タスクゴール(ニーズ・生活課題解決に 向けた目標) 、プロセスゴール(住民参 画による取り組みの目標) 、パートナー シップゴール(民間と行政の連携につい
きつい。厳しい。 ■ハードウエア(hardware) 土地、福 祉施設、設備、住宅、交通機関など。福
ての目標)などがある。→タスクゴール、 プロセスゴール ■パートナードッグ(partner dog 和)
祉施設などの地域の社会資源。ソフトウ エア(運営ノウハウなど)や、ヒューマ ンウエア(サービス、人材など)に対す る言葉として用いられる。
介助犬。身体(手足など)に障害があ り日常生活に不自由を来たしている人を 助けるために、専門的な訓練を受けた犬。 物を拾う、物を持ってくる、体の支え
■ハード救急 →ソフト救急/ハード救 急 ■ハードコンタクトレンズ(hard conta-
となる、ドアの開閉をする、車いすを引 っ張る、などの介助を行う。 ■ハートビル法 高齢者、身体障害者な
ct lens) 硬いプラスチックが材質のコ ンタクトレンズ。装着後に異物感がある、 小さくてほこりが入りやすい、などの欠 点もあるが、手入れが簡単で寿命が長く
どが円滑に利用できる特定建築物の建築 の促進に関する法律∼1994(平成6)年6 月 2 9 日施行。高齢者、身体障害者など が、安心して不自由なく利用できるよう
経済的。角膜にひずみのある「角膜乱視」 に、病院、劇場、百貨店、学校、共同住宅、 がある場合は、ハードコンタクトレンズ 工場、その他多数の者が利用する建築物 を使用すると乱視が矯正される。 (特定建築物)について、段差のない出入 口や自動ドア、誘導用の床材、幅の広い ■ハードスケジュール(hard schedule) 過密な予定。きついスケジュール。た いへん忙しい予定や日程。 ■パートタイマー(p a r t - t i m e r) 時間
廊下、ゆるやかな勾配の階段やスロー プ、手すり、障害者用の便所や駐車場の 設置などの努力義務または義務(2,000g
単位の勤務者。時間給の労働者。非常勤 勤務者。短時間労働者。 ■パートタイム(part-time) 時間単位 の勤務・仕事。時間給の勤務。非常勤勤
以上)を課した。また、技術的な基準と して「利用円滑化基準」と「利用円滑化 誘導基準」を設け、それらに適合する建 築物には、容積率・税制上・低利融資など
務。パート。 ■パートナー(partner) 配偶者。仲間。 仕事などの協力者。 ■パートナーシップ(partnership) 協
の特例を設けた。2006(平成18)年 12月 20日、従来のハートビル法と交通バリア フリー法(高齢者、身体障害者等の公共 交通機関を利用した移動の円滑化の促進
力関係。共同で何かを行うための、対等
に関する法律)の2つの法律を統合、整
140
ハ 備・拡充させた法律として「高齢者、障害 者等の移動等の円滑化の促進に関する法 律(バリアフリー新法) 」が施行された。
のスラム街に、世界初のセツルメントハ ウスとなるトインビーホールを建設し、 初代館長となった。→トインビーホール
■ハード福祉 人間の社会生活を支援す る施策の総称。社会福祉の理念を仕組み として整備した社会福祉制度の体系。 ■ハードル(hurdle) 妨げになるもの。
■ハーバードタンク(Hubbard tank) 温浴療法用の浴槽。寝たまま入れる理学 療法用の浴槽で、訓練士の介護で関節な どの訓練ができる。浴槽には、圧注マッ
障壁となるもの。越えなければならない 困難。 ■バートレット,H.M.(Bartlett, Harriett
サージ・気泡・渦流などが付いている。 ■ハーバーマス,J. (Habermas, J ürgen :1 9 2 9 ∼) ドイツの社会学者・哲学
M.: 1 8 9 7 ∼ 1 9 8 7) アメリカの女性 社会福祉研究者。画期的な業績として評 価されている『社会福祉実践の共通基盤』 (1970)の中で、社会福祉援助に共通する
者。ドイツ・フランクフルト学派第2世 代に位置し、批判理論を継承、発展させ た。著:『社会哲学論集―政治における 理論と実践(1・2) 』 、 『公共性の構造転
構成要素として「価値」 「知識」 「調整的 活動」の3つを挙げている。また、医療 ソーシャルワークの発展にも貢献した。
換』 、『イデオロギーとしての技術と科 学』 、 『コミュニケーション的行為の理論』 ■バーバリズム(barbarism) 野蛮な
■ハードワーカー(hard worker) 熱 心によく働く人。猛烈に仕事をする人。 ■ハードワーク(hard work) きつい 仕事。疲れる仕事。重労働。
行為や行動。無作法。 ■バーバルコミュニケーション(verbal communication) 言葉によるコミュニ ケーション。→ノンバーバルコミュニケ
■ハーネス(h a r n e s s) 能動義手用の たすき(バンド) 。義手を身体に固定・ 懸垂し、ケーブルを通じてフック(手先 具)を動かすためのバンド。能動義手で
ーション ■ハーブ(herb) 植物の中の香草、薬 草、香味・風味用植物。薬効や効能など の成分を含む植物。ショウガやニンニク、
は、肩周辺のわずかな動きで、ハーネス からケーブルを通じてバッグを持った り、物をつまんだりすることができるが、
各種スパイスや香味野菜なども含まれ る。ハーブは、薬用・料理用・染色用な どに利用される。
ハーネスが体に窮屈であったり、また、 操作には訓練が必要となる。 ■バーネット,S.A.(Barnett,Samuel Augustus : 1844 ∼ 1913) イギリス国教
■ハーフウエーハウス(half way house) 中間施設。病院などから、家庭、地域 をつなぐ中間施設。老人医療や精神医療 で、退院が可能になった患者を過渡的に
会司祭。キリスト教社会主義者。セツル メント運動を展開し、セツルメントの国 際的発展に尽くした。トインビーに大き な影響を与えたことで知られ、トインビ
受け入れ、家庭や社会に復帰・適応する ためのリハビリテーションや看護・介 護、日常生活上のケア、精神的援助など を行う施設。入所施設だけでなく、一定
ーの功績を讚えて、1 8 8 4 年、ロンドン
期間継続して通所する通所施設も含めら 141
ハ
ハ
ハ
れる。1 9 5 0 年代以降の英米における精 神障害者の脱施設化のもとで造られたハ ーフウエーハウスが原型とされている。
ワーカビリティーの3つの要素として、 ①動機づけ(Motivation) 、②能力(Capacity) 、③機会(Opportunity)を挙げてお
日本では、老人保健施設、精神障害者生 活訓練施設、障害者福祉ホーム、グルー プホームなどがそれらに該当する性格の 施設とされる。
り、 「MCOモデル」と呼ばれている。 ■バーンアウト(burnout) 燃え尽き。 →バーンアウトシンドローム ■バーンアウトシンドローム(burnout
■パーマネントプランニング(p e r m a nent planning) 家庭での生活の維持 が困難な「要養護児童」に対し、養子縁
syndrome) 燃え尽き症候群。頑張り 過ぎて体力や精神力を消耗し、何もでき ないような脱力感・無力感に襲われてし
組み・法的後見人を短期間で措置し、永 続的な家庭環境を保障しようとする処遇 計画。 ■パームプリンティング(palm printi-
まった状態。慢性的なモチベーションの 低下で倦怠感や抑うつ感に襲われるこ と。特に、教育・福祉・医療などの対人 サービスに携わる人に多く見られる傾向
n g) 視覚障害者向けのコミュニケー ション手段の1つ。視覚障害者の手のひ らに「ひらがな」や「カタカナ」などの文
がある。 ■パ イ(pie) 利益や経費などの全体、 総額。また、その取り分。国民経済の規
字を書いて伝える。 ■ パールマン , H . H ( . Perlman,Helen Harris : 1905 ∼) アメリカの女性社 会福祉学者。ケースワーク(個別援助)
模を洋菓子パイの大きさに例え、1 9 6 0 年代までの先進諸国では、経済成長が国 民の生活水準を向上させ、福祉を増大さ せるという「パイの論理」が信じられて
の研究教育により、社会福祉援助理論の 発展に貢献した。著書『ソーシャルケー スワーク:問題解決の過程』 (1957)の中 で、個別援助技術を、 「個別援助技術は、
いたが、高度経済成長に伴うさまざまな 歪みによって、やがて「成長と福祉の乖 離」が言われるようになった。 ■ハイEE(high EE) 高EE。 「批判的、
個人が社会的に機能する際に出会う問題 に、より効果的に対応できるよう、ある 人間関係機関によって用いられる1つの
敵意、情緒的な過度の巻き込まれ」など の感情表出が高い状態。統合失調症の患 者において、家族がこのような状況であ
過程である」と定義し、それを構成する 4つの基本的要素として、①人(Person) 、 ②問題(Problem) 、③場所(Place) 、④ 過程(Prosess)の4つを挙げている。こ
ると病気の再発率を高めることが報告さ れている。 ■バイオエシックス(bioethics) 生命 倫理。生命倫理学。 「バイオエシックス
の構成要素は「4つのP」と呼ばれている。 さらに、サービスを利用して問題解決 に取り組む利用者の力を表現するために 「ワーカビリティー」 (workability)とい
とは、医療や生命科学に関する倫理的、 哲学的、社会的問題や、それに関連する 問題をめぐり学際的に研究する学問であ る」 (1992 年10 月、国際バイオエシック
う合成語(work +ability)を造り、その
ス学会設立記念世界大会総会における定
142
ハ 義) 。脳死、臓器移植、末期医療などを 含む生命に関する倫理上の問題を研究す る学際的な分野。
槽などを設置するのがむずかしい山岳地 帯や河川公園、キャンプ場、ゴルフ場な どで導入されている。コンポストトイレ。
医療・看護の現場における諸問題を、 「患者中心」という視点で考え、実践し ようとするもので、同時に、医療・看護 の現場に止まらず、広く人間の生命を視
■パイオニア(pioneer) 先駆け。先駆 者。開拓者。率先する者。先駆的な人物。 草分け。 ■バイオフィードバック(biofeedback)
野において倫理的考え方を進めようとし ている。遺伝子診断や遺伝子治療、出生 前診断などの課題、医療における患者の
従来、制御することが困難であると考 えられてきた体内の自律神経系や内分泌 機能などの諸機能について、人の体内状
権利や医師と患者との関係、医療の公平 性と公共性・経済性などの課題、ホスピ スや在宅ケア、事前指定などに関わる課 題など。
態を工学的に測定した情報として伝達 し、学習・訓練を重ねることによって意 識的に調節することを可能とする技術や 現象。筋電図や脳波、皮膚温などの情報
■バイオセーフティー(biosafety) 病 原微生物の安全な取り扱い。遺伝子組み 換え体の安全性。生物学的研究における
が、画像や音で自身が意識できるように 呈示され、その変化を見ながら心を落ち 着かせ、体をリラックスさせる訓練がバ
安全性のこと。 ■バイオセーフティー議定書 →カル タヘナバイオセーフティー議定書 ■バイオテクノロジー(biotechnology)
イオフィードバック法となる。バイオフ ィードバックは、頭痛、気管支喘息、高 血圧、不整脈、手足の冷え、過敏性腸症 候群、円形脱毛症、 自律神経失調状態
生命工学。生物の機能を工学的に応用 した研究や技術[国] 。生物工学。バイオ ロジー(生物学)とテクノロジー(技術) の合成語。バイオ。生物の持っている働
など、種々の治療や予防に用いられてい る。また、脳血管障害後のリハビリテ− ションや失禁予防などにも有用とされて いる。
きを人間の生活に役立て、有効に活用す る技術。醸造、発酵の分野、再生医学や 創薬、農作物の品種改良などのさまざま
■バイオフィードバック法(biofeedback training) 筋電図や脳波、皮膚温な どの情報を本人に知らせる(フィードバ
な技術。昔から行われている作物の「栽 培・育種」や発酵食品などもバイオテク ノロジーとなる。 ■バイオトイレ(bio toilet) 微生物の
ックする)ことで、それを自分でコント ロールしていくことを学ぶ訓練法。 ■バイオプシー(biopsy) 生検。生検 組織診断。胃や大腸、肝臓、前立腺など
働きにより、排泄物を処理するトイレ。 おがくずなどで繁殖した微生物が、排泄 物を餌として取り込み、水や炭酸ガスな どに分解してほとんど消滅させる。下水
の病変部の組織を採取して顕微鏡観察を 行い、診断を確定する検査。がんなどの 診断に用いられる。 ■バイオマス(b i o m a s s) 生物由来資
設備を必要としないので、下水道や浄化
源。エネルギーなどとして利用すること 143
ハ
ハ ができる、生物に由来する資源[国] 。 「バイオ(b i o =生物、生物資源)」と 「マス(mass =量) 」から成る言葉。再生
ハ
と) 、④意図的な感情表出の原則(気持ち や感情を自由に表出できるように配慮す ること) 、⑤制御された情緒的関与の原
可能な、生物由来の有機性資源で化石資 則(自分自身の感情を制御し客観的態度 源を除いたもの。生物由来の物質、食料 で接すること) 、⑥非審判的態度の原則 や資材、燃料、資源。具体的には、木質 (支援者自身の価値観で相手を評価し判 バイオマス(森林資源) 、家畜の糞尿、 断しないこと) 、⑦秘密保持の原則(秘密 生ゴミ、食品工場から出る廃棄物、草・ 剪定枝、古紙、食用油など。 ■バイオメトリクス(biometrics) 人
を守り個人情報を漏らさないこと) 。→ バイステック,F. P. ■バイセクシュアル(bisexual) 両性
間の身体の生物的な特徴を認識して、本 人かどうかを照合する認証方法。指紋・ 声紋・網膜・静脈などにより識別する。 印鑑・暗証番号・I D カードなどに代わ
愛者。 ■バイタルサイン(vital sign) 生命徴 候として全身状態を把握する最も基本的 な身体的サイン。具体的には、脈拍(心
るものとして、防犯対策や銀行などで実 用化されている。 ■バイオリズム(biorhythm) 生物リ
臓の鼓動) 、呼吸数、体温、血圧。成人 におけるバイタルサインの正常値の目安 は、体温は3 6 ∼ 3 7 ℃、脈拍は 6 0 ∼ 8 0
ズム。生体活動周期。生体に生得的(生 まれながら)に備わっている生活リズム。 人間の場合、身体(2 3 日周期)・感情 (28 日周期)・知性(33 日周期)の3つの
回/分、血圧は 1 0 0 ∼ 1 3 0 / 6 0 ∼ 8 5、 呼吸数は16∼20回/分位とされている。 ■ハイドロセラピー(hydrotherapy) 水療法。水(すい)治療法。水中理学運
リズムの波があると言われている。 ■バイステック,F. P.(Biestek,Felix Paul : 1921 ∼) アメリカの社会福祉学 者。利用者と援助者との個別援助におけ
動療法。水や温水を利用して外傷や機能 障害の回復などを図る治療法。 ■ハイパーサーミア(hyperthermia) 温熱療法。狭い意味では、がんに対する
る最も基本的な原則として、 「バイステ ックの7原則」が有名。著:『ケースワ ークの原則』 (1 9 5 7) →バイステック
温熱療法を指す。通常は40 ∼45 ℃程度 の温度を使う治療を意味するが、ラジオ 波(RF 波)やマイクロ波を使った高い温
の7原則 ■バイステックの 7 原則 バイステッ クが示した個別援助における援助関係の 基本原則。①個別化の原則(一人ひとり
度(70 ℃∼)での治療も含まれる。がん 治療以外でも前立腺肥大症のような良性 疾患の一部でも有効。外科治療、化学療 法、放射線療法に続く第4のがん治療法
違う人格を持つ個人として対応するこ と) 、②受容の原則(相手の感情や価値観 などをあるがままに認め受け入れるこ と) 、③自己決定の原則(自分自身で選択
と言われ、最近、第5の免疫療法と共に 注目されている。 ■ハイパーレキシア(hyperlexia) 過 読症。 「自閉症スペクトル」に付随する
や意思決定ができるように支援するこ
ことの多い言語学習障害。文字や数字に
144
ハ 強い興味があり、年令には不相応の早熟 な読字能力を発揮する症状。ただし、文 章や話し言葉の理解は非常に劣り、社会 的に適切な人間関係を持つための習熟な どには欠けている。 ■ハイブリッド(hybrid) 複合型。異 種のもの同士が組み合わされて、新しい
■ハイリスク児 「生命の危険性や障害 の残る危険性が高く、特別な養護・観察 を必要とする新生児」、さらに進めて、 「発育・発達過程において何らかの問題 が生じる可能性がある児、また、発育支 援が必要となる子ども」までを含める概
ものができること。また、新しくできた もの[国] 。 ■ハイブリッドカー(hybrid car) エン
念もある。 「母体の疾患、異常や妊娠・分娩に伴 う合併症、あるいは、新生児の疾病異常 によって児の生命に対する危険度が高
ジンとモーターの2つの動力源で走行す る自動車。ガソリン車と電気自動車を組 み合わせたもので、燃費の大幅な向上や 排ガス対策など、相互の利点を活かした
く、たとえ生存しても後に高度の心身障 害を残す可能性の大きい新生児」のこと で、例えば、未熟児・巨大児など。 ■バイリンガル(b i l i n g u a l) 2か国語
ものとなっている。 ■バイブル(Bible) 聖書。もともとの 意味は、キリスト教の聖典として神の言
を話せること。2か国語を使用する人。 ■ハイレベル (high level) 水準が高い。 高い水準。高いレベル。
葉を書き記した書物(聖書)のことであ るが、 「絶対的に権威のある書物」 、 「必 読書」 、 「人生の指針となる本」などの意 味で使う。
■ハイローベッド(high low bed) ベッ ドの高さを変えられる介護用ベッド。ベ ッド自体の高さを自由に調節できるもの で、体位交換や清拭などの介護の場合は
■ハイムリッヒ法(Heimlich method) 誤嚥した場合や、咽頭に残留した食物 (異物)を除去する方法。大きな塊が咽 頭や気管を塞いで窒息した時などに用い
高く、利用者がベッドから下りる場合は 低くなるなど、利用者と介護者のそれぞ れに配慮された設計となっている。 ■ハインリッヒの法則 アメリカの技
る方法で、①誤嚥者の背部に回り、両腕 で患者の腹部を抱きかかえ、②片方の手 を握りこぶしにして、もう一方の手を重
師ハインリッヒが発表した法則。 「1: 29 :300 の法則」とも言われ、労働災害 の発生確率を分析したもの。 「重大災害
ねて握り、上腹部(胃のあたり)に置く。 前上方へ引き寄せて腹部に圧を加え、横 隔膜を押し上げる。④それによって胸腔
を1とすると、軽傷の事故が29、そして 無傷災害は 3 0 0 になる」というもので、 「1件の重大災害(死亡・重傷)が発生す る背景には、29 件の軽災害と300 件のヒ
内圧を高めて気道内圧を上げ、気道を塞 いでいる異物を除去する。特に、幼児な どには、力を入れ過ぎると腹部臓器を損 傷する恐れがあるので、注意する必要が
ヤリハットがある」ということ。 ヒヤリハットを繰り返していると、い つ一気に重大災害や事故につながるかも しれない。
③両手をしっかり握り、素早く力強く手
ある。
いつやって来るかわからない事故を未 145
ハ
ハ
ハ
然に防ぐには、不安全な状態や行為を認 識し、ヒヤリハットの段階で適切な対策 を考え、実行していくことが重要である
な車いす。腰かけ式うば車。折りたたみ 式うば車。 ■ハザードマップ(hazard map) 災害
という警告。→ヒヤリハット ■ハウスアダプテーション(house adap t a t i o n) 住宅改造。住宅適応。高齢 者や障害者の状況に応じて、住みやすい
予測地図、防災地図。防災を目的に、災 害に遭う地域を予測し表示した地図[国] 。 ■バズセッション(buzz session) 討 議法の一種。グループによる話しあいに
住環境づくりを行うこと。既存住宅の増 改築や改修・改善、新築・転居なども含 まれる。
よってアイデアを出すための1つの方 法。出席者をいくつかの小グループに分 け、ある課題に沿って短時間自由に話し
■ハウスキーパー(housekeeper) 主 婦。家政婦。部屋の掃除や洗濯などの家 事全般を行う人、またはそれをサービス として提供する人。住宅や事務所などの
あいをしてもらい、それを各グループで まとめ、全体で発表して討論する、もし くは、小グループの代表者が結論を持ち 寄って意見をまとめるもの。6名程度の
管理人。 ■パウチ(pouch) 人口肛門や膀胱な どのストーマから排泄される便や尿を受
小グループに分け、6分程度話しあうこ とから、六六式討議法とも言われる。バ ズとは蜂がブンブン言う羽音のことで、
ける袋。腹部に貼り付けて、便や尿を溜 めるための袋で、原則としてビニールで 作られており、内容物が漏れないように なっている。小袋。→ストーマ
出席者がワイワイ言いながら自分の意見 を出しあうことを指す。 ■バスボード(bath board) 福祉用具 の入浴補助用具。浴槽の上に置き、腰か
■バウチャー制度(Voucher system) 教育や福祉などの公的サービスを提供す る国や自治体が、利用者に事前に利用券 を配ることにより、利用者が主体的にサ
けながら浴槽へ出入りする動作を補助す る板。障害者や高齢者の入浴を補助する ために浴槽の上にかける板。 ■バタードウーマン(battered woman)
ービスを選択して利用できる制度。教育 のバウチャー制度とは、学齢期の子ども の保護者に、学校でかかる授業料を教育
被虐待女性。ドメスティックバイオレ ンスにおける被害者女性。DV で暴力を 振るわれる者。バタードウーマンには、
クーポン券のような形で配り、入学する 際に学校にその券を持って行くことによ り、指定された範囲の学校であればその 額面分の授業料が免除となるシステム。
焦燥、不安、暴力に関連することへの強 い恐怖、感情麻痺、自己決定力の欠如、 怒りに対する強い抑制、厳しい自己評価、 自尊心の低下、自傷行為、アルコール依
選択できる学校は学校区内の公立校であ ったり、私立校を含めたものであったり する。公的なサービスに競争原理を持ち 込もうとする考え方。
存などの共通した特徴があり、これら一 連の情緒的・行動的特徴は、男性による 暴力ストレスによって引き起こされた PTSDと言われている。→バタラー
■バギー(b u g g y)
■パターナリズム(paternalism) 保護
146
障害児者用の特殊
ハ 主義。父親的温情主義。父権主義。温情 主義。父と子のような保護・支配の関係。 「親が子を愛するように面倒を見る」と
る部分。 ■パッケージ(p a c k a g e) ひとまとめ になったもの。一括になったもの。包装。
いう意味。パターナリズムは、 「当人の 利益のためには、当人の意志に関わりな く、当人に代わって第三者が意思決定を する」という、保護・干渉・統制関係が
■パッケージ・オブ・ケア(package of care) 組み合わせて提供される一連の ケアサービス。 ■パッシブソーラーハウス(passive so-
成立する支配パターンであることから、 近年の「利用者と援助者は対等」である という考え方の浸透と共に、医療や福祉
lar house) 太陽熱を利用する間取り や構造にしたソーラーハウス。アクティ ブソーラーハウスがソーラーシステムの
の現場ではあってはならない批判的用語 として用いられている。→インフォーム ド・コンセント ■パターン(pattern) 型。形態。類型。
設備機械への依存度が大きい住宅である の対し、パッシブソーラーハウスは、設 備機械への依存を極力排し、あくまで建 築的手法によってソーラーシステムを実
見本。 ■バタ屋 街頭で、使えそうな価値のあ るゴミを拾って歩き、それを売って生活
現しようとする住宅となっている。 アクティブソーラーハウスが、より人 工的(機械的)なソーラーシステムであ
していた人達。 ■バタラー(batterer) 暴力的配偶者。 ドメスティックバイオレンスの加害者男 性。DV で暴力を振るう者。→バタード
るのに対し、パッシブソーラーハウスは、 より自然なソーラーシステムを指向して いる。 ■バッシング(bashing) 叩くこと。手
ウーマン ■バックアップ(backup) ①支援:他 人の行動を、後楯となって支援すること。 ②控え:事故に備えて控えを作ること。
厳しい批判や非難。 ■ハッチ(hatch) 台所と食堂の間に設 けられた物を出し入れできる間仕切り。 ■ハッチ記号 建築図面などにおけるハ
また、その控え[国] 。 ①後援。後楯となって応援すること。 ②コンピューターで、破損やウイルスな
ッチングを表す。一般に45°の細線を平 行に引くもので、この際、異なる部材が ある場合は、線の向きを変える。
どの事故に備えてプログラムやデータの 入ったディスクの複製を取って保存して おくこと。また、保存されたデータ自体 をバックアップと呼ぶ。
■ハッチング 建築図面などで、切断面 などを明示するために用いる線。一般的 には、細い実線を用い、斜線で表示する。 ■バッティング(butting) 複数の日程
■バックオフィス(back office) 事務 管理部門。前面に出ることなく後方で事 務や管理業務を行う部門[国] 。 ■バックレスト(backrest) 車いすの
や予定がかちあうこと。 ■パッティング(patting) 軽く叩くこ と。 ■パトライト(patlight 和) 危険や
背もたれの部分。いすなどの背中が当た
非常事態発生を視覚に訴えて知らせる回 147
ハ
ハ
ハ
転灯。点灯したライトがくるくる回り、 注意を促す警告燈。聴覚障害者に、電話 や来客、または火事などの危険を知らせ
→ハーバーマス, J. ■ハビタット(habitat) 居住環境。生 息場所。生息環境。
る回転灯。 ■バトンタッチ(baton touch 和) 仕 事などの引き継ぎ。 ■パニック(panic) ①突然に精神的な
■ハビリテーション(habilitation) 障 害児を対象とするリハビリテーション。 障害児者が、身辺のニーズや環境への適 応をより効果的にできるように、生活行
混乱状態に陥ること。いっぱいになった 気持ちや苦しさ、おびえなどで感情が極 端に不安定になること。極度に狼狽し焦
動・態度・技能などを習得し、身体的・ 精神的、社会的発達を促進していくこと。 ハビリテーションとは、 「適合化させる」
ること。突然の恐怖。②経済恐慌。 ■パニック障害(panic disorder) 身 体的には異常がないにもかかわらず、突 然に、めまい、心悸亢進、呼吸困難など
という意味で、リハビリテーション概念 の範疇に入る。→リハビリテーション ■ハプニング(happening) 予想外の 出来事。偶発的出来事。思いがけない出
の症状や、激しい不安が発作的に起こる 不安障害の一種。 呼吸器系、心血管系の症状が現れるこ
来事。 ■パブリシティー(publicity) マスメ ディアに情報や記事を提供する活動。記
とが多く、心臓発作や脳卒中と間違う場 合が多い。実際には危機ではないにもか かわらず、脳が幻の危機を感知して発作 が起こる病気で、息苦しくなる、汗が激
者会見、資料配布、行事通知などの方法 による広報活動。 ■パブリック・インボルブメント(public involvement) 住民参画。行政によ
しく出る、体が震える、心臓が速く打ち、 胸が痛くなるなどの症状が急に出て、電 車やバスの中で、人ごみの中でなど、い つも決まった場所で発作が起こりやすい
る計画の策定を、住民や市民の参加を積 極的に募って行うこと[国] 。 ■パブリックコメント(public comment) 意見公募。行政による施策を原案
人もいる。 ■パネラー (paneler 和) パネリスト。 パネルディスカッション、シンポジウム
段階で公表し、市民一般から意見を募り、 その上で意志決定を行う手続き[国]。国 などの行政体が、法律等規制の制定、改
などの講師や発表者、問題提起者。 ■パネリスト(panelist) →パネラー ■パネルディスカッション(panel disc u s s i o n) 公開討論会の1つの形式。
廃や、それに係る政令、省令などを定め る際に、その案を一般に公表して、広く コメントを求める制度。現在では、国や 地方自治体などのさまざまな行政体によ
あらかじめテーマと数名のパネリスト (発表者)を決め、パネリストの発表や 討議の後に、聴衆も質問などを通じて参 加する討論会。 ■ハバーマス,J. (Habermas, J.:1929∼) 148
る政策決定における意見募集の手法とし て、広く用いられつつある。 ■パブリックスペース(public space) ①共用空間。プライベートスペース(私 的空間)に対応する言葉で、居間、食堂、
ハ 娯楽室など、複数の人間が利用する空間 を指す。②公共空間。不特定多数の人間 が利用する空間を指す。集合住宅におけ
■バラエティー(variety) 多様である こと。変化があること。 ■パラサイコロジー(parapsychology)
る通路や、ホテルのロビーなど、外部の 人間でも自由に出入りできる場所など。 ■パブロフ ,I .P.(Pavlov,Ivan Petrovich : 1 8 4 9 ∼ 1 9 3 6) ロシアの生理学者。
超心理学。念力やテレパシー、透視、 予知など、科学的方法では理解できない 非科学的現象を心理学的に研究する学
「パブロフの犬」で知られ、 「犬にエサを 与える時に、必ずベルを鳴らしたところ、 餌がなくてもベルを鳴らすだけで犬がよ
問。パラサイコロジーという名前は、ア メリカのデューク大学のジョセフ・バン クス・ラインが命名した。 ■パラサイトシングル(parasite single
だれを垂らすようになった」という世界 的に有名な、動物の高次神経のいわゆる 「条件反射」を発見し、 「古典的条件づけ (レスポンデント条件づけ) 」と呼ばれて
和) 親と同居する独身者。親と同居し、 住居や家事、経済的援助などを親に依存 する未婚者。食事、洗濯、税金などの支 払いも親に任せ、親に依存して自由な生
いる。晩年には睡眠、本能、神経症の研 究を進めた。1 9 0 4 年、消化生理学の研 究でノーベル生理学医学賞受賞。著:
活をエンジョイしている独身者。パラサ イトシングルの増加が、未婚化、晩婚化、 少子化の要因の1つとなっている。para-
『消化腺の研究』 (1897) 、 『動物の高次神 経活動の客観的研究の 2 0 年の経験』 (1923) 、 『大脳半球の機能に関する講議』 (1927) →レスポンデント条件づけ
site は寄生。1997(平成 9)年、社会学者 山田昌弘の用語。 ■パラチフス(Paratyphus 独) 法定 伝染病の1つ。パラチフスA菌の感染に
■パブロフのレスポンデント条件づけ →パブロフ,I.P. ■ハマダラカ 熱帯・亜熱帯地方特有の 熱病であるマラリアを媒介する蚊。
よって起こる全身性疾患。7∼14 日の潜 伏期間の後に 3 8 ℃以上の高熱が続く。 徐脈、脾腫、便秘、下痢などの症状が出 る。症状は腸チフスに似ているが、腸チ
■ハミルトン, G.(H a m i l t o n , G o r d o n : 1892 ∼ 1967) アメリカの女性社会福 祉研究者。診断主義ケースワークの理論
フスよりも軽症の場合が多い。 ■パラノイア(p a r a n o i a) 精神病の1 つ。妄想症。偏執病。偏執的となり、妄
的体系化に貢献した。著:『ケースワー クの理論と実際』 (1 9 4 0、1 9 5 1 改訂)、 『児童ケースワークと心理療法』 (1947) ■ハミルトンうつ病評価尺度(The Ha-
想が見られる。不合理で誤った考えに囚 われるが論理は一貫しており、行動・思 考などの秩序も保たれ、人格の荒廃も来 たさない。妄想には、被害妄想、関係妄
milton Rating Scale for Depression : HAM-D) ハミルトン(Hamilton,M.) が開発した、うつ病の客観的評価尺度。 質問票を使用してうつ病の程度を測る標
想、嫉妬妄想などがある。 ■パラフィン浴(paraffin bath) 温熱 療法の1つ。医療用パラフィンを加熱溶 解し、その中に手などの患部を出し入れ
準的な方法。
して固まらせ、バスタオルなどにくるん 149
ハ
ハ
ハ
で保温するもの。温めることによって、 痛みを和らげ、リラックスさせる、血行 を良くするなどの効果がある。リウマチ
害者スポーツ大会」 。英国の医師の提唱 で始まり、1960 年のローマ大会(夏期大 会)より原則としてオリンピックと同じ
や手の拘縮時の可動域訓練の準備などに 用いられる。 ■パラフレニー(p a r a p h r e n i a) 統合 失調症の妄想型の1つ。妄想はあっても
開催国で開催され、1 9 7 6 年から冬季大 会も始まった。1985 年に「パラリンピッ ク」という大会名が正式名称となり、 「もうひとつのオリンピック」とも呼ば
人格崩壊をほとんど示さないもの。クレ ペリンによって提唱された病型で、症状 は、妄想・幻覚などの陽性症状が目立ち、
れている。 ■バランス反応(balance reaction) 姿 勢反射。自らの姿勢を維持しようとする
感覚鈍麻・意欲低下などの陰性症状はあ まりない。妄想は被害妄想が主だが、経 過と共に次第に発展することがある。 ■バラマキ福祉 昭和4 0 年代後半の福
生体の姿勢保持機構。 ■バリアー(barrier) 障壁。障害。防 壁。 ■パリアティブケア(palliative care)
祉行政に対する批判的政策用語。高度経 済成長下における税の自然増収による財 政力の豊かさが背景となり、場あたり的
緩和ケア。がんの末期患者などに対し、 治癒目的だけでなく、痛みや苦しみを緩 和するなど、QOL(生活の質)に配慮し
な福祉施策が実施されたこと。国の制度 ではなく、自治体が独自に見舞金や祝い 品などの金品給付を行った福祉施策。 ■パラメディカルスタッフ(paramedi-
た対応を行うこと。 ■バリアフリー(barrier-free) 障壁な し。体の不自由な人でも支障なく活動で きるような生活環境[国] 。
cal staff) 医師、歯科医師以外の医療 無障壁。障壁除去。障壁解消。共生 従事者。看護師、薬剤師、歯科衛生士、 (バリアフリー) 。障害者や高齢者など、 理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、 障害のある人が社会生活をしていく上で 診療放射線技師、言語聴覚士、義肢装具 障壁(バリアー)となるものを除去する 士など。以前はパラメディカルスタッフ という意味。1974(昭和49)年に国連障 と呼ばれたが、 「横から補助する(パラ) 」 害者生活環境専門家会議から出された の意味があり、現在は「共に働く(コ) 」 「バリアフリーデザイン」という報告書 の意味でコメディカル(comedical)スタ ッフが用いられることが多い。 ■パラメディック(paramedic) アメ リカの救急医療の専門家。医療補助員
から、この言葉が使用されるようになっ た。もともとは、段差の解消など、物理 的障壁の除去という意味あいが強かった が、現在では、障害のある人だけでなく、
(=パラメディカルスタッフ) 。→パラメ ディカルスタッフ ■パラリンピック(Paralympics) 4年 に1度、オリンピックと同じ開催地で、
すべての人の社会参加を困難にしてい る、物理的、社会的、制度的、心理的な すべての面での障壁の除去という意味で 用いられている。具体的には、次の4つ
オリンピックの直後に開かれる「国際障
のバリアーが指摘されている。①物理的
150
ハ なバリアー(歩道の段差、車いす使用者 の通行を妨げる障害物や幅員の狭さ、乗 降口や出入口の段差など) 、②制度的な
■バリアフリーデザイン(barrier-free d e s i g n) バリアフリーに配慮された 設計。→バリアフリー、バリアフリーデ
バリアー(障害を理由にした資格・免許 などの付与の制限、盲導犬お断りの施設 など) 、③文化・情報面でのバリアー(音 声案内、点字、手話通訳、字幕放送、わ
ザインリポート ■バ リ ア フ リ ー デ ザ イ ン 基 準 1 9 61 (昭和36)年に全米建築基準協会(ANSI)
かりやすい表示の欠如など) 、④意識上 のバリアー(差別意識、心ない言葉や視 線、障害者を庇護されるべき存在と見な
が策定した全米初のアクセス権保護のた めの基準。 「身体障害者にアクセスしやすく使用 しやすい建築・施設設備に関するアメリ
すなど) 。→バリアフリーデザイン・リ ポート、ユニバーサルデザイン ■バリアフリー住宅(barrier-free house) 無障壁住宅(バリアフリー住宅) 。
カ基準仕様書(A117.1:American National Standard Specifications for Making Buildings and Facilities Accessible to, and Usable by, the Physically Handica-
高齢者や障害者も安全で快適に暮らして いけるように配慮された住宅。1995(平 成7)年6月に建設省(現・国土交通省)
pped) 」 。 ■バリアフリーデザイン・リポート 1 9 74(昭和4 9)年6月、国際連合「障害
により示された「長寿社会対応住宅設計 指針」にもとづく技術基準に適合する住 宅。バリアフリー住宅では、住宅金融公 庫(平成19年4月1日に設置される独立
者生活環境専門家会議」により公表され た、建築上障壁のない設計(バリアフリ ーデザイン)についての報告書。これ以 降、バリアフリーデザインの用語が建築
行政法人 住宅金融支援機構に引き継が れる)の融資などにおいて、高断熱、高 気密(省エネ)住宅などと共に金利面で の優遇措置などがある。具体的には、①
学会に登場し始めたと言われている。 →バリアフリー ■バリアフリーのまちづくり活動事業 厚生労働省が2001(平成13)年度に創
トイレ、洗面所、脱衣所、玄関ホールの 床や出入り口に段差がない、②廊下の幅 が広い、③浴室や住宅内の階段などに手
設した、地域社会の合意にもとづいた計 画的な福祉のまちづくりを推進するため の事業。障害のある人や高齢者の社会参
すりが設置されている、④高齢者などの 寝室とトイレは同じ階で近い場所に配置 されている、⑤階段は適切な勾配で緩や か、⑥浴槽が適切な広さや形状である、
加の基盤となるバリアフリーのまちづく りの整備を進めるための基本計画を策定 し、これにもとづく必要な環境整備事業 を実施するもの。実施主体は、厚生労働
など。 ■バリアフリー住宅割増融資 住宅金 融公庫(前項参照)による、バリアフリ ー住宅の購入・リフォームなどに対する
大臣が指定する市町村。事業は、 「まち づくり活動事業」と「障害者等生活環境 基盤整備事業」から構成されている。 「ま ちづくり活動事業」では、障害のある人
低金利融資制度。
や高齢者からなるバリアフリー推進チー 151
ハ
ハ ムを設置し、まちづくり基本計画を策定 する。また、併せて障害のある人や高齢 者が利用しやすい施設などの情報提供を
ハ
実施する。 「障害者等生活環境基盤整備事業」では、 既存の公共施設において、エレベーター やスロープの設置、段差の解消などを実
気をとり戻すために温泉水を使う療法。 循環の高揚、免疫系の強化、痛みの軽減 などに効果があるとされている。 ■ハルハウス(Hull House) →アダム ス, J.、セツルメント ■ハルンバッグ(urine collection bag) 膀胱留置カテーテルを使用している場
施する。 ■バリデーション(v a l i d a t i o n) →バ リデーション療法(validation therapy)
合、そのカテーテルから排泄された尿を 溜めておく袋。 ■パ レ,A.(Parej, A.:1509∼90) フ
ランスの「床屋医者」で、近代外科学の ■バリデーション療法(validation therapy) アメリカのソーシャルワーカー、 「父、祖、創始者」などと称される。1 6 世紀のフランスで、宗教戦争に外科医と ナオミ・フェイル(Feil, Naomi)によっ して従軍し、医学の発展に多大な功績を て開発された認知症高齢者に対する介護 手法。共感することを基本に、理解でき ない行動などもすべて受容し、コミュニ ケーションを図ろうとするもの。バリデ
残した。彼は、 「時に治し(cure) 、しば しば和らげ (relieve) 、常に癒し (comfor) t、 望むべくは予防する」という有名な言葉
ーションの基本は、認知症の高齢者に対 し、 「尊敬と共感」を持って関わること であり、騒ぐ、徘徊する、などには理由 があるととらえ、 「真心を込めたアイコ
を残している。 ■パレート, V.( Pareto,Vilfredo : 1848 ∼ 1 9 2 3) イタリアの経済学者、社会 学者。エリート(選良)周流の理論や指
ンタクト」 「低い、優しい声で話す」 「タ ッチング(触れる) 」などの方法を用いる。 バリデーション療法は、アメリカや北欧 の介護・福祉現場を中心に広まり、現在、
導者のタイプについての研究や、所得分 配の態様を1の係数で表わす「パレート 係数」を考案したほか、近代経済学者と して多くの独創的業績を残した。著:
日本でも注目されている。 ■バルーンカテーテル(balloon cathet e r) 先端が風船状に膨らむカテーテ
『一般社会学要綱』 (1917) 、 『経済学講義』 、 『経済学提要』 ■パレンスパトリエ 国親思想。国が親
ル。バルーンカテーテルを血管の中に通 して冠動脈の詰まりかけた部分に到達さ せ、血管の壁面をバルーン(風船)で外 側に押し拡げて血流を改善する治療法
に代わって保護をするという理念。非行 少年は保護に欠けた少年であり、親がい ない、親がいても保護を行うことができ ない場合に、国が親となって保護をする
(PTCA)や、泌尿器科で尿の排出や薬液 注入に用いるもの、結石除去用バルーン カテーテルなどがある。→カテーテル ■バルネオセラピー(balneo therapy)
という考え方。 ■ハロー効果(halo effect) 後光効果。 威光効果。光背効果。人や物のある特定 の項目に対する印象や評価が、他の評価
温泉療法。入浴療法。体を回復させ、元
項目やその他全般の項目にまで及ぼされ
152
ハ る効果。例えば、愛想の良い人に、頭も 良く仕事もできる人だろうと思ってしま うこと。
と定義している。 ■ハワード , J.(Howard,John : 1726 ∼ 90) イギリスの監獄改良の先駆者。イ
■ハローワーク(Hello Work 和) 公 共職業安定所のニックネーム。1990(平 成2)年から使用。公共職業安定所は、 職業紹介・職業指導、雇用保険の事務処
ギリスおよび諸国の監獄を視察して『監 獄事情』を著し、労働による受刑者改善 を目指した拘禁刑を主張するなど、囚人 の処遇改善、監獄改良を説いて、各国に
理などを行う機関。職安。 ■ハロペリドール(haloperidol) 統合 失調症、躁(そう)病などの治療に用い
大きな影響を与えた。この実践は、社会 改良運動と結びついた社会調査の源流と されている。著:『監獄事情』 (1777)
る抗精神病薬。気分を落ち着かせる作用 があり、統合失調症のほか、躁状態、夜 間せん妄、強い不安感や緊張感、また混 乱状態を鎮めるのに用いる。ハロペリド
■パワーハラスメント(power harassment 和) 職場内の人間関係や職責 上の立場を利用した嫌がらせ。上司が部 下に対して行う嫌がらせや、熟練者が初
ールは、脳内の情報伝達系の混乱を改善 するもので、主に、ドーパミンという神 経伝達物質を抑える作用がある。商品名
心者に対して行う嫌がらせなど。上司か ら仕事上で理不尽な扱いをされる、人格 を否定されるような言葉を浴びせられる
は、セレネース、リントン、ネオペリド ールなど。血圧降下、頻脈、肝障害、錐 体外路症状、貧血などの副作用がある。 ■バロメーター(b a r o m e t e r) 指標。
など。 ■パワーリハビリテーション (power reh a b i l i t a t i o n) パワーリハビリ。医療 用のトレーニングマシンを使って運動す
指針。ものの状態や程度を表す指標、目 安のこと。 ■パワーエリート(power elite) ミル ズの提起した概念。政治、経済、軍事な
ること。要介護高齢者などが、マシント レーニングで筋肉を強化することによ り、足の運びや姿勢が改善し、介護予防 (転倒、骨折予防や閉じこもり防止) 、自
どの分野で権力を握り、社会の支配的地 位にある人々。権力エリート。→ミルズ ■バワーズ,S.(Bowers,Swithun : 1908
立支援、 介護軽減に効果が現れる。単 に筋肉を鍛えるだけでなく、ふだん使わ ない筋肉や神経を使うことで、身体の機
∼) カナダの社会福祉学者。 『ソーシ ャルワークの本質と定義』 (1949)の中で、 「ソーシャルケースワーク(個別援助技 術)は、利用者とその環境の全体または
能が甦り、効果につながるとされている。 ■パワフル(powerfull) パワーが溢れ た状態。 ■パワレス(p o w e r l e s s) パワーがな
一部との間に、より良い適応をもたらす のに役立つような個人の内的な力および 社会資源を動員するために、人間関係に ついての科学的知識と対人関係における
い状態。 ■ バンク(b a n k) 銀行。貯蔵所。保 管・保存場所。 ■バンクミケルセン, N.E.( Bank-Mikk-
技能を活用する芸術(アート)である」
elsen, Neils Erik: 1919 ∼ 90) デン 153
ハ
ハ
ハ
マークの社会運動家。知的障害者の福祉 の向上に尽力した。デンマーク社会省の 行政官だった1959 年に「ノーマリゼーシ
1872 年に初めて「遺伝的な舞踏病」とし て報告を行った、アメリカの医師ジョー ジ・ハンチントン(George Huntington)
ョン」という用語と考え方を世界で初め て福祉政策の中に織り込んだことで知ら れ、 「ノーマリゼーションの父」と言わ れている。この法律の思想や理念は、そ
の名前に因んでつけられた。 ■ ハンディキャップ(handicap) ①不 利な条件や不利益。身体の障害。②社会 的不利。WHO(世界保健機構)が1980 年
の後、各国の障害者福祉に多大な影響を 与え、現在では福祉の基本理念として定 着している。
に出した「国際障害分類試案(I C I D H) 」 の障害レベル3つのうちの1つ。障害の3 つのレベルとは、インペアメント (機能障害
ノーマリゼーションの発祥の地デンマ ークでは、ノーマリゼーションと発音し、 米英ではノーマライゼーションと発音し ている。→ノーマライゼーション
impairment) 、ディスアビリティ ー(能力障 害 disability) 、ハンディキャップ (社会的 不利 handicap)を言う。個人の特質であ る機能障害、そのために生じる能力低下、
■ ハ ン セ ン 病 / ハ ン セ ン 氏 病(H a n sen's disease) 癩菌(らいきん)によ る慢性感染症。感染力は極めて弱く、感
能力低下などの結果としての社会的不利 ととらえられる。社会的不利は、具体的 には、①身体の自立(入浴・衣服着脱・
染しても発病するのは稀。感染・発症す 食事動作の制限など) 、②移動性(公共交 ると、皮膚症状などが現れることがある。 通機関の利用制限、移動不可の場所が多 以前は不治の病とされていたが、新薬や い、階段昇降の困難など) 、③意思伝達 治療方法も開発されて完治できる病気と (言語理解や自己表現能力が不十分な なっている。ハンセン病の名は、ノルウ ェーの医師ハンセン(Hansen,G.H.A.: 1 8 4 1 ∼ 1 9 1 2)が癩菌を発見して、1 8 7 4 年に発表したことによるもの。
ど) 、④学校教育(通学困難、学業不振な ど) 、⑤雇用(就労できない、雇用されな いなど) 、⑥経済的自立(就労できなくて 収入がないなど)などの不利が該当する。
■ハンチントン病(Huntington's disease) 難病特定疾患の1つ。難治性疾患 克服研究事業対象疾患(2 0 0 3 年 1 0 月現
→インペアメント、ディスアビリティー ■ハンディキャップルーム(handicapped room)/ ユニバーサルルーム(uni-
在)として指定され、調査・研究されて いる病気の1つ。舞踏運動、精神症状、 行動異常、認知症などを特徴とする神経 変性疾患で、症状はいつの間にか始まり
versal room) バリアフリーな部屋。 障害者や高齢者でも利用しやすい設備を 備えた部屋。ホテルなどの宿泊施設では、 具体的に、段差がない、車いす対応、ト
緩やかに進行する。原因は、脳の特定の 部分(大脳基底核や前頭葉)の萎縮。遺 伝性疾患で、通常は中年期(35 ∼50 歳) の間に発症するが、日本人には100 万人
イレやバスに手すりがある、また、聴覚 障害者や視覚障害者、盲導犬利用などに も配慮した部屋などがある。 ■ハンディキャブ(handy cab) 車い
に5∼6人未満という稀な病気。病名は、
すのまま乗車できる福祉自動車。障害者
154
ハ・ヒ や高齢者など、身体の不自由な人でも利 用しやすい自動車の愛称。車いすごと乗 ることのできる電動や手動のリフトが付
■ハンドライティング (hand writing) 視 覚障害者が文字を書くこと。晴眼者が日 常的に使用する普通文字を、視覚障害者
いている。 ■バンデューラ, A.( Bandura,Albert : 1 9 2 5 ∼) カナダ生まれ、米国で活躍 した心理学者。ウォルターズと共に、観
の立場からは「すみ字」と呼び、 「ハンド ライティング」とも言う。視覚障害者のコミ ュニケーションとして、点字や盲人用ワー
察学習(モデルの行動を観察し成立する 学習)をさらに発展させた社会的学習理 論「モデリング理論」を提唱した。モデ
プロ、パソコンなどと共に、ハンドライテ ィングがある。ハンドライティングでは視 覚障害があっても文字の記入を可能にす る「罫線枠」と呼ばれる補助具がある。
リングとは、 「他人が失敗するのを見て、 自分はやらないようにしようと思う」な どのように、その結果をモデル(手本) として観察することにより、観察者の行
■ハンドリム(hand rim) 車いすの大 車輪の外側に付いている、大車輪よりひ と回り小さな輪。車いす利用者は、この 輪を握って回すことにより、車いすで前
動が変化する現象。→モデリング ■ハンドブック(handbook) 手引書。 便覧。教本。小型の本。
後に移動することができる。介助型車い すや電動車いすには不要であり、付いて いない。
ヒ ■ピ ア(peer) 同輩。同等者。仲間。
立し、彼の提唱によって、第1回国際精
同じ立場の者。 ■ピアアドボカシー(peer advocacy) 仲間同士の権利擁護。仲間の権利を擁護
神衛生会議が1 9 3 0 年にワシントン特別 区で開かれた。 ■ピアカウンセリング(peer counseli-
すること。当事者が同じ当事者仲間の権 利を擁護すること。 ■ビアーズ,C.W.(Beers,Clifford Whittin g h a m : 1 8 7 6 ∼ 1 9 4 3) アメリカの
n g) 仲間同士のカウンセリング。仲 間の相談に乗ること。障害を持つ人に対 して、同様の障害を持つ人が行うカウン セリング。何らかの共通点(同じような
精神衛生運動の創始者。自らの精神病院 入院体験を基に、手記『わが魂に会うま で』 (1908)を出版し、精神障害者の人権 回復運動を展開したことで知られ、その
障害や環境、悩み)を持つか、または経 験したことのある個人やグループ間で、 対等な立場・同じ仲間として行われるカ ウンセリング。1 9 7 0 年代に、アメリカ
後の精神衛生の出発点となった。1 9 0 8 年にコネチカット州で精神衛生協会を設
の「自立生活センター」の障害者達が、 自立を目指す後輩の障害者のために始め 155
ハ ヒ
ヒ
ヒ
たカウンセリング。 ■ピアサポート(peer support) 仲間 支援。仲間同士で支えあうこと。当事者
心の症候群を表現した。 ■ヒートアイランド(heat island) 都 市高温化。都市部の気温が周辺部より高
による当事者への援助。当事者自身が当 事者同士で互いの心をサポートしあう活 動のこと。 ■ ピアジェ, J.( Piaget, Jean: 1 8 9 6 ∼
くなる現象[国] 。 ■ヒートアイランド現象(Heat Island Phenomenon) 都市部の気温が周辺 部より高くなる現象。アスファルト舗装、
1 9 8 0) スイスの心理学者。発達心理 学の巨匠と呼ばれ、心理学に大きな影響 を与えた。児童心理学・発達心理学の分
ビルの輻射熱、ビルの冷房の排気熱、車 の排気熱などが原因となる。都市とその 郊外を含めた地域について気温の等値線
野で、画期的な理論構築を行い、卓越し た業績を残した。 彼は、人間の認識の枠組みをシェーマ と呼び、これが環境との相互作用を通じ
を描くと、都市部が洋上に浮かぶ島の形 のようになることから、ヒートアイラン ド現象と呼ばれる。 ■ピープル(people) 国民。人々。人
て発達すると考えた。そして、認知発達 は、感覚運動段階(0∼2歳)、前操作段 階(2∼7、8歳) 、具体的操作段階(7、8
間。人民。民衆。住民。 ■ピープルファースト(people first) 知的障害を持つ当事者自身の権利擁護の
∼11、12 歳) 、形式的操作段階(12 歳以 降)という順序の発達段階を辿ると考え た。著:『発生的認識論序説』 、 『子ども の言語と思考』 、 『推理と判断』 、 『物理的
ための運動であり、その団体の名称。ピ ープルファーストとは、 「私達は、障害 者としてではなく、まず人間として扱わ れたい」という意味。1973 年にアメリカ
因果性』 ■ピアスーパービジョン(peer supervision) 同僚同士で行うスーパービジョ ン。同僚同士で、一方がスーパーバイザ
のオレゴン州で、知的障害を持つ人たち の会合で、ある少女がこの言葉を発言し たことがきっかけとなり、この運動名が 生まれた。
ーとなり、もう片方がスーパーバイジー となってスーパービジョンを行う形態。 →スーパービジョン
日本では1 9 95(平成7)年に東京で始 まり、現在では全国各地に広まっている。 また、国際会議も行われている。
■ピーターパンシンドローム(Peter Pan syndrome) ピーターパン症候群。い つまでも大人になれない男性の心的病理 現象。アメリカの心理学者カイリー, D .
