紀伊國屋 数学叢書 2
編 集委 員 伊藤 戸 田
清 三 (東京大学教授) 宏
(京都大学教授)
永 田
雅 宜 (京都大学教授)
飛 田
武 幸 (名古屋大学教授)
吉沢
尚 明 (京都大学教授)
内田
伏一
変 換 群 と コ ボ ル デ ィズ ム 論 紀伊國屋書店
は
じ
め
に
本書 は 群 作用 を もつ 多 様 体 につ い て コボル デ ィズ ム論 の 立 場 か ら研 究 す る基 本 的方 法 を解 説 した もの で あ る. Thomに
よ り基 本 理 論 が完 成 され た微 分 可 能 多 様 体 の コボル デ ィズ ム論 は,
種 々の構 造群 を もつ 多 様 体 のコ ボ ル デ ィズ ム論 へ発 展 す る と と もに,コ
ボル デ
ィズ ム とい う概 念が 広 く分 類 問題 に応 用 され 多 く の 成 功 を 収 め た.ConnerFloydに 来,こ
よ って群 作 用 を もつ 多様 体 の研 究 に コボル デ ィズ ム論 が応 用 され て 以
の方面 の研 究 が と くに盛 ん であ る よ うに 思わ れ る.
本 書 で は,Conner-Floydの
著 書1)以 後 の 成 果 を 中心 に,コ
ボル デ ィズ ム論
的 手 法 の解 説 を試 み た い と思 う.以 下,本 書 の 内容 を 簡 単 に紹 介 しよ う.コ ン パ ク ト群 の不 変 積 分 と表 現,お
よび リー マ ン多 様 体 の 指数 写 像 に つ い て の 知 識
が 必 要 に な るが,こ れ 等 につ いて 必 要 最小 限 の 結 果 を第0章 に ま とめ て述 べ た. 第1章 の前 半 は 群 作用 を もつ 位 相 空 間 お よび 軌 道 空 間 の 基 本的 性 質 に つ い て 述 べ た もの で あ り,後 半 は リイ群Gの 的 概 念 の解 説 で あ る.コ 多 様 体 に対 す るG不
可微 分 作 用 を もつ 多様 体 に つ い て 基礎
ボル デ ィズ ム論的 考察 に お い て 重要 なG不
変 な 管状 近 傍 の存 在 お よび境 界 のG不
変な部分
変 なえ りの 存 在 を
中心 に 述 べ て あ る. 第2章 は,ボ ル デ ィズ ム群Ω*(X)お
よびThom準
同 型写 像
μ:Ω*(X)→H*(X;Z) の基 本 的 性 質 お よび ボル デ ィズ ム特 性 数 に つ い て述 べ てあ る.ホ H*(X;Z)が
ね じれ をも た な い有 限CW複
体Xに
モ ロ ジ ー群
対 して,Ω*加 群 と して の
同型
の 成 り 立 つ こ と が,ス 1) Conner-Floyd:
ペ ク ト ル 系 列 を 使 わ ずに Differentiable
Periodic
証 明 さ れ て い る.ボ
Maps,
Springer-Verlag
ル デ ィズ ム (1964)
群 に 関す る,よ
り詳 しい結 果 に つ い て はConner-Floydの
第3章 では,本 書 の主 要 な研 究 対 象 で あ るG同
著 書 を参 照 せ よ.
境 群 の 定 義 が述 べ られ,基
本 的 性 質 が 証 明 され る.最 終 節 に おい て,具 体 的 応 用 例 と して,準 自由S1作 用 の場 合 に つ い て詳 し く解 説 した.第4章
で は,引 き続 き準 自由S1作
い て考 察 し,不 動 点 集 合 の次 元 の 評 価 に関 す るOssaの
用につ
結 果 を紹 介 す る.こ こ
で は,環 準 同 型写 像
が重 要 な 役 割 を果 たす.そ の過 程 で,可 微 分 複 素 ベ ク トル束 ξに 付 属 した射 影 フ ァイバ ー束CP(ξ)の
特 性 類 に つ い て の知 識 が 必 要 とな るの で,こ れ につ い
て も解 説 を 加 え た. この第4章
まで は,主
と してConner-Floydの
が,次 の 第5章 以 降 に お い て は,tom
Dieckに
手 法 の拡 張 に よる もの であ る よる コホモロ ジー 論 と しての コ
ボル デ ィズ ム論 的 手 法 の解 説 を試 み る. 第5章 で は,ま ず 同変Thomス Dieckの
論 文 に お い ては,普
て,同 変Thomス
ペ ク トラ ムの構 成 が 詳 し く述 べ られ る.tom 遍 主 フ ァ イバ ー束 に 関す るMilnor構
ペ ク トラ ムの 存 在 が保 証 され る と して い るだ け な の で,読
者 の便 宜 を 考 え,Grassmann多 Thomス
様 体上 のGベ
ク トル 束 を用 い て具 体 的に 同変
ペ ク トラム を構 成 した.さ らに コホ モ ロジ ー論 と して の 同変 コボル デ
ィズ ム論 の 基 本 的 性 質 を証 明 し,と Thom同
成 に よっ
くにGベ
型 写 像 につ い て解 説 した.第6章
所 化 と束 化変 換 につ い て のtom
Dieckの
ク トル 束 に 対 す るThom類
と
は 同変 コボル デ ィズ ム論 に お け る局 仕 事 の解 説 であ る.第5章,第6章
は他 の章 か ら殆 ん ど独 立 に,こ の 二 章 だけ を読 む こ とが で き る. 第7章 で は,弱
複 素G多
様 体 の基 本 的性 質が 証 明 され る.弱 複 素 多 様 体 の
概 念 につ い て は,Conner-Floydに
よ って詳 し く解 説 され て い るが,安
ク トル束 を用 い て定 義 され て い るの で,G作 るに は 役 に立た な い.弱
複 素G多
定法ベ
用 を もつ多 様 体 に つ い て 考 察 す
様 体 の 概 念 に つ い ての 十分 な解 説 は 文 献 に
は 見 当 らな いの で,こ れ につ いて,か な り詳 しい解 説 を試 み た つ も りで あ る.
この章 の最 終 節 で は,tom
Dieckに
よ る不 動 点 図 式 の 可換 性 が 証 明 され る.
第8章 で は,同 変 コボル デ ィズ ム論 の手 法 に よ る成 果 の一 つ と して,弱 複 素 Zq多
様 体 の 不動 点 集 合 の 次 元 の評 価 に 関 す るtom
Dieckの
結 果 を 紹 介 した.
以 上,本 書 の 内 容 を簡 単 に 紹 介 した が,群 作 用 を もつ 多様 体 に つ い て の コボ ル デ ィズ ム論 的 研 究 は,ま だ 他 に も沢 山 あ る.本 書 で は,不 動 点 集 合 の次 元 を 評 価 す る問題 に 焦 点 を絞 って解 説 した. 与 えられ た ベ ク トル束 の特 性 類 を 計 算す る ことが 随所 で必 要 に な るの で,特 性 類 の 基 本 的性 質 に 関す る解 説 を付 録 と してつ け加 えた. 最 後 に,本 書 の 出版 を おす す め 下 さ った 戸 田 宏教 授 に お 礼 申 し上 げ る と と も に,紀 伊 國 屋書 店 出版 部 の諸 氏 な らび に 校 正 に協 力 いた だ い た阪 大 の 小 宮 克 弘 君 に 感謝 の 意 を表 す る.
1973年12月 著
者
目
次
は じめ に
0 準
備
0.1 コ ン パ ク ト群
1
0.2 測
6
Ⅰ G多
地 線
様 体
1.1 G空
間
9
1.2 軌 道 空 間 1.3 可 微 分G多
15 様 体
21
Ⅱ ボ ル デ ィ ズ ム 群 2.1 ボ ル デ ィ ズ ム 群 とThom準 2.2 ボ ル デ ィ ズ ム 特 性 数
Ⅲ
G同
3.2 自 由G作
用
ク トル 束 の 同 境 群
3.4 準 自 由S1作
Ⅳ
34 41
境 群
3.1 G多 様 体 の 同 境 群
3.3 Gベ
同 型 写 像
47 52 60
用
64
同 型 写 像
76
不 動 点 集 合
4.1 Smith準
4.2 環 準同 型 写 像J
80
4.3 CP(ξ)の 特 性 類
86
4.4 不 動 点 集 合 の 次 元
89
Ⅴ 同 変 コ ボ ル デ ィ ズ ム 論 5.1 同 変Thomス
ペ ク トラ ム
98
5.2 同 変 コ ボ ル ディ ズ ム 論
108
5.3 Thom類
とThom同
119
5.4 Thom準
同 型 写 像 μ*
Ⅵ
型 写 像
125
局 所 化 と束 化 変 換
6.1 Thom空
間 の 不 動 点 集 合
127
6.2 局 所 化
132
6.3 束 化 変 換
140
Ⅶ
弱 複 素G多
様体
7.1 弱 複 素 構 造
147
7.2 Pontrjagin-Thom構
成
7.3 不 動 点 図 式
Ⅷ
弱 複 素Zq多
8.1 Pn(C)の
155 162
様 体
部 分 多 様 体 とEuler類
171
8.2 弱 複 素 多 様 体 の ボ ル デ ィ ズ ム 環U*
175
8.3 不 動 点 集 合
181
付
189
録 ベ ク トル 束 の 特 性 類
参 考 文 献
205
索
209
引
0 準
備
0.1 コ ン パ ク ト群 0.1.1 位 相 空 間 と して コ ン パ クト ハ ウ ス ドル フ空 間 で あ る 位 相 群 を コ ン パ ク ト群 と い う.コ fに
対 し て,あ
ン パ ク ト群G上
の 不 変 積 分 とは,G上
の 任 意 の実 連 続 函 数
る実 数
を 定 め る対 応 で,次 の条 件(ⅰ)-(ⅵ)を (ⅰ) 任 意 の二 つ の実 連 続 函 数f1,f2に
(ⅱ) 任 意 の実 連 続函 数fと
対 して
任 意 の実 数cに
(ⅲ) 負 の値 を とらな い実 連 続 函 数fに
(ⅳ) す べ て の 元g∈Gに
み た す もので あ る.
対 して
対 して
対 して 恒 等的 にf(g)=1な
(ⅴ) 任 意 の実連 続 函 数fと
任 意 の元h∈Gに
(ⅵ) 任 意 の実 連 続 函 数fに
対 して
対 して
らば
不 変 積 分 に 関 し て,次 の定 理 が 良 く知 られ て い る. 定 理0.1 任 意 の コン パ ク ト群 に は不 変 積 分 が存 在 し,し か もそれ は 一意 的 に 定 まる.◇ 以 後,こ の節 で は 不変 積 分 を 使 って示 され る若 干 の 良 く知 られ た結 果 を 準 備 す る. 系0.2
コン パ ク ト群G上
の実 連 続 函数fが
負 の値 を と らず,か つ 恒 等 的
に は 零 で なけ れ ば
が 成 り立 つ.◇ 定 理0.3 Aを 数fに
位 相 空 間,Gを
コン パ ク ト群 とす る.G×A上
の実 連 続 函
対 して
に よ っ て 定 義 さ れ るA上
の 実 函 数Fは
証 明 正 数 ε お よ びAの 連 続 性に よ っ て,aの
点aを
近 傍Uが
連 続 で あ る.
与 え た と き,Gの
存 在 し て,任
コ ン パ ク ト性 とfの
意 の 点b∈Uに
対 して
│f(g,b)-f(g,a)│<ε が,す
べ て の 元g∈Gに
対 し て 成 り立 つ よ うに で き る.こ
の とき
(終) 定 理0.4
Gを
f(g,t)がtに で あ れ ば,函
コン
パ ク ト群,f:G×R→Rを
実 連 続 函 数 と す る.
つ い て 微 分 可 能 で あ り,導 函 数df(g,t)/dtがG×R上 数
も また微 分 可 能で あ って,等 式
連続
が 成 り立 つ. 証 明 平 均 値 の定 理に よ って,任 意 の実 数 <1)を
が 成 り立 つ よ うに で き る.函 よ っ て,実
が,す
に対 して,あ る実数 θ(0<θ
選 んで
数tを
数df(g,t)/dtの
固 定 す る と き,任
べ て の 元g∈Gと│s│<δ
意 の正 数
連 続 性 とGの
コ ン パ ク ト性 に
ε に 対 し て 正 数 δ が 存 在 し て,
に 対 し て 成 り立 つ.従
っ て
の
とき
が,すべ
て の 元g∈Gに
対 し て 成 り立 つ.故
に
すなわち
が 成 り立 つ.(終) この定 理 と帰納 法 に よ って,次 の 事柄 が 示 され る. 系0.5
Gを
コンパ ク ト群,fをG×Rn上
gを 任 意 に 固定 す る と き,fがRnに まで のす べ て の偏 導 函 数 がG×Rn上
はr回
の実 連 続 函 数 とす る.Gの
つ い てr回
連 続 微 分 可 能 で あ り,r次
連 続 で あ れ ば,函 数
連 続 微 分 可 能 で あ る.◇
0.1.2 有限 次 元 ベ ク トル 空 間Vの
一 般 線 型 群 をGL(V)で
表 わ す.GL
元
(V)に
は コン パ ク ト開 位 相 を 与 え て お く.位
準 同型 写 像 Gベ
ρ:G→GL(V)が
相 群Gか
らGL(V)へ
与 え られ た と き,(V,ρ)あ
の連 続
る い は 単 にVを
Gベ
ク トル 空 間 と い う. ク トル 空 間(V,ρ)の
意 の 二 元u,υ
内 積(,)はGの
任 意 の 元gお
よ びVの
任
に対 し て (ρ(g)u,ρ(g)υ)=(u,υ)
が 成 り立 つ と き,G不
変 で あ る と い う.
定 理0.6(Weyl) Gベ
Gを
ク トル 空 間 はG不
証 明 Vに
コ ン パ ク ト群 とす る.こ
の と き任 意 の有 限 次 元実
変 な 正 値 内 積 を も つ.
勝 手 な 正 値 内 積(,)を
与 え る.こ
は 明 らか に双 線 型 か つ対 称 で あ る.
のとき
に対 し て
g→(ρ(g)υ,ρ(g)υ) は 正 値 函 数 で あ る か ら,系0.2に
よ って
が成 り立 つ.従
正 値 内積 で あ る.次 にGの
って 〈,〉 はVの
任 意 の 元hに
対 して,不 変 積 分 の性 質 に よ って
す な わ ち,内
積
〈,〉 はG不
変 で あ る.(終)
コン パ ク ト群 の 表 現 論 に お い て,良 証 明 は,例
え ばC.
Chevalley:
Theory
く知 ら れ て い る 定 理 を 二 つ あ げ て お く. of Lie
Groups,
Princeton,
1946,第
9章 を 見 よ. 定 理0.7 x∈Gに
Gを
対 し て,次
コ ン パ ク ト群 と す る.Gの
閉 部 分 群HとHに
の 条 件 を み た す 有 限 次 元Gベ
属 さ ない 元
ク トル 空 間(V,ρ)と,
ベ ク トルυ
∈Vが
存 在 す る.
(ⅰ) (ⅱ) 任 意 の 元y∈Hに 定 理0.8
Gを
コ ン パ ク ト群 とす る.Gの
ベ ク トル 空間(V,ρ)に 空 間(W,μ)と H,υ
対 し て,ρ(y)υ=υ.◇
対 し て,次
閉 部 分 群Hと
単 射 複 素 線 型 写 像A:V→Wが
∈Vに
存 在 す る.す
対 し て,A(ρ(y)υ)=μ(y)A(υ)が
定 理0.9
Gを
有 限 次 元Gベ
有 限 次 元 複 素H
の 条 件 を み た す 有 限 次 元 複 素Gベ
べ て の 元y∈
成 り立 つ.◇
コン パ ク ト リイ 群,HをGの
ク トル 空 間(V,ρ)と
ク トル
閉 部 分 群 とす る.こ
ベ ク トルυ ∈Vが
の と き,
存 在 して
H={x∈G│ρ(x)υ=υ} が 成 り立 つ. 証 明 Gベ
ク トル 空 間(V,ρ)と
ベ ク トルυ ∈Vに
対 して
Gυ={x∈G│ρ(x)υ=υ} と 置 く.Gυ
はGの
閉 部 分 群 で あ る.Gの
閉 部 分 群 の 族〓
を 次 の条 件 に よ
っ て 定 義 し よ う. (ⅰ) K∈〓
な ら ば,H⊂Kが
(ⅱ) K∈〓
な らば,有
成 り立 つ.
限 次 元Gベ
ク トル 空 間Vと
ベ ク トルυ
存 在 し て,K=Gυ
が 成 り立 つ.
こ の と き,Gベ
ク トル 空 間 の 直 和 を 考 え る こ と に よ って,K,K′
〓
に 属 せ ば,K∩K′
り立 つ の で〓 ら,次
に 属 す る こ とが 分 か る.明
は 空 集 合 で は な い.リ
イ群Gの閉
っ て,Zornの
示せ ば 証 明 が 終 る .い
し よ う.こ
の と き,定
が 存 在 す る.故
理0.7に
補 題 に よ っ て,〓
まHに
属 さ な いK0の
よ っ て〓
が と もに
ら か にG∈〓
が成
部 分 群 は リイ群 で あ る か
元 と 連 結 成 分 の 個 数 を 考 え る こ とに よ っ て,〓
納 的 集 合 と な る.従 =Hを
も〓
∈Vが
は 包 含 関係 に 関 し て 帰 は 極 小 元K0を 元xが
の 元K1で
もつ.K0
存 在 し た と仮 定 をみ た す もの
に
が 成 り立 つ.こ れ はK0が
極 小 元 で あ る こ とに 矛 盾 す る.従
ってK0=Hが
成 り立 つ.(終)
0.2 測 地 線 0.2.1 Mをm次
元C∞
仮 定 す る).Mの υ),u,υ Uに
各 点pに
∈Tp(M)が
級 可 微 分 多 様 体 とす る(常
に パ ラ コ ン パ ク ト性 を
お け る 接 ベ ク トル 空 間Tp(M)に
正 値 内 積gp(u,
与 え ら れ て い る とす る.(x1,…,xm)をMの
お け る 局 所 座 標 系 と し,Uの
任 意 の 点pに
開集合
おいて
(1)
と置 く,gij(p)(i,j=1,2,…,m)はU上 値 対 称 行列 で あ る.函 数gijが Mの のC∞
各 点pにTp(M)の
の函 数 で,行 列(gij(p))は
す べ てMの
正 値 内 積gpを
正定
各点 の近傍 でC∞級 で あ る と き, 対 応 させ る対 応g:p→gpをM
級リー マ ン計 量 とい う.リー マン 計量gが
与 え られ た とき,pに
る接 ベ ク トルυ の長 さ‖υ‖を‖υ‖2=gp(υ,υ)によ って定 義 す る.C∞級リ
おけ ー
マ ン計 量 を そ な えた 可 微分 多様 体 の こ とをC∞ 級 リー マ ン 多様 体 とい う. m次 元C∞ 級 可微 分多 様 体Mに る.T(M)は
自然 な方 法 でC∞
多 様体 に な る.Mの :p→gpが
対 し,接 ベ ク トル束 π:T(M)→Mを 級 可微 分 構 造 を もち,2m次
各 点pにTp(M)の
正値 内積gpを
与 え られ て い る とす る.こ の と きgがC∞
た め に は,T(M)上
元C∞
考え 級可微分
対 応 させ る対 応g
級 リー マ ン計量 で あ る
の函 数υ →‖υ‖2がC∞ 級で あ る こ とが 必 要十 分 で あ る.
任 意 のC∞ 級可 微 分 多 様体 がC∞ 級 リーマ ン計 量 を もつ こ とが 分 か って い る. 以 下 本書 で 取 扱 う多様 体 はす べ てC∞ 微 分 多 様体,C∞
級 可微 分 多様 体 で あ るか ら,C∞
級リー マ ン計 量 を そ れ ぞれ 多様 体,リー
級可
マ ン計 量 とい う こ と
にす る. m次
元 多様 体Mがリー
開集 合Uに
マ ン計 量gを
お け る局 所 座 標 系 と し,Uの
され た 行 列(gij(p))の (i,j=1,2,…,m)もU上
逆 行 列 の(i,j)成
もつ とす る.(x1,…,xm)をMの 任 意 の点pに 分 をgij(p)で
お い て,(1)で
定義
表 わ せ ば,函 数gij
のC∞ 級 函 数 とな る.そ こでU上
のC∞ 級 函 数
を (2)
に よ っ て 定 義 す る.こ 系(x1,…,xm)に
のΓij,kをリー
マ ン 多 様 体M上
の リー マ ン 接 続 の 座 標
関 す る成 分 と い う.
Iを 任 意 の 区 間 と し,α:I→MをC∞
を 曲 線 α(t)の
長 さ と い う.C∞
級 曲 線 と す る.積
級 曲 線 α(t)は
関 し てm個
のC∞
級 函 数x1(t),…,xm(t)を
に 関 し て,二
階 の 連 立 常微 分方 程 式
分値
局 所 座 標 系(x1,…,xm)に 定 め る.す
べ て の局 所 座 標 系
のC∞ 級 微 分 同 相 写像f:M→Mは,す
べての接ベ
(3)
をみ た す と き,曲 線 α(t)を 測 地 線 とい う. リーマ ン多様 体M上 ク トルυ ∈T(M)に
対 して,‖f*υ‖=‖υ‖を み た す とき,等
る.こ こに,f*:T(M)→T(M)はfか
ら誘導 され たC∞
像 で あ る.測 地 線 の定 義 式(3)か 定 理0.10
級 ベ ク トル 束 写
ら簡 単 な計 算 に よ って次 の定 理 を得 る.
リーマ ン多様 体M上
な わ ち,f:M→Mを
長 変 換 と呼 ばれ
の等 長変 換 は 測 地 線 を 測 地 線 に写 す.す
等 長変 換,α(t)を
測 地 線 とす る と き,f(α(t))も
測
地 線 で あ る.◇ m次 m個
元 リー マン 多 様 体Mの
測地 線 は局 所 座 標 系(x1,…,xm)に
の二 階 の連 立 常 微 分 方 程式(3)で
を 導入 す る と,(3)は2m個
定 義 さ れ るが,新
関 して
しい 変数yi=dxi/dt
の 一 階連 立 常 微 分 方 程 式 の系
(3′)
とな る.従 って 常 微 分方 程 式 の解 の存 在 定 理 に よ って次 の結果 が成 り立 つ . 補 題0.11
(境界 を もた な い)リ ーマ ン多様 体M上
のす べ て の 点pに
対
し て,pの
あ る 近 傍Uと
の 各 接 ベ ク トルυ
あ る正 数 ε が 存 在 し て,各
∈Tq(M)に
対 し て,条
長 さ<ε
∈Mをexpq(υ)と
存 在 す る.◇
の 接ベ ク トル の 全 体 をTq(M)sと
書 く.こ
長 さ<ε
件
を み た す た だ 一 つ の 測地 線αυ:(-2,2)→Mが 以 後,Tq(M)の
点q∈Uと
の とき測 地線
書 き,点
αυ(1)
αυは
αυ(t)=expq(tυ) と 表 わ さ れ る.常
微 分 方 程 式 の 解 の 初 期 値 に 関 す る微 分 可 能性 に よ っ て,零
ク トル(p,0)∈T(M)の
あ る近 傍Vで
ベ
定 義 され た写 像
(q,υ)→expq(υ) はV上
でC∞
級 で あ る.い
まC∞
級 写 像F:V→M×Mを
F(q,υ)=(q,expq(υ)) に よ っ て 定 義 す る.Fの か る.従
ヤ コ ビ 行 列 は,(p,0)に
おい て 正 則 で あ る こ と が 分
っ て 逆 函 数 の 定 理 か ら,Fは(p,0)∈T(M)の
∈M×Mの
あ る近 傍 と,(p,p)
あ る近 傍 と の 微 分 同 相 を 与 え る こ とが 分 か る.故
に 次 の 定 理 が成
り立 つ. 定 理0.12
(境 界 を も た な い)リ
の 条 件 を み た す 近 傍Wと (ⅰ) Wの
ー マン 多 様 体Mの
各 点pに
対 し て,次
正 数 ε が 存 在 す る.
任 意 の 二 点 は 長 さ<ε
のMの
中 のた だ 一 つ の測 地 線 で 結 ば れ
る.
(ⅱ) この測 地 線 は 二点 にC∞ て, がq1,q2を き,写 像(q1,q2)→υ (ⅲ) 各点q∈Wに
級 に従 属 す る.す なわ ちq1,q2∈Wに 結 ぶ長 さ<ε
対し
の測地 線 で あ る と す る と
はC∞ 級 で あ る. 対 して,expq:Tq(M)s→MはWを
合 の上 へ の徴 分 同相 写 像 で あ る.
含 む あ る開 集
Ⅰ G多
1.1 G空
様
体
間
1.1.1 Gを
位 相 群,Xを
位 相 空 間 と す る.次
の 条 件(ⅰ),(ⅱ)を
みたす
連 続写 像 ψ:G×X→X を 位 相 空 間X上 (ⅰ) Gの
のG作
用 と い う.
任 意 の 二 元g,hお
よびXの
任 意 の 点xに対
し て,
ψ(g,ψ(h,x))=ψ(gh,x) が 成 り立 つ. (ⅱ) Gの
単 位 元e,お
よ びXの
任 意 の 点xに
対 し て,
ψ(e,x)=x が 成 り立 つ.こ 用
の と き,対(X,ψ)をG空
ψ が は っ き りし て い る と き は,ψ
ψ(g,x)を G空
単 にg・xと
間(X,ψ)お
間 と い う.前
後 の 関 係 か らG作
を 省 略 し て 単 にXをG空
間 とい い
対 し て,対
与 え られ
書 く. よ び 元g∈Gに
応x→
ψ(g,x)で
る写 像 ψ(g,-):X→X は 常 に 同 相 写 像 で あ る. Kを
位 相 群Gの
部 分 集 合,AをG空
間Xの
分 集 合K・Aを K・A={g・x│g∈K,x∈A} に よ っ て 定 義 す る.こ 定 理1.1
の と き 次 の 事 柄 が 成 り立 つ.
部 分 集 合 とす る.Xの
部
(a)
AがXの
(b)
Kが
開 集 合 で あ れ ば,K・AもXの
開 集 合 で あ る.
コ ン パ ク ト集 合 で,AがXの
閉 集 合 で あ れ ば,K・AもXの
閉 集 合 で あ る. 証 明
が 成 り立 ち,Aが
る か ら,K・Aも
開 集 合 で あ る.す
開 集 合 で あ れ ばg・Aも
な わ ち(a)が
成 り立 つ.次
開集合であ に
K-1={g-1│g∈K} と 置 け ば,Xの
部 分 集 合Vに
対 して V∩K・A=φ
が 成 り立 つ た め の 必 要 十 分 条 件 は,G×Xに
おいて
(K-1×V)∩ が 成 り立 つ こ と で あ る.こ 定 す る.K・Aに
こ でKを
ψ-1(A)=φ コ ン パ ク ト集 合,AをXの
属 さ な い 任 意 の 点xに (K-1×x)∩
が 成 り立 つ.す
な わ ちG×Xの
互 い に 交 わ らな い.故
対 して ψ-1(A)=φ
コ ン パ ク ト集 合K-1×xと
に 点xを
閉 集 合 と仮
含 むXの
開 集 合Vが
閉 集 合ψ-1(A)が 存 在 して
(K-1×V)∩ψ-1(A)=φ が 成 り立 つ.従
って V∩K・A=φ
が 成 り立 つ.故 定 理1.2
にK・AはXの G作
閉 集 合 で あ る.す な わ ち(b)が
用 ψ:G×X→Xは
パ ク ト群 で あ れ ば,ψ
常 に 開 写像 で あ る.と
成 り立 つ.(終) く に,Gが
は 閉 写 像 で あ る.
証 明 前 半は 定 理1.1(a)に
よ っ て 明 らか で あ る.次
に,連
続写 像
Ψ:G×G×X→G×X を,対 のG作
応(g,h,x)→(hg-1,ψ(g,x))に 用 で あ る.G×Xの
が 成 り立 ち,ψ
部 分 集 合Aに
が 全射 で あ るか ら
よ っ て 定 義 す れ ば,Ψ 対 して
はG×X上
コン
が 成 り立 つ.こ
こで,Gを
コ ン パ ク ト群,AをG×Xの
理1.1(b)に
よ って Ψ(G×A)はG×Xの
閉 集 合 と す れ ば,定
閉 集 合 で あ る.従
って
ψ-1(X-ψ(A)) はG×Xの
開 集 合 と な り,ψ
で あ る.す G空
が 開 写 像 で あ る か ら,X-ψ(A)はXの
な わ ち ψ(A)はXの
間Xの
い う.G不
閉 集 合 と な る.(終)
部 分 集 合AはG・A⊂Aが
成 り立 つ と き,G不
変 な 部 分 空 間 は そ れ 自身G空
XをG空
開集 合
間 とす る.点x∈Xに
変である と
間 に な る.
対 し て,集
合
G(x)={g・x│g∈G} をxの
軌 道 と い う.G(x)={x}の
XをG空
と き,点xを
間 とす る.点x∈Xに
不 動 点 と い う.
対 して,集
合
Gx={g∈G│g・x=x} はGの
部 分 群 で あ る.Gxを
部 分 群 に つ い て,次 命 題1.3
点xに
お け るGの
の 命 題 が 成 り立 つ.証
任 意 の 元g∈G,x∈Xに
等 方 部 分 群 と い う.等
方
明 は 簡 単 で あ る か ら 省 略 す る. 対 して
Ggx=gGxg-1 が 成 り立 つ.従
っ て,点xの
共 役 で あ り,逆
にGxと
軌 道G(x)上 共 役 なGの
の 点 の 等 方 部 分 群 は す べ てGxと
部 分 群 は す べ て 軌 道G(x)上
の点 の等
方 部 分 群 と し て 現 わ れ る.◇ 命 題1.4
ハ ウ ス ドル フ 空 間X上
等 方 部 分 群 はGの XをG空
のG作
用 に つ い て,Xの
す べ て の点 の
閉 部 分 群 で あ る.◇
間 と す る.Gの
部 分 集 合Kに
対 し て,Xの
部分集合
XK={x∈X│K⊂Gx} を 集 合Kの う.こ
不 動 点 集 合 と い う.と
くにXGをG空
間Xの
不動 点 集 合 とい
の と き 次 の 命 題 が 成 り立 つ.
命 題1.5 (a)
Xが
ハ ウ ス ドル フ空 間 で あ れ ば,XKはXの
閉 集 合 で あ る.
(b) す べ て のg∈Gに
対 して gKg-1=K
が成 り立 て ば,XKはG不 X上
のG作
変 で あ る.◇
用 は,
(ⅰ) あ る点x∈Xの
軌 道G(x)がX全
体 に一 致 す る とき,推 移 的,
(ⅱ) す べ て の点 の 等方 部 分 群 の共 通集 合
が単 位群 の とき,効 果 的, (ⅲ) す べ て の点 の 等分 部 分 群 が 単 位群 の とき,自 由, (ⅳ) XG=Xの (ⅴ) XGに
とき,自 明, 属 さない す べ て の点 の等 方 部分 群 が 単 位 群 の とき,準 自由,
で あ る とい う. 例1 Xを
コンパ ク ト距 離 空間 とす る.X上
て作 用 して い る とす る.Xの す なわ ちXの
に 位 相 群Gが
閉集 合 の全 体 をXと
等 長変 換 と し
す る.A,BをXの
二元
閉集 合 とす る と き,
と定 義 す れ ば,(X,d)は
距 離 空 間 に な る.dを
ハ ウ ス ドル フ 計 量 と い う.写
像 ψ:G×X→X を ψ(g,A)=g・A={g・a│a∈A} に よ っ て 定 義 す れ ば,ψ 1.1.2 Gを
のG作
用 で あ る.
位 相 群 と し,X,YをG空
像f:X→YをG同 fがG作
はX上
間 とす る.G作
変 な 連 続 写像 また は 単 にG写
用 と 可 換 で あ る と は,す
べ て の 元g∈G,x∈Xに
f(g・x)=g・f(x) が 成 り立 つ こ と で あ る.
用 と可 換 な 連 続 写
像 と い う.た
だ し写 像
対 して
G写
像f:X→Yと
点x∈Xに
(1.6)
対 して Gx⊂Gf(x)
が 成 り立 つ.と
くにfが
単 射 で あ れ ば,す
べ て の 点x∈Xに
対 して
Gx=Gf(x) が 成 り立 つ. Gを
位 相 群 と し,X,Yを
と も にG空
作 用 が,g∈G,(x,y)∈X×Yに
間 と す る.直
積 空 間X×Y上
のG
対 して g・(x,y)=(g・x,g・y)
に よ っ て 定 義 で き る.こ
のG作
用 を 対 角 線 作 用 と い う.こ
の と き 点(x,y)
の等 方 部分 群 に つ い て (1.7)
G(x,y)=Gx∩Gy
が 成 り立 つ. 例2
Gを
コ ン パ ク ト群,Hを
そ の 閉 部 分 群 とす る.商
写 像 全 体 の 作 る 群Homeo(G/H)に と き,Homeo(G/H)は
間 と な る.G空
HomeoG(G/H)はHomeo(G/H)の 規 化 群 をN(H)で のG同
方,商
間G/HのG同
群N(H)/Hの
の
空 間G/HはG
変 な 同相 写 像 の 全 体
部 分 位 相 群 で あ る.Gに
表 わ す.商
同相
コ ン パ ク ト開 位 相 を 導 入 し て お く.こ
ハ ウ ス ドル フ 空 間 に な る.一
の 左 移 動 に よ っ てG空
空 間G/Hの
元nHに
お け るHの
対 し て,G空
正
間G/H
変 な 同 相 写 像fnが fn(g・H)=gn-1H
に よ っ て 定 義 で き る.こ
の と き,対
応nH→fnに
よ っ て,位
相 群 と して の 同
型 写像 α:N(H)/H→HomeoG(G/H) が 与 え られ る. 1.1.3
有 限 次 元Gベ
ク トル 空 間(V,ρ)に
対 し て,写
像
ψ:G×V→V を,ψ(g,υ)=ρ(g)υ に こ の よ うに し て,Gベ
に よ っ て 定 め れ ば,ψ
はV上
ク トル 空 間(V,ρ)をG空
のG作
用 で あ る.以
間 とみ る.
後 常
定 理1.8
Gを
コ ン パ ク ト群,XをG空
トル 空 間 とす る.任
はG写
意 の 連 続 写 像f:X→Vに
が成 り立 ち,V上
が 成 り立 つ.す て,f*は
対 し て,写
ク
像
対 して,不 変 積 分 の 性 質 に よって
のG作
用 は 線型 だ か ら積 分 と可 換 で あ り,
な わ ち,f*はG作
用 と 可 換 で あ る.一
方,定
理0.3に
よっ
連 続 で あ る.(終)
定 理1.9(Tietze-Gleason) ら にXは
Gを
コ ン パ ク ト群,XをG空
正 規 空 間 で あ る と す る.AをXのG不 有 限 次 元Gベ
VはX上
のG写
証 明 Tietzeの き る.こ
有 限 次 元Gベ
像 で あ る.
証 明 任 意 の 元h∈Gに
(V,ρ)を
間,(V,ρ)を
間 とす る.さ
変 な 閉 部 分 空 間 と し,
ク トル 空 間 とす る.こ の と き,任 意 のG写
像f:A→
像 に 拡 張 で き る. 拡 張 定 理 に よ っ て,写
像fはX上
の 連 続 写 像Fに
拡張 で
の とき
に よ って 定 義 され る 連 続 写 像F*:X→Vは り,点a∈Aに
対 して
定 理1.8に
よ っ てG写
像であ
が 成 り立 つ.す
な わ ち,F*はfの
拡 張 で あ る.(終)
1.2 軌 道 空 間 1.2.1 Gを x′=g・xと
位 相 群,XをG空
な る 元g∈Gが
と定 義 し,こ
間 とす る.こ 存 在 す る と き,し
の 同 値 関 係 に よ るXの
に よ る 軌 道 空 間 と い う.等 の 部 分 集 合Uが
の と きXの
二 点x,x′
は
か も そ の と き に 限 り同 値 で あ る
等 化 空 間 をX/Gで
化 写 像 π:X→X/Gは
表 わ し て,XのG
常 に 開 写 像 に な る.(X/G
開 集 合 で あ る た め の 必 要 十 分 条 件 は π-1(U)がXの
開集合
で あ る こ と で あ る) 定 理1.10
Gを
コ ン パ ク ト群,XをG空
ら にXは
ハ ウス
コ ン パ ク ト集 合 の π に よ る逆像 は 常 にXの
コン パ
ドル フ 空 間 で あ る とす る.こ (a)
軌 道 空 間X/Gは
(b)
等化写像
(c)
軌 道 空 間X/Gの
間 と す る.さ
の と き,
ハ ウス ドル フ空 間 で あ る.
π:X→X/Gは
閉 写 像 で あ る.
ク ト集 合 で あ る. 証 明 G作
用 を ψ:G×X→Xと
す る.Xの
が 成 り立 つ も の と す れ ば,Xに
二 点x,yに
対 し て
おいて
G(x)∩G(y)=φ が 成 り立 つ.す
な わ ち,G(x)とG(y)と
い に 交 わ ら な い コ ン パ ク ト集 合 で あ る.従 G(x)⊂U, が 成 り立 つ よ う に で き る.さ ク ト集 合G×xを
は ハ ウ ス ドル フ 空 間Xに
お け る互
っ てXの
選 んで
G(y)⊂V, て,G(x)⊂Uよ
含 む の で,点xを
含 むXの
G×U1⊂ψ-1(U)
開 集 合U,Vを
U∩V=φ り,開
集 合 ψ-1(U)が
開 集 合U1を
選んで
コ ンパ
が 成 り立 つ よ う に で き る.こ
の と きG・U1はXの
開 集 合 で あ って,
G(x)⊂G・U1⊂U が 成 り立 つ.同
様 に,点yを
含 むXの
開 集 合V1を
選 んで
G(y)⊂G・V1⊂V が 成 り立 つ よ うに で き る.こ
の と き π(U1),π(V1)は
互 い に 交 わ ら な いX/G
の 開 集 合 で あ って,
が 成 り立 つ.故
に 軌 道 空 間X/Gは
が 成 り立 つ.次
にAをXの
ハ ウス ドル フ 空 間 で あ る.す
な わ ち(a)
部 分 集 合 とす れ ば G・A=π-1π(A)
が 成 り立 ち,と もXの
くにAをXの
閉 集 合 で あ る.従
(b)が
成 り立 つ.最
π-1(C)の
が 成 り立 つ.こ
って,π(A)はX/Gの
後 にCをX/Gの
開 被 覆 とす る.Cの
合 で あ る か ら,Aの
閉 集 合 と す れ ば,定
理1.1(b)に
よ っ てG・A
閉 集 合 で あ る.す
コ ン パ ク ト集 合 と し,{Uα│α
任 意 の点xに
有 限 部 分 集 合Axが
対 し て,π-1(x)が
な わ ち ∈A}を
コ ン パ ク ト集
存 在 して
の とき Vx=X/G-π(X-Ux)
は 点xを
含 むX/Gの
開集 合 で あ って π-1(Vx)⊂Ux
が 成 り立 つ.こ Cの
の と き{Vx│x∈C}は
有 限 個 の 点x1,…,xnを
が 成 り立 つ.Ax1∪
.すな わ ち(c)が
π が 開 写 像 で あ る こ と,お
… ∪Vxn
って
… ∪AxnはAの
コ ン パ ク ト集 合 で あ る
開 被 覆 で あ るか ら
選 んで C⊂Vx1∪
が 成 り立 つ よ うに で き る.従
コ ンパ ク ト集 合Cの
有 限 部 分 集 合 で あ る.故
に π-1(C)は
成 り立 つ.(終)
よ び 定 理1.10(c)に
よ っ て 次 の 事 柄 が 成 り立
つ.
系1.11 (a)
Xが
コ ン パ ク トで あ る た め の 必 要 十 分 条 件 は,X/Gが
コ ン パ ク トで
あ る こ とで あ る. (b)
Xが
局 所 コ ン パ ク トで あ る た め の 必 要 十 分 条 件 は,X/Gが
局 所 コン
パ ク トで あ る こ と で あ る .◇ G写
像f:X→Yに
対 し て,次
f:X/G→Y/Gが
と くにfが
存 在 す る.
同 相 写 像 で あ れ ば,fも同
等 化 写 像 π:X→X/Gの 件
πσ π=π
相 写 像 で あ る.
切 断 と は,連続
を み た す も の で あ る.X/Gの
π│π-1(U)の 例1
の 図 式 を可 換 に す るた だ一 つ の 連 続 写 像
Inを
写像
σ:X/G→Xで
部 分 集 合U上
あ っ て,条 の 局 所 切 断 と は,
切 断 の こ と で あ る. 直 交 群O(n)の
恒 等 行 列 と し,G={In,-In}と
の と き,π:Rn→Rn/Gは
π(0)の
す る.n≧2
ど ん な 近 傍 に 対 し て も局 所 切 断 を も た な
い. 1.2.2 Gを
位 相 群,HをGの
の 部 分 集 合Sは
部 分 群 とす る.XをG空
次 の 条 件 を み た す と き,Xに
お け るHス
間 とす る.X ラ イス で あ る とい
う. (ⅰ) SはG・Sの (ⅱ) H・S=Sが (ⅲ)
閉 集 合 で あ る. 成 り立 つ. で あ れ ば,g∈Hが
(ⅳ) G・SはXの
成 り立 つ.
開 集 合 で あ る.
定 義 よ りた だ ち に 次 の 事 柄 が 成 り立 つ. 命 題1.12 (a)
Sの
G空
間Xに
任 意 の 点xに
お け るHス
ラ イ スSに
対 し て,Gx⊂Hが
対 し て,
成 り立 つ.
(b)
f:Y→XをG写
像 とす れ ば,f-1(S)はYに
お け るHス
ライ
ス で あ る.◇ 命 題1.13 間 と す る.さ
Gを
コ ン パ ク ト群 と し,HをGの
ら にXは
ス ラ イ ス と す る.こ
部 分 群 とす る.XをG空
ハ ウ ス ドル フ 空 間 で あ る とす る.SをXに の と き,H(x)→G(x)に
お け るH
よっ て 定 義 され る 自 然 な 写 像
i:S/H→X/G はX/Gの
開 部 分 空 間G・S/Gの
上 へ の 同 相 写 像 で あ る.
証 明 軌 道 空 間 の 位 相 の 入 れ 方 に よ っ て,iが 写 像 で あ る こ と が わ か る.さ G・S/Gが iが
ら にHス
ラ イ ス の 定 義 に よ っ て,iが
開 集 合 で あ る こ と が わ か る.従
っ て,G・S/Gの
閉 写 像 で あ る こ とを 示 せ ば 証 明 が 終 る.こ
任 意 の 閉 集 合 と し て,G・K/GがG・S/Gの あ る.Hス
ラ イ ス の 条 件(ⅰ)に
あ り,Gが
コ ン パ ク トで あ る か ら,定
の 閉 集 合 に な る.従
っ て,定
連 続 で 集 合G・S/Gの
上へ の 単 射 で,
上 へ の 写 像 と し て,
れ を 示 す た め に は,KをSの
閉 集 合 で あ る こ とを 言 え ば 十 分 で
よ っ て,Sの
閉 集 合KはG・Sの
理1.1(b)に
理1.10(b)に
閉集合で
よ っ て,G・KはG・S
よ っ て,G・K/GはG・S/Gの
閉 集 合 に な る.(終) XをG空
間 と し,X⊃S∋xと
と き,Sを れ ば,任
点xに
す る.SがXに
お け る ス ラ イ ス と い う.Sが
意 の 元g∈Gに
対 し て,g・Sは
ス ラ イ ス の 存 在 に つ い て は,次
コ ン パ ク ト リ イ群 と し,Vを
こ の と きVの
任 意 の 点υ
直 接 証 明 で き る が,次
お け る ス ラ イ ス で あ る.