■ピーラー(p e e l e r) 野菜や果物の皮 をむくための調理器具。 ■ヒエラルキー(Hierarchie 独) ヒ エラルヒー。階層制。階級制。教権制。
の言葉。1970 年代後半からアメリカで、 大人としての社会的責任を果たせない男 性が大量に出現し始め、 「ピーターパン のように夢の国で遊ぶ永遠の少年」のよ
支配制度。官僚制度。最上位から最下部 まで厳格に作られたピラミッド型の上下 の階級組織。企業組織の職務上のヒエラ ルキーや、国家組織における大規模な官
うであったことから、こうした男性達の
僚組織や軍隊が、現代のヒエラルキーと
156
ヒ 言われている。 ■ビオトープ(B i o t o p e 独) 生物生 息空間。小川や池など、野生の生物が生
視覚訓練。単に視力回復が目的の訓練で はなく、 「視線を集中や分散させる訓練」 、 「焦点を移動させる訓練」 、 「動いている
息できる環境を人工的に作った空間[国] 。 ■ピクノレプシー(pycnolepsy) 小児 欠神てんかん。小児欠伸発作。小児に見 られるてんかんの一種。欠神発作(短時
物体を目で追う訓練」など、眼の能力を 高める訓練を行う。 ■ビジョントレーニング(vision trainin g) 「L D 児・A D H D 児・自閉症児」
間の意識喪失発作)が頻発するが、予後 は良好。 ■ピグマリオン効果(pygmalion effect)
などへの訓練が行われる他、動体視力の 向上、学習能力の向上、運動能力の向上 などにも効果があるとされている。→ビ
他者に対する期待や願望が相手に伝わ り現実のものになること。期待すること により、相手もその期待に応えようとす ること。信じていることが現実になるこ
ジョンセラピー ■ヒステリー(H y s t r i e 独) 神経症 の一種で、英語でヒステリア(hysteria) 、 ドイツ語でヒステリー(Hysterie) 。ヒス
と。アメリカの教育心理学者ローゼンタ ール(Rosenthal,Robert)が行った教師 と生徒による実験で発見された。ピグマ
テリーには「転換型」と「解離型」の2つ のタイプがある。 転換型ヒステリーとは、脳障害や脊髄
リオン効果が起こる理由として彼は、 「人は常に相手の期待に対し最も敏感に 反応するから」と説明している。 ■ビジネスホリック(businessholic 和)
の圧迫など、身体に器質的な病変はない のに、欲求不満やストレスなどの無意識 的な心理的要因が原因となり、知覚の麻 痺や痙攣、心因性の失声症や発声困難症
仕事中毒。幻冬舎の雑誌『ゲーテ』に よる造語。1970 年代に登場した「ワーカ ホリック」は、真夜中や休日まで働き、 家庭を顧みることがなかった。会社や上
など、身体に運動障害や知覚障害などの 症状が出るもの。 解離型ヒステリーは、体は病気ではな いが意識がないように見える、また、都
司から与えられるノルマを果たすワーク には自己実現という意味合いは含まれ ず、軽蔑の対象となることさえあったが、
合の悪いことを忘れてしまうなど、通常 の物忘れとしては説明できないような健 忘症状などを示す。
ビジネスはワークとは大きく違い、自ら 企画し、動かすもの。つまり、自己実現 のために一生懸命になることが「ビジネ スホリック」なのだと言う。
■ヒステリー性格(hysterical personalit y) 大げさ、わがまま、自己中心的、 気分屋、人目を引きたがる、見栄っ張り、 虚言傾向、極度の負けず嫌い、強い依存
■ビジョン(v i s i o n) 展望。将来、望 まれるものとして、心に描く展望[国] 。 構想。将来の見通し。夢。未来像。 ■ビジョンセラピー(vision therapy)
心などの特徴を持つ性格傾向。 ■ヒステリー発作 神経症の一種。慢性 的なストレスが重なる、ショッキングな 出来事が起きる、などの後に出現する発
眼の機能トレーニング(療法) 。機能的
作。症状は、意識を失って倒れ全身の痙 157
ヒ
ヒ
ヒ
攣を起こす、体が麻痺して動けない、感 覚も麻痺する、しゃべろうとしても声が 出ない、話しかけても聞こえない、何も
くの種類が確認されている。 ■ピックアップ(p i c k u p) 選び出す。 選り抜く。
見えないなど、いろいろなタイプがある。 数時間から1∼2日で消失し、生命への 影響はない。 ■ビスフェノール A(bisphenol A) 主
■ピック病(Pick disease) 初老期認 知症(初老期とは、歴年齢上の定義は45 ∼65 歳)の1つ。原因不明の大脳萎縮性 疾患。ピック病は、アルツハイマー病に
に、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹 脂の原料として使用される化学物質。ビ スフェノールAは、樹脂製品に熱湯をか
比較して発生率が少なく、4 0 ∼5 0 代が 発病のピークで、男女差はない。人格障 害や言語障害を示し、自制力低下、感情
けると溶出することが知られ、環境ホル モン(内分泌かく乱物質)の疑いが指摘 されている。ポリカーボネート樹脂は、 乳幼児用食器、学校給食器などにも利用
鈍麻、異常行動などがある。局所性の脳 萎縮(側頭葉、前頭葉に多い)がある。 ■ビデオカセットライブラリー等製作 貸出事業 聴力障害者情報文化センタ
されていることから、その安全性が問題 となった。 ■ビスマルク,O.E.L.(Bismarck,O.E.L.
ーが実施している事業。聴覚障害者の知 識、教養の向上を図ることを目的として いる。テレビ番組に字幕、手話を付けた
: 1815 ∼ 98) ドイツの政治家。1862 年にプロイセンの首相となって軍備を拡 充し、オーストリア、フランスとの戦争 に勝利して、1 8 7 1 年にドイツ帝国の初
ビデオカセットライブラリーおよび手話 普及のための教材の製作・貸出しなどを 行う。 ■ヒトE S細胞→ES細胞
代宰相となった。社会主義を弾圧する一 方で、疾病保険(1 8 8 3) 、労働者災害保 険(1 8 8 4) 、廃疾老齢保険(1 8 8 9)など、 世界最初の社会保険制度を制定したこと
■ヒト免疫不全ウイルス (Human Immunodeficiency Virus:HIV) →HIV ■ビネー,A (Binet,Alfred:1857∼1911) フランスの心理学者。医師シモン(Sim-
から「飴(あめ)と鞭(むち) 」の政策とし て知られる。 「現在必要なのは鉄と血で ある」という演説を行ったことで、鉄血
on, T.)の協力のもとに世界初の知能検 査を創始し、ビネー式知能検査と呼ばれ ている。→ビネー式知能検査
宰相とも呼ばれた。 ■ビスマルクの社会保険 →ビスマル ク,O.E.L. ■ビタミン(v i t a m i n) 5大栄養素の1
■ビネー式知能検査(Binet intelligence scale) フランスの心理学者ビネーが、 1 9 0 5 年に完成させた世界初の個別式知 能検査。その基本的な考え方を受け継い
つ。生物の正常な発育と栄養を保つ上で 不可欠な有機化合物。通常、体内では合 成されず外からの摂取が必要であり、不 足するとさまざまな欠乏症が現れる。ビ
だ改訂版を含めた知能検査の総称をビネ ー式知能検査と言う。スタンフォード・ ビネー式、鈴木・ビネー式、田中・ビネ ー式などの改定版がある。
タミンには、A、B、C、D、Eなど、多
■ビフィズス菌(Lactobacillus bifidus
158
ヒ 羅) 乳酸菌の一種。人間や動物の大腸 内に常在する細菌。ビフィズス菌は、善 玉菌の代表格とも言われ、腸内環境を整
建築の現場など、生命上の安全性が求め られる分野で多く使われる。ハインリッ ヒの法則でも示されるように、ヒヤリハ
え、肝臓の解毒作用を助ける。少ないと 下痢を起こしやすい。 ■ヒポクラテス(Hippokrates : B.C.460 ∼ 375) 古代ギリシャの医師。魔法や
ットを繰り返していると、いつ重大災害 や事故につながるかもしれないことか ら、事故を未然に防ぐには、不安全な状 態や行為を認識し、ヒヤリハットの段階
迷信の医術を解放し、科学的医学の基礎 を確立したことから、 「医学の父」と称さ れる。その医説は後に『ヒポクラテス全
で適切な対策を考え、実行していくこと が重要となる。→ハインリッヒの法則 ■ヒューマニスト(humanist) 人道主
集』として集大成された。また、医師の 倫理規定を明文化した「ヒポクラテスの 誓い」は、医師のモラルの指針とされ、 現在まで影響を与えている。→ナイチン
義者。人間性を尊重する人。 ■ヒューマニズム(humanism) 人間 主義。人道主義。人間性を尊重する立場。 ■ヒューマン・アニマル・ボンド(hu-
ゲール誓詞 ■ヒポコンドリー(hypochondria) ヒ ポコンドリア。ヒポコンデリー。心気症。
man animal bond: HAB) 人と動物 の絆(きずな) 。人と動物の結びつき。 人と動物との相互作用。1 9 7 0 年代から
自分の健康状態を過剰に心配し、病気で あると信じて体の不調を訴えること。ま た、訴えた自覚症状によりいっそう不安 になる状態。
提唱され始めた概念。人間と動物がつき あうことによる効果を考える分野。動物 とふれあうことによるストレスの解消・ 精神的安定、運動量の消化、話題として
■ヒポコンドリー基調(hypochondriatic character) 日本発の心理療法である 森田療法の創始者、森田正馬の用語で、 「神経症」に共通する神経質な性格傾向
の動物の存在など。医療の場への導入、 高齢者の認知症防止、うつ病などの精神 疾患の治療などで効果があるとされてい る。→アニマルセラピー
を「ヒポコンドリー基調」と表現した。 自分の身体的変化に過度に敏感で、死や 病気などへの恐れが強く、内向的で心配
■ヒューマンサービス(human service) 対人サービス。医療、福祉、教育など のように、主にフェース・ツー・フェー
性な性格傾向。 ■ヒメカツオブシムシ 毛織物、絹製 品などに付く害虫。幼虫の時に食害し、 毛織物などに穴を開ける。成虫は体長3
スで、対象者に直接的に支援を行う業務。 ■ヒューマンドキュメント (human docum e n t) 人生の記録。人間の記録。人 の生きた事実の記録。
∼5㎜、全体黒褐色で光沢がある. ■ヒヤリハット 「ヒヤリとかハッとし た出来事」のことで、事故には至らない もの。安全対策用語で、大事故につなが
■ヒューマンニーズの階層 (hierarchy of human needs) →ニーズの階層 ■ヒューマンネットワーク(human netw o r k) 人的社会関係網。人と人との
りかねないミスや出来事。福祉、医療、
網状のつながり。 159
ヒ
ヒ ■ビュルガー病(Buerger's disease) 閉塞性血栓血管炎(obstructive thromboangiitis) 。難治性疾患克服研究事業(特
ヒ
定疾患調査研究分野)の1つで、いわゆ る「難病」の1つ。ニューヨークの医師 バージャーによって初めて報告された病 気で、 バージャー病(英語読み) 、ビュ ルガー病(ドイツ語読み)と名づけられ た。手や足の末梢血管が詰まり、進行す ると痛みを伴って腐ってくる病気。2 0
の壁のない柱だけの空間。1階は柱だけ で、2階以上に部屋などを設けた建築物。 普通は車庫などとして使用する。 ■ピンカスとミナハン (Pincus,A. & Minahan,A.) 『ソーシャルワーク実践にお ける4つの基本システム』 (1973)を著し た。4つの基本システムとは、①クライ エントシステム(援助を求めている個人 や家族) 、②ワーカーシステム(援助活 動を行う専門家) 、③ターゲットシステ
∼40歳代の男性で喫煙者に多い。 ■ビリーブメントケア (bereavement care) 悲嘆のケア。死別ケア。遺族への ケア。近親死ケア。家族に先立たれた人
ム(ワーカーとクライエントが働きかけ る人々) 、④アクションシステム(援助 活動に関わる人々) 。 ■ビンジパージ症候群 (binge purge syn-
のためのケア。患者が死亡した時点でケ アが打ち切られる病院の医療と異なり、 遺族を対象としたケアは、患者が死亡し
d r o m e) 食欲異常亢(こう)進症。若 い女性に増えている摂食障害の1つ。過 食症。欲求不満や空虚感などから、食べ
た後も継続される。このようなケアのこ とを悲嘆のケア(ビリーブメントケア、 グリーフワーク)と呼び、ホスピスケア プログラムの重要な一部分を占めてい
ては吐き、吐いては食べることを繰り返 すもの。 ■ビンスワンガー型脳血管性認知症(VDBT) 明らかな脳梗塞の発作なしに、
る。また、流産や死産などで自分の子を 授かれなかった両親に対し、医師がケア していく必要がある、という考え方も同 様である。
ゆっくりと大脳白質の血流が低下して認 知症が出現する疾患。持続する高血圧症 を原因として、脳の深部の血流低下によ ると考えられる認知症で、人格が保たれ
■ピリング(pilling) 衣類や織物など、 布製品の毛玉、またはその現象。 ■ビルト・イン・スタビライザー(built
階段状にゆっくりと進行する。 ■ピンチ動作 指先でつまむ動作。人間 の指が物体を挟む動作。物品をつまむ動
in stabilizer) 自動安定化機能。自動 安定化装置。財政の仕組みによる経済変 動安定化機能。好況と不況の景気の変動 幅ができるだけ小さくなるように、不況
作のこと。
時には刺激を、好況時には抑制をするよ うな自動的な調節機能を備えているこ と。累進課税制度、失業保険や生活保護 制度、株式配当などが該当する。 ■ピロティ(pilotis 仏) 建物1階部分 160
フ
フ ■ファーラー位 半座位。上半身を45 度起こした体位。ファーラー位を保つに は、背部にバックレストを用いたり、ギ ャッヂベッドを使うことになる。ふだん、
員)が責任を分担して、クラブハウスを 共同で運営していく。クラブハウスでの 日常活動を通して自信と誇りを回復し、 地域の一般企業での「過渡的雇用」とい
仰臥位、側臥位などで寝ている人であっ ても、食事や来客時などには可能であれ ばファーラー位がとられることが多い。
う就労体験プログラムを経て、自立生活 を獲得することも可能になる。 ■ファクス(fax) FAX。ファクシミリ
ファラー位。 (facsimile) 。複写電送装置。写真や文書 ■ファイナンス(finance) 財源。財政。 などを一方から電話回線などで送信し、 財政計画。財政状態。収入。金融。融資。 他方で受信できるシステム。 ■ファイバースコープ(fiberscope) 数 ■ファザーリング(fathering) 子ども 千本∼数万本の光ファイバーの束を用い た表面観察装置。用途は、医療分野や工 業分野など、検査用、観察用、監視用と 多目的に活用できる。デジタルビデオや カメラとの接続も可能、暗所でも観察し やすいように光源が組み込める、フレキ シブル構造、などの特徴がある。医療分
に対する父親の父性愛にもとづく養育行 動を言う。 ■ファシリテーション (facilitation) ① 相互援助強化技術。利用者の内的な力を 強化し、仲間集団による相互援助を活性 化させていく活動(援助技術) 。単にニ ーズを持つ人々に対する支援ではなく、
野では、気管支、食道、胃、十二指腸、 大腸などの検査、診断、治療に用いられ ている。 ■ファウンテンハウス (Fountain House)
利用者と共に考え、共に支えあっていく 中で、その主体性や意欲を引き出し育む ことであり、利用者の内にある力を強化 し、仲間集団による相互援助を活性化さ
1 9 4 0 年にアメリカの精神病院退院者 が「We are not alone.(私たちは1人じゃ ない) 」を合言葉に自助グループ活動を
せる活動。社会福祉における利用者・対 象者自身のエンパワーメントのための活 動と共に、子育てを担う親・保護者など
始めたのが発端となり、1 9 4 8 年、ニュ ーヨークに「ファウンテンハウス」が設 立され、その後全米に拡大、現在ではヨ ーロッパ、アジアなど、世界各国に浸透、
のセルフヘルプグループの育成・運営や 保護者の集いなどの場において、ファシ リテーションは欠かすことのできない重 要な技術となる。 ②会議やプログラムな
世界30 か国以上でクラブハウスの活動 が行われている。ここでは、中核となる メンバー(精神障害者)とスタッフ(職
どが、目的に沿って円滑に行われるよう に、中立的な立場から支援すること。ま たはそのための技術。 161
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■ファシリテーション・テクニック(facilitation technique) ①脳性麻痺や脳卒 中片麻痺などの中枢神経疾患を対象とし
ーシャルワーク ■ファミリーサポート(family support) 家族支援。育児や介護の相互援助活動。
た治療概念であり、運動機能を回復させ ていくための治療体系。②会議やプログ ラムが効果的に展開されるために必要な
保育施設までの子どもの送迎や一時的な 預かり、高齢者の通院や買い物への付き 添いなどを行うこと。公的機関や民間レ ベルの自主的な活動など、さまざまな実
技術。 ■ファシリテーター(facilitator) ①フ ァシリテーション(相互援助強化技術) を行うソーシャルワーカー。ファシリテ
施形態がある。 ■ファミリー・サポートセンター(family support center) 育児や介護の相互
ーションの促進者。②会議やプログラム の進行役。会議やプログラムが効果的に 展開されるように、促進し介在する人。 会議では、中立的な立場で話しあいの場
援助活動を行う会員組織。育児や介護の 援助を受けたい人と、行いたい人が会員 となり、育児や介護について助けあう会 員組織。仕事と家庭の両立を応援してい
を仕切り、有意義な成果が上がるように 円滑な運営をする役割の人。→ファシリ テーション
くために、育児や介護を少しでも地域で 支えていこうという考えのもとに作り出 された相互援助システム。子どもを一時
■ファストフード(fast food) 店頭で 注文してすぐ食べられる料理。ハンバー ガー、フライドチキン、立ち食いそば、 牛丼など。
的に預かってもらいたいとか、病気など の困った時に手助けをお願いしたいとい う「依頼会員」と、子育てや介護を手伝 ってあげようという「援助会員」のネッ
■ファミリー(family) 家族。一家。 ■ファミリー・グループホーム(family group home) 要養護児童のグループ ホーム。児童養護施設が、施設から独立
トワークシステム。1 9 94(平成6)年に 労働省(現・厚生労働省)が「仕事と育 児両立支援特別援助事業」として始めた もので、設置基準は原則として人口5万
した家屋で数名の入所児童の養育を行う 「施設分園型ファミリー・グループホー ム」や、里親が地域社会の家屋で数名の
人以上の市町となっている。ファミリ ー・サポートセンターの設立運営は市区 町村が実施する。
児童の養育を行う「里親型ファミリー・ グループホーム」などがある。 ■ファミリー・ケースワーカー(family c a s e w o r k e r) 家族を対象としたケー
■ファミリー・スカルプチュアー(family sculpture) 家族彫刻。家族造型法。 家族内関係の力動性を把握する手法。特 定の家族成員を中心にして、各家族成員
スワーカー。家族単位で問題を扱う援助 者。福祉事務所、児童相談所などの公的 機関で家族中心の援助を行うソーシャル ワーカーなどが該当する。→ファミリ
の位置づけを定める、またその動きを振 りつけることなどによって、その家族が 他の家族成員をどう感じているかを理解 していく技法。
ー・ソーシャルワーカー、ファミリー・ソ
■ファミリーセラピー(family therapy)
162
フ 家族療法。要支援対象者の症状は、家 族全体の病理の表れであるという考え方 で行うセラピー。家族全体の病んだ部分
やボランティアが運営しているケースが 多い。 ■ファミリーフレンドリー企業 仕事
を治療することによって、要支援対象者 個人の症状を改善しようとするもの。 ■ファミリー・ソーシャルワーカー(family social worker) ①家庭支援専門
と育児・介護とが両立できるようなさま ざまな制度を持ち、多様でかつ柔軟な働 き方を労働者が選択できるような取り組 みを行う企業。具体的には以下の4つの
相談員。児童養護施設などの入所児童の 早期家庭復帰などを図るために、施設入 所前から退所、さらに退所後のアフター
柱から成る。①法を上回る基準の育児・ 介護休業制度を規定しており、かつ、実 際に利用されていること。②仕事と家庭
ケアまでの総合的な家族調整を担う専門 相談員。②一般的な意味としては、 「家 族を対象とした問題を扱う支援者」のこ とを指す。
のバランスに配慮した柔軟な働き方がで きる制度を持っており、かつ、実際に利 用されていること。③仕事と家庭の両立 を可能にするその他の制度を規定してお
■ファミリー・ソーシャルワーク(family social work) 家族ソーシャルワー ク。個人や家族が抱える問題に対して、
り、かつ、実際に利用されていること。 ④仕事と家庭との両立がしやすい企業文 化を持っていること(厚生労働省ホーム
家族成員全体を対象として働きかけ、専 門的援助技術や社会資源を活用するな ど、問題解決に向けた支援・援助を行う 専門的活動。個人や家族の力、親族、近
ページより引用) 。 1999(平成 11)年より、厚生労働省が 「ファミリーフレンドリー企業表彰」を 実施している。
隣の人々、友人などのインフォーマルな 関係者のみでは解決困難な生活課題を抱 える家庭に対し、関係機関や職員、ボラ ンティアなどが連携して、家族成員全体
■ファミリーポリシー(family policy) 家族政策。家族・家庭の福祉の向上を目 指す政策全般。 ■ファミリーマップ(family map) 家
の福祉や人権の擁護、自己実現が図れる よう、とりわけ子どもが健全に育つ場と しての家庭の機能が十分に発揮できるよ
族図。家族成員の相互交流における力関 係やコミュニケーション状況、行動パタ ーン、情緒的交流などを図式化して、家
うに支援すること。 ■ファミリーハウス(family house) 長 期の治療を必要とする子どもや家族のた めの宿泊施設。小児がんなどの難病治療
族内の複雑な問題状況を比較的平易な形 で表現しようとする図式法。 ■ファミリー・ライフサイクル(family life cycle) 家族周期。家族の発生か
のために、地方や海外から大都市などの 病院に通院や入院する子どもや介護する 家族を温かく迎え宿泊させる施設。 宿泊による経済的負担軽減を目的とし
ら発展を経て、衰退から消滅への段階的 推移。 ■ファミリーレストラン(family restaurant 和) 子ども連れなどの家族でも、
て行政や企業が建設や補助をし、N P O
気軽に利用しやすく、比較的安価に食事 163
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フ のできるレストラン。 ■ファンクション(f u n c t i o n) 作用。働き。関数。
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機能。
または民間が行う公益活動の意味で用い られている。フィランスロピー。 ■フィルター(filter) ろ過器。ろ過装
■フィーディング(f e e d i n g) 食べさ せること。食べ物を与えること。 ■フィードバック(feedback) ①ソー シャルワーク援助過程における実践活動
置。タバコのニコチンやタールを取り除 くための吸い口。 ■フィルタリング(f i l t e r i n g) 選別。 必要なものと不要なものを選り分けるこ
や行為、反応に対する結果を再点検し、 評価と修正を行って、より適切な援助に 変容させていくこと。②返還。帰還。出
と[国] 。 ■フーコー,M.(Foucault,Michel : 1926 ∼ 8 4) フランスの歴史家、哲学者、
力側の一部または全部を入力側へ送り返 す操作。 ■フィールドワーク(fieldwork) 現地 調査。実地調査。野外調査。
精神医学者。近代の思想、精神医療、刑 罰制度などについて、 「考古学」や「系譜 学」と称する言説分析の方法で歴史研究 を行い、また、真理や主体を権力との関
■フィム(FIM:Functional Independence Measure) 機能的自立度評価法。 実際に「行っている」状況に焦点を合わ
係において考察し、近代の権力が、狂気、 犯罪、性的禁忌などに対して制度的に排 除する構造を持つことを解明した。著:
せた基本動作の機能的自立度評価法。セ ルフケア、排泄コントロール、移乗、移 動、コミュニケーション、社会的認知の 6領域 18 項目について、完全自立から全
『狂気の歴史』 (1961,1972) 、 『言葉と物』 (1966) 、 『知の考古学』 (1969) 、 『監獄の 誕生』 (1975) ■ブース,C.J.(Booth,Charles James:
介助まで、7段階の採点レベルが設定さ れている。 フィムの特徴は、その場で何かの動 作をさせて採点するのではなく、実際に
1840 ∼ 1916) イギリスの実業家、社 会改良主義者。ロンドンで実施した「ロ ンドン調査(1 8 8 6 ∼1 9 0 2) 」と言われる 貧困調査では、 「科学的貧困調査の創始
「行っている」ありのままのADL を評価 することにあり、生活している状況をそ のまま採点する。このため、より実際の
者」と呼ばれ、その著『ロンドン市民の 生活と労働』 (全1 8 巻、1 9 0 3)は、その 後のイギリス救貧政策に大きな影響を与
介護負担を反映できるとされている。 ■フィラリア病(filarial disease) 糸 条虫フィラリアが、血液やリンパ液に寄 生して起こる病気。届け出の必要な伝染
えた。その報告では、不安定就労、低賃 金などの社会的要因が原因となり、市民 の約3割が貧困線以下の生活を送ってい るとして、社会政策・社会福祉の重要性
病の1つ。 ■フィランソロピー(philanthropy) 企 業の社会的貢献。博愛主義。慈善団体。 慈善活動。現代では、個人や企業の寄付
を説いた。また、老齢年金制度の制定に も貢献した。 ■フードガード(food guard) 障害者 などが、食物をすくいやすく、こぼさな
やボランティア活動などの「社会貢献」 、
いようにするために皿に取り付ける囲
164
フ い。一般の洋食器や皿などでは、スプー ンで食物をすくい上げることがむずかし いので、皿に「壁」のような折り返しを 付けるとそれが容易となる。その用具、 または皿そのものに壁を作ったものを 「フードガード」と言う。皿に取り付け る用具では、ステンレス製、プラスチッ
顔を合わせて直接会って話(コミュニケ ーション)をすること。フェイス・トゥ ー・フェイス。 ■フェーディング(fading) 自閉症児 などに対して、行動の自発を促すための 援助をプロンプトと言い、それを上達す るにしたがい徐々に減らしていくことを
ク製などのものがある。 「フェーディング」と言う。フェーディ ■フードプロセッサー(food processor) ングの技法には、プロンプト刺激自体を 徐々に減らしていく「刺激フェーディン 食品を刻む、すりつぶす、混ぜ合わせ る、などが電動でできる調理器具。 ■フードブロッケージ(food blockage) 食物によって便が詰まる状態。消化し にくい山菜、キノコ、海藻、ゴボウなど
グ法」 、より強いプロンプトからより弱 いプロンプトへ移行する「プロンプト階 層減少法」 、逆に、より弱いプロンプト からより強いプロンプトに徐々に移行す
が原因となる。 ■ブーメラン効果(boomerang effect) ①説得において、受け手の強い抵抗や
る「プロンプト階層増加法」がある。→ プロンプト ■フェティシズム(fetishism) 節片淫
反発を招いたり、時には逆効果になって しまう現象。説得することにより、かえ って受け手の態度が、説得者の意図する 方向とは逆の方向に変容してしまうこ
乱症。性に関する偏執的兆候で、異常性 欲の1つ。人とふれあうよりも、異性の 髪の毛、指先などの部分、衣服や下着な ど肌に密着している対象物などに対し、
と。②先進国による発展途上国への援助 や投資が、当該国の産業の成長を助け、 その後、やがて先進国に対しての輸出増 加となってはね返ってくること。
異常に執着・愛好し、特別な性的興奮を 覚える傾向。 ■フェニールアラニン(phenylalanine) 必須アミノ酸の1つ。フェニールアラ
■フェースシート(face sheet) ①利 用者に関する情報の概要を記した記録。 ケース記録や介護記録などの最初に来る
ニンをチロシンに変える酵素が、先天的 に欠如しているとフェニールケトン尿症 になる。→フェニールケトン尿症
部分(顔、表面に当たる部分)で、サー ビス利用者本人やその家族の状況を一覧 で表したもの。主な項目は、氏名、住所、 年齢、職業、連絡先、学歴、家族構成、
■フェニールケトン尿症(p h e n y l k e t o n u r i a) 必須アミノ酸のフェニールア ラニンをチロシンという物質に変える酵 素が、先天的に欠落している生まれつき
健康状態、主訴など。フェイスシート。 ② 世論調査などの調査対象者に対す る、性、年齢などを聞く質問票。 ■フェース・ツー・フェース(face to fa-
の病気。症状は、知能の発達の遅れ、色 素が造れないために髪の毛が茶色にな る、色白、尿が二十日鼠のような臭いを 持つなど。現在は新生児マススクリーニ
ce) 生面談。電話などの媒体を使わず、
ングの対象になっており、新生児期に発 165
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見して治療すれば正常の発育・発達が望 める。治療は、フェニールアラニンとい うアミノ酸の摂取を制限する食事療法が
介護のサービス。支援費制度や介護保険 制度、医療保険制度などで給付されるサ ービス。→フォーマルケア、フォーマル
中心。治療により、知能の正常発達や皮 膚や毛髪の色も元に戻るが、食事療法は 多くの場合、一生涯続ける必要がある。 発症率は、新生児1万人に1人の割合。
セクター ■フォーマルセクター(formal sector) 社会福祉における行政サービスなど。 インフォーマルセクター(近隣、ボラン
■フェミニズム(feminism) 男女同権 の実現、性差別のない社会、女性の社会 的・政治的・経済的地位の向上などを主
ティア)に対応する言葉。 ■フォーラム(f o r u m) フォーラムデ ィスカッションの略。公開討論。討論会。
張する女性解放運動。女性差別の原因や 構造を理論的に解明し、女性を抑圧から 解放することを目指す思想や哲学。1 9 世紀から2 0 世紀初頭の欧米諸国を中心
座談会。公会の広場。集いの場。情報交 換などの集まり。 ■フォーレイカテーテル(foley catheter) →バルーンカテーテル
とする女性参政権要求という制度的な権 利獲得を主軸に据えた女性運動を、第1 次フェミニズム運動、1 9 6 0 年代以後の
■フォスターケア(foster care) 里親 制度。子どもを育てられない家庭に対し て一時的に提供される養育制度。両親に
ウーマンリブに代表される、女性に固有 のものの見方や役割からの自己解放、女 性の社会的・経済的・性的自己決定権利 の向上などの動きを、第2次フェミニズ
死に別れたり、家庭環境に恵まれない子 ども達を引き取り、親代わりに育てると いうもの。このような養子制度は、アメ リカ社会に広く受け入れられている。
ム運動とすることが多い。 ■フォーマル(formal) 公的な。公式 な。形式的。正式の。 ■フォーマルケア(formal care) 国や
■フォルクマン拘縮(Volkmann contrac t u r e) 筋肉への血液供給が障害され て血液が不足し、筋肉が壊死を起こし、 組織や機能に障害が起こる病気。肘の周
地方公共団体などの公的機関が行う制度 にもとづいたケアサービス。行政が行政 処分としてサービスを決定してきた「措
辺の骨折が原因で、手への血流が悪くな り、筋肉が壊死し神経が麻痺して、手首 と指が変形して動かなくなる症状。外傷、
置制度」や、利用者がサービスを選択し て施設・事業者と対等な関係で契約にも とづいてサービスを利用する「支援費制 度」・「介護保険制度」などによるケア
特に骨折によって血管が直接損傷を受け るか圧迫を受けると、周囲組織の阻血 (血液循環の減少または停止)が起こっ て、うっ滞、腫脹(しゅちょう)が生じ、
サービス。ボランティアや地域住民によ るものは、インフォーマルケアと呼ぶ。 ■フォーマルサービス(formal service) 国や地方公共団体など、公的機関が行
それが組織内圧を高め、筋肉への血液供 給を極端に減少させて発症する。第一次 的原因は動脈血行障害と考えられるた め、フォルクマン拘縮は、 「阻血性拘縮」
う、法律などの制度にもとづいた福祉や
とも呼ばれる。
166
フ ■フォローアップ(follow up) 追跡調 査[国]。継続的な見守り。援助の終結後 も見守りと評価を継続すること。再点検。
■プラーク(plaque) 歯垢(しこう) 。 ■プラークコントロール(plaque contr o l) 虫歯予防のために歯垢を取るこ
再検討。追求。徹底。 ■プッシュアップ(push up) 身体を 上方に持ち上げること。手や腕を使って
と。歯ブラシなどの清掃用具によって、 歯垢の量を減らすこと。プラーク(歯垢) の形成を抑制や除去し、虫歯や歯周病を
腰を浮かせる動作。下半身の不自由な人 が、ベッドと車いすの間などを移乗する 時に行う、手と腕で腰を浮かす動作。 ■フット(f o o t) 足。くるぶしから下
予防する手段。 ■プライオリティー(p r i o r i t y) 優先 順位。他の物事よりも重要性が高いもの として、優先する度合い[国] 。
の部分。 ■フットレスト(footrest) 車いすの足 置き。車いすで足を載せる部分。 ■ブドウ球菌(staphylococcus) 球状
■プライド(pride) 自尊心。誇り。自 負心。 ■プライバシー(privacy) 私事。公開 したくない個人の私生活や秘密。個人の
のブドウの房のような形に集合する細 菌。食中毒や化膿性疾患、敗血症などの 原因菌。食中毒の原因菌となる黄色ブド
私生活や秘密を知られない権利。高齢者 や障害者の居室や排泄行為などもプライ バシーにあたる。
ウ球菌と、病原性を持たない表皮ブドウ 球菌がある。人や動物の皮膚、鼻粘膜、 咽喉をはじめ室内など、自然界にも広く 分布している。
■プライバシー空間 (privacy space) プ ライバシーが守られる空間。病院や施設 ではプライバシー空間が得られにくいた め、個室化などの対策が進められている。
■ブドウ糖(grape sugar) 代表的な単 糖の1つ。人間や動物、植物の活動のエ ネルギーになる物質の1つ。白色の粉末 状結晶で、水に溶けやすく甘味がある。
■プライバシーの権利 個人が他人に 干渉されることなく、また私生活や個人 情報をみだりに公開・流用されることの ない権利。憲法第1 3 条における権利と
グルコース。 ■ブドウ膜炎(uveitis) 眼球のブドウ 膜(虹彩・毛様体・脈絡膜という3つの
して確立している。プライバシーの権利 は、 「そっとしておいてもらう権利」 (the right to be let alone)として、アメリカ
組織を合わせてブドウ膜と言う)に起こ る炎症。原因は、病原菌(細菌・ウイル ス・寄生虫など)による感染性のものや 免疫異常によるものなどがあるが、原因
で定義され発展してきた。 ■プライバタイゼーション(privatization) 民営化。公営企業などの民営化。 私有化。
不明のものも多い。発症する部位によっ て前部・中間部・後部・全ブドウ膜炎に 分類される。日本で多いブドウ膜炎は、 ベーチェット病、サルコイドーシス、原
■プライベート(private) 個人的。私 的。内密な。 ■プライベートスペース(private space) 私的空間。個人的な生活空間。住宅内
田病で、これを3大ブドウ膜炎と言う。
で、他人を入れない家族だけの場所。寝 167
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室や高齢者の部屋、子ども部屋など。 ■プライベートプラクティス(private practice) 個人営業。個人開業。専門
Health Care:PHC) 1978 年に WHO が提唱した健康に関する考え方。具体的 な内容として、健康教育、食物と栄養、
職などが組織や機関に雇用されず、独立 して営業すること。医師、弁護士、司法 書士、税理士、社会福祉士(独立型社会 福祉士)などに見られる。
安全な水や衛生的な環境の確保、家族計 画などの母子保健、予防接種、風土病の 予防、簡単な病気やけがの手当て、必須 薬品の供給、などが挙げられている。
■プライマリーケア(primary care) 初 期診療における総合的な診断と治療。疾 病や外傷における最初の診断や治療。住
■フライヤー , H.( F r e y e r , H .: 1 8 8 7 ∼ 1 9 6 9) ドイツの文化社会学者。著: 『現実科学としての社会学』 (1930)
居や職場に近い診療所や保健所など、最 も身近で行われる医療。プライマリーケ アの5つの理念として、①近接性、②包 括性、③協調性、④継続性、⑤責任性、
■プラクティス(p r a c t i c e) 実践。実 際。実行。実地。ソーシャルワーク・プ ラクティスは、社会福祉実践。 ■ブラケット(bracket) 支柱。棚や軒
が挙げられている。 医療は、高度化・専門化の中で、患者 の健康に応じてプライマリーケア、二次
などの支え。腕木。 ■プラシーボ(p l a c e b o) 偽薬。気休 め薬。患者を納得させるために与えるが、
的医療(中級程度の病院の設備を持ち、 一般的な入院医療などに対応) 、三次的 医療(国立病院や大学病院など、高度で 専門的な医療に対応)の3つのレベルに
実際には薬効のない薬。通常は、乳糖や 澱粉、生理食塩水などが使われる。プラ セボ。→プラシーボ効果 ■プラシーボ効果(placebo effect) 薬
システム化することが求められている。 ■プライマリーナーシング (primary nursing) 患者のケアを、入院期間中の療 養生活全体を通して担当看護師(プライ
理作用のないもの(プラシーボ)により もたらされる症状や効果。プラシーボ (偽薬)にもかかわらずもたらされる症 状や効果。プラシーボ効果には、鎮痛効
マリーナース)が代表して受け持つシス テム。1人の看護師が、1人の患者を入 院から退院まで継続して受け持ち、看護
果などの治療効果もあれば、逆に、吐き 気などの副作用をもたらすこともある。 プラシーボ効果の発生原因は、①暗示効
方針、看護計画を立てて看護ケアを提供 する方式。 ■プライマリーナース(primary nurse) 担当看護師。プライマリーナーシング
果、②条件づけ、③自然治癒力などが考 えられている。 ■フラストレーション(frustration) 欲 求不満。欲求が阻止されることによる不
を行う看護師。患者を入院から退院まで 継続して受け持ち、看護方針、看護計画 を立てて看護ケアを提供する看護師。→ プライマリーナーシング
快な精神状態。欲求が満たされないこと による不安定で不快な心理状態。 ■フラストレーション耐性(frustration tolerance) 欲求不満に耐えられる力。
■プライマリー・ヘルスケア(Primary
欲求が満たされない場合に、それに耐え
168
フ 得る抵抗力や能力。フラストレーション 耐性には個人差があり、耐性の強い人は 過去に何度も障壁を経験しうまく切り抜
行動療法における治療技法の1つ。強 迫神経症(強迫性障害) 、恐怖症、摂食 障害、心身症、アルコール中毒などの治
けてきた人、または、適切な家庭教育や 社会訓練によって障壁を切り抜ける手段 が身についている人に多い。耐性の弱い 人は、過去に失敗の連続であった人、ま
療において、医師などの治療者が、患者 を強い不安や恐怖を引き起こす場面にい きなり直面させて、強い刺激にさらし続 けることにより慣れさせてしまい、結果
たは、過度に甘やかされて成長した人に 多い。 ■プラセボ(placebo) →プラシーボ、
的に良い変化を起こさせる治療法。 ■プラットホームシステム(platform s y s t e m) 正式には「住民参加型在宅
プラシーボ効果 ■ブラックマンデー(Black Monday) 1987 年10 月19 日の月曜日に、ニューヨ ーク株式市場を襲った史上最大の大暴落
福祉サービスプラットホームシステム」 (三重県伊賀市社会福祉協議会による名 称・概念) 。住民参加型在宅福祉サービ スにおける「プラットホーム(壇、舞台、
を指す。 ■フラッシュバック(f l a s h b a c k) 過 去の記憶や情景が、あたかも今体験して
駅の乗降場など) 」をイメージしたシス テムであり、全国社会福祉協議会では 「地域協働プラットフォーム」と定義し
いるかのように鮮明に甦えること。麻薬 中毒者による幻覚症状の再現や、心的外 傷後ストレス障害(PTSD)の症状の1つ。 ■フラッシュバック現象(flashback phe-
ている。 プラットホーム(プラットフォーム) システムとは、住民参加を支援する方法 としての概念であり、さまざまな人々や
n o m e n o n) 自然再燃現象。薬物の乱 用などで幻覚・被害妄想などの症状が生 じると、薬物を止めて表面上は回復して いても、飲酒や心的ストレスなどの刺激
団体が、それぞれ独自の活動理念にもと づく特性を発揮しながらも、協働して地 域の課題解決に当たることのできる共通 の土台やルールあるいはシステムのこ
によって再び幻覚・妄想などの精神異常 が再燃すること。 ■フラッシュベル(flash bell 和) 聴
と。また、駅のプラットホームのように いろんな人が降り立ち、それぞれの目的 に向かって旅立つ。そうした場を提供す
覚障害者向けの電話補助器。電話やファ クスが届いたことを光(ストロボ)で知 らせる装置。ベルの代わりに、ライトが フラッシュして知らせる。→パトライト
ることで個人や団体、機関がさまざまな ニーズに対応できるようになる。この考 え方は、行政エリアを超える概念であり、 たとえ1つのプラットホームで対応でき
■ブラッシング(brushing) 口腔清掃 の歯磨き。歯ブラシで歯垢除去のために 歯を磨くこと。髪や動物の毛をブラシで とかすこと。
ない場合でも、プラットホーム同士が連 携することで、より複雑で多様なニーズ にも対応できることを特徴とする。
■フラッディング法(flooding training)
に乗り込みやすくする、また、凸凹部分
■フラップ板
車いすを段差解消機など
169
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などを通行しやすくするために用いる渡 し板。 ■プラトー(plateau) 停滞期。高原・
■フリーズドライ(freeze dry) 凍結 乾燥。食品を凍結したままの状態で乾燥 する方法。栄養成分を維持し、タンパク
大地を意味する言葉で、 「一時的な停滞 状態」を言う。心理学用語の高原現象の ことで、学習過程における一時的な停滞 のこと。何かを習得する際に進歩が一時
質の変性、色や香りの保持が可能となる。 医薬品やインスタント食品などに用いら れる。
的に止まり、横ばいの状態になること。 ■プラン(plan) 計画。企画。 ■フランクフルト学派(Frankfurter Sc-
■フリーター フリーアルバイター(free arbeiter 和)の略。定職に就かず、ア ルバイトで生活している人。 ■ブリーフセラピー (brief therapy) 短
h u l e) 1 9 3 0 年代以降、ドイツのフラ ンクフルト大学の社会研究所に集まって 研究した一群の思想家たち。マルクス主 義・精神分析学・哲学などを研究した。
期療法。現在ある問題をできるだけ短期 間に解決しようとする心理療法。 「小さ な達成可能な目標」を設定し、 「ほんの わずかな変化」を大切にして行っていく
ホルクハイマー、アドルノ、ベンヤミン、 マルクーゼ、フロム、ノイマンらがいた。 ■プラン・ドゥ・シー(plan do see) 計
ことが、援助者と利用者との間の協力的 な関係の構築に役立つものであり、シス テムの小さな部分の変化がシステム全体
画・実施・評価。高齢者や障害者への生 活支援は、計画の作成と実施のみならず、 モニタリング(観察、実施状況の把握と 評価)が大切であるということ。→モニ
を変容させていく、という考え方となっ ている。 ■フリーマーケット(flea market) 公 園などを会場に、市民が不用品や物品の
タリング ■プランナー(planner) プランを立て る人。計画者。立案者。 ■プランニング(planning) 計画を立
売買・交換を行う市。省資源・省エネル ギー、環境保護のリサイクル運動などの 考えをもとに、不用品や再生可能な物を 公園や広場に持ち寄って売買・交換する
てること。社会福祉実践で、支援計画な どを作成すること。 ■フリーアクセス(free access) 患者
催し。同様の目的で開催されるものに、 個人で行うストリートマーケットやガレ ージセールがある。フリー (flea)は、ノミ
による医療機関の自由選択。自由に選択 できること。患者による自由な受診。 ■フリースクール(free school) 自由 学校。1 9 6 0 年代後半にアメリカで広ま
のことで、蚤の市に当てている。古物市。 ■フリーラジカル(free radical) 自由 に動き回る電子を持った分子構造のこと で、他の物質にぶつかると連鎖反応を引
った。従来の学校に代わる「学びと出会 いの場」のようなもので、伝統的な教育 方法にとらわれず、柔軟な環境づくりが なされ、生徒の自主性を尊重する、など
き起こす性質がある。酸素のフリーラジ カルが活性酸素であり、生体内で有害な 作用をする反応性の高い酸素として老化 の原因説の1つとなっている。
の特徴を持っている。
■フリーランス(freelance) 自由契約。
170
フ 特定の組織などに所属せず、自由な立場 「1日の喫煙本数×喫煙継続年数」で表さ で活動すること[国] 。 れ、この値が大きいほど、そして喫煙開 ■プリオン(prion) タンパク質の1つ。 始年齢が早いほど、死亡危険率が高くな 異常型プリオンは、クロイツフェルト・ る。400 以上になると肺がん発症の高危 ヤコブ病、牛海綿状脳症などの病原体と 険群とされている。 されている。プリオンの発見者は、アメ ■ブルーカラー(blue collar) 労働者 リカのプルシナー (Prusiner,Stanley) で、 階層。生産現場の労働者。肉体労働者。 プリオンというのは、 「感染能を有するタ ンパク因子」を指す「proteinaceous infectious particle」から造られた語。
ホワイトカラー(事務系労働者)に対比 する用語。 ■プルーデントマンルール (Prudent man
■フリッカー値(flicker value) 視覚 中枢の興奮を示すものであり、疲労や障 害によって低下する値で、フリッカー測 定器で測ることができる。眼は、光の点
rule) 英米において企業年金の資産運 用関係者に課されている注意義務。企業 年金の運用関係者が遵守すべき行動基準 のことで、 「思慮ある者の原則」と呼ば
滅速度が速いと光を一点として感じ、点 滅速度が遅くなるとちらついて見える。 疲れてくるとちらつきを判断する力が鈍
れる。専門家としての能力を活かし、思 慮深い投資行動をとらなければならない という規定。
ってくるが、この判断力を調べるのがフ リッカー測定器である。 ■フリッカー変動率(flicker regulation) 朝、昼、夕、または作業前、作業後な
■ブルーマンデー(blue Monday) 憂 うつな月曜日。日曜日の後の、また1週 間の仕事が始まるという憂うつな日。→ ブルーマンデー症候群
ど、時刻を定めてフリッカー値を測定す ると、1日のフリッカー値に変化が表れ るが、その変化を率で表したもの。 ■フリッター(f r i t t e r) 泡立てた卵白
■ブルーマンデー症候群(blue Monday syndrome) 月曜病。休日の疲れや職 場に戻るストレスなどが原因となって起 こる月曜日の心身の不調。→ブルーマン
を混ぜた衣を付けて、野菜・魚などを揚 げた料理。衣がふわっとして口当たりが 良い。洋風てんぷら。
デー ■ブルジョア(b o u r g e o i s ち。資本家。
■プリテスト(pretest) 予備調査。本 調査の前に、少数の標本を用いた調査を 行い、作成した調査票の様式や質問文、 選択肢などが適正であるかをチェックす
■ブルジョアジー(bourgeoisie 仏) 資本家階級。中産階級。 ■フルタイム(full time) 1日の正規の 勤務時間帯を全部働くこと。パートタイ
る試験的な調査。 ■ブリミア(bulimia) 過食症。巨食症。 大食。神経性大食症。神経性過食症。 ■ブリンクマン指数(Brinkman index)
ムに対比する言葉。 ■ブルンストロームの回復段階(Brunnstrom's recovery stage) 成人片麻痺 の回復過程を示す評価法。脳血管障害
仏)
金持
喫煙による肺がん死亡の危険度指数。 (脳卒中)のリハビリテーション場面で 171
フ
フ よく使用される評価法。 イツの教育家。「幼稚園の創始者」で、 ■プレイセラピー(play therapy) 遊戯 「幼児教育の父」とも言われる。1840 年、 療法。子どもの遊びを通した心理療法。 ドイツのブランケンブルクに世界で最初 治療者(カウンセラー)は、遊びから子 の幼稚園を設立した。著:『人間の教育』 どもの自発性や可能性を引き出していく ■フレーム(frame) 枠。車体枠。 ようにする。 ■フレームワーク(framework) 枠組 み。何かを行う時の大もとになる基本的 ■プレイセンター(playcentre) 未就
フ
学児を持つ親が共同で運営する保育施 設。1 9 4 0 年代にニュージーランドで始 められた 「親たちによる幼児教育の活動」 。
な枠組み[国] 。 ■ブレーンストーミング(brainstormin g) 独創的なアイデアを引き出す手
日本でも 2001(平成13)年に日本プレイ センター協会が設立されている。就学前 の子ども達とその親のための場所で、 「子育てを楽しみ」ながら「家族が一緒に
法の1つ。1939(昭和14)年頃、アメリ カのオズボーン,アレックス F.によって 考案された発想法。数人(3∼10 人程度) を集めてテーマを決め、そのテーマに沿
成長する」ことを目指している。親が子 育てを楽しみ、仲間をつくり、さまざま な技術や知識を身に付けながら、子ども
った意見を各人が自由に発言する方法。 他人の発言や回答に対する批判は禁止 で、意見が出尽くしたところで内容をま
と共に成長していく場。 ■プレイバス(play bus) 移動児童館。 ヨーロッパでは幅広く展開されている子 ども向けの社会教育活動であり、児童館
とめ、整理してアイデアを抽出する。ブ レーンストーミング法の 「4つの原則」 は、 ①批判禁止(良い悪いの判断をせず批判 せず、自由な発言を促進する) 、②自由
のない地域などに、いろいろな遊びのプ ログラムを積んだバスで出前して、子ど もの心と体の成長を助ける活動を行う。 ■フレーフレーテレフォン事業 育児、
奔放に(独創的なアイデアは自由な発想 から生まれる) 、③量を求める(多量の意 見から良い質のものが生まれる) 、④他 人のアイデアに便乗(1つのアイデアが、
介護などを行う労働者の職業生活と家庭 生活の両立を支援するために、育児、介 護、家事などの各種サービスについて、
別のアイデアを引き出す) 。 ■フレグモーネ(phlegmonous inflammation) 蜂窩織(ほうかしき)炎。慢性、
電話による情報提供を行う事業。 (財)21 世紀職業財団地方事務所で実施している もので、相談・情報の内容は、①保育所、 ベビーシッター、学童保育などの育児関
進行性の急性化膿性炎症。症状は局所の 発赤、疼痛を伴い、しばしば悪寒戦慄を 伴う高熱が出る。治療は抗生物質の投与、 膿瘍形成時には切開排膿を行う。
係、②高齢者向け福祉サービス、老人病 院、介護用品などの介護関係、③家政婦 紹介所などの家事代行関係など。 ■フレーベル,F.W.A. (Frobel,Friedrich
■プレゼンテーション(presentation) 発表。企画や発案などをわかりやすく発 表すること[国] 。 ■フレックスタイム(flextime) 自由
Wilhelm August: 1782 ∼ 1852) ド
勤務時間制。始業や終業の時間を従業員
172
フ が自由に選択できる就業方法[国] 。 ■フレックスタイム制(flextime system) 自由勤務時間制。1か月以内の一
■プレホスピタルケア (prehospital care) 応急手当て。応急処置。けがや急病な どで病院に運ぶ前に施す諸手当。病院搬
定期間(清算期間)における総労働時間 をあらかじめ定め、労働者はその枠内で 各日の始業時刻・終業時刻を自主的に決 定して働く制度。1日の労働時間帯を、
送までの間の応急処置・医療確保によっ て救命率を高めようとするもの。 ■フレンドシップホーム(friendship ho-
必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)と、 その時間帯の中であればいつ出社・退社 してもよい時間帯(フレキシブルタイム)
m e) 養護施設の児童を、学校の長期 休暇期間中や週末などに一般家庭で預か る制度。児童の健全育成や社会性の向上 を図ろうとする制度。
とに分け、出社・退社の時刻を労働者の 決定に委ねる。また、コアタイムを設け ず全部をフレキシブルタイムとすること もできる。この制度のメリットは、 「業
■フロイト, S.(Freud,Sigmund : 1856 ∼ 1939) オーストリアの精神医学者。 精神分析の創始者。神経症患者の治療に おいて「自由連想法」から成る「精神分
務に即した就業時間で合理化できる、自 主性が尊重され労働意欲が向上する、ゆ とりを生み心身の健康維持に効果的、時
析療法」を開発した。人の心理に影響を 与える性的欲求を「リビドー」と名づけ、 無意識にあるリビドーがうまく処理され
間意識が高まり業務効率が向上する、通 勤の混雑が避けられる」など。 ■フレックスバス スウェーデンのイエ ーテボリで実施されている高齢者や障害
ない時に神経症などの症状を引き起こす と考えた。心のダイナミズムを表した 「イド (エス) 」 、 「スーパーエゴ」 (超自我) 、 「エゴ」 (自我) 、また、 「エディプスコン
者のための交通手段。1 2 ∼1 4 人乗り程 度のノンステップでアクセシブルなミニ バス。 ■プレッシャー(pressure) 心理的圧
プレックス」などはフロイトの用語。 著:『夢判断』 (1 9 0 0) 、 『精神分析入門』 (1917) 、 『続精神分析入門』 (1933) ■ブロイラー,E.(Bleuler,Eugen : 1857
迫。精神的重圧。圧力。 ■プレハブ住宅(prefabricated house) あらかじめ工場で生産された部材を現場
∼ 1939) スイスの精神医学者。 「精神 分裂病(現在は、統合失調症)Schizophrenie」という名称を初めて用いてその概
に運んで建てる住宅。工場で柱・梁・屋 根トラス・床・壁などの住宅構造体を生 産し、それを建築現場で組み立てて建築 される住宅。プレハブ住宅の特徴は、品
念を提唱した。著:『早発性認知症また は精神分裂病群』 ■ブローカ領域 左側の脳(左脳)の耳 の奥から少し前の部分。相手の話を理解
質が安定している、完成品のイメージが つかみやすい、他の工法に比べて工期が 短いなど。主要構造体の材質によって 「木質系」 「鉄鋼系」 「ユニット系」 「コンク
して答えようとしても正しい言葉が見つ けられない状態を「ブローカタイプの失 語」と言い、その場合は脳のブローカ領 域が障害を受けていることになる。失語
リート系」に分類されている。
症患者の多くは記憶には問題がなく、記 173
フ
フ
フ
憶している言葉がうまく取り出せない状 態であり、このブローカタイプの失語の 場合、自分が言葉を発信したいと思って
ペースで学習できる。 ⑤学習者確認の原理:目標に対する結 果を検証しプログラム自体を修正する。
もうまく言葉を使えない。ブローカ野。 ■フローチャート(flow chart) 手続 きや処理の手順図。プログラムの流れを 図示したもの。作業手順図、工程図。
→スキナー, B.F. ■プログラム活動 グループワークのプ ログラム活動には、レクリエーション (ゲーム、スポーツ、園芸、音楽など) 、
■フローリング(f l o o r i n g) 木質系の 床仕上げ用板材を張った床。床仕上げ用 の板材。フローリングにはその製法の違
社会体験学習(各種機関への見学など) 、 日常生活活動(雑談、会食など) 、教育 訓練(話しあい、ロールプレーイングな
いによって、W P C 床材(下地合板の上 に、プラスチックを充填した薄い単板を 張ったもの) 、単板を張った床材(下地 合板の上に、薄い本物の木を張ったも
ど) 、ソーシャルアクション(各種機関 や制度の改善活動、啓発活動など) 、趣 味、行事などがある。プログラム活動で は、 「結果」よりも「過程」を重要視し、
の) 、本物の無垢材(厚みのすべてが本 物の木)など、多くの種類がある。フロ アリング。
プログラム活動を一緒に行うことでの相 互作用による、まとまり、協力、連帯、 協同などの治療教育的な効果を目的とし
■プログラム(program) 予定。予定 表。計画表。コンピューターに情報処理 させるための指示が集まったもの。 ■プログラム学習(programmed learni-
ている。 ■プログラム規定 努力目標。実現に努 めるべき政治的・道義的目標。憲法上の 規定が政府の政策決定における努力目標
n g) アメリカの心理学者スキナーに よって提唱された、学習目標へ確実に到 達させるための個別学習の方法。プログ ラム学習は、学習者と先生のやりとりを
を定めていると解されること。そのため、 プログラム規定は国家機関を拘束する法 力を持たない。 「憲法の規定は、国民個人 に司法的救済を伴う法的権利を保障する
行動主義心理学の研究にもとづいて、計 画的・効率的に行えるようにしたもので あり、その原理は、
ものではなく、その実現に向けた国の政 治的・道徳的な努力義務を課したもので ある」とすること。
①スモールステップの原理:学習段階 を細分化(スモールステップ)して、無 理なく学習できるようにする。 ②積極的反応の原理:学習は受動的で
■プログラムサービス(program service) レクリエーション・サービスシス テムにおいて、さまざまな行事を計画し 実践していくサービス。
なく、学習者が何らかの積極的、自発的 反応を行うことを必要とする。 ③即時確認の原理:学習者の反応の正 誤が即時的に確かめられる。
■プログラム説(program theory) 老 化が進む原因として、あらかじめ「老化 遺伝子」がプログラムされていて、ある 時期になるとその遺伝子が働き出して老
④自己ペースの原理:学習者が自分の 174
化が進み死に至るというもの。
フ ■プログラム・トランスプラント(program transplant) ある地域で成功し た社会福祉サービスプログラムを別の場
逐語(ちくご)記録。ケース記録の1つ。 要支援対象者と支援者の会話の内容や観 察結果をその経過にしたがって忠実に記
所でも実施すること。 ■プログラム評価・管理技法(Program Evaluation and Review Technique :
録したもの。支援の展開過程の明確化が 可能となる。 ■プロダクティビティー(productivity) 生活機能の自立を基本にして、自身の
P E R T) 目標を定めて関係機関が協 力・調整しながらそれを効果的に達成す るための技法。建設工事やプロジェクト 計画などでは、スケジュール立案や進捗
セルフケア、生活習慣病改善への取り組 み、有償労働、ボランティア活動、相互 扶助、あるいは家政(家事、調理など)
管理に広く利用されているもので、日程 計画、作業計画、スケジューリングなど とも言われる。 ■プロジェクト(project) 企画。計画。
などを含む、より高い水準の能力。高齢 者の健康の維持増進(老化予防)の目標 は、単に病気や障害を予防することでは なく、Q O L の構成要素である社会的な
大規模な事業計画。ある期間内に、新し い何かを造り出すために実施されるよう な一連の活動。
生活機能の自立性の向上と、プロダクテ ィビティーの維持増進となる。これは地 域で社会的な役割を担うことのできる健
■プロジェクトチーム(project team) 委員会。研究会。検討会。作業班。プロ ジェクトを実施するためのチーム。特定 の問題解決のために集められたメンバー
康、能力、意欲の維持増進でもある。社 会貢献。 ■プロダクティブ・エイジング(productive aging) 生産的な高齢化。生産的
によるグループ。タスクフォース。 ■プロセス(process) 過程。手順。経 過。工程。 ■プロセスゴール(process goal)
な老後。高齢者を単に扶養される者とし てとらえず、生産者として認識する考え 方。高齢者の生産的な潜在能力と貢献を 明確にして、正当な社会的評価を行うこ
→タスクゴール ■プロセス嗜癖(しへき) 特定の行為に のめり込み、自分では制御することが困
とによって高齢者の生活の質を高めると いう考え方。物的な生産、商品の産出だ けではなく、精神的な生産、ボランティ
難となる嗜癖。ギャンブル、ショッピン グ、仕事など、自分に高揚感を与えてく れる行動プロセスにのめり込む状態。 ■プロセス評価(process evaluation)
アや地域における相談活動、その他の活 動をもプロダクティブ(生産)と見なす ことで、高齢者は生産者として見なされ、 自尊心と自信を高め、存在意義を確認し、
援助の経過を継続的に観察しながら、利 用者への直接援助がどのように問題の解 決やニーズの充足に影響しているかを評 価する調査方法。
新たな可能性に挑戦することになる。 ■ブロック(block) ①かたまり。1つ の区画。ひと組。②じゃま。妨害。 ■フロッシング(f l o s s i n g) デンタル
■プロセスレコード(process record)
フロスという糸を使って歯と歯の間を清 175
フ
フ
フ
掃すること。デンタルフロスを指、また は器具につけた糸で、歯と歯の間を通過 させることにより歯垢を取り除く方法。
モーターは、イニシエーターによるがん 細胞を促進してがん化する。 ■プロレタリア(Proletarier 独) 賃
■プロパー(proper) 生え抜きの職員。 正職員。その道の専門職。固有の。専門 の。 ■プロパガンダ(propaganda 羅) 世
金労働者。無産階級。労働者階級。プロ レタリアート。 ■プロレタリアート(Proletariat 独) 労働者階級。無産階級。
論誘導。政治的意図を持つ宣伝。大衆の 扇動を目的とする情報操作。特定の思 想・教義などを押しつける宣伝。
■フロンガス(flon gas 和) 正式名称 は「クロロフルオロカーボン(C h l o r o FluoroCarbon : CFC) 」と言い、塩素を
■プロフェッサー(professor) 教授。 大学教授。 ■プロフェッショナル(professional) 専門職。専門家。プロ。
含む炭素とフッ素の化合物。無色、無臭、 不燃性で化学的に安定し、人体にも無害 で、カーエアコン、ルームエアコン、冷 蔵庫などの冷媒や、整髪料のムースなど
■プロフェッション(profession) 弁 護士、医師、聖職者などの知的職業人。 学識に裏づけられた特殊な技能を、特殊
の発泡剤、I C チップの洗浄剤などとし て用いられてきた。しかし近年、フロン ガスが成層圏のオゾン層を破壊し、オゾ
な教育や訓練によって習得し、不特定多 数の依頼者の要求に応じて、奉仕活動を 行い社会全体の利益のために尽くす職 業。プロフェッションの属性は、①高度
ンホールを作り出していることが問題に なっている。オゾン層が破壊されると本 来オゾン層で吸収されるはずの有害な紫 外線が大量に地上に降り注ぎ、皮膚がん
な専門的知識と技能、②高い職業倫理、 ③職能団体による自治(規律維持) ・後継 者養成、にある。 ■プロブレム(problem) 問題。課題。
や失明の原因となるためで、現在ではフ ロンガスの使用が規制されている。
■フロム , E.( F r o m m , E r i c h : 1 9 0 0 ∼ 1 9 8 0) ドイツに生まれ、アメリカに 亡命した精神分析学者。新フロイト派の
■ フロントシート(front sheet) フェ ースシートのこと。→フェースシート ■プロンプティング(p r o m p t i n g) 促
1人。人間主義的社会心理学を提唱した。 主著『自由からの逃走』 (1941)では、ナ チス政権下のドイツ国民の心理を分析 し、 「権威主義的パーソナリティー」と
し。ヒントや補助を与えたり、手助けや 誘導をすること。課題解決のために、利 用者の「背中を軽く押す」ような援助。 ■プロンプト(prompt) 行動を促すた
いう社会的性格を見出した。他著:『正 気の社会』 (1955) ■プロモーター(promoter) がん促進 因子。発がんには、イニシエーターとプ
めの「援助」 。自閉症児などに対して、 行動の自発を促すために行う外的な援 助。行動の直前に提示して生起を容易に するものを「刺激プロンプト」 、身体介
ロモーターの2つの過程があるが、プロ
助のように行動自体に直接働きかけるも
176
■フロンティア(frontier) 新分野。豊 かな可能性を秘めた、未開拓の分野[国] 。
ヘ のを「反応プロンプト」と言う。プロン プト刺激の種類には、絵、写真、文字、
指さし、サイン、言語(声かけ) 、モデ ル提示、身体介助などがある。
へ ■ペア住宅 2世帯用住宅。高齢者とそ の子どもの世帯などが同居する住宅。ま
を目指す。子どもの良い行動に注目し、 「ほめる」ことにより子どもの良い面を
たは、高齢者住宅とその子ども世帯など が隣り合わせに住む住宅。 ■ペアレンツハウス (parents house 和) 両親の家。親御さんの家。子どもが小
増やし広げ、問題行動にもうまく対応で きるようにする。 ■ベイトソン,G.( Bateson,Gregory: 1904 ∼ 80) イギリス生まれの文化人
児がんなどの病気に罹った時、子ども自 身と共に、親の闘いを支援するために、 「親御さんの支援を第一に考えていこう」
類学者で、主としてアメリカで仕事をし た。精神医学領域では、統合失調症家族 のコミュニケーション理論である「二重
とする思いを込めた名前。機能的には、 拘束現象」の提唱者として名高い。著: ファミリーハウス(長期の治療を必要と 『精神の生態学』 、 『精神と自然』→ダブ する子どもや家族のための宿泊施設。小 ルバインド現象 児がんなどの難病治療のために、地方や ■ペイン(pain) 痛み。苦痛。苦しみ。 海外から大都市などの病院に通院や入院 する、子どもや介護する家族を温かく迎 え宿泊させる施設)とほぼ同様。 ■ペアレンティング(p a r e n t i n g) 親
苦悩。 ■ペインクリニック(pain clinic) 痛 みの診療所。痛みを治療する専門の診療 所。いろいろな病気によって起こる痛み
または保護者としての役割を果たすこ と。子どもを生み、育て、自立させてい く中で、親としてのあり方を学び役割を
やしびれ、がんの痛みなどを診断・治療 する診療所。 ペインクリニックの対象 となる主なものは、帯状疱疹、がんの痛
獲得していくこと。子育て。 ■ペアレント(parent) 親。ユースホ ステルの管理者。 ■ペアレントトレーニング(parent trai-
み、脳卒中後後遺症の痛み、中枢性疼痛、 片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経痛、舌咽 神経痛、肩こり、むち打ち症、頚椎症、 肋間神経痛、ぎっくり腰、腰椎椎間板ヘ
n i n g) 親訓練。しつけのむずかしい A D H D の子どもを持つ親が、正しいし つけの方法や、関わり方を学ぶ訓練。 A D H D のある子どもとのより良い親子
ルニア、変形性腰椎症、腰痛症、坐骨神 経痛、腰部脊柱管狭窄症など。 ■ベース(b a s e) 基礎。基本。基準。 根拠。
関係づくりや、子どもの対人関係の向上
■ペース(pace) 速度。調子。進み具 177
ヘ
ヘ
ヘ
合。歩調。 ■ペースト(paste) 食物などをすりつ ぶしたもの。
2 , 5 0 0 万人もが犠牲となり、以来、欧米 では黒死病と呼ばれた。 ■ヘッド(head) 頭。頭部。団体やグ
■ペースメーカー(pacemaker) 心臓 に周期的に電気刺激を与えて、正常な心 拍動を起こさせる装置。心臓手術など、 緊急時に用いる体外式と、不整脈などで
ループの長。指導者。上に立つ人。 ■ペットセラピー(pet therapy) 動物 と関わることにより、人間の健康の質を 向上させようとするもの。ペットの犬や
心臓の収縮に異常がある場合に体内に埋 め込む永久型の2種類がある。 ■ベーチェット病(Behcet's disease)
猫と触れあう、イルカと一緒に泳ぐなど で、穏やかな気持ちになったり癒された りすること。動物介在療法。アニマルセ
特定疾患治療研究対象疾患の1つ。1937 年、トルコのベーチェット(Behcet,H.: 1889 ∼ 1948)によって提唱された疾患。 多臓器侵襲性の難治性の病気。口腔粘膜
ラピー。 ■ベッドサイド(b e d s i d e) ベッドの そば。枕元。 ■ベッドタウン(bed town 和) 大都
のアフタ性潰瘍、皮膚症状、眼のブドウ 膜炎、外陰部潰瘍の4つの症状を主症状 として、急性炎症性発作を繰り返すこと
市周辺の住宅地域。近郊住宅地域。大都 市の通勤圏としてその周辺に立地する大 規模な住宅地。昼間は都市で勤務し、夜、
が特徴。失明率が高く、2 0 代後半から 40代にかけての働き盛りに発病が多い。 ■ペ グ(PEG:Percutaneous Endoscopic Gastrostomy) 経皮内視鏡的胃
寝るために帰ってくる住民が多い都市近 郊地域であることからの言葉。 ■ベッドメーキング(bedmaking) ベ ッドを整えること。布団、シーツ、毛布、
瘻(ろう)造設術。内視鏡(胃カメラ)を 使って、胃の内腔と腹壁外部とのバイパ ス(胃瘻)を造る医療手法。胃瘻には、 「胃瘻カテーテル」を取り付け、直接、
枕などを快適に就寝できるように整える こと。利用者にとって安全・安楽に、寝 心地の良いベッドを作る作業。 ■ヘッドワーク(h e a d w o r k) 頭脳を
胃に栄養物を投与する。口からの食物摂 取が困難な患者のための栄養供給を目的 としている。
使う仕事。頭脳労働。 ■ベテラン(veteran) 経験が豊富です ぐれた人。熟練者。老練者。
■ベジタリアン(vegetarian) 菜食主 義者。 ■ペスト(p e s t) 法定急性伝染病の1 つ。ペスト菌による感染症。高熱、点状
■ヘテロセクシュアル(heterosexual) 異性愛者。→ホモセクシュアル、バイセ クシュアル ■ペニシリン(penicillin) 青カビの培
出血性発疹、粘膜出血、リンパ節腫脹、 肺炎を起こし、症状が激しく死亡率が高 い。中世ヨーロッパにおける大流行では、 1346 ∼51 年にかけて肺ペストが蔓延し、
養液から抽出する抗生物質の1つ。1928 年、イギリスの細菌学者フレミングが発 見。化膿性疾患・肺炎などに有効で、実 用化当時は奇跡の新薬としてもてはやさ
ヨーロッパの全人口の1/4に当たる
れた。ペニシリンの発見が刺激となって
178
ヘ 世界各地で抗生物質の研究が進められた ことから、その後の多くの抗生物質の発 見・実用化に多大な貢献をすることとな
乳母車まで、種類はさまざま。 ■ベビーサイン(baby signs) 話すこ とがまだできない乳幼児と親が、手話
った。 (ジェスチャー)でコミュニケーション をとる方法。赤ちゃんとお母さんがお互 ■ペニシリンアレルギー(penicillin alleいに意思疎通するためのジェスチャー。 rgy) ペニシリン投与によって起こる アレルギー症状。じんま疹や嘔吐など、 アメリカの心理学者リンダ・アクレドロ 多様な症状が出る。 ■ペニス羨望(penis envy) 精神分析 学の概念。女性が自分にペニスがないこ
(Acredolo,Linda P.)とスーザン・グッ ドウィン(Goodwyn,Susan W.)が提唱 した。
とを知った時に抱く、男性への羨望、ひ いては嫉妬や憎悪の感情。 ■ベネディクト,R.(Benedict,R.: 1887 ∼ 1 9 4 8) アメリカの女性文化人類学
■ベビーシート(baby seat) 乳児用 のチャイルドシート。 ■ベビーシッター(baby sitter) 子守。 雇われて幼児の世話をする人。家庭など
者。第二次世界大戦中、情報局に勤務し て日本の研究を行ったが1度も来日した ことはない。アメリカにある文献をもと
に出向き子守をする人。主に3歳未満の 乳幼児を対象に保育を行い世話をする。 1991(平成3)年に「社団法人全国ベビー
に、1946 年に日本文化論の『菊と刀』を 発表した。日本人の文化を「恥の文化」 と評して、 「日本人は罪の意識よりも恥 の意識で行動する」と指摘した。他著:
シッター協会」が設立され、2000(平成 1 2)年度から「ベビーシッター資格認定 制度」が発足している。 ■ベビーシッター育児支援事業 「育児
『文化の諸様式』 ■ベバリッジ報告(Beveridge report) 1942 年に、経済学者ベバリッジ,W.を委 員長とする委員会がイギリス政府に提出
と就労の両立」のためにベビーシッター サービスを利用する家庭を支援する事 業。厚生年金に加入している事業所の事 業主と全国ベビーシッター協会との協定
した「社会保険および関連サービス」と いう報告書。その報告書の中で、社会保 障の目標とすべき課題として「貧困(窮
により、 「乳幼児および小学校低学年の 児童の家庭内での保育あるいはそれに伴 う保育所などへの送迎」のためベビーシ
乏) 、疾病、無知、不潔、怠惰(無為) 」 ッターを利用する従業員に対し、割引券 の5つが指摘されており、それらは「5つ (1日につき 1 , 5 0 0 円)を発行する制度。 (社)全国ベビーシッ の巨人」または「5つの巨悪」と呼ばれた。 問い合わせ先は、 ター協会。1994(平成6)年度から「在宅 第二次世界大戦後のイギリスの社会保障 制度の確立に寄与し、また、世界各国の 社会保障制度の創設にも大きな影響を与 えた。 ■ベビーキャリー(baby carry 和) 乳
保育サービス援助事業」として始まり、 2 0 02(平成14)年度から「ベビーシッタ ー育児支援事業」として新たにスタート している。
児の移動に使う道具の総称。子守帯から
■ベビーフード(baby food) 離乳食。 179
ヘ
ヘ ■ベビーブーマー(baby boomer) ベ ビーブーム世代。団塊の世代。第二次大 戦後の1947(昭和22)∼49(昭和24)年 にかけて生まれた人達。 ■ベビーブーム(baby boom) 第二次 世界大戦直後の1947(昭和22)∼49(昭
ヘ
合したもの。測定日以前の1∼2か月間 の血糖の状態を、平均的に知ることがで きる。 ■ヘモグロビン濃度 この値が低下する 場合は、鉄やタンパク質の栄養状態の悪 さを示す。 ■ヘリコバクターピロリ(Helicobacter
和24)年に、日本の出生数は急激に上昇 し、年間260 ∼270 万人となった。この p y l o r i) 胃の粘膜に感染する、鞭毛 時期を第一次ベビーブーム(団塊の世代) (べんもう)を持ったらせん状のグラム と呼び、その子ども達がまた子どもを産 陰性桿菌。ヘリコプターのような鞭毛を んだ第二次ベビーブームは、1971(昭和 46)∼74(昭和49)年。 ■ベビーフェース(baby face) 童顔 (どうがん) 。
持つらせん状の菌で、近年、急性・慢性 胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどと 関係することが指摘されている。しかし、 多くの人は感染しても無症状であり、除
■ベビーホテル(baby hotel 和) ① 夜間保育、②児童の宿泊を伴う保育、③ 時間単位での児童の預かりなどを特徴と
菌治療を行えば、多くの胃の病気は改善 する。 ■ベ ル,D(Bell,Daniel:1919∼) ア
する認可外保育施設(無認可保育施設) 。 保育施設には、児童福祉法第3 5 条にも とづく「認可保育所」と、 「認可外保育施 設(行政の認証・認定があるものとない
メリカの社会学者。社会構造(技術・経 済構造)の変化を、 「前工業化社会⇒工 業化社会⇒脱工業化社会(情報化社会、 知識社会) 」という時代区分によってと
ものがある) 」があるが、ベビーホテル は、 「認可外保育施設(行政の認証・認 定がないもの) 」に属する。なお、認可 外保育施設については、2001(平成13)
らえ、先進諸国はこの脱工業化社会に到 達するとした。著:『脱工業化社会の到 来』 (1973)→イデオロギーの終焉 ■ヘルシー(healthy) 健康的。健康に
年 1 1 月の児童福祉法の改正により、都 道府県への届出が義務づけられている。 ■ヘマトクリット(Hematocrit:Hct)
良い。 ■ヘルス(health) 健康。 ■ヘルスキーパー(health keeper
血液の中に占める赤血球の割合。健康 成人の値はおよそ男子45 %、女子40 %。 低下する場合は、鉄や全体的な栄養状態 の悪さを示す。
企業内理療師。理療とは、あんまマッ サージ指圧、はり、きゅうなどの療法を 指して言い、従業員の疲労回復や健康管 理の業務に当たるスタッフとしての、あ
■ヘモグロビン(h e m o g l o b i n) 血色 素。赤血球に含まれる赤色色素タンパク 質で、主に酸素を運ぶ役目をする。 ■ヘモグロビンA1c(hemoglobin A1c)
んまマッサージ指圧師・はり師・きゅう 師など。OA 機器関連の業務による肩凝 り、腰痛、眼精疲労など、また、慢性疲 労気味の「半健康」の人などに対し、マ
赤血球のヘモグロビンにブドウ糖が結
ッサージなどによって心身共に疲労を回
180
和)
ヘ 復し、再び能率的な業務が行えるように 貢献する。 ■ヘルスケア(health care) 健康管理。
を過剰に気にする人。 ■ヘルスメーター(health meter 和) 小型体重計。体重測定器。体脂肪計付体
■ヘルスケア・アドバイザー(Health Care Adviser : HCA) ドラッグスト アがセルフメディケーションの窓口にな るために、2001(平成13)年6月から日
重計。体重体組成計(体重、体脂肪、内 臓脂肪、BMI(ボディー・マス・インデック ス)などが測定できるもの) 。 ■ヘルニア(hernia) 身体の組織が正
本チェーンドラッグストア協会が人材育 成を図る目的で設立した認定制度。ヘル スケア・アドバイザー として認定され
しい位置からはみ出した状態を「ヘルニ ア」と呼び、鼠径(そけい)ヘルニア(脱 腸) 、大腿(だいたい)ヘルニア、臍(さ
るには、必要なカルキュラムを履修して 認定試験に合格することが必要。地域に 暮らす人の健康維持・増進のために、個 人の健康に関する全般的な悩みや要望な
い)ヘルニア、横隔膜ヘルニアなどや、 椎間板ヘルニア、脳ヘルニアなどもある。 ■ヘルパー憲章 日本ホームヘルパー協 会が制定したホームヘルパーの行動倫理
どの相談を受け、病気の予防、改善など、 幅広い健康づくりのアドバイスを行う。 ■ヘルスケア・トレーナー(health care
を示す憲章。 ■ヘルパーセラピーの原則(principle of helper therapy) 支援することによっ
trainer) 健康管理士。健康相談や運 動指導を行う指導者。厚生労働省の資格 制度(1988)がある。 ■ヘルスセンター(health center 和)
て生ずる支援者への治療効果。 「支援を すること」が、同時に結果として「自分 の支援(治療)にもなっている」ことに なること。要支援対象者は、他の人から
休養娯楽施設。保養・娯楽を目的とし た大衆向き施設。 ■ヘルスプロモーション(health promotion) 1986 年にWHO(世界保健機
支援を受けることにより、課題に立ち向 かう勇気や解決の糸口を見つけることが できる。一方、支援者は、自分の経験や 知恵を活かして他の人に支援を提供する
関)が提唱した健康支援に関する社会的 戦略。 「ヘルスプロモーションとは、人々 が自らの健康をコントロールし、改善で
ことにより、自尊心や有用感、自己への 価値意識が高まり、支援の提供者自身の 自己成長につながる。
きるようにするプロセスである」と定義 ■ヘルペス(h e r p e s) ヘルペスには し、健康を生きることの目的ではなく、 「単純疱疹(ほうしん) 」と「帯状(たいじ 生活の資源と位置づけている。また、ヘ ょう)疱疹」がある。いずれもヘルペス ルスプロモーション活動の方法として、 ウイルスによる病気で、症状も似ている。 「健康的な公共政策づくり、健康を支援 する環境づくり、地域活動の強化、個人 技術の向上、保健サービスの方向転換」 の5つが挙げられている。 ■ヘルスホリック(healthholic) 健康
一般にはヘルペスは帯状疱疹を指すこと が多い。 単純疱疹(単純ヘルペス):「熱のは な」と呼ばれてきた皮膚病で、主に顔面、 特に口の周囲に小水疱ができる。 181
ヘ
ヘ・ホ
ヘ ホ
帯状疱疹(帯状ヘルペス):俗に言う 「ヘルペス」 。広い範囲に帯状に発赤と小 水疱が出る。また、必ず身体の右または
響を与えた。著:『楽天主義』 、 『私の生 涯』 、 『暗黒より出でて』 、 『私の住む世界』 、 『闇より』、『石壁の歌』、『私の宗教』、
左側だけブロック状に発生する。 ■ヘレン・ケラー(Keller, Helen Adams : 1 8 8 0 ∼ 1 9 6 8) アメリカの盲聾唖 (もうろうあ)三重障害の社会福祉事業
『中流』 、 『私の近頃の生活』 、 『夕暮の平 和』 、 『日誌』 、 『われら信仰を持たん』 ■ヘロイン(heroin) モルヒネから製 造される依存性のきわめて強い麻薬。白
家。アメリカ南部のアラバマ州で生まれ たヘレン・ケラーは、2歳の時に原因不 明の高熱と腹痛に襲われ盲聾唖となっ
色または茶色い結晶性粉末で無臭、水に よく溶け苦味がある。法律でその製造・ 所持・使用が禁止されている。
た。6歳の時に迎えた家庭教師アンニ ー・サリヴァンから、すぐれた教育・指 導を受け、本人の天賦の才能と努力によ り驚異的な学習成果を挙げた。以来、サ
■ベンダー・ゲシュタルト・テスト(Bender Gestalt Test: BGT) 心理検査 の1つ。IQ の測定や心理的障害、パーソ ナリティー傾向、脳の器質的な障害の発
リバンの献身的な支援によって 1 9 04年 にラドクリフ女子大学を卒業、5か国語 を駆使する国際的な視力障害者運動の指
見などに用いられる。 ■ベンチャー(venture) 新興企業。大 企業が行っていない分野で、新たな事業
導者となり、3度来日して講演を行うな ど、世界各国の社会福祉活動に大きな影
を起こす中小規模の企業[国] 。
ホ ■ホイスト(hoist) リフト。重度障害 者などの移乗、移動に用いる吊り上げ式
痺だけでなく、二分脊椎や筋肉の病気、 内反足、股関節脱臼、分娩麻痺、側わん
リフト。 ■ボイストレーナー(voice trainer) 発 声訓練の指導者。発声の指導をする専門
などにも効果があるとされている。 ■ポイント(point) 要点。大切な個所。 大事なところ。
家。声の出し方を教える人。 ■ボイタ法(Vojta method) チェコの 小児神経学者ボイタの提唱した脳性麻痺 訓練法。圧迫刺激によって反射性運動パ
■ボーイスカウト(Boy Scouts) 1907 年、イギリスのベーデン・パウエル卿と 2 0 人の少年達とのキャンプ活動をきっ かけとして生まれた青少年の団体。パウ
ターンを誘発し、運動機能を促進・改善 する方法。脳性麻痺の子どもなどによく 行われている治療法。現在では、脳性麻
エルが、このキャンプの結果と自らの体 験をもとにした『スカウティング・フォ ア・ボーイズ』という本を発行したこと
182
ホ により、この活動がイギリスはもとより 世界各国に広がった。日本には1908(明 治41)年にこのボーイスカウト運動が伝
。 また、そのようになること[国] ■ポータブルトイレ(portable toilet) 持ち運び可能な腰かけ便器。排泄に用い
わり、1922(大正11)年に「少年団日本 連盟」が創立され、ボーイスカウト国際 連盟に正式加盟した。ボーイスカウト運 動は、青少年の自発活動により、健康や
る福祉用具の1つ。持ち運びができるの で、寝室のベッドサイドを中心に必要な 所で使用できる。便器部分はプラスチッ クでできているが、その他の部分が木製
人格を築き、社会に奉仕できる能力や、 人生に役立つ技能の体得などを目的とし ている。
のデラックス型などもある。シンプルで 安価な標準型(スタンダードタイプ)、 手すり付き、背もたれ付き、家具調トイ
■ホーソン実験(Hawthorne experimen t s ) アメリカのシカゴ・ウエスタ ン・エレクトリック社のホーソン工場 で、1924 ∼ 32 年にかけて行われた作業
レなど、さまざまなものがある。 ■ポータブル浴槽 簡易浴槽。家庭の居 室などで入浴を容易に行える福祉用具。 空気式、折りたたみ式、立て掛け式など
効率に及ぼす要因に関する実験。レスリ スバーガーとディクソンにより、照明実 験、リレー組み立て実験、面接実験、バ
で容易に移動でき、取水または排水のた めの工事を伴わないもの。浴槽部分、排 水用ホース、電動ポンプなどから成る。
ンク配線作業実験が行われ、1 9 2 7 年以 降、メイヨーを中心としたハーバード・ グループが実験に参加した。実験結果と して、 「作業効率は、作業環境よりも職
空気式の浴槽本体はビニール製やポリウ レタン製のものが多い。 ■ホーティカルチュラル・セラピー(horticultural therapy) 園芸療法。植物
場の人間関係や人間の意欲が大きく影響 する」ことを発見した。 ■ボーダーライン(borderline) ①境 界区域。境目。2つのものの間で、どち
を育むことで心身を癒す作業療法。 ■ホームウエア(home wear 和) 家 庭着。家で着る普段着。 ■ホームエレベーター 個人住宅用に
らともつかない微妙な位置。②境界性人 格障害:人格障害の一種で、「境界例」 「ボーダーライン」とも呼ばれる。境界
設置されるエレベーター。個人住宅とは、 一世帯の住宅、同一世帯のみが居住する 住宅で、共同住宅のように複数の世帯が
性人格障害の人は、心や行動、思考など の変化や揺れが非常に大きく、感情や衝 動のコントロールがうまくできないた め、他人に対して痛烈な態度をとるなど、
利用する場合は設置できない。高齢化社 会、バリアフリー、リフォーム、狭小地 住宅などを背景に、低価格になっている ことからホームエレベーターを設置する
対人関係や仕事上に支障が出やすい。苦 しみから逃れるために、自傷行為、摂食 障害、アルコールや薬物依存などが多い。 ■ボーダーレス(borderless) 無境界、
家庭が増えている。 ■ホームオートメーション(Home Automa ti on : HA) 住宅内の設備機器を 省力的・効率的に管理するシステム。エ
脱境界。境界が薄れて存在しない様子。
レクトロニクス機器を活用して、日常使 183
ホ
ホ
ホ
う住宅の設備を、離れた所から一括して 操作するなど、利便性や快適性を向上さ せることができる。具体的には、家事の
■ホームシック(h o m e s i c k) 自分の 家を恋しく思う病的な状態。遠隔地や海 外に住む者が、その環境風土の違いなど
合理化・省力化・自動化、防災や防犯な どの安全管理、外出先からの各種設備の コントロールなど、さまざまな分野にわ たる。
から、自宅や故郷を異常に恋しく思い沈 むこと。 ■ホームスクール(home school) 家庭
■ホームケア(home care) 在宅ケア。 在宅介護。 ■ホームケア・サポートシステム(ho-
学校。学校に通わず、在宅を中心にして、 家族や地域で学んでいく学習スタイル。 アメリカをはじめ、カナダ、オーストラ リア、ニュージーランドなどで普及して
me care support system) 通信ネット ワークを利用した、在宅医療支援システ ム。I T を活用した在宅医療・看護・健 康管理支援システム。
いる教育システムで、日本でも、数千人 がホームスクールで育っているとされて いる。一人ひとりに合った学習方法を実 践できることから、特別な才能を伸ばせ
在宅の利用者に、通信回線・技術を利 用して、保健・医療サービスを提供する もの。在宅治療の患者に対して、簡易型
ること、不登校や病気による長期療養の 子ども達、障害を抱える子ども達に、可 能性や機会を与えるものとなっている。
検査機器を用いて、電話回線やインター ネット網などの通信回線で、患者の生体 情報を医療機関などに送信し、診断・診 療、看護、指導などの患者支援を行い、
■ホームステイ(h o m e s t a y) 外国人 留学生などが一般家庭に滞在して、家庭 的な雰囲気の中でさまざまな生活体験を すること。観光目的、外国語の語学力ア
在宅でも医療機関などと同じような療養 環境を実現するもの。 ■ホームケア促進事業(home care promotive work) 老人短期入所運営事業
ップや語学学校への入学など、その形態 は多様。 ■ホームスプリンクラー(home sprink l e r) 消火用の家庭用自動散水装置。
の1つ。介護の必要な高齢者などと家族 介護者を老人短期入所施設または特別養 護老人ホームに短期間、入所、宿泊させ
火災が起きた時に熱を感知して自動的に 天井から散水する、消火液を放出して消 火するなどの機能を持つ消火設備。天井