有 限 次 元Gベ
ク トル 空 間 と す る.
に お け る ス ラ イ ス が 存 在 す る.◇
節 の 定 理1.23に
Gを
正 規 空 間 で あ れ ば,Xの
証 明 定 理0.9に トルυ
点g・xに
お け る ス ラ イスで あ
お い て,も
っ と一 般 的 な 形 で 証 明 さ
こで は 証 明 を 省 略 す る.
定 理1.14(Mostow) Xが
点xに
ラ イス の
の 定 理 が 知 られ て い る.
補 題 Gを
れ る の で,こ
お け るGxス
で,Gυ=Gxと
よ って,有
コ ン パ ク ト リイ 群,XをG空 任 意 の 点xに 限 次 元Gベ
間 とす る.も
し
お け る ス ラ イ ス が 存 在 す る. ク トル 空 間(V,ρ)とVの
な る も の が 存 在 す る.こ
の と きG写
像f′:G(x)→
ベ ク
Vが f′(g・x)=ρ(g)υ に よ っ て 定 義 で き る.定 f:X→Vに イ スSが
理1.9(Tietze-Gleason)に
拡 張 で き る.上 存 在 す る.さ
に よ っ て,f-1(S)は
の 補 題 に よ っ て,ベ
て,f(x)=υ 点x∈Xに
注 意 定 理1.14に
よ って
.f′はG写
ク トル υ ∈Vに
か つGυ=Gxで
あ る か ら,命
像
おけるス ラ 題1.12(b)
お け る ス ラ イ ス で あ る.(終)
お い てXが
正 規 空 間 で あ る と 仮 定 し た が,G.D.
Mostowは,
Equivariant
embeddings
に お い て,Xが
in euclidean
space, Ann.
Math.
65(1957)432-446
完 全 正 則 空 間 で あ れ ば 定 理 が 成 り立 つ こ とを 示 し て い る.
1.2.3 ス ラ イ ス の 存 在 定 理 か ら,次 定 理1.15
Gを
の 二 つ の 定 理 を 証 明 し よ う.
コ ン パ ク ト リ イ群,HをGの
Hを
含 み 次 の 条 件 を み た すGの
Uに
含 まれ る な ら ば,元g∈Gが
閉 部 分 群 とす る.こ
開 集 合Uが
存 在 す る.Gの
の と き,
閉 部 分 群Kが
存在 して K⊂gHg-1
が 成 り立 つ. 証 明 定 理0.9に 間 に な る.従
よ っ て,G/Hは
っ て 定 理0.6に
間 に な る.XをG/Hの
あ る 有 限 次 元Gベ
よ っ て,G/HはG不
誘 導 さ れ たX上 Xに
のG作
お い て,点{eH}を
あ る か ら,正 近 傍Nε
続 性 に よ っ て,Gに g∈Vに
用 は,こ
のGの
対 して
ウ ス ドル フ 計 量 に よ っ て,X 左 移 動 に よる作 用 か ら 自然 に
の ハ ウ ス ドル フ計 量 を 不 変 に す る.G空
通 る ス ラ イ ス をSと
数 ε を 十 分 小 さ く とれ ば,距
がG・Sに
変 な計 量 を も った 距 離 空
閉 集 合 の 全 体 とす る.ハ
は 距 離 空 間 に な る(1.1,例1).G/H上
ク トル 空 間 の 部 分 空
離 空 間Xに
含 まれ る よ うに で き る.こ お け る単 位 元eの
す る.G・SはXの
開集合で
お け る 点{eH}の
の 正 数 ε に 対 し て,計
開 近 傍Vが
存 在 し て,す
間
ε 量の連
べ て の元
が 成 り立 つ.こ
の と きG/Hの
閉 集 合Aが A⊂V・H/H
を み た せ ば, d({eH},A)<ε が 成 り立 つ.す
な わ ちA∈XはNε
と す れ ば,Xの
点y=K・H/Hに
KがU=V・Hに G・Sが
の 元 で あ る.い
お け る 等 方 部 分 群GyはKを
含 ま れ る と き,y=K・H/HはNε
成 り立 つ の で,命
まKをGの
題1.3,命
閉 部 分群 含 む.と
の 元 で あ る.従
題1.12(a)に
よ っ て,あ
くに
っ てy∈ る 元g∈G
が 存 在 して K⊂Gy⊂gHg-1 が 成 り立 つ.故
に 開 集 合U=V・Hが
求 め る も の で あ る.(終)
注 意 こ の 証 明 はMostow,
Ann.
Math.
65(1957),
432-446に
あ る が,Montgomery-Zippin,
Bull.
AMS.
48(1942),
448-452は,リ
と コ ン パ ク ト部 分 群Hに 定 理1.16
Gを
空 間 と す る.さ 群 がHと
ら にXは
てgHg-1⊂Hで
だ し,構
す べ て の点 の 等 方部 分 フ ァ イ バ ーG/H,構 造 群N(H)/Hは
造群 ファイ
に 右 移 動 に よ っ て 作 用 す る.
証 明 Hが
コ ン パ ク ト リ イ群Gの あ れ ば,gHg-1=Hが
ラ イ ス とす れ ば,上
る と い う仮 定 か ら,Sの のH作
π:X→X/Gは
も っ た フ ァ イ バ ー束 と な る.た
バ ーG/H上
閉 部 分 群 と す る.XをG
正 規 空 間 で あ る とす る.Xの 化 写像
イ群G
の 定 理 が 成 り立 つ こ と を 証 明 し て い る.
コ ン パ ク ト リ イ群,HをGの
共 役 で あ れ ば,等
N(H)/Hを
SをHス
対 し て も,こ
よる もので
閉 部 分 群 で あ る か ら,元g∈Gに
成 り立 つ こ と を 注 意 し て お こ う.さ
の 注 意 と,各
点 の 等 方 部 分 群 がHと
各 点 の 等 方 部 分 群 はHに
用 は 自 明 で あ る か ら,命
は 同 相 写 像 で あ り,S*はX/Gの
対 し
題1.13に
一 致 す る.す
て
共役であ な わ ちS上
よ っ て,
開 集 合 で あ る.写
像
iS:S*×G/H→X をiS(π(y),gH)=g・y(y∈S)に
よ っ て 定 義 す れ ば,iSはXの
開集 合
G・Sの
上 へ の 単 射 連 続 写 像 で あ り,さ
ら に 定 理1.2に
よ っ て,isはG・Sの
上 へ の 同相 写 像 に な る.
で あ る か ら,isは
等化 写 像
π:X→X/Gが
る こ と を 示 し て い る.次 にTを こ の と き,同
開 集 合S*=π(S)上
他 のHス
で 自明 で あ
ラ イ ス と し,
とす る.
相写像
は
に よ って定 義 され る連 続写 像
を 誘 導 す る(1.1,例2).従 ラ イスSで
π(S)∋x*と
よ っ て,π-1(x*)の
っ て,軌
1.3.1 Gを
各 点x*に
対 し てHス
な る も の の 存 在 を 示 せ ば 証 明 が 終 る .命
点xでGx=Hと
に お け る ス ラ イ ス とす れ ば,こ
1.3 可 微 分G多
道 空 間X/Gの
な る も の が 存 在 す る.い
題1.3に
まSを
点x
れ が 求 め る も の で あ る .(終)
様体
リイ 群,Mを(C∞
級)可
微 分 多 様 体 とす る.写
像
ψ:G×M→M をM上
のG作
ψ をM上
用 とす る.写
の 可 微 分G作
像 ψ が(C∞
用 とい う.こ
多 様 体 とい う.各 元g∈Gに
対 し て,対
級)可
微 分 写像 で あ る と き,作
の と き(M,ψ)を(C∞ 応x→
ψ(g,x)に
級)可
用
微 分G
よ って定 義 さ れ
る写 像 ψ(g,-):M→M は 常 に 微 分 同 相 写像 で あ る.故
に 次 元 の 不 変 性 に よ って,Mの
境 界 ∂MはG
不 変 で あ る. 最 も基 本 的 な 例 は,Rn上
のGL(n,R)の
で 基 本 的 な 例 を 挙 げ て お こ う.
通 常 の 作 用 で あ る.こ
れに次い
例1 Gを
リイ群,(Rn,ρ)をn次
ρ:G→GL(n,R)は
元Gベ
ク トル空 間 とす る.こ こに,
連 続 準 同型 写像 で あ るが,リ イ群 の間 の連 続 準 同型 写 像
は 必 然 的 に可 微 分 に な る こ とが 知 られ て い る.従 ってRnは 通 して 可微 分G多 例2 Gを
準 同型 写像 ρ を
様体 に な る.
リイ群,HをGの
の とき商 空 間G/Hは,射
閉部 分 群(従
影 π:G→G/Hが
って リイ閉 部 分群)と す る.こ 可微 分 写 像 に な り,点eHの
あ
る近 傍 上 に可 微 分 局所 切 断 が 存 在 す る よ うな,た だ一 つ の可 微 分 構造 を もつ. この と き左 移 動 に よ って定 義 され るG/H上 補 題1.17
θ:R×M→Mを
作 用 とす る.点x∈Mに
のG作
用 は 可 微 分 作 用 で あ る.
実数 全 体 の作 る加 法群RのM上
の可 微 分
対 し て,可 微 分 曲線σx:R→Mを σx(t)=θ(t,x)
に よ って定 義
す る.こ の とき作用 θ の不動 点集合は,
とな る点
xの 全体 と一 致 す る. 証 明 t∈Rに
対 して,微 分 同 相 写像
θt:M→Mがθt(x)=θ(t,x)に
よ って定 義 され る.こ の ときs,t∈R,x∈Mに
対 して
σθ(s ,x)(t)=θs(σx(t)) が 成 り立 つ.従
って
(1)
が 成 り立 つ.さ
て,x∈Mが
tに 対 し て成り 立 ち,従 れ ば,(1)に
が 成 り立 つ.故 作 用θ
よ っ て,す
作 用 θ の 不 動 点 で あ れ ばσx(t)=xが っ て べ て のs∈Rに
に す べ て のt∈Rに
す べての
とな る.逆に,
とす
対 して
対 し てσx(t)=xが
成 り立 ち,点xは
の 不 動 点 と な る.(終)
定 理1.18 任 意 の 点x∈Mに
Gを
コ ン パ ク ト リ イ群,ψ:G×M→Mを 対 し て,αx(g・Gx)=ψ(g,x)で
可 微 分 作 用 とす る. 与え られ る 写 像
αx:G/Gx→M は 単 射G-immersionで
あ る.こ
こ にGxは
点x∈Mに
おけ る等 方 部 分群
上 へ の 単 射G写
像 に な る こ とは 明
で あ る. 証 明 写 像αxが
点xの
ら か で あ り,G/Gxの か る.従
軌 道G(x)の
可 微 分 構 造 を 考 え れ ばαxが
っ てαxの
微 分(αx)*がG/Gxの
と を 示 せ ば 十 分 で あ る.い る.微
まυ
点e・Gxに
をe・Gxに
接 ベ ク トルuで
一径数部分群
おいて単射であ るこ
お け るG/Gxの
分π*:Te(G)→Te・Gx(G/Gx)は
お け るGの
可 微 分 写 像 で あ る こ と も分
接 ベク トル とす
全 射 で あ る か ら,単
π*(u)=υ
位 元e∈Gに
と な る も の が 存 在 す る.こ の と きGの
γ:R→Gで
と な る も の が(た
だ 一 つ)存
在 す る.
可 微 分 作 用 θ:R×M→Mが θ(t,x)=ψ(γ(t),x)
に よ っ て 定 義 で き る.こ
の と き,x∈Mに
対 し て 補 題1.17に
お け る可 微 分
曲 線σxは
に よ っ て 与 え ら れ る.い
と な る.従
っ て,補
ま(αx)*υ=0と
題1.17に
仮 定 す れ ば,
よ っ て,す
べ て のt∈Rに
対 して
ψ(γ(t),x)=x
が 成 り立 つ.こ
れ は,す
す な わ ち πγ(t)=e・Gxと
と な る.従 系1.19 き,す
っ て(αx)*は Gを
べ て のt∈Rに
な る こ と を 示 し て い る.故
対 し て,軌
と な り,写 像αx:G/Gx→G(x)は Gを
成 り立 つ こ と,
に
単 射 で あ る.(終)
コン パ ク ト リ イ 群,Mを
べ て の 点x∈Mに
系1.20
対 し てγ(t)∈Gxが
可 微 分G多 道G(x)はMの
様 体 と す る.こ
の と
可微 分 閉部 分 多 様 体
可 微 分 同 相 写 像 と な る.◇
コン パ ク ト リ イ 群,HをGの
閉 部 分 群 と す る.こ
の と き
G多
様 体G/Hか
ら,あ
る 有 限 次 元Gベ
ク トル 空 間Vへ
のG-embedding
が 存 在 す る. 証 明 定 理0.9に
よ っ て,有
υ が 存 在 し て,Gυ=Hと
限 次 元Gベ
ク トル 空 間Vと,Vの
な る よ うに で き る.こ
ベ ク トル
の と き αυ:G/H→Vが
求め
る も の で あ る.(終) 1.3.2 Mを
可 微 分 多 様 体,ξ=(π:E→M)をM上
ベ ク トル 束 と す る.す Mの
開 被 覆{Uα│α
な わ ち,ξ ∈A}と,ξ
が 存 在 して,
はM上
のn次
のn次
元(実)ベ
元 可 微 分(実)
ク トル 束 で あ っ て,
の局 所 自明 性 を与 え る同 相 写像
で あ る とき
は微 分 同相 写 像 とな る もの とす る.こ の と き全 空間Eに
は,各hα
を微 分 同
相 写 像 とす るた だ一 つ の可 微 分構 造 が 定 ま り,π:E→Mは
可微 分 写 像 とな
る.多 様 体Mの
最 も基 本 的 な 可
接 ベ ク トル束 τ(M)=(π:T(M)→M)は
微 分 ベ ク トル束 の 例 で あ る. い ま,ψ:G×M→M,φ:G×E→Eを
が 可 換(す
な わ ち π がG写
φ(g,υ)で
定 義 され る対応
可 微 分G作
像)で
あ っ て,す
用 とす る.図 式
べ て のg∈Gに
対 し て,υ →
φ(g,-):E→E が ベ ク トル 束 写像(す をG多 例3 う.す
な わ ち 各 フ ァ イ バ ー 上 で 線 型 写 像)で
様 体(M,ψ)上 (M,ψ)を
の 可 微 分(実)Gベ 可 微 分G多
べ て の 元g∈Gに
ク トル 束 と い う.
様 体 とす る.接
対 し て,微
分 同相 写 像
ψ(g,-):M→M
あ る と き,(ξ,φ)
ベ ク トル 束τ(M)を
考 え よ
の 微 分 は 接 ベ ク トル 束τ(M)の と き,写
ベ ク トル 束 写 像 ψ(g,-)*を
誘 導 す る.こ
の
像 ψ*:G×T(M)→T(M)
を ψ*(g,υ)=ψ(g,-)*υ
に よ っ て 定 義 す れ ば,ψ*はT(M)上
作 用 で あ る こ と が 分 か る.従 微 分Gベ
っ て,(τ(M),ψ*)はG多
の 可 微 分G 様 体(M,ψ)上
の可
ク トル 束 で あ る.
例4 Gを 次 元Hベ
コ ン パ ク ト リイ 群,HをGの ク トル 空 間 とす る.直
閉 部 分 群 とす る.(V,ρ)をn
積G×Vに
同値 関係
(g,υ)∼(gh-1,ρ(h)υ), h∈H を 導 入 し て,そ わ す.射
の 等 化 空 間 をG×HVと
影G→G/Hに
書 く.(g,υ)の
対 し て,点e・Hの
同 値 類 を[g,υ]で
開 近 傍U上
表
の可 微 分局 所 切 断
σ:U→G を 一 つ 与 え て お く.各 元g∈Gに
対 し て,写
像
φg:U×V→G×HV を,φg(u,υ)=[gσ(u),υ]に
よ っ て 定 義 す る.φgはG×HVの
の 同 相 写 像 で あ り,{φg(U×V)│g∈G}はG×HVの き,G×HVは,各
開集 合 の 上 へ
開 被 覆 で あ る.こ
の と
φgが 中 へ の 微 分 同 相 写 像 と な る よ うな た だ 一 つ の 可 微 分
構 造 を も ち,可
微 分 多 様 体 に な る.こ
の 可 微 分 構 造 は,可
り方 に よ ら な い こ と が 容 易 に 証 明 で き る.さ
ら に,対
微 分 局 所 切 断 σの と
応
(g′,[g,υ])→[g′g,υ] に よ っ て,多
様 体G×HV上
の 可 微 分G作
用 が 定 義 で き る.写
像
π0:G×HV→G/H を
π0([g,υ])=g・Hに
よ っ て 定 義 す れ ば,π0:G×HV→G/Hは
可 微 分Gベ
ク トル 束 に な る. ξ=(π:E→M)を
多 様 体M上
の 可 微 分 ベ ク トル 束 と す る.Mの
上 の フ ァ イ バ ーExに
正 値 内 積〈,〉xが υ →〈υ,υ〉
に よ って 定義 され るE上
の 実 函 数 が(C∞
与 え られ て い る と す る.対 π(υ)
級)可 微 分 の と き,対 応
各 点x 応
〈,〉:x→
〈,〉x
を ベ ク トル 束 ξ の 可 微 分 リ ー マ ン 計 量 と い う.MをG多 多 様 体M上
の 可 微 分Gベ
が,す
べ て のυ,w∈Ex,g∈Gに
はG不
変 で あ る とい う.
様 体M上
Gを
をG
ク トル 束 と す る. 〈g・υ,g・w〉g・x=〈
定 理1.21
様 体 と し,ξ
υ,w〉x
対 し て 成 り立 つ と き,リ
コ ン パ ク ト リ イ群,Mを
の 任 意 の 可 微 分(実)Gベ
可 微 分G多
ク トル 束 はG不
ー マン 計 量 〈,〉
様 体 と す る.G多 変 な 可 微 分 リ ー マン 計
量 を も つ. 証 明 ξ=(π:E→M)を
可 微 分(実)Gベ
分 リー マン 計 量 を もつ が,そ
の 一 つ を(,)と
ク トル 束 とす る.ξ す る.各
は常 に可 微
フ ァ イ バ ーEx(x∈M)
に 新 し い 正 値 内 積 〈,〉xを
に よ っ て 定 義 す る.対
応(g,υ)→(g・
上 の 実 函 数 は(C∞級)可 に よ っ て 定 義 され るE上
υ,g・υ)gπ(υ)に よ っ て 定 義 さ れ るG×E
微 分 で あ る か ら,系0.5に
よ っ て,対 応υ → 〈υ,υ〉π(υ)
の 実 函 数 も 可 微 分 で あ る.従 〈,〉:x→
は ξ上 の 可 微 分 リー マン 計 量 で あ る.任
っ て,対
応
〈,〉x 意 の 元h∈Gに
対 し て,不
変積分の
性 質 に よ って
が 成 り立 つ.従 Gを
リ イ群,(M,ψ)をG多
分 ψ(g,-)*は x)=g・xに
っ て,〈,〉
点x∈Mに
はG不
変 で あ る.(終) 様 体 とす る.任
意 の 元g∈Gに対
お け る 接 ベ ク トル 空 間Tx(M)か
お け る 接 ベ ク トル 空 間Tg・x(M)の
し て,微 ら,点
ψ(g,
上 へ の 実 ベ ク トル 空 間 と し て の
同 型 写 像 を 与 え る.従 元gに
っ て,点x∈Mに
お け る 等 方 部 分 群Gxの
対 し て,ψ(g,-)*はTx(M)の
の 各 元gに,Tx(M)の
自 己 同 型 写 像 で あ る.こ
自 己 同 型 写 像 ψ(g,-)*を
すべての の と きGx
対 応 させ る対応
ρx:Gx→GL(Tx(M)) は 連 続 準 同 型 写 像 で あ る.こ 様 体Mの
点xに
ク トル 空間(Tx(M),ρx)をG多
お け る イ ソ ト ロ ピ ー 表 現 と い う.
1.3.3 MをG多 にMはG不
の 実Gxベ
様 体,AをMのG不
変 な 閉 部 分 多 様 体 と す る.さ
変 な 可 微 分 リー マ ン 計 量 〈,〉 を もつ も の とす る.Aの
に 対 し て,Ta(A)はTa(M)の 〈,〉 に 関 す るTa(A)の
と す る.Naを
点aに
部 分 ベ ク トル 空 間 と み な せ る,リ 直 交 補 空 間をNaと
お け るAの
部 分 多 様 体Aの
に 関 す る 法 ベ ク トル 束 と い う.ν(A)は あ り,リー
マ ン 計 量 〈,〉 がG不
各 点a
ーマ ン計 量
書 き,
法 ベ ク トル 空 間 と い う.こ
トル 束ν(A)=(π:N(A)→A)をMの
ら
τ(M)│Aの
の と き,実
ベク
リー マン 計 量 〈,〉
可 微 分 部 分 ベ ク トル 束 で
変 で あ るか ら,ν(A)は
可 微 分Gベ
ク トル
束 に な る. 話 を 簡 単 に す る た め,M,Aは
共 に 境 界 を も た な い も の と し,さ
ら にAは
コン パ ク トで あ る と し よ う.正 数 ε に 対 し て
と置 く.N(A)ε に よ っ て,十
はN(A)のG不
変 な 開 集 合 で あ る.定
分 小 さ い 正 数 ε に 対 し て 可 微 分G写 exp:N(A)ε
がexp(υ)=expπ(υ)(υ)に N(A)の
さ ら に 写 像expの
微 分(exp)*はAの
の 同 型 を 与 え て い る.従 な る.故
っ て,写
像
様 体Aは
の と き,exp│Aは 各 点aに
像expはAの
に 正 数 δ(δ<ε)が 存 在 して
理0.12
→M
よ っ て 定 義 で き る.多
部 分 多 様 体 と も 考え ら れ,こ
理0.10,定
零 切 断 に よ っ て, 恒 等 写 像 とな る が,
対 し てTa(N(A)ε)とTa(M) 各 点 の近傍 で 局 所 微 分 同 相 と
exp:N(A)δ はMのG不
変 な 開 集合 の上 へ のG同
→M 変 な微 分 同 相 写 像 とな る.こ の とき,
exp:N(A)δ をMに
お け るAのG不
→M
変 な開 管 状 近 傍 とい う.
注 意 正 数 δ の存 在 は,Aが
コ ンパ ク トで あ る こ と,お よび次 の事 実 に よ
って保 証 され る. 補 題1.22
Xを 可算 基 を もつ 局所 コン パ ク トハ ウス ドル フ空 間,Yを
ス ドル フ空間 とす る.連 続 写像f:X→Yが ト集 合Aの上
局 所 同 相 で あ り,Xの
で単 射 で あ る とす る.こ の と きfはAを
ハウ
コンパ ク
含 む あ る開集 合 の上
で 同相 写 像 に な る. 証 明 Xの
可 算 基 を〓
とす る.〓
の 部分 族Uを
U={Ui│Ui∩A=φ}i=1,2,3,…
に よ っ て 定 義 す れ ば,UはX-Aの の 閉 近 傍 で あ り, べ て の 正 整 数nに
開 被 覆 に な っ て い る,Vi=X-UiはA が 成 り立 つ.い
対 し て,Xの
ま 補 題 が 正 し く な い と す れ ば,す
相 異 な る 二 点xn,ynで,f(xn)=f(yn),
かつ
と な る も の が 存 在 す る. を もつ こ とか ら,点 {y′n}で 点x′,y′
で あ る こ と,お
列{xn},{yn}の
よ びAが
コ ンパ ク ト近 傍
部 分 列 を と る こ と に よ っ て,点
か つf(x′n)=f(y′n)で
あ り,{x′n},{x′n}が
に 収 束 す る も の が 存 在 す る こ とに な る.こ
列{x′n},
そ れ ぞ れAの
の と きfの
連 続 性に
よ
って f(x′)=f(y′) と な り,fがA上
で 単 射 で あ る か らx′=y′
お い て 局 所 同 相 で は な くな る.こ る コ ン パ ク ト近 傍 上 で 単 射,す 1.3.4 Gを G(x)は
れ は 仮 定 に 矛 盾 す る.従
よ っ て,Mの
にfはx′=y′
に
っ てfはAの
あ
な わ ち 同 相 写 像 に な る.(終)
コ ン パ ク ト リ イ 群,MをG多
系1.19に
とな る.故
様 体 とす る.点x∈Mの
閉 部 分 多 様 体 で あ る.
軌道
定 理1.23(可
微 分 ス ラ イ ス 定 理) Gを
もた な い)G多
様 体 とす る.MにG不
て お く.こ
コ ン パ ク ト リ イ群,Mを(境
界を
変 な 可 微 分 リー マン 計 量 を 一 つ 与 え
の リ ー マ ン計 量 に 関 し て,点x∈Mの
軌 道G(x)のMに
る 法 ベ ク トル束ν(G(x))=(π:N(G(x))→G(x))は
おけ
可 微 分Gベ
ク トル 束
と して π0:G×GxNx→G/Gx と 同 値 で あ る.こ
こにNxは
ベ ク トル 空 間 で あ る .さ
点xに
ら に,十
お け るG(x)の
分 小 さい 正数
法 ベ ク トル 空 間 で,Gx
δ に 対 して
[g,υ]→g・expx(υ) で 与 え ら れ る 対 応 は,G×Gx(Nx の 上 へ のG同
,δ)か らMのG(x)を
含 むG不
変な開集合
変 な 微 分 同 相 写 像 で あ り,像expx(Nx,δ)はMに
の ス ラ イ ス に な る.こ
お け る 点x
こに Nx ,δ={υ ∈Nx:‖υ‖<δ}
で あ る. 証 明 自然 な 写 像 θ:G×GxNx→N(G(x)) が θ([g,υ])=ψ(g,-)*υに G作
用 で あ る.こ
ν(G(x))が,ベ
よ っ て 定 義 され る.こ
の と き,θ ク トル 束
はG同
の可 微 分
変 な 微 分 同 相 写 像 で あ り,法
π0:G×GxNx→G/Gxと
て 同 値 で あ る こ と を 示 し て い る.定
こ に ψ はM上
可 微 分Gベ
理 の 後 半 は,G不
ベ ク トル 束
ク トル 束 と し
変 な コン パ ク ト部 分 多
様 体 に 対 す る 開 管 状 近 傍 の 存 在 に よ っ て 証 明 で き る.(終) 次 にG多
様 体 の 不 動 点 集 合 に つ い て 考 え よ う.
定 理1.24 す る.こ
Gを
コ ン パ ク ト リ イ群,Mを(境
の と き,不
動 点 集 合MGの
界 を も た な い)G多
各 連 結 成 分 はMの(境
様体 と
界 を も た な い)
閉 部 分 多 様 体 で あ る. 証 明 点x∈Mを ル 空 間 と な り,そ
不 動 点 と す れ ば,接 の 不 動 点 集 合Tx(M)Gは
ベ ク トル 空 間Tx(M)はGベ
ク ト
部 分 ベ ク トル 空 間 で あ る.Mに
G不 変 な 可 微 分 リ ー マ ン計 量 を 与 え て お く.定
理1.23(ま
た は 直 接 定 理0.10,
定 理0.12)に
よ っ て,十
分 小 さ い 正 数 ε を と れ ば,指 expx:Tx(M)ε
が 定 義 で き て,expxはTx(M)ε
とMに
の 可 微 分 同 相 を 与 え るG写
が 成 り立 ち,MGの 1.3.5 G多
お け る 点xのG不
像 で あ る.従
各 連 結 成 分 はMの
様 体 のGベ
数写像
→M 変 な 開近 傍 と
って
閉 部 分 多 様 体 と な る.(終)
ク トル 空 間 へ のG同
変 なembeddingに
ついて次
の 定 理 が 成 り立 つ. 定 理1.25 可 微 分G多
Gを
コ ン パ ク ト リ イ 群,Mを(境
様 体 とす る.こ
なembedding
f:M→Vが
証 明 MにG不 軌 道G(x)に
の と き,有
限 次 元Gベ
ク トル 空 間VとG同
変
変 な 可 微 分 リー マ ン 計 量 を 一 つ 与 え て お く.点x∈Mの 変 な 開 管状 近 傍 exp:N(G(x))δ
理1.23に
よ っ て,可 θ:G×
が 存 在 す る.系1.20に
→M
微 分 同 相 を 与 え るG写
像
θxNx→N(G(x))
よ っ て,有
限 次 元Gベ
ク トル 空 間WxとG同
embedding ax:G/Gx→Wxが
存 在 す る.ま
Gベ
変 な 単 射 線 型 写 像bx:Nx→W′xが
ク トル 空 間W′xとGx同
こ の と き,写
パ ク ト
存 在 す る.
対 し て,G不
を 考 え る.定
界 を もた な い)コン
た 定 理0.8に
変 な
よ っ て,有
限次 元
存 在 す る.
像
が
に よ っ て 定 義 で き る.hxは
単 射G写
造 の 与 え 方(1.3,例4)に
よ っ て,embeddingで
ち,hxは
同 変 なembeddingで
像 で あ り.多 様 体G×GxNxの
あ る.合
成写像
可 微分 構
あ る こ とが 分 か る.す
なわ
はMのG不 1.9と
変 な 開 集 合 か らVxへ
のG同
変 なembeddingで
あ る.定
よ っ て,G同
変 な 可微 分 写 像
可 微 分 写 像 に よ る 近 似 定 理 お よ び 系0.5に
理
kx:M→Vx が 存 在 し て,exp(N(G(x))δ 点x∈Mに
対 し て,有
/2)の 閉 包 の 上 でkx=hxと 限 次 元Gベ
で き る.す
ク トル 空 間VxとG同
な わ ち,各
変 な 可微 分 写 像
kx:M→Vx お よびMに beddingと
お け る 点xのG不 な る.各
変 な 開 近 傍Oxが
点x∈Mに
対 し て,こ
え た と き,{Ox│x∈M}はMの Mの
の よ うな 組(Vx,kx
開 被 覆 で あ る.Mが
有 限 個 の 点x1,…,xnが
な る.こ
存 在 し て,kx│Oxはem ,Ox)を
与
コ ン パ ク トで あ る か ら,
存 在 し て,{Ox1,…,Ox
n}がMの
開被覆 と
の とき
と置 き,写 像f:M→Vを
に よ っ て 定 義 す れ ば,fはG同 G同
変 なembeddingの
変 なembeddingで
あ る.(終)
存 在 に 関 す る 定 理1.25の
応 用 と し て,次
の 定理 を
証 明 し よ う. 定 理1.26
Gを
コ ン パ ト リ イ 群,Mを
体 と す る.こ の と きMに え るG写
像h:U→
∂M×[0,1)で,各
を み た す も の が 存 在 す る.た 証 明 定 理1.25に embedding
と に よ っ て,G同 在 す る.定
理0.6に
積 に 関 し てVに 写 像exp:N(∂M)δ
点x∈
限 次 元Gベ
存 在 す る.以
も っ た コ ン パ ク トG多
変 な 開 近 傍Uと,微
だ し 区 間[0,1)上
よ っ て,有
f:∂M→Vが
一 視 す る .fをM上
境 界 ∂Mを
お け る ∂MのG不
∂Mに のG作
対 し てh(x)=(x,0) 用 は 自 明 とす る.
ク ト ル 空 間VとG同
後 ∂Mとf(∂M)をfに
の 可 微 分 写 像 に 拡 張 し て,定
理1.9と
変 な 可 微 分 写 像F:M→VでF│∂M=fと よ っ て,VにG不 お け る ∂Mの →VをVに
変 な よ って 同
系0.5を
使 うこ
な る ものが 存
変 な 正 値 内 積 を 与 え て お く.こ
法 ベ ク トル 束 を
様
分 同相 を与
π:N(∂M)→
お け る ∂MのG不
∂Mと
の内
す る.
変 な 開 管 状 近 傍 と し,
U0=exp(N(∂M)δ) と置 く.こ あ り,合
の と きU′0=F-1(U0)はMに
成G写
お け る ∂MのG不
像
は 可 微 分 レ ト ラ ク シ ョ ンで あ る.一
方,Mに
お け る ∂Mの
の 非 負 値 可 微 分 函 数l:U1→Rで,l-1(0)=∂Mで も つ も の が 存 在 す る.こ こ と に よ っ て,Mに
のlに
対 し て,定
お け る ∂MのG不
理1.9,定
る.い
正則値に
理0.4,系0.5を
変 な あ る 開 近 傍U′1上 あ り,0∈Rを
ら に す べ て のg∈G,x∈U′1に
あ る 開 近 傍U1上
あ り,0∈Rを
分 函 数l′:U′1→Rで,(l′)-1(0)=∂Mで
す る.こ
変 な 開近 傍 で
使 う
の 非 負値 可 微
正 則 値 に も ち,さ
対 し てl′(g・x)=l′(x)を
み た す ものが 存 在
お け る ∂MのG不
変 な 開近 傍 で あ
の と きU′=U′0∩U′1はMに ま
h′(x)=(r(x),l′(x)), に よ っ て 定 義 され る 可 微 分G写 て の 点x∈
∂Mに
Tx(∂M)×Rは
x∈U′
像h′:U′
→ ∂M×[0,∞)を
対 し てh′(x)=(x,0)で
同 型 写 像 で あ る.従
あ る か ら,補
題1.22に
よ っ て,正
開 近 傍Uが
存 在 し て,制
っ てh′
べ
あ り,微
分(h′)*:Tx(U′)→
は ∂Mの
あ る近 傍 で局 所 同相 で
数aとU′
限h′│U:U→
考 え よ う.す
に 含 ま れ る ∂MのG不 ∂M×[0,a)が
変 な
微 分 同 相 に な る.そ
こで h:U→
∂M×[0,1)
を h(x)=(r(x),l′(x)/a) に よ っ て 定 義 す れ ば,hはG同 こ の 定 理1.26の ∂MのG不
条 件 を み た す 対(U,h)をG多
様 体Mに
お け る 境 界
変 な えり と い う.
定 理1.27 のG不
変 な 微 分 同 相 写 像 で あ る.(終)
ハ ウ ス ドル フ空 間B上
変 な 閉 集 合Mが
(ⅰ) B-Mはn次
に リイ 群Gが
与 え られ, 元 可 微 分G多
様 体 で あ り,
作 用 し て い る とす る.B
(ⅱ) Mは
境 界 を も た な いn-2次
さ らに,Mを
含 むG不
元 可 微 分G多
変 な 開 集 合Uと,G同
様 体 で あ る とす る.
変 な 同相 写 像
Φ:U→M×H2 (た だ し,
は 自 明 なG作
用 を もつ と す る)が
与 え
られ, (ⅲ) Mの
す べ て の 点xに
(ⅳ) Φ はU-Mか
対 し て,Φ(x)=Φ(x,0,0)で
らM×(H2-(0,0))の
あ り,
上 へ の 微 分 同相 写 像 で あ る と
す る. こ の と き,B上
に 次 の 条 件 を み た す た だ 一 つ の 可 微 分 構 造 が 存 在 す る.
(a)
Bは(境
(b)
B-MはBの
(c)
MはBの
証 明 U上
界 を も っ た)n次
元 可 微 分G多
様 体 で あ る.
可 微 分 開 多 様 体 で あ る. 境 界 ∂Bの
可 微 分 部 分 多 様 体 で あ る.
に Φ が 微 分 同 相 に な る よ う に 可 微 分 構 造 を 入 れ る と,条
(ⅳ)に よ っ て,B上
にB-MとUを
可 微 分 開多 様 体 とす るた だ一 つ の 可 微
分 構 造 が 存 在 す る.こ
れ が 求 め る も の で あ る.(終)
系1.28
境 界 を も っ た 可 微 分G多
B1×B2は
B1,B2を
境 界 を も っ た 可 微 分G多
境 界 ∂(B1×B2)の
様 体 と す る.こ
の と き,直
∂B1×B2
可 微 分 部 分 多 様 体 に な る.
証 明 同 相 写 像 τ:[0,∞)×[0,∞)→H2で,τ(0,0)=(0,0)で (0,0)以
外 で 可 微 分 同 相 と な る も の が 存 在 す る の で,定
か ら 結 果 が 得 られ る.(終)
積
様 体 と な り,
B1× ∂B2, はB1×B2の
件(ⅰ),
あ り,点 理1.26,定
理1.27
Ⅱ ボ ル デ ィズ ム 群
2.1 ボ ル デ ィズ ム 群 とThom準
同型 写 像
2.1.1
元 可 微 分 多 様 体 とす る.境
Mを
に お い て,接
向 き づ け られ たn次 ベ ク トル 空 間Ta(M)の
の 組(e1,…,en)を
選 ん で,e1,…,en-1がTa(∂M)に
の 法 ベ ク トル で あ る よ うに で き る.こ に よ っ てTa(∂M)の Mの
界 ∂Mの
点a
向 き を 定 め る順 序 づ け ら れ た 接 ベ ク トル 内向 き
の と き 順 序 づ け ら れ た 組(e1,…,en-1)
向 き を 定 め る.こ
向 き か ら 誘 導 さ れ た ∂Mの
属 し,enが
の よ うに し て 定 ま る ∂Mの
向 き と い う.Mが
向 き を,
コ ン パ ク トで あ れ ば,M
の 向 き は基 本 ホモ ロジ ー類
を 定 め る が,誘
導 さ れ た ∂Mの
向 き に つ い て ∂*σ(M)=σ(∂M)が
成 り立 つ.
ここに
は 境 界 準 同 型 写 像 で あ る.Mを
向 き づ け ら れ た 多 様 体 とす る と き,反
き に よ っ て 向 き づ け ら れ た 多 様 体 を-Mで
表 わ す.Mが
対 の向
コ ン パ ク トで あ れ ば,
σ(-M)=-σ(M) が 成 り立 つ. Mを
向 き づ け られ たn次
分 多 様 体 とす れ ば,各 従 っ てTa(M′)の
元 可 微 分 多 様 体 とす る.M′
点a∈M′
多 様 体 は,こ 位 相 空 間Xと
に 対 し てTa(M′)=Ta(M)が
向 き と し て,Ta(M)の
は 向 きづ け られ た 多 様 体 とな る.以
をMのn次
元部 成 り立 つ.
向 き を 与 え る こ と に よ っ て,M′
後 と くに 断 わ らな い 限 り,同
じ次 元 の 部 分
の よ うに し て 定 ま る 向 きが 与 え ら れ て い る も の とす る. そ の 部 分 空 間Aの
対(X,A)を
固 定 し て お く.対(X,A)
に お け る 向 き づ け ら れ た 特 異n多 ト可 微 分 多 様 体Mと
様 体 と は,向
き づ け ら れ たn次
元 コンパ ク
連続写像 f:(M,∂M)→(X,A)
の 対(M,f)の
こ と で あ る.も
向 き づ け られ た 特 異n多 相 写 像g:M0→M1が
しA=φ
で あ れ ば,も
ち ろ ん ∂M=φ
様 体(M0,f0)と(M1,f1)は,向
存 在 し て,f0=f1°gを
向 き づ け ら れ た 特 異n多
元 コ ン パ ク ト 可 微 分 多 様 体Wと
す る と き,零
に 同 境 で あ る と い い,(M,f)∼0と
(ⅰ) 境 界 ∂Wのn次
きを保 つ 微 分 同
み た す と き,同 型 で あ る と い う.
様 体(M,f)は,次
れ たn+1次
で あ る.
の二 条 件 を み たす 向 きづ け ら 連 続 写 像F:W→Xが
存在
書 く.
元 コ ン パ ク ト部 分 多 様 体M′
が 存 在 して
F(∂W-M′)⊂A と な る. (ⅱ) (M′,F│M′)は(M,f)と
同 型 で あ る.
向 きづ け ら れ た 特 異n多 し て の)直
様 体(M0,f0)と(M1,f1)に
和(M0∪(-M1),f0∪f1)が
(M1,f1)は
対 し て,(集
合 と
零 に 同 境 で あ る と き,(M0,f0)と
同 境 で あ る と い い,(M0,f0)∼(M1,f1)と
書 く.こ
の関 係 は 同値
関 係 で あ る. (M,f)の
同 境 類 を[M,f]で
表 わ し,同
境類全体の集合を
Ωn(X,A) で 表 わ す.集
合 と し て の 直 和 を 考 える こ とに よ っ て,Ωn(X,A)に
和
[M1,f1]+[M2,f2]=[M1∪M2,f1∪f2]
が 定 義 で き て,Ωn(X,A)は
可 換 群 と な る.こ -[M
が 成 り立 つ.Ωn(X,A)を う.A=φ
,f]=[-M,f]
位 相 空 間 対(X,A)のn次
の と き Ωn(X,φ)を
単 にΩn(X)と
連 続 写 像 φ:(X,A)→(Y,B)に
°f]に
の ボ ル デ ィズ ム 群 と い 書 く こ と に す る.
対 し て,自
φ*:Ωn(X,A)→
が,φ*[M,f]=[M,φ
のとき
然 な 準 同 型 写像
Ωn(Y,B)
よ っ て 定 義 で き る.
対 応(M,f)→(∂M,f│∂M)に
よ って
が 定 ま り,準 同 型 写 像で あ る こ とが分 か る. M′ を境 界 を もた な い 向 きづ け られ た コ ン パ ク トm次 f)を 位 相 空 間対(X,A)の →Mを
様 体 とす る.p2:M′
自然 な射 影 とす る と き,(M′ ×M,f°p2)は(X,A)の
た特 異m+n多 f)の
向 きづ け られ た 特 異n多
元 多様 体,対(M,
様 体 で あ る.同 境 類[M′ ×M,f°p2]はM′
×M
向 きづ け られ の 同境 類 と(M,
同境 類 に よ って一 意 に 定 ま る こ とが 証 明で き る.従 って,直 和
は 向 きづ け られ たThom同
境 環
上 の 次 数 つ き加群 とな る.こ
の
と き,先 に 定 義 した準 同型 写像
は,そ
れ ぞ れ 次 数0,-1の
Ω*準
同 型 写 像 と な る こ と が 分 か る.
ボ ル デ ィ ズ ム 群 と 準 同 型 写 像 に つ い て,次
の 諸 性 質 が 成 り立 つ.
(2.1) 一 点 か ら成 る 集 合Pに
型
(2.2) φ:(X,A)→(X,A)が (2.3) φ:(X,A)→(X′,A′),
対 して,同
が 成 り立 つ.
恒 等 写 像 で あ れ ば,φ*も ψ:(X′,A′)→(X″,A″)に
恒 等 写 像 で あ る. 対 し て,
が 成 り立 つ. (2.4) 任 意 の φ:(X,A)→(Y,B)に
(2.5) φ0,φ1:(X,A)→(Y,B)が
対 し て,次
の 図 式 は 可 換 で あ る.
ホ モ トー プ で あ れ ば,φ0*=φ1*が
り立 つ. (2.6)
U⊂int Aで
あ れ ば,包
含 写 像e:(X-U,A-U)→(X,A)は,
成
同型写像
を 誘 導 す る. (2.7) す べ て の 位 相 空 間 対(X,A)に
対 し て,次
注 意 上 の 諸 性 質 に よ っ て,{Ω*(X,A),φ*,∂*}は つ で あ る こ とが 分 か る.(2.1)―(2.4)は (2.7)の
一 般 ホ モ ロジ ー論 の 一
定 義 か ら直 接 証 明 で き る が,(2.5)―
証 明 に は ボ ル デ ィ ズ ム 論 特 有 の 手 法 が 用 い ら れ る.詳
Conner-Floyd: 1章 第5節 2.1.2
の 列 は 完 全 列 で あ る.