て、高齢者などには日常動作訓練などを、 家族介護者には介護方法などの実習を行 い、要介護高齢者本人とその家族の在宅 生活の支援を行うもの。利用期間は1∼
散水方式では、貯水槽を必要としない水 道直結方式の装置も開発されている。 ■ホームセキュリティー(home security) 危険から家や家族を守ること。強
3週間ほどで、市町村の老人福祉担当課 などに申し込む。 ■ホームコントロール(home control) ホームオートメーションと同義語。→
盗や窃盗の「防犯」 、ガス漏れや火事の 「防災」 、病人の「救急」などの場合が考 えられ、それぞれに対応したセキュリテ ィー(防犯、安全保障)製品やシステム、
ホームオートメーション 184
警備会社のサービスなどがある。ホーム
ホ オートメーションのセキュリティー部分。 ■ホームセンター(home center 和) 住関連商品などを多種・多様に品揃えし
はなく、厚生労働省が定めたカリキュラ ムを受講することにより、修了証が発行 される。 「ホームヘルパー養成研修事業
た大型小売店。具体的には、日用大工 (DIY:Do It Yourself)用品、家庭用品、 日用雑貨、自動車関連商品、園芸用品な ど、さまざまな品物が販売されている。
実施要綱」によると、 「1級課程:チーム 運営方式の主任ヘルパーなどの基幹的ヘ ルパーの養成研修(2 3 0 時間)、2級課 程:ホームヘルプサービス事業従事者の
■ホームタウン(h o m e t o w n) 故郷。 郷里。本拠地。 ■ホームドクター(home doctor 和)
基本研修(1 3 0 時間) 、3級課程:ホーム ヘルプサービス事業入門研修(50 時間) 」 と定められている。2級、3級の研修に
かかりつけの医師。家庭医。地域に根付 いたいちばん身近な医師。一般的な病気 の診断や治療・健康管理、専門的治療や、 入院などが必要な場合の専門医や病院の
ついては、受講資格は特になく誰でも受 けられるが、1級については「2級修了者 を対象に(中略)主任ヘルパー業務に関 する知識、技術を習得すること」などの
紹介などを行う。 ■ホームフレンド事業 母子家庭、父 子家庭および養育者家庭などの「ひとり
要件がある。 ■ホームヘルプサービス (home help service) 訪問介護。ホームヘルパー(訪
親家庭など」の児童を対象に、大学生な どの児童訪問援助員(ホームフレンド) を家庭に派遣し、悩みの相談相手、遊び 相手や簡単な家事などの生活習慣の指導
問介護員)が、要介護高齢者、心身障害 児者などの家庭を訪問して、 「身体介護」 や「生活援助」 、 「相談・助言」などを行 うサービス。
を行う制度。 ■ホームヘルパー(home helper) 訪 問介護員。要介護高齢者、心身障害児者 などの家庭を訪問し、食事・排泄・衣類
■ホームメード(homemade) 自家製。 手づくり。お菓子などを自宅で作ること。 ■ホームルーム(homeroom) 学級担 任の教師を中心にした学級活動。生徒の
着脱・入浴などの「身体介護」や、調理、 衣類の洗濯、掃除、買物などの「生活援 助」 、また、生活・身上・介護などに関
自治能力などを育成する教育活動。連絡、 生活指導、学級活動や学校全体に関する ことなど、さまざまな活動の時間。
する「相談・助言」などを業務として行 う者。ホームヘルパー養成研修制度があ り、1∼3級までの資格が認定される。 ■ホームヘルパー養成研修事業(study
■ホームレス (homeless) 路上生活者。 野宿者(のじゅくしゃ) 。失業などのさ まざまな理由によって住む家を失い、公 園・公共施設・河原・架橋の下などで生
work for home helpers) 厚生労働省 によるホームヘルパーを養成するための 事業。ホームヘルパーとして必要な知識、 技術を習得するための研修を行う。ホー
活をしている人。ブルーシートやダンボ ールで造った小屋で生活する者が急増し 社会問題となっている。 ■ホームレスシェルター(homeless she-
ムヘルパー養成研修は、研修であり試験
lter)
ホームレスの一時保護施設。家 185
ホ
ホ のない人の収容施設。アメリカには、公 的機関やボランティア団体などの運営に よる多くの施設がある。
が行う自主的かつ積極的な取り組み。 ■ポジティブ・ケアプラン(positive care plan) 積極的ケアプラン(介護サー
ビス計画) 。前向きな介護サービス計画。 ■ボールビー ,J.M.(Bowlby,John M.: 「∼できない」 1907 ∼ 90) イギリスの精神分析学者。 プラス思考のケアプラン。 アタッチメント(愛着)理論の提唱者。 というマイナスからの考え方ではなく、 彼は、1 9 5 1 年に W H O の委嘱で行った 「∼したい、∼できる」というプラス思
ホ
第二次世界大戦による戦争孤児の調査報 告書の中で、孤児や家族から引き離され た子どもは精神発達に遅れが生じている
考で作成するケアプラン。「∼したい、 ∼できる」を実現するためには、 「では どうすればできるか」という視点でケア
ことを報告し、母親から分離されて育っ たことが発達に問題が生じた原因で、乳 幼児と母親との人間的結びつきが、児童 の人格の発達や精神衛生に大きな影響を
プランを作成する。 利用者のニーズをただ単に支援者の介 護などだけでまかなう支援ではなく、可 能な限り本人が参加して、その能力を活
及ぼす、とした。 しかし後の研究で、長時間保育所で育 った子どもも、母親だけに育てられた子
かして実現する自立支援を目指したケア プラン。 ■ポジティブシンキング(positive thin-
どもも、育った環境が良ければ発達に差 がないことがわかり、母親でなくても、 特定の保育者との愛着関係の構築が大切 であることがわかっている。→アタッチ
king) 積極的な考え。プラス思考。肯 定的なプラス思考は、脳に良い物質を分 泌させて健康や記憶力を増進させるとい う考え方。春山茂雄が著書『脳内革命』
メント、マターナル・デブリべーション ■ポジション(position) 立場。身分。 位置。地位。部署。 ■ポジティブ(p o s i t i v e) 積極的。態
で主張。ポジティブは、 「積極的、肯定 的」 、シンキングは、 「考え、思考」 。 ■ホステル(h o s t e l) 精神障害者の社 会復帰訓練を行う生活訓練施設。宿泊の
度や考え方が積極的である様子[国] 。 肯定的。プラスの。前向きな。 ■ポジティブアクション(positive acti-
場を提供し、自立した地域生活ができる ように援助し、職員や他の利用者との交 流を通じて、服薬や金銭の自己管理、部
on) ①積極的改善措置。不平等な扱い をされてきた女性・少数民族・障害者な どの社会的弱者に対して、教育や雇用の 機会を優先的に取り扱うなど、機会の平
屋の使い方、自炊の練習などの日常生活 技術を身につける。 ■ポストスクリプト(postscript) 追 伸(手紙の) 。P.S.と略す。
等よりも実質的な結果の平等を目指した 特別措置。アファーマティブ・アクショ ンと同義語。②性別による役割分担意識 などから、男女労働者の間に生じている
■ホスピス(hospice) 末期がんなどの 不治の病で、治癒の望みがなくなった終 末期の患者やその家族のQ O L の向上の ために行われる専門家チームによるケア
差がある時、それを解消するために企業
プログラム、またはその医療・看護施設。
186
ホ ケアプログラムには、肉体的な痛みの除 去や、精神的、社会的、霊的痛みの除去 も含まれる。
菌(酸素を嫌う菌)と呼ばれる菌で、土 壌中、水中、動物の腸管内など、多くの 環境中に存在する。汚染される食品は、
■ホスピスケア(hospice care) →ホ スピス ■ホスピタリズム(hospitalism) 施設 病。乳児院や養護施設、病院などで長期
なれ寿司、東北地方でのイズシやキリコ ミ、野菜などの瓶詰や缶詰、肉製品など、 空気から遮断された食品。ボツリヌス菌 はボツリヌス毒素と呼ばれる神経毒素を
間養育された子どもに生じる心身の発達 障害。主な症候群は、身体の発達の遅れ、 自主性の乏しさ、不安・不機嫌、無関
造り出し、これによって神経症状を主症 状とするボツリヌス症を起こす。ボツリ ヌス症には、食中毒、乳児ボツリヌス症、
心・無反応、知能や言語の発達の遅れな ど。また、病院や療養所などに長期間入 院している患者に見られる特異な心身症 状もホスピタリズムと言われる。
創傷性ボツリヌス症があるが、食中毒の 場合が多い。食中毒では、呼吸困難・言 語障害などを起こし、死亡率が高い。腸 詰め菌。
■ホスピタル(hospital) 病院。 ■ホスピタルフィー(hospital fee) 医 療機関の運営コスト。施設管理料。病院
■ボディーメカニクス(body mechanics) 姿勢や動作で、体の骨格や筋など を効率良く使う方法。介護においても、
に対する報酬。人員配置や設備構造など、 施設基準を中心に評価する報酬。ちなみ に、初診料、手術料、各種指導料など、 医師の技量を評価する報酬をドクターズ
安全に最小の労力で最大の効果を挙げる ことができる。ボディーメカニクスを利 用した介護方法の基本は、基底面積を広 く(両足をやや前後に肩幅程度に開く) 、
フィーと言う。 ■ボタンエイド 上肢や手指の巧緻性に 障害がある人が用いる「衣服のボタンか け」を補助する福祉用具(自助具) 。リウ
重心を下げる(膝を軽く曲げる) 、身体 をほどよく密着(対象者に近づく) 、対 象者をコンパクトに(腕を胸の上に乗せ る、足を曲げるなど) 、大きな筋肉を使
マチや脳性麻痺の人など、手指に障害が ある人が衣類のボタンを留めるために、 ボタン穴に差し込み、ボタンを引き出し
用(ひざの屈伸や背筋など、体全体の筋 肉を使う) 、てこの原理(支点と力点の 距離を長く、支点と作用点の距離を短く)
てボタンをかける道具。 ■ホットパック(h o t p a c k) 温かい物 質で患部を覆い、温熱治療を行うもの。 主に整形外科分野で使用される。主な効
など。
果としては、代謝の亢進、血管拡張作用、 筋肉や靭帯などの伸張性の増大、鎮痛作 用など。 ■ボツリヌス菌(Clostridium botulin-
ョン。 ■ホテルコスト(hotel cost) 居住費。 部屋代相当費や光熱費、食費など、基本 的な生活に関わる費用。施設のホテルコ
u m)
ストとは、特別養護老人ホーム、老人保
食中毒の原因菌の1つ。嫌気性
■ボディーランゲージ(body language) 身体言語。身ぶり手ぶり、顔の表情な どで意思や感情を伝えるコミュニケーシ
187
ホ
ホ 健施設、医療施設などにおける食費、居 住費用のこと。 ■ポテンシャル(potential) 潜在能力。 潜在的に持っている可能性としての力 [国] 。 ■ボトムアップ方式(bottom up method) 地域住民の声や生活ニーズをもと
ホ
ホメオスタシスで調節できない場合は、 疾病に結びつく。暑い時に汗で体温調節 することや、体液、血液などにホメオス タシスの現象が見られる。 ■ホメオパシー(homeopathy) 同種 療法。類似療法。同毒療法。同病療法。 ドイツ・マイセン出身の医師サミュエ
にして、社会福祉計画や福祉サービスの 整備に反映していくこと。現場(下位) からの提案を採用して意思決定をしてい
ル・ハーネマン(1755 ∼1843)が確立し た薬物治療医学。健康な人に用いれば、 その病気とよく似た症状を引き起こす薬
くこと。→トップダウン ■ボバース法(Bobath's technique) 神 経発達学的治療法。ロンドンのボバース 夫妻(夫は神経医学者、妻は理学療法士)
をごく微量投与して病気を治そうとする 治療法。下痢に微量の下剤を用いるよう な治療法。 ■ホモエコノミクス(homo economicus
が開発した脳の損傷を原因とする運動障 害に対する治療法。 「人間の脳は、一部 にダメージを受けても、残っている脳を
羅) 経済人。経済学のモデルとする 人間像。自己の利益を最大限に追求し、 合理的に行動する人間の類型。経済的合
有効に活用する潜在能力が備わってい る」という考え方で、正しい感覚運動の 情報を脳に伝えてやることで、正しい運 動を出現させてその発達を促していく。
理性のみにもとづいて行動する個人主義 的な人間像。イギリスの哲学者・経済学 者アダム・スミスが描いた近代産業社会 の人間像を指していると言われている。
■ホビールーム(hobby room) 趣味 の部屋。 ■ポビドンヨード(povidone iodine) 消毒・殺菌薬の1つ。強い殺菌力があり、
与えられた条件のもとで最も効率的に目 標を実現すべく行動する人間。 ■ホモセクシュアル(homosexual) 男 性の同性愛者。ホモ。同性愛。→バイセ
速効性で刺激性が低く副作用が少ない。 手術部位の皮膚や皮膚の創傷部位、口腔、 腟などの粘膜にも適用が可能。
クシュアル、ヘテロセクシュアル、レズ ビアン ■ホモソシオロジクス(homo sociologi-
■ホメオスタシス(homeostasis) 恒常 性。恒常性の維持。生体恒常性維持機能。 1 9 3 2 年にアメリカの生理学者キャノン が提唱した学説。外的・内的な環境の変
cus) ドイツの社会学者ダーレンドル フ, R ( . 1929 ∼)の用語。他者や社会の期 待に拘束され、受身的・消極的に自己の 行為を形成する人間像。これは従来の社
化に対して、自分の体内器官でバランス を取り、体を一定の安定した状態に保と うとする現象や能力。哺乳類のホメオス タシスは、神経・免疫・内分泌(ホルモ
会学で表現されてきた人間像であり、役 割の担い手としての人間のあり方を表し ている。しかしそれが、個人の個性、独 自性、創造性を見ない「社会化過剰の人
ン)の相互作用によって維持されており、
間観」とも言われる。
188
ホ ■ボランタリーセクター(voluntary sect o r) 公的な領域と私的な領域との中 間に位置する公共的領域で見られる一人
動の基礎知識や地域のボランティア活動 状況、相談に必要な基本的技術などにつ いての研修を受けて、ボランティア活動
ひとりの自発的で自律的なボランタリー 活動の総体。イギリスでは、日本の N P O に相当するような民間非営利部門
全般についての知識を身につけた上で、 学校やPTA、自治会や婦人会、ボランテ ィアグループなどでボランティアアドバ イザーとしての活動をする。
は、通常、ボランタリーセクターと呼ば れている。 ■ボランタリズム(voluntarism) 「自 発的に行う」というボランティア活動の
■ボランティア活動参加促進事業(promotive work for voluntary action) 知 的障害者の社会参加の促進を目的とし
もとになる考え方。教会や学校は国家の 干渉を受けず、民間の手で運営されるべ きだという立場。 ■ボランティア(volunteer) 他人や社
て、知的障害者自らが健常者と共にボラ ンティア活動を行うための事業。 ■ボランティア活動推進協議会(p r o motive conference for voluntary action)
会のために、自発的な善意の意志で、無 償の奉仕活動を行う人、また、その活動。 「自発的、他者や社会を対象として、営
市区町村社会福祉協議会に設置される ボランティア活動を推進するための事 業。ボランティア活動推進協議会は、社
利目的ではなく無償で、創造的・先駆的 に」などがボランティアの条件とされて いる。具体的なボランティアとしては、 高齢者・障害者・薬物依存者などへの支
会福祉施設、ボランティア、民生委員、 老人クラブ、医師会、市区町村などを代 表する委員で組織される。 ■ボランティア活動保険 ボランティ
援、点訳・手話援助、公衆衛生の啓発、 ホスピス・病院・施設などへの労力提供 や利用者支援、ピアカウンセリング、献 血など、多種多様な形態がある。
ア活動中、ボランティア自身がけがをし た(傷害事故) 、他人にけがをさせてし まった、他人の物を壊してしまった(賠 償事故)などの事故を補償する保険。加
■ボランティアアドバイザー(volunteer a d v i s e r) 自分自身もボランティア活 動をしながら、これからボランティア活
入は、市町村社会福祉協議会などに申し 込む。1977(昭和52)年に全国社会福祉 協議会が創設し、各市区郡町村社会福祉
動を始めようとする人や、すでに活動し ている人に対し、同じボランティアの立 場で、相談・助言・情報提供・活動への 勧誘などを行い、ボランティア活動に入
協議会ならびに各都道府県社会福祉協議 会が協力している。 ■ボランティア基金(volunteer fund) ボランティア活動を安定的、継続的に展
るきっかけづくりをする人。ボランティ アアドバイザーは、 (社福)全国社会福 祉協議会全国ボランティア活動振興セン ターが推進している取り組みで、3∼5
開するための財源づくりとしての基金。 ボランティア活動や市民活動などに対 して資金的な支援を行う。全国レベル、 都道府県・指定都市レベル、市町村レベ
年程度のボランティア活動経験者が、活
ルでの社会福祉協議会などに設立されて 189
ホ
ホ
ホ
いる。 ■ボランティアコーディネーター(volunteer coordinator) 社会福祉協議会
基盤整備を図ることを目的としていた。 ■ポリープ(p o l y p) 外皮や、消化管 (胃、腸など)・胆嚢(のう)などの粘膜
などのボランティアセンターや、施設・ 企業・学校などのボランティア活動推進 団体などに配置される専門職。 「ボラン ティア活動の希望者」と「ボランティア
から、キノコ状もしくは球状に突出した イボのようなできもの。発生部位や大き さはさまざまで、多発した場合は「ポリ ポージス」と言う。胃ポリープ、大腸ポ
を必要とする人や団体」相互の連絡調整 や、ボランティア活動推進に関する企画、 相談助言、情報提供、講座・研修などの
リープ、胆嚢ポリープ、子宮ポリープな どがある。 ■ポリウレタン(polyurethane) ゴム
開催、ボランティア団体への支援などの 業務を行う。ボランティアコーディネー ターは、ボランティア活動推進のための 要の役割を果たす立場となる。
状の伸縮性を持つ弾性繊維で、近年、一 般向けや重症心身障害児者などの寝具と して使用されている「低反発マットレス」 には、素材として「低反発ポリウレタン」
■ボランティアセンター(volunteer center) ボランティア活動への理解を深 め、参加を促進するための拠点としての
が使用されている。 ■ポリオ(polio) 急性灰白髄炎(きゅ うせいかいはくずいえん) 。ポリオウイ
機関であり、 「市区町村、都道府県・政 令指定都市、全国」の社会福祉協議会や 民間のボランティア団体などに設置され ている。ボランティアセンターには、ボ
ルスが、糞便や汚染された飲食物などか ら経口感染して起こる急性伝染病。発熱 や頭痛、急性麻痺症状などを起こす。多 くは子どもが罹る病気で、手足の麻痺が
ランティアコーディネーターが配置さ れ、さまざまな機関・団体と協力しなが ら、ボランティア活動・市民活動の推進 を図っている。→ボランティアコーディ
起こることから、俗に「小児麻痺」と呼 ばれた。現在の日本では、生ワクチンの 接種によりポリオの発生は見られなくな っている。
ネーター ■ボランティアヘルパー(volunteer help e r) 家庭生活や職業生活とは直接的
■ポリシー(p o l i c y) 方針。規範とな る考え方。政策。 ■ホリス , F.( Hollis,Florence : 1907 ∼
には関係なく、援助的な関わりを自発的 に行う人。 ■ボラントピア事業(voluntopia work 和) 高齢化に対応するため、1985(昭
87) アメリカの社会福祉研究者。個別 援助技術を「環境調整、心理的支持、明 確化、洞察」の4つの方法に分類し、個 別援助の「心理社会的アプローチ」を体
和60)年から厚生労働省が実施した「福 祉ボランティアのまちづくり事業(通 称=ボラントピア事業) 」 。地域社会にお けるボランティア活動の永続的・自主的
系化した。著:『ケースワーク──心理 社会療法──』 (1964) ■ホリスティックヘルス(holistic health) 全体的健康。健康を身体の面だけ
な展開を目指して、人的・物的諸条件の
でなく、精神や環境面も含めて総合的に
190
ホ 考え、病気の予防や治療、健康の維持増 進に役立てようとするもの。「健康」と いう概念を、 「特定の病気がない、検査
を持つ高水準の消毒薬であるが、毒性が 強い。生物標本の製造や、消毒・防腐剤 などに用いられる。ホルマリンは、眼・
の結果が良い」から「健康である」とい う判断ではなく、「身体・精神・環境」 などの全体的な視野から見て「良好な生 活の質(Q O L) 」が得られている状態を
呼吸器系粘膜に強い刺激をもたらし、皮 膚炎、喘息、肺炎などを誘発する。 ■ホルムアルデヒド(formaldehyde) 刺激臭の強い気体の有害化学物質で、シ
「健康」とする考え方。ホーリスティッ クヘルス。 ■ホリック(holic) ∼に溺れる人。∼
ックハウス症候群の原因となる室内空気 汚染源の1つ。空気中に放散し、多量に 吸い込むと中毒を起こす。合板などの製
中毒者。複合語として、アルコーホリッ ク(アル中) 、クレジットカードホリッ ク(クレジット中毒) 、ワーカホリック (働き中毒)などと使用される。
造に使われる接着剤に含まれている。 ■ホルモン(hormone) 体内の各種の 内分泌腺から分泌されて、組織や器官の 働きを調整する化学伝達物質。体内の特
■ポリファーマシー(polypharmacy) 多剤投与。同じ患者に多種類の薬が同時 に投与されること。
定の器官で生産されたものが、別の特定 の器官に運ばれて働きを現す物質で、そ の数は1 0 0 種類以上とも言われている。
■ポリフェノール(polyphenol) ほと んどの植物に含まれている成分で、抗酸 化物質の1つ。抗酸化作用(動脈硬化や 脳梗塞を防ぐ) 、ホルモン促進作用など
脳の視床下部、甲状腺、卵巣、睾丸など で生産・貯蔵されて、刺激に応じて血液 を介して分泌される。性ホルモン、成長 ホルモン、インスリン、副腎皮質ホルモ
の効力があることが近年明らかになり、 さまざまな種類のポリフェノールが医薬 品、健康食品として商品化されている。 代表的なポリフェノールは、フラボノイ
ン、アドレナリン、甲状腺ホルモンなど があり、性や生殖、成長や発達から代謝 や気分まで、人間のあらゆる機能に関わ っている。
ド、カテキン、アントシアニン、イソフ ラボンなど。 ■ポリポーシス(polyposis) →ポリー
■ホワイトカラー(white collar) 事務 職、営業職、管理職などの肉体労働では ない職種。頭脳労働者。
プ ■ホルクハイマー ,M.(Horkheimer, M. : 1895 ∼ 1973) ドイツの哲学者、社 会学者。フランクフルト学派の創設者。 社会科学や哲学的思弁を退け、理性の社 会的実現を目指す批判理論を展開した。 著:『伝統的理論と批判理論』 (1 9 3 7) 、 『啓蒙の弁証法』 (アドルノと共著) ■ホルマリン(formalin) 強い殺菌力 191
ホ
マ
マ
マ
■マークシート方式(mark sheet system) 入学試験や資格試験などで用いら れる解答方式の1つ。選択した解答番号 欄を鉛筆で塗りつぶして解答するもの
。 して戦略的に取り組むこと[国] 市場調査に始まる一連の「企業活動」 や「個人や組織の活動」 。客のニーズや 市場状況、客層などを調査して、商品開
で、採点はコンピューターで行う。試験 準備物としては、 「HB 程度の黒鉛筆やプ ラスチック消しゴム」などが必要となる。
発、価格設定、広告戦略や販売戦略など に活かしていく過程。このマーケティン グは、単に企業活動に止まらず、 「個人
指定された解答数をマーク(塗りつぶす) すること、解答科目欄に正しくマークす ること、訂正はプラスチック消しゴムで ていねいに消すこと、などに注意する必
や組織の目標達成のための活動」にも存 在する。 ■マーケティング・コミュニケーショ ン(marketing communication) 企業
要がある。 ■マーケット・バスケット方式(market basket method) ①最低生活費の算出
(個人や組織)と顧客(対象者)などとの 間の販売促進などに関するさまざまな情 報の流れ。印刷メディアや電子メディア など、マスコミュニケーションなどの活
方法の1つ。最低生活を維持するために 必要な「飲食物費、被服費、水道光熱費、 家具什器費」などを積み上げて最低生活 費を算定する方式。ラウントリー方式、
用により、顧客などの興味や関心を刺激 して、欲求に導こうとするマーケティン グのためのコミュニケーション。
全物量方式、理論生計方式などとも言わ れる。日本では、1948 ∼ 60 年度の生活 扶助基準の算定に使われた。もともとは ラウントリーの貧困調査での貧困線算定
■マージナルピープル(marginal people) 境界人間。正常と異常との境界に 位置する人間。 ■マードック,G.P.(1897∼1985) アメ
方式として使用されたことに始まる。② 食品添加物などの摂取量算定方法の1 つ。平均的な食生活を反映していると考
リカの文化人類学者。家族を 「核家族(nuclear family) 、拡大家族、複婚家族」の3 つに分類し、核家族は「いかなる時代、
えられる食品などを一般市場で購入し、 その物に含有する添加物を分析測定し、 国民栄養調査などから得られた食品の摂 取量に乗じて摂取量を算定する方式。→
いかなる社会においても夫婦とその子ど もが家族の基本的単位になる」として、 時代と地域を超えて人類社会に普遍的に 存在していたと主張した。また、家族の
ラウントリー,B.S. ■マーケティング(marketing) 市場 戦略。販売拡大を目的として、市場に対 192
機能については、 「性、生殖、教育、経 済」の4つを示した。著:『社会構造』 (1949)
マ ■マートン,R. K.(Merton, Robert King :1910∼2003) アメリカの社会学者。 「中範囲の理論」を提唱し、知識社会学
ロコンピューターの略。超小型コンピュ ーター。 ■マイナー(minor) 小規模。小さい。
における科学の社会学を主張した。また、 「機能主義」の立場で、潜在的機能−顕 在的機能、逆機能−順機能などの用語を
重要でない。二流。メジャーの対語。 ■マイナートランキライザー(minor tranquilizer) 抗不安薬。精神安定剤。不 安や緊張を軽減させる薬で、神経症、心
用いた。社会構造論、科学の社会学、マ スコミュニケーション理論と知識社会 学、準拠集団、自己成就的予言、社会的 影響の様式、社会学的アンビバレンス、
身症、抑うつ状態などに用いられる。比 較的穏やかに効く薬で、薬の名前では、 デパス、セルシンなど。安全性は高いが、
焦点面接法など、多岐にわたる社会的事 象についての研究で知られる。著:『社 会理論と社会構造』 (1 9 4 9) 、 『科学の社 会学』 (1973)
眠気、ボーッとする、注意力・集中力低 下、ふらつき、めまい感、脱力感などの 副作用が出ることもある。 ■マイナス(m i n u s) 不利。負の。減
■マイクロ(m i c r o) 極小。微小。ミ クロ。 ■マイクロウエーブ療法 (microwave th-
る。差し引く。赤字。不足。不利益。 ■マイナスイオン(minus ion 和) 負 イオン。陰イオン。空気中に含まれるわ
erapy) 極超短波療法。電磁波を組織 に当てることで、熱を発生させて組織を 温める治療法。 ■マイクロサージェリー(micro surge-
ずかにマイナスの電気を帯びた物質(原 子、分子など) 。森林や高原、滝の周辺 などに多く存在すると言われ、リラック ス効果や、病気の症状の軽減・治癒、ま
ry) 顕微手術。顕微鏡を使って行われ る外科手術。耳鼻科、眼科、脳外科、血 管外科、形成外科などの手術で実施され ている。
た、動植物の成長促進効果や寿命を延ば す効果などもあるとされている。 ■マイナスの福祉(diswelfares) 経済 成長や社会変動がもたらす悪影響。ティ
■マイクロバス (microbus) 小型バス。 乗車定員11人以上29人以下のバス。 ■マイコプラズマ肺炎(mycoplasma pn-
トマス,R.M.(Titmuss, Richard Morris: 1907 ∼ 73)は、この用語を「社会構造上 の要因、もしくは急速な社会変動」によ
eumonia) マイコプラズマという微生 物によって起こる肺炎。症状は、激しい 咳、発熱、全身倦怠感など。発熱が続き、 嘔吐、頭痛などがある場合は髄膜炎の可
って引き起こされた「失業、技能の陳腐 化、早期退職、事故、障害や疾病、環境 汚染、生活環境の悪化によって被る不利 益や損害」という意味で用い、社会サー
能性がある。経過は一般に良好だが、全 身状態が不良の場合や合併症のある場合 は入院治療が必要となる。流行は小児・ 若年成人が中心。
ビスの多くの部分はこのような「マイナ スの福祉」に対する補償という性格を持 っていると論じた。 ■マイノリティー(minority) 少数派。
■マイコン(microcomputer)
弱者。民族、人種、身体、言語、文化な
マイク
193
マ
マ どの差異により、社会の主流派から区別 や差別を受けて、自らもそれを認識して いる社会的少数派。マジョリティー(ma-
マ
jority)は多数派。 ■マイペース(my pace 和) 自分の ペース。何かを行う上で、自分自身の自 由な進み具合を保てること。
助活動(ソーシャルワーク)の中の社会 福祉計画法、社会活動法などはマクロシ ステムの問題を扱う技術とされている。 ■マクロ・ソーシャルワーク (macro social work) ケースワーク、グループ ワークなど、直接的に個人や小集団に働 きかけるミクロ・ソーシャルワークに対
■マインド(m i n d) 心。精神。意見。 考え。意志。気持ち。 ■マインドコントロール(mind control
して、社会福祉資源の開発・確保と効果 的な活用、組織や団体などのサービス体 制の管理運営(アドミニストレーション) 、
和) ①自分の精神状態や感情を抑 制・制御・調節などして、管理・統制す ること。②他人の思想や判断、行動など を特定の方向に変容させ操作すること。
そしてまた、社会福祉政策に関わること など、より広い意味での間接的なソーシ ャルワークを指す。 ■マクロな社会問題 環境問題、資源・
洗脳とほぼ同義語。 ■マウス・ツー・マウス法(method of mouth to mouth) 人工呼吸法の1つ。
エネルギーなど、社会全体的な問題。→ ミクロな社会問題 ■マクロビオティック(macro biotic)
自発呼吸のない人に対し、鼻をふさぎ、 口と口を合わせて息を直接相手の肺に吹 き込む方法。 ■マカトン法(MAKATON vocaburary)
心身の健康を目指した穀物菜食中心の食 生活。日本では「正食」などと呼ばれて おり、現在のような形は、桜沢如一(さ くらざわゆきかず:1 8 9 3 ∼1 9 6 6)が提
イギリスのマーガレット・ウォーカー らによって1 9 7 0 年代前半に開発された 言語指導プログラム。言葉の発達が遅れ ている知的障害やダウン症、自閉症を持
唱し世界に広めた。 「心身の健康には、体に良い食べ物や 環境が必要」とするもので、玄米や雑穀 を中心に、その土地で採れた旬の野菜や
つ人達に適用されるもので、特に、言葉 を話すことが苦手な人達に有効とされて いる。マカトン法は、 「話し言葉、動作
海藻、豆などを丸ごと食べる食餌療法、 長寿法。 ■マザーコンプレックス(mother com-
サイン、線画シンボル」の3つのコミュ ニケーション様式を同時に使うことを基 本としており、言語理解、音声表出、コ ミュニケーション意欲の向上などに効果
plex 和) マザコン。母親に幼少期か ら過度に甘やかされて育てられたことな どを原因として、成長しても母親から独 立できず、母親に過度な愛着や執着を持
がある。 ■マクロ(m a c r o) 巨視的。全体的な 見地からものごとを見る様子[国] 。 ■マクロシステム(macro system) 国
ち続ける現象。また、母親に似た女性を 慕う傾向。 ■マザー・テレサ(Mother Theresa: 1910 ∼ 97) マケドニアのカトリック
や県レベルの社会システム。社会福祉援
教徒の家庭に生まれ、インドのカルカッ
194
マ タに渡り修道女となった。カトリック系 の学校で教師をした後、貧民街での学校 建設、最期を見とるための施設「死を待
■マジョリティー(m a j o r i t y) 多数。 多数派。過半数。ほとんど。成年。→マ イノリティー
つ人々の家」 、孤児のための施設「聖な る子どもの家」などを開設し、貧しい 人々の救済に尽くした。1 9 7 9 年には、 その活動が認められ、ノーベル平和賞を
■マ ス(mass) かたまり。集団。多 数。多量。大衆。 ■マス管理(mass control) 労働者群
受賞した。 ■マザーリング(mothering) 乳幼児 に対する母親の母性愛にもとづく養育行
をひとまとめにとらえた人事や労働管理 の方法。 ■マスキュリン(masculine) 男性的。 男っぽい。
動。顔を見る、笑いかける、話しかける、 あやす、抱擁する、頬ずりする、などの スキンシップに代表される母性的な関わ りを意味する。マザリング。
■マスク(mask) ①鼻と口を覆い隠し て、ほこりやウイルスなどの体内への侵 入を防ぐもの。かぜやインフルエンザ、 花粉症対策などに使用される。②面。仮
■マザリーズ(motherese) 乳児に対 する母親からの声かけや働きかけ。言葉 やスキンシップによる動作を伴った働き
面。 ■マスゲーム(mass game 和) 多人 数が一団となって行う集団演技。集団で
かけ。1 9 7 0 年代初頭、アメリカで使わ れるようになった言葉で、母子の相互作 用に注目した研究者が母親行動の中で特 に重要なものとして提唱した。マザリー
の体操やダンス。 ■マスコミュニケーション(mass comm u n i c a t i o n) マスコミ。テレビ、ラ ジオ、新聞、雑誌、書籍、映画などのマ
ズは単に乳児の情緒の発達を促すだけで なく、体や免疫機能にも影響を及ぼすと 言われている。 ■マジックテープ(magic tape) 衣服
スメディアを通じた大衆への情報伝達。 マスメディアによって大量で多様な情報 を一般大衆に伝えること。→パーソナル コミュニケーション
やカバー類、小物などを接合させるボタ ンやファスナーの代用としての接着具の 1つ。「面ファスナー」が一般名称で、
■マスコンサンプション(mass consumption) 大量消費。 ■マススクリーニング (mass screening)
「マジックテープ」は商品名。 ■マジックハンド(magic hand 和) 手の構造をした機械を遠隔操作により作 動させて、人間の代わりに作業をさせる
集団検査。病気を早期発見するために 行う、大勢の人を対象とした医学的な検 査。たくさんの人の中から、病気の人を 早期発見して治療につなげようとする検
装置。マジックハンドの機能に似た福祉 用具として、手の届かない所にある物を、 障害者などの手の代わりになってつかみ 取ることができるリーチャーという自助
査。妊婦・新生児・乳幼児のマススクリ ーニング、結核やがんの発見のためのマ ススクリーニングなどがある。 ■マスター(master) ①主人。経営者。
具がある。
責任者。支配人。大学院での修士課程の 195
マ
マ
マ
修了者。②理解し熟練すること。 ■マスター・オブ・セレモニー(Master of Ceremonies: MC) 司会者。進
ゾヒストと呼ばれる。 ■マターナルスモーキング(maternal s m o k i n g) 妊婦の喫煙により、間接
行役。結婚式、イベント、パーティー、 記念式典などにおける司会者、進行係。 ■マスターキー(master key) 親鍵。 それぞれ違う鍵を持つ複数の(何か所か
的に胎児が喫煙させられること。 ■マターナル・デプリベーション(maternal deprivation) 発達初期(乳幼児 期)に母性的な愛情による養育を受けな
の)錠前がある場合に、そのすべての錠 前を1本で施解錠できる鍵。部屋別に鍵 がすべて違う場合でも、全部を開け閉め
かった子どもに生じる心身の発達障害。 イギリスの精神分析医ボールビーの用 語。彼は、第二次世界大戦後にWHO の
できる合い鍵。 ■マスタード(m u s t a r d) 洋がらし。 「洋からし」を主体として、調味料など で調整したもの。
依頼を受けて、身体的・知的・情緒的・ 社会的発達において障害を受けている乳 児院や孤児院の子ども達を研究して、母 性的愛情の欠如による重大な悪影響を指
■マスタープラン(master plan) 基本 計画[国] 。全体の基礎となる計画。 ■マスメディア (mass media) テレビ、
摘した。→ボールビー, J. M. ■マタニティー(maternity) 母性。妊 婦。母であること。
ラジオ、新聞、雑誌、書籍、映画など、 マスコミュニケーションの媒体となるも の。 ■マズロー,A.H.(Maslow, Abraham Ha-
■マタニティースイミング(maternity swimming) 妊婦水泳。妊婦の運動不 足、腰痛、肩凝り、足のむくみ、マタニ ティーブルーなどのストレス解消などに
rold : 1908 ∼ 70) アメリカの心理学 者。人間の心の問題を深くとらえた人間 性心理学の代表的存在で、 「自己実現」 「至高体験」などの概念を生み出す。人
効果があるとされている。 ■マタニティービクス(maternitybics 和) 妊婦のための有酸素運動(エアロ ビクス) 。エアロビクス理論にもとづく
間の欲求は5段階のピラミッドのようで あり、底辺から1段階目の欲求が満たさ れると、その1段階上の欲求を志すとい
妊婦の妊娠中の健康法、分娩や産褥期に 良い影響をもたらす目的を持つ体操。 ■マタニティーブルー (maternity blues)
う「ニーズの階層(欲求の階層理論) 」を 提唱したことで有名。著:『人間性の心 理学』 、 『創造的人間』 、 『完全なる経営』 →ニーズの階層
妊娠から出産後の女性に見られる精神 状態の不安定症状。主な症状は、涙もろ くなる、気分が落ち込む、イライラする、 不安感、などで、一過性の軽いうつ病で
■マゾヒズム(masochism) マゾ。肉 体的・精神的苦痛を受ける、羞恥心や屈 辱感・タブー観をくすぐられる、などに よって快感、特に性的な快感や満足感を
あるとされており、発症原因は、妊娠と 出産前後のホルモンの変動が影響してい ると見られている。 ■マッキーバー,R.M.(MacIver, Robert
得る異常性欲。マゾヒズムの持ち主はマ
Morrison : 1882 ∼ 1970) イギリス
196
マ 生まれのアメリカの社会学者。地域社会 におけるコミュニティー(地域性、共同 生活、共属感情による基礎的社会集団)
実験グループの構成員が事前に決まって いるような場合に、 「無作為振り分け法」 の代わりとして「マッチング法」を用い
とアソシエーション(特定の目的を達成 するための人為的集団)の集団分類、政 府論、国家論、権力論で有名。著:『コ ミュニティ』 (1 9 1 7 )、『社会学講義』
る。プログラム提供の効果がもたらされ る可能性のある特性に着目して、できる だけ等質の特性を持つ人同士を1対1の 対にしてグループ構成を行う。
(1921) 、 『近代国家論』 (1926) 、 『政府論』 (1947) ■マック(MAC:Maryknoll Alcohol Ce-
■マッドカウ・ディジーズ (mad cow dise a s e) 牛海綿状脳症(狂牛病) 。→プ リオン
nter) アルコール・薬物依存症者のた めのリハビリテーション施設。1978年、 自らアルコール依存症から回復したカト リックのアメリカ人神父が東京三ノ輪に
■マッピング(m a p p i n g)技法 ある問 題に対して、その状況改善に重要な意味 を持つ要素間の相互関係や全体像を描き 出す図式法。その図式により、複雑な相
設立したのが始まり。依存者はここで、 アルコール・薬物を止め続ける方法と回 復への道を知り、新しい生き方を学んで
互関係が比較的平易な形で描き出され、 状況改善に向けた手がかりがつかみやす くなる。
自立していく。 ■マッサージ(massage) 施術者の手 や器具で、体をもむ、さする、叩く、圧 迫するなどを行う治療法。生体にさまざ
社会福祉援助活動(ソーシャルワーク) の過程において、援助者が利用者の問題 を解決するために、そこに関わるさまざ まな人々や社会資源、あるいは家族内関
まな物理的刺激を与えることにより、血 行を良くする、筋肉や神経の機能を回復 する、緊張をほぐす、疲労を回復するな どの効果や、保健・疾病の予防や治療、
係の相互作用をわかりやすく描き出して いく図式法。 ■マトリックス組織(matrix organizatio n) 異なる組織構造をミックスし、
美容の目的でも行われる。 ■マッサージ師(massager) マッサー ジを職業として行う人。 「あんまマッサ
指揮命令系統を多次元的に配置した組 織。管理職から現場メンバーまでの伝統 的なタテ型垂直的チームと、プロジェク
ージ指圧師、はり師、きゅう師に関する 法律」による国家資格がある。 ■マッスル(muscle) 筋肉。腕力。 ■マッチングギフト (matching gift) 地
ト志向で組織単位間にまたがるヨコ型横 断的チームとを組み合わせることによっ て編成される総合的・多元的階層システ ム。多角的に複数の目標を同時に果たせ
域社会の福祉の増進などを目的として、 社員が寄付を行う場合に、会社からも同 額もしくは一定額を上乗せして寄付する 制度。
ることや、関係部署の総合的な調整機能 が発揮できるなどの長所がある一方、命 令系統が複雑化するなどの短所もある。 ■マニアック(maniac) あることに異
■マッチング法
常なまでに関心を持っていること。通常
プログラムを提供する
197
マ
マ
マ
の程度を超えて極度に熱中しているこ と。あることに対してこだわりの度が過 ぎていること。
管理。経営や運営について、組織だって 管理すること[国]。マネージメント。運 営。管理。経営。
■マニキュア(manicure) 手の爪の手 入れ。マニキュア液を塗って爪をきれい にすること。 ■マニフェスト(manifest) 産業廃棄
■マネジャー 組織において方針や計画 を示し、組織が円滑かつ適切に機能して いくように、調整管理機能を果たす役割 を担う者。マネージャー。
物管理票。産業廃棄物の処理の流れを把 握するための管理票で、産業廃棄物の種 類、名称、数量、運搬業者名、委託先、
■マラリア(malaria) ハマダラカの媒 介により感染する伝染病で熱帯・亜熱帯 地域に多い。潜伏期間の後、悪寒、震え
処分業者名などを記載する。 ■マニフェスト(m a n i f e s t o) 宣言。 政策の目標を具体的な「数値目標や財源、 実施期限、実行の手順」などで示した
や体温の上昇があり、呼吸切迫、結膜充 血、嘔吐、頭痛、筋肉痛などが起こる。 症状が重い場合は、意識障害、腎不全な どを起こし、死亡することもある。
「政党の選挙公約、政権公約」 。数値目標 や財源などを具体的に示すという点で 「公約」と異なる。
■マリオット盲点(Mariotte's spot) 眼 の網膜上にある視神経乳頭の部分。視神 経乳頭は、視神経が1か所に集まり束に
■マニフェスト制度 産業廃棄物の処理 が適切かつ確実に行われるように、マニ フェスト(産業廃棄物管理票)を用いて、 廃棄物の処理の発生から最終処分までの
なる所で、視細胞がなく光を感知できな い。そのために、そこに対応する視野は、 マリオット盲点と呼ばれる暗点となる。 なお、マリオットは 1 7 世紀のフランス
流れを把握し確認する制度。排出事業者 が産業廃棄物の処理を他の事業者に委託 する時は、マニフェストを記入し、業者 から業者へ、産業廃棄物とマニフェスト
の物理学者。 ■マリッジカウンセラー(marriage cou n s e l o r) 結婚相談員。結婚問題につ いて相談を受ける人。結婚式の内容や予
を同時に渡しながら処理の流れを確認す る。この制度により、不適正な処理によ る環境汚染や社会問題となっている不法
算、料理や引出物などについての相談を 受ける人(ブライダルコンサルタント:bridal consultant 和) 。
投棄を防ぐことを目的としている。 ■マニュアル(manual) 手引き。案内 書。説明書。物事を行う上での基準や手 順、実施要綱などを示した手引書。
■マリッジブルー(marriage blues 和) 結婚直前の人が情緒不安や憂うつな精 神状態になること。結婚後の生活、パー トナーや実家とのつきあいなど、さまざ
社会福祉施設などにおいては、業務の 分担内容や介護など、個別業務の進め方 や手順などを具体的に取り決めた業務上 の申し合わせ事項や書面を言う。
まな要因が原因となる。ウエディングブ ルー。エンゲージブルー。 ■マリフアナ(marihuana) 大麻。麻 薬の一種。
■マネジメント(management) 経営
■マルクス,K.H.(Marx,Karl Heinrich:
198
マ 1818∼83) ドイツの革命家、哲学者、 経済学者。エンゲルスと共に「マルクス 主義=科学的社会主義(共産主義) 」の創
どもが苦痛を受けたり、明らかな心身の 問題が生じているような状態を指す。マ ルトリートメントは、不適切な養育全体
始者。国際労働者運動、革命運動の指導 者。著:『共産党宣言』 (1848) 、 『資本論』 (1867∼94) ■マルチ(multi) 多方面の。多元的な。
を指す用語であり、怒鳴りつけるような 親の叱り方、年齢不相応な早期教育、栄 養不良、不適切な場所への出入り、など も含まれる。
多数の。多様な。 ■マルチカルチャリズム(multicultural i s m) 多文化主義。多民族・多文化政
■マレー, H . A.(Murray,Henry Alexander : 1893 ∼ 1988) アメリカの心理 学者。欲求−圧力理論にもとづく投影法
策。言語や生活習慣、文化や宗教などが 違う多様な民族同士が、それぞれのアイ デンティティーを保ちながらも、お互い に認め合いながら調和し共存していこう
心理検査のTAT(主題統覚検査)をモー ガン(Morgan,C.D.)と共に考案した。 ■マロリーワイス症候群(Mallory Weiss syndrome) 強い嘔吐によって腹腔
とするもの。 ■マルチ商法 販売組織への加入者が、 次々に新規の加入者を勧誘し、ピラミッ
内圧や食道内圧が上がり、その結果、食 道と胃の接合部の粘膜に裂傷が生じて出 血する症状。多量の飲酒を原因とするこ
ド型に会員を増やしながら、商品を販売 していく商法。加入者の獲得方法や高額 商品の販売・購入などで社会問題化する ことも多い。
とが多い。 ■マンションリフォーム・マネジャー マンションリフォームの企画、提案な どを行う専門家。1 9 92(平成4)年度に
■マルチメディア(multimedia) 複合 媒体。音声・文字・映像など、多種類の 情報を組み合わせた伝達媒体[国] 。 文字・音声・画像(静止画、動画など)
創設された(財)住宅リフォーム・紛争 処理支援センターが認定する資格。区分 所有法(マンション法)などの特有の制 約条件に配慮し、リフォームプランの提
などの複数のメディアを電子化(デジタ ル情報化)して一体的・総合的なメディ アとして利用すること。
案、工事中の近隣住民への配慮や施工業 者との橋渡し、マンション管理組合への アドバイスなど、さまざまな業務を担当
■マルトリートメント(maltreatment) 子どもに対する不適切な対応。大人か らの子どもに対する不適切な関わり。18 歳未満の子どもに対する、大人あるいは
する。 ■マンツーマン(man-to-man) 1対1。 1人が1人に対応すること。 ■マンネリズム(mannerism) マンネ
おおよそ15 歳以上の青少年による「身体 的暴力、不当な扱い、明らかに不適切な 養育、事故防止への配慮の欠如、言葉に よる脅かし、性的行為の強要」などによ
リ。同じような内容の繰り返しで新鮮味 がないこと。 ■マンハイム,K(Mannheim, Karl: 1893 ∼ 1947) ハンガリー出身のドイ
って、明らかに危険が予測されたり、子
ツ、イギリスの社会学者。知識社会学の 199
マ
マ・ミ 創始者として知られる。著:『イデオロ ギーとユートピア』 (1 9 2 9) 、 『変革期に おける人間と社会』 (1935)
間の働き[国]。労働力。労働者。必要と される部門や職域を支える人。 ■マンパワーポリシー(manpower poli-
■マンパワー(manpower) 人的資源。 特定の仕事にあてがうことのできる、人
cy) 人的能力開発。人間能力開発政策。
ミ マ ミ
■ミーティング(meeting) 打ち合わ せ。議論よりもむしろ連絡調整などを 中心とする会議や会合、集会。
下(えんげ)困難な人に用いる。 ■ミクロ(micro) 極めて小さいこと。 極小。微小。すごく小さいもの。
■ミード,G.H.( Mead,George Herbert : 1863 ∼ 1931) アメリカの社会哲 学者。19 世紀末から20 世紀初頭にかけ てシカゴを舞台に活躍した思想家。シ
■ミクロシステム(micro system) 家 族、友人、近所の人など。社会システ ムを3つに分けて、「ミクロシステム、 メゾシステム、マクロシステム」と表現
カゴ学派社会学の草分けの1人。人間の 精神活動および自我を社会過程の中に 位置づけて、独自の社会的行動主義の
する。ソーシャルワークの中の直接援 助技術 (ケースワーク、グループワーク) は、主としてミクロシステムとの関わ
理論を展開し、今日の象徴的相互作用 論の源流となった。著:『精神・自我・ 社会』 (1934)、『現在の哲学』 (1932)、 『行為の哲学』 (1938)など、いずれも、
りで生じている問題を扱う技術である。 →メゾシステム、マクロシステム ■ミクロ・ソーシャルワーク(micro social work) 個人や小集団を対象とし
シカゴ大学の教え子が死後に編纂した 講義録。 ■ミーンズテスト(means test) 資産 調査。資力調査。所得調査。家計調査。
た直接的援助。→マクロソーシャルワ ーク、メゾソーシャルワーク ■ ミクロな社会問題 いじめ、虐待、 ストーカー犯罪など、日常の暮らしの
公的扶助(生活保護)申請者に対する資 産収入などの家計調査。 ■ミキサー食(mixer food) ごはんや
中の問題。→マクロな社会問題 ■ミサイル療法(missile therapy) 疾 病の原因となっている身体の特定の臓
おかずなどをミキサーにかけた食事。 高齢者や障害者、病人などが、通常の 食事を摂取できない場合にミキサーに かけて供する一種の流動食。刻み食摂
器や組織、細胞を正常細胞から識別し、 正常細胞を傷つけずに患部だけをミサ イルのように集中的に的確に攻撃する という治療方法で、主にがん治療など
取者よりもさらに咀嚼(そしゃく)や嚥
に用いられる。
200
ミ ■ミスマッチ(m i s m a t c h) 不釣り合 い。関係ある2つの物事の調和が悪く、 不釣り合いなこと[国] 。
多数の外国語に翻訳され、9 0 か国以上 で使用されている国際的質問紙法テス トで、MMPI-2 は客観的な性格検査とし
■ミッション(m i s s i o n) 使節団、使 命。ある目的のため、主に海外に派遣 される団体。また、その団体が果たす
ては事実上の世界標準となっている。 ■ミネラル(mineral) 鉱物。無機物。 人体に必要な主要ミネラルは、カルシ ウム、リン、カリウム、硫黄、ナトリ
べき任務[国] 。 ■ミドル(middle) 中位の。中央。中 間。真中。 ■ミドルエージ(middle age) 中年。
ウム、塩素、マグネシウムなど。ミネ ラルは、体の機能の維持や調節に必要 不可欠な栄養素であり、人体の 9 5 %は
初老期。 ■ミドルオールド(middle old) 中期 高齢者。高齢期を3区分する場合に、65 ∼74 歳を前期高齢者(ヤングオールド) 、
有機物(酸素、炭素、水素、窒素)で構 成されているが、残りの5%がミネラル と言われる無機物・鉱物となる。 ■ミネラルウオーター(mineral water)
7 5 ∼ 8 4 歳を中期高齢者(ミドルオール ド) 、8 5 歳以上を後期高齢者(オールド オールド)と言う。
カルシウムやマグネシウムなどのミ ネラルを含んだ飲料水。近年、ミネラ ルを多く含んだ水として海洋深層水が
■ミドルマネジメント(middle management) 中間管理職。企業などでの部 長や課長の階層。 ■ミニマム(minimum) 最低限。最低
話題となった。期待される効果として は、食品の味の引き立て、健康の維 持・増進、ダイエット効果などがある。 もともとはヨーロッパの生水が飲めな
水準。最小量。最低の。 ■ミニマム・エッセンシャルズ(m i n i mum essentials) 最低要求水準。最 少必要量。教育課程では、最低限度学
い地域で普及していた。 ■ミュージックセラピー(music therap y) 音楽療法。音楽を聴く、歌う、 演奏する、踊るなど、音楽を使っての
習させるべき必要不可欠な知識や技能 など。 ■ミネソタ多面人格検査(Minnesota
さまざまな方法があり、気分を癒す心 理療法的な目的や、心身の障害の回復、 機能の維持改善など、さまざまな治療
Multiphasic Personality Inventory : MMPI) 質問紙法による人格検査の1 つ。アメリカ・ミネソタ大学のハザウ ェー(H a t h a w a y , S..:臨床心理学)とマ
などにも応用される。 ■ミュータント (mutant) 突然変異体。 遺伝子の突然変異により生まれてきた 変異体。
ッキンレー(Mckinley, J.:精神医学)に よって1 9 4 0 年に発表された人格目録テ スト。550 項目から成る質問紙法テスト で、人格特徴を多種多様の角度から把
■ミラクル(miracle) 奇跡。あり得な い出来事。信じられないほどに不思議 なこと。 ■ミリュー(milieu 仏) 環境。境遇。
握できる。対象は、1 5 歳以上の成人。
■ミル,J.S.(Mill, John Stuart:1806∼ 201
ミ
ミ・ム 7 3) イギリスの経済学者、哲学者。 ベンサムの功利主義を修正して質的快 楽主義を唱え、いろいろな快楽には質
■ミルズ,C.W.(Mills,Charles Wright: 1916 ∼ 62) アメリカの社会学者。ア メリカ社会科学を根底的に批判し、ラデ
的に差があることを主張した。著:『倫 理学体系』 (1843) 、 『経済学原理』 (1848) 、 『自由論』 (1859) 、 『功利主義論』 (1861) 、 『ミル自伝』 (1873)
ィカル社会学の先駆を成した。また、大 衆社会化したアメリカの権力構造を分 析して、政治、経済、軍事などの分野
■ミルキングアクション(milking action) 筋肉が動くことで、それに伴い筋 肉の中の血管が縮んだり広がったりを 繰り返し、ポンプ作用で血液の流れが 良くなる現象。
で権力を握り、社会の支配的地位にあ る人々のことを「パワーエリート」と表 現した。著:『ホワイトカラー』 (1951) 、 『パワーエリート』 (1956) 、 『社会学的想 像力』 (1959)→パワーエリート
ミ
ム
ム
■ムーディー(moody) ゆったりした 心地良い雰囲気。情緒のある雰囲気。ム ードがあること。 ■ムード(mood) 気分。心持ち。雰囲 気。情緒。 ■ムードミュージック(mood music) ムードのある音楽。ゆったりした心地よ
いく方法。学習困難児や障害児の教育に 特に効果があるとされている。 ■ムーンフェース(moon face) 満月 様顔貎。顔が丸くなること。特に、ステ ロイドホルモンの副作用などにより起こ る丸顔。 ■ムッター(Mutter 独) 母。お母さ
い雰囲気の音楽。ムード音楽。 ■ムートン(mouton 仏) 子羊(ラム) の毛皮。褥瘡(床ずれ)予防用具として、 円座、かかと当て、肘当てなどに利用さ
ん。おふくろ。 ■ム ラ 市町村としての制度上の「村」 ではなく、その内部に実在する伝統的な 住民の自治協同集団を「ムラ」と表現す
れている。 ■ムーブメント教育(movement education) アメリカの神経心理学者、感覚
る場合がある。
運動教育者のフロスティッグ(Frostig, Marianne)らが提唱した教育理論。子 ども(対象者)の自主性や自発性を尊重 しながら、楽しみながら身体を動かすこ とで、運動機能、感覚機能を発達させて 202
メ
メ ■メイヨー,G.E.(Mayo,George Elton:
害児教育の制度や実態。混合教育。統合
1880 ∼ 1949) オーストラリア出身の アメリカの社会科学者、臨床心理学者。 ウエスタン・エレクトリック社ホーソン 工場でのホーソン実験を指導し、 「組織
教育。→インクルージョン、インテグレ ーション ■メーンテーマ(main thema) 主題。 中心的な話題。
の生産性に最も影響を及ぼす要素は、賃 金や労働条件でなく、仕事上で発生する 人間関係(労働者の感情的協力)である」 ということを明らかにし、 「労働者のイ
■メーンバンク(main bank 和) 主 力銀行。企業の取引銀行のうちで、最も 多額の取引関係を持つ銀行。 ■メカニズム(m e c h a n i s m) 仕組み。
ンフォーマルグループが持つ集団規範 (メンバーの行動を実質上コントロール するもの)が企業の組織目標を支持して
仕掛け。機構。組織。機械装置。 ■メジャートランキライザー (major tranquilizer) 抗精神病薬。主に統合失調
いれば生産性は向上する」ことを発見し た。著:『産業文明における人間の問題』 (1907)→ホーソン実験 ■メイラード反応(maillard reaction)
症の治療に使用される薬剤であるが、そ れ以外にも幅広い精神疾患に使用され る。→マイナートランキライザー ■メセナ(mécénat 仏) 企業が文化・
食品の色が褐色または黒色化すること。 褐変。アミノカルボニル反応。 ■メーカー(maker) 製造会社。製造
芸術活動に対して、後援・資金支援を行 うこと。 ■メゾシステム(mezzo system) 地
業者。製造元。 ■メーリングリスト(mailing list) 特 定のグループメンバー内で、電子メール を同時に全員に送信する仕組み。メーリ
域社会、学校・入居施設など。社会シス テムを3つに分けて、 「ミクロシステム、 メゾシステム、マクロシステム」と表現 し、メゾシステムは、ミクロシステムと
ングリスト宛に電子メールを送信する と、登録者全員に同じメールが同時配信 される。 ■メーン(main) 中心の。主な。主要
マクロシステムの中間に位置する。ソー シャルワークの中の間接援助技術である 地域援助技術は、主としてメゾシステム の問題を扱う技術である。→ミクロシス
な。メイン。 ■メーンストリーミング(mainstreaming) 主流化(本流化)教育。健常児と
テム、マクロシステム ■メゾ・ソーシャルワーク(mezzo social work) 地域社会、入居施設など、
障害児が通常の学級で一緒に勉強するこ と。アメリカ合衆国で展開されている障
マクロとミクロの中間に位置する状況に 想定されるソーシャルワーク。→マクロ 203
メ
メ
メ
ソーシャルワーク、ミクロソーシャルワ ーク ■メタアナリシス法(metaanalysis des-
■メタメッセージ(metamessage) 言 葉ではない無意識的・非言語的な伝達。 言葉としてではなく、何となく伝わって
i g n) 特定の援助の効果について、な された多くの調査結果を総合し集約的に 援助効果の有無を明らかにする方法。 ■メタコミュニケーション(metacom-
くる意思や感情。暗黙のメッセージ。隠 されたメッセージ。→メタコミュニケー ション
m u n i c a t i o n) 声の調子や身振り、仕 草など、表面上の言葉ではない、言葉の 内にある感情。文字通りではない言外の
■メタメモリー(metamemory) 自分 の記憶の状態についての知識。その事象 に関することが自分の記憶の中にあるか どうかを判明させる、記憶の「在庫状況」
感情。→メタメッセージ ■メタ認知(metarecognition) 自分が 思考していることを思考し、自分の認知 行為を自覚すること。自分が思考(認知
を管理する脳の働き。 ■メタンガス(Methangas 独) 有機 物の腐敗・発酵により発生する無色・無 臭の可燃性のガス。主に、ゴミの埋め立
行為)していることを、もう1つ別の高 い次元から自ら客観的(反省的)に眺め、 自分の思考の良し悪しの判断や方向性の
て処分場、下水の汚泥、家畜のふん尿な どから発生する。メタン。 ■メタンフェタミン (methamphetamine)
修正(制御)などを自分自身で図るもの。 自分が行っている行為(認知行為)を見 ているもう1人の自分の行為。 ■メタボリックシンドローム(metabol-
代表的な覚醒剤の一種。「シャブ、ス ピード、S」などとも呼ばれ、強い覚醒 作用があり、薬物依存状態となりやすく、 人格変化、幻覚妄想状態などの症状が出
ic syndrome) 「内臓脂肪症候群」と も呼び換えられる。肥満、高血糖、高脂 血症(高中性脂肪血症、高コレステロー ル血症) 、高血圧の危険因子を重複して
る。ヒロポン。 ■メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin Resistant Staphylococcus Aureu s : M R S A) 抗生物質の大量使用な
持っている状態を言い、それぞれの要因 が重なることによって糖尿病、心筋梗塞、 脳卒中などの発症リスクや、それらの病
どによって出現したメチシリンなどの抗 生物質に耐性を持った黄色ブドウ球菌。 院内感染の原因として問題になってお
気による死亡率が高まる。2006(平成18) 年、厚生労働省の初めての全国調査によ って、その疑いが強いか、その予備群と 見られる人が 4 0 歳を過ぎると急増し、
り、化膿性疾患・肺炎・敗血症などを起 こす。手術などにより抵抗力の低下した 人や高齢者が感染しやすい。 ■メッシュ(mesh) 網目。編物の目。
4 0 ∼7 4 歳の男性の約半数に上ることが わかった。 予防には、生活習慣の改善が必要で、 高カロリー、高脂肪の食事の見直しや、
■メッセージ(m e s s a g e) ことづて。 伝言。伝達。情報。あいさつ。通信。 ■メディア(media) テレビ、ラジオ、 新聞、インターネット、広報紙、映画、
適度な運動が効果的。
ポスターなどの情報媒体。
204
メ ■メディアリテラシー(media literacy) メディアを使いこなす能力。コンピュ ーターなどのメディアを活用する技術
知症および骨折」について、先端科学の 研究を重点的に振興してその成果を活用 し、予防と治療成績の向上を目的とした
や、それらの情報を分析する能力。 ■メディカル(m e d i c a l) 医療の。医 学の。
総合的計画。 ■メディカルモール(medical mall) 集 合診療施設。同じ建物に、内科・耳鼻 科・皮膚科・産婦人科など、異なる科目
■メディカルエンジニアリング(Medical Engineering: M E) 医用工学。 医用電子工学。医療を目的とした電子工 学的技術で、コンピューターによる自動
の複数の診療所が入居する診療施設。利 用者の利便性が向上し、開業医にとって も開業費用や運営費用の軽減や集客力な
診断や断層撮影、レーザーメスなど。 ■メディカルスクール(medical school) 4年制大学を卒業し、幅広い知識と教 養を身につけた者が4年制のメディカル
どについてのメリットがある。 ■メディケア(Medicare) アメリカに おいて6 5 歳以上の高齢者や特定の障害 者を対象にした連邦政府が運営する公的
スクールと呼ばれる医学専門学校に進学 し、医療に関する専門的な学習を集中的 に行う制度。医師を目指す熱意の高いす
医療保険制度。 ■メディケイド(Medicaid) アメリカ において低所得者を対象にした州政府に
ぐれた医師や研究者の養成を目的として いる。メディカルスクールはもともとア メリカにおける医師養成制度で、日本で も導入が検討・開始されている。
よって運営される公的医療保険制度。 ■メニュー(m e n u ) 料理の献立表。 催し物などの中味や内容。 ■メモリースパン(memory span) 記
■メディカル・ソーシャルワーカー(Medical Social Worker:MSW) 医療ソ ーシャルワーカー。→MSW ■メディカルチェック(medical check-
憶容量。一度にどれだけ覚えられるかと いう覚えられる記憶の量。ミラー, G . A . によると「人が瞬間的に記憶できる文字 や数字や単語の数は7プラスマイナス2
u p 和) 医学的検査。運動に備えて 行う医学的な検査[国]。健康診断や人間 ドックなどの医学的検査。運動前の医学
(5∼9個)」とされている。 ■メラトニン(m e l a t o n i n) 脳の松果 体から分泌されるホルモンの一種。この
的診断。 ■メディカルプロフェッション(medical profession) 医療専門職。医療の 専門家。
ホルモンが分泌されると、人は眠くなる という性質があり、夜眠くなる、暗い所 で眠くなるという現象は、このメラトニ ンの分泌によるもので、睡眠のサイクル
■メディカルフロンティア戦略 2001 (平成1 3)年度から2 0 05(平成1 7)年度 までの厚生労働省の5か年計画。2大死 因である「がんおよび心筋梗塞」 、要介
をコントロールする神経ホルモンと言わ れている。高齢者になるとメラトニンの 分泌量が減るので、これを投与すること により深い睡眠が得られる、また、時差
護状態の大きな原因となる「脳卒中、認
ボケの薬としても用いられている。 205
メ
メ ■メラミン樹脂(melamine resin) メ ラミンとホルムアルデヒドを用いたプラ スチックで、幅広い用途があり、食器な
ニング。 ■メンタルハイジーン (mental hygiene) 精神衛生。精神面の健康、精神障害の
どにも使われている。 ■メランコリア(m e l a n c h o l i a) 病。メランコリー。
予防や治療のための活動。メンタルヘル ス。メンタルハイジン。 ■メンタルフレンド(mental friend) 心の友達。登校拒否、不登校や引きこも
うつ
■メランコリー(melancholy) うつの 状態。うつ病。メランコリア。 ■メランコリー親和型うつ病・メラン コリー親和型性格 うつ病の種類の中
メ
りの子ども達の遊び相手、話し相手や相 談相手となって子ども達とふれあい、 「子ども達の良き理解者」「心の友」とし
で、日本人に特に多いとされているタイ プが「メランコリー親和型うつ病」であ り、また、その病気に罹りやすい人には 病前性格として、律儀、几帳面、仕事熱
て支援をする人達。大学生などの青年ボ ランティアが中心となる。 ■メンタルヘルス(mental health) 心 の健康。心の健康を保つこと [国]。精神
心、誠実、真面目、堅実、清潔、権威と 秩序の尊重、強い責任感、円満な対人関 係の維持、などの性格特徴が共通してい
衛生。精神面の健康、精神障害の予防や 治療のための活動。メンタルハイジーン。 メンタルハイジン。
ることから、それは「メランコリー親和 型性格」と呼ばれている。 ■メリット(merit) 長所。利点。価値。 ■メリトクラシー(m e r i t o c r a c y) 業
■メンタルヘルスケア(mental health c a r e) 精神衛生上の健康管理。心の 健康づくり。疲れた心を癒すこと。悩み や不安を緩和し解消すること。
績主義。能力主義。人を能力や業績によ って評価する考え方。イギリスの社会学 者ヤングの用語。 ■メンタリティー(mentality) 心理状
■メンテナンス(maintenance) 維持 管理。保守。維持。管理。 ■メンテナンス(maintenance)費用 機械設備などの保守点検、維持管理のた
態。精神状態。 ■メンタル(m e n t a l) 知的な。
めに支払う費用。→イニシャルコスト、 ランニングコスト ■メンデルの法則 オーストリアの植
心の。精神の。
■メンタルケア(mental care) →メン タルヘルスケア ■メンタルテスト(mental test) 知能 検査。
物学者メンデル(Gregor Johann Mendel:1822 ∼ 84)が、1865 年に発表した遺 伝の法則。エンドウ豆などの植物の交配 を研究してまとめたもので、親の形質は
■メンタルトレーニング(mental traini n g) 意志や意欲、集中力などの精神 面を充実・強化するためのトレーニン グ。スポーツ選手などが競技でベストの
遺伝子によって、一定の規則性を持って 子や孫に伝わるというもの。優劣(優性) の法則、分離の法則、独立の法則の、3 つの遺伝の法則がある。
結果を出せるように行う心理面のトレー 206
モ
モ ■モーズレイ性格検査 →MPI
の行動が変化する現象。バンデューラの
■モータリゼーション(motorization) 車社会化。自家用車の普及・大衆化[国] 。 ■モーニングワーク(mourning work)
用語。→バンデューラ, A . ■モデル(m o d e l) 模範。手本。模型。 標本。ひな型。
悲哀の仕事。愛する大切な対象(人や会 社、職業、ペットなど)を失った後、そ の喪失を受け入れられる心境になるまで の、悲哀から解放されるまで続く一連の
■モデルケース(model case) 典型的 なもの。模範例。標準的事例。 ■モデル事業(model work) 試行的事 業。
作業。精神分析の創始者フロイトの用語。 悲しむ作業。忌明けの行動。喪の仕事。 ■モーワットセンサー(Mowat sensor) 視覚障害者の歩行補助具。懐中電灯の
■モニター(monitor) 放送局や企業、 自治体などから依頼を受けて、ある特定 の事柄について、自分の感想や意見を依 頼者に報告すること、また、その人。
ように手で持つタイプの超音波式障害物 感知装置で、超音波によって前方にある 障害物を感知し、音か振動で伝える。
■モニタリング(monitoring) 継続監 視。継続的に観測して監視すること[国]。 継続的な管理。実施状況の把握と評価。
■モジュール(module) 建築設計の基 準となる単位寸法。日本の在来工法によ る木造住宅では、柱と柱の芯−芯910 ㎜ (3尺)を標準としてきた。
各種サービスが円滑で効果的に提供され ているか、要介護者などの日常生活動作 能力や課題が変化していないかなどを継 続的に把握し評価すること。
■モジュラー義肢(modular prosthesis) 構成部分が、互換性を持つ部品(モジ ュール)となっている骨格構造義肢。
■モビリティー(m o b i l i t y) 移動性。 容易に移動できるように、手段や環境が 整備されていること[国] 。
■モチベーション(motivation) 動機 づけ。ものごとに取り組む意欲を内側か ら高める働きかけ [国]。刺激。意欲。や る気。目標に到達するために、行動に駆
■モビリティー性能(mobility performance) 加齢住宅の第1段階。車いすな どでも移動しやすいように、住居内の 段差の解消や十分なスペースの確保に配
り立てる原動力となる意志や意欲などの 精神状態。 ■モデリング(modeling) 観察学習。 他者(モデル)の行動やその結果を観察
慮された住宅。第2段階は、アジャスタ ブル性能、第3段階はインテンシブケア 性能と呼ばれる。加齢住宅とは生涯住め る住宅のことであり、各ライフステージ
することにより行動様式を学習するこ と。手本を観察することにより、観察者
に合わせて構造や設備を簡単に手直しで きるようにあらかじめ準備しておく住 207
モ
モ・ヤ
モ ヤ
宅。→アジャスタブル性能、インテンシ ブケア性能 ■モラトリアム(moratorium) 猶予。
■モリア(m o r i a) ふざけ症。道化師 的な好機嫌とつまらない冗談の多弁の状 態。ヤストロヴィッツの名づけた言葉。
猶予を与えること [国]。学生やフリータ ーなど、本来なら社会的責務を果たすべ き年齢、時期が来ているにもかかわらず、 実際にはそれを猶予されている状態。本
■モルヒネ(m o r p h i n e) アヘンの主 成分で無色の結晶、麻薬に指定されてい る。麻酔・鎮痛・咳止め剤などに使用さ
来のモラトリアムは経済学用語で、「支 払猶予期間」の意味であったが、アメリ カの精神分析学者エリクソンによって、
れ、がんの疼痛緩和などにも用いられる。 ■モルヒネ中毒(morphine poisoning) モルヒネによる麻薬中毒の1つ。脱力 感・食欲不振・不眠・幻覚・錯乱などの
思春期から青年期にかけて社会的義務か ら一時的に解放され、自己の役割や位置 づけを模索する時期という意味の精神分 析用語として転用された。
症状が見られる。 ■モレノ , J . L.( Moreno, Jacob Levy: 1889 ∼ 1974) オーストリアおよびア メリカの精神病理学者、心理学者。ドラ
■モラトリアム人間(moratorium parsonality) いつまでも社会的責務を果 たすことができないモラトリアムな状態
マ形式の集団的心理療法としての心理劇 (サイコドラマ)を創始した。また、集 団内の人間関係の相互作用を見るソシオ
の人達。アイデンティティーの確立がで きず、社会の中で自分の居場所が定まら ず、いつまでも自立ができない人間。 ■モラル(moral) 道徳。倫理。風紀。
メトリーを提唱するなど、社会集団の分 析的方法の創始者でもある。→ソシオメ トリー ■モンテッソーリ法(Montessori meth-
■モラルハザード(moral hazard) 倫 理崩壊。倫理観や道徳的節度がなくなり、 社会的な責任を果たさないこと [国]。
o d) イタリアの女医・教育家マリア・ モンテッソーリ(Montessori, Maria : 1870∼1952)が創始した教育法。
ヤ ■ヤールの重症度分類
ホーン・ヤー
がかなり明確となり、振戦、固縮、寡動
ル(H,Yahr)の重症度分類を言い、パー キンソン病における重症度を5段階に分 けた分類法。
∼無動共、両側にあるため、日常生活が やや不便である。 Ⅲ度 明らかな歩行障害が見られ、
Ⅰ度 一側性障害で体の片側だけの 振戦、固縮を示す。軽症例である。 Ⅱ度 両側性の障害で、姿勢の変化
方向変換の不安定など、立ち直り反射障 害がある。日常生活動作障害もかなり進 み、突進現象もはっきりと見られる。
208
ヤ・ユ Ⅳ度 起立や歩行など、日常生活動 (ミドルオールド) 、85 歳以上を後期高齢 作の低下が著しく、労働能力は失われる。 者(オールドオールド)と言う。 Ⅴ度 介助による車いす移動または ■ヤングオールド作戦 若々しい高齢 寝たきりとなる。 ■ヤンキーシティー調査(Yankee City survey) ウオーナー(Warner,W. L.) が1930 ∼1935 年にかけてアメリカのマ
者作戦。ゴールドプラン21(2 0 0 0 年か ら5か年間の高齢者保健福祉計画)にも とづく具体的施策としての「元気高齢者 づくり対策」 。 「ヤングオールド」という
サチューセッツ州ニューベリーポートで 行った労働者の生活調査。 ■ヤングオールド(young old) 前期
のは、できる限り「若々しい(ヤング) 高齢者(オールド) 」として健康でいきい きとした生活を送れるようにとの意味を
高齢者(65歳以上75歳未満) 。ちなみに、 75 歳以上は、後期高齢者(オールドオー ルド)と言う。高齢期を3区分する場合 は、7 5 歳以上 8 5 歳未満を中期高齢者
込めたもので、特に「前期高齢者(ヤン グオールド) 」に関して、積極的な社会 参加を進める狙いも込められている。→ ゴールドプラン21
ユ ■ユーザー(u s e r) 使用者。
利用者。消費者。
目的として、1 9 4 6 年に設立された国際 連合の機関。子ども達の生存と健やかな
■ユーザーフレンドリー(user friendly) 利用者、使用者が使いやすく利用 しやすいこと。 ■ユーティリティールーム(utility roo-
発達を守ることを目的としている。 ■ユニット(unit) 単位。構成単位。 ■ユニットケア(unit care) 福祉施設 などにおいて、少人数の生活単位(ユニ
m) 家事室。家事を行うスペース。住 宅内で、洗濯機、乾燥機、アイロン、ミ シンなど、家事作業の設備を集中して置 けるスペース。キッチンに接して設ける
ット)と家庭的な雰囲気のもとでケア (介護、支援)を行う方式。生活単位は、 入居者の個室と共用スペース(台所・リ ビングルーム・トイレ・浴室など)で構
ことが多く、合理的に家事ができるよう に工夫する。また、病院の汚物処理作業 室などもそう呼ばれる。ユーティリティ
成される。 ■ユニットリーダー(unit leader) ユ ニットケアが実施されているユニット内
ー。 ■ユニセフ(UNICEF :United Nations Children's Fund) 国際連合児童基金。 第二次大戦の犠牲になった児童の救済を
において、リーダーシップを取り決定・ 実行していく牽引者としての役割を果た す職務を担う職員。 ■ユニットバス(unit bath 和) 浴 209
ヤ ユ
ユ
ユ
槽・便器・洗面器・換気設備・電気設備 などが一体化された製品。ホテルやマン ションなどでよく使われているもの。バ
■ユニバーサルトイレ(universal toilet) ユニバーサルデザインの考え方にもと づき、車いす使用者をはじめ、誰もが利
スルームユニット。システムバス。 ■ユニバーサルカフ 握力の弱い人や手 指が曲がらない人のための自助具。ユニ バーサルカフにスプーンやフォーク、歯
用しやく配慮されたトイレ。 ■ユニバーサルファッション(universal fashion) 障害を持つ人や高齢の人に
ブラシ、ペン、パソコンのキーボードを 打つためのスティックなどを固定して使 用する。
とって、身体機能を補う機能を持った衣 服が必要であるが、障害者や高齢者専用 の衣服には抵抗感があることから、特定 の人のための特別な服を作るバリアフリ
■ユニバーサルサービス(universal service) 全国均質サービス。全国どこに いても均質に受けられるサービス[国] 。 ■ユニバーサルデザイン(universal de-
ーというアプローチではなく、身体機能、 介護などの多くの問題にも対応できるユ ニバーサルというアプローチで作るファ ッションの考え方。若くて健康で、標準
sign) 万人向け設計。障害者や高齢者 なども含め、誰にでも使いやすい形に、 設計すること[国] 。
的なサイズ・体型だという「選別された 一部の人達」だけではなく、年齢、体型、 サイズ、身体の機能、障害などに関わり
年齢や障害の有無などに関わらず、誰 もが利用しやすいデザインのこと。でき るだけ多くの人が安全・快適、簡単に利 用できることを目的としており、この言
なく「すべての」生活者がファッション を楽しめる社会づくりを目指す。 ■ユネスコ(UNESCO:United Nations Educational, Scientific and Cultural Or-
葉や考え方は、1 9 8 0 年代にアメリカ・ ノースカロライナ州立大学のロナルド・ メイスによって明確にされ、次の7つの 原則が提唱されている。
ganization) 国際連合教育科学文化機 関。教育、科学、文化を通じて国際協力 を促進し、世界の平和と安全に貢献する ことを目的として、1 9 4 6 年に発足した
①誰にでも公平に利用でき、入手でき ること、②使う上で自由度が高いこと、 ③使い方が簡単ですぐわかること、④使
国際連合の機関。 ■ユング , C . G.( Jung, Carl Gustav: 1875 ∼ 1961) スイスの心理学者・精
い手に必要な情報が簡単に理解できるこ と、⑤うっかりミスが危険につながらな いこと、⑥負担なく快適に使えること、 ⑦誰でも使える大きさ、空間があること。
神医学者。フロイト、アドラーらと共に 国際精神分析学会を設立。後にフロイト の学説を批判し、分析的心理学、複合心 理学などの体系を創始した。 「人格の類
バリアフリーが、主として障害者や高 齢者などの体の不自由な人を対象にして いるとすれば、それをさらに進めた考え 方がユニバーサルデザインであると言え
型論(内向、外向) 、コンプレックス(無 意識的観念の集合体)、普遍的無意識 (人類全体に共通する普遍的特徴) 」など の業績で有名。著:『無意識の心理学』 、
る。→バリアフリー
『心的類型』
210
ヨ・ラ
ヨ ■ヨーク調査(York City survey) 1899 年、1 9 3 6 年、1 9 5 0 年と3回行われたシ ーボーム・ラウントリーによるイギリス
・炎症などの消毒殺菌剤。エチルアルコ ールにヨウ素とヨウ化カリウムを溶かし たもので、赤褐色の液体。
のヨーク市での調査。第一次ヨーク調査 では、労働者階級を中核とする貧困の実 態・原因を明らかにし、全人口の3分の
■ヨーヨー現象 ダイエットによる減量 とリバウンドを何度も繰り返すこと。お もちゃのヨーヨーは、上がったり下がっ
1はいわゆる貧困線以下の生活を送って いるとされた。そして、貧困の原因は不 規則就労や低賃金といった雇用の問題や 疾病・多子といった環境にあること、す
たりの動作を繰り返すが、それと同じよ うに体重が減ったり増えたりを繰り返す こと。このヨーヨー現象に陥ると、回を 重ねるごとにどんどん減量しにくい身体
なわち貧困の原因は個人よりもむしろ社 会にあることを指摘した。 ■ヨードチンキ(solution of iodine) 傷
になってしまい、また、もっと怖いのが、 過度のダイエットで過食症や、拒食症に なること。→リバウンド
ラ ■ラード(l a r d) 豚の脂。豚油。料理 などに使用される。 ■ラーニング・ディスアビリティー(Learning Disability) LD。学習障害。全
1964(昭和39)年、ライシャワー駐日 アメリカ大使が、統合失調症の少年に刺 されて負傷した事件。これにより、日本 の精神障害者に対する不十分な医療体制
般的な知的発達に遅れはないが、聞く、 話す、読む、書く、計算する、推論する などの能力の習得や使用に著しい困難を
のあり方が大きな社会問題となった。 ■ライセンス(l i c e n s e) 免許。許可。 認可。免許証。許可証。資格。
示すさまざまな障害のこと。 ■ライトブレーラー(write braille) 日 本製の点字タイプライターの一種。通称 ■ライオンズクラブ (Lions Club) 1917 。アメリカ製のパーキンス 年にアメリカで誕生した国際的な民間社 「カニタイプ」 会奉仕団体。日本支部は1952(昭和27) ブレーラーというタイプの登場により、 年にできた。 ■ライシャワー事件 (Reischauer's affair)
ライトブレーラーはあまり使われなくな っている。点字タイプライターは他にも、 211
ヨ ラ
ラ
ラ
パーキンスブレーラー、アポロブレーラ ー、テラタイプなどがある。 ■ライフイベント(life event 和) 人
シルバーハウジング、高齢者向け優良賃 貸住宅などに居住している高齢者に対し て、必要に応じ生活指導・相談、安否の
生上の出来事。生活していく上で起こり うる就職・結婚・出産・子育て・学校教 育・マイホーム購入・退職などのさまざ まな出来事。
確認、一時的な家事援助、緊急時対応な どのサービスを行う者。 ■ライフジャケット(life jacket) 救 命胴衣。圧縮空気などにより水に浮くこ
■ライフガード(lifeguard) 水難救助 を職業としている者。 ■ライフケア・ビジネス(life care busi-
とができる。 ■ライブスーパービジョン(live supervision) スーパーバイザーとスーパー
ness) 身体上の健康から精神面の健康 までを含めた総合的な心身管理に関わる ビジネス。 ■ライフコース(life course) 個人が
バイジーが実際の事例に一緒に当たる、 または、実際の面接場面などを収録した ビデオテープなどを通じて行われるスー パービジョンの方法。記録や記憶のみで
生涯の間に辿る生活の道筋、人生の加齢 プロセス、社会的な立場の軌跡。家族や 仕事などを中心として、さまざまな領域
はなく、生の場面を観察し経験すること で、具体的な助言やスーパーバイジー自 身の自己覚知をもたらす。→スーパーバ
にわたる個人の人生の軌跡、生活史。ラ イフコースは、個人の意志だけではなく、 家族や社会環境、社会集団の影響を受け ながら形成される。
イザー、スーパーバイジー、スーパービ ジョン ■ライフスキル教育(life skills training) 社会においてより良く生きていくため
■ライフサイエンス(life science) 生 命科学。生物が営む生命現象のメカニズ ムを解明する科学。生理学・生化学・心 理学・人間工学など、すべての関連科学
の基本的な能力を育む教育。健全な自尊 心を育み、多くの能力を培い、生きてい く上で直面する困難に対処し乗り越えて いくことなどの「生きる力」を養う教育。
を総合的に研究する学問。 ■ライフサイクル(life cycle) 生涯過 程。生まれてから死ぬまでの過程[国] 。
■ライフスタイル(life style) 生活行 動の様式。個人や集団の生き方、生活態 度。生活様式。生活の仕方。
人間の人生周期、生活周期。人間の出生 から成長、そして老年から死に至るまで の時間的な経過を踏まえた推移、過程。 ■ライフサイクル仮説 家計は、その
■ライフステージ(life stage) 人生の 各段階。乳幼児期、児童期、思春期、青 年期、壮年期、老年期など、人の一生の うちで年齢に伴って変化していく各生活
家族の全生涯の局面を考慮して、現在の 消費と将来の消費のバランスをとるよう に消費や貯蓄を決めていくという説。 ■ライフサポート・アドバイザー(Life
段階。 ■ライフスペース・ソーシャルワーク (life space social work) 生活場面ソ ーシャルワーク。意図的に行う社会福祉
Support Adviser:LSA) 生活援助員。
援助ではなくとも、現実生活の中の援助
212
ラ 的側面を持つ場面で、さりげなく自然に 行われる社会福祉援助。 ■ライフセーバー(lifesaver) 水難事
■ラウンジプログラム (lounge program) 集団援助技術(グループワーク)にお いて、同一空間で同時平行的に複数の活
故をなくすために海水浴場などで監視や 指導、救助をするライフセービング活動 に携わる者。水難救助員。 ■ライフデザイン(life design) 自分
動を進行させるプログラム。 ■ラウンドテーブル・ディスカッショ ン(round table discussion) 円卓式討
自身の生き方や将来像を描き、人生設計 をしていくこと。 ■ライフヒストリー(life history) 生
議法。 ■ラウントリー,B.S.(Rowntree, Benjamin Seebohm:1871 ∼ 1954) イギリ スの社会調査研究者。ヨーク市の貧困状
活歴。生活史。個人の出生から現在まで の生きてきた歴史、生き様。 ■ライフプラン(life plan 和) 人生 設計。生涯の生活設計。自分の人生の夢
態を調査した「ヨーク調査(1899、1936、 1 9 5 0 年の3回)」で知られる。貧困の重 さを暴き、その後の福祉国家形成に多大 な影響を与えた。ロウントリー, B .S.。
や目的のために将来の計画を立てること。 ■ライフモデル(life model) 生活モ デル。生態学を基礎理論として、ジャー
→マーケット・バスケット方式 ■ラドバーン(Radbaurn)方式 住宅地 の歩道と車道を完全に分離した開発方
メインらが、共著『ソーシャルワーク実 践におけるライフモデル』 (1 9 8 0)で、 「生活モデル(life model)」のソーシャル ワーク理論を体系化した。ここでは、
式。人や車がいつでも安心して通れるよ うにしている。アメリカのニュージャー ジー州ラドバーン地区で1 9 2 0 年代に開 発された設計方式。
「人と環境との交互作用」に焦点が当て られている。 ■ライフライン(lifeline) 生活線。生 活に不可欠な水道・ガス・電気などの供
■ラベリング(labelling) 社会学者ベ ッカー(Becker,H.S.)が逸脱行動を分析 した概念。犯罪や非行などの逸脱行動は、 マイノリティーやスラム住民など、特定
給路[国]。電気、ガス、水道など、人々 の生活に関わる生命線。命綱。 ■ライブラリー(library) 図書館。図
の属性を持つ者に「逸脱者というレッテ ルが貼られる(ラベリング) 」ことにより 「逸脱者」が作りだされ、ラベリングさ
書などの資料を収集し閲覧に供する施設 ■ライフワーク(lifework) 生涯を通 した活動。一生をかけるほどの仕事や活
れた本人も「逸脱者」としてのアイデン ティティーや行動パターンを形成するよ うになる、というもの。 「逸脱行動の本 質は、ラベリングに問題がある」とする
動。天職。 ■ラウンジピット(lounge pit) 居間 の床を下げた溜まり場。居間の床を一部 掘り下げて造ったくつろぎスペース。寛
考え方。レイベリング。レッテル貼り。 ■ラポール(rapport) 信頼関係。相互 信頼と親和の関係。支援者と利用者の間 の基本的な相互信頼関係。良好で有効な
ぎを演出する効果を目的に設計される。
社会福祉援助関係を築くためには相互の
[国] 。図書室。蔵書。
213
ラ
ラ・リ 信頼関係が不可欠の要素であり、支援者 はその確立に努める必要があり、利用者 と親密で温かい感情の交流を持つように
為(ランダム)に標本を選び出す方法。 ■ランドリー(laundry) 洗濯屋。クリ ーニング店。
心がける必要がある。 ■ラマーズ法(Lamaze method) フ ランスの産科医ラマーズが開発した精神 予防性無痛分娩法。妊娠中から分娩をイ