Differentiable
Periodic
Maps,
し い 証 明 は,
Springer-Verlag,
1964の
第
を 参 照 せ よ. 位 相 空 間 対(X,A)に
対 し て,自
然 な 準同 型 写 像
μ:Ωn(X,A)→Hn(X,A;Z) が 次 の よ うに し て 定 義 さ れ る.(X,A)の
向 き づ け られ た 特 異n多
様体
f:(M,∂M)→(X,A) に 対 し て,σ(M)∈Hn(M,∂M;Z)を
基 本 ホ モ ロ ジ ー 類 とす る と き, μ[M,f]=f*σ(M)
と定 義 す る.写 像 μ をThom準
同 型 写 像 とい う.次 の図 式 が 可換 に な る.
ボ ル デ ィズ ム 論 の 性 質(2.1)―(2.7)に
よ っ て,自
然 な 同型 対 応
が 存 在 して,次 の 図式 が 可換 に な る.
準 同型 写 像
Δ*:Ω*(Dk,Sk-1)→
Ω*(Dk-1,Sk-2)は,次
数-1の
Ω*同
型
写 像 で あ る か ら,kに
つ い て の 帰 納 法 に よ っ て,同
が 成 り立 ち,Ω*(Dk,Sk-1)は[Dk,id]∈
型
Ωk(Dk,Sk-1)を
た だ一 つ の生成 元
とす る 自 由 Ω*加 群 に な る. XをCW複
体 と し,Xのr切
片 をXrと
が 成 り立 ち,{ekα}をXのk胞
体 の 全 体 と し,ekα の 特 性 写 像 を
とす る と き,Ω*(Xk,Xk-1)は{[Dk,fα]}を θ:H*(X;Z)→
に よ っ て,次
Ω*(X)を
数0の
書 く.上 の 結 果 に よ っ て,同 型
基 とす る 自 由 Ω*加 群 に な る.
次 数0の
準 同 型 写 像 とす れ ば,対
応
Ω*準 同 型 写 像
が 誘 導 され る. 定 理2.8(Conner-Floyd)
Xを
を も た な い とす る.θ:H*(X;Z)→ μ°θ=idで
あ れ ば,θ
有 限CW複 Ω*(X)を
体 と し,H*(X;Z)が 次 数0の準
ね じれ
同 型 写 像 と す る.
は Ω*同 型 写 像
を 誘 導す る. 証 明 H*(X;Z)が Z)も
ね じれ を もた な け れば,す べ て のkに 対 して,H*(Xk;
ね じれ を もた ない こ とが 分 か る.帰 納法 に よ っ て,次 数0の 準 同 型 写像
を 構 成 し て,次
の 条 件 を み た す よ うに で き る こ と を 示 そ う.
(ⅰ) す べ て のkに (ⅱ) 複 体Xの
対 し て,μ ° θ(k)=idが
次 元 をnと
(ⅲ) す べ て のkに
成 り立 つ.
す る と き,θ(n)=θ
対 し て,次
が 成 り立 つ.
の 図 式 は 可換 で あ る.
た だ し,σ(k)は
μ°σ(k)=idに
まずk=nの
と き,θ(n)=θ
よ っ て 一 意 に 定 ま る 準 同 型 写 像 とす る . と μ°θ=idに
り立 つ こ と が 容 易 に 証 明 で き る.ま べ て のr,kに
た,条
件(ⅲ)に
が 一 意 に 定 ま る.従
っ て,各kに
よ っ て,r
みたすす
を 構 成 す れ ば 良 い.す
べ て のk>k0に
対 し て,次
Ωγ(Xk)
対 して
θ(k):Hk(Xk)→
Ωk(Xk)
対 し て,θ(k)が
構 成 され て い る も の と し
の 可 換 図 式 を 考 え る.
横 の 二 列 は 完 全 列 で あ り,i1,i2は
全 射 で あ る.Hk(Xk+1)が
従 っ て 自 由 加 群 で あ る か ら,A=image∂2はHk(Xk)の
とす れ ば,Bはi2に
よ っ てHk(Xk+1)と
る θ(k+1)に よ っ て,各a∈Aに
に よ っ て 定 義 す れ ば,θAは
ね じれ を もた ず, 直 和 成 分 で あ る.
同 型 に な る .す
で に 構 成 され て い
対 し て,
が た だ 一 つ の 元 か ら成 る こ とが 分 か る.そ
とす れ ば,i1が
θ(n)=σ(n)°j*が 成
対 して θ(k):Hγ(Xk)→
よ う.k=k0に
よ っ て,j*°
こで θA:A→
準 同 型 写 像 に な る.次
Ωk(Xk)を
に 自 由 加 群Bの
全 射 で μ1が 同 型 写 像 で あ る か ら,各xα
基 を{x
に 対 し てyα ∈ Ωk(Xk)
を選 んで
を み た す よ う に で き る.そ
こ で 準 同 型 写 像 θB:B→
α}
Ωk(Xk)を,θB(xα)=yα
に よ っ て 定 義 す る.さ
ら に θ(k):Hk(Xk)→ θ(k)│A=θA,
に よ っ て 定 義 す れ ば,こ をみ たす 準 同型 写像 に 対 し て θ(k)が
Ωk(Xk)を, θ(k)│B=θB
れ が 求 め る もの で あ る.以
θ(0),θ(1),…,θ(n)=θ
上 で,条
が 求 ま っ た.最
件(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ) 後 に,す
べ て のk
Ω*同 型 写 像
を誘 導 す る こ とを 証 明 し よ う.θ(0)*は同型 写 像 で あ るか ら,す べ てのr
よ って,次 の 図式 は可 換 で あ る.
下 の 列 は 完 全 列 で あ り,各H*(Xk),H*(Xk-1)が て,上
の 列 も完 全 列 に な る
る.故
にfive
lemmaに
ね じ れ を もたな い こ とに よ っ
σ(k)*は同 型 で あ り,仮
定 か らθ(k-1)*も 同 型 で あ
よ っ て θ(k)*も同 型 に な る.(終)
注 意 向 き づ け ら れ た 特 異 多 様 体 に よ っ て,Ω*加
群 Ω*(X,A)が
た の で あ る が,"向
の ボ ル デ ィ ズ ム群
き を 考 え な い"こ
と に よ っ て,別
が 定 義 で き る.こ の ボ ル デ ィ ズ ム 群 り立 つ.
は,"向
定 義 され
に 対 し て も(2.1)―(2.7)が
き を 考 え な い"Thom同
境 環〓*上
成
の 次 数つ き加
群 と な る. 特 異n多
様 体f:(M,∂M)→(X,A)に
対 し て,
σ(M)2∈Hn(M,∂M;Z2) をZ2係
数 に お け るMの
が,μ[M,f]=f*σ(M)2に
基 本 ホ モ ロ ジ ー 類 とす る と き,Thom準同
よ っ て 定 義 さ れ る.こ
様 に し て,次
の 定 理 が 成 り立 つ.
定 理2.9
Xを
有 限CW複
体 と す る.
型写像
れ に つ い て も定 理2.8と
同
を μ°θ=id
をみ た す 次 数0の
準 同型 写 像 とす れ ば,θ は〓*同
型写像
を 誘導 す る.◇
2.2 ボ ル デ ィズ ム 特 性 数 2.2.1
Mを
境 界 を も た な い コ ン パ ク トn多
様 体 と し,
σ(M)2∈Hn(M;Z2) をMの
基 本 ホ モ ロ ジ ー 類 とす る. wk(M)∈Hk(M;Z2)
をMのk次Stiefel-Whitney類
とす る.す
べ て の 分 割k1+k2+…+kr=nに
対 し て,MのStiefel-Whitney数 <wk1(M)…wkr(M),σ(M)2>∈Z2 が 定 ま る.こ
こ に<,>はKronecker積
を 表 わ す.
次 の 定 理 が 成 り立 つ. 定 理2.10(Thom) 境 群〓nに
Stiefel-Whitney数 Mを
Mを
境 界 を も た な い コ ン パ ク トn多
お い て[M]=0と
様 体 とす る.同
な る た め の 必 要 十 分 条 件 は,Mの
す べ ての
が 零 に な る こ とで あ る.◇
境 界 を もた な い 向 きづ け られ た コ ン パ ク トn多
様 体 と し,
σ(M)∈Hn(M;Z) をMの
基 本 ホ モ ロ ジ ー 類 と す る. pk(M)∈H4k(M;Z)
をMのk次Pontrjagin類
とす る.す
べ て の 整 数 列k1,k2,…,ksに
対 し
て,MのPontrjagin数
∈Z が 定 ま る. 次 の 定 理 が 成 り立 つ. 定 理2.11(Thom,Wall) n多
様 体 と す る.同
境 群 Ωnに
Mを
境 界 を もた な い 向 きづ け られ た コ ン パ ク ト
お い て[M]=0と
な る た め の 必 要 十 分 条 件 は,
MのPontrjagin数 Mを す る.す
とStiefel-Whitney数
境 界 を もた な い コ ン パ ク トn多
が す べ て 零 に な る こ と で あ る.◇ 様 体 と し,f:M→Xを
べ て の 分 割k+k1+…+kr=nと,す
連 続 写像 と
べ て の コホ モ ロ ジ ー 類
x∈Hk(X;Z2) に 対 し て,Z2の
元 <wk1(M)…wkr(M)f*(x),σ(M)2>
が 定 ま る.こ
れ をf:M→Xの
定 理2.12 〓n(X)の
元 と し て[M,f]=0で
ィ ズ ムStiefel-Whitney数 証 明 [M,f]=0で →Xが
ボ ル デ ィズ ムStiefel-Whitney数
と い う.
あ れ ば,f:M→Xの
ボル デ
は す べ て 零 に な る. あ れ ば,コ
ン パ ク トn+1多
存 在 し て,(∂B,F│∂B)=(M,f)が
に よ っ てi*σ(M)2=0で
様 体Bと
成 り立 つ.包
連 続 写 像F:B 含 写 像i:M→B
あ る か ら,
(終) Mを
境 界 を も た な い 向 き づ け ら れ た コ ン パ ク トn多
を 連 続 写 像 とす る.す
様 体 と し,f:M→X
べ て の 分 割k+4(k1+…+ks)=nと,す
ジ ー 類y∈Hk(X;Z)に
対 し て,整
べ て の コホ モ ロ
数
が 定 ま る.こ 定 理2.13
れ をf:M→Xの Ωn(X)の
元 と し て[M,f]=0で
デ ィ ズ ムPontrjagin数 証 明 定 理2.12と 次 に 定 理2.13の
す る.こ
の と き,Xの
と い う.
あ れ ば,f:M→Xの
と ボ ル デ ィズ ムStiefel-Whitney数
ボル
は す べ て 零 に な る.
全 く同 様 に 証 明 で き る.(終) 逆 が 成 り立 つ た め の 一 つ の 十 分 条 件 を 与 え よ う.
定 理2.14(Conner-Floyd) じれ を もた ず,Thom準
ボ ル デ ィズ ムPontrjagin数
Xを
有 限CW複
体 とす る.H*(X;Z)が
同 型 写 像 μ:Ω*(X)→H*(X;Z)が 向 き づ け られ た 特 異n多
様 体f:M→Xに
ね
全射 で あ る と 対 し て,
[M,f]=0で
あ る た め の 必 要 十 分 条 件 は,f:M→Xの
trjagin数
と,ボ
ル デ ィ ズ ムStiefel-Whitney数
証 明 定 理2.13に
よ っ て,ボ
Stiefel-Whitney数
は,す
由 加 群Hn(X;Z)の で 表 わ す.す
ボ ル デ ィ ズ ムPon が す べ て零 に な る ことで あ る.
ル デ ィ ズ ムPontrjagin数
と,ボ
ル デ ィズ ム
べ て 同 境 類 の 不 変 量 で あ る こ と が 分 か っ て い る .自
基 を{cn
,i}と
し,Hn(X;Z)に
お け る 双 対 基 を{c*n,i}
な わ ち =δij
が成
り立 つ.μ:Ω*(X)→H*(X;Z)が
Ωn(X)の
元[Mni
.fi]を
全 射 で あ る か ら,各cn
,iに 対 し て,
選 ん で, μ[Mni,fi]=cn,i
と で き る.こ 自由
の と き 定 理2.8に
Ω*加
群 で あ る.従
よ っ て,Ω*(X)は{[Mni,fi]}n
,iを
基 とす る
って
(1) と一 意 に 表 わ す こ とが で き る.さ 数 と,ボ 分割
てf:M→Xの
ル デ ィ ズ ムStiefel-Whitney数
ω=(k1,…,ks)に
ボ ル デ ィズ ムPontrjagin
が す べ て 零 に な る も の と 仮 定 し よ う.
対 し て, pω(M)=pk1(M)…pks(M)
と置 く.さ す る.こ
て,
と仮 定 し,
を み た す 最 大 のmをm0と
の とき
が 成 り 立 つ.す
な わ ち,Vn-m0i0の
す べ て のPontrjagin数
し て,Vn-m0i0の
す べ て のStiefel-Whitney数
も 零 に な る.従
が 零 に な る.同 っ て,定
様 に
理2.11
に よ っ て[Vn-m0i0]=0が f:M→Xの
成 り立 つ.こ
れ はm0の
ボ ル デ ィ ズ ムPontrjagin数
が す べ て 零 に な れ ば,[M,f]=0が 定 理2.14の
Xを
有 限CW複
2.2.2 定 理2.14,定
証 明
示 そ う.そ
体 と し,nを
すべて
の条 件 だ け か ら
の た め 次 の 補 題 を 準 備 す る. 正 整 数 とす る.H*(Xn-1;Z)が
同 型 写 像 μ:Ω*(Xn-1)→H*(Xn-1;Z)が
全射で
換 図式
∂*)-1(0)=∂-1*(0)が
成 り 立 つ.
自 由 加 群Hk(Xn-1;Z)の
る 双 対 基 を{c*k,j}で ら,各ck,jに
様 体f:M→
同型 写 像 μ が 全 射 で あ
は こ の 条 件 は 不 要 で あ る こ と(他
有 限CW複
ね じれ を も た ず,Thom準
に お い て,(μ°
特 異n多
お い て,Thom準
μ の 全 射 な る こ と が 分 か る こ と)を
あ る とす れ ば,可
の と き,Xの
が 零 に な る こ と で あ る.◇
理2.15に
る こ と を 仮 定 し て い る が,実
Xを
同 型 写 像
あ る た め の 必 要 十 分 条 件 は,f:M→Xの
の ボ ル デ ィ ズ ムStiefel-Whitney数
補 題2.16
の 定 理 が 証 明 で き る.
体 と し,Thom準
対 して,[M,f]=0で
像
成 り立 つ.(終)
が 全 射 で あ る とす る.こ Xに
に,写
と ボ ル デ ィズ ムStiefel-Whitney数
証 明 と全 く同 様 に し て,次
定 理2.15
仮 定 に 矛 盾 す る.故
基 を{ck,j}と
し,Hk(Xn-1;Z)に
表 わ す.μ:Ω*(Xn-1)→H*(Xn-1;Z)が
対 し て,Ωk(Xn-1)の
元[Mkj,fj]を
お け 全 射 で あ るか
選 ん で
μ[Mkj,fj]=ck,j と で き る.こ す る 自由
の と き 定 理2.8に
Ω*加
群 で あ る.従
よ っ て,Ω*(Xn-1)は{[Mkj,fj]}k,jを っ て,x∈(μ°
と表 わ す こ と が で き る が,μ(∂*(x))=0で =0と
な る .さ
て,
とす れ ば,k0
と仮 定 し, な る.i:Xn-1→Xnを
∂*)-1(0)に
基 と
対 して
あ る か ら,す べ て のjに
対 し て[V0j]
を み た す 最 大 のkをk0 包 含 写 像 とす れ ば,す
べての
c*k.j(k
対 し てd*k.j∈Hk(Xn;Z)を
選 ん で
i*(d*k.j)=c*k .j と で き る.一
方,完
全 列(2.7)に
よ って
が 成 り立 つ.こ
の と き 定 理2.13に
が 成 り立 つ.す
な わ ちVn-1-k0j0の
に し て,Vn-1-k0j0の
よ って
す べ て のPontrjagin数
す べ て のStiefel-Whitney数
に よ っ て,[Vn-1-k0j0]=0と
な る.こ
が 証 明 され た.∂-1*(0)⊂(μ°
も 零 に な る.故
れ はk0の
(μ° ∂*)-1(0)⊂ ∂*)-1(0)は
が 零 に な る.同
仮 定 に 矛 盾 す る.従
様
に 定 理2.11 って
∂-1*(0) 常 に 成 り立 つ の で,
(μ° ∂*)-1(0)=∂-1*(0) が 証 明 され た.(終) 定 理2.17
Xを
け れ ば,Thom準
有 限CW複
しH*(X;Z)が
同 型 写 像 μ:Ω*(X)→H*(X;Z)は
証 明 H*(X;Z)が Z)も
体 と す る.も
ね じれ を もた な け れ ば,す
ね じれ を も た な 全 射 で あ る.
べ て のnに
対 し てH*(Xn;
ね じれ を もた な い こ とが 分 か る.μ:Ω*(X0)→H*(X0;Z)は
全 射 で あ る.故
に μ:Ω*(Xn-1)→H*(Xn-1;Z)が
μ:Ω*(Xn)→H*(Xn;Z)が μ:Ω*(Xn-1)→H*(Xn-1;Z)が
明 らか に
全 射 で あ る と仮 定 し て,
全 射 に な る こ と を 証 明 す れ ば 十 分 で あ る.さ て, 全 射 で あ れ ば,す μ:Ωk(Xn)→Hk(Xn;Z)
べ て のk
対 して
が 全射 に な る こ とは容 易 に証 明 で き る.次 の 可換 図 式 を 考 え よ う.
任 意 の 元x∈Hn(Xn)に
対 し て,
が 成 り立 ち,補
よ っ て,
題2.16に
(μ2∂1)-1(0)=∂-11(0) が 成 り立 っ て い る の で, ∂1μ-11j2(x)=0 が 成 り立 つ.従
っ て,元y∈
Ωn(Xn)が
存在 して
j2(x)=μ1j1(y)=j2μ(y) が 成 り立 つ.Hn(Xn-1)=0で
あ る か ら,j2は
単 射 で あ り,従
って
x=μ(y) が 成 り立 つ.す
なわち μ:Ωn(Xn)→Hn(Xn;Z)
も全 射 に な る.(終) 定 理2.18
す べ て の 有 限CW複
体Xに
対 し て,Thom準
同型写像
は 常 に 全 射 で あ る. 証 明 補 題2.16,定 注 意 定 理2.17と H*(X;Z)が
定 理2.8に
証 明 と全 く同 様 で あ る.(終) よ っ て,有
ね じれ を も た な け れ ば,Ω*同
が 存 在 す る.同 対 し て,常
理2.17の
様 に,定
に〓*同
が存 在 す る.
型
理2.18と
定 理2.9に
限CW複
体Xに
対 し て,も
型
よ っ て,有
限CW複
体Xに
し
Ⅲ G同
3.1 G多
境
群
様 体 の 同 境群
3.1.1 この節 を通 して コンパ ク ト リイ群Gを Hに
対 して,Hと
共 役 なGの
部 分 群 の全 体 を(H)で
群 の族 〓 は,す べ て の で あ る とい う.Gの Mの
固 定 し てお く.Gの 表 わ す.Gの
に 対 して
様 体Mに
す べ て の点 の等 方 部 分群 が 〓 に 属 して い る とき,Mは 閉 部 分群 の許 容 族 〓 と,そ
与 え られ て い る とす る.(境 界 を も った)G多 由で あ り,さ らに 境 界 ∂Mが G多
〓
閉部分
が 成 り立 つ とき許 容 族
閉 部分 群 の許 容 族 〓 と可 微 分G多
多 様体 で あ る とい う.Gの
部 分群
様 体Mに
対 して,
〓 自 由 なG
の 部 分 許容 族 〓 対 して,Mが
が
〓 自
自 由 で あ る とき,Mは(〓,〓)自
由な
様 体 で あ る とい う.
注 意 Mを(〓,〓)自 的 にMは
様 体 とす る.も し
境 界 を もた な い 多様 体 に な る.従 って,〓
φ)自 由なG多
自由なG多
で あれ ば 必 然 様体 と(〓,
様 体 とは 区 別 され る.
い ま, た)G多
由なG多
をGの
様 体Mに
閉 部 分群 の許 容 族の 列 とす る.(境
対 して,Mが(〓,〓)自
自 由で あ る.ま た,Mが(〓,〓)自
界 をもっ
由 で あれ ば,Mは(〓,〓)
由 で あれ ば,境 界 ∂Mは(〓,φ)自
由 で あ る. G多
様 体(M,ψ)は,Mが
向 きづ け られ た 多 様 体 で あ り,す べ て の 元g
∈Gに
対 して,微 分 同相 写 像 ψ(g,-):M→M
が 向 きを保 つ とき,向 き づ け られ たG多 様 体(M,ψ)に
対 して,Mと
様 体 とい う.向 きづ け ら れ たG多
反 対 の向 きを も った 多 様体 を-Mで
表 わす と
き,(-M,ψ)も
また 向 き づ け られ たG多
二 つ の 向 き づ け られ たG多 へ のG同
様 体(M,ψ),(M′,ψ′)はMか
由 な 向 き づ け ら れ たn次
自由 な 向 き づ け ら れ たn+1次
のG不
変 なn次
(ⅱ)を
らM′
変 な 向 き を 保 つ 微 分 同 相 写 像 が 存 在 す る と き,G同
(〓,〓)自 〓
様 体 で あ る.
元 コ ン パ ク トG多
元 コ ン パ ク トG多
元 コ ン パ ク ト部 分 多 様 体M1が
み た す と き,G多
同 境 で あ る とい い,M∼0と
〓
様 体Wと,境
由 な 向 き づ け ら れ たn次
合 と し て の 直 和(M,ψ)+(-M′,ψ′)が
体 のG同
様 体 とす る.G空
書 く. 由 な 向 きづ け られ たn
由 な 向 き づ け られ たn次
間M×[0,1]は
系1.28に
ら に ∂M×[0,1]は
よ っ て,境
元 コンパ ク ト 界 を もった 可微
型 で あ り,M×1は-MとG 〓
自 由 なG多
様 体 で あ る.従
っ てM
成 り立 つ .
(対 称 律)G同
境M∼M′
コ ンパ ク トG多
様 体 をWと
(推 移 律)G同 られ たn+1次 G同
境で
型 類 全 体 の 作 る 集 合 上 の 同 値 関 係 で あ る.
様 体 に な るが,M×0はMとG同
同 型 で あ り,さ
様 体(M,
零 にG同
境 で あ る と い う関 係 は,(〓,〓)自
証 明 (反 射 律)Mを(〓,〓)自
∼Mが
元 コ ン パ ク トG多
境 で あ る と い い,(M,ψ)∼(M′,ψ′)と
次 元 コ ン パ ク トG多様
分G多
の 条 件(ⅰ),
自 由 で あ る.
ψ),(M′,ψ′)は,集
G多
界 ∂W
由 な 多 様 体 と し て 零 にG
二 つ の(〓,〓)自
G同
対 し て,
型 で あ る.
(ⅱ) ∂W-M1は
定 理3.1
様 体Mに
書 く.
(ⅰ) MはM1とG同
あ る と き,G同
型 で あ る と い う.
存 在 し て,次
様 体Mは(〓,〓)自
の上
を与 え る 〓
境M∼M′
お よ びM′
元 コ ンパ ク トG多
境 の 定 義 に よ り,-M′
か ら ∂W′ の 中 へ のG同 中 へ のG同
自 由 な 向 き づ け ら れ たn+1次
す れ ば,-WはG同 ∼M″
様 体 を,そ
か ら ∂Wの 型 写 像f′
境M′ を与える 〓 れ ぞ れWお
中 へ のG同
が 存 在 す る.一 方,定 理1.26に
h′:∂W′ ×[0,1)→W′
元
与 え る.
自由 な 向 き づ け よ びW′
型 写 像f,お
型写 像 h:∂W×[0,1)→W,
∼Mを
と す る. よ びM′ よ っ て,
で,す
べ て の 点x∈
し てh′(x′,0)=x′
∂Wに
対 し てh(x,0)=x,す
べ て の 点x′
を み た す も の が 存 在 す る.こ W+M′
れ ら のG写
∈ ∂W′ に 対
像 に よ っ て,直
和
×(-2,2)+W′
に 次 の 関 係 を 定 義 す る. (a)
x∈M′, に
(b)
x∈M′,
対 し て,(x,t)∼h(f(x),t-1), に 対 し て,(x,t)∼h′(f′(x),t-1).
こ れ ら の 同 一 視 に よ っ て 得 ら れ る 等 化G空 よ っ てW″
は 境 界 を も っ た 可 微 分G多
間 をW″
と す れ ば,定
様 体 と な り,G同
理1.27に
境M∼M″
を与
え る.(終)
(〓,〓)自
由 な 向 き づ け られ た コ ン パ ク トG多
同 境 類 を[M,ψ]ま
た は 単 に[M]で
表 わ し,G同
様 体(M,ψ)の
表 わ すG
境類 全 体 の集 合 を
Ωn(G;〓,〓) で 表 わ す.さ
て,
で あ れ ば,
が 成 り立 つ か ら,
に よ っ て,集
合 Ωn(G;〓,〓)に
て,Ωn(G;〓,〓)は
加 群 の 構 造 を もつ.零
表 わ すG同
境 類 で あ り,(M,ψ)の
表 わ すG同
境 類 で あ る.す
う.
の と き,加
元 は 零 にG同
表 わ すG同
の和 に よ っ
境 なG多
様体 の
境 類 の 逆 元 は(-M,ψ)の
なわち -[M
が 成 り立 つ.こ
和 を 定 義 す る こ と が で き る.こ
,ψ]=[-M,ψ]
群 Ωn(G;〓,〓)をG多
様 体 のG同
境 群 とい
3.1.2
い ま
をGの
意 し た よ う に,(〓,〓)自 〓)自
由 なG多
由 なG多
様 体 は(〓,〓)自
様 体 は(〓,〓)自
が 定 義 で き る.さ は(〓,φ)自
閉 部 分 群 の 許 容 族 の 列 とす る.先
由 で あ る か ら,自
ら に,(〓,〓)自
由 で あ り,従
由 なG多
って(〓,〓)自
に注
由 で あ り,(〓, 然 な 準 同 型写 像
様 体Mに
対 し て,境
由 で あ る か ら,自
界 ∂M
然 な 準 同型
写像
が ∂*[M]=[∂M]に
よ っ て 定 義 で き る.
これ ら の 準 同 型 写 像 に つ い て,次 定 理3.2
Gを
族 の 列 と す る.こ
証 明 (a)
の 定 理 が 成 り立 つ.
コ ンパ ク ト リ イ群,
をGの
閉 部 分群 の許 容
お け る 完 全 性.Mを(〓,〓)自
由な向
の と き 次 の 列 は 完 全 列 で あ る.
Ωn(G;〓,〓)に
き づ け ら れ たn次
元 コ ン パ ク トG多
様 体 と す る と き,〓
自 由 なG多
様体
M×[0,1] はj*i*[M]=0を
与 え る.逆
元 コ ン パ ク トG多 ン パ ク トG多 はWの
∂M1を
も っ た(〓,〓)自 理1.26に
に 含 ま れ るG不
〓
由 なG多
自 由 な 向 き づ け られ たn+1次
境界 様体
よ っ て,∂W-M1
変 なn次
元 コ ン パ ク ト多
が 存 在 し て,∂W-M1-M′
由 な 向 きづ け ら れ たn次
与 え る も の とす る.す
変 な部 分 多様 体
型 で あ り,∂W-M1は
で あ る.定
様 体M′
様 体 と し,Wを
様 体 でj*[M]=0を
境 界 ∂WのG不
M1とG同
にMを(〓,〓)自
が
な わ ちG多
元 コ 様 体M
〓
自 由 なG多
〓)自
様 体 で あ る よ うに で き る.す
由 で あ り,G多
な わ ち,G多
様 体M′
は(〓,
様 体Wは [M]=-i*[M′]
を 与 え る. (b) Ωn(G;〓,〓)に れ たn次
お け る完 全 性.Mを(〓,〓)自
元 コ ン パ ク トG多
様 体 とす る と き,〓
由 な向 きづ け ら 自 由 なG多
様体
∂M×[0,1] は ∂*j*[M]=0を
与 え る.逆
元 コ ン パ ク トG多
ク トG多
にMを(〓,〓)自
様 体 と し,Wを〓
様 体 で ∂*[M]=0を
らG多
同型 写 像fが は〓
様 体 ∂Wの
自 由 な 向 き づ け られ たn次
元 コ ンパ
与え
る もの とす る.す な わ ちG多 ∂Mか
由 な 向 き づ け ら れ たn次
様体
中へ のG
存 在 し,∂W-f(∂M)
自由 な コンパ ク トG多
様体
で あ る.こ の ときMと-WをG 同 型 写 像fに
よ っ て 張 り合 せ て で き た コ ン パ ク トG多
M′ は(〓,〓)自 〓
自 由 なG多
由 な 向 き づ け られ たn次 様 体M′
れ たn+1次
元 コ ン パ ク トG多
×[0,1]はj*[M′]=[M]を
(c) Ωn(G;〓,〓)に
様 体 をM′
様 体 で あ り,
与 え る.
お け る 完 全 性.Mを(〓,〓)自
元 コ ン パ クトG多
とす れ ば,
由 な 向 きづ け ら
様 体 とす る と き,Mは
i*∂*[M]=i*[∂M]=0 を 与え る.逆
にMを(〓,〓)自
多 様 体 と し,Wを〓 体 で,i*[M]=0を の とす る.す 体MはWの
由 な 向 き づ け られ たn次
自 由 な 向 き づ け ら れ たn+1次 与 えるも
な わ ちG多
様
境 界 ∂WのG
不 変 な 部 分 多 様 体M1とG同 型 で あ り,∂W-M1は
〓
元 コン パ ク トG
元 コ ン パ ク トG多
様
自 由 なG多
様 体 で あ る.こ
∂*[W]=[∂W]=[M]を
の と き〓
を 単 にΩn(G;〓)と
る.こ
Lを
Gを
様体
∂W×[0,1]は
与 え る.(終)
注 意 空 集 合 φ お よ びGの
系3.3
自 由 なG多
閉 部 分 群 の 許 容 族〓に
書 く こ と に す る.こ
対 し て,Ωn(G;〓,φ)
の と き,
コ ン パ ク ト リ イ群,
をGの
閉部 分 群 の 許 容 族 とす
の と き 次 の 列 は 完 全 列 で あ る.
自明 なG作
用 を も った境 界 を も たな い 向 きづ け られ たp次
ク ト多 様 体 と し,Mを(〓,〓)自
由 な 向 きづ け られ たq次
元 コ ンパ
元 コ ンパ ク トG
多様 体 とす れ ば,直 積L×Mは(〓,〓)自
由 な向 きづけ られ たp+q次
コ ンパ ク トG多
境 類 はLの
様 体 に な る.L×MのG同
元
同境 類 とMのG
同境 類 に よ って一 意 に 定 ま る こ とが 証 明 で き る.従 って,直 和
は 向 きづ け られ たThom同 準 同 型 写像i*,j*,∂*は 注 意 以上 のG同
境環Ω*上 す べ てΩ*準
境 環〓*上
を向 きづ け ら れ たG同
3.2 自 由G作 3.2.1 Gを 自 由G作
定 義 等 に お い て,多
境群〓n(G;〓,〓)が
境 群 に お い て も定 理3.2と
はThom同
同 型 写像 とな る こ とが 分 か る.
境 群Ωn(G;〓,〓)の
を 考 え な い ことに よ って,別 のG同 のG同
の 次 数つ き加 群 とな り,先 に 定 義 した
様体 の 向 き
定 義 で き る.こ
同様 な完 全 列 が存 在す る.直 和
の次 数 つ き加群 とな る.こ れ と区別 す る と き,
境 群 とい う.
用 コ ン パ ク ト リ イ群 と す る.可
用 が 与 え ら れ て い る とす る.定
微 分 多 様 体Mと,M上
理1.10,系1.11に
の可微分 よ っ て,軌
道空
間M/Gは
局 所 コ ンパ ク トハ ウス ドル フ空 間 で あ り,定 理1.16に
化 写像 π:M→M/Gは
主G束
よ って,等
に な る こ とが 分 か る.こ の とき,さ らに 次 の
定 理 が 成 り立 つ. 定 理3.4 Gを
コンパ ク トリ イ群,Mを
G作 用 が 自 由で あ れば,軌 道 空 間M/Gは M→M/Gは
可 微分 主G束
可 微 分G多
様体 とす る.M上
の
可 微 分 多 様体 とな り,等 化 写像 π:
に な る.こ の と きM/Gの
可微 分 構 造 は た だ一 つ
定 ま る. 証 明 G作
用 が 自由 で あ るか ら,各
で あ り,軌 道G(x)はGと 定 す る.Sxを,可
点x∈Mの
等 方 部 分群Gxの は 単 位群
微 分 同相 で あ る.Mが
微 分 ス ラ イスの 存在 定 理1.23に
お け る可微 分 ス ラ イス とす る.こ の と き命 題1.13に
境 界 を もた な い もの と仮 よ って存 在 す る,点xに よ って,
π│Sx:Sx→M/G は π(x)を 含 む 開集 合 の上 へ の 同相 写 像 で あ る.可 微 分 ス ラ イス の存 在 定 理 に よ って,軌 道 空 間M/Gに
は,各
π│Sxを 微 分 同相 写像 とす る よ うな 可 微 分
構 造 を入 れ る こ とが で き る.こ の とき定 理1.16の
証 明 と同 様 に して,等 化 写
像 π:M→M/Gが 可 微 分 主G束 に な る こ とが 分 か る.M/G上 の 可微 分 構 造 の 一 意性 は,π:M→M/Gの 可微 分 局 所 切 断 の存 在 に よ って 容 易に 証 明 で き る. Mが
境 界 を もつ 場 合 に は,境
界 ∂MのG不
変 な え りの存 在 定 理1.26を
使
え ば,同 様 に証 明で き る.(終) G多
様 体 と して の リイ群Gは,単
の 向 き を定 め れ ば,左
位 元eに
お け る接 ベ ク トル 空 間Te(G)
移動 が 向 きを 保 つ よ うにGの
る.以 後,こ の よ うなGの
向 きを 定 め る ことが で き
向 きを 一つ固 定 して お く.さ
向 きを保 つ もの と仮 定 す る.Gが
有 限 群,ア
ーベル 群,連
らにGの
右移動 も
結 群 な どで あれ ば,
この仮 定 は 常 に成 り立 つ. Mを
向 きづ け られ たG多
体 で あ って,G作
用 はMの
様体 とす る.す な わ ちMが
向 きを 保 つ もの とす る.さ らにM上
は 自由で あ る とす る.点x∈Mにお とき対応(g,y)→g・yに
向 きづ け られ た 多様
け る可 微 分 ス ライ スをSxと
のG作
用
す る.こ の
よ って定 義 され る可 微分 写 像 θx:G×Sx→Mは,
MのG不
変 な開 集 合G・Sxの
よ うにSxの
上 へ の微 分 同相 写 像 で あ る.θxが
向 きを定 め る.Gの
π│Sx:Sx→M/Gが
右 移 動 が 向 きを保 つ こ と に よ っ て,射
向 き を保 つ よ うにM/Gの
以 後 常 に,自 由 な可 微 分G作
影
向 き を定 め る ことが で き る.
用 を も った 向 きづ け られ たG多
して,そ の軌 道 空 間M/Gは,こ
向 きを 保つ
様 体Mに
対
の方 法 で 向 きづ け られ た可 微 分 多様 体 と考 え
る. 逆 に可 微 分 主G束p:E→Bが
与え られ た とき,底 空 間Bが
れ た 多様 体 で あ れ ば,全 空 間Eに 同相 写像p′:E/G→Bが 3.2.2 k行n列
よ って誘 導 され る微 分
向 きを 保 つ よ うに で き る.
の 実 行列 全体 の作 る集 合 をE(k,n)で
微 分構 造 を 与 え て お く. n;k)で
向 きを定 め て,pに
向 きづ け ら
の とき階 数kの
表 わす.E(k,n;k)はE(k,n)の
を 考え る こ とに よ って,E(k,n)上
行 列 全体 の作 る部分 集 合 をE(k, 開 部 分 多 様 体 で あ る.行
に 直 交群O(k)の
る.こ の と きE(k,n;k)はO(k)不
表 わ し,通 常 の 可
列 の積
可 微 分作 用 が 定 義 で き
変 で あ り,E(k,n;k)上
のO(k)作
用
は 自由 で あ る. Gを
コンバ ク ト リイ群 とす る.直 交 群 へ の 連 続準 同型 写 像(従 って 可微 分 準
同型 写 像)ρ:G→O(k)を が,定 理0.9お ん で,Rkの
与 え る と,Rk上
よび 定理0.6に
の可 微 分G作
用が定義 で き る
よ って,正 整 数kと 準 同型 写像 ρ を 適 当 に選
あ るベ ク トルυに 対 す る等 方部 分 群Gυ
で き る.こ の とき ρ:G→O(k)は
が 単 位 群 とな る よ うに
必然 的 に 単射 に な る.す なわ ち,次 の定 理
を 得 る. 定理3.5
任 意 の コンパ ク ト リイ群 は,あ
る直交 群 の閉 部分 群 と(リ イ群 と
して)同 型 にな る.◇ い ま,Gを
コンパ ク トリイ群 と し,単 射 可 微 分 準 同型 写 像 ρ:G→O(k)
を 一 つ 固定 して お く.こ の と きE(k,n+k;k)上 が,ρ
が 単射 で あ るか ら,こ
のG作
の可微 分G作
用 は 自由 であ る.従
束 の列 πn:E(k,n+k;k)→E(k,n+k;k)/G
用が定 まる
って,可
微 分 主G
(n=0,1,2,…)を
得 る.包
含写像
in:E(k,n+k;k)→E(k,n+k+1;k) は 可 微 分G写
像 で あ る か ら,軌
道 空 間 に つ い て の単 射 可 微 分写 像
i′n;E(k,n+k;k)/G→E(k,n+k+1;k)/G を 誘 導 す る(実
際,i′nはembeddingで
あ る こ と が 分 か る).
位 相 空 間E(k,n+k;k),E(k,n+k;k)/Gと 極 限 を,そ 等 化 写像
写 像in,i′nの
れ ぞ れEG=E(k,∞;k),BGと
列 の帰 納 的
す る.EGはG空
間 と な り,
πnの 列 に よ っ て,主G束 π:EG→BG
が 誘 導 さ れ る.全 は 普 遍 主G束 定 理3.6 主G束
空間EG=E(k,∞;k)は
と な る1).従
可 縮 で あ る か ら,π:EG→BG
っ て 次 の 定 理 を 得 る.
コ ン パ ク ト リ イ群Gの
普 遍 主G束
は,可
微 分 主G束
と可 微 分
写 像 の 列 の 帰 納 的 極 限 と し て 構 成 で き る.◇
3.2.3 〓1を
単 位 群 だ け か ら成 る コ ン パ ク ト リ イ群Gの
こ の と き〓1自
由 なG多
様 体 と は 自 由 なG作
で あ る.π:EG→BGを
存 在 す る.G写
f′:M/G→BGを
定 め る が,f′
ず 一 意 に 定 ま る.従 ク トG多
様体 の こ と
由 なG多
様 体 とす れ
像fは
っ て,Mを(〓1,φ)自
の 元 が 一 意 に 定 ま る.こ
こ にd(G)は
遍 主G束
軌 道 空 間 の間 の 連 続 写 像
の ホ モ ト ピ ー 類 はG写
像fの
と り方 に 依 ら
由 な 向 き づ け ら れ たn次
様 体 とす れ ば,f′:M/G→BGに
す も の と す る.普
用 を も っ たG多
普 遍 主G束,Mを〓1自
ば,G写像f:M→EGが
部 分 群 の 族 と す る.
元 コンパ
よ っ て 表 わ さ れ るΩn-d(G)(BG) リ イ群Gの
の 基 本 的 性 質1)に
多様 体 とし ての 次元 を 表 わ
よ っ て,こ
の対応
M→[f′:M/G→BG] は,対
応
を 誘 導 す る.ボ
1)
N.
Steenrod:
ル デ ィ ズ ム群,G同
The Topology
境 群にお け る 和 の 定 義 に よ って,p*は
of
Fibre Bundles,§19を
参 照 せ よ.
準
同 型 写像 に な る.こ の とき次 の 定 理 が成 り立 つ. 定 理3.7
コンパ ク ト リイ群Gに
対 して,Gの
向 きを定 め て,Gの
左右移
動 が と もに 向 きを保 つ よ うにで き る な らば,準 同型 写 像
は,次
数 つ きΩ*加
証 明 p*がΩ*加
群 と し て の,次
同 型 写像 で あ る.
群 と し て の 準 同 型 写 像 に な る こ と は 明 らか で あ る.p*の
逆 対 応 を 構 成 し よ う.Ω*(BG)の hに
数-d(G)の
よ っ て 誘 導 さ れ たN上
元 を 表 わ す 連 続 写 像h:N→BGに
の 主G束
π:M→Nを
考 え る.定
び 可 微 分 写 像 に よ る 近 似 定 理に よ っ て,π:M→Nは 従 っ て,Mは〓1自
由 な 向 き づ け ら れ たG多
の 同 境 類 にMのG同
対 して, 理3.6お
可 微 分 主G束に
様 体 に な る.こ
境 類 を 対 応 させ る 対 応 が 定 ま る.こ
よ
な る.
の と き,(N,h)
の 対 応 がp*の
逆
対 応 に な る こ と は 明 らか で あ る.(終) 注 意 定 理3.7は が,〓1自
普 遍 主G束
由 な コ ン パ ク トG多
の基 本 的性 質 を 使 って 証 明 され た の で あ る 様 体Mに
対 し て,G写像f:M→EGが
次 の よ うに し て 構 成 し 得 る こ と を 注 意 し て お こ う.M/Gの … ,Ur}で,主G束 可 微 分G写
π:M→M/Gが
各Ui上
を 自 明 化 写 像 と し,{φi}を
分G写
自 明 と な る も の が 存 在 す る.
像 hi:G×Ui→
す る.い
有 限 開 被 覆{U1,
ま,単
π-1(Ui)
開 被 覆{Ui}に
従 属 し た(可
射 可 微 分 準 同 型 写 像 ρ:G→O(k)を一
微 分)単
位の 分割 と
つ 固 定 す る と き,可
微
像 Ai:M→E(k,k)
が,す
べ て のg∈G,x∈Uiに
対 して Ai(hi(g,x))=φi(x)・
す べ て の に 義 で き る.こ
対 し て,Ai(y)は こにφi(x)・ ρ(g)は
行 列 を 表 わ す.さ
ら に 可 微 分G写
行列
ρ(g), 零 行 列,と
ρ(g)の
各 成 分 に 実 数φi(x)を
像f:M→E(k,kr)が,小
f(x)=(A1(x),…,Ar(x)),x∈M
定 め る こ とに よ っ て 定 掛けた
行列 の列
に よ っ て 与 え られ,{φi}が fに
よ るMの
開 被 覆{Ui}に
像 はE(k,kr;k)に
従 属 し た 単 位 の 分 割 で あ る か ら,
含 まれ る.従
っ て 可 微 分G写
像
f:M→E(k,kr;k) を 得 る. 3.2.4 G=S1の こ こ にS1は
場 合に つ い て,Ω*加
絶 対 値1の
群Ω*(G;〓1)の
構 造 を 調 べ よ う.