■ランドルト環(Landolt ring) フラ ンス人の医師ランドルト (Landolt, Edmu n d)が考案した視力測定に使用される 国際規格。ランドルト環は、太さ1.5 ㎜、
メージして、呼吸法やリラックス法など を練習し、出産時の痛みを和らげる分娩 方法。
外直径7 . 5 ㎜の円に1 . 5 ㎜の隙間を作っ たもので、5m離れて切れ目が判別でき る視力を1.0としている。
■ランク(r a n k) 順位。等級。階級。 地位。 ■ランゲルハンス島(Langerhans islet) 膵臓内全体に島状を成して散在する内
■ランニングコスト(running cost) ① 電気代など、実際の利用に必要な費用。 ホームエレベーターなどを設置すると、 イニシャルコスト、メンテナンス費用、
分泌腺組織。血糖を下げる働きをするイ ンスリンを分泌して血糖量の調節を行う。 ■ランダムサンプリング(random sam-
そして、ランニングコストなどの経費が かかる。②企業が経営を維持していくた めに必要な費用。→イニシャルコスト、
p l i n g) 無作為抽出法。統計学の理論 にもとづいて、調査対象の集団から無作
メンテナンス費用。
リ ラ リ
■リアセスメント(reassessment) 再 アセスメント(再課題分析) 。アセスメ
識訓練。認知症高齢者などに、現実認識 を深めさせて症状を改善させる方法。自
ントを再びやり直すこと。ケアマネジメ ントの過程においては、アセスメント (課題分析)→ケアプランの作成→ケア
分の名前・年齢・家族構成、時間・場所 などの状況(見当識)について、正しく 理解させる方向づけを行うこと。
プランの実施→モニタリング→リアセス メント(再アセスメント)の順で実施さ れる。 ■リアリティー(reality) 現実性。現
■リアル(r e a l) 現実的。実在の。本 物の。そのままの。 ■リアルタイム(real time) 即時。2 つのことがらの間に、時間のずれがない
実み。真実性。実体。 ■リアリティー・オリエンテーション (Reality Orientation:RO) 現実見当
こと[国]。実時間。同時。同時進行の。 ■リアルライフ・テスト(real life test) 性同一性障害者が、性転換手術を行う
214
リ 前に、一定期間、希望する性で社会生活 を送りシミュレーションすること。リア ルライフ・トレーニング。
れる現象。 ■リーフレット(leaflet) ちらし。宣 伝や案内などの目的で配布される、多く
■リーダー(leader) 指導者。指揮者。 先頭に立つ者。先駆者。統率者。 ■リーダーシップ(leadership) 指導 力。統率力。
は1枚刷りの印刷物[国] 。 ■リウマチ(r h e u m a t i s m) 身体の関 節に炎症が起こり、関節が腫れて痛む病 気。進行すると関節の変形と機能障害が
■リーチアウト(reach out) 援助者側 が、利用者側に出向いて行って相談や援 助を開始すること。利用者からの訴えや
起こる。単にリウマチと言えば、慢性関 節リウマチを指すことが多い。中年の女 性に多い病気であるが、男性にも若者に
相談を受けてから援助を開始するのでは なく、社会福祉の実施機関側が地域社会 に出向いて行って、障害者や高齢者など の住民のニーズを積極的に発掘し、課題
も高齢者にも初発する。リューマチ。 ■リエゾン・カンファレンス(liaison conference) リエゾン(liaison)とは「連 携、連絡、つなぐ、橋渡し」などの意味
の解決に当たること。→アウトリーチ ■リーチアウト・ケースワーク(reaching out casework) →アグレッシブ・
があり、精神科領域の専門的な知識や技 術を持った専門家が、身体的疾患など、 精神科以外の病院や病棟のカンファレン
ケースワーク、リーチアウト ■リーチャー(r e a c h e r) 上肢・体幹 障害者などが、手が届かない所にある目 的物をつかみ寄せるための福祉用具。寝
ス(協議)に参加して、患者の精神的な 問題に関して、有効で適切な知識と技術 をメンバーに助言伝達すること。 ■リエゾン精神医学(liaison psychiat-
たまま、座ったままで物を引き寄せるこ とができ、身体の不自由な人の活動能力 の向上につながる。 ■リード(l e a d) 導く。指導する。案
ry) 身体の病気で入院した患者に、精 神科医、心療内科医、臨床心理士、看護 師などが各科と協力しながら精神面のケ アをすること。精神科以外の診療科で治
内する。先頭に立つ。 ■リービングケア(leaving care) 退 所準備ケア。退所準備援助。入所施設か
療を受けている患者の精神面の問題に対 して、精神科医などが積極的に関わり協 力して治療に当たる考え方。例えば、手
らの自立に向けた準備の取り組み。社会 福祉施設の入所者に対して、施設処遇の 最終段階として行われる「入所者の社会 的自立生活」に向けた支援活動。
術を受ける患者のストレスをケアする、 救急に運ばれてくる自殺患者の対応をす る、がん末期患者が死を受け入れ、穏や かに過ごせるように関わることなど。ま
■リープマン現象(Liepmann phenomena) アルコールの離脱症状(禁断症状) である「振戦せん妄」などの場合に、目 を閉じて眼球を上眼まぶたから強く押し
た、精神的な症状がある患者を治療する だけでなく、悩みを聞き家族や医師達と の人間関係を調整し、治療チームの検討 会に参加したり、医療スタッフの相談に
てある種の暗示を与えると幻視が誘発さ
も乗る。リエゾン精神医学は、単にある 215
リ
リ
リ
時点での患者の精神医学的な問題を診 察・診断するだけでなく、受持医と共に 精神心理的な治療を同じ診療の場で連続
ム。文部科学省では、 「リフレッシュ教 育」という用語で、社会人の新たな知識 や技術の修得などに向けて、大学や大学
的に実施し、本来の疾病の治療を支援す るもの。コンサルテーション・リエゾン 精神医学。 ■リエゾンナース(liaison nurse) 患
院などの高等教育機関で行う教育を推進 している。 ■リクエスト(request) 希望する。求 める。要求・要望。注文。
者や家族、医療スタッフを精神的側面か ら支援する看護師。精神看護の知識や技 術を持った看護師が、患者や家族の相談
■リクライニング式車いす 寝たまま 乗れる車いす。リクライニング機能を備 えた車いすで、背シートの角度がレバー
に応じ、職員のメンタルヘルス支援や現 場スタッフをサポートし、精神看護に関 する学習会や事例検討会を開催するなど の活動を通して、より質の高い看護の提
操作などで調整できる。→リクライニン グシート ■リクライニングシート(reclining seat) 乗り物や座いすなどのいすの背も
供を目指す。リエゾンとは、 「連携、連 絡、つなぐ、橋渡し」などの意味があり、 リエゾンナースは患者・家族と医療者、
たれが後に倒れ、傾斜角度が調節できる もの。リクライニング。 ■リコール(recall) ①公職にある者を
そして看護師間、医療者間をつなぎ、連 携を図るという役割を持つ。 ■リカバリー(recovery) 回復。復旧。 病気や障害によって失ったものを回復
解職する、または、解職の請求をするこ と。最高裁判所裁判官の国民審査、地方 公共団体の長・助役・議員などの解職請 求、議会の解散請求などがある。②製品
し、取り戻すこと。健康などを回復する 意味でもあるが、機能的障害の回復より もむしろ、心理的・社会的回復に重点が 置かれる。→リハビリテーション
の欠陥を生産者が公表し、その製品を回 収・修理すること。 ■リサーチ(research) 調査。研究。 ■リサーチャー・プラクティショナー
■リカレント教育/リフレッシュ教育 (recurrent education/refresh education) 1970 年にOECD(経済協力開発
(researcher practitioner) 直接援助と 社会福祉調査を同時にこなすワーカー。 実際に利用者に対する直接援助を行いな
機構)が提唱した「生涯教育構想」の1つ。 リカレント(r e c u r r e n t)は「循環する」 という意味で、リカレント教育は、社会 人が職業上の新たな知識や技術を習得す
がら社会福祉調査も実施するワーカー。 ■リサーチ・リソースバンク(research resource bank) ヒト由来遺伝子、細 胞、病原体および特殊実験動物などを収
るため、または、教養や人間性を高める ために、高度で専門的な教育を生涯にわ たり繰り返し学習すること。一度社会に 出た者が、学校への再入学や教育・訓練
集、保存、提供する専門機関。 ■リサイクル(recycle) 資源や廃棄物 を再利用、再資源化して利用すること。 瓶、アルミ缶、古紙、自動車や家電製品
機関に戻ることを可能とする教育システ
などを再生利用すること。
216
リ ■リスク(r i s k) 危険。危険性。危険 因子。不確実性。 ■リスクマネジメント(risk manageme-
■リセツルメント(resettlement) リ ハビリテーションの最終段階として、地 域生活への復帰、職場復帰または就労し
nt) 地震や台風、事故、けがなど、集 団や個人のリスク(危険)に対し、発生 確率や被害の大きさを勘案・回避して、
て自立した生活を達成すること。→セツ ルメント ■リターナブル(returnable) 回収再
全体のリスクを軽減すること。リスクに 対応するための方策のことであり、その 方策とは、①適切な管理策の採用(リス クを減らすために対応策を実施する)、
使用。1度使った容器などが回収洗浄さ れ、もう1度使える様子[国]。繰り返し 使用可能な。返却可能な。返品可能な。 ■リタリン(Ritalin) 向精神薬の1つ。
②リスクの許容(リスク値が許容できる 範囲内でリスクを許容する) 、③リスク の回避(脅威発生の要因を停止したり、 あるいはまったく別の、リスクの少ない
中枢神経系を興奮させる作用があり、ナ ルコレプシーや注意欠陥多動障害などの 治療に用いられる。 ■リッチモンド, M. E.(Richmond, Ma-
方法に変更する) 、④リスクの移転(リ スクを、保険業者や協力会社などに移転 する) 。
ry Ellen: 1861 ∼ 1928) 19 世紀後半 から2 0 世紀初期のアメリカ慈善組織協 会運動の女性指導者。運動の主な方法で
福祉施設や病院においては、利用者や 患者、訪問者、職員、施設や病院のさま ざまなリスクを適切に把握・評価して、 リスクを減らすために組織化された取り
あった友愛訪問を専門的な水準にまで高 め、それをケースワークとして最初に理 論化し体系化したことから「ケースワー クの母」と呼ばれた。著:『社会診断論』
組みを行うことを「リスクマネジメント」 (1917) 、 『ソーシャルケースワークとは と言う。危険度管理。 何か』 (1922) ■リストカット(wrist cut) 手首自傷 ■リップリーディング (lip reading) 読 行為。刃物で手首を切る自傷行為(脚・ 唇術。話し手の口や唇の動きを見て、言 足や顔、腕、腹部なども切る) 。1960 年 代にアメリカで流行し、世界的に広がっ た。主に10 代から20 代の若者に多く見
葉や会話を理解する方法で、聴覚障害者 などが活用する。 ■リデュース(reduce) ゴミ発生抑制。
られ未婚の女性に多い。傷のほとんどは 手首の内側で、習慣化する傾向がある。 リストカットに付随する症状として、摂 食障害、引きこもり、神経症、うつ病、
ゴミになる物の発生を抑制すること[国] 。 ■リテラシー (literacy) 読み書き能力、 活用能力。情報を的確に読み解き、また それを活用するために必要な能力[国] 。
薬物依存、性的逸脱、人格障害などがあ る。リスカ。手首自傷症候群(wrist cutting syndrome) 。 ■リズミカル(rhythmical) 心地良い
■リトミック(rythmique 仏) スイ スの作曲家エミール・ジャック・ダルク ローズ(1865 ∼1950)が提唱した音楽教 育法。音楽と身体の動きを融合した教育
調子。律動的。リズムに乗っていること。
法で、大正時代に日本に入ってきて以来、 217
リ
リ 現在では幼児教育の世界で重要視されて いる。リトミーク。 ■リニューアル(r e n e w a l) 刷新。新
の回復」 (全人間的復権)を目指し、可能 な限り高いQOL(生活の質)を実現する こと。リハビリテーションは「医学的リ
しく作り直して再生させること[国]。店 ハビリテーション」 「社会的リハビリテ 舗の改装など、装いを新しいものに作り ーション」 「教育的リハビリテーション」 変えること。更新。 「職業的リハビリテーション」の、4つの ■リネン(l i n e n) シーツ、枕カバー、 分野に分けられている。 シャツ、テーブルクロスなど、布製品の 総称。 ■リネン室 病院や施設、ホテルなどで、
リハビリテーションの代表的な定義で は、全米リハビリテーション協議会、 WHO(世界保健機関) 、国連・障害者世
リネン(シーツ、枕カバーなどの布製品) 界行動計画などがある。1 9 8 2 年の国連 を保管しておく部屋。 障害者世界行動計画による定義では、 ■リハーサル(rehearsal) 予行演習。 「リハビリテーションとは、身体的、精 下稽古。本番前の稽古。 神的、かつまた社会的に最も適した機能
リ
■リバースモーゲージ(reverse mortgag e) 所有している土地や建物を担保 にして、自宅に居住しながら生活資金を
水準の達成を可能とすることによって、 各個人が自らの人生を変革していくため の手段を提供していくことを目指し、か
借り入れること。住宅などの資産はあっ ても所得の少ない高齢者などが、居住用 資産を担保にして、貸付金を年金的に終 身にわたり定期的に受け取り、死亡など
つ時間を限定したプロセスである」とさ れている。リハビリ。 ■リハビリテーション医学(rehabilitation medicine) 種々の疾患によって生
の契約終了時に担保不動産を処分して一 括返済するもの。 ■リバウンド(rebound)揺り戻し。良 い方向に向かっていたものが、悪い方向
じた神経・筋・骨格系の運動障害を運動 療法、電気刺激療法、温熱療法、光線療 法、装具療法、作業療法(日常生活動作 訓練)などの物理医学的手段などにより
に転じること[国]。はね返ること。ダイ エット終了後など、それまで我慢してい た反動から過食に陥り、以前の体重かそ
疾患の診断・治療を施し、患者の Q OL (生活の質)を高め、身体的・精神的・ 社会的に生きがいのある生活を送れるよ
れ以上の体重に戻ってしまうこと。長期 間服用していた薬を突然中止すると、症 状が一気に出るなど、病状の悪化が見ら れること。→ヨーヨー現象
うに援助する専門医学的分野。 ■リハビリテーション・インターナシ ョナル(Rehabilitation International : R I) 国際リハビリテーション協会。
■リハビリテーション(rehabilitation) 社会復帰。心身障害者や長期療養者など が、能力を回復させ、再び社会生活に戻 るための療法。失った機能の回復だけが
1922 年設立、事務局はニューヨーク、4 年に1回世界会議が開催される。リハビ リテーションの推進を図る専門家と、障 害のある当事者とによる国際民間団体。
目的ではなく、 「人間らしく生きる権利
日本では、 「財団法人日本障害者リハビ
218
リ リテーション協会」が加盟している。 ■リハビリテーション・カウンセラー (rehabilitation counselor) 身体障害
支援員、生活相談員、支援相談員、身体 障害者福祉司、医療ソーシャルワーカー、 カウンセラーなどと称される者が対象と
者、発達障害者などを支援するカウンセ ラー。さまざまなアセスメントやカウン セリングを行い、各自に合ったプログラ ムの構築や改善を行う。障害者職業カウ
される。 ■リハビリテーションチーム(rehabilitation team) さまざまな専門分野・領 域のスペシャリスト達が集まるリハビリ
ンセラーの場合は、リハビリテーション 計画の作成、サービスの確保、就職援助、 就職後の支援、広報啓蒙活動などの業務
テーションのためのチーム。医師をはじ め、理学療法士(PT) 、作業療法士(OT) 、 言語聴覚士(ST) 、看護師、義肢装具士、
に幅広く関わる。 ■リハビリテーション計画(rehabilitation program) リハビリテーションの 目標を効果的に達成するための個別計
教師、社会福祉士、家族などが、患者を中 心にしてチームで病気・障害に対処する。 ■リビドー(libido 羅) 精神分析学 の創始者であるフロイトの用語。精神分
画。医学的・社会的・教育的・職業的の 各分野で、あるいは全体を通じての援助 過程で設定される。
析理論で、人間に生得的(生まれながら) に備わっているすべての行動を起こすも ととなる本能のエネルギー概念。フロイ
■リハビリテーション工学(rehabilitation engineering) 工学の知識・技術を 活用して、身体に何らかの障害を持つ人 達のリハビリテーションを支援する工学
トは、性的エネルギーを「リビドー」と してとらえ、スイスの深層心理学者ユン グは、 「リビドー」を性的には中性の心 的エネルギーであるとした。
分野。義肢、装具、自助具などの福祉用 具をはじめとして多用な面での研究、開 発などを行う。 ■リハビリテーションセンター(reha-
■リビングウイル(living will) 尊厳 死の宣言書(日本尊厳死協会) 。自然な 死を求めるために自発的意思で明示した 「生前発効の遺言書」 (日本尊厳死協会) 。
bilitation center) 身体障害者(身体障 害児)などに対するリハビリテーション を、医療から職業訓練に至るまで総合的
不治の病やけがなどで死期が迫った時 に、人間らしく安らかで自然な死を迎え るために、無理な延命治療を行わないな
に行うリハビリテーション施設。具体的 には、相談・指導、診断・判定、更生・ 療育、職能開発訓練、研究・情報サービ スなどの業務を行う。
どの意思表示を書面で記しておき、医師 に提示するための「尊厳死の宣言書」 。 ■リビングニーズ(living needs) 「被 保険者の余命が6か月以内と診断された
■リハビリテーション・ソーシャルワー カー(Rehabilitation Social Worker : R S W) リハビリテーション機関・施 設などで社会福祉援助活動を行う者。職
場合、生きている間に死亡保険金を請求 できる」生命保険の特約。 ■リファーラル (referral) 紹介。送致。 通報。相談者の問題やニーズに対して、
種としては、ソーシャルワーカー、生活
より有効に対応し得ると判断される他機 219
リ
リ
リ
関やその担当者などを紹介すること。 ■リフォーム(reform) 作り直すこと。 建物などの改築や改装。洋服などの仕立
し身体を活性化する自然療法。ストレス や肩凝り・腰痛・冷え性・肌荒れなどの 不調を解消する、また、自然治癒力を高
て直し。 ■リフォームヘルパー(reform helper) 住宅改良ヘルパー。住宅改良援助員。 住宅改良相談員。高齢者などの住宅改良
めるなどの効果を目的とする健康法。 ■リフレッシュ(refresh) 気分さわや かに元気になること。気分新たに元気を 回復すること。
について相談や助言などを行う職種。 ■リフター(lifter) →リフト ■リフト(lift) 肢体不自由者などの移
■リプロダクティブヘルス(Reproductive Health: RH) 性と生殖に関する 健康。安全な妊娠、出産、出生調節など、
乗・移動動作を補助する昇降移動装置。 福祉用具としてのリフトには、床走行式 リフト、固定式リフト、天井走行式リフ ト、据置式リフトなどがある。リフター。
性に関する健康のこと。1 9 9 4 年、カイ ロ国際人口開発会議によるリプロダクテ ィブヘルスの定義では、 「リプロダクテ ィブヘルスとは、人間の生殖システム、
■リフトタクシー(lift taxi) リフト付 きのタクシー。利用者が車いすに乗った ままリフトで乗降できるタクシー。
その機能と過程のすべての側面におい て、単に疾病あるいは障碍がないという だけでなく、身体的、精神的、および社
■リフト付福祉バス運行事業 厚生労 働省が推進している「市町村障害者社会 参加促進事業」のうちの1つ。車いすを 使用している人や1人で移動することが
会的に良好な状態にあることを指す。つ まり、リプロダクティブヘルスは、人々 が安全で満ち足りた性生活を営むことが でき、生殖能力を持ち、子どもを産むか
困難な人などが、積極的に社会活動へ参 加できるよう、市町村がリフト付き福祉 バスを運行させる事業。 ■リフトバス(lift bus) 車いすのまま
産まないか、いつ産むか、何人産むかを 決める自由を持つことを意味する」とな っている。→リプロダクティブライツ
乗降できるようにリフトを設備したバス。 ■リフレーミング(r e f r a m i n g) 認知 の仕方、見方を変えること。 「短所らし
tive rights) 性と生殖に関する権利。 性行為、妊娠、出産は、強制のない自己 の意思にもとづいた権利であること。国
き性格でも、別の見方をすれば長所とも 思える」などのように、固定観念を外し て別の方向から物事を理解し直してみる こと。否定的な意味を肯定的なものに変
家や男性・医師、宗教などの規制や社会 的圧力を受けることのない、女性が選択 できる権利。リプロダクティブライツは、 ①すべてのカップルと個人が自分の子ど
えるための技法。心理療法の1つ。 ■リフレクソロジー(reflexology) 足 裏や手などにある数多くの反射区(リフレ クスエリア) を指で揉むなどして刺激する
もの数、出産間隔などを責任を持って自 由に決定でき、そのための情報と手段を 自由に得ることができるという基本的権 利、②最高水準の性に関する健康および
ことにより、全身の臓器の機能を活発に
リプロダクティブヘルスを得る権利、の
220
■リプロダクティブライツ(reproduc-
リ 2つの要件を認めることによって成立す る。→リプロダクティブヘルス ■リモコン リモートコントロール (remo-
ケージサービス ■リンケージサービス(linkage service) 福祉ニーズを持つ要援護者と、地
te control)の略。遠隔操作。遠隔制御。 ■リモティベーション(remotivation) 再動機づけ。 ■リユース(reuse) 再使用。一度使用
域社会の社会資源や福祉サービスとを結 びつけるサービス。 ■リンゲル液(Ringer solution) 水分 や血液の不足を補うために、皮下や静脈
した物を再度使用すること[国] 。 ■リューマチ(r h e u m a t i s m) →リウ マチ
に注射する体液の代用液。リンガー液。 ■リンシング(rinsing) 洗口。口腔清 掃において口内を「すすぎ、うがい」す
■リラクセーション(relaxation) 心 身共に緊張やストレスから解放されるこ と。ストレスなどによる心身の緊張感・ 圧迫感を取り除き「リラックスする」こ
ること。 ■リンド夫妻(Mr. and Mrs. Lynd) リ ンド,R.(1892 ∼1970) 、リンド,H.(1896 ∼) 。アメリカの小都市を調査してコミ
と。休養。気晴らし。リラクゼーション。 ュニティーの研究を行った。 「実業階級」 ■リラックス(relax) 力を抜く。緊張 「労働階級」の階層研究、権力研究など の先駆けとなった。著:『ミドルタウン』 がほぐれる。緊張が緩む。寛ぐ。 ■リリース(release) 発表。作品や情 報などを発表すること[国] 。 ■リレーションシップ(relationship) 人と人との関係や関連、結びつき。つな
(1929) 、 『変貌するミドルタウン』 (1937) ■リンパ(l y m p h) 脊椎動物の組織を 満たしている無色あるいは淡黄色の透明 な液体。血液から細胞に酸素や養分を運
がり。 ■リレーションシップ・ゴール(relationship goal) 地域援助技術(コミュニ ティーワーク)において、地域住民や当
ぶなど、組織と血管との連絡や栄養補給 などの働きをしている。リンパ液。 ■リンパ球(lymph cell) 人間の身体 を守っている「免疫」というシステムに
事者のニーズが事業活動の内容にどれだ け取り入れられているか、連携の確立に 反映されているか、などの側面からの活
おいて、重要な働きをするのが白血球で あり、リンパ球はその白血球の一種で、 「NK細胞」 「T細胞」 「B細胞」に分けられ
動評価の視点。 ■リロケーション・ダメージ(relocation damage) 環境の変化による能力の低 下。転所したことによるダメージ。生活の
る。リンパ球は体内にウイルスなどの異 物の侵入があると、 「抗原」と認識して 「抗体」を造って捕らえ抗原の活動を抑 える。胸腺、骨髄、脾臓、リンパ節、扁
場が変わることによる悪影響。住み慣れ た居場所を離れた場合などに、本人の不 安や混乱が高まり、抑うつ状態や行動障 害などの不適応状況を引き起こすこと。
桃などのリンパ組織に豊富に分布する。
■リンケージ(linkage) 連結。→リン 221
リ
ル
ル ■ルー(roux 仏) 小麦粉を油または 会学をシステム理論として再構成。著: バターでゆっくりと炒めたもので、ソー 『全体社会分析の形式としての現代シス スやスープの濃度つけやカレー、シチュ テム理論』 (1964年) 、 『社会学的啓蒙』 、 ーのとろみ加減をつけるために使われる。 『社会システム論』
ル
■ルー・ゲーリック病(Lou Gehrig disease) 筋委縮性側索硬化症(ALS)の俗 称。アメリカで有名な大リーガー選手ル ー・ゲーリックがこの病気で亡くなった
■ルームシェア(room share) 1つの 住居に家族以外の他人と2人以上で住む こと。一軒家や1戸のアパート、マンシ ョンを複数の他人同士で借りる方式。
ことからルー・ゲーリック病と呼ばれ、 イギリスのホーキング博士もA L S 患者 として知られている。厚生労働省から特
■ルール(r u l e) 規則。決まりごと。 慣例。 ■ル・プレイ(Le Play:1806∼1882)
定疾患として指定されている神経難病の 1つで、患者数は全国で5千人程度。病 状の進行に伴って全身の筋力が低下し、 運動、コミュニケーション、嚥下、呼吸
フランスの社会改良主義者。鉱山技師 として労務管理費の実態を知る必要か ら、フランスを中心とするヨーロッパ各 地の労働者家族の家計調査、生活水準の
等の重要な機能が冒される。 ■ルーズ(loose) しまりがない。だら しないこと。 ■ルーズベルト, F.D.(Roosevelt, Fran-
研究を厳密な調査手続きと測定によって 行い、 『ヨーロッパの労働者』 (1855)を 発表した。 ■ルンペン(Lumpen 独) 浮浪者。
klin Delano: 1882 ∼ 1945) アメリ カの政治家。1933 年、第32 代大統領に 就任。ニューディール政策を推進し大恐
■ルンペンプロレタリアート(Lumpenproletariat 独) 失業などによって 労働者層から転落し、社会の最下層に位
慌に対処した。 ■ルーティンワーク (routine work) 決 まった仕事。突発的で一時的な業務では なく、日々決まって行う業務。定型業務。
置する極貧の浮浪者層。ルンプロ。
ルーチンワーク。 ■ルート(route) 経路。一定の所に至 る道筋。路線。 ■ルーペ(Lupe 独) 虫眼鏡。拡大鏡。 ■ ルーマン, N.( L u h m a n n , N i k l a s : 1927 ∼ 1998) ドイツの社会学者。社 222
レ
レ ■レイアウト(l a y o u t) 構成。
配置。配列。
癒が早いなどの特長がある。 ■レーズライター(raise writer) 視覚
■レイベリング(labelling)→ラベリン グ ■レインボー(rainbow) 虹。 ■レイン報告書(Lane report) レイン
障害者用筆記具。視覚障害者が文字や図 形を書いたり、識別するのに使う筆記用 具。ビニール製の作図用紙の表面に、市 販のボールペンで文字や図形を書き込む
(Lane,Robert P.: 1891 ∼ 1953)を委員 長とする1 9 3 9 年の全米社会事業会議報 告書。報告書では、地域組織化活動(コ ミュニティー・オーガニゼーション)を
と、筆跡が凸状となって浮き上がり、視 覚障害者が指先で辿ることにより読み取 れる仕組みとなっている。 ■レクチャー(l e c t u r e) 講義。講演。
総合的・科学的概念にまで高め、地域社 会のニーズと社会資源を効果的に調整す る活動「ニーズ資源調整説」を体系的に
解説。説明。 ■レクリエーション(recreation) 心 身を癒し、元気や活力を回復するために
示し、住民参加の概念を普及させるなど、 行う、歌、ダンス、ゲーム、スポーツ、 地域組織化活動研究の基礎的な体系化に 野外活動、娯楽や気晴らし、文化、芸術 大きな貢献をした。 など、保養や娯楽のための、また、QOL (生活の質) 向上のための多様な活動の ■レーザー(laser) 特定の波長の光だ けを強める発振増幅装置。現在では、が ん・緑内障・狭心症の手術など、照射用 やレーザーメスとしてさまざまな医療分
総称。レクリエーションでは、疲労の回 復や健康の増進、やすらぎ、楽しさを通 じた精神的安定や生きがいづくり、相互
野で利用されている。→レーザーメス ■レーザーケーン(laser cane) 視覚 障害者用歩行補助具の1つ。白杖の機能 をさらに拡大したもので、レーザーを利
の連携やコミュニケーションの促進、共 同で行うことの喜びや連帯感など、多様 な効果や意義が認められる。 略して、レク。
用して身辺の障害物を探知し音や振動で 知らせる。 ■レーザーメス(laser surgical knife ) 外科用の金属メスではなく、炭酸ガスレ
■レクリエーション・インストラクタ ー(recreation instructor) 地域、学 校、企業などでレクリエーションの指導 を行う専門家。資格は、 (財)日本レク
ーザーやY A G レーザー光を用いて、生 体の組織の切断、凝固止血、炭化、気化 蒸発などをさせる医療装置。出血が少な
リエーション協会が認定する。レクリエ ーション・インストラクターに認定され ることで、レクリエーション・コーディ
い、周囲の正常細胞を損傷させない、治
ネーターや、福祉レクリエーションワー 223
レ
レ
レ
カー養成講習の受講資格が得られる。→ レクリエーション ■レクリエーション・コーディネータ
■レジデント(r e s i d e n t) ①セツルメ ント活動で、実際にスラム街や工場街に 住み込んで住民の生活を援助した人々。
ー(recreation coordinator) レクリエ ーションやスポーツの多種多様な種目や 活動プログラムを理解し、人々を楽しま せる技法を持つ指導者。資格は、(財)
②医師国家試験に合格し、医師免許を獲 得したばかりの医師。 ■レシピエント(recipient) 移植患者。
日本レクリエーション協会が認定する。 →レクリエーション・インストラクター ■レクリエーション療法 レクリエー
移植手術において臓器などの提供を受け る人[国]。移植希望者。臓器や骨髄の移 植希望者。臓器移植や骨髄移植でそれを 受け入れる人。
ションを通じて、精神障害者などに行う 心理療法。自発性の増進、情緒の開放、 対人関係の改善などの目的を持つ。 ■レクリエーション・ワーカー(recre-
■レジャー憲章(the Leisure Charter) 国際レクリエーション協会が1 9 7 0 年に 制定した「レジャーとレクリエーション が基本的人権に属するもの」であること
ation worker) レクリエーション活動 の推進者。社会福祉領域では(財)日本 レクリエーション協会が養成する「福祉
を宣言した憲章。 「人はすべてレジャー に対する権利を有する」と謳っている。 ■レジュメ(resume 仏) 研究発表
レクリエーション・ワーカー」があり、 同協会の公認指導者として社会福祉施設 などの現場で「レクリエーション援助の 専門家」として活動している。→レクリ
や講演・講習などで、その内容の概要を まとめた資料。要約。要旨。レジメ。 ■レジリエンス(resilience) 困難な状 況にもかかわらず、うまく適応する過
エーション・インストラクター ■レシート(receipt) 自動金銭登録器 (レジスター)で打ち出される領収書。 ■レジデンシャル・ソーシャルワーク
程・能力・結果。仕事や生活で直面する 困難な状況においても能力を発揮して飛 躍する「回復力」 「弾力」 「復元力」を意 味する。困難な状況の程度によって折れ
(residential social work) 社会福祉施 設入所者の施設内での支援の中で、生活 相談業務を中心としたソーシャルワーク
てしまうような強さではなく、押しつぶ されることなく進んで行ける力であり、 弾力性のあるしたたかな強さを表す。
援助。具体的には、入所者の日常生活の 援助、人間関係の調整、社会参加の促進 などの取り組み。 ■レジデンシャル・ワーク(residential
■レスキュー隊(rescue team) 火災 や大事故などの災害が発生した場合に、 いち早く被災地に駆けつけ、消火ではな く人命救助を目的として編成された特殊
w o r k) 社会福祉施設でのサービス利 用者の施設生活を通常の在宅生活に近づ けることを目的とした援助活動。具体的 には、地域や近隣の社会活動に参加する
な訓練を受けた消防や警察の救助隊。 ■レスパイトケア(respite care) 障害 児(者)の親や家族を一時的に介護から 解放することによって、介護者の心身の
ことなど。
疲れを回復させる援助。レスパイトとは、
224
レ 「休息・息抜き」などを意味し、在宅の 障害児(者)を一時的に施設などに預か ることによってレスパイトケアを行う。
細書。医療費の請求明細書。 病院などの保険医療機関は、診療報酬 請求書に診療報酬明細書を添えて、社会
→レスパイトサービス ■レスパイトサービス(respite service 和) レスパイトケアを行うサービス。 一時保育、ベビーシッター、ショートス
保険診療報酬支払基金、国民健康保険団 体連合会などに提出し、診療報酬を請求 することになる。 ■レット症候群(Rett syndrome) 1966
ティなどはその代表的サービス。→レス パイトケア ■レズビアン(lesbian) 女性の同性愛
年、オーストリアの小児神経科医師アン ドレアス・レット(Rett, Andreas)によ って発表された症例が「レット症候群」
者。レズ。 ■レスポンシビリティー(responsibility) 責任。責務。応答責任。ニーズに 対して応答的に対処すること、諸課題に
と名づけられた。ほとんど女児のみに発 症するとされている進行性の神経疾患 で、知能や言語・運動能力が遅れ、常に 手を揉むような動作や、手を叩いたり振
取り組む行動責任、活動責任などを指し ている。 ■レスポンス(response) 応答性。反
ったりする動作を繰り返す特徴がある。 女児の1万∼1万5千人に1人の発生率と され、生後6∼18か月の頃に発症する。
応。応答。 ■レスポンスコスト(response cost) 障害児などの問題行動を減少させる方法 のうちの1つ。 問題行動が起きた時、特
■レディネス(readiness) 学習が成立 するために一定の発達的な準備が整って いる状態。言語の習得や歩行など、ある 特定の事柄を学習するには、学習者が一
定の強化子(行動が反復され強まり安定 性を持つようにするための素因)を取り 去る「罰」という方法を用いる。加罰法。 ■レスポンデント条件づけ(responde-
定の発達を遂げていることが必要であ り、そういう学習成立のための準備性の ことをレディネスと言う。 ■レトルト食品(retort food) 袋詰め
nt conditioning) ロシアの生理学者パ ブロフによって基礎づけられた「古典的 条件づけ」と呼ばれるもの。彼の犬の実
にされ、高圧高温で殺菌された完全調理 済みの食品。 ■レミニッセンス(reminiscence) ①
験では、「空腹な犬に餌を与えれば唾液 を出すが、餌を与える直前にベルを鳴ら す動作を繰り返すと、犬はベルの音を聞 くだけで唾液を出すようになる」という
回想法。人生経験の振り返りをするため の技法。人生経験を話しあうことでコミ ュニケーションを深める、過去の記憶を 呼び起こすことで感情の活性化や心理的
もの。このように元は意味のなかった刺 激が、別の刺激と組み合わさることで意 味のある刺激となることを古典的条件づ けと言う。
安定を図るなど、認知症・うつ症状の改 善などを目指す療法。②学習の成績や記 憶が、学習直後よりむしろある程度時間 を経過した方が高くなる現象。レミニセ
■レセプト(Rezept
ンス。
独) 診療報酬明
225
レ
レ・ロ ■レム睡眠(REM sleep:Rapid Eye Movement sleep) 浅い眠りの状態。 「身体は眠っているが、脳は浅い睡眠状
■レントゲン線検査(Roentgen ray examination) X線によるレントゲン写真 で、臓器や骨の状態を調べる検査。
態で夢を見ていることが多い」睡眠状態。 「身体の睡眠」とも呼ばれ、身体の筋肉は 緩んで眠っているが、脳は覚醒に近い状
■レンノックス症候群(Lennox syndrom e) 小児期(多くは1∼8歳)に発症 する年齢依存性の難治てんかん。ウエス
態で働いており、閉じたまぶたの下で眼 球がキョロキョロと急速に動いている。 →ノンレム睡眠 ■レンタル(rental) 賃貸し。短期間、
ト症候群と同様に多くは精神発達遅滞を 来たす。てんかん国際分類では、続発性 全般てんかんの中に含まれる難治性てん かん。
賃貸料を取って貸すこと。
ロ ■ロウントリー方式 最低生活費の算定 方法。イギリスの社会調査研究者ラウン トリーが、ヨーク市の貧困状態を調査し た「ヨーク調査」で貧困線を算定するの に用いた方法。別名マーケットバスケッ ト方式、全物量方式とも呼ばれる。→ラ
レ ロ
不満テスト(PF テスト)の考案者。ロー ゼンツヴァイク。→PFスタディー ■ロータリークラブ (Rotary Club) 1905 年、弁護士ポール・ハリスによってアメ リカのシカゴに創設された実業家・専門 職業人の国際的奉仕団体。国際親善と平
ウントリー、マーケットバスケット方式 ■ローカル(local) 地方的な。田舎の。 局地的な。 ■ローカルゲートキーパー(local gate-
和の確立、社会奉仕などを目的としてい る。現在では、全世界の1 6 0 か国以上、 日本では2,300程度のクラブがある。 ■ローテーション(r o t a t i o n) 輪番。
k e e p e r) 災害時に被災者を継続的に 見守り、指導や、必要なケアについて専 門家との連絡役を果たす地域のリーダ
順に持ち回りで変わっていくこと。順繰 りに交替すること。 ■ロートル(老頭児 中) 高齢者。老
ー。具体的には保健婦や学校の先生、産 業医やカウンセラーなど。 ■ローション(l o t i o n) 洗浄剤や化粧 水、整髪料などの化粧品。
人。年寄り。 ■ロービジョン(low vision) 弱視。 レンズで矯正しても十分な視力が得られ ない低視力や視野欠損など、視覚に何ら
■ローゼンツァイク, S.(Rosenzweig,S. :1907 ∼) アメリカの心理学者。投影 法による人格検査の1つである絵画欲求
かの障害を持ち日常生活に支障を来たす 状態。W HO(世界保健機関)は、両眼 の矯正視力が0.05 以上0.3 未満をロービ
226
ロ ジョンと定義している。 ■ロービジョン・ケア(low vision care) 視覚障害者の残存視機能を最大限に活
仕事・役割などの規範となる人。 ■ロゴセラピー(l o g o t h e r a p y) オー ストリアの精神科医フランクルによって
用して、生活の質をできるだけ高めるケ ア。治療しても回復の望めない視覚障害 者や、徐々に障害が進行する患者のさま ざまな日常生活上の不便や不都合を克服
創始された心理療法。実存心理学とも呼 ばれる。 「人間は、他人や世の中の役に 立つことを行うことで、人生に意味を見 出すことができる」と考え、生きる意味
するためのケア。→ロービジョン ■ロール・クリエイティビティー(role creativity) 役割創造。自発的に自分
や自己存在の意義を重視する。 ■ロジャーズ,C.R. (Rogers,Carl Ransom :1902 ∼ 87) アメリカの臨床心理学
で自分の役割を創り出していくこと。 ■ロールシャッハ, H.(Rorschach, Hertmann : 1884 ∼ 1922) スイスの精神 科医。投影法による人格検査の1つであ
者。カウンセリング、行動科学の学問、 臨床の分野で先駆的、指導的役割を果た し輝かしい功績を残した。伝統的な心理 療法である指示的療法に対し、非指示的
るロールシャッハテストの創案者。著: 『精神診断学∼知覚診断的実験の方法と 結果』 (1921)→ロールシャッハテスト
カウンセリングの方法である「来談者中 心療法」を創始し、 「人間中心アプロー チ」に発展させた。来談者中心療法(ク
■ロールシャッハテスト (Rorschach test) ロールシャッハによって考案され た投影法による人格診断検査法。左右対 称の曖昧な図形が描かれた 1 0 枚の図版
ライアント中心療法)は、カウンセラー 側の知的、専門的優位性を背景とする権 威者的アプローチを否定し、カウンセラ ーとクライアントは対等な立場であり、
を被験者に見せ、どのように見えるかに よって被験者の願望・欲求・情動などの 深層心理を理解し、被検者の人格構造や 精神病理を明らかにしていく。
カウンセリングの主体はあくまでクライ アントであるとした。そしてカウンセラ ーに必要な態度条件を、カウンセラーの 自己一致、無条件の肯定的関心、共感的
■ロールテイキング(role taking) 役 割取得。社会的に期待されていると思わ れる役割を受け入れて実行していくこと。
理解であるとしている。具体的には、 「カウンセラーが、クライアントの話に 耳を傾け、気持ちを受容し、共感的に理
■ロールプレーイング(role playing) 役割演技法。現実にあるような場面を想 定し、ある役割を模擬的に演じることに よって、その人の立場や心理・心情を理
解すれば、クライアントは自らの力で立 ち直っていく」というもの。著:『カウ ンセリングと心理療法』 、 『人間の潜在力』 (1977) 、 『人間尊重の心理学』 (1980)
解し行動の変容を図る方法。心理療法の 治療技法として、また、研修・教育方法 などとして用いられる。ロールプレー。 ■ロールモデル(role model) 役割モ
■ロ ス,M. (Ross,Murray:1910∼2000) カナダの社会福祉研究者。コミュニテ ィー・オーガニゼーションの理論体系の 発展に貢献した。また、日本の地域援助
デル。行動規範となるべき存在。役目・
活動の展開にも理論上大きな影響を与え 227
ロ
ロ・ワ た。著:『コミュニティーオーガニゼー ション∼理論と原則∼』 (1955) ■ロッキングチェア(rocking chair)
の治療のために試みられたが、現在は行 われていない。 ■ロ ム(ROM:Range Of Motion)
揺りいす。 ■ロビー活動 特定の目的や対策などを 要請するために、地方自治体の議員や役 所の担当者、国会議員や省庁の担当者な
関節可動域。 ■ロングステイ(long stay) 長期滞在。 福祉施設等へのショートステイ(短期入 所)に対するロングステイ(長期入所:
ど、議員・政党・官僚などへ働きかけ (陳情活動)を行うことを「ロビー活動」 あるいは「ロビーイング」と呼ぶ。また、
短期入所の延長版)として使われる。 ■ロングタームケア(long term care) 長期ケア。長期にわたり心身に障害を持
国際条約の会議に市民グループやN GO (非政府組織)が参加し、政府代表団に 対して意見を言うことなどもロビー活動 と呼んでいる。特にアメリカにおけるも
つ要援助者に対して、適切な保健、医療、 福祉サービスを総合的に提供するケア。 ■ロンドン慈善組織協会(London Charity Organization Society movement)
のがそう呼ばれている。 ■ロフストランドクラッチ(Lofstrand crutch) 前腕固定型杖。1本の脚に「体
→C.O.S. ■ロンドン調査(ロンドン市民の生活と 労働:the survey of civil life and work
重を支える握り、前腕を支える腕支え」 が付いた杖。下半身麻痺、下肢に体重を かけられない骨折、捻挫、股関節症、片 麻痺の人などの歩行補助に適する。
in London) 19世紀後半にイギリスの ブースが実施したロンドンの民衆の貧困 調査。人口の3割が貧困線以下にあり、 その主な原因が不規則労働や低賃金など
■ロボトミー(lobotomy) 大脳前頭葉 を切断する手術。過去、統合失調症など
の雇用にあるとするもので、貧困の把握 に科学的根拠を与えた。→ブース,C. J.