複 素 数 全 体 の 作 る 乗 法 群 で あ る.S2n+1をCn+1の
単
位 球面
と す る.い
ま,S2n+1上
のS1作
用ψn:S1×S2n+1→S2n+1を
ψn(z,(z0,z1,…,zn))=(zz0,zz1,…,zzn) (z∈S1,(z0,z1,…,zn)∈S2n+1)に 作 用 で あ り,そ 主S1束
よ っ て 定 義 す れ ば,ψnは
の 軌 道 空 間 はn次
元 複 素 射 影 空 間Pn(C)で
πn:S2n+1→Pn(C),(n=0,1,2,…)の
自 由な 可微 分 あ る.対
応す る
帰 納 的極 限 を
π∞:S∞ →P∞(C) とす れ ば,S∞
は 可 縮 で あ る か ら,π ∞:S∞ →P∞(C)は
普 遍 主S1束
に な る.
こ の と き 次 の 定 理 が 成 り立 つ. 定 理3.8 Ω*加 す る 自 由Ω*加
群Ω*(S1;〓1)は,{[S2n+1,ψn],n=0,1,2,…}を
基 と
群 で あ る.
証 明 in:Pn(C)→P∞(C)を
自然 な 包 含 写 像 と し, σn∈H2n(Pn(C);Z)
をPn(C)の
基 本 ホ モロ ジ ー類 とす れ ば,H*(P∞(C);Z)は{in*(σn)}n≧0を
基 とす る 自 由 加 群 で あ る.ま
た,Thom準
同型 写 像
μ:Ω*(P∞(C))→H*(P∞(C);Z) に 関 し て,μ[in:Pn(C)→P∞(C)]=in*(σn)が
成 り立 つ.故
に,定 理2.8を
使 っ て,Ω*(P∞(C))は {[in:Pn(C)→P∞(C)],n=0,1,2,…} を 基 とす る 自 由Ω*加 る.(終)
群 と な る.従
っ て 定 理3.7に
よ っ て,求
め る結 果 を 得
Mを(〓1,φ)自
由 な 向 き づ け ら れ たn次
対 応 す る 主S1束
を π:M→M/S1と
い 向 き づ け られ たn-1次
元 コ ン パ ク トS1多
す る.こ
の と きM/S1は
元 コ ン パ ク ト多 様 体 で あ る.ホ
を,そ
れ ぞ れ の 係 数 環Z,Z2に
た,コ
ホ モ ロジ ー類
を,そ
れ ぞ れ 多 様 体M/S1のk次Stiefel-Whitney類,k次Pontrjagin類
す る.さ
を,そ
境界 を もた な
モ ロジ ー類
基 本 ホ モロ ジ ー 類 とす る.ま
と
らに コ ホ モ ロ ジ ー 類
れ ぞ れ の 係 数 環 に お け る,主S1束
こ の と き,ク
が,す
お け るM/S1の
様 体 と し,
ロ ネ ッ カ ー 積 に よ っ て,整
π:M→M/S1のEuler類
と す る.
数
べ て の 負 で な い 整 数 の 組(k1,…,kr,k)に
対 し て 定 ま る.同
様 にZ2
の元
が,す
べ て の 負 で な い 整 数 の 組(k1,…,ks,k)に
(〓1,φ)自
由 なS1多
様 体Mの
ムStiefel-Whitney数 定 理3.9
ボ ル デ ィズ ムPontrjagin数,ボ
と い う.こ
Mを(〓1,φ)自
の と き,Ωn(S1;〓1)の
分 条 件 は,S1多
様 体Mの
れ ぞ れ ル ディ ズ
の と き 次 の 定 理 が 成 り立 つ.
由 な 向 き づ け ら れ たn次
様 体 とす る.こ
Whitney数
対 し て 定 ま る.そ
元 と し て[M]=0で
ボ ル デ ィズ ムPontrjagin数
元 コ ン パ ク トS1多 あ るた め の必 要 十 と ボ ル デ ィ ズ ムStiefel-
が す べ て 零 に な る こ と で あ る.
証 明 定 理3.7,定
理2.14,お
っ て 容 易 に 証 明 で き る.(終)
よ びP∞(C)の
コホ モ ロジー 環 の構 造 に よ
3.2.5 定 理3.9の 束 と す る.さ
応 用 例 を 一 つ 挙 げ て お こ う.π:E→Mを
ら に 整 係 数 の コ ホ モ ロ ジ ー 群 に つ い て,同
が 成 り立 つ も の と 仮 定 す る.こ で あ れ ば,底
の と き,Eが
空 間Mは2m+2n+1次
ン パ ク ト多 様 体 に な る.さ
可 微 分 主S1
型
境 界 を もた な い コ ン パ ク ト多 様 体
元 の境 界 を もた な い 向 きづ け 可 能 な コ
ら に,
補 題3.10 (a)
Mの
整 係 数 コホ モ ロ ジ ー 環 は,次
の い ず れ か と 環 と し て 同 型 に な る.
(ⅰ)
Z[c,x]/(x2,cn+1),deg c=2,deg
(ⅱ)
Z[c,y]/(y2,cn+1,k・cm+1,y・cm+1),deg c=2,deg y=2n+1,
こ こ にkは
x=2m+1,
あ る 正 整 数 で あ り,cは
主S1束
π:E→MのEuler類
に 対応
す る. (b)
Mの
奇 数 次 のStiefel-Whitney類
証 明 主S1束
π:E→Mに
対 す るThom-Gysin完
が 成 り立 ち,H2m(M;Z)の 数 定 理 とMに
は す べ て 零 で あ る.
生 成 元 はcmで
対 す るPoincare双
全 列 を 使 っ て,
あ る こ とが 分 か る.従
って普 遍 係
対 定 理 に よ っ て,
H2n+2(M;Z)=0 が 求 ま る.再
びThom-Gysin完
環 の構 造 が 決 ま る.次
全 列 を 使 う こ と に よ っ て,Mの
にVi∈Hi(M;Z2)を,す
コホ モ ロジ ー
べ て の元
α ∈H2m+2n+1-i(M;Z2) に 対 し て,Sqiα=α
∪Viが
成 り立 つ よ うな コ ホ モ ロ ジ ー 類 と す る. V=V0+V1+…+Vi+…
と置 け ば,Wuの
公式 に よ って SqV=w0(M)+w1(M)+…+wk(M)+…
が 成 り立 つ こ とが 知 ら れ て い る.さ MのEuler類 =0が
と す れ ば,cは
成 り立 ち,従
てc∈H2(M;Z2)を
主S1束
π:E→
整 係 数 コ サ イ ク ル に よ っ て 表 わ さ れ る の でSq1c
っ て す べ て のs ,tに
対 して
が 成 り立 つ.故
に コ ホ モ ロ ジ ー 環H*(M;Z2)の
構 造 を 考 え れ ば,す
べての
sに 対 し て, V2s+1=0,V2s=ascs,(as=0ま が 成 り立 つ.従
って
が 成 り立 つ.即
ち,w2k+1(M)=0が
定 理3.11 す る.整
Eを
た は1)
す べ て のkに
対 し て 成 り立 つ.(終)
境 界 を も た な い 向 きづ け 可 能 な コ ン パ ク ト可 微 分 多 様 体 と
係 数 の コ ホ モ ロ ジ ー 群 に つ い て,同
型
が 成 り立 つ も の と 仮 定 す る.こ
の と き ψ:S1×E→Eを〓1自
作 用 とす れ ば,Ω*(S1;〓1)に
お い て 常 に[E,ψ]=0が
証 明 S1作
用 ψ に 対 応 す る 主S1束
を π:E→Mと
由 な 可 微 分S1 成 り立 つ. す る.こ
の と き,M
は 奇 数 次 元 の 多 様 体 で あ る か ら,3.2.4に
お い て 定 義 し た ボ ル デ ィ ズ ムPon
trjagin数 は すべ て 零 に な り,補
よ っ て,w2k+1(M)=0が
か ら,ボ
題3.10に
ル デ ィズ ムStiefel-Whitney数
っ て,[E,ψ]=0がΩ*(S1;〓1)に
3.3 Gベ 3.3.1
も す べ て 零 に な る.故
成 り立 つ に 定 理3.9に
よ
お い て 成 り立 つ.(終)
ク トル 束 の 同 境 群 コ ン パ ク ト リ イ群Gを
束 とす る.す
固 定 し て お く.(ξ,φ)を
な わ ち 可 微 分 ベ ク トル 束 ξ=(π:E(ξ)→B(ξ))と
用φ:G×E(ξ)→E(ξ)の
対 で あ って,す
べ て のg∈Gに
υ)に よ っ て 定 義 さ れ る 微 分 同 相 写 像φ(g,-):E(ξ)→E(ξ)が 像 で あ る も の とす る.全
空 間E(ξ)が
可 微 分Gベ
ク トル
可 微 分G作 対 し て,υ →φ(g, ベ ク トル 束 写
向 き づ け られ た 多 様 体 で,す
べ ての
g∈Gに
対 し てφ(g,-)がE(ξ)の
向 き を 保 つ と き,(ξ,φ)は
全有向であ
る と い う. 全 空 間E(ξ)が
向 き づ け ら れ て い る こ と と,ξ が ベ ク トル 束 と し て 向 き づ け
られ る こ と と は,意
味 が 違 う こ とに 注 意 せ よ.
全 有 向 な 可 微 分Gベ き を 与 え たGベ
ク トル 束(ξ,φ)に対
ク トル 束 を(-ξ,φ)で
し て,全
表 わ す.こ
空 間E(ξ)に
反 対 の向
の と き(-ξ,φ)も
また 全
有 向 で あ る. (ξ,φ),(ξ′,φ′)を 全 有 向 な 可 微 分Gベ し て の 束 写 像f:E(ξ)→E(ξ′)で,全
ク トル 束 とす る.Gベ
空 間 の 向 きを 保 つ 微 分 同相 写 像 とな る
も の が 存 在 す る と き,(ξ,φ)と(ξ′,φ′)と 〓 をGの
閉 部 分 群 の 許 容 族 と し,
(ξ,φ)は.次
の 条 件(ⅰ),(ⅱ)を
はG同
用 は(H)自
(ⅱ) E(ξ)-B(ξ)上
のG作
用 は
注 意 Gの
共 役 なGの
ク トル 束
で あ る と い う.
由 で あ る. 自 由 で あ る.
閉 部 分 群 全 体 の 族 を 表 わ し,B(ξ)は
零切断
変 な 部 分 多 様 体 とみ な す.
閉 部 分 群K,Hに
対 し て,あ
と な る こ と を(K)<(H)で 微 分Gベ
微 分Gベ
み た す と き(H,〓)型
のG作
に よ っ てE(ξ)のG不
型 で あ る と い う.
とす る.可
(ⅰ) 底 空 間B(ξ)上
こ こ に(H)はHと
ク トル 束 と
る 元g∈Gが
表 わ そ う.こ
ク トル 束 とす れ ば,E(ξ)の
存 在 し て
の と き,(ξ,φ)を(H,〓)型
す べ て の 非 零 ベ ク トルυ
の可 に 対 し て,
(Gυ)<(H) が 成 り立 つ. 可 微 分 ベ ク トル 束 ξ=(π:E→B)に で,全
空 間Eがs+k次
お い て,底
元 多 様 体 で あ る と き,ξ
空 間Bがs次
元多様体
を 次元(s,k)の
可微 分 ベ
ク トル 束 で あ る と い う. 可 微 分Gベ 空 間B(ξ)は (ⅳ)を
ク トル 束(ξ,φ)が,次
元(s,k),全
有 向,(H,〓)型
境 界 を も た な い コ ン パ ク ト多 様 体 で あ る とす る.次
み た す と き,(ξ,φ)は
(ⅲ) 次 元(s+1,k)の
零 にG同
の 条 件(ⅲ),
境 で あ る と い い,(ξ,φ)∼0と
全 有 向 な(H,〓)型
の 可 微 分Gベ
で,底
書 く.
ク トル 束(η,ψ)
で 底 空 間B(η)がコ
ン パ ク トな る も の が 存 在 す る.
(ⅳ) こ の と き 境 界 ∂B(η)上
へ の 制 限
る と,(∂ η,ψ)は
全 有 向 な(H,〓)型
次 元(s,k)の
で あ る が,(ξ,φ)は(∂
η,ψ)とG同
空 間B(ξ),B(ξ′)が
る と す る.集
有 向 な(H,〓)型
はG同
零 にG同
境 で あ る と き,
境 で あ る と い い,(ξ,φ)∼(ξ′,φ′)と
表 わ すG同
様 体 のG同
と定 義 す る こ とに よ っ て,集
ク ト
と も に 境 界 を もた な い コ ン パ ク ト多 様 体 で あ
の 可 微 分Gベ
で 表 わす.G多
ク トル 束
の 可 微 分Gベ
境 で あ る とい う関 係 は 同 値 関 係 で あ る こ とが 定 理3.1と
明 で き る.(ξ,φ)の
〓)は
全 有 向 な(H,〓)型
合 と し て の 直 和(ξ,φ)+(-ξ′,φ′)が
(ξ,φ)と(ξ′,φ′)と のG同
の 可 微 分Gベ
型 で あ る.
(ξ,φ),(ξ′,φ′)を 次 元(s,k)の ル 束 で,底
を 考 え
書 く.こ
同 様 に して証
境 類 を[ξ,φ]で
表 わ す.次
元(s,k)の
ク トル 束 のG同
境 類全 体 の集 合 を
全
境 群 の 場 合 と同様 に,集 合 として の 直和 に よ って
合Bks(G;H,〓)に
加 群 の 構 造 を も ち,零にG同
和 が 定 義 で き て,Bks(G;H,
境 な 元 の 表 わ すG同
境 類 が 零 元 で あ り,
また -[ξ ,φ]=[-ξ,φ] が 成 り立 つ.加
群Bks(G;H,〓)をGベ
(ξ,φ)を 次 元(s,k)の Mを
ク トル 束 のG同
全 有 向 な(H,〓)型
境 界 を もた な い 向 き づ け ら れ たt次
は 次 元(s+t,k)の
な(H,〓)型 同 境 類 はMの 明 で き る.従
の 可 微 分Gベ
和
ク トル 束 と し,
用
よ っ て 定 義 す れ ば,(M× ク トル 束 に な る.こ
同 境 類 と(ξ,φ)のG同 っ て,直
の 可 微 分Gベ
元 コ ン パ ク ト多 様 体 とす る.こ の と き
可 微 分 ベ ク トル 束 で,G作
を,φM(g,m,υ)=(m,φ(g,υ))に
境 群 と い う.
の と き,(M×
ξ,φM)は
全有向
ξ,φM)のG
境 類 に よ って 一 意 に 定 まる ことが 証
は,す
べ て の整 数kに
対 して,向
きづ け られ たThom同
境 環Ω*上
の次 数
つ き加 群 とな る.さ らに,直 和
を次 数nの
もΩ*上
加 群 とす る次 数つ き加 群
の 次 数 つ き 加 群 と な る.
3.3.2 Gベ
ク トル 束 のG同
境 群Bks(G;H,〓)はG多
様 体 のG同
群 を 考 察 す る た め の 補 助 手 段 と し て 導 入 さ れ た も の で あ る.以
境
下 これ につ い て
説 明 し よ う. Gを Hを(包
コ ン パ ク ト リ イ 群 とす る.〓 含 関 係 に つ い て の)極
Mを
をGの
閉 部 分 群 の 許 容 族 と し,〓
の元
大 元 とす る.
自 由 なn次
元G多
様 体 とす る.こ
の と き,集
合
M(H)={x∈M│Gx∈(H)} はG不 界 ∂Mと
変 で あ り,Mが 交 わ ら な い.ま
集 合 と な り,さ
自 由 で あ る か ら,M(H)はMの た,Hが〓
の 極 大 元 で あ る か ら,M(H)はMの
ら に 可 微 分 ス ラ イ ス 定 理1.23に
よ っ て,M(H)の
は 境 界 を もた な い 閉 部 分 多 様 体 に な る こ と が 分 か る.M(H)を
で 表 わ し,さ
と置 け ば,M(H)はF0,F1,…,Fnの 元 部 分 多 様 体(ま
のG同
各 連 結成 分 連 結 成 分 の 直和
な る.M上
法 ベ ク トル 束ν(Fs)を の 可 微 分Gベ
様 体 で あ れ ば,ν(Fs)は 型 類 はM上
Fα=s} 直 和 と な り,各FsはG不
た は 空 集 合)と
お け るFsの
n -s)の(H,〓)型 れ たG多
閉
らに Fs=∪{Fα│dim
て,Mに
境
のG不
のG不
変 な リ ー マ ン計 量 に 関 し
考 え る と,ν(Fs)は
ク トル 束 に な る.さ 全 有 向 なGベ
変 なs次
ら にMが
次 元(s, 向 きづ け ら
ク トル 束 に な る.ま
たν(Fs)
変 な リー マ ン 計 量 の と り方 に 依 らず 一 意 に 定 ま
る こ と も 容 易 に 証 明 で き る.こ
の と き 次 の 定 理 が 成 り立 つ.
定 理3.12
Gを
コ ン パ ク ト リ イ群 と す る.〓
し,Hを〓
の極 大 元 とす る.こ
の と き,対
をGの
閉 部 分 群 の 許容 族 と
応
は,次 数 つ き Ω*加 群 の同 型 写像
を 誘 導 す る. 証 明 上の 対 応 に よ っ て,Ω*準 あ る.(ξ,φ)を とす る.ξ
次 元(s,k)の
上 のG不
間 をD(ξ)と たs+k次
誘 導 され る こ と は 明 ら か で
全 有 向 な(H,〓)型
の 可 微 分Gベ
変 な リ ー マ ン計 量 に 関 し て,ξ
す る.こ 元G多
同 型 写 像ν*が
ク トル束
に付 属 した球 体 束 の全 空
の と き,D(ξ)は
自 由 な 向 き づ け られ
様 体 に な り,対 応 (ξ,φ)→D(ξ)
はν*の
逆 写 像 を 誘 導 す る.(終)
定 理3.2,系3.3と
定 理3.12に
定 理3.13
Gを
し,Hを〓
の 極 大 元 と す る.こ
よ っ て,次
コ ン パ ク ト リ イ群 とす る.〓 の と き,次
こ こ に,j′*=ν*°j*,∂′*=∂*°(ν*)-1で 注 意 (ξ,φ)を 次 元(s,k)の 束 と し,ξ
上 のG不
間 をS(ξ)と
す る.こ
の 定 理 が 成 り立 つ. をGの
閉 部 分群 の許 容 族 と
の 列 は 完 全 列 で あ る.
あ る.◇
全 有 向 な(H,〓)型
変 な リ ー マ ン 計 量 に 関 し て,ξ の と きS(ξ)は
の 可 微 分Gベ
ク トル
に付 属 した球 面束 の全 空
自 由 な 向 きづ け られ たs+k-1
次 元 多 様 体 に な り,∂′*[ξ,φ]=[S(ξ)]が 成 り 立 つ.
3.4 準 自 由S1作 3.4.1
Gを
用
コ ン パ ク ト リイ 群 とす る.〓1を
単 位 群 だ け か ら成 るGの
部分
群 の 族 と し,
とす る.こ
の と き,〓+1自
由 なG多
様 体 とは,準
自 由 なG作
用 を も っ たG
多 様 体 の こ と で あ る. こ の 節 で は,〓+1自
由 なS1多
Ω*加 群Ω*(S1;〓+1)の
様 体 に つ い て 考 察 し よ う.そ
構 造 を 知 りた い.定
理3.13に
の た め,ま
よ っ て,次
ず
の列 は完 全
列 で あ る.
(3.14)
Ω*加 群Ω*(S1;〓1)の Bks(S1;S1,〓+1)に 補 題3.15
構 造 は 定 理3.8に つ い て 調 べ よ う.次
(V,ρ)を
よ っ て 決 定 さ れ て い る の で,加
群
の 補 題 を 準 備 し て お く.
有 限 次 元 実S1ベ
ク トル 空 間 とす る.V上
の線 型変
換J:V→Vを
に よ っ て 定 義 す る.も
し,ρ
に よ っ て 定 ま るV-{0}上
のS1作
用が 自 由 で
あ れ ば,
が 成 り立 つ. 証 明 定 義 か ら,J4はV上
と置 け ば,V+,V-は
の恒 等 変 換 で あ る.従 っ て
と も にVの
と表 わ さ れ る.す
べ て のυ ∈Vに
に よ っ て 定 ま るV-{0}上
のS1作
線 型 部 分 空 間 で あ り,
対 し て,J2(υ)=ρ(-1)・υ
が 成 り立 ち,ρ
用 が 自 由 で あ る と い う仮 定 に よ っ て, V+={0}
が 成 り立 つ.す 故 に,
な わ ち,す
べ て のυ ∈Vに
対 し てJ2(υ)=-υ
が 成 り立 つ.
と定 義す る こ とに よ って,Vは
複 素数 体C上
のベ ク トル 空 間 に な る.S1が
可 換群 で あ り,複 素構 造J:V→Vが
に よ っ て 定 義 さ れ て い る こ と に よ っ て,
が 成 り立 つ.す
な わ ち,(V,J,ρ)はS1の
複 素 表 現 に な る.一
方,S1の
既約
複 素 表 現 は(C1,ρk)
(k=0,±1,±2,…)の
い ず れ か と 同 値 で あ り,こ
用 が 原 点 以 外 で 自 由 に な る の はk=±1の
の 中 でρkの
場 合 だ け で あ る.こ
定 め るS1作 の 事 実 と,V上
の 複 素 構 造Jが
に よ っ て 与 え られ て い る こ とか ら,等
式
が 成 り立 つ.(終) 定 理3.16 わ ち,全
(ξ,φ)を(S1,〓+1)型
空 間E(ξ)の
の 可 微 分 実S1ベ
ク トル 束 と す る.す
す べ て の 零 ベ ク トル の 等 方 部 分 群 はS1で,E(ξ)の
べ て の 非 零 ベ ク トル の 等 方 部 分 群 は 単 位 群 で あ る とす る.こ
の と き,ベ
な す
ク トル
束 写 像J:E(ξ)→E(ξ)を
に よ っ て 定 義 す れ ば,Jは φ は,こ
ベ ク トル 束
の 複 素 構 造 に 関 し て,複
ξ に 複 素 構 造 を 与 え,ξ
上 のS1作
素 数 の ス カ ラ ー 積 と一 致 す る.す
用
なわち
が 成 り立 つ. 証 明 (ξ,φ)が(S1,〓+1)型 の フ ァ イ バ ーEx(ξ)に対
で あ る か ら,S1作
し て,Ex(ξ)を
用φ
は 各 点x∈B(ξ)上
表 現 空 間 とす るS1表
現 を 誘 導 し,
こ のS1表
現 は 補 題3.15の
条 件 を み た す こ と が 分 か る.故
に,補
題3
.15に
よ っ て 求 め る結 果 が 得 られ る.(終) 注 意 定 理3.16に
よ っ て,(S1,〓+1)型
の 可 微 分S1ベ
バ ー 次 元 は 常 に 偶 数 で あ る こ と が 分 か る .従
ク トル 束 の フ ァ イ
って
(3.17)
が 成 り立 つ. 3.4.2 ζ=(π:E(ζ)→X)をk次 に よ っ て,ζ
元 複 素 ベ ク トル 束 と す る.係
数 体 の制 限
を 実 ベ ク トル 束 と し た も の を ζR=(π:E(ζR)→X)
と書 く こ と に し よ う.点x∈X上
の フ ァ イ バ ーEx(ζ)に
を 複 素 ベ ク トル 空 間 と し て のEx(ζ)の
はEx(ζR)の
基 と す れ ば,
実 ベ ク トル 空 間 とし て の基 に な る.こ の 順 序 づ け られ た 基
に よ っ てEx(ζR)の
向 き を 定 め る と き,複
あ る か ら,Ex(ζR)の に 定 ま る.従 以 後,複
対 し て,e1,…,ek
向 き は,Ex(ζ)の
素 一 般 線 型 群GL(k,C)が 基e1,…,ekの
っ て ζRは 向 き づ け ら れ た2k次
素 ベ ク トル 束
ζ に 対 し て,対
連結で
選 び 方 に 依 らず 一 意
元 実 ベ ク トル 束 に な る.
応 す る 実 ベ ク トル 束 ζRに は,常
に
こ の 標 準 的 な 方 法 に よ っ て 向 き を 与 え る も の とす る. ξ=(π:E→B)を
可 微 分 実 ベ ク トル 束 と す る.こ
ベ ク トル 束τ(E)は
の と き,全
空 間Eの
自然 な 対 応 に よ っ て,Whitney和
接 と
同 型 に な る.す
なわ ち
が 成 り立 つ.い
ま,ξ が 向 きづ け られ た ベ ク トル 束 で あ る と仮 定 す る.も し底
空 間Bが 間Eの
向 きづ け られ て い れば,上 向 き を定 め,逆 に 全空 間Eが
の 自然 な 同型 が 向 きを保 つ よ うに,全 向 きづ け られ てい れ ば,上
空
の 自然 な 同
型 が 向 き を保 つ よ うに,底 空 間 の向 き を定 め る もの と約束 し よ う.こ の と き, 次 の定 理 が成 り立 つ.
定 理3.18
ζ=(π:E(ζ)→B(ζ))を
微 分 複 素 ベ ク トル 束 と し,ス のS1作
用 を φ とす る.こ
向 き づ け ら れ た 多 様 体B(ζ)上
の可
カ ラ ー 積 に よ っ て 定 義 さ れ るE(ζR)=E(ζ)上 の と き,対
応 ζ→(ζR,φ)は,次
数 つ きΩ*加
群
の 同 型写 像
を 誘 導 す る. 証 明 上 の 対 応 に よ っ て Ω*準 る.(ξ,φ)を 3.16に
全 有 向 な(S1,〓+1)型
よ っ て,ξ
ル 束 に な る.全
は 複 素 構 造Jを
空 間E(ξ)が
底 空 間B(ξ)の はγ*の
同型 写像
γ*が 誘 導 され る こ と は 明 らか で あ
の 可 微 分 実S1ベ も つ.従
ク トル 束 と す る.定
理
って ξ は 向 きづ け られ たベ ク ト
向 き づ け られ て い る の で,上
向 き を 定 め る こ とが で き る.こ
述 の 約 束 に 従 って,
の と き,対
応(ξ,φ)→(ξ,J)
逆 写 像 を 誘 導 す る.(終)
完 全 列(3.14)と
定 理3.18に
よ っ て,次
の 完 全 列 を 得 る.
(3.19)
Mを(〓+1,φ)自 3.16の
注 意 に よ っ て,不
と表 わ され る.こ 合)で
由 な 向 き づ け ら れ たn次
νk(F)Rの
お け るFn-2kの
元 閉 部 分 多 様 体(ま
法 ベ ク トル 束ν(Fn-2k)は,定
元複 素 ベ ク トル 束 に な る.こ 向 き に よ っ てFn-2kの
様 体 と す れ ば,定
理
直和
こ にFn-2kはMのn-2k次
あ る.Mに
よ っ て,k次
動 点 集 合MS1は
元S1多
れ をνk(F)と
向 き が 定 ま る.こ
理3.16に
書 こ う.Mの
の と き,対
た は空 集
向き と
応
M→ν(F)=(ν0(F),ν1(F),…) が 準 同 型 写 像j″*を
誘 導 す る.次
ベ ク トル 束 とす る.ζ 空 間 をS(ζ)と
に ζ を 向 き づ け られ た 多 様 体 上 の 可 微 分 複 素
上 の エ ル ミ ー ト計 量 に 関 し て,ζ
す れ ば,S(ζ)は
か ら 誘 導 さ れ た 自 由S1作
に 付 属 す る球 面 束 の 全
向 き づ け られ た 多 様 体 で,ζ
用 を もつ.対
応
ζ→S(ζ)が
上 の ス カ ラ ー積
準 同 型 写 像∂″*を 誘 導
す る. 定 理3.20
次 の列 は 分 解 す る短 完全 列 で あ る.
証 明 定 理3.8に
よ っ て,Ω*加
群Ω*(S1;〓1)は
{[S2n+1,ψn],n=0,1,2,…} を 基 と す る 自 由 Ω*加 群 で あ る こ と が 分 か っ て い る.n次 (C)上 の 例1を
の標準 的 な 複 素 直 線束 参 照 せ よ).対
元 複 素 射 影 空 間Pn
ξnの 共 役 複 素 直 線 束 を ξnと す る(詳
応[S2n+1,ψn]→[ξn]を
し くは 次
Ω*加 群 と し て の 準 同 型 写 像
に拡 張 した もの を
とす れ ば,∂″*°D*=idが 3.4.3 準 自 由S1作 例1
n次
成 り立 つ.従
っ て 定 理 が 証 明 され た.(終)
用 の 典 型 的 な 例 を あ げ て お こ う.
元 複 素 射 影 空 間Pn(C)上
の 準 自 由S1作
用ψn,k
が
ψn,k(u,(z0:…:zn))=(z0:…:zk:uzk+1:…:uzn), (u∈S1,(z0:…:zn)∈Pn(C))に
よ っ て 定 義 さ れ る.こ
のS1作
用 ψn,k
の不 動 点集 合は 二 つ の 連 結成 分
か ら 成 る.Pn(C)に Pk(C)上
お け るFi(i=0,1)の複素
の標 準 的 な 複 素直 線 束 を
はS2k+1×Cか
ξkと
法 ベ ク す る.す
ト ル 束 を 求 め よ う.
な わ ちξkの
全 空 間E(ξk)
ら同値 関係 ((u0,…,uk),υ)∼((zu0,…,zuk),zυ),
((u0,…,uk)∈S2k+1,υ ((u0,…,uk),υ)の
∈C,z∈S1)に 同 値 類 を[(u0,…,uk),υ]で
→Pk(C)は π[(u0,…,uk),υ]=(u0:…:uk) で 与え
ら れ,E(ξk)の
複 素構 造 は
よ っ て 定 義 さ れ る 等 化 空 間 で あ り, 表 わ す と き,射
影π:E(ξk)
に よ っ て 定 義 され る.ξkのm個
のWhitney和
m個 をm・ξkで
表 わ そ う.こ の と き 全 空 間E(m・ξk)はS2k+1×Cmか
ら同値 関 係
に よ って定 義 され る等 化空 間 で あ る.さ て
に よ っ て 対 応f0:E((n-k)・
ξk)→Pn(C)が
定 ま る が,f0はPn(C)のF2k0
を 含 む 開 集 合 の 上 へ の 向 き を 保 つ 微 分 同 相 写 像 で あ る.E((n-k)・ カ ラ ー 積 に よ るS1作 f0はS1写
用 を 与 え,Pn(C)上
像 に な る.す
有 向 な(S1,〓+1)型 る.す
値 に な り,F2k0は る.ξkの S2k+1×Cか
な わ ちPn(C)に
のS1ベ
な わ ちPn(C)に
にS1作
用 ψn ,kを
お け るF2k0の
ク トル 束 と し て,E((n-k)・
お け るF2k0の
表 わ す.す
ス
与え る と き,
法 ベ ク トル 束 は,全 ξk)とS1同
型にな
複 素 法 ベ ク トル 束 は(n-k)・ξkと
通 常 の 向 き を も っ たPk(C)と
共 役 複 素 直 線 束 をξkで
ξk)上に
同
向 き を保 って 微 分 同相 に な な わ ち ξkの 全 空 間E(ξk)は
ら同 値 関 係
に よっ て 定 義 さ れ る 等 化 空 間 で あ る.こ ((u0,…,uk),υ)の
こにzはzの
共 役 複 素 数 を 表 わ す.
表 わ す 同値 類 を [(u0,…,uk),υ]t
で 表 わ す と き,E(ξk)の
複素 構 造 は
に よ っ て 定 義 さ れ る.こ
の と き,ξkのm個
E(m・ξk)はS2k+1×Cmか
ら同値 関 係
に よ って定 義 され る等 化 空 間 で あ る.さ て
のWhitney和m・
ξkの 全 空 間
に よ っ て 対 応f1:E((k+1)・ F2(n-k-1)1を f1は
ξn-k-1)→Pn(C)が
含 む 開 集 合 の 上 へ の 微 分 同 相 写 像 で あ る.さ
向 き を 保 ち,kが
偶 数 の と きf1は
E((k+1)・
ξn-k-1)上
用 ψn,kを
与 え る と き,f1はS1写
F2(n-k-1)1の kが
定 ま る が,f1はPn(C)の
奇 数 の と きE((k+1)・
用 を 与 え,Pn(C)上
像 に な る.従
型 に な る.す
のS1ベ
型 に な り,kが
な わ ちPn(C)に
り,kが
奇 数 の と きPn-k-1(C)と
偶 数 の と き-Pn-k-1(C)と
に,完
あ り,kが
全 列(3.19)に
ク トル 束 と し て,
け るF2(n-k-1)1の ξn-k-1と
同 値 に な
向 き を保 って微 分 同 相 に な
向 き を 保 っ て 微 分 同 相 に な る.結
作 用 ψn,kの 不 動 点 集 合 は 向 き を 考 慮 に 入 れ た と き,kが Pn-k-1(C)で
お け る
偶 数 の と き-E
お
複 素 法 ベ ク トル 束 は 底 空 間 の 向 き を 考 え な け れ ば(k+1)・ り,F2(n-k-1)1はkが
にS1作
っ て,Pn(C)に
有 向 な(S1,〓+1)型
ξn-k-1)とS1同
((k+1)・ ξn-k-1)とS1同
奇数 のとき
向 き を 反 対 に す る 写 像 で あ る.
に ス カ ラ ー 積 に よ るS1作
法 ベ ク トル 束 は,全
らにkが
局,S1
奇 数 の と きPk(C)∪
偶 数 の と きPk(C)∪(-Pn-k-1(C))で
あ る.さ
ら
おいて
(3.21)
が 成 り立 つ. 次 に 例1で 例2Xを
構 成 し た 準 自 由S1作
用 の 一 般 化 を 考 え よ う.
向 き づ け られ た コ ン パ ク ト多 様 体 と す る.ζi(i=0,1)をX上
の 可 微 分 複 素 ベ ク トル 束 と す る.Whitney和 ァ イ バ ー 束 の 全 空 間 を
に 付 属 した複 素射 影 フ
で 表 わ す.こ
然 に 向 き づ け られ た コ ン パ ク ト多 様 体 と な る.非
の 表 わ す
の 元 を[u0,u1]と
の と き,
は 自
零ベ ク トル
す る.
上 の 準 自 由S1
作用を
に よ っ て 定 義 す る.こ
のS1作
用 の不 動 点集 合 は直 和 CP(ζ0)∪CP(ζ1)
と(向
き を 考 え な い で)微
分 同 相 で あ る.こ
れ ら の 複 素 法 ベ ク トル 束 に つ い て
述 べ る た め に,薪 と し,E(ξ)を
し く複 素 直 線 束 を 導 入 す る.い ξ の 全 空 問 と す る.こ
複 素 直線 束
の ベ ク トル 束
ξ に 対 し てCP(ξ)上
の
ξ を 次 の よ うに 定 義 し よ う.全 空 間E(ξ)を
に よ っ て 定 義 し,p:E(ξ)→CP(ξ)をp([u],α る.さ
ま ξを 可 微 分 複 素 ベ ク ト ル束
ら にE(ξ)の
・u)=[u]に
よ っ て定 義 す
複 素構 造 は
に よ っ て 定 義 す る.さ
て,pi:CP(ζi)→X,(i=0,1)を
素 射 影 フ ァ イ バ ー 束 と し て,CP(ζ0)上
ζiに 付 属 し た 複
の 複 素 ベ ク トル 束
E=Homc(ζ0,p*0ζ1)
を 考 え る.h∈Eと
非 零 ベ ク トルu∈E(ζ0)に
を み た す ベ ク トル υ ∈E(ζ1)が
定 ま る.こ
対 して
の と き,h→[u,υ]に
よ っ て,対
応
が 定 ま る が,f0はCP(ζ0)を あ り,さ CP(ζ0)の
ら にS1写像
含 む 開 集合 の上 へ の 向 きを保 つ 微 分 同 相写 像 で
で あ る.従
っ て,S1多
様 体
に お け る
複 素 法 ベ ク トル 束 は Homc(ζ0,P*0ζ1)
と底 空 間 の 向 き を 保 っ て 同 値 で あ る.同 束 は,Homc(ζ1,p*1ζ0)の
様 に し て,CP(ζ1)の
複 素 法 ベ ク トル
共 役 複 素 ベ ク トル 束 Homc(ζ1,p*1ζ0)
と 同 値 で あ り,ζ0の
次 元 が 偶 数 の と き は 底 空 問 の 向 き を 保 ち,ζ0の
数 の と き は 底 空 間 の 向 き を 反 対 に す る こ とが 分 か る.従 に おい て (3.22)
が 成 り立 つ.
っ て,完
次元が奇
全 列(3.19)
3.4.4
ξ を 向 き づ け ら れ た コ ン パ ク ト多 様 体 上 の 可 微 分 複 素 ベ ク ト ル 束 と
す る.ζ0=θ1を S1多
自 明 な 複 素 直 線 束 と し,ζ1=ξ
様 体
を 考 え よ う.こ
に よ っ て,Ω*準
と し て,例2に
の と き,対
お い て考 察 した
応
同 型写 像
が 誘 導 さ れ る.(3.22)に
よ っ て, j″*CP*[ξ]=[ξ]-[ξ]
(3.23)
が 成 り立 つ. 定 理3.24
Ω*準 同型 写 像CP*に
ついて
CP*j″*=id,
(a)
(b)
が成 り立 つ. 証 明 次 の列 を 考 え よ う.
こ の 中 でCP*以
外 の 準 同 型 写 像 は,す
れ て い る も の で あ る.∂ ″*D*=idが
べ て 定理3.20と
成 り立 ち,さ
そ の証 明 の 中に 現 わ
らに
D*∂ ″*[ξ]=[ξ]
(3.25)
が 成 り立 つ こ と を 注 意 し て お く.等 (3.26)
式(3.23)と(3.25)に
j″*CP*+D*∂
が 成 り立 つ.定
理3.20と,等
よ って
″*=id
式(3.26)に
よ って(a)が
成 り立 ち,等
式
D*Ω*(S1;〓1)=Ω*(BU(1))
と,等
式(3.23)に
系3.27
よ っ て(b)が
Ω*(S1;〓+1)は
成 り立 つ.(終)
自 由 Ω*加 群 で あ る.
証 明 定 理2.8と
帰 納 的 極 限 の 性 質 に よ っ て,す
加 群 Ω*(BU(k))は
自 由 Ω*加 群 で あ る.故
べ て のkに
に 定 理3.24(b)に
対 し て,Ω* よ っ て,求
め る 結 果 を 得 る.(終) 3.4.5
Mを
境 界 を もた な い 向 き づ け ら れ た コ ン パ ク トn次
る.I(M)に
よ っ て,多
の と きI(M)=0で
様 体Mの
指 数 を 表 わ す.す
あ り,n=4kの
ジ ー 群H2k(M)を
と き,実
な わ ち
数 体Rに
に よ って定 義 す れ ば,φ の対 称 かつ 正則 な 双 線 型形 式 で あ る.φ (正 の項 の数)-(負
をI(M)と
(mod4)
係 数 を もつ コホ モ ロ
考 え,
を, H2k(M)上
元 多様 体 と す
は 実 ベ ク トル 空 間
を対 角 化 した とき の
の項 の数)
定 義 す る.
対 応M→I(M)に
よ って,整 数 環Zへ
の環 準 同 型 写像I*:Ω*→Zが
誘
導 され る. 補 題3.28 をM上
Mを
のk次
境 界 を もた な い 向 きづ け ら れ た コンパ ク ト多様 体 と し,ξ
元 可 微 分 複 素 ベ ク トル束 とす れ ば I(M),(k:奇
数)
0,(k:偶
数)
I(CP(ξ))={
が 成 り立 つ. 証 明 複 素 射 影 空 間 に 対 し て,I(Pn(C))=1(n:偶 (n:奇
数)が
成 り立 つ.従
数),I(Pn(C))=0
っ て,Chern-Hirzebruch-Serreの
定 理1)に
よ っ て,
補 題 が 成 り立 つ.(終) 注 意 Leray-Hirschの
定 理2)に
環 と し て の 構 造 が 定 ま る の で,多
よ っ て,H*(CP(ξ))のH*(M)上
す る こ と も で き る.Leray-Hirschの
定 理 に つ い て は,付
Ω*準 同 型 写 像 εa:Ω*(S1;〓+1)→ る.ま
た,複
っ て,Ω*準 1)
On
2)
E.H.
the
Ω*を
素 ベ ク トル 束 ξ に 対 し て,底 同 型 写 像 εb:Ω*(BU(k))→ index
Spanier:
of
a fibered Algebraic
の 多元
様 体 の 指 数 の 定 義 か ら直 接 補 題3.28を
manifold, Topology,
録 に 紹 介 し て あ る.
εa[M,ψ]=[M]に 空 間B(ξ)を
よ って 定 義す
対 応 させ る こ とに よ
Ω*が 誘 導 さ れ る.こ Proc.
Amer.
Math.
McGraw-Hill,1966,
証 明
の とき次 の定 理
Soc.,8(1957),587-596. p.
258を
参 照 せ よ.
が 成 り立 つ. 定 理3.29
次 の 図 式 は 可 換 で あ る.
証 明 ξ を 複 素 ベ ク トル 束 と す れ ば,準
同 型 写 像CP*の
定 義 と(3.23)に
よ って
が 成 り立 つ.従
っ て,補
が成 り立 つ.CP*は
題3.28に
よ って
全 射 で あ るか ら,結 局
が 成 り立 つ.(終)
この定 理 は 次 の よ うに述 べ る こ とが で き る.(M,ψ)を づ け られ た コンパ ク ト多 様 体M上
の準 自由S1作
境 界 を もた な い 向 き
用 とす る.不 動点 集 合 を 連
結 成 分 の直 和
で 表 わ す とき,各Fα
は一 定 の方法 に よ って 向 きづ け られ た 多 様体 に な る.こ
の とき (3.30) が 成 り 立 つ. 注 意 等 式(3.30)は,準 つ こ と が 知 ら れ て い る.こ (a)
Atiyah-Hirzebruch:
自 由 と は 限 ら な い 任 意 のS1作
用 に つ い て 成 り立
れ に つ い て は Memoires
dedies
a
Georges
Springer-Verlag,1970,17-28. (b)
Kawakubo-Raymond:
(c)
Hattori-Taniguchi:
に お い て,そ
Invent. J.Math.
Math.15(1972),53-66. Soc.
Japan,24(1972),701-731.
れ ぞ れ 相 異 な る 方 法 に よ っ て 証 明 さ れ て い る.
de
Rham,
Ⅳ 不 動 点 集 合
4.1 Smith準 4.1.1 Ω*準
を,合
同型 写 像 同型 写像
成
に よ っ て 定 義 す る.(3.25)に d*[ξ]=[ξ]が と し,そ
よ っ て,す
成 り立 つ.複
べ て の 複 素 ベ ク トル 束 ξ に 対 し て,
素 射 影 空 間Pn(C)上
の 標 準 的 な 複 素 直 線 束 を ξn
の 共 役 複 素 直 線 束 を ξnで 表 わ す.Ckを1点
上 のk次
元複 素 ベ ク ト
ル 束 とみ る とき (4.1)
d*[Cn+1]=[ξn],
n=0,1,2,…
が 成 り立 つ. 補 題4.2
任 意 のS1多
直 積(M×S1)1は,自
様 体Mと
明 なS1作
と の 直 積(M×S1)2と,S1多
標 準 的 なS1作
用 ψ0を も ったS1と
用 を も ったMとS1作
の
用 ψ0を も ったS1
様 体 と し て 微 分 同 相 で あ る.
証 明 対 応(x,z)→(zx,z)に
よ っ て定 まる微 分 同 相 写像 を
f:(M×S1)1→(M×S1)2 と す る.す
べ て のu∈S1に
が 成 り立 ち,fはS1写 定 理4.3
対 して
像 と な る.(終)
ξ を 向 き づ け ら れ た コ ン パ ク ト多 様 体M上
の可 微 分 複 素 ベ ク ト
ル束 とす る.M上
の 自明 な複 素 直 線束 を θ1とす る とき,次 式 が 成 り立 つ.
た だ し,
はS1作
用 を 考 えず に 単 に 向 きづ け られ た コ ンパ ク ト多
様体 とみ る. 証 明 図 式
に お い て,∂*=∂
″*(γ*)-1ν*が成 り立 つ.
多 様 体 とみ る.二
次 元 単 位 球D2に
て の 直 積
標 準 的 なS1作
を 表 わ す.同 よ っ て,
(S1,ψ0)の
が成
型 対 応(γ*)-1ν*に
はS1多
直 積 に よ っ て 代 表 さ れ る の で,補
り立 つ.D*[S1,ψ0]=[ξ0]で
様体 とし
は Ω*(S1;〓+1,〓1) よ っ て 対 応 す る 元 は,
で あ る こ とが 分 か る.従
が 成 り 立 つ.
表 わ すS1
用 を 与 え,S1多
を 考 え れ ば,
の 元 (3.23)に
をCP*[ξ]を
って
様体 題4.2に
とS1多
様体
よ っ て,
あ る か ら,
が 成 り立 つ.(終) 系4.4
す べ て の 非 負 整 数nに
対 して
が 成 り立 つ. 証 明 定 理4.3に
お い てξ=Cn+1と
す れ ば,(4.1)に
得 る.(終) 4.1.2 対 応
に よ っ て,Ω*準
同型 写 像
よ って 求 め る結 果 を
を定 義 す る.次 に,次 数-2の
を,自
由 Ω*加 群
Ω*準 同型 写 像
Ω*(S1;〓1)の
基
と置 く こ とに よ っ て 定 義 す る.Δ*をSmith準 定 理4.5
に 対 し て,
同 型 写 像 と い う.
次 の 図 式 は 可 換 で あ る.
証 明 ξ を向 きづ け られ た コンパ ク ト多 様 体 上 の 複 素 ベ ク トル束 とす る.
と す る.こ
の と き 系4.4に
が 成 り立 つ.従
よ って
っ て 定 理4.3に
よ って
が 成 り立 つ.∂ ″*d*=∂ ″*であ る か ら
が 成 り立 つ.故
に
が 成 り立 つ.す
な わ ち,Δ*∂ ″*θ*=∂″*が 成 り立 つ.(終)
定 理3.20,定
理3.29,定
理4.5に
よ っ て,次
定 理4.6
Mを
境 界 を も た な い4n次
体 とす る.指
数
に つ い て,そ
の 不 動 点 集 合 の 次 元 は2n以
証 明 M上
の 準 自 由S1作
集 合)で k>nで
のす べ て の準 自 上 で あ る.す
用 ψ で,不
お け るF4n-2kの
あ る か ら,F4n-2k上
な わ ち,不
は 定 理3.20に
用
動点集合の
のk-1次
元 閉 部 分 多 様 体(ま 複 素 法 ベ ク トル 束 を νk(F)と 元 複 素 ベ ク トル 束
よ って 完 全 列 で あ る.仮
が 成 り立 つ.従
って
が 成 り立 つ.故
に 準 自 由S1作
が 成 り立 つ.こ
の と き 定 理3.29に
り小 さ く な
に よる不 動点 集 合が
とな る.次 の可換 図式 を考 え る.
横2列
由 可 微 分S1作
動 点 集 合 の 次 元 が2nよ
な わ ち,ψ
こにF4n-2kはMの4n-2k次
あ る.Mに
コン パ ク ト多 様
上 に な る.
る も の が 存 在 し た と仮 定 し よ う.す
と表 わ さ れ る.こ
元 の 向 きづ け られ た
で あ れ ば,M上
あ る 連 結 成 分 の 次 元 が2n以
の 定 理 が 成 り立 つ.
用(V4n-2,φ)が
よ って
定 よ り
存 在 して
たは空 す れ ば,
ζk-1が 存 在 し て
が 成 り立 つ.こ M上
れ は 仮 定
に 矛 盾 す る.従
の す べ て の 準 自 由S1作
用 に つ い て,そ
っ て,
で あ れ ば,
の 不 動 点 集 合 の 次 元 は2n以
上
で あ る.(終)
4.2 環 準 同 型 写 像J 4.2.1
複 素 ベ ク トル 束
に 対 して
を ξ と η の 直 積 と い う.Ω*加 考 え る こ と に よ っ て,Ω*多 定 理4.7
群
は,ベ
元 環 と な る.こ
Ω*多 元 環
ク トル 束 の 直 積 を
の と き 次 の 定 理 が 成 り立 つ.
は [ξn], n=0,1,2,…
を 生 成 元 と す る Ω*上 の 多 項 式 環 で あ る. 証 明 ω=(n1,…,nk)を
な る整 数 の 組 と す る.こ
よ うな 整 数 の 組 ω の 全 体 を
π(k)で
Pω=Pn1(C)× 上 のk次
の
表 わ す. … ×Pnk(C)
元 複 素 ベ ク トル 束
の分類写像を fω:Pω
と す る.Pω
→BU(k)
の 基 本 ホ モ ロ ジ ー類 を σ(Pω)と す れ ば,fω*(σ(Pω))は
ー群H*(BU(k);Z)の
がH*(BU(k);Z)の
元 で あ る.も
ホ モ ロジ
し
自由加 群 と して の基 で あ る こ とが 証 明で き れ ば,定
理
2.8を
が 成
使 う こ とに よ っ て
り立 つ.コ
ホ モ ロ ジ ー 環H*(BU(k);Z)は
普 遍Chern類c1,…,ckに
よ っ て 生 成 さ れ る 多 項 式 環Z[c1,…,ck]で ω=(n1,…,nk)に
べ て の
合Sk/Sk,ω
換
対 し て,σ(ω)=(nσ(1),…,nσ(k))と Sk,ω={σ
は,す
あ る.置
ω ∈ π(k)に
σ ∈Skと 置 く.こ
整 数 の 組 の と き
∈Sk│σ(ω)=ω}
対 し て,対
称 群Skの
の 代 表 元 の 系 の 一 つ をR(k,ω)⊂Skと
部 分 群 で あ る.剩 す る.多
余類 の 集
項 式 環
Z[x1,…,xk] に お い て, a1=x1+…+xk,…,ak=x1…xk を 基 本 対 称 式 と す る.こ
の と き,す
べ て の ω=(n1,…,nk)∈
π(k)に
対 し て,
多項 式
は,x1,…,xkに 表 わ され る.す
つ い て 対 称 で あ る か ら 基 本 対 称 式a1,…,akの な わ ち,a1,…,akに
多 項 式 と して
つ い て の 整 数 係 数 の 多 項 式gω
が一 意 に
存 在 して
と表 わ す こ と が で き る.こ
こ で,aiの
代 りに 普 遍Chern類ciを
代 入 し て,
コホ モ ロジ ー類
を 定 義 す る.{sω│ω
∈ π(k)}はH*(BU(k);Z)の
る こ とが 分 か る.こ
のとき
が 成 り立 つ.従
って
自由加 群 として の 基 で あ
はH*(BU(k);Z)の
自 由加 群 と し て の 基 で あ る こ とが 分 か った.(終)
4.2.2 Ω*加 群 群 で あ る か ら,任
Ω*(BU(1))は[ξn],n=0,1,2,… 意 の 元[ξ]∈
Ωn(BU(k))に
と一 意 に 表 わ す こ と が で き る.こ す 非 負 整 数r,jに 定 理4.3に
を 基 とす る 自 由 Ω*加
こ に
対 して
はr+2j=n+2(k+s-1)を
みた
つ い て の 和 を 表 わ す.
よ って
(4.8)
が 成 り立 つ.系4.4に
よ って
が 成 り立 つ の で,こ
の 式 を(4.8)に
が 成 り立 つ.従
っ て,
が 成 り立 つ.そ
こで
代 入 して
で あれ ば
と置 い て,同 境 環 Ω*に 係 数 を もつ 巾級 数
を 定 め る.対
応[ξ]→J[ξ]に
を 定 義 す る.こ
こ に Ω*[[t]]はΩ*上
注 意 [ξ]∈ Ωn(BU(k))に
が 成 り立 つ.さ
よ っ て,(整
ら にn+rが
Jの 定 義 に よ っ て,す
数 環 上 の)加
群 として の準 同型 写 像
の 巾 級 数 環 を 表 わ す.
対 し て,
と置 け ば,
奇 数 で あ れ ばar(ξ)=0が べ て の 非 負 整 数sに
対 して
成 り立 つ.
(4.9)
が 成 り立 つ.定
理4.3に
よ って
が 成 り立 つ の で,[ξ]∈
が 成 り立 つ.故
Ωn(BU(k))に
に[ξ]∈
対 して
Ωn(BU(k))に
対 して
(mod tn+2k+1)
(4.10)
が 成 り立 つ. 定 理4.11
に対 して
(mod tn+1) が 成 り立 つ. 証 明 定 理3.24,(3.23),(4.10)か 定 理4.12
ら 結 果 が 導 か れ る.(終)
対応
は 環 準 同 型 写 像 で あ る. 証 明 ξ,η を 複 素 ベ ク トル 束 と す る.(3.23)に
よ っ て,S1多
様体
に 対 して
が 成 り立 つ.d*j″*=0で
あ るか ら
(ⅰ) が 成 り立 つ.と
くに,ξ=Cm+1と
置 け ば,ξ=ξmで
あ るか ら
(ⅱ) が 成 り立 つ.さ
ら に,η=Cn+1と
置 け ば,
(ⅲ) が 成 り立 つ.さ
と置 く.こ
て[ξ]∈
の と き,す
Ωm(BU(p)),[η]∈
べ て のr,sに
Ωn(BU(q))に
対 して
対 し て,
(ⅳ) が 成 り立 つ.こ
こ に
=n+2(q+s-1)を (ⅲ),(ⅳ),お
は そ れ ぞ れi+2M=m+2(p+r-1),j+2N
み た す 整 数i,M,j,Nに よ びd*[ζ]=[ζ]に
つ い て の 和 を 表 わ す.(ⅱ),
よ っ て,
(ⅴ)
(ⅵ)
が 成 り立 つ.(ⅰ)か
ら(ⅵ)ま
で の等 式 に よ って
(ⅶ)
が 成 り立 つ.一
方
が 成 り立 つ ので,こ れ 等 を(ⅶ)に
を 得 る.故
代 入 して
に
が 成 り立 つ.(終) 補 題4.13
す べ て の 非 負 整 数nに
対 して
が 成 り立 つ. 証 明
と 表 わ され る が,系4.4に
よって
が 成 り立 つ の で, (ⅰ) が 成 り立 つ.(4.8)と
系4.4に
が 成 り立 つ.故
に
が 成 り立つ.こ
の式 に(ⅰ)を
よって
代 入す れ ば
(ⅱ) が 成 り立 つ.(ⅱ)に
よ って
が 成 り立 つ.故
に
が 成 り立 つ.巾
級 数
を も つ.こ
の 事 実 と(ⅰ)に
は Ω*[[t]]に お い て 逆 元
よ っ て 結 果 が 導 か れ る.(終)
4.3 CP(ξ)の
特 性類
4.3.1 ξ=(π:E(ξ)→B(ξ))を
可 微 分 複 素 ベ ク トル 束 と し,<,>を
ξ上
の エ ル ミー ト計 量 と す る.
を,そ "フ
れ ぞ れ ξ に 付 属 し た 球 面 束,複
ァ イ バ ー に 沿 っ た"複
は,S(ξ)×E(ξ)の
素 接 ベ ク トル 束 をTξ
っ て,自
は,S(ξ)×E(ξ)の
υ),λ ∈S1に
明 な複 素直 線束
の 全 空 間E(Tξ)
よ っ て 得 ら れ る 等 化 空 間 と同 一 視
θ1と のWhitney和
の 全 空 間
部 分空 間
か ら 同 値 関 係(u,υ)∼(λu,λ 一 視 で き る .さ す る.ξ
とす る.Tξ
部 分空 間
か ら 同 値 関 係(u,υ)∼(λu,λ で き る.従
素 射 影 フ ァ イ バ ー 束 とす る.CP(ξ)の
て,ξ
υ),λ ∈S1に
をCP(ξ)上
よ っ て 得 られ る 等 化 空 間Eと
同
の 標 準 的 な 複 素 直 線 束(3.4.3,例2)と
の 全空 間は
と表 わ さ れ る.複
素 ベ ク トル 束 ξ か ら,p:CP(ξ)→B(ξ)に
れ た 複 素 ベ ク トル 束 をp*ξ
とす れ ば,そ
と表 わ され る.こ
素 ベ ク トル 束 と し て の 同 型
の と き,複
よ って誘 導 さ
の全 空 間 は
(4.14)
が 成 り立 つ.実
と置 け ば,φ
際,[u,υ]∈Eに
は
対 して
か らHomC(ξ,p*ξ)の
上 へ の 複 素 ベ ク トル 束 と し て
の 同 型 写 像 で あ る. 定 理4.15
(Borel-Hirzebruch)ξ
をn次
元 可 微 分 複 素 ベ ク トル 束 と し,ξ
に 付 属 した 複 素 射 影 フ ァ イ バ ー 束 をp:CP(ξ)→B(ξ)と "フ
ァ イ バ ー に 沿 っ た"複
素 接 ベ ク トル 束Tξ
の 全Chern類
す る.CP(ξ)の は
で あ る.こ
こ に,ci(ξ),ci(ξ)は
そ れ ぞ れ 複 素 ベ ク トル 束
ξ,ξ のi一 次Chern
類 を 表 わ す. 証 明 Chern類
の 自 然 性 とWhitney積
公 式,お
よび(4.14)に
よ っ て,次
の 補 題 を 証 明 す れ ば 十分 で あ る.(終) 補 題4.16 ξ をX上
Xを
のn次
HomC(ζ,ξ)の
パ ラ コ ン パ ク ト位 相 空 間 とす る.ζ 元 複 素 ベ ク トル 束 と す る.こ
全Chern類
をX上
の と きn次
の 複 素 直 線 束, 元 複 素 ベ ク トル 束
は
で あ る. 証 明 ベ ク トル 束 に つ い て の 分 解 定 理 に よ っ て,ξ
が 複 素 直 線 束 のWhitney
和
の 場 合 につ いて 証 明す れ ば 十 分 で あ る.複 で表 わ せば
が 成 り立 つ.
が 成 り立 つ の で,
が 成 り立 つ.(終)
素 直 線束 ζ の 共役 複 素 直 線束 を ζ
定 理4.17
ξ をn次
元 複 素 ベ ク トル 束 と し,p:CP(ξ)→B(ξ)を
付 属 した 複 素 射 影 フ ァ イ バー 束 とす る.コ コ ホ モ ロ ジ ー 環H*(B(ξ);Z)上
と,対
の 一 意 性 と,フ
に よ っ て 証 明 で き る.付
ホ モ ロ ジ ー 環H*(CP(ξ);Z)は,
の 多項 式 環 の剰 余 環
応x・ti→p*(x)・(c1(ξ))iに
証 明 Chern類
ξ に
よ っ て 同 型 に な る. ァ イ バ ー 束 に つ い て のLeray-Hirschの
定理
録 を 参 照 せ よ.(終)
4.3.2 多 項 式 環Z[x1,…,xk]に
お い て,
a1=x1+…+xk,…,ak=x1…xk を 基 本 対 称 式 とす る.多 か ら,基
項 式xk1+…+xkkはx1,…,xkに
本 対 称 式a1,…,akの
a1,…,akに
つ い て対 称 で あ る
整 数 係 数 多 項 式 と し て 表 わ さ れ る.す な わ ち,
つ い て の 整 数 係 数 多 項 式fkが
一 意 に 存 在 して
fk(a1,…,ak)=xk1+…+xkk と表 わ す こ とが で き る.さ
て,Mを
境 界 を も た な いn次
元 の 向 き づ け られ た
コ ン パ ク ト多 様 体 とす る. pi(M)∈H4i(M;Z) を,Mのi次
のPontrjagin類, σ(M)∈Hn(M;Z)
を,Mの
基 本 ホ モ ロ ジ ー 類 と す る.整
数s(M)を
(mod 4) に よ っ て 定 義 す る. ξnをPn(C)上
の 標 準 的 な 複 素 直 線 束(3.4.3,例1)と
役 複 素 直 線 束 とす る.こ 定 理4.18
の と き 次 の 結 果 が 成 り立 つ.
k>0に
対 し て,n+kが
偶 数 の とき
し,ξnを
ξnの 共
が 成 り立 ち,n+kが
奇 数 の と き, s(CP(ξn×Ck))=0
が 成 り立 つ. 証 明 x=p*c1(ξn),t=c1(ξn×Ck)と CP(ξn×Ck)の
置 け ば,定
接 ベ ク ト ル 束 の 全Pontrjagin類
理4.15を
使
っ て,
は
(1+x2)n+1・(1+t2)k・(1+(x+t)2) と な る.定
理4・17に
よ っ て, tk+i=(-1)itkxi,
xn+1=0
が 成 り立 ち, =(-1)k
で あ る か ら,求 系4.19
め る 結 果 を 得 る.(終)
非 負 整 数kに
対 して
(kが 偶 数 の とき) (kが 奇 数 の とき) が 成 り立 つ. 証 明 k=0の 定 理4.18に
と き 明 らか.k>0の
と きPk(C)=CP(ξ0×Ck)で
あ る か ら,
よ っ て 結 果 が 成 り立 つ.(終)
注 意 Mi(i=1,2)を
境 界 を もた な いni次
多 様 体 と す る.ni>0,(i=1,2)で
元 の 向 き づ け られ た コ ン パ ク ト
あ れ ばs(M1×M2)=0が
成 り立 つ.
4.4 不 動 点 集 合 の 次 元 4.4.1 対 応M→s(M)に
よ っ て,加
群 として の準 同型 写 像
s:Ω*→Z が 誘 導 され る.係
数 環 を 有 理 数 体Qに
拡 張 す る こ とに よ っ て,Q加
の 準 同型 写 像
に 拡 張 さ れ る.Q上
の 多 元 環 と し て, [P2n(C)],n=1,2,3,…
は
群 と して
を 生 成 元 系 とす るQ上 の 元xに composableな
の 多 項 式 環 で あ る こ と が 知 られ て い る.こ
対 して,s(x)=0で
元 で あ る こ と が 分 か る.準
に 巾 級 数 環 上 のQ加
あ る た め の 必 要 十 分 条 件 はxがde 同 型 写 像
を,さ
群 と して の準 同 型写 像
に 自然 に 拡 張す る. 一 方,4.2で
考察 した環 準 同型 写 像
に つ い て も,Q多
元環 と して の準 同型 写 像
に 自然に 拡 張 して お く. 補 題4.20
す べ て の
に 対 して
が 成 り立 つ. 証 明 補 題4.13,定
理4.18,系4.19を
使 えば
が 成 り立 つ.(終) 定 理4.21(Ossa)
と置 く.こ
の と き,す
べ て の 正 整 数nに
対 し て,n次
の 行列
は 正 則 で あ る. 証 明 補 題4.20に
よ っ て,行
の と き,
列(aj,k)の
各成 分 に 対 して
ら
が 成 り立 っ て い る.
と 置 け ば,行
列(aj,k)が
正 則 で あ る こ と と,行
同 値 で あ り,さ
らに
が 成 り立 つ.い
ま,不 定 元yに
に よ つ て 定 義 す る.こ
がQ上
のn+1次
の と き,行
列(bj,k)が
つ い て の 多項 式 を
列(bj
,k)が 正 則 で あ る こ と と
元 ベ ク トル 空 間Q[y]/(yn+1)に
と と は 同 値 で あ る.さ
正則 で あ る こ と は
お い て一 次 独 立で あ る こ
て
Bk=(1-y)2k-(1-y)-1,
(mod yn+1)
が 成 り立 つ の で,
が 一 次 独 立 で あ る こ とを 示す に は,n+1個
がQ[[y]]/(yn+1)に
の元
お い て 一 次 独 立 で あ る こ とを 示 せ ば 十 分 で あ る.こ
れを次
の 補 題 に お い て 示 そ う.(終) 補 題4.22 n+1個
aをa+3>0な
(1-y)-1, は,yn+1を
る 整 数 とす る.巾
級 数 環Q[[y]]にお
の元 (1-y)a+2i,
(i=1,2,…,n)
法 と し て 一 次 独 立 で あ る.
証 明 n=1の
と き,有
理数
α・(1-y)-1+β
α,β が 存 在 し て ・(1-y)a+2=0(mod
y2)
い て,
が 成 り立 つ と 仮 定 す れ ば,係
数 を 比 較 し て α=β=0が
(1-y)-1と(1-y)a+2,(α+3>0)はy2を 整 数k>1に
な わ ち
法 と し て 一 次 独 立 で あ る.次
対 し て,n
つ い て 証 明 し よ う.有
成 り立 つ.す
と き 結 果 が 正 し い と 仮 定 し て,n=kの
理 数 αi(i=0,1,…,k)が
に,
と きに
存 在 して
(mod yk+1) が 成 り立 つ と 仮 定 し よ う.1-yを
掛けて
(mod yk+1) が 成 り立 つ.yに
つ い て微 分 す れ ば
(mod yk) が 成 り立 つ.-(1-y)-a-3を
掛けて
(mod yk) が 成 り立 つ.故 に 帰 納 法 の仮 定 に よって α1・(a+3)=0,
が 成 り 立 ち,a+3>0で
αj+1・(a+2j+3)=0,
(j=1,…,k-1)
あ るか ら α1=α2=…=αk=0
が 成 り立 つ.こ
れ を も と の 式 に 代 入 し て α0=0を
得 る.従
っ て,n=kの
とき
に も結 果 が 成 り立 つ.(終) 4.4.2
い ま,P2n(C)上
の0次
元 ベ ク トル 束 を η2nと す る.環
が
[P2n(C)],n=1,2,3,… を 生 成 元 系 とす るQ上
の 多 項 式 環 で あ るか ら,定
多元環
は, [ξk],(k=0,1,2,…),[η2n],(n=1,2,3,…)
を 生 成 元系 とす るQ上
の多 項 式環 に な る.
理4.7に
よ っ て,Q上
の
J[η2n]=[P2n(C)]t4n, s°J[η2n]=(2n+1)t4n が 成 り立 つ こ とに 注 意 す れ ば,定 定 理4.23(Ossa)
理4.21に
多 項 式 環
式 環
よ っ て 次 の 定 理 が 成 り立 つ. の 生成 元 系
お よ び,多
の 生 成 元 系
項
を 選 ん で,
次 の 条 件 を み た す よ うに で き る. (ⅰ) (ⅱ) JQ(x)=1,
(ⅲ)
weight
JQ(x(i)j)=zi+3jt4(i+3j),
(mod
t4(i+3j+1)),
x=0,
weight
と 置 く と き,
は,Q上
の ベ ク トル 空 間 と し てx,x(i)jに
つ い て
の多項 式 全 体 の
作 る ベ ク トル 空 間 に 一 致 す る. 証 明 υ1,…,υnを 間 と し てυ1,…,υnに
の 元 とす る.Q上
の ベ ク トル 空
よ っ て 生 成 され る 部 分 空 間 を Q{υi,…,υn}
で 表 わ し,Q上
の 多 元 環 と し てυ1,…,υnに
よ っ て 生 成 され る部 分 多 元 環 を
Q(υ1,…,υn) で 表 わ す こ とに し よ う.定 理4.21と て の
η2nの 定 義 か ら,帰
納 法 に よ っ て,す
に 対 して
(aj)
を 選 び, (bj)
s°JQ(y(i)j)=t4(i+3j),
を み た す よ う に で き る.x=[ξ0]と 条 件(aj),(bj)か
(mod
t4(i+3j+1))
置 け ば,x∈F0,JQ(x)=1が
ら 帰 納 法 に よ っ て,す
べ て の
成 り 立 つ. に 対 して
べ
(cj)
を 選 び,
(mod t4(i+3j+1))
(dj)
を み た す よ うに で き る こ と を 示 そ う.こ
の と き,条
件(aj),(bj),(cj),(dj)
に よ っ て 定 理 が 成 り立 つ こ と は 明 ら か で あ る.(b0)に
よ って
s°JQ(y(1)0)=t4+… が 成 り立 つ の で,
と 表 わ さ れ る.そ
こ で,x(1)0=y(1)0と
置 く.次
に
s°JQ(y(2)0)=t8+…, s°JQ(y(3)0)=t12+…
が 成 り立 つ の で,
と 表 わ さ れ る.そ
こ で,x(2)0=y(2)0,x(3)0=y(3)0-α(x(1)0)2と
と表 わ さ れ る こ とが 分 か る.従
っ て,(c0),(d0)が
置 く.こ
成 り立 つ.い
き(cj),(dj)が
成 り立 つ も の と 仮 定 し て,(cn),(dn)が
し よ う.(bn)に
よ って s°JQ(y(1)n)=t4(3n+1)+…
が 成 り立 つ の で,
を 選 ん で,
の とき
まj
と
成 り立 つ こ と を 証 明
を み た す よ う に で き る.x(1)n=y(1)n-uと (an),(dn-1)に
置 け ば,x(1)n∈F2n+1が
成 り立 ち,
よ って
が 成 り立 つ.次
に(bn)に
よ って s°JQ(y(2)n)=t4(3n+2)+…, s°JQ(y(3)n)=t4(3n+3)+…
が 成 り立 つ の で,
を選んで
を み た す よ うに で き る.そ (dn)が
こで,x(2)n=y(2)n-υ,x(3)n=y(3)n-wと
置 け ば(cn),
成 り立 つ こ とが 分 か る.(終)
系4.24
環 準 同型 写像
は 単 射 で あ る. 4.4.3 準 自 由S1作 で 表 わ す.も る.こ
用(M,ψ)に
し(M,ψ)が
対 して,不
動 点 集 合 の 次 元 をf(M,ψ)
不 動 点 を も た な け れ ば,f(M,ψ)=-1と
定義す
の と き 次 の 定 理 が 成 り立 つ.
定 理4.25(Ossa)
Mを
境 界 を も た な いn次
ト多 様 体 と し,ψ
をM上
の 準 自 由 可 微 分S1作
(a)
に お い て,
であれば
元 の 向 きづ け られ た コンパ ク 用 とす る.こ
の とき
(mod 3) (mod 3) が 成 り立 つ. (b)
に お い て,[M]=0で
あ り,
に お い て
で あれ ば
(mod 3) (mod 3) が 成 り立つ. 証 明 定 理 の不 等式 の右 辺 の数 値 を(a)の b(n)と
場 合 にa(n),(b)の
場合に
置 く.す な わ ち
(mod 3) (mod 3) (mod 3) (mod 3) と定 義 す る.さ らに
が 成 り立 つ と き,f([ξ])=2jと
が 成 り立 つ.定
理4.11に
定 義 す る.こ
の とき
よ って
J(j″*[M,ψ])=[M]・tn,(mod tn+1) が 成 り立 つ.ま
たj″*は 単 射 で あ る か ら,(a),(b)い
ずれの場合に も
が 成 り立 つ.従
っ て,定
理4.25を
証 明 す る に は,
(mod 4)
(4.25a) (4.25b)
(mod
2)
に 対 して
(mod
tn)
(mod
tn+2)
が 成 り立 つ こ とを証 明すれ ば 十 分 で あ る.定 理4.23に
お い て構 成 した 生成 元
系に よ って,[ξ]を
(α(p,i,j,k)∈Q)と
表 わ す.定
理4.23に
よ って
(ⅰ) (ⅱ)
が 成 り立 つ.い
ま(4.25a)の
が 成 り立 ち,従
っ て(ⅱ)に
条 件 を 仮 定 す れ ば,(ⅰ)に
よ っ て,
が 成 り立 つ.nを3を
して 分 け て 考 え る こ と に よ っ て, (4.25b)が
J.M.
が 成 り立 つ.全
法 と
く同 様 に し て
成 り立 つ.(終)
注 意 環 準 同 型 写 像Jの で あ る が,こ
よ って
性 質 を 使 っ て,定
理4.23,定
理4.25を
導 いたの
の よ う な 考 え 方 は,
Boardman:
On
manifolds
with
involution,
Bull. AMS,
73(1967),
136-138. に お い て 初 め て 示 さ れ た.Boardmanは,こ
の 論 文 に お い て,Z2作
用 の不 動
点 集 合 の 次 元 を 評 価 す る こ と に 成 功 して い る. こ の4.4節 で あ る.
で 紹 介 した 結 果 は,E.
Ossaが
学 位 論 文 に お い て発表 し た も の
Ⅴ 同 変 コ ボ ル デ ィズ ム論
5.1 同 変Thomス 5.1.1
ペ ク トラ ム
こ の 節 を 通 し て,コ
有 限 次 元 複 素Gベ 部 分 空 間(G不
ン パ ク ト リ イ 群Gを
ク トル 空 間 とす る.Bn(V)に 変 と は 限 らな い)全
W∈Bn(V),g∈Gに
一 つ 固 定 し て お く.Vを よっ て,Vのn次
体 の 作 るGrassmann多
元複素
様 体 を 表 わ す.
対 して g・W={g・w│w∈W}
と 置 く こ とに よ っ て,Bn(V)上
に 可 微 分G作
En(V)={(W,υ)│W∈Bn(V),υ と置 き,(W,υ)∈En(V),g∈Gに
用 が 定 義 さ れ る.さ
らに
∈W}
対 して g・(W,υ)=(g・W,g・υ)
と置 く こ と に よ っ て,En(V)上
に も 可 微 分G作
用 が 定 義 され る.写
像
π:En(V)→Bn(V) を π(W,υ)=Wに
よ っ て 定 義 す れ ば,π
は 可 微 分G写像
と な り,
π:En(V)→Bn(V) はBn(V)上
のn次
単 射 線 型G写
元 可 微 分 複 素Gベ
像i:V→V′
ク トル 束 とな る.
に 対 し て,Gベ
ク トル 束 写 像
i*:En(V)→En(V′) が,(W,υ)∈En(V)に
対 して i*(W,υ)=(i(W),i(υ))
と置 く こ と に よ っ て 定 義 され る.V1,V2を る と き,Gベ
ク トル 束 写 像
有 限 次 元 複 素Gベ
ク トル空 間 とす
を,(W1,υ1)∈Em(V1),(W2,υ2)∈En(V2)に
対 して
と置 く こ とに よ っ て 定 義 す る. i1:V1→V′1,i2:V2→V′2を
単 射 線 型G写
像 とす れ ば,次
の 図 式は 可 換
で あ る.
(5.1)
En(V)に
一 点 ∞ を つ け 加 え て コ ン パ ク ト化 したG空
わ し,Gベ
ク トル 束
G空 に
間Mn(V)の
π:En(V)→Bn(V)のThom空
不 動 点 で あ る が,以
∞ を そ の 基 点 と す る.さ
写 像 を 誘 導 す る の で,可
間
後Thom空
て,Gベ
間 をMn(V)で と い う.点
よ っ て,次
∞ は
間 を 考 え る と き に は,常
ク トル 束 写 像 はThom空
換 図 式(5.1)に
表
間 の 間 のG
の 可 換 図 式 が 誘 導 され る.
(5.2)
こ こにX∧YはXとYの 5.1.2 素Gベ
約 結 を 表 わ す.
ユ ニ タ リ群 へ の 連 続 準 同 型 写 像
ρ:G→U(n)を
与 え れ ばCnは
ク トル 空 間 と な り,標 準 的 な エ ル ミー ト内 積
変 と な る.さ
はG不
て I(G)={Vα=(Cn(α),ρ
を 複 素Gベ
ク トル 空 間 の 集 合 で,次
(ⅰ) 各Vα (ⅱ) Vα
複
α),α ∈A}
の 条 件 を み た す も の と す る.
は 既 約 で あ る.
とVβ
が 複 素Gベ
(ⅲ) 任 意 の(有
限 次 元)既
ク トル 空 間 と して 同 型 に な る の は α=β
の と
き に 限 る.
以 後,コ く.I(G)の
ン パ ク ト リ イ群Gに 存 在 は,任
約Gベ
ク トル 空 間 は,あ
対 し て,こ
るVα
の よ うなI(G)を
意 の 有 限 次 元 複 素Gベ
と 同 型 に な る. 一 つ固 定 して お
ク トル 空 間 がG不
変なエル
ミー ト内積 を もつ ことに よ って保 証 され て い る.I(G)を
既 約Gベ
ク トル 空
間 の 完 全系 とい う. k:A→Zを
非 負整 数値 函 数 で,有 限 個 のAの
とす る.こ の よ うなkに
と置 く.こ
対 して
こにVk(α)α はVα
のk(α)個
Vα 成 分 と呼 ぶ こ と に す る.任 そ れ と 同 型 なV(k)が 空 間Vに
対 し て,そ
元 を 除 い て零 値 で あ る もの
の 直 和 を 表 わ す.Vk(α)α をV(k)の
意 の 有 限 次 元 複 素Gベ
ク トル 空 間 に 対 し て,
一 意 に 存 在 す る こ と が 分 か る.有 の 次 元 を│V│で
限次 元 複 素 ベ ク トル
表 わす こ とに すれ ば
が 成 り立 つ. 補 題5.3
複 素Gベ
AutG(V(k))で
ク トル 空 間V(k)の
表 わ す と き,次
証 明 iα:Vk(α)α→V(k)を 意 のG同
像 全 体 の 作 る群 を
の 同 型 が 成 り立 つ.
包 含 写 像,pα:V(k)→Vk(α)α
変 自 己 準 同 型 写 像φ:V(k)→V(k)に
を 考 え る.Schurの っ て,自
自 己 同 型G写
補 題 に よ っ て,
を 射 影 と す る.任
対 し て,G写
像
の と きpβ° φ°iα=0が 成 り立 つ.従
然 な 同型
が 成 り立 つ.さ
てVk(α)α の
ベ ク トル はVα
υk(α))に よ っ て表 わ され る.そ
の ベ ク トルk(α)個
の 順 列(υ1,…,
こで
T=(tij)∈GL(k(α),C) に 対 し て,自
己 同 型 写 像T*:Vk(α)α
に よ っ て 定 義 す れ ば,T*はG同 っ て,自
→Vk(α)α
を
変 で あ る.す
な わ ち,対
然 な 準 同 型 写 像GL(k(α),C)→AutG(Vk(α)α)が
応T→T*に
よ
定 義で き る.こ の 対
応 は 単 射 で あ る が,再
びSchurの
補 題 を 使 う こ とに よ っ て,全
射 であること
が 分 か る.(終) 非 負 整 数 値 函 数k:A→Zで 全 体 をKAで
有 限 個 のAの
表 わ す.k,lをKAの
元 と す る.す
が 成 り立 つ と き に 限 り, 集 合KAに
半 順 序 を 入 れ る と,KAは
と 非 負 整 数aに
対 し て,す
元 を除 い て零 値 で あ る も の の べ て の α∈Aに
対 して
で あ る と定 義 す る こ とに よ っ て, 有 向 集 合 に な る.さ
べ て の α ∈Aに
らに,KAの
元k,l
対 して
(k+l)(α)=k(α)+l(α), (a・k)(α)=a・k(α) と置 く こ と に よ っ て,新 k,lをKAの
しいKAの
元 とす る.
元k+l,a・kを が 成 り立 つ と き,単
定 義 しよう. 射 線 型G写
像
i(k,l):V(k)→V(l) をVα
成 分 に つ い て,対
て 定 義 す る.こ l)は,Gベ
応(υ1,…,υk(α))→(υ1,…,υk(α),0,…,0)によ
こにυ1,…,υk(α)はVα
の ベ ク トル で あ る.こ
っ
の と き,i(k,
クト ル 束 写 像 i(k,l)*:En(V(k))→En(V(l))
お よびThom空
間 の 間 のG写
像
M(i(k,l)*):Mn(V(k))→Mn(V(l)) を 誘 導 す る.こ
の とき
は 帰納 的 系 で あ る こ とが 分 か る.そ で 表 わ す.En(G)を
の 帰 納 的 極 限 を,そ れ ぞ れEn(G),Mn(G)
全 空 間 と す るn次
元 複 素Gベ
ク トル 束
π:En(G)→Bn(G) をn次
元 普 遍 複 素Gベ
トル 束En(G)のThom空 5.1.3 k∈KAに
ク トル 束 と い う.ま 間 と い う.
対 し て,G同
型写像
た,Mn(G)を
普 遍 複 素Gベ
ク
をVα
成 分 に関 して,対 応
に よ っ て 定 義 す る.k,lをKAの
元 と す る.
が 成 り立 つ と き,次
の図式
は 可 換 で あ る.
(5.4)
KAの
元k,lに
対 して,単 射 線 型G写
像
を 合 成 つ のGベ
に よ って定 義 す る.二 ク トル 束 写像
の 合 成 をa(k,l)=s(k,l)*°a(V(k),V(l))と に よ っ て,次
す る.可
換 図 式(5.1),(5.4)
の 図 式 は 可 換 で あ る.
(5.5)
た だ し,
とす る.従
っ て,a(k,l)はGベ
am,n:Em(G)×En(G)→Em+n(G) お よ びThom空
間 の間 のG写
像
M(am,n):Mm(G)∧Mn(G)→Mm+n(G) を 誘 導 す る. 次 の 図 式 を 考 え る.
(5.6)
ク トル 束 写 像
こ の 図 式 が 基 点 を 保 つG写
像 と し て ホ モ トピ ー 可 換 で あ る こ と を 示 す た め に
若 干 の 準 備 を し よ う. KAの
元kに
対 し て,単
分 に 関 し て,対
射 線 型G写
像φ(k):V(k)→V(2k)を,Vα
成
応 (υ1,…,υk(α))→(υ1,0,υ2,0,…,υk(α),0)
に よ っ て 定 義 す る.さ
らに
に 対 し て,線
型G写
像φt(k):V(k)→
V(2k)を φt(k)=(1-t)・i(k,2k)+t・φ(k) に よ っ て 定 義 す る.こ
の と き,す
る こ と が 分 か る.す
な わ ちφt(k)は単
φ(k)の間
べ て の
射 線 型G写
の ホ モ ト ピ ー を与え て い る.こ
す べ て の
に 対 し てφt(k)は
単射であ
像 と し て,i(k,2k)と
の ホ モ ト ピ ー に 関 し て,次
の 図 式 は,
に 対 し て 可 換 で あ る.
(5.7)
た だ し ら,可
と す る.φt(k)は
換 図 式(5.7)に
単 射 線型G写
よ っ て,Gベ
像 と し て の ホ モ ト ピ ー で あ るか
ク トル 束 写 像 と して の ホ モ ト ピ ー
φt*:En(G)→En(G) お よ びThom空間
の間の 基 点 を 保 つG写
像 と して の ホ モ トピー
M(φt*):Mn(G)→Mn(G) を 誘 導 す る.こ
の と き,φ0*,M(φ0*)は
そ れ ぞ れEn(G),Mn(G)の
恒 等写 像
で あ る. 補 題5.8
図 式(5.6)に
お い て,基
点 を 保 つG写
像 と し ての ホモ トピー
が 成 り立 つ. 証 明 Gホ
モ ト ピ ーM(φt*)に
よ っ て,Gホ
モ トピー
が成
り立 つ.a(k,l),φ(k)の
定 義 に よ っ て,Gホ
モ トピー
の 成 り立 つ こ とは 容 易 に 分か る.(終) 基 点 を 保 つG写
像 T:Mm(G)∧Mn(G)→Mn(G)∧Mm(G)
を,T(x∧y)=y∧xに
よ っ て 定 義 す る.次
の 図式
(5.9)
を 考え る.こ
の と き,a(k,l)の
補 題5.10
図 式(5.9)に
定 義 に よ っ て 次 の 結 果 が 成 り立 つ. お い て,基
点 を 保 つG写
像 と し て の ホ モ ト ピー
が 成 り立 つ.◇ 5.1.4
Vを
有 限 次 元 複 素Gベ
え て ロ ン パ クト 化 し たG空
ク トル 空 間 とす る.Vに
間 をVcで
表 わ す.こ
一 点∞
の と き,自
を つ け加
然 な対 応 に よ っ
て
Vc=M│V│(V) と な る. k∈KAに
対 し て, ‖k‖=│V(k)│
と 表 わ す.k,lをKAの 空間 の 間 のG写
元 で,
とす る.5.1.2節
に お い て 定 義 し たThom
像 M(i(k,l)*):Mn(V(k))→Mn(V(l))
をn=‖k‖
の 場 合 に つ い て 考 え よ う.Mn(V(l))のl∈KAにつ
的 極 限 がMn(G)で
あ る か ら,写
像M(i(k,l)*)に
写像 i(k):V(k)c→M‖k‖(G)
い て の帰 納 よ っ て,基
点 を 保 つG
が 誘 導 さ れ る. 次 に,k∈KAお
よ び 非 負 整 数nに
対 し て,基
点 を 保 つG写
像
ε=εk,n:V(k)c∧Mn(G)→M‖k‖+n(G) を,合
成ε=M(a‖k‖,n)°(i(k)∧1)に
よ っ て 定 義 す る.す
な わ ち,次
の 図式
が 可 換 に な る.
(5.11)
さ て,k,lをKAの
をVα
元 とす る と き,複
素Gベ
ク トル 空 間 と し て の 同 型 写 像
成 分につ い て,対 応
に よ っ て 定 義 す る.こ 同 型 写 像e(k,l)に
こ にui,υjは
す べ てVα
の ベ ク トル で あ る.こ
よ っ て 誘 導 され る 基 点 を 保 つG同
のG
相写像
V(k)e∧V(l)c→V(k+l)c を 同 じ記 号e(k,l)で
表 わ そ う.
次 の 図 式 を 考 え よ う.
(5.12)
補 題5.13
図 式(5.12)に
お い て,基
点 を 保つG写
像 と して の ホ モ トピ ー
が 成 り立 つ. 証 明 補 題5.8,可
換 図 式(5.11)お
よび 補 題5.3に
よ って容 易 に 証 明 で
き る.(終) 定 義 Thom空
間Mn(G),お
よ び 基 点 を 保 つG写
M(am,n):Mm(G)∧Mn(G)→Mm+n(G),
像
i(k):V(k)c→M‖k‖(G), εk,n:V(k)c∧Mn(G)→M‖k‖+n(G), (k∈KA)の
組 を,コン
パ ク ト リイ 群Gに
対 す る ユ ニ タ リ同 変Thomス
ペ ク
トラ ム と 呼 ぶ. 5.1.5 る.連
π:E→Xを
複 素Gベ
ク トル 束,Vを
続 写 像h:E→VがG同
で あ っ て,各
点x∈X上
変Gauss写
複 素Gベ
ク トル 空 間 と す
像 で あ る とは,hがG写
の フ ァ イ バ ーExに対
し て,制
像
限写像
h│Ex:Ex→V が 単 射 線 型 写 像 で あ る こ と を 意 味 す る. 有 限 次 元 複 素Gベ
ク トル 空 間Vに
対 し て,対
義 さ れ る写 像hV:En(V)→VはG同 命 題5.14
応(W,υ)→υ
変Gauss写
π:E→Xをn次
元 複 素Gベ
Gベ
クトル 空 間 とす る.任
意 のG同
Gベ
ク トル 束 写 像φ:E→En(V)で,h=hV°φ
に よ って 定
像 で あ る.