ワ
ロ ワ
■ワーカー(worker) 労働者。ワーカ ーという用語は、ケアワーカー(介護福 祉士など)やソーシャルワーカー(社会
信頼性のある援助関係が前提となる。 ■ワーカーズコレクティブ(worker's c o l l e c t i v e) 働く者が共同出資し、共
福祉士など)として使用される。 ■ワーカークライアント関係(relation of worker-client) 社会福祉援助にお
同経営する自主管理型の事業体。メンバ ー全員が出資、経営、労働の1人3役を 担う協同組合方式の非営利事業。雇用労
ける援助者とサービス利用者との関係。 より有効な援助が円滑に行われるには、
働ではない(他人に雇われない)という 点で、N P O 法人などとは異なる。大都
228
ワ 市圏を中心にして、生協業務の受託、パ ンや総菜、弁当の製造販売、リサイクル 品やエコグッズ、編集・印刷・翻訳、ま
業班。与えられた特定の作業を実施する グループ。 ■ワーキングドッグ (working dog) 働
た特に、高齢者や産後の母子、障害児者 などの在宅介護・保育の分野で急成長し た。労働者生産共同組合。ワーコレ。 ■ワーカビリティー(workability) 利
く犬。作業犬。障害者等の日常生活を助 ける犬。人間のために働くよう訓練を受 けた犬の総称。盲導犬・聴導犬・介助犬、 警察犬、麻薬探知犬、災害救助犬、セラ
用者の問題解決能力。サービスを利用し て問題解決に取り組む利用者の力。ケー スワークの分野で有名なアメリカの社会
ピー犬など。 ■ワーキングマザー(working mother) 働く母親。就業を続けながら子育てを
福祉学者パールマンは、利用者のワーカ ビリティーの3つの要素として、①動機 づけ(問題解決に取り組む意欲) 、②能 力(知的・身体的・情緒的能力) 、③機
する母親。 ■ワーキングメモリー(working memory) 作業記憶。作業を遂行する時など に一時的に記憶し、作業終了後は速やか
会(問題解決に取り組むことのできる条 件) 、を挙げている。 「ワーカビリティー」 (workability) は、 ( 「work」+「ability」 )
に忘れ去られるような短時記憶。ワーキ ングメモリーによって、人は脳に入って くる膨大な刺激や過去の記憶に煩わされ
の合成語であり、3つの要素、①動機づ け(M o t i v a t i o n) 、②能力(C a p a c i t y) 、 ③機会(O p p o r t u n i t y)の頭文字から 「MCO モデル」と呼ばれる。→パールマ
ることなく行動ができる。 ■ワークキャンプ(work camp) 奉仕 活動などを目的とする集まり。レクリエ ーションや作業などの奉仕活動を通した
ン,H.H. ■ワーカホリック(workaholic) 仕事 中毒者。働き過ぎの人。仕事に対しすぐ れた特性がある反面、仕事をしていない
福祉教育の集い。特定の場所に、一定期 間、共同生活(仮住まい、野営、自炊な ど)し、支援や奉仕を行い、活動のため の技術や技能、知識を習得し、キャンプ
と自我を安定させることができず、その 他の人間的生活が失われてしまいがちと なり、燃え尽き症候群に陥りやすい。ワ
に参加したメンバーや地域住民との連帯 を深める催し。国際的な活動では、開発 途上国での井戸掘りや、植林、学校建設
ーク(work 仕事)とアルコホリック(alcoholicアルコール中毒)からの合成語。 ■ワーキングウーマン (working woman) 女性労働者。働く女性。
などを手伝う。 ■ワークシェアリング(work sharing) 仕事の分かちあい。1人当たりの労働 時間を短くし、多くの人で仕事を分かち
■ワーキンググループ(working group) 作業部会。委員会などの中に設置され る、具体的・実務的な作業や調査をする 集まり[国] 。
あうこと[国] 。 ■ワークショップ(w o r k s h o p) 研究 集会。専門家の助言を受けながら、参加 者が共同で研究や創作を行う場[国] 。
■ワーキングチーム (working team) 作
■ワークハウス(workhouse) 労役場。 229
ワ
ワ
ワ
1 7 世紀末、イギリスに設立され、2 0 世 紀初頭まで見られた貧民の収容施設。救 貧院、懲治院とも言われる。
コンピューターウイルスを除去するソフ トウエア。ウイルスの侵入を予防する、 またはウイルスに感染したファイルを修
■ワークライフ・バランス(work life balance) 仕事と私生活の価値ある両立。 「やりがいのある仕事」と「充実した私生 活」を両立させる考え方。また、そのよ
復するアプリケーションソフト。 「アン チウイルスソフト」とも呼ばれる。 ■ワシントン条約 絶滅の恐れのある野 生動植物の種の国際取引に関する条約
うな企業の取り組み。仕事と生活のバラ ンスをとりながら、仕事も家庭も趣味も 最大限に実現できるようにする。
(Convention on International Trade in Endangered Species of wild fauna and flora : CITES) 。絶滅の恐れがある野生
■ワース,L.(Wirth,Louis:1897∼1952) ドイツ生まれ、アメリカ、シカゴ学派 の社会学者。著:『生活様式としてのア ーバニズム』 (1938)→アーバニズム
動植物を国同士が取引、輸出入すること を規制する国際的な法律。1 9 7 3 年にア メリカのワシントンで採択された。 ■ワセリン(v a s e l i n e) 石油から取れ
■ワイマール憲法 1 9 1 9 年、ワイマー ルにおいて制定された「ドイツ共和国憲 法」の通称。 「生存権」を世界で初めて憲
る無色または白色のゼリー状の油脂。減 摩剤、さび止め剤、軟膏、化粧品などに 用いられる。
法において保障した。人権について、 18・19 世紀的な自由権中心のものから、 現代的な生存権・労働権などを含む社会 権の規定を盛り込んだことで、当時とし
■ワック法 →WAC法 ■ワトソン, J. B.(Watson, John Broadus : 1878 ∼ 1958) アメリカの行動主 義心理学者。行動主義の立場は、客観主
ては世界で最も民主的な憲法と言われ、 2 0 世紀民主主義憲法の先駆け・典型と されている。 ■ワイヤレスコール(wireless call) 離
義的、機械論的で、人間の行動を「刺 激−反応」で説明し、客観的に観察でき る人間の行動だけに焦点を当て、主観的 な「意識」は無視された。そのため、 「心
れた所にいる人同士で連絡を無線通信に よってとるための装置。介護の現場では、 要介護者が介護者を呼ぶ場合に用いる。
なき心理学」や「意識なき心理学」と呼 ばれ、「刺激(Stimulus)−反応(Response) 」の関係から「S-R 心理学」とも呼ばれ
■ワクチン(Vakzin 独) 予防接種用 免疫剤。感染症を予防するために、人工 的に免疫力を与える薬剤。病原体を弱毒 化したものや、殺した病原体などが使わ
た。また、素質や生得的傾向を否定する 極端な環境主義の立場をとり、中心課題 を「学習」として、行動は生後の「学習」に 負うところが多いとした。行動主義は、
れる。BCG ・痘瘡(とうそう) ・ポリオ、 コレラ・インフルエンザ・日本脳炎、ジ フテリア・破傷風などのワクチンがあ る。牛痘。
1930 年代から1950 年代までのアメリカ 心理学の中心的なものとなったが、1950 年代後半には、行動主義に代わって、人 間の心的過程の研究を重要視する認知心
■ワクチンソフト(vaccine software)
理学が有力になった。著:『行動主義の
230
ワ・A 心理学』 、 『行動主義』 ■ワンステップ(one step) 歩。
の間に入れて使用する器具。ベッドや布 団に寝る時、身体に被せることで掛け布 団の重みをかけずに、圧迫感を除く器具
1段階。1
■ワンストップ(one stop) 1か所。 複数の用事を、1か所で済ませられるこ と[国] 。 ■ワンセットプラン(one set plan)
の商品名。 ■ワンパターン(one pattern 和) 行 動や態度などが型にはまっていること。 いつも同じで変化のないこと。
「コンビネーションシステム」とも言う。 →コンビネーションシステム ■ワンタッチ(one touch 和) スイ
■ワンペアレント・ファミリー (one parent family) 単親家庭。父子家庭、母 子家庭。
ッチやボタンを1度操作すればよいこ と。操作の簡単なこと。 ■ワンタッチリヒカ 布団の圧迫感から 身体を保護するため、身体と掛け布団と
■ワンマン(one man) 独断的な人。 独裁的な行動をする者。その人だけに権 力が集中している人。
A
A ■ A 型肝炎(hepatitis A) ウイルス性 肝炎の1つ。肝炎ウイルスに汚染された 食べ物、飲み物を介して、感染する(経
で、障害者が主体となって改革案を提 案し成立した。 ■ ADD (Attention Deficit Disorder) 注
口感染) 。急性肝炎で、稀に劇症肝炎に なることもあるが、慢性化はせず、予 後は良好。流行性肝炎の多くはA型肝炎。
意欠陥障害。多動のないADHDを、ADD と呼ぶこともあるが、アメリカ精神医学 会の診断基準第4版(DSM-Ⅳ) でADDも ADHDとされてからは、両者共にADHD
→ウイルス肝炎 ■ A A(Alcoholics Anonymous) →ア ルコホーリクスアノニマス ■ AAMR (American Association of Me-
とすることが多い。→ADHD ■ ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder) 注意欠陥多動性障害。
ntal Retardation) アメリカ精神遅滞 協会。 ■ ADA(Americans with Disabilities Act) 障害を持つアメリカ人法。障害者
アメリカ精神医学会の診断基準第4版 (D S M -Ⅳ)にある診断名。A D D に加え て、さらに自己コントロールが欠如な 状態。年齢や発達に不釣り合いな注意
に対する差別をなくすことを目的とし、 健常者と平等の機会を与えることを目 指したアメリカの法律。制定は 1 9 9 0 年
力、衝動性、多動性などを特徴とする 行動の障害で、社会的な活動や学業の 機能に支障を来たす。症状は7歳以前に 231
ワ
A A
現れ、その状態が継続する。具体的に は、 「衝動的で落ち着きがない、授業に 集中できない、不注意でボーッとして
査。食事、排泄、入浴、更衣、整容、 移動などの動作を評価する。 ■ AED(Automated External Defibrill-
いる」などの特徴を持つ。子どもだけで はなく成人にもADHDがあり、 「だらし ない、整理整頓ができない、金銭の管 理ができない、計画・準備が困難、仕
ator) 自動体外式除細動器。心停止状 態や心臓のけいれん(心室細動)状態に なった心臓に対して、電気ショックを与 え、正常な状態に戻すための救命用医
事が完成しない、気分が変わりやすい、 不安感、心配性、怒りっぽい、不正確 な自己認識、対人関係に一喜一憂しや
療機器。音声ガイドにより操作が簡単 で、一般市民でも使用できる。 ■ A/G比(Albumin-Globulin ratio)
すい、暴力行為を犯しやすい、アルコ ール中毒や薬物中毒になりやすい」など の症状がある。 ■ AD ( I Acceptable Daily Intake) 1日
肝機能の検査に用いられる。血清タン パクの主成分であるアルブミン(A)とグ ロブリン(G)の比率を調べる検査。一 般にA/G比の値が低い場合には、肝機
許容摂取量。食品添加物や農薬などの 化学物質を人が毎日、一生食べ続けて も安全として認められた量を、体重1㎏
能の障害が疑われる。 ■ ALC(Autoclaved Light weight Concrete) 発泡剤で多孔質化した軽量気
当たり1日に何㎎までと表現される(㎎/ o/日) 。 ■ ADL(Activities of Daily Living) 日 常生活動作。日常生活活動。人間が毎
泡コンクリート。板状にしたものはALC 板あるいはA L C パネルと言う。軽量で 施工、加工が容易で、断熱性・耐火性 も高い。
日の生活を送る上で必要な基本的動作 のことで、具体的には、食事、排泄、 入浴、更衣、整容、移動などの動作を 指す。
■ ALP(ALkaline Phosphatase) アル カリホスファターゼ。リン酸化合物を 分解する働きをする酵素で、多くの臓 器、器管に含まれ、これらの臓器に異
■ A D L 訓練(training of Activities of Daily Living) 食事、トイレ、移乗な ど、障害によってできなくなった日常
常があれば血液中に漏れ出て数値が上 昇する。肝機能などの検査項目の1つ。 ただし、体内のあちらこちらに存在し
生活動作(ADL)を再び可能にする、ま たは改善するための訓練。身の回りの ことが自立できるように、また介助が しやすくなるように訓練を行う。
ているため、A L P 値だけで異常の種類 を特定することはできず、G O T、G P T など、他の検査も同時に行って、併せ て判断する。
■ ADLテスト(test of Activities of Daily Living) 高齢者や障害者の日常生活 動作(ADL)能力を評価するためのテス ト。日常の生活に必要な基本的動作を
■ ALS(Amyotrophic Lateral Sclerosis) 筋萎縮性側索硬化症。原因不明の神 経難病。運動をつかさどる神経を侵し、 筋肉を萎縮させる進行性神経疾患。手
どの程度行えるかを評価するための検
足・呼吸・喉・舌の筋肉が徐々にやせ、
232
A・B 力がなくなっていき、最終的には呼吸 する筋肉をも侵す病気だが、思考能力、 知性、感覚、味覚、嗅覚、聴覚、視覚、
■ A S(Asperger Syndrome) →アス ペルガー症候群 ■ ASD(Autism Spectrum Disorder)
排便、性的機能などには影響を受けな い。特定疾患の1つ。 患者数は全国に6千人いると推定され ている。患者ではイギリスのホーキン
自閉症スペクトラム障害。 ■ A T(Auditory Thoptist) 聴能訓練 士。耳鼻科医の指示の下に、聴力検査、
グ博士が有名で、アメリカのルー・ゲ ーリッグという有名な大リーガー選手 がこの病気で亡くなったことから、ル
評価、治療、聴能訓練、補聴器の選択、 指導などのリハビリテーションを行う。 1 9 9 7 年 1 2 月に言語聴覚士法が成立し、 言語聴覚士(ST:Speech language and
ー・ゲーリッグ病とも呼ばれる。 ■ APA(American Psychiatric Association) アメリカ精神医学会。アメリカ の精神科医、精神医学研究者で構成さ
hearing Therapist)となった。 ■ ATL (Adult T cell Leukemia) 成人 T細胞白血病。白血病の一種であり、 ヒトTリンパ球指向性ウイルスの感染に
れる学術団体。 ■ APDL(Activities Parallel to Daily Liv i n g) 生活関連動作。I A DL(I n s t r u -
より発症する。感染経路は、母乳、性 交渉、輸血など。ほとんどは母乳感染 により、感染者(抗体陽性者、キャリア
mental Activities of Daily Living) 「手段 的日常生活動作」と同様に、食事の支度、 洗濯、電話の使用、買い物、外出時の 移動や家計の管理などの広義のADL。
ー)となり、感染者のごく一部が中年以 降に発症する。西日本に多く見られ、 日本には100 万人の抗体陽性者がいると されるが、発症率はきわめて低い。
B ■ B 型肝炎(hepatitis B) 肝臓の病気 の一種。ウイルス肝炎のうち、B型肝炎 ウイルス(HBV)の感染によるもの。血 液や体液などを介して感染し、注射器の
に棲みつく「持続感染」 (H B V キャリア ー状態)の2つの感染様式がある。急性 B型肝炎や、持続感染者(HBV キャリア ー)が肝炎を発症した場合、全身の倦怠
共用や消毒不足、輸血や臓器移植、性交 渉、カミソリや歯ブラシの共用、母子感 染(母子感染予防可能)などの感染形態 がある。感染の数か月後に身体からウイ
感、食欲不振・悪心・嘔吐などの症状が 現われ、黄疸が出ることもある。 ■ BBS 運動(Big Brothers and Sisters m o v e m e n t) 大兄姉運動。1 9 0 4 年、
ルスが排除されて免疫ができる「一過性 感染」と、長期にわたりウイルスが肝臓
ニューヨークで発足し、日本では 1 9 47 (昭和2 2)年に京都から始まり全国に広 233
A B
B・C
B C
がった青年のボランティア運動。兄姉の ような立場で、非行少年など、さまざま な悩みを持つ子ども達の友達となり、立
りにくい健康的な数値とされている。 B M I =体重(㎏)÷身長(m)2 で表さ れ、B M I が高くなると、高脂血症や高
ち直りを助け支援する活動を行う。 血圧、糖尿病などの生活習慣病に罹りや すくなるとされている。なお、BMI は、 ■ BCG(Bacillus Calmette Guerin vacc、 「18.5 ∼25 未満:適 i n e) 結核予防のための生ワクチン。 「18.5 未満:やせ」 、 「25 ∼ 30 未満:肥満」 、 「30 以上: 日本では、4歳未満で最初の接種を行い、 正」 小学生と中学生の時にツベルクリン反応 を行い、結果が陰性の場合は、さらに B C G 接種を行うことになっている。発
高度肥満」となっている。 ■ B S(brainstorming) →ブレーンス トーミング
見者はフランスのカルメット, A.とゲラン, C.で、1922年に初めて人間に接種した。 ■ BMI(Body Mass Index) ボディー マス指数。ボディー・マス・インデックス。
■ BSE(Bovine Spongiform Encephalopathy) 牛海綿状脳症。牛の脳の組織 にスポンジ状の変化を起こし、起立不能 などの症状を示す悪性の中枢神経系の疾
肥満度指数。肥満判定の国際基準。体重 と身長から、肥満の程度を割り出すもの で、 「B M I = 2 2」の時の体重を「標準体
病。潜伏期間は3∼7年程度、発症する と消耗して死亡する。イギリスでは3∼ 6歳牛が主に発症した。
重」と言い、統計的に見て最も病気に罹
C ■ C 型肝炎(hepatitis C)
日本に200
にアメリカ・オハイオ州コロンバスの
万人以上の感染者がいると言われるウイ ルス性肝炎の1つ。慢性肝炎になりやす く、3 0 年以上かかって肝硬変、肝がん
レイプ救援センターで初めて開発・実 施された。以来、全米の都市で幼稚園 から高校までの授業に取り入れられ、
へと進行する危険性が高い。 感染経路は、輸血、入れ墨・覚醒剤の 注射、過去に見られた予防接種などの注 射針の連続使用、非加熱血液凝固因子製
1 9 8 5 年に森田ゆりによって日本に C A P プログラムが紹介された。 「子どもへの あらゆる暴力を許さない安全な社会を つくること」 、 「C A P 活動を通じて家庭
剤の投与を受けた患者など。 ■ CAD(Computer Aided Design) キ ャド。コンピューターによる設計。 ■ CAP(Child Assault Prevention) 子
や学校、地域の連携を深め、子どもの 人権が尊重される社会の形成に寄与す ること」などを目的としている。 ■ CAPD(Continuous Ambulatory Per-
どもへの暴力防止プログラム。1 9 7 8 年
itoneal Dialysis) 連続携行式腹膜透析。
234
C 自己連続携行式腹膜灌流。在宅自己腹膜 灌流。腹膜と腹腔を使って体内で透析を 行う方法。腹腔内に埋め込まれたカテー
Community Identityと読み替えて導入 されている。地方自治体の C I は、自治 体という組織としてのCI(Corporate Id-
テル(管)を通して滅菌透析液(C A P D 液)を腹腔内に貯留することにより、腹 膜を通して血液中の老廃物や余分な水分 を除去する。
e n t i t y)と、地域としてのアイデンティ ティーの確立(Community Identity)の 両方を含んでいる。 ■ CIL(Center for Independent Living)
■CAPP (Companion Animal Partnersship Program) キャップ。人と動物 のふれあい運動。人と動物との絆を大切
自立生活センター。最初の「自立生活 センター」は、1972 年、カリフォルニア 州バークレーに設立された。障害を持つ
にする活動。動物介在活動。獣医師やボ ランティアが犬猫などの動物を連れて各 種福祉施設や医療施設、学校などを訪問 し、ふれあいの場を設ける活動。
人自身が主体となり、必要とするサービ スを提供する組織で、ここが提供するサ ービスを利用することにより、重度の障 害があっても地域で自立して生活するこ
■ CARS (ChildhoodAutismRatingScale) 小児自閉症評定尺度。ショプラー によって提唱され、アメリカ・ノースカ
とが可能となった。一定地域の障害者に、 障害種別を問わず総合的なサービスを提 供するもので、現在では先進各国に自立
ロライナ州の自閉症治療教育プログラム (T E A C C H)で用いられている自閉症の 診断・判定の方法。 ■ CBR(Community Based Rehabilitat-
生活センターが設立されている。 ■ CJD(Creutzfeldt Jakob Disease) →クロイツフェルト・ヤコブ病 ■ C K(Creatine Kinase) クレアチン
i o n)→コミュニティー・ベースド・リ ハビリテーション ■ CCU(Coronary Care Unit) 冠状 動脈疾患集中治療室。冠疾患集中治療室。
キナーゼ。骨格筋、心筋、平滑筋、脳に 分布する酵素で、その血中変動はこれら 臓器の損傷を反映する。進行性筋ジスト ロフィー、心筋梗塞などの障害部位の推
心臓を動かす筋肉に栄養と酸素を与える 冠状動脈に疾患がある時の専門治療室。 冠疾患とは「心筋梗塞」や「狭心症」など
定や重症度の判定を目的に測定される。 ■ CMI健康調査票 (CMI health questionnaire) CMIはCornell Medical Index
を意味し、CCU は、虚血性心疾患(急性 心筋梗塞症、不安定狭心症) 、重症心筋 炎、急性大動脈解離、肺動脈血栓塞栓症 などの患者を収容する。厳重なモニタリ
(コーネル大学医学指標)の略。質問紙 法による心理テストの一種。身体症状、 精神症状について自己記入し、健康状態 や神経症的傾向を把握するもので、健康
ングの下に専門的な診断・治療と循環器 急性疾患に対する高度集中医療を行う。 ■ C I(Corporate Identity) 元の意味 は「企業イメージ統合化」だが、地方自
診断でのスクリーニングなどにも用いら れる。質問紙は、男性用、女性用に分け られており、身体的項目の下位尺度は 「呼吸器系」 「心臓脈管系」 「神経系」 「疲労
治体経営の戦略として、City Identity、
度」 「疾病頻度」 「既往症」 「習慣」など、 235
C
C
C
12 尺度、精神的項目の下位尺度は「不適 応」 「抑うつ」 「不安」 「怒り」など、6尺度 がある。
理士。臨床心理学などの心理学の知識や 技術を用いて、心の問題に関わる専門家。 1988(昭和63)年に「日本臨床心理士資
■ C O(Community Organization) 地 域組織化活動。→コミュニティーオーガ ニゼーション ■ COPD(Chronic Obstructive Pulmo-
格認定協会」が設立され、 「臨床心理士」 資格認定が開始された。 ■ CPC(Cell Processing Center) 細 胞培養センター。ヒトの細胞や組織の培
nary Disease) 慢性閉塞性肺疾患。気 管支や肺胞に炎症・破壊が生じ、呼吸機 能に異常を起こす疾患。肺気腫や慢性気
養、研究開発を行う施設。 ■ CPCR(Cardio Pulmonary Cerebral R e s u s c i t a t i o n) 心肺脳蘇生術。呼吸
管支炎などで、咳や痰、息切れなどが主 な症状。 ■ COS(Charity Organization Society) 慈善組織協会。1 8 6 9 年にイギリスの
や心臓が停止した者に対する救命処置。 ■ CPD(Cephalo Pelvic Disproportion) 児頭骨盤不均衡。児頭(胎児の頭部) と母体の骨盤に大きさの不均衡があるた
ロンドンに設立された救貧組織で、1877 年にアメリカのバッファローに移入され て急速に広まった。→COS運動
めに、分娩ができないか、母児に障害が 発生すると予想される状態。 ■ C r(Creatinine) クレアチニン。腎
■ COS運動 (Charity Organization Society movement) 慈善組織化運動。19 世紀末に、イギリスのロンドンで始まっ た慈善組織協会(COS)による貧困者対
機能の指標として繁用される検査項目。 Crの上昇は機能低下を反映する。 ■ C RP(C Reactive Protein) C反応 性タンパク。炎症や組織細胞の破壊が起
策の活動。1 9 世紀中頃の慈善事業団体 乱立による無差別施与などの弊害除去の ため、慈善事業を組織化することにより 合理的な救済を目指した。初期の慈善組
こると、血清中に増えるタンパク質の一 種。感染症や膠原病、悪性腫瘍の可能性 を反映する検査の1つ。高齢者では非常 に重要な検査項目。
織化運動においては、貧困を社会問題と してではなく、個人の問題や道徳の問題 としてとらえたという問題は残したが、
■ CSWE(Council on Social Work Education) 全米ソーシャルワーク教育協 議会。1 9 5 2 年に発足。アメリカにおけ
友愛訪問から発達した個別援助活動、社 会福祉調査、地域援助活動およびソーシ ャルワーカーの訓練など、C O S がその 後の社会福祉援助技術の形成に及ぼした
るソーシャルワーク教育の改善と向上を 目的に設立された団体。アメリカでソー シャルワーカーの資格を得るには、CSWE に認可された大学・大学院を卒業しなけ
影響はきわめて大きかった。 ■ C P(Cerebral Palsy) 脳性麻痺。 胎児期、出生時、新生児期に生じた脳障 害による運動障害の総称。
ればならず、CSWE は、BSW(Bachelor of Social Work :ソーシャルワーク学 士) 、MSW(Master of Social Work: ソーシャルワーク修士)学位の授与認可
■ C P(Clinical Psychologist) 臨床心
権限を持っている。
236
C・D ■ C T スキャン(Computed Tomography scan) コンピューター断層撮影。 X線を使って人体を輪切り状に撮影し、
析し、人体の構造を細かく断面として映 し出す。小さながんも映し出すことがで き、脳、肺や肝臓、膵臓、腸の病気など
その断面を映し出すもの。人体組織の放 射線吸収度の違いをコンピューターで分
がわかる。
C D
D ■ DALY(Disability Adjusted Life Years) 障害調整生存年数。W H O によっ
会を設立すること、などを定めている。 ■ DNA(Deoxyribo Nucleic Acid) デ
て開発された指標。DALY =早死による 生命損失年数 (Years of Life Lost : YLL) + 障害による相当損失年数 (Years Lived wi-
オキシリボ核酸。遺伝子の本体。遺伝を 担っている実体が、細胞の核の中にある 細長いひも状の形をしたDNA で、DNA
tha Disability : YLD) 。 ■ DCD(Developmantal Coordination D i s o r d e r) 発達性協調運動障害。身 体機能や知的水準は正常域にあるが、低
が持っている遺伝情報の1つ1つを遺伝 子と呼んでいる。DNA は、2本の鎖が規 則正しくらせん状に絡まりあったような 構造(二重らせん構造)をしている。
い運動機能能力(身体的な不器用さ)を 示す症状。運動機能障害が中心となり、 学習、行動、心理社会的な適合にも障害 が認められ、これらの症状は成人してか
■ DNA 鑑定 DNA 親子鑑定:DNA を 構成している塩基の配列の特徴を調べる ことにより父と子が親子であるかどうか を鑑定する方法。DNA(デオキシリボ核
らも持続する。具体的には、著しい不器 用やバランスの悪さなどを示し、日常動 作や学業に支障を来たし、スポ−ツ、書
酸)は、人間の体を形づくる細胞すべて に存在し、親から子へ、子から孫へと受 け継がれるさまざまな遺伝情報を持って
字が下手、作業が遅い、などで明らかに なる。学習障害(LD)や注意欠陥多動障 害(ADHD)との関連も指摘されている。 ■ DDA(Disability Discrimination Act)
おり、それは必ず両親から2分の1ずつ 受け継がれる。父親から子どもへ D N A が受け継がれているかどうかは、特定の 部位数か所を調べることによって鑑定を
1995 年に制定されたイギリスの「障害 者差別禁止法」 。雇用、商品・施設・サ ービスの提供、不動産の斡旋や管理に関 連して、障害者を差別することを違法と
行うことができる。 D N A 鑑定では、親子鑑定以外に、祖 父母との血縁関係の有無、兄弟・姉妹の 判定、個人識別などの鑑定ができる。通
すること、障害者の雇用についての規定 を策定すること、および全国障害者委員
常のDNA 鑑定の場合は、DNA を抽出す るためのサンプル(検体)として、唾液 237
D・E
D E
(口腔粘膜細胞)を使用する。唾液以外 にも、毛髪、タバコの吸殻のフィルター、 火葬されていない骨、病理検体、臍の緒
傷風の、3種のワクチンを混ぜたもの。 日本では定期接種として扱われ、以下の 年齢を対象に実施されている。
などからも鑑定ができる。 ■ DNA診断 遺伝子診断(genetic diagnosis)。遺伝情報を担うDNA を検査す ることによる疾患の診断。遺伝病や腫瘍
・3∼ 90 か月の間に、3∼8週の間隔で3 回接種(初回接種) 。 ・初回接種終了後6か月以上の間隔を空 けて(通常は12∼18月) 、追加接種。
を対象とするが、ウイルスや細菌のゲノ ・ 1 1 ∼ 1 2 歳の間に(標準は小学校6年 ムの存在を検査する感染症に対する 生) 、ジフテリア破傷風混合トキソイド D N A 診断もある。出生前の胎児など、 (DT)を接種。 病気の発症の可能性を予測できる。 ■ DPI(Disabled People's International) 障害者インターナショナル。1 9 8 1 年 の国際障害者年を機に、すべての「障害
■ D S M -Ⅳ(Diagnostic and Statistical Manual of mental disorders-Ⅳ) アメ リカ精神医学会が発行している『精神障 害の診断と統計マニュアル』の第4版。
者の機会均等」と「障害者組織の発展と 支援による権利の獲得」を目的に、身体、 知的、精神など、障害の種別を超えて活
アメリカの精神医学に関わる医師、心理 士たちの間で使われている精神疾患者の 診断のためのマニュアルで、現在の精神
動する障害当事者団体としてシンガポー ルで設立された。第1回DPI 世界会議は 1 9 8 1 年にシンガポールで開催された。 世界本部はカナダのウィニペグにあり、
医学の世界で最も大きな影響力を持つ診 断基準とされている。DSM-Ⅰ(1952) 、 D S M -Ⅱ(1 9 6 8 )、D S M -Ⅲ(1 9 8 0 )、 D S M -Ⅲ-R(1 9 8 7)の刊行に引き続き、
障害当事者による国際N GO(非政府組 織)として、多くの活動を行っている。 ■ DPT ワクチン(DPT vaccine) 3種 混合ワクチン。ジフテリア、百日咳、破
1994年にDSM-Ⅳが発表された。 ■ D V(Domestic Violence) →ドメ スティックバイオレンス
E ■ ECS (Environmental Control System)
チを作動させ、複数の装置を制御でき
環境制御装置と言われる福祉機器の 一種。重度肢体不自由者などが自立生 活を送る上で、電化製品などを利用す る際に用いられる。わずかな動きや呼
るようにするもの。 ■ EPPS性格検査(Edwards Personal Preference Schedule) ワシントン州 立大学のエドワーズ, A.L.(E d w a r d s ,
気などの残存機能でセンサーやスイッ
A.L.)が、アメリカの心理学者マレーの
238
E・F 欲求モデルにもとづいて考案したクラ イアントの特徴的な欲求や価値観を測 定する質問紙法性格検査。マレーの社
ス細胞。授精した胚(受精卵)から取り だした「胚性幹細胞」 。幹細胞は、組織 や臓器に成長するもととなる細胞で、
会的欲求の区分をもとに 1 5 の性格特性 が測定されるもので、225 項目の質問で 構成され、所要時間は約 4 0 分。→マレ ー,H.A.
ほとんどの臓器や組織中に存在してい る。万能細胞と呼ばれる E S 細胞(胚性 幹細胞)は、ほとんどの種類の組織にで も分化することができ、増殖能力も高い
■EQ (Emotional intelligence Quotient) 心の知能指数。ダニエル・コールマ ンの『 EQ−心の知能指数』が1995 年に
ことから、失われた細胞を再生して補 うという新しい治療法(再生医療)とし て、 パーキンソン病、心筋梗塞、脊椎損傷、
米国で出版されてベストセラーになっ た。従来の知能指数(IQ:Intellgence Q u a l i t y)優先の教育がもたらしたさま ざまな弊害に対し、心のあり方に新た
白血病、糖尿病、肝臓病など、さまざまな 病気への応用が期待されている。E S 細 胞は、ヒトでは受精後5∼7日程度、マウ スでは3∼4日程度経過した初期胚(受
な指針を示している。 ■ E R(Emergency Room) 救急処置 室。エマージェンシールーム。
精卵)から造られる。 ■ ESWL(Extracorporeal Shock Wave L i t h o t r i p s y) 体外衝撃波結石破砕療
■ ERドクター(Emergency Room doctor) ER 専門医。すべての救急患者の 初期診療に対応する医師。 ■ E S 細胞(Embryonic Stem cell) エ
法。尿路結石や胆石に対して、体外か ら衝撃波を当てて細かく砕き、自然排 出させる治療法。
F ■ F A(factry automation) 工場のオ ートメーションシステム。工場の生産 工程の自動化。 ■ F A(free agent) 自由契約。自由契
した手指などを電気刺激によって動か しながら機能回復を図るための機器。 ■ FRB(Federal Reserve Bank) アメ リカ連邦準備銀行。
約となった選手やタレント、俳優。 ■ F D(floppy disk) フロッピーディ スク。コンピューター用の磁気記録式 円盤。
■ F RB(Federal Reserve Board) メリカ連邦準備制度理事会。
■ FESシステム (Funktonal Electric Stimulaton System) 脊髄損傷者の麻痺 239
ア
E F
G
G
G
■ GDI(Gender-related Development Index) ジェンダー開発指標。男女間の
おいて一定期間にその国の国民が使った お金の合計。一国における一定期間の経
不平等(平均年齢、進学率、賃金格差な ど)を調節した H DI( human development index:人間開発指数) 。→HDI ■ GDP(Gross Domestic Product) 国
済活動規模を貨幣価値で表した指標の1 つ。生産される場所に関わらず、その国 の国民が生産した財やサービスの価値額 を合計したもの。
内総生産。一定期間内に国内で産み出さ れた付加価値の総額。工業、住宅、家計 といった経済事象の一側面だけを捉える のではなく、経済を総合的に把握する統
■ GOT(Gultamic Oxaloacetic Transam i n a s e) グルタミン酸オキサロ酢酸 トランスアミナーゼという酵素。心筋、 肝臓、骨格筋、腎臓などに多く含まれる。
計。GDP の伸び率が経済成長率になる。 国民総生産(GNP)から海外で得た純所 得を差し引いたものであり、国内の経済
GOT の数値が高い場合、肝疾患(急性・ 慢性肝炎・脂肪肝など)や心疾患(特に 心筋梗塞)などが疑われる。 「AST(アス
活動の水準を表す指標となる。 ■ GEM(Gender Empowerment Measure) ジェンダー・エンパワーメント測 定。国連開発計画(U N D P)が導入した
パラギン酸アミノトランスフェラーゼ) 」 とも呼ばれる。 ■ GPT(Gultamic Pyruvic Transaminase) グルタミン酸ピルビン酸トランス
手法で、女性が経済界や政治の領域にど れほど参画し、意思決定に参画できてい るかを測る指標。女性の稼働所得割合、 国会議員、管理職、専門職、技術職に占
アミナーゼという酵素で、肝臓に多く含 まれる。G P T の数値が高い場合、肝臓 病(急性・慢性肝炎・脂肪肝、アルコー ル性肝炎など)が疑われる。 「A LT(ア
める女性比率を用いて算出する。日本は 66か国中32位 ( 「人間開発報告書2002」 ) 。 ■ GHQ(General Head Quarters) 連
ラニンアミノトランスフェラーゼ) 」と も呼ばれる。
合国最高司令官総司令部。1945(昭和20) 年にアメリカ政府が設置した対日占領政 策の実施機関。1 9 5 2 年、講和条約の発 効と共に廃止された。 ■ GNP(Gross National Product) 国 民総生産。一国において一定期間(通常 1年間)に生産された財貨・サービスを 市場価格によって評価した総計。一国に 240
H
H ■ HDI(Human Development Index) 人間開発指数。国民総生産(GNP)や国 内総生産 (GDP) に反映されない「人間的 な生活の度合」を測る指数。毎年UNDP
およそ把握することができる。長谷川 式簡易知能評価スケール(HDS)を1991 年に改訂したもの。 ■ HIV(Human Immunodeficiency Virus)
(国際連合開発計画)により「人間開発報 告書」で報告される各国の発展段階を示 す指標。
ヒト免疫不全ウイルス。後天性免疫 不全症候群(エイズ)の原因ウイルス。 HIV は免疫機能に必要なヘルパーTリン
■ HDLコレステロール(High Density Lipoprotein cholesterol) 高比重コレ ステロール。善玉コレステロール。中 性脂肪が増すとHDL コレステロールは
パ球などに感染し、比較的長い潜伏期 の後に活性化して体内の免疫力を低下 させる。そのため、正常ならば排除で きるような病原体に日和見感染するよ
減少し、動脈硬化促進要因となる。従 って、H D L の値が低くなりすぎると虚 血性心疾患や脳梗塞などの発生率が上
うになり、合併症などを引き起こし、 死に至る場合もある。→エイズ ■ H I V 訴訟 非加熱の輸入血液製剤に よってH I V に感染したとする血友病患
がることがわかっている。コレステロ ールは細胞膜、ホルモンなどの材料と なるために、肝臓から体の各部へ、各 部から肝臓へと行ったり来たりしてい
者およびその遺族が1989(平成元)年に 国と製薬会社に対して損害賠償を求め て提訴した訴訟。1 9 9 6 年に和解が成立
るが、H D L は、余分なコレステロール を血管壁から抜き取って肝臓に戻すの で、動脈硬化とは逆の働きをすること になり、HDL コレステロールは「善玉」
した。 ■ HLA抗原 (HumanLeukocyteAntigen) 組織適合抗原。臓器などを移植する 際に最も強い拒絶反応を示す抗原。ヒ
と呼ばれる。H D L コレステロールの値 の正常域は40 ㎎/q 以上。→LDL コレ ステロール
トには異物が体内に入った場合、これ を体外に排除しようとする働きがある が、臓器移植などの際に、この H L A と
■ HDS-R(Hasegawa's Dementia rating Scale-Revised edition) 改訂長谷川 式簡易知能評価スケール。認知症のス クリーニングテストとして、日本で最
言われる白血球の型が一致しなければ 激しい拒絶反応を示す。特に骨髄移植 では重視される。したがって、臓器移 植などを行う場合は、提供者と受容者
も古い歴史を持つ長谷川式簡易知能評 価スケールの改訂版。高齢者の大まか な知能障害の有無と、障害の程度をお
のHLAの一致が必要となる。 ■ HOT(Home Oxygen Therapy) 在 宅酸素療法。慢性呼吸不全などによる 241
H
I 体内の低酸素状態を補正するために、 酸素吸入治療を在宅で行う療法。酸素 濃縮器などの酸素を供給する機器やシ
ステムを自宅に導入する在宅療法。酸 素は燃焼性が高いので、火気は厳禁。
I
I
■ IADL(InstrumentalActivitiesof Daily L i v i n g) 手段的日常生活動作。日常 生活関連動作。手段的ADL。ADL が食
生活機能の障害(社会的不利)を分類し ていたのに対し、ICFはこれらに環境因 子の観点を加え、例えば、バリアフリ
事、入浴、排泄などの日常生活におけ る基本動作であるのに対し、IADL は炊 事、掃除、洗濯、買い物のように、よ り複雑で高度な応用動作を指す。→
ーなどの環境も評価できるようにして いる。 ■ ICIDH(International Classification of Impairments, Disabilities and Handi-
ADL、APDL ■ ICD−10 (International Classification of Disease -tenth revision) 世界保健
c a p s) 国際障害分類。世界保健機関 (W H O)が、1 9 8 0 年に公表した国際障 害分類試案で、障害を「機能障害(i m pairment) 、能力障害(disability) 、社会
機関(W H O)の作成した国際疾病分類 (国際的に統一した疾病、傷害および死 因の統計分類) 。適時改訂が行われ、現 在、第10版であるICD-10 が用いられて
的不利(handicap) 」の3つのレベルに分 けた。しかしその後問題点も指摘され、 現在ではその改訂版として、 2 0 0 1 年5
いる。 ■ ICF (International Classification of Functioning, Disability and Health) 国 際生活機能分類。ICIDH(国際障害分類)
月に「国際生活機能分類(ICF) 」が、世 界保健機関(W H O)総会において採択 されている。→ICF ■ ICU(Intensive Care Unit) 集中治
の改訂版で、2001 年5月に「人間の生活 機能と障害の分類法」として、世界保健 機関(WHO)総会において採択された。
療室。重症患者、大手術後の患者など に対して、最も効果的かつ集約的・集 中的な治療を行うための病室。酸素テ
国際生活機能分類(I C F)の特徴は、こ れまでの国際障害分類(ICIDH)がマイ ナス面の分類を中心としていたのに対 し、ICF は、生活機能というプラス面か
ントや人工呼吸器、循環、呼吸、代謝 などの変動を観察するモニターや記録 装置などを備え、医師・看護師のチー ムにより、常時、必要に応じた適切な
らの視点に転換し、環境因子などの観 点も加えたことにある。また、これま での「ICIDH」が身体機能の障害による
診療・看護が行われる。 ■ ICU症候群(Intensive Care Unit syndrome) ICU 精神病。ICU(集中治療
242
I 室)状況下で起こる精神症状。手術後な ど、I C U で治療を受けている患者は、 病気や治療によるイライラや睡眠障害
して、自己決定にもとづき主体的に生 きること。 ■ I L運動(Movement of Independent
などから、興奮・錯乱・せん妄・幻 覚・幻想などの精神症状が出現しやす い。それを、ICU症候群と言う。 ■ IEP(Individualized Education Prog-
Living) 自立生活運動。障害を持った 人々が、実社会の中で、仕事をする、 家族を持つなど、地域社会に溶け込ん で、社会の一員として普通に生活でき
ram) 個別教育計画。個別教育プログ ラム。アメリカの障害児教育に関する 法律「アメリカ合衆国個別障害者教育法
るようにしていこうとする運動。 1 9 7 0 年代初期にアメリカで生まれた 障害者運動で、全世界的に広まった。
(DEA) 」に定められている教育計画に関 する文書(個別教育計画) 。3∼ 2 1 歳の スペシャルサービスを受ける資格があ ると認められた幼児・児童・生徒一人ひ
経済的自立とADL の自立を「自立」とし ていた障害者の生活状況に対して、隔 離された生活の解放と地域社会への参 加の推進を目指し、障害者自らが新し
とりに見合った教育サービスの内容が 盛り込まれる。 ■ IFSP(Individualized Family Service
い自立観の確立を訴えた。I L 運動は、 それまで隔離され、人間らしい権利を 剥奪されてきた重度障害者も自立を支
P l a n) 個別家族サービス計画。個別 家族援助計画。アメリカの障害児教育 に関する法律「アメリカ合衆国個別障害 者教育法(IDEA) 」に定められている教
援していく対象とし、地域生活へと導 くことに成功した。また、北欧のノー マライゼーション思想と共に、今日の リハビリテーションや福祉理念などに
育計画に関する文書(個別家族サービス 計画) 。0∼3歳のスペシャルサービスを 受ける資格があると認められた乳幼児 およびその家族それぞれに見合ったサ
きわめて大きな影響を与えている。 ■ I Lプログラム (Independent Living program) IL 運動を実現するために必要 な支援サービスのプログラムを、I L プ
ービスの内容が盛り込まれる。 ■ I Hクッキングヒーター(IH cooking heater) 電磁調理器。IH(Induction
ログラムと言う。 ■ I LO(International Labor Organization) 国際労働機関。国際連合の専門
Heating の略で、電磁誘導加熱)方式の クッキングヒーター。200V の電源を使 った電気熱源のコンロで、火を使わず、 磁力線の働きで鍋そのものを発熱させ
機関の1つ。政府・労使の代表によって 構成され、国際的な視野のもとで、生 活水準の向上や労働条件の改善、労働 者の暮らしの安定などを目的として活
る電磁調理器。 ■I L (Independent Living) 自立生活。 四肢麻痺などの重度の障害者が、介護 や補装具などの補助を受けながらも、
動している。 ■ I Q(Intelligence Quotient) 知能指 数。知能程度を、知能検査で測定した 精神年齢と生活年齢(暦年齢)の比によ
心理的には解放された責任ある個人と
って表すもの。 243
I
I・J 知能指数(IQ) =精神年齢(MA)/生活年齢(CA)×100
平均値を100 とし、90 ∼ 110 を普通、 それ以上は知的発達が進んでいること、 それ以下は遅れていることを示す。ち なみに、I Q に関して、知的障害では行 政政策上、知能指数(IQ)75 以下のもの を指し、IQ25 ないし20 以下のものを重 度、IQ20 ないし25 から50 程度を中度、 I Q 5 0 から 7 5 の程度を軽度としている。 ただし、療育手帳制度では、I Q 3 5 以下
I
然発生的な組織化の過程で生じる連携 の形。 ■ IVH(IntraVenous Hyperalimentaion) 中心静脈栄養。経静脈栄養。中心静 脈カテーテルによる輸液。中心静脈へ 高カロリー輸液を行う時、中心静脈圧 を測定する時に行う。 ■ IYDP(International Year of Disabled Persons) 国際障害者年。国際連合は、 1976 年の総会において、1981 年を国際 障害者年とし、世界的規模で啓蒙活動
(肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、言 語障害などを有する者は 5 0 以下)を重 度としている。 ■ ISSN(Informal Social Support Netw o r k)
ル・サポート・ネットワーク。住民組 織、ボランティア、患者会、家族会な ど、利用者を取り巻く多様な人々の自
を行うことを決議した。
インフォーマル・ソーシャ
J
J ■JA (Japan Agricultural Cooperatives)
■ JRC(Japan Red Cross society) 日
農業協同組合。農協。農業に従事する 人達の 協同組合。1 9 9 2 年4月から、J A マークを農協の愛称としている。 ■ JOTNW (JapanOrgan Transplant Net-
本赤十字社(日赤) 。現在の日本赤十字 社は、1952(昭和27)年制定の日本赤十 字社法にもとづく法人となっている。日 本赤十字社は、世界の赤十字の一員とし
W o r k) 日本臓器移植ネットワーク。 臓器提供者と移植患者の仲介・斡旋を行 う社団法人。臓器移植法施行に伴い、
て、国内では、災害時の救護、医療、献 血、福祉などの活動を行い、海外では、 大規模災害や紛争による犠牲者への救
1997(平成9)年に発足した。 ■ J R(Japan Railways) 1987 年4月1 日に、国鉄(日本国有鉄道)が分割・民 営化されて誕生した「6旅客鉄道会社と
援、開発途上国に対する開発協力などを 行っている。
貨物会社」の総称。 「6旅客鉄道会社と貨 物会社」とは、J R 北海道、J R 東日本、 J R 東海、J R 西日本、J R 四国、J R 九州、 JR貨物。 244
K・L
K ■ KJ 法(Kawakita Jiro's method) 複 雑多様なデータ(情報)の整理・分析方 法の1つ。文化人類学者・川喜田二郎 (元・東京工業大学教授)が考案した技
は雑多な情報をカードに書き込み、その 中から近い感じのものを集めてグループ 化し、小グループから中グループ、大グ ループへと組み立てて図解していく作業
法で、頭文字のイニシャルから「K J 法」 と名づけられた。アイデアや意見、また
の中から、解決に役立つヒントやひらめ きを生み出していこうとするもの。
L ■LD (Learning Disability) 学習障害。 →ラーニング・ディスアビリティー
■ L O H AS(Lifestyles Of Health And Sustainability) 健康と持続可能な社
■ LDLコレステロール (Low Density Lipoprotein cholesterol) 悪玉コレステ ロール。L D L は肝臓から末梢組織へコ レステロールを運搬する働きをするた
会に配慮したライフスタイル。健康と地 球環境意識の高いライフスタイル。地球 環境保護と人間の健康を最優先し、持続 可能な社会を志向するライフスタイル。