ク トル 束,Vを
変Gauss写
有限 次 元 複 素
像h:E→Vに
対 し て,
をみ た す ものが ただ 一 つ 存
在 す る. 証 明 対 応u→(h(Eπ(u)),h(u))に をφ:E→En(V)と
す れ ば,こ
よ っ て 定 義 され るGベ れ が 求 め る も の で あ る.一
ク トル 束 写 像
意性 に つ い ては 明
らか で あ ろ う.(終) 定 理5.15
Xを
ル 束 とす れ ば,有 →Vが
コ ン パ ク トG空 限 次 元Gベ
間 とす る.π:E→Xを
ク ト ル 空 間VとG同
複 素Gベ 変Gauss写
ク ト
像h:E
存 在 す る.
証 明 点x∈Xの ク ト ル 空 間 で あ る.定 射 線 型Gx写
等 方 部 分 群 をGxと 理0.8に
像h0:Ex→Vxが
よ っ て,有
す れ ば,フ 限 次 元Gベ
存 在 す る.そ
ァ イ バ ーExはGxベ ク トル 空 間Vxと
単
こで
h1:E│G(x)→Vx を,h1(g・υ)=g・h0(υ),g∈G,υ Gauss写
像 で あ る.連
∈Exに
よ っ て 定 義 す れ ば,h1はG同
続 写 像h2:E→Vxで,h1の
バ ー に つ い て 線 型 な る も の が 存 在 す る.h2のGに
拡 張 で あ っ て,各
変 フ ァイ
つ い て の 平 均 を 考え る こ と
に よ って,G写像hx:E→Vxで,h1の
拡 張 で あ り,各
て 線 型 で あ る も の が 存 在 す る.こ 存 在 して,hxはE│Ux上 に 対 して,こ 空間Xの
の と きG(x)を
のG同
開 被 覆 で あ る か ら,有
∪Uxn=Xと
で き る.こ
含 むG不
変Gauss写
の よ う な(Vx,hx,Ux)を
フ ァイバ ー に つ い 変 な開 集 合Uxが
像 に な っ て いる.各
考 え る.{Ux│x∈X}は 限 個 の 点x1,…,xnが
点x∈X コンパ ク ト
存 在 し て,Ux1∪
…
の とき
と置 き,h:E→Vを h(u)=(hx1(u),…,hxn(u)) に よ っ て 定 義 す れ ば,hはG同
変Gauss写
π:En(G)→Bn(G)を5.1.2節 ク トル束 とす る.こ 定 理5.16
Xを
に お い て 構 成 し たn次
元 普 遍 複 素Gベ
の と き 次 の 定 理 が 成 り立 つ. コ ン パ ク トG空間
ベ ク トル 束 とす れ ば,Cベ に,こ
像 で あ る.(終)
の よ うなGベ
とす る.π:E→Xをn次
元 複 素G
ク トル 束 写 像u:E→En(G)が
存 在 す る.さ
ク トル 束 写 像 た ち は 互 い にGベ
ら
ク トル 束 写 像 と し て,
ホ モ トー プ で あ る. 証 明 定 理5.15に
よ っ て,k∈KAお
V(k)が
っ て,命
存 在 す る.従
→En(V(k))が
て,u=i(k)*φ
よびGベ
変Gauss写
ク トル 束 写 像φ:E と,包
が 求 め るGベ
含 写 像i(k)*:
ク トル束 写 像 で あ コ ン パ ク トで
ク トル 束 写 像φ:E→En(V(k))が
存 在 し
っ て,命
題5.14に
るG同
ら 誘 導 さ れ る こ と が 分 か る .さ
像 とす る.新
像h:E→
ク トル 束 写 像 とす れ ば,Xが
と表 わ せ る こ と が 分 か る.従
hi:E→V(ki), をG同
よ っ て,Gベ
ク トル 束 写 像u:E→En(G)は,あ
→V(k),k∈KA,か
変Gauss写
を み た す .φ
の 合 成u=i(k)*φ
にu:E→En(G)をGベ
あ る か ら,k∈KAお
のGベ
題5.14に
存 在 し て,h=hV(k)°φ
En(V(k))→En(G)と る.逆
よ びG同
変Gauss写像h:E て
(i=0,1), ki∈KA しいG同
h:E→V(k0+k1)
よ っ て,任
変Gauss写
像
意
を,ベ
ク トルe∈Eと
α ∈Aに
対 し て,h0(e),h1(e)のVα
成 分 が,そ
れ
ぞれ (u1,…,uk0(α)), (υ1,…,υk1(α)), で あ る と き,h(e)のVα
(ui,υj∈Vα)
成 分が (u1,…,uk0(α),υ1,…,υk1=(α))
と な る も の と し て 定 義 し よ う.こ
こ の と き,h,i0h0,i1h1は
こ で 次 の 図 式 を 考 え る.
共 にG同
変Gauss写
像 で あ る が,G同
写 像 と し て 互 い に ホ モ トー プ で あ る こ とが 分 か る.命 h0,h1に き,次
対 応 す るGベ
よ っ て,h, す る.この
と
側 の 二 つ の 三 角 形 は 可 換 で あ り,左 側 の 二 つ の 三 角
ク トル 束 写 像 と し て ホ モ トピ ー 可 換 で あ る.
す な わ ち,h0に るGベ
ク トル 束 写 像 を そ れ ぞ れφ,φ0,φ1と
の 図 式 に お い て,右
形 はGベ
題5.14に
変Gauss
対 応 す るGベ
ク トル 束 写 像u0=i(k0)*φ0と,h1に対
ク トル 束 写 像u1=i(k1)*φ1と
はGベ
応す
ク トル 束 写 像 と し て ホ モ トー
プ で あ る.(終)
5.2 同 変コボ ル デ ィズ ム 論 5.2.1 Gを れ て い て,し Xを
コン パ ク ト群 とす る.G空 か もx0がG作
基 点 を も つG空
間Xに
お い て,1点x0が
用 の 不 動 点 で あ る と き,(X,x0)ま
間 と い い,x0を
基 点 と い う.閉
区間I=[0,1]上
指定 さ たは 単に に 自
明 なG作
用 を 与 え る と き,任
意 の 基 点 を も つG空
間(X,x0)に
対 し て,
約錐 CX=X×I/x0×I∪X×0 お よ び,約
懸垂 SX=X×I/x0×I∪X×I
は,対
角 線 作 用 に よ っ て,基
基 点 を もつG空 f(x0)=y0み ft:X→Yは
点 を もつG空間
間(X,x0),(Y,y0)に た す と き,fを
各tに
に な る. 対 し て,G写
基 点 を 保 つG写
つ い て 基 点 を 保 つG写
像f:X→Yが
像 と い う.ま
た,ホ
像 で あ る と き,基
モ ト ピー
点 を 保 つGホ
モ ト ピー と呼 ば れ る. 基 点 を 保 つG写
像f:X→Yに
対 し て,約
写像柱
Z(f)=X×I∪Y/∼, (x,1)∼f(x), お よび,約
(x0,t)∼y0
写像 錐 C(f)=X×I∪Y/∼, (x,1)∼f(x),
は 基 点 を も つG空
間 に な り,fの
(x0,t)∼y0, (x,0)∼y0 約 懸垂
Sf:SX→SY は 基 点 を 保 つG写
像 に な る.以
の 表 わ す 点 を〈x,t〉
後,CX,SX,Z(f),C(f)に
で 示 し,Z(f),C(f)に
お い て,yの
お い て,(x,t) 表 わ す 点 を〈y〉
で 示 す こ と に し よ う. 基 点 を 保 つG写
像f:X→Yに
た だ し,a(f)(y)=〈y〉,j〈y,t〉=〈y,1-t〉 み る と き,b(f):C(f)→SXは
対 し て 次 の 図 式 を 考え る.
で あ り,SX=C(f)/a(f)(Y)と 射 影 で あ る.ま
た,C(a(f))が
位相
和CX
+CYか
ら,〈x,1〉 ∼ 〈f(x),1〉
せ る こ と,お
な る 関 係 に よ っ て 定 義 され る 等 化 空 間 とみ な
よ びSX=CX/Xと
み な せ る こ と に よ っ て, r:C(a(f))→SX
は,r(CY)=*か と き(1)は
つr│CX:CX→SXは
射 影 で あ る と し て 定 義 さ れ る.こ
可 換 で あ り,(2)に
お い て,基
点 を 保 つGホ
の
モ トピー
hs:C(a(f))→SY を hs〈x,t〉=〈f(x),(1-s)t〉 hs〈y,t〉=〈y,1-st〉 に よ っ て 定 義 す れ ば,h0=Sf°r,h1=j°b(a(f))が 基 点 を もつG空 Gホ
間X,Yに
対 して,Xか
成 り立 つ. らYへ
の 基 点 を 保 つG写像
の
モ トピー類 全体 の集 合 を [X,Y]G0
で 表 わ す.基 す.定
点 を 保 つG写像f:X→YのGホ
値 写 像c:X→YのGホ
モ ト ピ ー 類[c]を,集
と り,[c]=0と
表 わ す.
こ の と き,次
の 命 題 が 成 り立 つ.
命 題5.17
f:X→Yを
モ トピ ー 類 を[f]で
基 点 を 保 つG写
像,Vを
合[X,Y]G0の
基 点 を もつG空
表わ 基点に
間 と
すれば (a)
次 の 列 は 基 点 を 保 つ 写 像 の 列 と し て 完 全 列 で あ る.
(b) 可換 図式
に お い て,α 在 して
∈[V,Y]G0がa(f)*α=0を
み た す と き,β
∈[SV,SX]G0が
存
(Sf)*β=S*α が 成 り立 つ.◇ 注 意 良 く知 ら れ て い る よ うに,[SX,V]G0は [c]=0は
単 位 元 と な る.こ
自 然 な 方 法 で 群 の 構 造 を も ち,
の とき
(Sf)*:[SY,V]G0→[SX,V]G0 f*:[SV;X]G0→[SV,Y]G0 は 準 同 型 写 像 と な る.さ
ら に[S(SX),V]G0は
5.2.2 f:X→Yを(基 G空
間V,(基
任 意 のGホ
点 を 保 つ)G写
点 を 保 つ)任
意 のG写
モ ト ピ ーgt:X→Vに
(基 点 を 保 つ)Gホ
ア ー ベ ル 群 の 構 造 を も つ. 点 を も つ)任 よ び(基
対 し て,g0=h°fが
モ ト ピ ーht:Y→Vが
が 成 り立 つ と す る.こ
像 と す る.(基
像h:Y→V,お
意 の
点 を 保 つ)
成 り立 つ な ら ば,
存 在 し て,
の と き,f:X→Yを(基
点 を 保 つ)Gコ
フ ァイバ ー
写 像 と い う. 命 題5.18
基 点 を 保 つG写
像f:X→Yに
対 し て,G写
像
a(f):Y→C(f) は 基 点 を 保 つGコ
フ ァ イ バ ー 写 像 で あ る.
証 明 h:C(f)→Vを
基 点 を 保 つG写
ホ モ ト ピ ー で,g0=h°a(f)が
像,gt:Y→Vを
成 り立 つ も の とす る.こ
基 点 を 保 つG の と き 基 点 を 保 つGホ
モ ト ピ ーht:C(f)→Vを
に よ っ て 定 義 す れ ば,h0=h, 系5.19
基 点 を 保 つG写
が 成 り立 つ.(終) 像f:X→Yに r:C(a(f))→SX
は 基 点 を 保 つGホ
モ ト ピ ー 同 値 写 像 で あ る.◇
対 し て,G写
像
命 題5.18の
証 明 と 同 様 に し て,次
命 題5.20
基 点 を 保 つGコ
フ ァ イ バ ー 写 像f:X→Yに
包 含 写 像u:CX→C(f)は 系5.21
の 命 題 が 成 り立 つ.
基 点 を 保 つGコ
基 点 を 保 つGコ
対 し て,自
然 な
フ ァ イ バ ー 写 像 で あ る.◇
フ ァ イ バ ー 写 像f:X→Yに
対 し て,射
影
p:C(f)→C(f)/u(CX)=Y/f(X) は 基 点 を 保 つGホ
モ ト ピ ー 同 値 写 像 で あ る.◇
基 点 を 保 つG写
像f:X→Yに
対 して,自
然 なG写
像
f:Z(f)→Z(1Y) を f<x,t>=, に よ っ て 定 義 す る.こ 定 理5.22
の とき
f:X→Yが
要 十 分 条 件 は,基
f=
基 点 を 保 つGコ
点 を 保 つG写
フ ァ イバ ー写 像 で あ るた め の 必
像q:Z(1Y)→Z(f)で,q°f=1と
な るも
の が 存 在 す る こ と で あ る. 証 明 基 点 を 保 つG写 在 し た とす る.基 gt:X→Vに
像q:Z(1Y)→Z(f)で,q°f=1と
点 を 保 つG写
な る もの が存
像h:Y→Vと,基
対 し て,g0=h°fが
点 を 保 つGホ
モ トピ ー
成 り立 つ と き,k:Z(f)→Vを k<x,t>=g1-t(x) k=h(y)
に よ っ て 定 義 す る.基
点 を 保 つGホ
モ ト ピ ーht:Y→Vを
ht(y)=(k°q) に よ っ て 定 義 す れ ば,h0=h,
が 成 り立 つ.逆
の証 明は
省 略 す る.(終) 注 意 定 理5.22に で あ れ ば,fは 命 題5.23
よ っ て,f:X→Yが
基 点 を 保 つGコ
フ ァ イ バ ー写 像
必 然 的 に 単 射 と な る. f:X→Yを
基 点 を 保 つGコ
フ ァ イ バ ー 写 像,Wを
つG空
間 と す る.(ⅰ)Wが
X,Yが
コ ン パ ク トハ ウ ス ドル フ 空 間 で あ れ ば,写
基点を も
コ ン パ ク トハ ウ ス ドル フ 空 間 で あ る か,(ⅱ) 像
f∧1:X∧W→Y∧W は 基 点 を 保 つGコ
フ ァ イ バ ー 写 像 で あ る.
証 明 自然 なG写
像i:Z(f∧1)→Z(f)∧Wが,条
(ⅱ)が
成 り立 つ と き 同 相 写 像 と な る.基
→Yに
対 し て,定
考 える.図
理5.22に
件(ⅰ)ま
点 を 保 つGコ
よ っ て 存 在 す るG写
た は
フ ァ イ バ ー 写 像f:X 像q:Z(1Y)→Z(f)を
式
に お い て,(3)は
が 成 り立 つ.故
可 換 で あ る.(4)を
に 定 理5.22に
可 換 に す るG写
よ っ てf∧1は
像 をq′
基 点 を 保 つGコ
とす れ ば,
フ ァ イバ ー
写 像 で あ る こ と が 分 か る.(終) 5.2.3 5.1節 わ ち,Gを
で 構 成 し た ユニ タ リ同 変Thomス
コ ン パ ク ト リ イ 群 と し,Thom空
ペ ク ト ラ ム を 考 え る.す
間Mn(G)お
な
よび 基 点 を 保 つG
写像
(k∈KA)の
組 に つ い て 考 え る.
基 点 を も つG空
間 と基 点 を 保 つG写
わ す.X,Y∈T0(G),k∈KAに
像 の 作 る カ テ ゴ リ ーをT0(G)で
表
対 して
と定 義す る.基 点 を もつ 集 合 と基 点 を保 つ 写 像 の カテ ゴ リーを Σ0で 表 わ す と き,
は,第
一 成 分 に つ い て 反 変,第
二 成 分 に つ い て 共 変 な フ ァ ン ク タ ー で あ る.
l∈KA,[f]∈u2nG(X;Y)に
の 表 わ すGホ
対 し て,合
成写像
モ トピ ー 類 をe(l)[f]∈u2nG(k+l)(X;Y)で
表 わ す.こ
の と
き,
は,二
つ の フ ァ ン ク タ ー の 間 の 自 然 変 換 で あ り,補 題5.13に
よ って次 の 図 式
は 可 換 に な る.
さてGの
表 現 空 間V(k)が
自明 成 分 を含 む とき(す な わ ち不 動 点 集 合V(k)G
が 一 次 元 以上 の部 分 空 間で あ る と き),そ の 自明成 分 を 用 い て,u2nG(k)(X;Y) に アー ベ ル群 の構 造 が 定 ま り,
は 準 同 型 写像 に な る.そ こで
と定 義 す れ ば,U2nG(X;Y)は カ テ ゴ リー をAで
ー ベ ル 群 と準 同 型 写 像 の
表わす とき
は 第 一 成 分 に 関 し て 反 変,第 X,X′,Y,Y′
ア ー ベ ル 群 で あ る.ア
二 成 分 に 関 し て 共 変 な フ ァ ン ク タ ー と な る.
を 基 点 を もつG空
を,[f]∈u2rG(k)(X;Y),[f′]∈u2sG(k′)(X′;Y′)に
間 とす る.k,k′
∈KAに
対 して ク ロス積
対 し て,合
成 写 像
のGホ
モ ト ピ ー 類[f]×[f′]を
補 題5.10,(5.11),補
従 っ て,帰
題5.13に
対 応 させ る こ と に よ っ て 定 義 す る.補 よ っ て,次
題5.8,
の 図 式 は 可 換 に な る.
納 的 極 限 を 考 え る こ とに よ っ て,ク
ロス積
が 定 義 で き る. 5.2.4
次 に,X,Y∈T0(G),k,l∈KAに
を,[f]∈u2nG(k)(X;Y)に
のGホ
対 し て,合
対 し て,自
成 写像
モ ト ピ ー 類 を 対 応 さ せ る こ と に よ っ て 定 義 す る.同
を,[f]∈u2nG(k)(X;V(l)c∧Y)に
然変 換
対 し て,合
成写像
様 に,自
然 変換
のGホ
モ トピ ー 類 を 対 応 さ せ る こ とに よ っ て 定 義 す る.先
と 同 様 に,σ*(l),σ*(l)は
の ク ロス積 の 場 合
帰 納 的 系 と 可 換 で あ る こ とが 分 か り,従
っ て 自然
変換
が 定 義 で き る.帰
納 的 極 限U2nG(X;Y)の
定 義 を 見 れ ば,次
の 命 題 の 成 り立
つ こ とが 分 か る. 命 題5.24
X,Yを
基 点 を も つG空
間 とす る.任
意 のl∈KAに
対 し て,
自然変 換
は,共 Vを
に 同 型 写 像 で あ る.◇ 有 限 次 元 複 素Gベ
在 し て,VはV(l)と
ク トル 空 間 とす る.こ
の と きl∈KAが
同 型 に な る.i:V→V(l)を
た だ一 つ 存
同 型 写 像 と し て,合
成
写像
を 考 え る.σ*(V),σ*(V)は,補
題5.3に
よ っ て,同
の 選 び 方 に 依 ら な い こ とが 分 か る.σ*(V),σ*(V)をVに
型 写 像i:V→V(l) 関 す る懸 垂 同型 写
像 とい う. C1に
自 明 なG作
用 を 与 え て お け ば,S(SX)=(C1)c∧Xと
み な す こ とが
で き る.そ
こで,
と 定 義 し,
を恒 等 写像 とす る.次 に,同 型 写 像
を,合
成
に よ って定 義す る.こ の 同型 写 像
を 懸垂 同型 写 像 とい う,基 点 を 保 つG写
像f:X→X′
に対 して,σ*の 定 義
に よ って,次 の 図 式 は 可換 で あ る.
(5.25)
Y∈T0(G)を
固 定 し て お く.基
命 題5.17,系5.19に
よ っ て,次
点 を 保 つG写
像f:X→X′
に 対 し て,
の 列 は 完 全 列 で あ る.
そ こで,
を,合
成
に よ っ て 定 義 す れ ば,可
換 図 式(5.25)に
よ っ て,次
の 完 全 列 を 得 る.
(5.26)
さ て,包 よ う.こ
含 写 像i:A→Xが
基 点 を 保 つGコ
の と き 系5.21に
よ っ て,射
ホ モ ト ピ ー 同 値 写 像 で あ る.そ
を,合
フ ァイバ ー 写像 で あ る と し
影p′:C(i)→X/Aは
基 点 を 保 つG
こ で 自然 変 換
成
に よ っ て 定 義 す れ ば,p:X→X/Aを っ て,次
射 影 と す る と き,完
全 列(5.26)に
よ
の 完 全 列 を 得 る.
(5.27)
5.2.5
Y∈T0(G)を
固 定 し た と き,こ
れ ま で の 考 察 に よ っ て,UnG(-;Y)
は 一 つ の 同 変 コ ホ モ ロ ジ ー 論 を 作 る こ と が 分 か った.こ ユ ニ タ リ同 変 コ ボ ル デ ィズ ム 論 と い い,と UnG(-)と
書 き,ユ
くにY=S0(0次
係 数 を もつ
元 球 面)の
と き,
ニ タ リ 同 変 コ ボ ル デ ィ ズ ム 論 と い う.
ク ロ ス積 の 存 在 に よ っ て, な る.す
れ をYに
な わ ちU*G(-)は
は,U*G(S0)上
の 多元 環 に
乗 法 的 コ ホ モ ロ ジ ー 論 に な る.
注 意 同 変 コ ホ モ ロ ジ ー 論 の 公 理 論 的 取 り扱 い に つ い て は, T. tom
Dieck:
Lokalisierung aquivarianter Math.
Kohomologie
Theorien,
Zeit. 121(1971),253-262.
を 参 照 せ よ. G空
間Xと
と書 く.X+は*を
一 点 か ら 成 るG空 基 点 とす るG空
間{*}と
の 位 相 和X∪{*}を
間 と み て,T0(G)に
属 す る.そ
単 にX+ こで
U nG(X)=UnG(X+) と表 わ す こ とに す る.さ
らに,包
含 写 像i:A→XがGコ
フ ァ イバ ー写 像
で あ る と き, UnG(X,A)=UnG(X/A) と表 わ す こ とに す る.こ
の と き 完 全 列(5.27)に
よ っ て,次
の 完 全 列 を 得 る.
(5 27′)
注 意 Gが
単 位 群,す
U*(X;Y)と
書 く.
注 意 U*G(X;Y)に
な わ ちG={e}の
お い て,Yを
場 合 には,U*G(X;Y)を
固 定 す る こ と に よ っ て,ユ
ボ ル デ ィ ズ ム 論 を 定 義 し た の で あ る が,Xを
単に
ニ タ リ同 変 コ
固 定 す る こ とに よ っ て,同
変 ホモ
ロ ジ ー 論 を 定 義 す る こ とが で き る.
5.3 Thom類
とThom同
型 写像
5.3.1 乗 法 的 コ ホ モ ロ ジ ー 論 で あ る ユ ニ タ リ同 変 コ ボ ル デ ィズ ム 論U*G(-) に つ い て,さ Vを
ら に 考 察 を 進 め よ う.
有 限 次 元 複 素Gベ
在 し て,V(k)がVと →V(k)cを
ク トル 空 間 と す る.こ
の と きk∈KAが
同 型 に な る.i:V→V(k)を
同 型 写 像iか
一 意に存
同 型 写 像 と し,i0:Vc
ら誘 導 さ れ る基 点 を 保 つG同
相 写 像 と す る.
i(k):V(k)c→M‖k‖(G) を 基 点 を 保 つG写 像 とす る.合 そ う.こ
成i(k)°i0に
の と き,懸
は,t(V)と
像 で,同
変Thomス
ペ ク ト ラ ム を 定 義 す る際 に 現 わ れ る 写
よ っ て 表 わ さ れ るU2│V│G(Vc)の
元 をt(V)で
表 わ
垂 同型 写 像
の ク ロ ス積 に よ っ て 与 え られ る こ と が 分 か る.す
な わ ち,
(5.28)
が 成 り立 つ. ξ=(π:E→X)を
コ ン パ ク トG空
間X上
のn次
元 複 素Gベ
ク トル 束
とす る.こ
の と き 定 理5.16に
よ っ て,Gベ
ク トル 束 写 像
u:E→En(G) のGホ
モ ト ピ ー 類 が た だ 一 つ 定 ま る.Gベ
に つ い て の 基 点 を 保 つG写
ク トル 束 写 像uは,Thom空
間
像 M(u):M(ξ)→Mn(G)
のGホ
モ ト ピ ー 類 を 定 め,従
をGベ
ク トル 束 ξ の ユ ニ タ リ同 変 コ ボ ル デ ィズ ム論 に お
う.s:X+→M(ξ)を
をGベ
っ てU2nG(M(ξ))の
零 切 断 か ら 誘 導 され るG写
ク トル 束 ξ のEuler類
Thom類
元t(ξ)を
定 め る.t(ξ)
け るThom類
とい
像 とす る と き
と い う.
に つ い て 次 の 基 本 的 性 質 が 成 り立 つ.
定 理5.29 (a) 自然 性.h:η るThom空
→ ξ をGベ
ク トル 束 写 像 と し,hか
間 の 間 の 基 点 を 保 つG写
ら 自然に 誘導 され
像 をM(h):M(η)→M(ξ)と
す る と
き, t(η)=M(h)*t(ξ) が 成 り立 つ. (b) 乗 法 性.自
然 な 同一 視
の下 で
が 成 り立 つ. (c)
正 規 性.有
み た と き,そ
限 次 元Gベ
のThom類
ク トル 空 間Vを
一 点 上 のGベ
ク トル 束 と
は t(V)∈U2│V│G(Vc)
で あ る. 証 明 性 質(c)は,t(V)の u:E(ξ)→En(G)をGベ もGベ M(u°h)は
定 義 お よ びThom類
の 定 義 か ら従 う.次
ク トル 束 写 像 と す れ ば,u°h:E(η)→En(G)
ク トル 束 写 像 で あ り,M(u°h)=M(u)°M(h)が そ れ ぞ れt(ξ),t(η)を
表 わす ので
成 り立 っ.M(u),
に
t(η)=M(h)*t(ξ) が 成 り立 つ.最
後 に,u:E(ξ)→En(G),u′:E(ξ′)→En′(G)をGベ
トル 束 写 像 と し て,次
写 像M(an.n′)の
の 図 式 を 考 え る.
定 義 に よ り,M(u×u′)とM(an.n′)°(M(u)∧M(u′))と
は 基 点 を 保 つG写 を 表 わ し,後
ク
像 と し て ホ モ トー プ で あ る こ とが 分 か る.前
者 はt(ξ)×t(ξ′)を表
わ す.従
者 はt(ξ× ξ′)
って
が 成 り立 つ.(終) 5.3.2 ξ,η を コ ン パ ク トG空
間X上
の 複 素 ベ ク トル 束,
d:X→X×X を 対角線 写 像 と す る. が成り
立 つ の で,基
が 自 然 に 定 ま り,
が 成 り立 つ.x∈U*G(M(η))に
て,
像
対 し
を 対 応 させ る 準 同 型 写像 を
で 表 わ し,複 η を0次
点を保 つG写
素Gベ
元Gベ
ク トル 束
ξ に 対 す るThom準同
ク トル 束 と す れ ば,M(η)=X+が
型 写 像 と い う.と 成 り立 ち,Thom準
くに 同型
写像
を 得 る. 複 素Gベ
ク トル 束 に 対 す るThom準
同 型 写 像 に つ い て,次
の基 本 的 性 質
が 成 り立 つ. 定 理5.30 (a) 自 然 性.ξ,η η′を コ ン パ ク トG空
を コ ン パ ク トG空 間X′
上 の 複 素Gベ
間X上
の 複 素Gベ
ク ト ル 束,ξ′,
ク トル 束 とす る.Gベ
ク トル 束
写像 f:ξ
→ ξ′, g:η
が 底 空間 の 間 の同 じ写 像f=g:X→X′
→ η′
を 誘導 す る とき,次 の 図 式 は 可 換 で
あ る.
(b) 乗 法 性.ξ,ξ′,η を コ ン パ ク トG空 す る.こ
間X上
の 複 素Gベ
ク トル 束 と
の とき
が 成 り立 つ.す なわ ち,次 の 図式 は 可 換 で あ る.
(c) 正 規 性.Xを
コ ン パ ク トG空
間 と し,ξ=(p2:V×X→X)を
間,Vを
自 明 なGベ
有 限 次 元 複 素Gベ ク トル 束 とす れ ば
が成 り立 つ. 証 明 Thom類
性 質(b)は
の 自然 性 と次 の図 式 の 可換 性 に よ り(a)が
次 の 図 式 の可 換 性 よ り従 う.
従 う.
クト ル 空
最 後 に,(5.28)お
よ びThom類
の 正 規 性 に よ っ て(c)が
定 理5.31
ξ,η を コ ン パ ク トG空
き,Thom準
同型 写 像
間X上
成 り立 つ.(終)
の 複 素Gベ
ク トル 束 と す る と
は 同 型 写 像 で あ る. 証 明 Xが Gベ 5.14に
コ ン パ ク トG空
ク トル 空 間VとG同 よ っ て,G同
間 で あ るか ら,定 変Gauss写
変Gauss写
理5.15に
よ っ て,有
像h:E(ξ)→Vが
像hに
対 応 す るGベ
限次元
存 在 す る.命 題 ク トル 束 写 像 を
φ:E(ξ)→En(V) と し,φが
誘 導 す る 底 空 間 の 間 のG写
と置 け ば,En(V)⊥
はBn(V)上
が 成 り立 つ.En(V)⊥
か らG写
像を
の 複 素Gベ
φ:X→Bn(V)とす
る.い
ま
ク トル 束 の 全 空 間 と な り,同 型
像 φ に よ って誘導 され るX上
の複 素Gベ
ク トル束 を ξ′とす れ ば,同 型
が 成 り立 つ.従
って,定
同 型 写 像 で あ る.故 5.3.3 Xを
球体 束 をそ れ ぞ れ
なわ ち
よ っ て,ψ(ξ′)°ψ(ξ),ψ(ξ)°ψ(ξ′)は 共 に
に ψ(ξ)は 同 型 写 像 で あ る.(終)
コ ン パ ク トG空
トル 束 とす る.ξ
と す る.す
理5.30に
にG不
間,ξ=(π:E→X)をX上
変 な エ ル ミ ー ト内 積 を 与え,ξ
の 複 素Gベ に 付 属 す る 球 面 束,
ク
と 置 き,π0=π│S(ξ),π′=π│D(ξ)と 間EのG不 G写
す る.こ
の と き,S(ξ),D(ξ)はG空
変 な コ ン パ ク ト部 分 空 間 で あ る. 像h:D(ξ)→M(ξ)を
に よって 定義 す れ ば,hは
基点 を保 つG同
を 誘 導す る.以 後,こ のG同
と み な す.包 (5.27)に
s:X→D(ξ)を
相 写 像 に よ って
含 写 像i:S(ξ)→D(ξ)はGコ
よ っ て,次
相 写像
フ ァ イ バー 写 像 で あ る か ら
の 完 全 列 を 得 る.
零 切 断 とす れ ば,sお
よ びπ′ は 共 にGホ
モ トピー 同 値 写
像 で あ り,
は互 い に他 の 逆 写像 で あ る.合 成
を 考 え る と,x∈U*G(X)に
対 して
が 成 り立 つ.こ
複 素Gベ
て,次
こにe(ξ)は
の 列 は 完 全 列 と な る.
ク トル 束 ξ のEuler類
で あ る.従
っ
(5.32)
た だ し,π0*=ψ(ξ)-1° 完 全 列 を,n次
δ で あ り,ξ
元 複 素Gベ
同 型 写 像 μ*
5.4.1
に お い て,ボ
換 の 一 つ で あ るThom準
元 複 素Gベ
ク トル 束 とす る.こ
ク トル 束 ξ に 対 す るGysin完
5.4 Thom準 第2章
をn次
全 列 と い う.
ル デ ィズ ム 群 か ら特 異 ホ モロ ジ ー 群 へ の 自 然 変
同型 写像
μ に つ い て 考 察 し た.こ
の 節 に お い て は,
ユ ニ タリ コ ボ ル デ ィズ ム 群 か ら特 異 コ ホ モ ロ ジ ー 群 へ の 自 然 変 換 の て,Thom準
の
一つ と し
同型 写 像 μ*:U*(-)→H*(-;Z)
を 定 義 し,そ
の 基 本 的 性 質 を 述 べ よ う.
特 異 コ ホ モ ロ ジ ー 論 に お い て,n次
元 普 遍 複 素 ベ ク トル 束 のThom類
を
tn∈H2n(MU(n);Z) で 表 わ す.た
だ し,MU(n)=Mn({e})で
元z∈U*(X)が,連
あ る.
続写像 f:Sk∧X→MU(n)
に よ っ て 代 表 さ れ て い る と し て,次
の 図 式 を 考 え よ う.
こ こに σ*は 懸 垂 同 型 写 像 とす る.こ
の とき元
(σ*)-kf*(tn)∈H*(X;Z) は,z∈U*(X)に
よ っ て 一 意 に 定 ま る こ と が 分 か る.そ
こ で,対
応
z=[f]→(σ*)-kf*(tn) に よ っ て,写 像 μ*:U*(X)→H*(X;Z) を 定 義 す る.こ
の と きU*(X)に
お け る和,積
の 定 義 に よ っ て,μ*は
環準同
型 写 像 で あ る こ と が 分 か る が,μ*は 命 題5.33 Thom準
さ ら に 次 の 性 質 を もつ.
同 型 写 像 μ*:U*(-)→H*(-;Z)は,
(a)
環 準 同 型 写 像 で あ る.
(b)
自然 変 換 で あ る(す
な わ ち,連
続 写 像 か ら 誘導 さ れ た 準 同 型 写 像 と 可
換 で あ る). (c)
懸 垂 準 同 型 写 像 と 可 換 で あ る.
(d) t(ξ)∈U*(M(ξ))を ム 論 に お け るThom類 る ξのThom類
複 素 ベ ク トル 束
とす る と き,μ*(t(ξ))は,特
定 理5.34
異 コホ モ ロジ ー論 に お け
Xを
証 明 と 全 く 同 様 に し て,次
有 限CW複
体 と し,H*(X;Z)が
る.θ:H*(X;Z)→U*(X)を はU*加
を 誘 導 す る.こ
次数0の
の 定 理が 成 り立 つ. ね じれ を も た な い とす
準 同 型 写 像 と す る.も
し μ*°θ=id
群 と して の同 型 写像
こ に
注 意 定 理5.34の
と す る.◇ 証 明 に は,
つ こ と を 使 用 し て い る.こ び
ニ タ リコ ボ ル デ ィ ズ
で あ る.◇
定 理2.8(Conner-Floyd)の
で あ れ ば,θ
ξ の,ユ
の 事 実 はMU(n)が2n-1連
Uk(pt)=0(k>0)が
成 り立
結 で あ るこ と,お
が 成 り立 つ こ とに よ っ て 証 明 で き る.
よ
Ⅵ 局所化 と束 化変換
6.1 Thom空 6.1.1
間 の 不動 点集 合
こ の 節 を 通 し て コ ン パ ク ト リ イ群Gを
お い て 導 入 し た よ うに,有
限 次 元 複 素Gベ I(G)={Vα,α
で,次
の 三 条 件 を み た す も の,す
一 つ 固 定 し て お く.5.1節
に
ク トル 空 間 の 集 合 ∈A}
な わ ち 既 約Gベ
ク トル 空 間 の 完 全 系 を 考 え
る. (ⅰ) 各Vα
は 既 約 で あ る.
(ⅱ) Vα とVβ
が 複 素Gベ
ク トル 空 間 と し て同 型 に な る の は α=β
の と
き に 限 る. (ⅲ) 任 意 の(有
限 次 元)既
約 複 素Gベ
ク トル 空 間 は,あ
るVα
と同 型 に
な る. と くにVα0=C1上
のG作
用 は 自明 で あ る も の と し, A1=A-{α0}
と置 く.非
負 整 数 値 函 数k:A→Zで
も の の 全 体 をKAで k∈KAに
表 わ す.KA1も
対 し て,有
有 限 個 のAの
元 を除 い て零 値 で あ る
同 様 に 定 義 す る.
限 次 元 複 素Gベ
ク トル 空 間V(k)を5.1節
に おけ る
よ うに
に よ っ て 定 義 す る.さ 間(G不
らにBn(V(k))に
変 と は 限 らな い)全
は 可 微 分G多
よ っ てV(k)のn次
体 の 作 るGrassmann多
様 体 と な っ て い る.
元複 素部 分 空
様 体 を 表 わ す.Bn(V(k))
k∈KAに
対 して,非 負 整 数‖k‖ を
に よ っ て 定 義 す る.この は,閉
と きG多
様 体Bn(V(k))の
不 動 点 集 合Bn(V(k))G
集合
のm∈KA,‖m‖=nな て,Thom空
る も のに つ い て の 位 相 和 で あ る こ とが 分 か る.従
間Mn(V(k))のG作
で あ る.補 題5.3の
用 につ い て の 不 動 点 集 合Mn(V(k))Gは
証 明を 吟 味 すれ ば,自 然 な 同相 写 像
が 存 在 す る こ とが 分 か る.こ こにCk(α)は
自明なG作
用 を もつ もの とす る.
従 って基 点 を保 つ 自然 な 同 相 写像
が 存 在 す る. 単 位 群{e}に Bn({e})と
対 し て,MU(n)=Mn({e}),EU(n)=En({e}),BU(n)=
書 く と き,同
相 写 像fkに
よ っ て,基
点 を 保つ 自 然 な 同 相 写 像
が 誘 導 され る. 6.1.2
Gベ
ク トル 束 写 像 ap .q:Ep(G)×Eq(G)→Ep+q(G)
お よ びThom空
間 の 間 の 基 点 を 保 つG写 M(ap
を,と
も に5.1節
像
.q):Mp(G)∧Mq(G)→Mp+q(G)
で 定 義 した 写 像 と し, ap.q:Bp(G)×Bq(G)→Bp+q(G)
を,Gベ
っ
ク トル 束 写 像ap.qか
ら誘 導 され た 底 空 間 の間 のG写像
とす る.
この とき,先 に 定 義 した同 相 写像Fに
つ い て,次 の図 式 が 可換 に な る こ と
が 分か る.
(6.1)
こ こ に.
で あ り,写 像M(a)∧aは
成 分 ご と に,合 成
に よっ て定 義 され る写 像 を 意味 す る. 次 に,包 含 写 像 i1:Bn(Ck)→Bn+1(Ck+1)
を,
に よ っ て 定 義 す れ ば,次
の図 式 は 可 換 に な る.
(6.2)
こ こ に,am.n(k,l)は,am.nを BU(m+n)を 従 っ て,い BUで
定 義 す る際 に 現 わ れ る 写像
定 義 す る際 に 現 わ れ る 包 含 写 像 で あ る(5.1節 まBn(Ck)の,i1,i*に
表 わ せ ば,可
よ る,n,kに
換 図 式(5.5),(6.2)に
で あ り,i*は を 参 照 せ よ) .
つ い て の帰 納 的 極 限 を
よ って連 続 写 像
a:BU×BU→BU が 誘 導 され る.aは さ て,m∈KA1に とみ な し得 るが,
ベ ク トル 束 のWhitney和 対 し て,
に よ っ て 誘 導 さ れ る 写 像 で あ る. は 自 然 に
の 部分 空 間 と して の 和集 合
の 部分空間
を 考 え よ う.こ の と き連 続 写 像
の 制限 と して,連 続 写 像a:B×B→Bが 同 相 写像Fと
6.1.3 Xを
基 点 を も っ た コ ン パ ク トG空
間 と し,XGを
に よ っ て,U*(S0)上
を 考 え よ う.た
だ し,degυα=2・│Vα│と
す る.こ
の とき
の 次 数 つ き多 元 環 に な る.一 方U*G(X)もU*(S0)上
き多 元環 であ るが,U*(S0)上
よる
の 次 数 つ き 多 元 環 に な る.
の 次 数 つ き 多項 式環
の次 数 つ き 多元 環 の間 の 次数0の
を定 義 しよ う. 連 続 写 像
分 へ の 射 影 と す る.ホ
モ トピー 類
に 対 して,不 動 点 集 合 の上 に制 限 した 写像 の ホモ トピー類 を
とす る.こ
そ の不 動 点 集 合
ロ ス 積 とa:B×B→Bに
整 数 環Z上
をm(∈KA)成
に 定 義 した
同 様 な 可 換 図 式 が 成 り立 つ.
の と きU*(XG;B+)は,ク
Pontrjagin積
はU*(S0)上
た,先
包含 写 像 の 合成 に よ って,連 続写 像
が 誘 導 さ れ(6.1)と
とす る.こ
誘導 され る.ま
の と き,m∈KA,‖m‖=n+‖k‖
に対 して
の次数つ 準 同型 写 像
は,U2m(α0)-2k(α0)(XG;B+)の に よ っ て,高
元 を 表 わ す.Xの
々 有 限 個 のm∈KAを
コ ン パ ク ト 性 とF′
除 い て,[π(m)°F′
°fG]=0が
の定 義
成 り立 つ.
従 っ て,
は, よ って,対
の 次 数2nの
元 を 表 わ す.対
φ(k)[f]に
応
を 定 義 す る.F′
に 対 し て(6.1)と
同 様 の 可 換 図 式 が 成 り立 つ こ と か ら,対
φ(k)は,[V(k)c∧X,Mn+‖k‖(G)]G0のk∈KAに で あ る.す
応[f]→
な わ ち,図
応
つ い て の帰納 的 系 と 可 換
式
が 可 換 で あ る.故 に,対 応 φ(k)に よ って準 同 型 写像
が 誘 導 され る.奇 数 次数 に つ い ては,Xの
代 りに 懸 垂SXを
考 え る ことに よ
って,同 様 に φ が定 義 で き る.以 上 で,次 数 つ き加 群 と して の次 数0の
準同
型写像
が 定 義 で き た わ け で あ るが,積
の 定 義 を 見 れ ば,φ
がU*(S0)上
の多 元 環 と し
て の 準 同 型 写 像 で あ る こ とが 分 か る. k∈KA1に はU*G(S0)上
対 し て,V(k)のEuler類e(V(k))∈U*G(S0)を の 多 元 環 で あ り,
と み る こ とが で き る.こ
の と き,任
考 え る.U*G(X) はA(G)上
意 のx∈U*G(X)に
の多元環
対 して
(6.3)
が 成 り立 つ.(6.3)は で き る.
φ の 定 義,と
く に 写 像F′
の性 質 に よ って簡 単 に証 明
6.2 局 6.2.1
所
化
次 数 つ き 環U*G(S0)の
部 分 集 合S=SGを
SG={e(V(k))│k∈KA1} に よ っ て 定 義 す る.e(V(k+l))=e(V(k))・e(V(l))が 積 に 関 し て 閉 じ た 集 合 で あ り,さ 基 点 を も っ たG空 環 で あ る が,SGに
間Xに
らに1∈SGが
成 り立 つ.