め、L D L が大量にあると、血管壁にコ レステロールを運搬して動脈硬化を促 進させる。そのため、L D L コレステロ ールの値が高いと、狭心症や心筋梗塞
「安くて効率がよいもの」という従来型 の選択基準ではなく、 「身体に悪い影響 を与えないものか? 地球環境にマイナ スにならないものか?」をまず考えて、
などの虚血性心疾患や脳梗塞などの脳 血管障害、大動脈瘤や末梢動脈硬化症 などの発生率を増加させる。→HDL コ
消費や行動を選択していく。 ■ LPG(Liquefied Petroleum Gas) 液 化石油ガス。液化状態のガスで、主成
レステロール ■ LLDC(Least among Less-Developed Countries) 後発開発途上国。後発発 展途上国。最貧国。発展途上国の中で
分はプロパン、ブタンなどで、プロパ ンガスとも呼ばれている。比重は空気 より重いため、ガス漏れにより低い所 に溜まると爆発の危険性がある。
も特に発展の遅れている国。国連では、 1人当たりの国内総生産や成人の識字率 などを基準として規定している。
■ LSD(LySergic acid Diethylamide) ライ麦のカビから造られる強力な幻覚剤。 視覚・触覚の幻覚が顕著で多彩な精神 245
K L
M 症状が生じる。麻薬に指定されている。
M
M
■ MAO阻害薬(Mono Amine Oxidase
いる。
inhibitor) 抗うつ薬の1つ。気分をリ ラックスさせ、高揚させることにより、 抑うつ気分を改善させる。 ■ MCOモデル(model of Motivation,
■ MMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory) →ミネソタ多面人 格検査 ■MMS(Mini Mental State) ミニメ
Competence, Opportunity) パールマ ン, H . H .の定義の1つ。彼女は、サービ スを利用して問題解決に取り組んでい
ンタルステイツ。認知症の簡易検査法。 知能テストを簡略にしたもので、1 9 7 5 年にアメリカでフォルスタインらが考
く利用者の力を表現するための用語と して、 「ワーカビリティー(workability) 」 という合成語( 「work」+「ability」 )を造 った。そのワーカビリティーの3つの要
案し、認知症を調べる方法として一般 的に用いられている。 ■MMT(Manual Mascle Test) 徒手 筋力テスト。疾患、外傷などによって
素は、①動機づけ(Motivation) 、②能力 (Capacity) 、③機会(Opportunity)であ り、 「MCO モデル」と呼ばれる。→パー ルマン,H.H.、ワーカビリティー
生じた筋力低下の広がりと程度を知る ために用いられる検査手技。対象とす る筋がどの程度の筋力を発揮できるか、 対象とする筋の筋力の発揮され方を検
■ MDS(Minimum Data Set) アメリ カのナーシングホームで使用されてい るアセスメント方式の1つ。
査する。 ■ MPI(Maudsley Personality Inventor y) モーズレイ性格検査。イギリス
■ M D S - H C 方式(Minimum Data Set -Home Care method) 在宅における 課題分析方式の1つ。在宅において介護 が必要な人に対して、ケアプランを作
の心理学者アイゼンクにより開発された 質問紙法の性格検査。①外向性(e x t r a version) ・内向性(introversion) 、②神 経症的傾向(neuroticism)の性格特性を
成する際のアセスメントなどを行うた めの1つの方式。MDSの在宅版。 ■ M ID(MultiInfarct Dementia) 多
測定する。→アイゼンク,H.J. ■ MRI(Magnetic Resonance Imaging) 磁気共鳴イメージング装置。磁気共
発梗塞性認知症。小梗塞や大梗塞など の脳梗塞が多発して生じる認知症。感 情失禁や夜間せん妄、まだら認知症な どが生じるが、人格は比較的保たれて
鳴映像法。核磁気共鳴映像法。磁場の 中に身体を入れ、核磁気共鳴を利用し て生体内の断層をコンピューターによ り画像化して診断する装置。
246
M・N ■ MRSA(Methicillin Resistant Staphylococcus Aureus) メチシリン耐性黄 色ブドウ球菌。抗生物質の大量使用な
業者に譲渡または提供する際には、そ の化学物質の性状および取り扱いに関 する情報(MSDS)を事前に提供するこ
どによって出現したメチシリンなどの 抗生物質に耐性を持った黄色ブドウ球 菌。院内感染の原因として問題になっ
とを義務づけた制度。 ■ MSW(Medical Social Worker) メ ディカル・ソーシャルワーカー(医療ソ ーシャルワーカー) 。主として、医療機
ており、化膿性疾患・肺炎・敗血症な どを起こす。手術などにより抵抗力の 低下した人や高齢者が感染しやすい。 ■ MSDS(Material Safety Data Sheet)
関や老人保健施設、在宅介護支援セン ターなどに所属し、医師・看護師・理 学療法士などと共に、医療チームの一
化学物質等安全データシート。事業 者が特定の化学物質を含有した製品を 他の事業者に譲渡または提供する際に 添付することを義務づけられた、その
員として、患者やその家族に対して相 談などのさまざまな援助を行う社会福 祉の専門職。患者に関わる経済的、社 会的、心理的な悩みなどの相談を受け、
化学物質についての安全情報を記載し たシート。有害化学物質を安全に管理 することを目的としている。
社会保障、社会福祉サービスなどの社 会資源を紹介・活用するなど、面接な どを通して問題解決の援助を行う。ま
■ M S D S 制度 事業者による化学物質 の適切な管理の改善を促進するため、 対象化学物質を含有する製品を他の事
た地域の医療・保健・福祉機関と連絡 を取りあい、社会復帰や在宅療養への 準備などの援助も行う。
M N
N ■N式自閉傾向測定尺度 (Nakatsuka Scales of Autistic Tendencies) 中塚善 次郎らが作成した自閉傾向測定のため
technology Development Organization) 新エネルギー・産業技術総合開発機 構。
の尺度。略称はNSAT(エヌサット) 。 ■ N A(Narcotics Anonymous) →ナ ルコティクスアノニマス
■ NEO-PIR 人格検査(NEO Personality Inventory Revise) アメリカのコス タ,J.T.(Costa,J.T.)らが開発した人 格検査。
■ NASW (National Association of Social Works) 全米ソーシャルワーカー 協会。アメリカの社会福祉専門職の組 織。1955年に結成。
■ N GO(NonGovernmental Organization) 非政府組織。民間の国際協力機 構。海外協力を行う市民団体。開発問
■ NEDO(New Energy and industorial
題、人権問題、環境問題、平和問題な 247
N・O ど、地球的規模の問題の解決に、 「非政 府」かつ「非営利」の立場から取り組む、 市民主体の組織。
施行された。 N P O 法の認証を受けると、団体に法 人格が与えられ、活動の情報公開が義
■ N HO(National Hospice Organization) 全米ホスピス協会。 ■ NICU(Neonatal Intensive Care Unit) 新生児集中治療室。新生児集中治療
務づけられる。社会的信用が高まるこ と、不動産登記や口座開設、契約など が団体名で行えることなどのメリット がある。
管理室。未熟児などの新生児を集中的 に治療・救命する病室。 ■ NPO(NonProfit Organization) 民
NPO 法は、特定非営利活動法人 (NPO 法人)の自主性、自律性を尊重する観点 から、行政の関与を極力抑制しており、
間非営利組織。福祉、環境などの公益 的な非営利活動を行う市民の団体。 ■ NPO 法 特定非営利活動促進法。 「市 民が行う自由な社会貢献活動としての
N P O 法人は情報公開によって市民の信 頼を得て、市民によって育てられるべ きであるとの考え方がとられている点 が特徴となっている。
特定非営利活動の健全な発展を促進」 (第1条)することを目的として、1 9 9 8 (平成10)年3月に成立し、同年 12 月に
■ NPO 法人 NPO 法にもとづいて認証 される法人。特定非営利活動法人。
O N O
■ O 1 5 7 腸管出血性大腸菌の一種で、 正式には「腸管出血性大腸菌 O 1 5 7」と 呼ばれる。毒素により出血性腸炎を起
承されている。 ODA(Official Development Assistance) 政府開発援助。政府および政府
こす。腸管出血性大腸菌O157 は、牛な どの家畜や人の糞便中に存在すること がある。 ■ OAU(Organization of African Unity)
機関が発展途上国や国際機関に対して、 経済開発、福祉向上のために行う援助。 日本の援助額は、米国と並び世界で最 大規模となっている。
アフリカ統一機構。OAU は、1963 年 に創設され、以来、紛争予防や経済統 合などのさまざまな分野でアフリカの
■ OECD(Organization for Economic Cooperationand Development) 経済 協力開発機構。1961 年に自由主義経済 の発展のために協力を行う機構として
発展や連帯強化のために貢献してきた。 2 0 0 2 年7月、第 3 8 回首脳会議で、アフ リカ連合(AU :African Union)が発足 しOAU は発展解消されたが、理念は継 248
設立された。経済成長(財政金融上の安 定、高度の経済成長と雇用、生活水準 の向上など、世界経済の発展に貢献す
O・P る) 、開発(経済発展途上地域の健全な 経済成長に貢献する) 、貿易(世界貿易 の拡大に寄与する)などの3つを OECD
ング。→OFFJT ■ O L(orienteering) オリエンテーリ ングは、ドイツ語のO r i e n t i e r u n g s l a u f
の目的としている。 ■ OFFJT(OFF the Job Training) オ フジェイティー。職務から離れて行う 教育訓練の方法。具体的には研修会へ
が語源。→オリエンテーリング ■ O R T(o r t h o p t i s t ) 視能訓練士。 1971(昭和46)年に制定された「視能訓 練士法」にもとづく国家資格の医療技術
の参加や実習に出向くなど。オン・ ザ・ジョブ・トレーニングに対応する 言葉。→OJT
者。視機能検査と視能矯正を行う眼科 領域における専門技術者。眼科医の指 示のもとに視機能検査や、斜視や弱視
■ OGTT(OralGlucoseToleranceTest) 経口糖負荷試験。 ■ OHP(OverHead Projector) 研修会 などに利用される教育機器の1つで、シ
の訓練治療などを行う。 ■ O T(Occupational Therapist) オ ーティー。作業療法士。作業療法士は、 医師の指示の下に、身体や精神に障害
ートなどに書かれた文書や図表をスク リーンに映し出す映写装置。オーバー ヘッド・プロジェクター。
のある者などに対して、諸機能の回 復・維持開発を促す作業活動を用いて、 治療、訓練、指導および援助を行う。
■ OJT(On the Job Training) 現任訓 練。職場内で実際に仕事をしながら行 う研修。オン・ザ・ジョブ・トレーニ
理学療法士および作業療法士法にもと づく国家資格となっている。
P
O P
■Pタイル(Plastic tile) プラスチッ クタイル。タイルのように薄い板状にな ったプラスチック系の床材。主に塩化ビ
来談者中心療法。パーソン・センター ド・アプローチ。ロジャースによって提 起されたカウンセリングの技法。最初は
ニール系のもので硬く、3 0 ㎝四方程度 の大きさのものが一般的。耐水性、耐久 性が高く、汚れにくい性質を持ち、キッ
「非指示的療法」と言われていたものが、 「来談者中心療法」となり、現在は、パ ーソン・センタード・アプローチ(PCA) とも呼ばれている。→クライアント中心
チンや洗面室、トイレなど、水はねが気 になる場所に用いられる。 ■ PAS(Personal Assistant service) →パーソナル・アシスタント・サービス ■ PCA(Person Centered Approach)
療法、ロジャース,C.R. ■ PCB (PolyChlorinated Biphenyl) ポ リ塩化ビフェニール。 「カネミ油症事件」 の原因となった物質で、燃やすとダイオ 249
P
P
キシンを発生する。耐熱、耐薬品性、絶 縁性にすぐれており、コンデンサーなど の絶縁体、熱媒体、印刷インキの添加剤
できない。 ③こだわりや反復的な行動 (常同行動):興味の対象が限定的、意 味のないことや習慣にこだわる、くるく
などに使われていたが、強い毒性・残留 性・蓄積性が環境汚染の原因となり、 1972年に生産、販売が中止された。 ■ PCU(Palliative Care Unit) 緩和ケ
ると回る。 ■ PET(Positron Emission Tomograph y) 陽電子放射断層撮影法。X線 C T に似たような装置で、心臓、脳などの働
ア病棟。緩和ケアを行う病棟。がん患者 の治療などに際し、治癒を目的にするだ けでなく、痛みの緩和、患者の意思や生
きやがん細胞の活動を断層画像としてと らえ、病気の原因や病状を診断する方法。 従来の臓器ごとの検査と異なり、全身の
活の尊重、個室、家族の付き添いや外 泊・外出などが可能な病棟。 ■ PDCAサイクル(Plan Do Check Action cycle) 民間企業が製品の品質向
がんを1度に画像としてとらえ、発見が むずかしかった微小ながんも検出できる 新しい検査法。 ■ P Fスタディー(Picture Frustration
上や、経費削減などを検討する際に広く 用いられてきた典型的なマネジメントサ イクルの1つ。計画(plan) 、実施(do) 、
study) 絵画欲求不満テスト。投影法 性格検査の一種で、アメリカの心理学者 ローゼンツァイクが考案した心理テス
確認(c h e c k) 、処置(a c t i o n)のプロセ スを順に実施し、最後の改善を次の計画 に活かして、らせん状に品質の維持・向 上や継続的な業務改善活動などを推進す
ト。日常生活における対人関係の欲求不 満場面を漫画風に描いた絵を 2 4 枚提示 する。その場面には2人の人物が描かれ、 欲求不満を与えるような1人の人物の問
るマネジメント手法。PDCAサイクルは、 組織活動のあらゆるところで活用されて いるもので、利用者に対するケアマネジ メントの流れも同様の方法となる。
いかけに対して、もう1人の人物が何と 言って答えるかを被験者が記入する検 査。その答の反応から、性格傾向、対人 関係や社会適応能力について評価する。
■ PDD(Pervasive Developmental Disorder) 広汎性発達障害。自閉性障害カ テゴリー(範疇)の病状の総称。①対人
■ PFI(Private Finance Initiative)制度 公共施設などの建設、維持管理、運営 などを民間の資金、経営能力および技術
関係や社会性、②言語とコミュニケ−シ ョン、③こだわり、などの特徴を持つ生 まれつきの発達障害。脳の器質的な異常 によるもので、育て方の問題ではない。
的能力を活用して行う手法。欧米諸国で は、既に有料橋、鉄道、病院、学校など の公共施設の整備、再開発などで成果を 収めている。民間の資金、経営能力、技
①対人関係や社会性の障害:視線が合
わない、友達がつくれない、感情が伝わ らない。②言語とコミュニケ−ションの 障害:ことばの遅れ、会話にならない、
術的能力を活用することにより、国や地 方公共団体などが直接実施するよりも効 率的かつ効果的に公共サービスを提供で きる事業を P F I 手法で実施するものと
オウム返し、遊びのルールや役割を理解
し、国や地方公共団体の事業コストの削
250
P 減、より質の高い公共サービスの提供を 目指している。日本では、 「民間資金な どの活用による公共施設などの整備など
cator 50) 死亡総数に占める50 歳以上 の死亡割合。年齢で分類して死亡者数を 数え、算出する死亡割合のことで、死因
の促進に関する法律」 (P F I 法)が 1 9 98 (平成11)年7月に制定され、翌年3月に PFIの理念とその実現のための方法を示 す「基本方針」が策定され、その後、積
は問わないことから、どこの国でも比較 的算出されやすい公衆衛生の指標として 用いられる。 PMI50=「50 歳以上の死亡者数」/死
極的な推進支援措置が講じられ、平成15 年度実績で、 事業実施地方公共団体は87、 実施件数は113件に上っている。
亡総数×100(%) ちなみに、60歳以上では、 PMI60 =「60 歳以上の死亡者数」/死
■ PHN(Public Health Nurse) 保健 所などの公的機関の保健師。 ■ PICU(Perinatal Insentive Care Unit) 子ども用の集中治療室。周産期集中治
亡総数×100(%) となる。 公衆衛生の状態が良ければ良いほど、 長生きし、死亡者の年齢は高い人が多く
療管理室。集中管理および治療を必要と する重篤な小児用の治療室であり、最新 のモニタリングシステムや医療機器を備
なると考えられる。日本の P MI 5 0 は、 2 0 0 0 年で9 3 . 6 %で世界的にも高いレベ ルとなっている。
えている。 小児患者の主な疾患は、先天性心疾患 の術前術後管理、先天性消化器疾患およ び気道疾患の術後管理、脳炎、脳症、心
■ POS (Problem Oriented System) 問 題志向システム。1 9 6 8 年、アメリカの 医師ウィード(Weed,L.L.)により提唱さ れた医療問題解決技法の一種。問題点ご
筋炎、重篤な気管支喘息および肺炎、呼 吸循環不全を伴った悪性腫瘍疾患など。 ■ PILテスト(Purpose In Life test) 生 きがい度テスト。生きがい感を測定する
とにSOAP 分析を行い、その問題点の背 景と根拠を明らかにしながら解決策を探 る。患者の医療上の問題点を見つけ出し、 患者側に立って解決を目指すシステム
テスト。現代人の心の中に蔓延する「空 虚感、退屈感、無意味感」などの危険信 号を測定・把握するための質問紙法テス
で、システムの具体的中身は、①情報収 集、②問題の明確化、③問題解決のため の計画立案、④計画の実施、⑤経過記録
ト。医療・保健、福祉、教育、メンタル ヘルス活動分野で利用が広まっている。 ■ P L(Product Liability)法 製造物責 任法。製造物の欠陥により人の生命、身
をSOAP で記載、⑥状況の評価、⑦必要 な場合には計画を変更、などで、以上を 繰り返しながら問題点の解決を目指して いく。
体または財産に被害が生じた場合に、被 害者の保護を図るため、製造業者などの 損害賠償の責任について定めた法律。 1995(平成7)年7月1日施行。
■ POSR (Problem Oriented System Records) 問題志向システム記録。→POS ■ P Q(Potentiality Quotient) 潜在能 力指数。 「局面を打開する力や素晴らし
■ PMI50(Proportional Mortality Indi-
いアイデアを生み出す力など人生を生き 251
P
P 抜いていくために必要な能力、人生をス マートに生き抜いていくセンス」を問う 尺度。『島田検定 s u p e r ! !:島田検定と
ーツ医学などに携わる職種。身体に障害 のある者などに対し、医師の指示のもと に理学療法を行う専門職(医学的リハビ
は?∼「PQ」ってなに?』では、 「人生 で成功をおさめるのは、必ずしも「I Q」 の高い人間ではなく、むしろ「PQ」の高 い人間」として紹介されている。 (知的潜
リテーション技術者) 。具体的には、治療 体操や運動、電気や温熱、マッサージな どの物理的刺激を加えて、生活のための 基本的動作能力の改善を図る。理学療法
在能力指数:Potential Intelligence Quotient Inventory)→IQ、EQ ■ PRTR(Pollutant Release and Trans-
士および作業療法士法による国家資格。 ■ PTB 式下腿義足 (Patellar Tendon Bearing cuff suspension type below knee
prosthesis) 下腿切断に用いられる下 fer Register) 環境汚染物質排出移動 登録制度。化学物質排出移動量届出制度。 腿義足の1つの形式。肢体不自由児(者) 1 9 99(平成1 1)年制定、2 0 0 1 年施行の (切断)用の補装具。膝を取り巻くカフ ベルトにより膝関節の機能を活かし、ソ 「P R T R 法:特定化学物質の環境への排
P
出量の把握などおよび管理の改善の促進 に関する法律」による制度で、特定化学 物質に指定された環境汚染物質の排出量
ケットが切断端と全面接着し、体重支持 の効率や、断端の運動を義足に伝える性 能がすぐれている。
の報告義務などを定めたもの。有害性の ある化学物質が、どの発生源から、どれ 位、環境中に排出されたか、あるいは事 業所の外に運び出されたか、というデー
■ P T CD(Percutaneous Transhepatic Cholaugio Drainage) 経皮経肝胆道 ドレナージ。体内にドレーンというチュ ーブを挿入して、停滞している胆汁など
タを把握、集計、公表する仕組み。 ■ PSS(Personal Social Service) →パーソナル・ソーシャルサービス ■ PSW(Psychiatric Social Work) ①
の体液を体外に排泄させること。ドレナ ージとは、 「水などをある場所から導き 出す」という意味。 ■ PTS 義足(Prothese Tibiale a emboi-
精神科ソーシャルワーカー。精神保健福 祉士。精神科医療機関などに配属される 相談援助の専門職。精神障害者のかかえ
tage Supracondylien 仏) 下腿切断 に用いられる下腿義足の1つの形式。肢 体不自由児(者) (切断)用の補装具。体
る生活問題や社会問題の解決のための援 助や、社会参加に向けての支援活動など を行う。②精神医学ソーシャルワーク。 病院や保健所などの精神科領域で、精神
重支持の方法はP T B 式と似ており、大 腿骨顆部(だいたいこつかぶ)を完全に 包み込み、ソケット自体に懸垂性がある 外観がよい義足。→PTB式下腿義足
障害者や家族の心理的・社会的・経済的 な問題解決のための援助や、社会参加に 向けての支援活動などを行うこと。 ■ P T(Physical Therapist) 理学療法
■ PTSD(Post Traumatic Stress Disorder) 心的外傷後ストレス障害。アメ リカの精神障害の診断統計マニュアル (通称DSM-Ⅳ-TR)にある診断名の1つ。
士。障害者(児)の自立の援助や、スポ
戦争、家庭内暴力、性的虐待、自然災害、
252
P・Q・R 犯罪、交通事故など、その人自身や身近 な人の生命や身体に脅威を及ぼすよう な、あまりにも強烈なショックを受ける
麻痺や集中困難、不安や不眠に悩まされ る、などの症状がある。 ■ PVL(Peri Ventricular Lucency) 脳
出来事により、心に深い傷を負い、心の 状態が不安定になってしまう精神障害。 その種の出来事に対して、恐怖、無力感、 戦慄などの強い感情的反応があり、長い
室周囲低吸収域。異常なCT 所見の1つ。 頭部CT 検査で、脳室周辺、特に側脳室 前角周辺に見られる低吸収域は、正常高 齢者でもしばしば認められるが、 「PVL」
年月を経た後にも、再体験(フラッシュ バック)や、再体験の悪夢を見る、感情
は、一般に脳室拡大を示す疾患および病 態で認められる。
Q ■ Q C(Quality Control) 品質管理。 ■ QCサークル(Quality Control circle)
■ QOL(Quality Of Life) ィー・オブ・ライフ
→クオリテ
品質管理を目的とした職場グループ。
R ■ R A(Rheumatoid Arthritis)
慢性
ーク。
関節リウマチ。慢性関節炎を主症状と する全身性疾患。手指、足指、手首、肘、 膝などの関節に腫れや痛みが生じ、病
■ R O(Reality Orientation) 現実見当 識訓練。→リアリティーオリエンテー ション
気が進行すると、関節の変形や歩行障 害などの機能障害を引き起こす。好発 年齢は30 ∼50 歳。原因不明で、男性の 約3∼4倍の程度で、女性に多い。
■ ROM(Range Of Motion) 関節可動 域。関節の動く範囲。 ■ ROMテスト(Range Of Motion test) 関節可動域検査。関節の運動範囲を検
■ RBC(Red Blood cell Count) 赤血 球数。 ■R ( I Rehabilitation International) 国 際リハビリテーション協会。1 9 2 2 年に
査するもので、他動的と自動的とがある。 ■ RSW(Rehabilitation Social Worker) →リハビリテーション・ソーシャル ワーカー
設立された障害者のリハビリテーショ ンに関する国際組織。本部はニューヨ 253
P Q R
S
S ■ SAD(Social Anxiety Disorder) 社 会不安障害。他の人から注目を浴びる 行動や状況に不安を感じる病気。他人 に悪い評価を受けることや、注目を浴
痰や体液などに直接触れるなどの濃厚な 接触をした場合に感染し、2∼10 日間程 度の潜伏期間を経て発症する。 SARS コロナウイルスは、エタノール
びる行動への不安により強い苦痛を感 じたり、身体症状が現れ、次第にそう した場面を避けるようになり、日常生
(アルコール)や漂白剤などの消毒で死 滅する。S A R S が疑われるのは、 「1 0 日 以内に S A R S の流行地域から帰国する
活に支障を来たす病気。例えば、 「会議 などでの発表や意見、人前での電話、 先生や上司との会話、大勢の前での話」 などの場合。
か、または10 日以内にSARS 患者の痰や 体液に触れるなどの濃厚な接触があった 人」が、 「3 8 ℃以上の発熱、咳または息 切れなどの呼吸器症状」がある場合。
■ S C A P I N 7 7 5 G H Q は、1 9 46(昭 和21)年2月に「社会救済」に関する指令 (SCAPIN775)を行い、①生活困窮者に る、頻繁にトイレに行きたくなる」など。 対する社会救済の実施は国家自らの責任 SAD は「全人口の約10 ∼15 %の人が罹 で行い、その責任を民間団体に委任して 患している」という海外の調査報告もあ はならないこと(国家責任の原則・公私 り、現在では「稀な病気ではない」と認 分離の原則) 、②救済は差別的優先的取 具体的な症状は、 「手足が震える、息 が苦しくなる、動悸がする、大量の汗 をかく、顔が赤くなる、声が出なくな
S
識されている。発症年齢は 1 0 代半ばか ら 2 0 代前半で、思春期前から成人早期 にかけて多く、性別では男性より女性 の方が多い。治療法には、薬物療法や
り扱いをすることなく、平等に行わなく てはならないこと(無差別平等の原則) 、 ③困窮を防止するために必要な総額の範 囲内では、給付される救済額に上限を設
認知行動療法があり、実際の治療では この2つの治療法を併用することが多 い。SAD の診断基準には、WHO 編『精
けないこと(必要充足の原則) 、という3 原則を政府に提示した。 ■ SCT (SentenceCompletionTest) 文
神および行動の障害』ICD-10、米国精神 医学会(A P A)編『精神障害の分類と診 断の手引き第4版』DSM-Ⅳなどがある。 ■ SARS(Severe Acute Respiratory Sy-
章完成テスト。心理テストの投影法性 格検査の一種。主語や述語のみが書い てある文章や短文など、不完全な後半 部を自由に書き込み、文章を完成させ
ndrome) サーズ。重症急性呼吸器症 候群。SARS コロナウイルスを病原体と する新種の感染症。患者の咳を浴びる、
るもので、被験者の関心や願望、深層 心理や性格などを見る。対人関係、家 族関係、異性関係などにおける情動や
254
S・T 葛藤について評価するための検査。 ■ SDS(Self Development System) セ ルフディベロップメント・システム。自
療法の1つで、生活上の具体的な課題を 取り上げたロールプレーや、教材を使 った学習、問題解決の技法などを学習
己啓発援助制度。SDS は、OJT(職務を 通じての研修)と O F F −JT(職務を離 れての研修)と並んで研修の主要な3つ の柱とされる。個々の職員の自己啓発
する。この訓練により、他の人と交流 ができるようになり、生活上の技能を 習得し、生活の質の向上につなげるこ とを目的とする。
を援助するシステムで、一般的に職場 内外での自主的な研修活動に対する経 済的な援助、時間的援助、施設・設備
■ SSW(School Social Worker) スク ール・ソーシャルワーカー。精神的な悩 みを持つ生徒の相談役として、子ども
の提供などの支援を行う。 ■ SLE(Systemic Lupus Erythematosus) 全身性エリテマトーデス。特定疾 患の1つ。発熱、全身倦怠感などの炎症
達の社会的成長を促したり、心理面の 健康を高めるために、個人カウンセリ ングやグループ活動などを行う専門家。 ■S T (Speechlanguageandhearing The-
を思わせる症状と、関節、皮膚、内臓 などのさまざまな症状が一度に、ある いは次々に起こってくる病気で原因不
rapist) 言語聴覚士。1 9 9 7 年 1 2 月に 言語聴覚士法が成立し、厚生労働大臣 が認定する国家資格となった。コミュ
明。膠(こう)原病の中の代表的な病気。 20∼40歳の女性に好発。紅斑性狼瘡。 ■ SOAP →ソープ ■ SSM調査(the national Survey of so-
ニケーション障害や発音の不明瞭な構 音障害、食べる機能の嚥下摂食障害な どの指導・訓練を通して援助をする専 門職で、病院・施設などに所属する。
cial Stratification and social Mobility) 社会階層と社会移動全国調査。 ■ SST(Social Skills Training) ソー シャルスキル・トレーニング。生活技
■ S T(Speech Therapy) 言語療法。 言語障害者(失語症、構音障害など)の 音声障害、構音障害などの言語能力や 嚥下能力の回復を図る療法。聴覚刺激
能訓練。社会生活技能訓練。集団行動
を与えたり、復唱訓練などを行う。
T
S
■ T 細胞(T cell) リンパ球の一種で、 骨髄で産生された細胞が胸腺で分化成熟 したもの。最近では胸腺を介さずに分化 成熟する末梢性T 細胞が存在することも
て、免疫応答を促進するヘルパーT細胞、 逆に免疫反応を抑制するサプレッサーT 細胞、病原体に感染した細胞やがん細胞 を直接殺すキラーT細胞などに分類され
わかっている。T細胞はその機能によっ
る。 255
T
T エイズ(後天性免疫不全症候群)は H I V というウイルスで発症する疾患で、 HIV 感染によりヘルパーT細胞が死滅し
づき、客観的に自我状態の診断ができる 心理検査。→TA ■ TIA(Transient Ischemic Attack) 脳
てしまう。ヘルパーT細胞の役目は他の 免疫の働きを助け、ウイルス、原虫、結 核菌を体内から除去することなので、こ の細胞がいなくなることにより、これら
梗塞と同様に、小さな血栓が脳の血管に 詰まることで起こる脳神経障害。血流が 止まっている間は、脳梗塞と同様の症状 が現れるが、しばらくすると血栓が自然
病原体が増殖してさまざまな病気を引き 起こすことになる。 ■ T A(Transactional Analysis) 交流
に溶けてなくなったり流れてしまい、短 時間で血流が戻り症状は消える。原因は、 動脈硬化のある血管にできた血栓がはが
分析。アメリカの精神科医エリック・バ ーン(Eric Berne: 1 9 1 0 ∼ 7 0)が創始 した心理療法。自己認識を助け、人間関 係の改善を通して心身共に健康な自己実
れて、脳内の細血管に一時的に詰まって 閉塞を起こす。症状は、片方の目が見え なくなる、体の半分(顔を含む)がしび れる、手足に力が入らなくなる、ろれつ
現を図るための心理療法。交流分析は、 心療内科での心身症の治療に使われた り、心理教育的に使われるなど、適用範
が回らない、言いたいことがあっても言 葉が出てこない、物が突然二重に見え始 める、など。TIA は、脳梗塞の「前ぶれ
囲は広い。 ■ TAT(Thematic Apperception Test) 絵画統覚検査。アメリカの心理学者マレ ー、モーガン(Morgan,C.D.)によって
発作、前ぶれサイン」などと言われ、そ のまま放置した場合には、5年以内に脳 梗塞へ移行する人が20 ∼40 %位とされ ており、TIA の症状が起きたら、症状が
考案された投影法を用いた心理検査。人 物の登場する場面などの図版を見せて自 由に連想させ、その内容を分析して人間 関係や社会的態度、内面的願望、不満、
改善しても必ず病院で受診することが望 ましい。
不安などの深層心理を分析、解釈する。 ■ TDL(Training of Daily Living) 障 害者(主として視覚障害者)の日常生活
T
全般の諸動作に関する日常生活技術訓 練。身辺管理、日常機器の使用、調理、 家事管理など、日常生活全般の適応力の 向上を目的に行う訓練。 ■ TEACCH(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped CHildren) →ティーチ ■ TEG(Tokyo university EgoGram) 東大式エゴグラム。交流分析理論にもと 256
■ T T(Team Teaching) ィーチング
→チームテ
U・V・W
U ■ Uターン現象 地方から大都市へ移住 した者が、再び生まれ故郷に戻る現象。
い地域を選択して、見知らぬ土地に移り 住むこと)との表現もある。
出身地から進学や就職のために都会に出 た後、再び出身地に戻ること。Uターン に関連して、Jターン(出身地から進学
■ U N(United Nations) 国際連合 (1945 年10 月24 日発足) 。国際平和と安 全の維持、経済・社会・文化面の国際協
や就職のために都会に出た後、出身地の 近隣地域に戻ること) 、Iターン(住みた
力の達成などを目的としている。
V ■ VOCA(Voice Output Communication Aids) ボカ。携帯用会話補助装置。
ある。近年、知的障害者に対するVOCA 利用の有用性も認められてきている。
言語障害者などのための音声出力コミュ ニケーションエイド(コミュニケーション 補助器具) 。ボタンやスイッチ操作で、合
■ VYS (Voluntary Youth Social worker) 有志青年社会事業家。青少年の健全育 成を目標とした青年ボランティア組織。
成音声や、あらかじめ録音されたメッセ ージを再生して自分の意思を相手に伝え る小型の機器。液晶画面表示や、紙テー プにメッセージが印刷されるものなども
「友愛」 「奉仕」 「理想」の精神により、子 どもたちの幸せを願って活動している若 者のボランティア団体。1952(昭和27) 年に愛媛県で誕生し、全国に広がった。
W ■ W A C 法 ワック法。1 9 89(平成元) 年6月施行の「民間事業者による老後の 保健及び福祉のための総合的施設の整備 の促進に関する法律」という法律で、
おける公的介護施設等の計画的な整備等 の促進に関する法律」となっている。活 力ある長寿社会実現のための「まちづく り」には、公的な取り組みだけでなく、
2005(平成17)年に改題されて「地域に
民間事業者の創造力や柔軟性・効率性な 257
U V W
W・X X
どを積極的に取り入れることが望まれる という考え方から制定された。事業主体 が第3セクターであることなど、所定の
者の福祉向上のため、機会の均等化と完 全な社会参加などを目標として活動して いる。
条件が備わる場合には、無利子融資や税 制上の優遇措置を活用して、特定民間施 設の整備を図ることが可能となってい る。特定民間施設とは、疾病予防運動セ
■ WFD(World Federation of the Deaf) 世界ろう連盟。1 9 5 1 年にイタリアの ローマで設立された聴覚障害者の国際非 政府組織。聴覚障害者の人権尊重や機会
ンター、高齢者総合福祉センター、在宅 介護サービスセンター、有料老人ホーム を言う。
均などのために、聴覚障害者が手話を使 って教育を受け、情報を入手し、生活範 囲を広げていく権利を確保すること、な
■ WAMNET ワムネット。独立行政法 人福祉医療機構(旧:特殊法人 社会福 祉・医療事業団)が運営する福祉保健医 療関連の情報を提供するための総合的な
どを目指して活動している。 ■ WHO(World Health Organization) 世界保健機関。世界保健機関憲章(1946 年承認、1948 年発効)にもとづいて発足
情報ネットワークシステム。福祉保健医 療ならびに介護保険、障害者支援費制度 等における関連情報を提供している。サ
した国際連合の専門部会の1つで、本部 はジュネーブにある。2003 年現在、192 か国が加盟しており、日本は1 9 5 1 年に
ービスは1999(平成11)年3月に開始さ れ、介護保険関連審議会の会議資料や、 介護関係の書式事例集などの情報を、イ ンターネット上で誰でも見ることができ
正式加盟している。すべての人々に可能 な限り高い水準の健康をもたらすことを 目的として、国民の健康保持に関して各 国政府がその責任を果たすように指導並
る「WAMNET OPEN」と、登録会員 (機関)だけが利用できる、 「WAMNET C O M M U N I T Y」の2つのサービスで構 成されている。
びに援助を行うことを基本的任務とし、 公衆衛生の向上、医学研究の促進、環境 問題などの保健衛生に関する事項全般の 活動をしている。
■ WBU(World Blind Union) 世界盲 人連合。盲人、視覚障害者の国際非政府 組織。失明予防および、盲人、視覚障害
■ WISC(Wechsler Intelligence Scale for Children)ウイスク。→ウェクスラ ー児童用知能検査
X
W
■ X染色体(X chromosome) 人間の 性染色体の1つ。人間の細胞の染色体数
性染色体のうち、X、Yを1つずつ持っ ているのが男、Xを2つ持っているのが
は 4 6 本だが、その中に、性別を決定す る2本の性染色体XとYがある。2本の
女となる。
258
Y・γ・数
Y
Y γ
■ Y-G性格検査(Yatabe Guilford Personality test) 矢田部・ギルフォード 性格検査。アメリカのギルフォードの性
■ YMCA(Young Men's Christian Association) キリスト教青年会。キリス ト教の信仰をもとに、人格の向上や奉仕
格検査を矢田部達郎らが日本人用に改訂 した質問紙法の性格検査。120 項目の日 常の行動や態度に関する質問があり、そ
の精神による社会活動を目的とした国際 的な団体。→キリスト教青年会 ■ YWCA (Young Women's Christian A-
れぞれの質問に「はい」 「わからない」 「いいえ」の三者択一で回答するもの。 →ギルフォード,J.P.
ssociation) キリスト教女子青年会→ YMCA、キリスト教青年会
γ ■ γ GTP(γ glutamyl transpeptidase) ガンマジーティーピー。腎臓や膵臓、 肝臓、前立腺などに多く存在する酵素。 γGTP は、肝機能の検査として、GOT、
γG T P は高値になる。また、薬物性肝
G P T と共によく知られている。急性肝 炎、慢性肝炎、胆管閉塞、肝がんなどで
禁酒をしてもγGTP が下がらない時は、 肝・胆道疾患が考えられる。
障害や、毎日飲酒する人でも高値になる。 アルコールが原因の場合には、しばらく 飲酒を控えるとγGTP の値は改善する。
数 ■ 1 歳 6カ月児健康診査 市町村を実 施主体とする「1歳6カ月児を超え満2 歳に達しない幼児」の健康診査。病気 の早期発見や運動機能、視聴覚、精神
立、生活習慣の自立、虫歯の予防、栄 養その他、育児に関する相談・助言な どを行う。 ■ 1 次予防 疾病対策における1次予防
発達などの確認を行い、対人関係の確
とは、健康問題の危険因子を減らした 259
数
数
数
り取り除いたりして、病気の発病を防 ぐこと。個人の生活スタイルの改善を 通じた健康増進、予防接種、薬による
程のこと。 ■ 1 2 3 号通知 厚生省(現・厚生労働 省)が1981(昭和56)年11 月に発令した
予防、カウンセリングなどで、病気の 発症自体を予防すること。 ■ 1 0 の P ソーシャルワーカーが行う 社会福祉援助活動の基本的枠組みを表す
「生活保護の適正実施の推進について (社保第 1 2 3 号 厚生省社会局保護課 長・監査指導課長通知) 」 。暴力団関係者 が生活保護を不正に受け取るケースが問
英語の頭文字。頭文字がPで始まり、10 あることから名づけられた。 ①「人間」 (person):福祉サービス利
題となったことがきっかけとなり、生活 保護の適用を厳格化する内容であった。 ■ 1.57 ショック 合計特殊出生率は第
用者、②「問題」 (Problem):利用者が 社会関係を取り結ぶ上で障害となる問 題、③「人間:環境:時間:空間」 (Person :environment:time:space):人間・
2次ベビーブーム期の 1973(昭和48)年 の2.14をピークに低下し、1989(平成元) 年の人口動態統計で合計特殊出生率が 1 . 5 7 にまで落ち込んだ。これが発表さ
環境・時間・空間は密接不可分で、一体 のものとして把握されなければならない とするもの、④「専門職ワーカー」 (Pro-
れた1 9 90(平成2)年には、政財界を中 心に、高齢者扶養の負担増大や社会の活 力低下の懸念から、1 . 5 7 ショックが起
fession):価値・知識・技能・能力の4 つの総体を体得した専門職者としてふさ わしい行動のとれる質の高いワーカー、 ⑤「場所」 (Place):福祉に貢献する公・
きた。出生率低下の原因は、教育や住 宅事情などによる経済的・精神的負担、 出産・育児と仕事の両立の困難さなど や、女性の晩婚化、シングル志向も原
私立の機関や施設、⑥「職能団体」 (Pro因の1つとなっている。ちなみに 2 0 04 fessional association):社団法人日本社 (平成16)年の合計特殊出生率は、1.29。 会福祉士会など、各種職能団体への加入、 ■ 16PF(16 Personality Factor) キャ ⑦「エコシステム的視座」 (Perspecttive ッテル, R . B .の創案による性格検査。性 of eco systems):エコシステムによる 視座での全体的把握、⑧「ソーシャルワ ークの目的」 (Purpose of social work):
格特性を16 の因子で分類、それぞれを 測定することで個人の人格をとらえよう とする質問紙法性格検査。所要時間4 0
利用者の問題解決、主体性の発達、対処 能力の増大、社会生活機能の強化、生活 の質の改善など、⑨「実践理論」 (Practice theory) 、 「実践モデル」 (Practice mo-
分程度。 ■ 2 次予防 病気を早期に発見し治療す ること。症状が現れる前の早い段階で病 気を発見、治療して、悪影響を最小限に
del) 、 「実践アプローチ」 (Practice approach):ワーカーの行動を導き、方針の 枠組みを提供するもの、⑩「ソーシャル ワーク過程」 (Process of social work):
止めようとする予防対策。健康診断など の実施により、疾病の早期発見・早期治 療を目的とする予防対策であり、その後、 必要に応じて精密検査、治療につなげて
ソーシャルワーカーと利用者との介入過
いくもの。
260
数 ■ 2つのP →パールマン,H.H. ■ 2 1 世紀における国民健康づくり運 動(健康日本 21) 2000(平成 12)年 3月に厚生労働省より公表された「2 0 0 0 年度から2 0 1 0 年度までの第三次国民健 康づくり運動」 。健康寿命の延伸などを
に抑制・均衡させることにより、権力の 乱用を防ぎ、国民の権利・自由を確保し ようとするもの。 ■ 3歳児健康診査 問診・身体計測・歯 科検診・内科・診察・口腔衛生指導・心 理相談・育児相談指導・栄養相談などを 行う3歳児を対象とする健康診査。
実現するために、2 0 1 0 年度を目途とし た具体的な目標を提示して、健康に関連 する関係機関・団体などや国民が一体と なった健康づくり運動を、総合的・効果
■ 3 種混合ワクチン (triple vaccine) ジ フテリア、百日咳、破傷風の3種類の混 合ワクチン。
的に推進し、国民の健康づくりに関する 意識の向上や取り組みを促そうとするも の。この運動の基本的な方針は、①一次 予防の重視、②健康づくり支援のための
■ 3次予防 治療により進行を防ぎ回復 を目指すこと。すでに発病し、慢性化し ている病気を管理して、さらに機能が失 われるのを防ぐ予防対策。リハビリテー
環境整備、③目標などの設定と評価、④ 多様な実施主体による連携のとれた効果 的な運動の推進、などとなっている。→
ションの実施による機能維持や、回復を 目的とする予防対策。3次予防には、ケ ガや心臓発作、脳卒中後のリハビリテー
アクティブ80 ヘルスプラン(第2次国民 健康づくり対策) ■ 21世紀福祉ビジョン 1994(平成6) 年3月に、「高齢社会福祉ビジョン懇談
ションや、生活の質を向上するためのサ ポートも含まれる。また、寝たきり患者 の褥瘡(床ずれ)の予防など、病気に罹 った人の続発症を防ぐのも3次予防の範
会」が、将来の社会保障の方向について 示した報告書。個人の自立と社会連帯を 基礎として、国民生活や社会全体の安定 を図り、「適正給付・適正負担」、「公
疇となる。 ■ 3 世代世帯 「親と子と孫」などによ って構成される世帯。例えば、祖父母、 息子夫婦、その子どもの世帯。
正・公平・効率性」 、 「自助、共助、公助 の重層的な地域福祉システムの構築」な どを提唱した。また、年金、医療、福祉
■ 3 世代同居 親、子、孫の世代が同居 すること。 ■ 3大栄養素 人間が必要とする栄養素
の給付構造を5:4:1から5:3:2の 比率に転換することなども掲げた。なお、 「2 1 世紀福祉ビジョン」が、新介護シス テムの構築の提言として、介護保険制度
のうち、糖質(炭水化物)・脂質・タン パク質の3つ。 ■ 3 大死因 日本人の死亡率の上位第3 位までを占める、悪性新生物(悪性腫瘍、
成立の基本的なベースにもなった。 ■ 21トリソミー →ダウン症 ■ 3権分立 国家権力を、立法・行政・ 司法のそれぞれ独立した機関に分立させ
がん) 、心疾患、脳血管疾患。 ■ 3大生活習慣病 悪性新生物(悪性腫 瘍、がん) 、心疾患、脳血管疾患のこと であり、3大死因と合致する。
ること。立法・行政・司法の3権を相互
■ 3 類感染症
腸管出血性大腸菌感染 261
数
数 症。 ■ 3 − 3 − 9 度方式 意識障害の有無 を知る簡便な判定法。
数
Ⅰ.刺激しないでも覚醒している状態 (1桁の点数で表現) 1:意識清明とは言えない。 2:見当識障害がある。 3:自分の名前・生年月日が言えない。 Ⅱ.刺激すると覚醒する状態(2桁の点 数で表現) 10:普通の呼びかけで容易に開眼する。 2 0 :大きな声または体を揺さぶるこ とにより開眼する。 3 0 :痛み刺激を加えつつ呼びかけを 繰り返すと、かろうじて開眼する。 Ⅲ.刺激をしても覚醒しない状態(3桁 の点数で表現) 100 :痛み刺激に対し、払いのけるよ うな動作をする。 200 :痛み刺激で少し手足を動かした り、顔をしかめる。 300:痛み刺激にまったく反応しない。 ■ 5 つの巨人 1 9 4 2 年に、経済学者ベ バリッジ(Beveridge,W.)を委員長とす る委員会がイギリス政府に提出した『社 会保険及び関連サービス』 という報告書、 いわゆるベバリッジ報告(Beveridge report)において、社会保障の目標とすべ き課題として「窮乏、疾病、無知、不潔、 怠惰」の5つを指摘した。これを「5つの 巨人」または「5つの巨悪」と呼ぶ。→ベ バリッジ報告 ■ 8020 運動(8020 movement) ハチ マルニイマル運動。 「80 歳になっても自 分の歯を2 0 本以上保ち、豊かな食生活 を楽しんで健康な高齢時代を過ごすこと を目標に、若い時から歯や歯ぐきの健康 262
づくりをしよう」という厚生労働省が提 唱・推進している運動。
【著者略歴】
大西健二 (おおにし・けんじ) 1952年生まれ 近畿大学熊野工業高等専門学校卒業 社団法人日本社会福祉士会三重県支部所属 紀南社会福祉士・介護福祉士連絡会所属 社会福祉士、介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター 現在 社会福祉法人美熊野福祉会・障害児者支援センター 虹 支援課長 ホームヘルパー養成研修、介護支援専門員資格試験講座、社会福祉士 国家試験対策講座、福祉住環境コーディネーター検定講座、介護福祉 士国家試験対策講座、各講師等 著書:『ホームヘルパー養成研修講師用マニュアル』 (共著、創元社) 『福祉住環境コーディネーター検定2級精選問題』 (医歯薬出版) 『福祉住環境コーディネーター検定3級精選問題』 (医歯薬出版) 、他
編集協力 山田編集事務所 装丁デザイン/橋本修一 今後の参考にさせていただきますので、下記メールアドレス宛、ご感想・ご意見・ご教示賜り ますよう、よろしくお願いします。
[email protected]
福祉カタカナ語辞典係
ふく
ご
し
じ てん
福祉カタカナ語辞典 2006年 6月 10日 第1版第1刷発行 2007年 10月10日 第1版第2刷発行 著
者
発 行 者 発 行 所
大西健二 矢部敬一 株式会社 創 元 社 〈本 社〉〒541-0047 大阪市中央区淡路町4-3-6 Tel. 06-6231-9010(代) Fax. 06-6233-3111 〈東京支店〉〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-3 煉瓦塔ビル Tel. 03-3269-1051(代) 〈ホームページ〉 h t tp:// w w w . s o g e n s h a . c o . j p/
印 刷 所
太洋社
C 2006 Kenji Onishi Printed in Japan ○
ISBN9 7 8 - 4-422-32065-6 C3547 定価はカバーに表示してあります。乱丁・落丁本は、お取り替えいたします。 本書の全部または一部を無断で複写・複製することを禁じます。