対 し て,U*G(X)はU*G(S0)上
よ る 局 所 化 をS-1U*G(X)で
つ き 環S-1U*G(S0)上
成 り立 つ の で,SGは
の 次数 つ き多 元
表 わ せ ば,S-1U*G(X)は
の 次 数 つ き 多 元 環 と な る.SGに
次数
よ る局 所 化S-1U*G(X)
の 定 義 を 述 べ て お こ う. 直 積 集 合U*G(X)×SGに
次 の 関 係 を 入 れ る. (x,e(V(k)))∼(x′,e(V(k′)))
で あ る と は,あ
る 元l∈KA1が
存 在 し て,
e(V(k+l))・x′=e(V(k′+l))・x が 成 り立 つ こ と で あ る とす る.こ 同 値 類 をe(V(k))-1・xで ば,通
の 関 係 は 同 値 関 係 で あ る.(x,e(V(k)))の
表 わ す.同
常 の 方 法 に よ っ て,和
値 類 全 体 の 集 合 をS-1U*G(X)で
表わせ
と積 が 定 義 さ れ,
に よ っ て 次 数 を 定 義 す る と き,S-1U*G(X)はS-1U*G(S0)上
の次 数 つ き多 元環
と な る こ とが 分 か る. 局 所 化 は 完 全 列 を 保 つ フ ァ ン ク タ ー で あ る か ら,S-1U*G(-)はT0(G)上 の 同 変 コ ホ モ ロ ジ ー 論 で あ る. x∈U*G(X)に
対 し て,(x,1)∈U*G(X)×SGが
る こ と に よ っ て,U*G(S0)上
表 わ す 同値 類 を 対 応 さ せ
の 多 元 環 と して の 準 同 型 写 像
が 定 義 で き る. 注 意 局 所 化 の 一般 N.
Bourbaki:
論 に つ い て は
Algebre
commutative,
chap.
1,2,
Hermann,
1961
を 参 照 せ よ. 6.2.2
基 点 を も った コ ン パ ク トG空
間Xに
対 して,6.1節
で 定 義 した準
同 型 写像
を 考 え よ う.写 像
を
に よ っ て 定 義 す れ ば,(6.3)に
よ っ て,Φ ′は 局 所 化S-1U*G(X)を
の 同 値 関 係 と 矛 盾 し な い こ と が 分 か り,従
定 義 す る際
って 多 元環 と して の準 同型 写像
を 誘 導 す る. 定 理6.4(T. X上
のG作
tom
Dieck)
基 点 を も っ た コ ン パ ク トG空
間Xに
対 し て,
用 が 自明 で あ れ ば
は 同 型 写 像 で あ る. 証 明 Φ の 逆 写 像 Ψ を 構 成 し よ う.z∈Ut(X;B+)を t=2nと
仮 定 し よ う.こ
の と きzは,あ
f:S2γ
る連 続 写像
∧X→MU(n+r)∧B+
の ホ モ ト ピ ー 類 に よ っ て 代 表 さ れ る.Xが
コ ン パ ク トで あ る か ら,空
定 義 を 振 り返 っ て み る と き,m(α0)=n+rを fの
任 意 に 与 え る.
み た す 元m∈KAが
間Bの
存 在 し て,
像が MU(n+r)∧BU+(m)
に 含 まれ る.一 M‖m‖(G)Gの
方MU(n+r)∧BU+(m)は,自 部 分 空 間 と み る こ とが でき る.従 f:S2γ
は,基
点 を 保 つG写
∧X→MU(n+r)∧BU+(m)
像 f′:S2γ ∧X→M‖m‖(G)
然 な 同 相 写 像f(k)を っ て,連
続 写像
通 し て,
を 定 め る.G写
像f′
は,m∈KAの
選 び 方,お
B+)だ
よ び 連 続 写 像fの
け に 依 っ て 定 ま る こ とが 分 か る.そ
と置 く.t=2n-1の 同様 に
は,[f′]∈U2‖m‖-2rG(X)を
と き に は,Xの
Ψ が 定 義 で き る.こ
が
表 わ す.こ
のとき
選 び 方 に 依 ら ず,z∈U2n(X; こで
代 りに 懸 垂SXを
の よ うに し て,準
考 え る こ とに よ っ て,
同型 写像
の形 の 元 に対 して定 義 され た わけ で あ るが,次 に
(6.5)
を み た す よ うに,Ψ
を
さ て,準
φ の 定 義 を 振 り返 っ て み れ ば,連
同 型 写像
上 に 拡 張 す る.
f:S2γ に 対 す るG写
続 写像
∧X→MU(n+r)∧BU+(m)
像 f′:S2γ ∧X→M‖m‖(G)
に 対 し て,
が 成 り立 ち,従
って
が 成 り立 つ.故
に(6.3),(6.5)に
逆に
ΨΦ=idを
よ って ΦΨ=idが
示 す に は,(6.3),(6.5)に
Ψ φ=λ を 示 せ ば 良 い.x∈U*G(X)が,G写
成 り立 つ.
よ っ て,Ψ 像
f:V(k)c∧X→Mn(G),k∈KA に よ っ て 代 表 さ れ て い る も の と し よ う.こ
の と き φ(x)は,
Φλ=λ す な わ ち
に 等 し い.こ
お よび,図
こ で,次
の可 換 図 式
式
を 考 え よ う.た
だ し,i(m),p(m)は
自然 な 包 含 写 像 と射 影 を 表 わ す.Ψ
義 に よ って,
が 成 り立 ち,従
って
が 成 り立 つ.い
ま
と 置 く.こ
の と き,
が 成 り 立 つ.さ
て,合
で あ り,Ψ(φ(x))=e(V1)-1・[f°(i∧1)] 成
の表 わすU*G(X)の
元 と,合 成
の表 わすU*G(X)の
元 とは 同 じであ るが,後 者 は,合 成
の定
と,基
点 を 保 っ てGホ
が 成 り立 つ.す 6.2.3
モ トー プ で あ っ て,e(V1)・[f]を
表 わ し て い る.従
って
な わ ち Ψφ=λ が 証 明 され た.(終)
YをG空
間 とす る.Yの
に 対 し て,k∈KA1お
よびG写
任 意 のG不
変 な コ ン パ ク ト部 分 空 間B
像
u:B→V(k)-{0} が 存 在 す る と き,YはSGに
命 題6.6
YをG空
吸 収 され る と い う.
間 とす る.Yが
ハ ウス ドル フ空 間 で あれ ば,YがSG
に 吸収 され るた め の 必 要十 分 条 件 は,Yの
各 点 の 軌 道 がSGに
吸収 され る こ と
で あ る. 証 明 定 義 か ら 必 要 条 件 で あ る こ と は 明 ら か で あ る.い がSGに
吸 収 さ れ る と 仮 定 し よ う.BをYのG不
と す る.仮
定 に よ り,Bの
各 点xに
まYの
各点の軌道
変 な コ ン パ ク ト部 分 空 間
対 し て,kx∈KA1とG写
像
ux:G(x)→V(kx)-{0} が 存 在 す る.定
理1.9(Tietze-Gleason)に
よ っ て,uxの拡張
で あ るG写
像
υx:B→V(kx),x∈B が 存 在 す る.こ
の とき Ux=υ-1x(V(kx)-{0})
はBに
お け るxの
の 点x1,…,xnを
開 近 傍 で あ る.Bが 選 んで
(1) とで き る.そ
コ ン パ ク トで あ る か ら,有
B=Ux1∪ こ で,G写
を,u(x)=(υx1(x),…,υxn(x))に
… ∪Uxn
像
よ っ て 定 義 す る.こ k=kx1+…+kxn∈KA1
の と き
限 個 のB
で あ り,(1)に
よ って u(B)⊂V(k)-{0}
が 成 り立 つ.(終) 命 題6.7 はSGに
XをG空
間 とす る.Xが
証 明 命 題6.6に
よ っ てX-XGの
証 明 す れ ば 良 い.点x∈Xの 空 間 と し てG/Gxと つ.従
ハ ウ ス ドル フ 空 間 で あ れ ば,X-XG
吸 収 され る. 各 点 の 軌 道 がSGに
等 方 部 分 群 をGxと
同 相 で あ る.さ
ら に
っ て,X-XGの
各 点 の 軌 道 がSGに
任 意 の 閉 部 分群H
に 対 し て,G空
を 示 せ ば 十 分 で あ る.系1.20に
吸 収 され る こ と を
す れ ば,軌
道G(x)はG
で あ れ ば
が 成 り立
吸 収 さ れ る こ とを 示 す に は,Gの 間G/HがSGに
よ っ て,有
吸 収 され る こ と
限 次 元Gベ
ク ト ル 空 間Vと
G-embedding h:G/H→V が 存 在 す る.Vは
複 素Gベ
と 非 負 整 数nが
一 意 に 存 在 し て,同
が 成 り立 つ.た し,G写
ク トル 空 間 で あ る と し て 良 い.こ
だ しCn上
のG作
の と き,k∈KA
1
型
用 は 自 明 とす る.p:V→V(k)を
射影 と
像 u:G/H→V(k)
をu=p°hに
よ っ て 定 義 す る.あ
と仮 定 す れ ば,h(x)はVの 点xはG空 Hと
間G/Hの
共 役 で あ り,
で あ る.従
るx∈G/Hに
対 し てu(x)=0が
不 動 点 で あ る.hが 不 動 点 と な る.し
単 射G写
か る にG/Hの
で あ る か ら,G/Hは
成 り立 つ
像 で あ る か ら,
各 点 の 等方 部 分 群 は
不 動 点 を も た な い .こ
れ は 矛盾
って u(G/H)⊂V(k)-{0},k∈KA1
が 成 り立 つ.(終) 定 理6.8
Xを
基 点x0を
ル フ空 間 で,XG={x0}で
も ったG空 あれ ば
間 とす る.Xが
コ ン パ ク トハ ウ ス ド
S-1U*G(X)=0 が 成 り立 つ. 証 明 任 意 の 元z∈U*G(X)に
対 し て,l∈KA1が
存 在 して,
e(V(l))・z=0 が 成 り立 つ こ と を 示 せ ば 十 分 で あ る.元zを
表 わ すG写
と す る.V(k)×(X-x0)はV(k)c∧XのG不 V(k)×(X-x0)に
像を
変 な 開 部 分 空 間 で あ る が,
一 点 を つ け 加 え て コ ン パ ク ト化 したG空
間 がV(k)c∧X
で あ る こ とに 注 意 し よ う. p2:V(k)×(X-x0)→X-x0 を 射 影 と す る.一
方,Bn(G)を
零 切 断 に よ ってMn(G)のG不
変 な閉 部 分
空 間 と見 れ ば, K=p2(f-1(Bn(G))) は,X-x0に
含 まれ るG不
(2)
変 な コ ン パ ク ト部 分 空 間 で あ る.こ
す べ て の
お よ び υ∈V(k)cに
の とき
対 して,
が 成 り立 つ. さ て,XG={x0}な はSGに
る仮 定 か ら,命
吸 収 され る.す
題6.7に
よ っ て,コ
な わ ち,l∈KA1とG写
ン パ ク トG空
間K
像
u:K→V(l)-{0} が 存 在 す る.定
理1.9(Tietze-Gleason)に
よ っ て,uの
拡 張 で あ るG写
像
u1:X→V(l) が 存 在 す る.そ
こで,基
点 を 保 つG写
像
f′,f″:V(k)c∧X→V(l)c∧Mn(G) を f′(υ∧x)=u1(x)∧f(υ f″(υ ∧x)=0∧f(υ に よ っ て 定 義 す る.u1(X)がV(l)の を 保 つG写
像 と し て,Gホ
モ トー プ
∧x), ∧x)
コ ン パ ク ト部 分 空 間 で あ る か ら,基
点
(3) が 成 り立 つ.さ
て,u1(K)⊂V(l)-{0}が
成 り立 つ こ と,お
っ て,f′(V(k)c∧X)はV(l)c∧Mn(G)の
よ び(2)に
部 分 空 間0×Bn(G)と
な い.基
点 を も つG空
間 と し て,V(l)c∧Mn(G)-0×Bn(G)は
か ら,基
点 を 保 つG写
像 と し て,Gホ
よ
交 わ ら 可縮 で あ る
モ トー プ
(4) が 成 り立 つ.他
方,f″
とG写
像
εl.n:V(l)c∧Mn(G)→Mn+‖l‖(G) との合 成 写 像 を 考 え る と (5)
[εl,n°f″]=e(V(l))・[f]
が 成 り立 つ.結
局(3),(4),(5)お
よびz=[f]な
る こ とに よ って
e(V(l))・z=0,l∈KA1 が 成 り立 つ.(終) 定 理6.9
Xを
基 点 を も っ たG空
で あ る とす る.AをXのG不
間 で あ り,コ
ン パ ク トハ ウ ス ドル フ 空 間
変 な 閉 部 分集 合 で あ って,XG⊂Aを
もの とす る.包 含 写像i:A→Xが
基 点 を 保 つGコ
み たす
フ ァイ バ ー写 像 で あ れ
ば,同 型
が成 り立 つ. 証 明 包 含 写像i:A→Xが
基 点 を 保 つGコ
フ ァイバ ー写 像 で あ るか ら,
次 の列 は 完 全 列 で あ る. (6) 仮 定 に よ っ て,基 あ っ て,X/Aの
点 を も っ たG空
間X/Aは
不 動 点 は 基 点 だ け で あ る.従
コ ン パ ク トハ ウ ス ドル フ 空 間 で っ て,定
理6.8に
よ って
S-1U*G(X/A)=0 が 成 り立 ち,完
全 列(6)に
よ っ て,S-1i*は
同 型 写 像 に な る.(終)
6.3 束 化 変 換 6.3.1 6.1節
この 節 を 通 し て コ ン パ ク ト リイ 群Gを
固 定 し て お く.5.1節
お よび
の 記 号 を そ の ま ま使 用 す る.
定 理3.6に
よ っ て,普
遍 主G束
は,可
微 分 主G束
π(m):EG(m)→BG(m) の 列
の 帰 納 的 極 限 と し て 構 成 で き る.さ
で あ る よ うに で き る.こ
の 節 に お い て,こ
ら に 各BG(m)は
コン パ ク ト
の よ うな コ ン パ ク ト主G束
π(m):EG(m)→BG(m) の 列
と,G束
写像 i(m):EG(m)→EG(m+1)
の 列
を 固 定 し て お き,そ
の 帰 納 的 極 限 で あ る普 遍 主G束
を
π:EG→BG で 表 わ す. さ て,ξ=(p:E→X)を
コ ン パ ク トG空
間X上
の 複 素Gベ
ク トル 束
とす る と き p×1:E×EG→X×EG, p×1:E×EG(m)→X×EG(m) は,自
由G作
に よ って,複
を 得 る.さ
用 を も っ た 複 素Gベ 素 ベ ク トル 束
ら に,ベ
を 考 え る と き,複
は,コ
ク トル 束 で あ り,軌
ク トル 束 写 像
素 ベ ク トル 束
ン パ ク ト空 間 上 の 複 素 ベ ク トル 束
道空間を考えること
の列
の帰 納 的 極 限 で あ る こ とが 分 か る.こ の ベ ク トル束 を
と表 わ す こ と に す る. コ ンパ ク トG空
間Xに
対 し て,連
続写 像
は,環 準 同型 写像
を誘 導 す る.
に つ い て の 射影 的 極 限 を
で 表 わ そ う. この 節 の 目的 は,コ
を 定 義 し,そ
ン パ ク トG空
間Xに
対 し て,準
同型 写像
の 基 本 的 性 質 を 調 べ る こ と で あ る.
い ま,z∈U*G(X)が,G写
像
に よ っ て 代 表 され て い る と し よ う.さ
て,複
素Gベ
ク トル 束
p:En(V(l))→Bn(V(l)) に 対 し て,複
は,底
素 ベ ク トル 束
空 間 が コ ン パ ク トで あ るか ら,定
が ホ モ ト ピー を 除 い て 一 意 に 定 ま る.従 っ て,基
点 を保 つ 連 続 写像
理5.16に
っ て,Thom空
よ っ て,ベ
ク トル 束 写 像
間を考え る こ とに よ
が ホ モ ト ピ ー を 除 い て 一 意 に 定 ま る.こ
の と き,合
成写像
の ホ モ ト ピ ー 類 は,元
を 定 め る が,l∈KAの 次 に,複
素Gベ
選 び 方 に 依 ら な い 元 で あ る こ と が 分 か る. ク トル 束p:V(k)×X→Xに
を 考 え れ ば,底 空 間 が コ ン パ ク トで あ り,こ
対 し て,複
素 ベ ク トル 束
の 複 素 ベ ク トル 束 のThom空
間は
(V(k)c∧X+∧EG(m)+)/G で あ る こ とが 分 か る.従
っ て,定
理5.31に
よ っ て,Thom同
型写 像
が 存 在す る.そ こで
と置 く.右
辺 がz∈U*G(X)を
う.k′ ∈KAに
対 し て,G写
も ま たz∈U*G(X)を
を 定 義 す る.こ
表 わ すG写
像 の選 び方 に依 らな い ことを示 そ
像
表 わ す が,こ のf′ に 対 し て,
の と き,Thom同
と同様 に
型 写像
の 定 義に よ っ て
が 成 り立 つ.従
っ て,Thom同
型 写 像 の 乗 法 性(定
理5.30(b))に
よ って
が 成 り立 つ.す
な わ ち,
は,z∈U*G(X)に
よっ
て 一 意 に 定 ま る こ と が 分 か った. 最 後 に,Thom同
型 写 像 の 自 然 性 に よ っ て,準
同 型 写像
の 下 で,
が 成 り立 つ.従
っ て,列{α(m)(z)}は
を定 め る.以 上 で,次 数0の
が 定 義 さ れ た が,α 6.3.2 Xを
を 束 化 変 換 と い う.
コ ン パ ク トG空
複 素 ベ ク トル 束
とす る.Thom類
準 同 型写 像
間,ξ
のEuler類
をX上
の 複 素Gベ
ク トル 束 とす る.
を
の 自然 性 に よ って
が 成 り立 つ の で,列
は
を 定 め る. 束 化 変 換 に つ い て,次 定 理6.10
(T. tom
の 基 本 的 性 質 が 成 り立 つ. Dieck)
(a) 自 然 性.h:X→Yを,コ き,次
の 図 式 は 可 換 で あ る.
ン パ ク トG空
間 の 間 のG写
像 とす る と
(b) 乗 法 性.X,Yを
コ ン パ ク トG空
間 とす る.
を対 角 線 写像 とす る と き,次 の図 式 は 可換 で あ る.
(c) 正 規 性.ξ を コ ンパ ク トG空
間X上
の複 素Gベク
トル束 とす る と
き,
が 成 り立 つ. 証 明 (a)は (b)は
束 化 変 換 の 定 義 と,Thom同
ク ロ ス 積 の 定 義 と,Thom同
最 後 に(c)に M(ξ)を
型 写 像 の 乗 法 性 等 に よ っ て 証 明 で き る.
つ い て,φ:E(ξ)→En(G)をGベ
零 切 断 か ら誘 導 さ れ るG写
型 写 像 の 自然 性 か ら導 か れ る.
グ トル 束 写 像,s:X+→
像 とす る と き,合
の ホ モ ト ピー 類 がEuler類e(ξ)∈U*G(X)を
成G写
表 わ す.こ
像
の と き,α(e(ξ))は
合成写像
の ホ モ ト ピー 類 に よ っ て 代 表 さ れ る が,こ
の 合 成 写 像 は
のEuler類
を表 わ して い る.(終) 系6.11
束 化変 換
次 数 つ き環U*(BG)の
は環 準 同 型写 像 で あ る.◇ 部 分 集 合SGを
に よ っ て 定 義 す る.定 コ ン パ ク トG空
が,SGに
理6.10に
間Xに
対 し て,SGに
よ るU*G(X)の
の と き,定
コ ン パ ク トG空
理6.10に
間Xに
6.3.3 次 章 以 降 に お い て,U*(BG)の
BS1は
の局 所 化
定 義 と 同 様 に し て 定 義 さ れ る.
の 多 元環 とし ての 準 同型 写 像
も 同 様 に 定 義 で き る.こ
で,G=S1の
成 り立 つ .こ の と き,
よ る
局 所 化S-1U*G(X)の
さ ら に,U*=U*(pt.)上
命 題6.12
ょ っ て,SG=α(SG)が
場 合 に つ い てU*(BG)を 複 素 射 影 空 間
が 成 り立 つ.Pk(C)上
よ っ て,次
対 し て,次
の 命 題 が 成 り立 つ.
の 図 式 は 可 換 で あ る.
構 造 を 知 る こ と が 重 要 に な る.こ
こ
計 算 し て お こ う. の 帰 納 的 極 限 と 考 え られ る.従
の 標 準 的 な 複 素 直 線 束 を ξkと し,そ
のEuler類
って
を
e(ξk)∈U2(Pk(C)) とす る.5.4節
に お い て 考 察 したThom準
同型 写 像
μ*:U*(Pk(C))→H*(Pk(C);Z) に よ って,μ*(e(ξk))は,特
異 コ ホ モ ロ ジ ー 論 に お け る ξkのEuler類
で あ り,
環 同型 写 像
が,rk(T)=μ*(e(ξk))に 加 群 と して の 同型 写 像
よ っ て 与 え ら れ る.故
に 定 理5.34に
よ っ て,U*
が,
に よ っ て 与 え られ る.
定 理6.13
U*多
元環 として の 同型 写 像
が,Rk(T)=e(ξk)に
よ っ て 与 え られ る.従
っ て,U*多
元環 と して の同 型
が 成 り立 つ. 証 明 対 応RkがU*加
群 と し て の 同 型 写 像 で あ る か ら,多
元 環 として の
同 型 写 像 で あ る こ とを 示 す に は e(ξk)k+1=0 が 成 り立 つ こ と を 示 せ ば 良 い.こ う.k=0の
れ をkに
と き は 明 らか で あ る.い
う.Pn(C)の
ま,e(ξn-1)n=0が
成 り立 つ と 仮 定 し よ
閉 部 分 空 間A,Bを
に よ っ て 定 義 す れ ば,A∪B=Pn(C)で
さ ら に,Aは
つ い て の帰 納 法 に よ って 証 明 し よ
可 縮 で あ り,BはPn-1(C)と
が 成 り立 つ.従
っ て,あ
あ り,次 の 列 は 完 全 列 で あ る.
ホ モ ト ピ ー 同 値 で あ る.故
る 元a∈U*(Pn(C),A),b∈U*(Pn(C),B)に
に
対
し て,
が 成 り立 つ.故
に
が 成 り立 つ.従
っ て,Rnは
ら導 か れ る.(終)
環 同 型 写 像 と な る.後
半 は,Euler類
の 自然 性 か
Ⅶ 弱複素G多
様体
7.1 弱 複 素 構 造 7.1.1
こ の 節 を 通 して コ ン パ ク ト リ イ群Gを
E→X)を
実Gベ
ク トル 束 とす る.Gベ
一 つ 固 定 し て お く.ξ=(π:
ク トル 束 写 像
J:E→E は,図
式
を 可 換 に し,J2=-idを こ の と き-Jも ξ のG不
上 のG不
み た す と き,ξ
ξ のG不
変 な 複 素 構 造 で あ る と い う.
変 な 複 素 構 造 で あ る.
変 な 複 素 構 造J0,J1がGホ
モ トー プ で あ る とは,Gベ
ク トル 束
変な複素構造Jが 存在 して J0=J│E×0,
が 成 り立 つ こ とで あ る.た の と き,Jt=J│E×tと り,Gベ
のG不
だ し,区
J1=J│E×1 間[0,1]上
す れ ば,
のG作
用 は 自 明 とす る.こ
は ξ のG不
ク トル 束 写 像 と し て,J0とJ1の
間 のGホ
変 な 複 素構 造 であ
モ ト ピ ー を 与 え て い る.
こ の 逆 も成 り立 つ. G空
間Xを
固 定 し た と き,Gベ
ク トル 空 間Vに
ク トル 束Vを V=(p1:X×V→X) に よ っ て 定 義 す る.
対 し て,X上
のGベ
こ の 節 に お い て,Rkは わ す.R2上
常 に 自 明 なG作
の 標 準 的 なG不
用 を も っ たGベ
ク トル 空 間 を 表
変 複 素 構 造I0を
I0(x;a,b)=(x;-b,a),x∈X,(a,b)∈R2 に よ っ て 定 義 す る. ξi=(πi:Ei→X),(i=0,1)をX上 G不
のGベ
変 な 複 素 構 造 とす る.こ
の と き,
ク トル 束 と し,Jiを 上 のG不
ξi上 の
変 な 複 素 構 造
を
に よ っ て 定 義 す る. ξ=(π:E→X)をGベ は,あ
ク トル 束 とず る.ξ
る 非 負 整 数kに
J0,J1を のG不
対 す る
ξ 上 のG不
上 のG不
上 のG不
変 な 複 素 構 造 の こ と で あ る.
変 な 弱 複 素 構 造 とす る.す
変 な 複 素 構 造 と す る.非
変 な弱 複 素 構造 と
な わ ち,Jiを
負 整 数ni(i=0,1)が
上
存 在 し て,
2n0+k0=2n1+k1=m が 成 り立 ち,
がGホ
上 のG不
変 な 複 素 構 造 と し て,
モ トー プ で あ る と き,弱
複 素 構 造J0とJ1と
は 同 値 で あ る と い う.
ただ し
で あ り,I0は Mを
可 微 分G多
れ たG作 にG不
先 に定 義 したR2上
様 体 とす る.Mの
用 に よ って可 微 分Gベ 変 な 弱複 素 構 造Jが
(M,(J))ま
の 標準 的 な 複 素構 造 で あ る.
た は 単 にMを
接 ベ ク トル束 τ(M)は
ク トル 束 に な るが,Gベ
与 え られ た と き,MとJの 弱 複素G多
この章 の研 究対 象 は,こ の 弱複 素G多
自然に 誘 導 さ
ク トル束 τ(M)上 同値 類(J)の
対
様 体 とい う. 様体 で あ る.ま ず,い
くつか の 命 題
を 準 備 し よ う. 命 題7.1 XをG空
間 と し,ξ,η をX上
のGベ
ク トル束 とす る.Jを
η
上 のG不 る.従
変 な 複 素 構 造 とす る.ht:ξ っ て,ベ
い る.こ
→ η をG同
ク トル 束 写 像 と し て,htは
の と きJt=h-1tJhtは,ξ
型 写 像 の ホ モ トピ ー と す
底 空 間X上
上 のG不
の 恒 等写 像 を誘 導 して
変 な 複 素 構 造 の ホ モ トピ ー で あ
る.◇ ξ=(π:E→X)をGベ とす る.す
ク トル 束 と し,Pを
な わ ち,P:E→EはG同
す も の と す る.こ
の と き,ξ
のG不
ξ 上 のG同
変 な 射 影作 用 素
変 な 束 準 同 型 写 像 で,P2=Pを
みた
変 な 部 分 ベ ク トル 束 ξ0,ξ1を,そ
の全
空間が E(ξ0)=PE,
E(ξ1)=(1-P)E
で 与 え られ る もの と し て 定 義 す る,こ
の と き,自
然 な 同型
が 成 り立 つ. 命 題7.2
ξ=(π:E→X)をGベ
複 素 構 造 とす る.Pを
ク トル 束 と し,Jを
ξ 上 のG同
PJP=JP, が 成 り立 つ も の と す る.こ
変 な射 影 作 用
ξ 上 のG不
変な
素と し,
(す な わ ち,JE(ξ0)⊂E(ξ0)) の と き,
(a)
(1-P)JはE(ξ1)=(1-P)E上
(b)
Jt=J-tPJ(1-P)は
(c)
Jと
のG不 ξ 上 のG不
変 な 複 素 構 造 で あ る.
変 な 複 素 構 造 の ホ モ トピ ー で あ る. とは,ξ
上 のG不
変 な複 素構 造 と
し て ホ モ トー プ で あ る. 証 明 (a)に
つ い て,
が 成 り立 つ の で,(1-P)JはE(ξ1)上 (a)と
同 様 に,PJP=JPお
の 複 素 構 造 で あ る.(b)に
よ び(1-P)P=0が (Jt)2=-id
が 示 さ れ る.こ
の と き,
つ い て も,
成 り立 つ こ と を 用 い て,
が 成 り立 つ の で,(c)が 7.1.2 XをG空
成 り立 つ.(終) 間 とす る.ξ,η
をX上
のGベ
ク トル 束,
h:ξ → η をGベ
ク トル 束 と し て の 同 型 写 像 とす る.Jを
とす る.す
な わ ち,Jは
上 のG不
η 上 のG不
変 な 弱複 素 構 造
変 な 複 素 構 造 で あ る.こ
の と き,
同型
に よって,ξ 上 のG不
変 な 弱複 素 構 造
この弱 複 素構 造 をh*Jで
が 誘 導 され るが,
表 わ そ う.す なわ ち
で あ る. Mを
可 微 分G多
様 体 と し,Jを
素 構 造 とす る.MにG不
接 ベ ク トル 束 τ(M)上
のG不
変 な弱複
変 な リーマ ン計量 を与 え る こ とに よ って,Gベ
ク
トル束 と して の同 型 写像
が 定 ま る.た
だ し,R1の
正 の 向 きの 単 位 ベ ク トル は τ(M)│∂Mに
向 きの単 位 法 ベ ク トル に写 され る もの とす る.従 って,h*JはGベ τ(∂M)上 のG不
変 な 弱複 素 構 造 を 定 義す る.M上
量 の選 び方 に 依 らず,弱 複 素構 造h*Jの よ って保 証 され る.さ
らに,h*Jの
のG不
お け る内 ク トル束
変 な リー マ ン計
同値 類 が 定 ま る こ とが,命 題7.1に
同値 類 はJの
同値 類 に よって 一 意 に定 ま
る こ と も容 易 に 証 明 で き る. 従 って,弱 値 類が,上
複 素G多
様体(M,(J))に
の方 法 に よ って 与 え られ るが,こ
対 して,∂M上
弱複 素 構 造(J)か
の 弱複 素 構造 の 同値 類 を,Mの
ら自然 に 誘導 され た 弱 複 素構 造 と呼 び,今
に して,∂Mを
弱複 素G多
様体 とみ る こ とにす る.
(M,(J))を
弱 複 素G多
様 体 とす る.先 に 定 義 したR2上
構 造I0に
の 弱複 素構 造 の 同
対 して,M上
のG不
変 な 弱複 素 構 造
後 常 に この よ う
の標 準 的 な複 素
の 同 値 類 は,(J)の
代 表 元Jの
選 び 方 に依 らず に定 まる こ とが分 か る.今 後
と表 わ す. (M,(J)),(M′,(J′))を f:M→M′
と,fか
弱 複素G多
様 体 とす る.G同
ら 誘 導 され たGベ
変 な微 分 同相 写 像
ク トル 束 写 像
df:τ(M)→
τ(M′)
を 考え る. (J)=((df)*J′) が 成 り立 つ と き,fは (M′,(J′))の
弱 複 素 構 造 を 保 つ と い う.弱
間 に 弱 複 素 構 造 を 保 つG同
(M,(J))と(M′,(J′))と
え た と き,(〓,〓)自
様 体 と し てG同
よ び,そ
由 な 弱 複 素G多
様 体(M,(J)),
変 な 微 分 同 相 写 像 が 存 在 す る と き,
は 弱 複 素G多
注 意 コ ン パ ク ト リイ 群G,お
複 素G多
型 で あ る と い う.
の 閉 部 分 群 の 許 容 族 様 体 のG同
を与
境群
Un(G;〓,〓) が,Ωn(G;〓,〓)の
定 義 と全 く同 様 に し て 定 義 で き る.そ
と 同 様 な 完 全 列 も成 り立 つ が,証
し て,定
明 は 全 く 同 様 に で き る の で,す
理3.2
べ て 省略 す
る. 注 意 (X,A)をG空
間 と,そ
のG不
ン パ ク ト弱 複 素G多
様 体(M,(J))と,G写
変 部 分 空 間 の 対 と す る.n次
元 コ
像
f:(M,∂M)→(X,A) の 組(M,(J),f)を
考え る.こ
の と き,ボ
と全 く 同 様 に し て,弱
複 素G多
様 体 のGボ
ル デ ィ ズ ム 群 Ωn(X,A)の
定義
ル デ ィズ ム 群
UGn(X,A) が 定 義 で き て,同
変 ホ モ ロ ジ ー 論 が 構 成 で き る こ とが 分 か る.単
の 場 合 に は,UGn(X,A)を (M,(J))を
弱複 素G多
単 にUn(X,A)で 様 体 と す る.Mの
位 群G={e}
表 わ す. 不 動 点 集 合MGの
一 つ の連 結
成 分 をFと
す る.Mにお
う.MにG不
け るFの
法 ベ ク トル 束ν(F)に
ついて 考察 しよ
変 な リー マ ン 計 量 を 与え る こ とに よ っ て,Gベ
ク トル 束 と し
て の同 型
を 得 る.Jを
上 のG不
に よ って, る.さ て,全
変 な 複 素構 造 とす れ ば,同 型
上 のG不 空 間
は
上 のG作
に一 致 し,J′
ル束
はG不
誘 導 され
用 に 関す る不 動 点 集 合
変 であ るの で,G不
変部分ベ ク ト
は,複 素 構 造J′ に つ い て も閉 じて い る.す な わ ち
が 成 り立 つ.従 と,
っ て,命
題7.2に
上 のG不
複 素 構 造J1の
よ っ て,ν(F)上
変 な 複 素 構 造J1と
J′ と は ホ モ トー プ で あ る.こ
の と き,J0の
同 値 類 は,(J)の
今 後,弱
複 素G多
変 な 複 素 構 造J0
が 自然 に 定 ま り,
選 び 方,お
よ びMのG不
と の弱 変な
意 に 定 ま る こ とが 分 か る.
様 体 に 対 し て,そ
方 法 に よ っ て 弱 複 素 多 様 体 と 考 え,そ て 複 素Gベ
のG不
ホ モ ト ピ ー 類 お よ び τ(F)上
代 表 元Jの
リー マ ン 計 量 の 選 び 方 に 依 らず,一
の 不 動 点 集 合 の 連 結 成 分 は,常 の 法 ベ ク トル 束 も,常
に上 の
に 上 の方 法 に よっ
ク トル 束 と 考 え る こ と に し よ う.
7.1.3 (M,(JM)),(N,(JN))を dim
弱 複 素G多 M≡dim
と 仮 定 す る.f:M→NをG同 ν(f)上
変 な 複 素構 造J′=h*Jが
のG不
N
様 体 と す る.い (mod
変 なembeddingと
変 な 複 素 構 造Jが,適
ま
2) す る と き,法 ベ ク トル 束
正 な 複 素 構 造 で あ る と は,Gベ
クト
ル束 と しての 同型
に よ っ て 誘 導 さ れ た 複 素 構 造 定 理7
上 のG不
変 な 弱 複 素 構 造h*JNが,弱
と 同 値 で あ る こ と と 定 義 す る.
.3 (M,(JM)),(N,(JN))を
弱 複 素G多
様 体 と し,Mはコ
ンパ ク
トで あ る とす る.f:M→NをG同 ベ ク トル 束ν(f)の ル 空 間Vと,複
変 なembeddingと
す る.J0,J1を
適 正 な 複 素 構 造 で あ る とす れ ば,有 素Gベ
限 次 元複 素Gベ
法 ク ト
ク トル 束 と し て の 同 型
が 存在 す る. 証 明 仮 定 に よ り,(JM)の 複 素Gベ
代 表 元JMお
よび(JN)の
代 表 元JNを
選 ん で,
ク トル束 と して の 同型
が 成 り立 つ よ う に で き る.Mが 有 限 次 元 複 素Gベ
が 存 在 す る.こ
コ ン パ ク トで あ るか ら,定
ク トル 空 間Vお
の と き,複
素Gベ
よ びG同
理5.15に
変Gauss写
よ っ て,
像
ク トル 束 と し て の 同 型
が 成 り立 つ.(終) こ こ で 弱 複 素G多
様 体 の 直 積 の 弱 複 素構 造 に つ い て 考 察 し て お こ う.
(M,(JM)),(N,(JN))を
弱 複 素G多
様 体 とす る.Gベ
τ(M×N)=τ(M)×
ク トル 束 と し て
τ(N)
で あ るか ら.自 然 な 同型
が 存 在 す る.JM,JNを
そ れ ぞ れ
上 のG不
変な複素
構 造 とす る と き,h*(JM×JN)は
上 のG不
で あ り,そ
よ って一 意 に 定 ま る こ と
が 分 か る.い
の 同 値 類(h*(JM×JN))は(JM),(JN)に
変 な 複 素 構造
ま m=dim
と す る と き,M×N上
M,
n=dim
の 弱 複 素 構 造 と して,同
N 値類
(-1)mn(h*(JM×JN)) を 選 ぶ こ と に す る.今
後,弱
複 素G多
様 体 の 直 積 に は,常
に 上 の方 法 に よ っ
て 弱 複 素 構 造 を 定 め る も の とす る. 定 理7.4
(M,(JM)),(N,(JN))を
弱 複 素G多
トで あ る と す る.f:M→NをG同
変 なembeddingと
dim M≡dim で あ る とす れ ば,有
様 体 と し,Mは
N
限 次 元 複 素Gベ
(mod
コンパ ク
し,
2)
ク トル 空 間Wが
存 在 し て,G同
変な
embedding f′:M→W×N を,f′(x)=(0,f(x))に
よ っ て 定 義 す る と き,法
ベ ク トル 束ν(f′)が
適正
な 複 素 構 造 を も つ よ う に で き る. 証 明 JMを のG不
変 な 複 素 構 造,JNを
変 な 複 素 構 造 で あ る と仮 定 で き る.い
と 定 義 す る.Mが 素Gベ
上 のG不
コ ン パ ク トで あ る か ら,定
ク トル 空 間Wと,M上
の 複 素Gベ
ま,複
素Gベ
理5.15に
上 ク トル 束 ξ,η を
よ っ て,有
限 次元 複
ク トル 束 ξ′,お よび 複 素Gベ
ク トル 束 と し て の 同 型
が 存 在 す る.こ
の と き,Gベ
ク トル 束 と して の 同 型
が 成 り立 つ.こ の 同型 を 通 して,複 素Gベ るG不
ク トル束
変 な複 素 構 造 をν(f′)に 与 え る.次 に,こ
であ る ことを 示 そ う.同 型
か ら誘 導 され
の複 素 構 造 が 適 正 な もの
が 成 り立 ち,W×Nの ら,上
弱 複 素 構 造 が
に 与 え たν(f′)の
複 素 構 造 は 適 正 な も の で あ る こ と が 分 か る.(終)
7.2 Pontrjagin-Thom構 7.2.1 Xを
成
弱 複 素G多
様 体 と す る.こ
ボ ル デ ィ ズ ム群UG*(X)と,第5章 ィ ズ ム群U*G(X)と 補 題7.5 す る.こ
に よ っ て 定 義 され て い る こ と か
の 節 で は,弱
複 素G多
様 体 のG
に お い て 定 義 し た ユ ニ タ リ同 変コ ボ ル デ
の 関 係 を 調 べ よ う.
M,Nを
の と き,可
コ ン パ ク トG多 微 分G写
様 体 と し,f0:M→NをG写
像f1:M→Nと,Gホ
像 と
モ ト ピ ーft:M→N
が 存 在 す る. 証 明 定 理1.25に embedding
よ っ て,有
h:N→Wが
存 在 す る.EをWに
開 管 状 近 傍 と し,π:E→Nを さ ら にWにG不 がEに
可 微 分G写
変 な 正 値 内 積 を 定 め,正
含 ま れ る よ うに し て お く.さ
写像h1:M→Wを と 任 意 の うに で き る.新
ク トル 空 間WとG同
変な
お け るh(N)のG不
変な
像 で,π°h=idな
る も の と す る.
数 ε を 選 ん で,h(N)のε
て,G作
用 を 無 視 し て,h°f0と
結 ぶ ホ モ ト ピ ーht:M→Wを
構 成 し て,Mの
に 対 し て,ht(x)がh(f0(x))の
近傍 可微分 各 点x
ε近 傍 に 属 す る よ
しい ホ モ ト ピ ーh*tを
に よ っ て 定 め れ ば,h*tはG同 0.4に
限 次 元Gベ
よ っ て 可 微 分 写像 で あ る.さ
変 で あ り,h*0=h°f0を らに,Mの
各 点xと
み た し,h*1は 任 意 のtに
定理 対 し て,
h*t(x)∈E が 成 り立 つ.こ さ て,Xをn次
の と き,ft(x)=π(h*t(x))が 元 コ ン パ ク ト弱 複 素G多
求 め る ホモ ト ピ ー で あ る.(終) 様 体 と し,境
界 を もた な い もの
と す る.Gボ
ル デ ィ ズ ム群UGn-k(X)の
体MとG写
像f:M→Xの
元 α が,コ
対(M,f)に
う.こ
の と き,補
題7.5に
い.定
理1.25に
よ っ て,有
ン パ ク ト弱 複 素G多
様
よ っ て 表 わ され て い る と し よ
よ っ て,fは
可 微 分G写
限 次 元 複 素Gベ
像 で あ ると仮 定 して 良
ク トル 空 間VとG同
変 な
embedding h:M→V が 存 在 す る.ま
ずk=2tの
場 合 に つ い て 考 え よ う.こ
の とき
f′:M→V×X を,f′(x)=(h(x),f(x))に で あ る.こ
よ って 定 義 す れ ば,f′
の と き,定
存 在 し て,G同
理7.4に
よ っ て,有
もG同
限 次 元 複 素Gベ
変 なembedding ク トル 空 間Wが
変 なembedding f″:M→W×V×X
を,f″(x)=(0,h(x),f(x))に
よ っ て 定 義 す る と き,法
が 適 正 な 複 素 構 造 を もつ よ うに で き る.そ
ベ ク トル 束 ν(f″)
こ で,
u:E(ν(f″))→Et+│V│+│W│(G) を,普遍複
素Gベクト
ル 束 へ の 複 素Gベクトル束
とす る.一 方,複 素 法 ベ ク トル 束ν(f″)にG不 ν(f″)に
変 な エ ル ミー ト計 量 を 与 え,
付 属 す る 球 体 束 の 全 空 間D(ν(f″))をW×V×XのG不
分 空 間 と み な そ う.こ
と 同 一 視 で き る.さ 空 間 は(W×V)c∧X+で
が,int D(ν(f″))上
は,同
と し て の ベクト ル 束 写 像
変 な部
の と き,
て,W×V×Xに
一 点 を つ け 加 え て コ ン パ ク ト化 したG
あ る か ら,上
の 同 一 視 に よ っ て,射
で 同 相 写 像 で あ る よ うに 定 義 で き る.こ
変 コ ボ ル デ ィ ズ ム群U2tG(X)の
元D(α)を
に 依 っ て 定 ま る 元 で あ る こ と が 分 か る.証
影
の と き,合
成
表 わ す.D(α)は,α
明 は 読 者 に 委 ね る.次
にk=2t-1
のみ
の と き,G同
変 なembedding
f′:M→V×R×X を,f′(x)=(h(x),0,f(x))に トル 空 間Wに
よ っ て 定 義 し,適
対 し て,G同
当 な 有 限 次 元 複 素Gベ
ク
変 なembedding
f″:M→W×V×R×X を,f″(x)=(0,h(x),0,f(x))に
よ っ て 定 義 す る と き,法 ベ ク トル 束ν(f″)
が 適 正 な 複 素 構 造 を も つ よ うに で き る.従 あ るG写
っ て,k=2tの
場 合 と 同 様 に し て,
像
(W×V×R)c∧X+→Mt+│V│+│W│(G) が 定 ま り,U2t-1G(X)の
元D(α)を
コ ン パ ク ト弱 複 素G多 す べ て の 整 数kに
様 体Xに
対 し て,対
表 わ す.結
局,境
界 を も た な い,n次
対 し て,Pontrjagin-Thom構
元
成 に よ っ て,
応
D:UGn-k(X)→UkG(X) が 定 ま る.Dは
準 同 型 写 像 で あ る こ とが 分 か る.
ク ロ ス 積 と 準 同 型 写像Dの 定 理7.6
X,Yを
間 に 次 の 関 係 が 成 り立 つ.証
明 は 読 者 に 委 ね る.
境 界 を も た な い コ ン パ ク ト弱 複 素G多
様 体 とす れ ば,
次 の 図 式 は 可 換 で あ る.
7.2.2 G多
様 体 に 対 し て は,一
準 同 型 写 像Dは,同
型 写 像 と は 限 ら な い こ と を 注 意 し て お こ う.こ
と くに 単 位 群G={e}の 定 理7.7(Thom-Atiyah双 多 様 体 とす る.こ
般 に 横 断 正 則 性 定 理 が 成 り立 た な い の で, の 節 で は,
場 合 に つ い て 考 察 す る. 対 定 理) Xを
の と き,Pontrjagin-Thom構
境 界 を も た な い コ ン パ ク ト弱 複 素 成 に よ る準 同 型 写 像
D:U*(X)→U*(X) は 同 型 写像 で あ る. 証 明 Dの
逆 写 像T:U*(X)→U*(X)を
構 成 し よ う.β
∈U*(X)が,
連続写像 h:Sk∧X+→MU(t) に よ っ て 表わ され て い る とす る.Sk∧X+はRk×Xに ン パ ク ト化 した 空 間 で あ る.横
一 点 をつ け加 えて コ
断 正 則 性 定 理 に よ っ て,hと
ホ モ トー プ な 写 像
h1:Sk∧X+→MU(t) で, h1│h-1(MU(t)-{∞}) がBU(t)上
で 横 断 正則 な 可 微 分 写 像 で あ る も の が 存 在 す る.こ
の と き,
M=h-11(BU(t)) は,Rk×Xの
境 界 を も た な い コ ン パ ク ト部 分 多 様 体 で あ り,包
含写 像
i:M→Rk×X の 法 ベ ク トル 束
ν(i)は,写
像 h1│M:M→BU(t)
か ら 誘 導 され る 複 素 構 造 を も つ.こ て,法
ベ ク トル 束ν(i)の
の 弱 複 素 多 様 体Mと,合
の対(M,f)が
の と き,多
成
元 をT(β)と
依 って定 ま る ことが 分 か る.T=D-1で
で き る.Pn(C)に
β のみ に
あ る こ との証 明は 読 者 に委 ね る.(終)
対 す るThom-Atiyah双
数
す れ ば,T(β)は
通 常 の複 素構 造 に よ って 弱複 素 多 様 体 とみ る こ とが
に つ い て 考 察 し よ う.U*(Pn(C))の る.整
弱複 素 構 造 を 与 え
複 素 構 造 が 適 正 な 複 素 構 造 で あ る よ うに で き る.こ
表 わ すU*(X)の
複 素 射影 空 間Pn(C)は
様 体Mに
対 同型 写 像
構 造 は 定 理6.13に
よ っ て 決 定 され て い
に 対 し て,embedding i:Pk(C)→Pn(C)
を,対
応(u0:…:uk)→(u0:…:uk:0:…:0)に
(Pk(C),i)はU2k(Pn(C))の 立 つ.
元 を 表 わ す.こ
よ っ て 定 義 す れ ば, れ に つ い て,次
の定 理 が 成 り
定 理7.8
Thom-Atiyah双
対 同 型写 像
に よ っ て,
が 成 り立 つ.こ
こに,ξnはPn(C)上
の 標 準 的 な 複 素 直 線 束 を 表 わ す.
証 明 embedding i:Pk(C)→Pn(C)の
と 同 型 で あ り,Thom空
が 成 り立 つ.こ
で あ る.従
間について
こに
っ て,D[Pk(C),i]は,合
に よ っ て 代 表 さ れ る こ と が 分 か る.さ を,対
複 素 法 ベ ク トル 束 は
成
て,embedding j:Pn(C)→P2n-k(C)
応 (z0:…:zn)→(0:…:0:z0:…:zn)
に よ っ て 定 義 す れ ば,次
そ し て,合
成M(u2)°
の 可 換 図 式 を 得 る.
π2°jは
のEuler類
を 表 わ し て い る.従
っ て,
が 成 り立 つ.(終) 7.2.3 再 び 一 般 の コ ン パ ク ト リ イ群Gに G空
間Xに
つ い て 考 察 す る.
対 して,Pontrjagin-Thom構
成 を 用 い て,準
同型 写 像
i:UGn(X)→U-nG(S0;X+) を 定 義 し よ う.α G写
∈UGn(X)が,コ
像f:M→Xの
ン パ ク トn次
対(M,f)に
→Vが る.こ
限 次 元 複 素Gベ
存 在 し て,法
場 合 に つ い て は 証 明 を 読 者 に 委 ね る).
ク トル 空 間VとG同
ベ ク トル 束
ν(h)が
れ に つ い て,Pontrjagin-Thom構
を 得 る.こ
の と き,合
は,5.3節
変 なembedding
h:M
適正 な複 素構 造 を も つ よ うに で き
成 に よ っ て,G写
像
成
が 表 わ すU-nG(S0;X+)の ま る こ と が 分 か る.た
様 体Mと
よ っ て 表 わ さ れ て い る と す る.n=2tの
場 合に つ い て 考 え よ う(n=2t-1の こ の と き,有
元 弱 複 素G多
元 をi(α)と だ し,G写
に お い て,Thom同
す れ ば,i(α)は
α の み に よ って定
像
型 写 像 を 定 義 す る際 に 現 わ れ た 対 角 線 写像 の 特
別 の 場 合 に 当 る も の で あ る. こ の 準 同 型 写 像iは,二 が 一 点 か ら成 るG空 を 弱 複 素G多
つ の 同 変 ホ モ ロ ジ ー 論 の 間 の 自然 変 換 で あ るが,X
間 で あ っ て も,同
型 写 像 と は 限 ら な い.実
様 体 と み る と き,i=Dが
定 理7.9(Conner-Floyd)単
際,X={pt}
成 り立 つ.
位 群G={e}に
対 し て,自
然変換
i:Un(X)→U-n(S0;X+) は,任
意 のCW複
証 明 X={pt}に
体Xに
対 し て 常 に 同 型 写 像 で あ る.
対 し て,i=Dが
成 り立 つ こ と,お
よ び 定 理7.7に
よっ
て,X={pt}に
対 して,iは
任 意 の有 限CW複
同 型写 像 で あ る.従 って,通 常 の 方法 に よ って,
体 に対 し て,iは
同 型 写 像 に な る.任 意 のCW複
限 部 分 複 体 の 帰納 的 極 限 と考 え る ことに よ って,す
べ て のCW複
体を有 体について
iが 同型 写 像 に な る.(終) こ こで,次 の 図式 に つ い て 考え よ う.
(7.10)
た だ し,UG*=UG*(pt),α 写 像,ε
はG作
定 理7.11
は 束 化 変 換,i*は
包 含 写 像 か ら 誘導 さ れ た 準 同 型
用 を 忘 れ る こ とに よ っ て 定 義 さ れ る 準同 型 写 像 で あ る. 任 意 の コン パ クト
イ 群Gに
対 し て,図
式(7.10)は
可換 で あ
る. 証 明 Mをn次
元 コ ン パ ク ト弱 複 素G多
合 を 考 え よ う.有 限 次 元 複 素Gベ M→Vを
様 体 とす る.ま
ク トル 空 間VとG同
選 ん で,法 ベ ク トル 束ν(h)が
変 なembedding
場 h:
適 正 な 複 素 構 造 を もつ よ うに で き る.
こ の と き,Pontrjagin-Thom構
成 に よ っ て,G写
が 与 え られ るが,こ
がD[M]を
のG写像
ず,n=2tの
像
表 わ して い る.束 化 変換 の定 義 に
戻 って,次 の 可換 図式 を 考 え よ う.
こ こに,BG(m),α(m)等
は6.3節
わ れ た も の で あ り,ψVはThom同 i*1,i*2は,Vを
ベ ク トル 束
に お い て,束
化変 換
型 写 像,σ2│V│は
α を 定 義 す る際 に 現
懸 垂 同 型 写 像,さ
らに,
の 一 つ の フ ァ イ バ ー とみ る こ と に よ っ て 定 義 さ れ る 写 像 と す る.こ αV( m)D[M]は,写
の と き,
像
に よ っ て 表 わ さ れ る.た
だ し,
は 複 素 ベ ク トル束 写 像 で あ る.こ こで,次 の可換 図 式 を考 え る.
こ こ に,ベ
は,Gベ
ク トル 束 写 像
ク トル束ν(h)のG作
が 表 わ すU*の
用 を 無 視 して得 られ た もの で あ る.合 成
元 は,Dε[M]で
が 成 り立 つ.n=2t-1の
あ る.従
って
と き の 証 明 は 読 者 に 委 ね る.(終)
7.3 不 動 点 図 式 7.3.1 Mを
コ ン パ ク ト弱 複 素G多 dim
で あ る と仮 定 して お く.定 ク トル 空 間VとG同
様 体 とす る.
M≡0
理1.25と
(mod 定 理7.4に
変 なembedding M⊂Vが
νM.Vが 適 正 な 複 素 構 造 を も つ よ うに で き る.一 (の 各 連 結 成 分)は7.1節 多 様 体 と な り,embedding
2) よ って,有
存 在 し て,法 方Mの
に お い て 考 察 し た よ うに,標 F⊂Mの
限 次 元 複 素Gベ ベ ク トル 束
不 動 点 集 合F=MG 準 的 な 方 法 で,弱
法 ベ ク トル 束νF,Mは
複 素Gベ
複素 ク トル
束 と な る.さ
と,G不
て
変 な 部 分 空 間 の 直 和 に 分 解 す る と き,embedding
embedding
F⊂V0が
F⊂V0に
誘 導 さ れ る.定
M⊂Vに
理7.4をG={e}の場
よ っ て,
合 に つ い て,
適 用 す る こ と に よ っ て,有 限 次 元 複 素 ベ ク トル 空 間U0が
存 在 し て,
合成
の法 ベ ク トル束 なG作
が 適正 な複 素 構 造 を もつ よ うにで き る.U0を
用 を もつ複 素Gベ
ク トル 空 間 とみ る と き,G同
自明
変 なembedding
の 法 ベ ク トル 束
は,νM,Vお 実Gベ
よびU0の
複 素 構 造 か ら定 ま る適正 な複 素 構 造 を もつ.
ク トル束 と して の 同型
に お い て,Gベ
ク トル 束
は 一方 に お い てνF ,Mお
よび
の 複 素構 造 か ら定 まる適 正 な 複 素 構造 を もち,他 方 に お い て
の 複 素構 造 か ら定 ま る適 正 な 複 素 構造 を もつ.故 限 次 元Gベ
ク トル空 間Uが
に,定
存 在 して,複 素Gベ
が 成 り立 つ.こ
こで,
と し て,G同
を 考 え る と,複
素Gベ
が 成 り立 つ.こ
の 結 果 を ま とめ て お こ う.
ク トル 束 と し て の 同 型
理7.3に
お よび
よ って,有
ク トル 束 と しての 同 型
変 なembedding
補 題7.12 Mを
コ ン パ ク ト弱 複 素G多 dim M≡0
と仮 定 す れ ば,有 M⊂Wが
限 次 元 複 素Gベ
存 在 し て,法
(mod
2)
ク トル 空 間Wと,G同
ベ ク トル 束νM.Wお
の 法 ベ ク トル 束νF,WGが
様 体 と す る.
よ び,embedding
と も に 適 正 な 複 素 構 造 を も ち,さ
変 なembedding F=MG⊂WG らに 複 素Gベ
ク
トル 束 と し て の 同 型
が 成 り立 つ よ うに で き る.◇ 補 題7.12に Gベ
お い て,自
明 なG作
ク トル 束 が 現 わ れ た が,こ
コ ン パ ク ト リ イ群Gに
用 を も った コ ン パ ク トG空
間上 の複 素
れ に つ い て 次 の 補 題 を 準 備 し て お こ う.
対 し て,複
素 既 約Gベ
I(G)={Vα│α
ク トル 空 間 の 完 全 系
∈A}
を 考 え る. 補 題7.131) の 複 素Gベ
Xを
自 明 なG作
用 を も った コ ン パ ク トG空
ク トル 束 とす れ ば,複
素Gベ
間,EをX上
ク トル 束 と し て の 同 型
が 成 り立 つ.◇ さ て,補
題7.12に
に お い て,νF.WGは
おけ る同型
自 明 なG作
W/WGと
は 自 明 なG作
よ っ て,同
型
用 を もつGベ
ク ト ル 束 で あ り,νF,Mと
用 を も つ 直 和 成 分 を も た な い.従
っ て 補 題7.13に
(7.14) が 成 り 立 つ. 7.3.2 1) M.F.
コ ン パ ク ト リ イ 群Gを Atiyah:
K-theory,
固 定 し,I(G)={Vα│α∈A}を Proposition
1.6.2を
参 照 せ よ.
複 素既 約
Gベ
ク トル 空 間 の 完 全 系 と す る.α0∈Aに
も つ も の と し,A1=A-{α0}と A1)上
対 して,Vα0は
す る.KAお
の 非 負 整 数 値 函 数 で,有
を 表 わ す.m∈KA1,n∈KAに
よ びKA1に
限 個 のAの
自 明 なG作
用 を
よ っ て,A(ま
たは
元 を除 いて零 値 で あ る もの の全 体
対 して
と置 く. Mを
コ ンパ ク ト弱 複 素G多
様 体 とし,そ
の不 動 点 集 合F=MGを
連結成
分 の和
に 分 解 す る.こ F⊂Mの
の と き,各Fλ(λ
法 ベ ク トル 束νF,Mは
に よ っ て,複
素Gベ
∈Λ)は
弱 複 素 多 様 体 で あ り,embedding
複 素Gベ
ク トル 束 に な っ て い る.補
ク トル 束 と し て の 同 型
が 成 り立つ.F=MGで
あ る か ら,νF,Mは
自 明 なG作
用 を もつ直 和成 分 を
も た な い の で, Nλ,α0=0, が 成 り立 つ.い
ま,λ ∈Λ mλ(α)=dim
に よ っ て 定 義 す る.m∈KA1に
(λ∈Λ)
に 対 し て,mλ∈KA1を Nλ ,α (複 素 ベ ク トル 束 と し ての 次 元) 対 して
と置 け ば,同 型
が 成 り立 ち,さ
題7.13
らに dim M=dim F(m)+2‖m‖,
(m∈KA1)
が 成 り立 つ.
を射 影 とす る とき,連 続 写 像
を,写
像
が,複
素 ベ ク トル 束Nm,αの
分 類 写像 で あ る よ うに 定 義 す る.こ
の と き,対
応
に よ って,準 同型 写 像
が 誘 導 され る. 7.3.3 整 数環Z上
お よび,
の次 数 つ き多項 式環
の部分空間
を 考 え よ う.準 同型 写 像
を,各m∈KA1に対
し て 定 義 し よ う.
ン パ ク ト弱 複 素 多 様 体Xと,X上
の 複 素 ベ ク トル 束 の 組
(Em,α)α∈A1, dim か ら成 る 対(X,(Em,α)α∈A1)に な る 各α
∈A1に
Em,α=m(α)
よ っ て 表 わ さ れ る.こ
対 し て,Em,α
の 複 素 ベ ク トル 束E′α と,ベ
の元xは,コ
に 対 す るGauss写
ク トル 束 と して の 同 型
の と き,
像 の 存 在 に よ っ て,X上
と
が 存 在 す る.m(α)=0の
と きE′α=0と
す れ ば,対
(X,(E′α)α∈A1) はUt(B)の
元yを
定 め る.yはxの
み に よ っ て 定 ま る こ と が 分 か る.こ
の と き,
と 定 義 す る.こ
の ω(m),(m∈KA1,)に
よ っ て,準
同型 写 像
が 誘 導 さ れ る. 6.1節
に お い て,準
同型 写像
を 定 義 し た の で あ る が,一
方 で 定 理7.9に
よ っ て,自
然変 換
i:Un(B)→U-n(S0;B+) は 同 型 写 像 で あ る こ と が 分 か っ て い る.従
っ て,準
同 型 写像
が次 の図 式 を 可換 に す る よ うに定 義 でき る.
以 上 の 準 備 の 下 に,次 定 理7.15(T.
tom
の 定 理 が 成 り立 つ. Dieck)
コ ン パ ク トリ イ群Gに
対 し て,次
の 図式は
可 換 で あ る.
証 明 Mを
コ ン パ ク ト弱 複 素G多
様 体 とす る.dim
合 に つ い て, φ1D[M]=ω*ν*[M]
M≡0(mod
2)の
場
を 証 明 す れ ば 十 分 で あ る.補 間WとG同
変 なembedding
embedding も ち,複
題7.12に M⊂Wが
F=MG⊂WGの 素Gベ
よ っ て,有
限 次 元 複 素Gベ
存 在 し て,法
法 ベ ク トル束νF,WGが
ク トル 空
ベ ク トル 束νM,Wと,
と もに 適正 な複 素 構 造 を
ク トル 束 と し て の 同 型
(1) が 成 り立 つ よ うに で き る.νM,Wに
対 す るGベ
u:E(νM,W)→En(G),
ク トル 束 写像 を
2n=2│W│-dim
M
とす る と き,Pontrjagin-Thom構
成 に よ っ て,G写
を 得 る.こ
表 わ し て い る.このG写
のG写
像 はD[M]を
上 に 制 限 し て み よ う.そ で 考 え よ う.7.3.2節
の た め,ま
ずGベ
像
像 を不 動 点集 合 の
ク トル 束 写 像uをνM,W│Fの
にお け る よ うに
と 分 割 し て お く と き,補
題7.13に
よ っ て,複
素Gベ
ク トル 束 と し て の 同 型
(2)
が 成 り立 つ.こ
の と き, u0:Em
,α0→EU(s), s=dim
を 複 素 ベ ク トル 束 写 像 と し,写
を,F(m)上 て,(7.14)に
像
の 複 素 ベ ク トル 束 の 組(Em,α)α よ って,複
Em,α0
∈A1に 対 す る 分 類 写 像 と す る.さ
素 ベ ク トル 束 と し て の 同 型
が 成 り立 つ ので,写 像
は,embedding
上
F⊂WGの
法 ベ ク トル束νF,WGに
対 し て,Pontrjagin-Thom
構 成 に よ って得 られ る写 像
と 同 一 視 で き る.こ
の と き,合
成
を 考 え る.φ の 定 義 を振 りか え って み る と
の 成 り立つこ
と が 分 か る.こ
は,embedding F(m)⊂WGに る 写 像 で あ る か ら,同
こ に
とす る.一
対 し てPontrjagin-Thom構
方,合
成
成 に よ って 得 られ
型
を 考 え る こ とに よ って, (3)
が 成 り立 つ.写 像
は,F(m)上
の 複 素 ベ ク トル 束 の 組(Em,α)α∈A1に
ら,[F(m),h(m)]は,対(F(m),(Em
,α)α∈A1)によ っ て表 わ さ れ て い る と 考 え て
良 い.こ
こに,Em,α
F⊂Mの
複 素 法 ベ ク トル 束νF ,Mに
と 置 く と き,同 (4)
型(1)に
対 す る 分 類 写 像 で あ った か
は(2)に
よ っ て 与 え ら れ て い る.一
方,embedding
対 して
よ っ て,各m∈KA1,α∈A1に
対 し て,同
型
が 成 り立 つ.さ
て,ν*[M]は
に よ っ て表 わ され,ω*の
定 義 を 振 りかえ っ て み れ ば,(4)に
(5)
が 成 り立 つ.(3),(5)に
よ っ て,等
式
φ1D[M]=ω*ν*[M]
が 成 り立 つ.(終)
よ って
Ⅷ
8.1 Pn(C)の
弱複素Zq多 様体
部分 多様 体 とEuler類
8.1.1 複 素 射 影空 間Pn(C)上 意 の正 の 整 数qに
の 標 準 的 な 複 素直 線 束 を ξnで 表 わす.任
対 して,Pn(C)の
に よ って 定 義 す る.と
くに,対
複 素 部分 多 様 体Mn-1(q)を
応
(z0:…:zn-1)→(z0:…:zn-1:-(z0+…+zn-1)) に よ っ て,複
素構 造 を保 つ微 分 同相 写 像 f:Pn-1(C)→Mn-1(1)
を 得 る.包
含 写 像Mn-1(q)⊂Pn(C)をhqで
⊂Pn(C)をiで
表 わ し,包
表 わ そ う.複 素 法 ベ ク トル 束 に つ い て,
が 成 り立 っ て い る の で, (8.1)
が 成 り立 つ. ξnのq個
の テ ン ソル積 を
で表 わ す.可
微分写像
fq:Pn(C)→Pn(C) を,対
応 (z0:…:zn)→(zq0:…:zqn)
に よ っ て 定 義 す れ ば,複
素 ベ ク トル 束 と し て の 同 型
(8.2)
が成 り立 つ.fqはMn-1(1)上
横 断正 則 で あ って, fq1(Mn-1(1))=Mn-1(q)
含 写 像Pn-1(C)
が 成 り立 つ.従
っ て,(8.1),(8.2)に
素 法 ベ ク トル 束
ν(hq)に
よ っ て,hq:Mn-1(q)⊂Pn(C)の
複
対 し て,
(8.3)
が 成 り立 つ. さ て,対(Mn-1(q),hq)はU2n-2(Pn(C))の
元 を 表 わ す が,こ
れ に つ い て,
次 の 補 題 が 成 り立 つ. 補 題8.4
Thom-Atiyah双
対 同型 写 像
の下 で,等 式
が 成 り立 つ. 証 明 ま ず,U*(Pn(C))の
元 と して [Mn-1(1),h1]=[Pn-1(C),i]
が 成 り立 つ こ と,お
よ び 定 理7.8に
よっ て
e(ξn)=D[Pn-1(C),i] が 成 り立 つ こ と を 注 意 し て お こ う.こ
こ で,Pontrjagin-Thom構
可 換 図 式 を 考 え よ う.
こ の と き, [M(u1)°
で あ る.従
π1]=D[Mn-1(1),h1]=e(ξn)
っ て,
が 成 り立 つ.(終) 8.1.2 帰 納 的 極 限
上 の標 準 的 な 複素 直 線 束 を ξ∞ で表 わす.
成 に よる次 の
と 置 く と き,定
理6.13に
よ っ て,U*上
の 多元 環 とし て の同 型
(8.5)
が 成 り立 ち,こ
の 同 型 に よ る 同 一 視 の 下 で,T=e(ξ
こ こで,P∞(C)×P∞(C)上
と置 くと き,U*上
が 成 り立 つ.こ
∞)が 成 り立 つ.
の 復 素 直 線 束
を 考 え よ う.
の 多 元環 と して の同 型
こ に,
と す る.こ
の と き,
(8.6)
と表 わ され る. 連 続 写 像
を,t(x,y)=(y,x),i1(x)=(x,*),i2(x)=(*,x)に
が 成 り立 つ の で,(8.6)の
よ っ て 定 義 す れ ば,
巾 級 数 に つ い て,
(8.7)
が 成 り立 つ. 注 意 (8.6)の で き る が,こ
巾 級 数 に よ っ て,コ
の形 式 群 が 定 義
れ に つ い て は 触 れ な い こ とに す る.
い ま,ζ1,ζ2を
コ ン パ ク ト空 間X上
自 然 性 と,(8.6),(8.7)に
が,U2(X)に
ボ ル デ ィ ズ ム環U*上
よ っ て,等
の 複 素 直 線 束 と す る と き,Euler類 式
お い て 成 り立 つ こ とが 分 か る.と
くに,
の
(8.8)
と表 わ す こ と が で き て, (8.9)
a(q)0=q
が 成 り立 つ. 巾 級 数Eq(T)∈U*[[T]]を (8.10)
に よ って定 義 す る.す な わ ち (8.11)
が 成 り立 つ.さ
ら に,巾
級 数E(a,b)∈U*[[T]]を E(a,b)=Ea(T・Eb(T))
に よ っ て 定 義 し よ う.こ
のとき
(8.12)
が 成 り立 つ.と
くに,
が 成 り立 つ の で (8.13)
が 成 り立 つ.E(a,b)の
定 義 に よ っ て,
E(a,b)=a+(Tに
つ い て 一 次 以 上 の 項)
と表 わ され る こ と を 注 意 し て お こ う. 8.1.3 ふ た た び,(8.8)に
の 係 数aqi∈U-2iに 境 界 を も た な い,2i次 (8.14) が 成 り立 つ.こ
お い て 定 義 した 巾 級 数
つ い て 考 え よ う.Thom-Atiyahの 元 コ ン パ ク ト弱 複 素 多 様 体Li(q)が a(q)i=D[Li(q)],
の 多 様 体Li(q)と,先
双 対 定 理 に よ って, 存 在 し て,
[L0(q)]=q に 定 義 し た 多 様 体Mi(q)の
関係につ
い て 調 べ よ う. 定 理8.15
す べ て の 正 の 整 数n,qに
対 し て,ボ ル デ ィ ズ ム 群U2nに
お い て,
が 成 り立 つ. 証 明 U*(P∞(C))に
お け る 等 式(8.8),
を 考 え よ う.包 含 写 像i:Pn+1(C)→P∞(C)が
誘 導 す る準 同型 写 像
i*:U*(P∞(C))→U*(Pn+1(C)) に よ っ て,
が 成 り 立 つ の で,e(ξn+1)n+2=0と
合 せ て
(1)
が 成 り立 つ.Thom-Atiyahの
と,定
理7.6,補
題8.4,お
双 対 同型 写 像
よ び(8.14)に
よ っ て,U*(Pn+1(C))に
お い て,
(2)
が 成 り立 つ.従
っ て,U*=U*(pt)に
おいて
が 成 り立 つ.(終)
8.2 弱 複 素 多 様 体 の ボ ル デ ィズ ム環U* 8.2.1
こ れ ま で の 議 論 は,す
べ て,ボ
知 ら な く と も 良 か っ た の で あ る が,今 に な っ て く る.こ (M,(J))を と き,
ル デ ィズ ム 環U*の
具 体 的 な構 造 を
後 の 議 論 に お い て は,U*の
構 造 が 問題
れ に つ い て 知 られ て い る 結 果 を 述 べ て お こ う.
弱 複 素 多 様 体 と す る.Jを は,こ
の 複 素 構造Jに っ て,Rkに
上 の 複 素 構 造 とす る よ っ て 向 き づ け られ た ベ ク トル 束
に な る(3.4節
参 照).従
標 準 的 な 向 き を 与 え て お け ば,接
ル 束 τ(M)が
向 きづ け ら れ た ベ ク トル 束 に な る.こ
ベ ク ト
の 接 ベ ク トル 束 の 向 き は,
弱 複 素構 造Jの
同値 類(J)の
多 様 体(M,(J))は
み に依 って 定 まる ことが分 か る.故 に,弱 複 素
常 に 向 きづ け られ た多 様 体 に な って い る.と
境 界 を もたな い コ ンパ ク トn次
元 弱複 素 多 様 体 で あれ ば,Mの
くに,Mが 向 きに よ って,
ホ モ ロジ ー群 の基 本類 σ(M)∈Hn(M;Z)
が定 ま る. 一 方
も,弱
,複
素 ベ ク トル 束
複 素 構 造Jの
の 全Chern類
同 値 類 の み に 依 っ て 定 ま る の で,こ
れを単に
c(M)=1+c1(M)+c2(M)+… で 表 わ す こ と に す る.非
負 整 数 の 組 ω=(i1,…,ir)に
対 し て,整
数
cω(M)=〈ci1(M)…cir(M),σ(M)〉 を 弱 複 素 多 様 体MのChern数 ィ ズ ム 不 変 量 で あ る(定 さ て,多
と い う.各 理2.12参
ω に 対 し て,cω(M)は
ボル デ
照).
項 式 環Z[x1,…,xk]に
お い て,
a1=x1+…+xk,…,ak=x1…xk を 基 本 対 称 式 とす る.多 項 式 xk1+…+xkk は,x1,…,xkに し て 表 わ さ れ る.す
つ い て 対 称 で あ るか ら,基 な わ ち,a1,…,akに
本 対 称 式a1,…,akの
多項 式 と
つ い て の 整 数 係 数 多 項 式skが
一意
に定 ま り sk(a1,…,ak)=xk1+…+xkk と表 わ す こ とが で き る.さ
て,(M,(J))を
元 弱 複 素 多 様 体 と す る とき,整
境 界 を も た な い コ ン パ ク トn次
数s(M)を
(mod 2)
に よ っ て 定 義 す る. 定 理8.16(Milnor)
弱 複 素 多 様 体 の ボ ル デ ィズ ム環U*に
つ い て,次
数
つ き環 と しての 同型
が 成 り立 つ.さ
ら に,コ
ン パ ク ト2n次
元 弱 複 素 多 様 体Mの
表 わす ボル デ ィ
ズ ム 類 が 生 成 元 で あ る た め の 必 要 十 分 条 件 は, (ⅰ) s(M)=±1,(ど
ん な 素 数pに
(ⅱ) s(M)=±p,(あ
る素 数pに
対 し て もn≠ps-1の
と き)
対 し てn=ps-1,s>0の
と き)
が 成 り立 つ こ と で あ る.◇ 注 意 この定 理 の証 明に つ い て は
R. Stong:
Notes
on
Cobordism
Theory,
p.128
を 参 照 せ よ. 8.2.2 Xを
境 界 を も た な い,向
し,ζ
の 複 索 直 線 束 と す る.f:X→Pm(C)をPm-1(C)上
をX上
き づ け ら れ た コンパ ク トn次
則 な 可 微 分 写 像 と し,Y=f-1(Pm-1(C))と 次 元 閉 部 分 多 様 体 で あ る.さ fに
す る.Yは
ら に ζ がPm(C)上
よ る 誘 導 束 と 同 値 で あ る 場 合,YをXに
元 多様 体 と で横断正
向 き づ け ら れ たn-2
の 標 準 的 な 複 素 直 線 束 ξmの お け る ζ のdualと
い う.
次 の 結 果 が 成 り立 つ. 補 題8.17
YをXに
お け る ζ のdualと
す る と き,任
意 の元
x∈H*(X;Z) に 対 し て, 〈i*(x),σ(Y)〉=〈x・c1(ζ),σ(X)〉 が 成 り立 つ.こ
こ に,c1(ζ)は
証 明 embedding 成 り立 つ の で,次
i:Y→Xの
復 素 直 線 束 ζ のChern類
を 表 わ す.
法 ベ ク トル 束 を ν と す る と き,
の 二 つ の 可 換 図 式 に よ っ て 証 明 で き る.
が
(1)
(2)
こ こ に,ψ ν,ψζ はThom同
型 写 像 で あ り,写 像
s:(X,X-intD(ν))→(D(ζ),S(ζ)) は,ζ
がX-Y上
自 明 束 で あ る こ と に よ っ て 定 義 で き る一 つ の 切 断 で あ る. (終)
さ て,Pm(C)×Pn(C)の
に よ っ て 定 義 す る.こ のdualで
複 素 部 分 多 様 体Hm.nを
の と き,Hm.nはPm(C)×Pn(C)に
お け る
あ る.
補 題8.18 (a)
(b) が 成 り立 つ. 証 明 (a)は 算 で き る.計 定 理8.19
直 接 に 計 算 で き る.(b)は
補 題8.17を
使 うこ とに よ って計
算 は 読 者 に 委 ね る.(終) 弱 複 素 多 様 体 の ボ ル デ ィ ズ ム環U*は,ボ
に よって生 成 され る. 証 明 任 意 の素 数pに
対 して,U*/p・U*が
ル デ ィズ ム類
に よ って 生 成 され る こ とを 証 明す れ ば 十 分 で あ るが,こ の 事実 は, の と き,
(mod
p2)
の と き, (mod
p)の
と き,
(mod
が 成 り立 つ こ と,お 8.2.3
(mod
p),a>1の
よび 定 理8.16に
こ こ で,8.1節
(mod
p2)
p)
と き,
(mod
p)
よ っ て 保 証 さ れ る.(終)
に お い て 定 義 し た 弱 複 素 多 様 体Mn(q),Ln(q)に
い て 考 察 し よ う.Mn(q)⊂Pn+1(C)は
のdualで
を 適 用 す る こ と に よ っ て,Mm(q)の
す べ て のChern数
あ る か ら,補 ≡0(mod
つ 題8.17
q),か
つ
s(Mn(q))=q(n+2-qn) な る こ とが 分 か る.定
理8.15に
の す べ て のChern数
≡0(mod
(8.20)
よ っ て,nに q)か
つ い て の 帰 納 法 に よ っ て,Ln(q)
つ
s(Ln(q))=q(1-qn)
な る こ とが 分 か る. 補 題8.21
pを
任 意 の 素 数 と す る.こ
(a)
の と き,
(b)
の と き,
の と き,
が 成 り立 つ. 証 明 定 理8.16,(8.20),お
よ びLn(p)の
な る こ と に よ っ て 証 明 で き る.証 補 題8.22 pを
非 負 整 数 とす る.先
が 成 り立 つ.
で あ る か ら,補
と き,
題8.21に
p)
に 定 義 した 巾級 数
つ い て,
E(p,pn)≡(D[Lp-1(p)])pnTpn(p-1)+(高
証 明 n=0の
≡0(mod
明 は 読 者 に 委 ね る.(終)
任 意 の 素 数,nを
E(p,pn)∈U*[[T]]に
す べ て のChern数
よ っ て,
次 の 項),(mod
p)
E(p,1)≡D[Lp-1(p)]Tp-1+高
が 成 り立 つ.す
な わ ち,n=0の
で 結 果 が 正 し い と す る.こ
次 の 項(mod
p)
と き は 結 果 が 正 し い.い
の と き,(8.13)に
まn=k-1の
とき ま
よ って
高 次 の 項(mod 高 次 の 項(mod
p)
p)
が 成 り立 つ.故 に
高 次 の 項(mod 高 次 の 項(mod が 成 り立 つ.す 補 題8.23
な わ ち,n=kの pを
p)
p)
と き に も 結 果 が 正 し い.(終)
任 意 の 素 数 と す る.
お よ び
(mod
p)に
対 し
て
が 成 り 立 つ. 証 明 (8.12),(8.13)に
が 成 り立 つ.Tに
よ っ て,
つ い て の 巾 級 数E(p,pj)の
巾 級 数E(p,pj)はU*[[T]]の (mod
p)で
が 成 り立 つ.従
常 数 項 は 素 数pで
素 元 で あ る.一
方,E(s,pi)の
あ る か ら,
っ て,
に 対 して
(1)
な る こ と を 示 せ ば 十 分 で あ る.補 が,す
題8.21,補
題8.22に
高 次 の 項(mod べ て の
に 対 し て 成 り立 つ の で(1)が
よ っ て,
p) 証 明 で き る.(終)
あ る か ら, 常数項は
8.3 不 動 点 集 合 8.3.1 正 の 整 数qを
ここに,
一 つ 固 定 し て お く.次
の 可 換 図 式 を 考 え よ う.
は,複 素 直 線 束
に 付 属 した 球 面 束 を表 わ
す.
で あ っ た が,い
ま
と置 く こ とが で き る.
Gysin完
i*nが
全 列 を 考 え る こ と に よ っ て,次
の 可 換 図 式 を 得 る.
全 射 で あ るか ら image
が 成 り 立 つ.一
π*n⊂image
j*n
方,
高 次 の項 が 成 り立 つ の で, image が 成 り立 つ.結
j*n
局,
(8.24) が 成 り 立 つ.故
π*n⊃image
image に,
π*n=image
j*n
に対 して,次 の 同 型,お
よび 可換 図式 が 成 り立 つ.
(8.25)
8.3.2 局 所 化 準 同 型 写 像(6.3.2節
参 照)
λ:U*(BZq)→S-1U*(BZq) に つ い て 考 察 し よ う. 補 題8.26
pを
素 数,rを
正 の 整 数 と し,q=prと
す る.こ
の と き,
に 対 し て,
(a)
(λ°π*)-1(0)=E(p,pr-1)・U*[[T]]
が 成 り立 つ. (b)
に 対 し て, i*(λ-1(0))=p・U*
が 成 り立 つ. 証 明 U*(BZq)の
部 分 集 合Sを,
と 定 義 す る と き,S-1U*(BZq)はU*(BZq)をSに あ る.ま
よ って局 所 化 した もの で
ず,
が 成 り立 ち,従
って
(1)
が 成 り立 つ.逆
(λ°π*)-1(0)⊃E(p,pr-1)・U*[[T]]
に,
に 対 し て, λπ*(x)=0
が 成 り立 つ と仮 定 す れ ば,整
が 存 在 して,
数列
が 成 り立 つ.故
に,(8.25)に
よ っ て,y∈U*[[T]]が
存 在 して
(2) が 成 り立 つ.こ
で あ る.さ
こに
て,E(p,pr-1)はU*[[T]]の
0<m<prに
素 元 で あ り,補
題8.23に
よ っ て,
対 して
が 成 り立 つ.故
に,(2)に
よ って x∈E(p,pr-1)・U*[[T]]
が 成 り立 ち,従
って
(3)
(λ°π*)-1(0)⊂E(p,pr-1)・U*[[T]]
が 成 り 立 つ.(1),(3)に
よって (λ°π*)-1(0)=E(p,pr-1)・U*[[T]]
が 成 り立 つ.次
に
π*,i*が
全 射 で あ るか ら
が 成 り立 つ.(終) 8.3.3 pを
素 数,rを
正 の 整 数 と し,q=prと
す る.こ
の と き,弱 複 素Zq
多 様 体 の 不 動 点 集 合 の 次 元 に つ い て 考 え よ う. G=Zqに
対 し て,既
約 複 素Gベ
V0=(C1,ρ0), のq個
で あ る.た
だ し,Gの
ク トル 空 間 の 完 全 系 は
V1=(C1,ρ1),…,Vq-1=(C1,ρq-1) 生 成 元 をgと
す る と き,
が 成 り立 つ もの と す る. 補 題8.27
と す る.こ
の と き,複
素 多 様 体Hm,n
上 に,複 素 構造 を保 ち,不 動 点 集 合 の 次元
で あ る よ うな,Zq作
用が存在
す る. 証 明 整数
を
を 満 足す る よ うに 定 め る.整 数列
を, a0+a1+…+aq-1=m+1, b0+b1+…+bq-1=n+1
を 満 足す る よ うに 定 め る.こ の とき
が 成 り立 つ.こ
こ で,複
に よ っ て 定 義 す る.た さ ら に,VをVの
は,複
素Zqベ
だ し,aiViはViのai回 共 役Zqベ
素 構 造 を 保 つZq作
あ る.こ
のZq多
で あ る.ま
ク トル 空 間V,Wを
ク トル 空 間 とす る.こ
用 を 許 し,Hm.nは,こ
様 体Hm.nの
ず,m=aqか
直 和 を 表 わ す も の とす る.
のZq作
用 に 関 して 不 変 で
不 動 点 集 合Hm.nZqは,
つn=bqの
と き に つ い て 考 え る.こ
と な り,
が 成 り立 つ.i≠jの
の とき
a0=…=aq-2=a,
aq-1=a+1,
b0=…=bq-2=b,
bq-1=b+1
と き,
dim(P(aiVi)×P(bjVj))=2((ai-1)+(bj-1))
の と き,
で あ り,ま
た
が 成 り立 つ の で,
が 成 り立 つ.つ き,
ぎ に,m>aqま
た はn>bqの
と な り,す べ て のi,jに
と き に つ い て 考 え よ う.こ
のと
対 し て,
が 成 り立 つ の で,
が 成 り立 つ.(終) 8.3.4 pを
素 数,rを
正 の 整 数 と し,q=prと
す る.G=Zqに
対 して,次
の 写 像 を 考 え る.
こ こ に,ε
はG作
集 合 の 次 元 元 の,上
用 を 無 視 す る こ と に よ っ て 定 義 さ れ る写 像 で あ る.不 で あ る よ うな,弱
複 素G多
の 写 像 に よ る 像 の 全 体 は,U*/p・U*の
に よ っ て 生 成 さ れ るU*/p・U*の
部分 環 を
F(Zq,k)⊂U*/p・U* で 表 わ そ う.他
方,U*の
部分 群
に よ っ て 生 成 さ れ るU*/p・U*の
部分 環 を
動点
様 体 に よ っ て 表 わ さ れ るUG*の 部 分 群 を 作 る が,こ
の部 分 群
U(r)⊂U*/p・U* で 表 わ そ う.こ
の と き,次
定 理8.28(T.
tom
の 定 理 が 成 り立 つ.
Dieck)
pを
素 数,rを
正 の 整 数 と し,q=prと
す る.
こ の と き, (a)
す べ て の
に 対 し て,U*/p・U*の
部分 環 と して
F(Zq,k)=U((k+1)q-1) が 成 り立 つ. (b)
Mを
U*/p・U*に
コ ン パ ク ト弱 複 素Zq多 お い てindecomposableで
様 体 とす る.ε[M]の
表 わ す 元 が,
あ る とす れ ば,
が 成 り立 つ. 証 明 (a)に
つ い て,定
理8.19,補
題8.27に
よ っ て,
U((k+1)q-1)⊂F(Zq,k) が 成 り立 つ.逆
向 き の 包 含 関 係 を 示 す た め に,次
こ こ に,G=Zqで
で あ る.ま
らに
た,
た 写 像 は,す よ って,こ
あ り,さ
で あ る.こ
べ て 環 準 同 型 写 像 で あ り,定 の 図 式 は 可 換 に な る.さ
ら に,定
に 対 し て,
の と き,上
理6.4,命 理7.11に
ε=D-1°i*° α°D が 成 り立 つ.
の 図 式 を 考 え よ う.
の図 式 に 現わ れ
題6.12,定 よ っ て,
理7.15に
に よ って生 成 され る,整 数環Z上
とす る.こ
の部 分 多 元 環 を
の と き,環Fkは(k+1)q-1個
環 と 同 型 で あ る こ とが 分 か る.さ
の 不 定 元 を も っ たZ上 て,定
理8.19,補
題8.27に
の多 項 式
よ っ て,
j=1,2,…,(k+1)q-1 に 対 し て,コ
ン パ ク ト 弱 複 素Zq多
様 体Mjを
選 ん で,次
の条 件 を み たす よ
うに で き る. (ⅰ) dim Mj=2j, (ⅱ) φ1D[Mj]∈Fk, (ⅲ) ε[Mj]は 一 方 ,補
多 項 式 環U*の
題8.26(b)に
生 成 元 で あ る.
よ っ て,次
の図 式 を 可 換 に す る環 準 同型 写像
β が定
ま る.
い ま,
の 部 分 環Dkを, Dk=Fk∩
φ1U*G
に よ っ て 定 義 す れ ば, α(Dk)⊂image が 成 り立 つ こ とを 注 意 し て お こ う.さ
λ
て,コ
ン パ ク ト弱 複 素Zq多
様 体Mが
存 在 し て, (1)
ε[M]∈F(Zq,k)-U((k+1)q-1)
が 成 り立 つ も の と 仮 定 し よ う.こ
の と き,
φ1D[M]∈Dk が 成 り立 つ.さ
て,Fkが(k+1)q-1個
と 同 型 で あ る か ら,そ
の 部 分 環Dkは,Z上
の 不 定 元 を も ったZ上
の 多項 式 環
の 超 越 次 数 が 高 々(k+1)q-1
で あ る.し
か る に,Dkに
は 既 に 代 数 的 に 独 立 な(k+1)q-1個
の元
φ1D[Mj],(j=1,2,…,(k+1)q-1) が 存 在 す る の で,(k+1)q個
の元
φ1D[M];φ1D[Mj],(j=1,2,…(k+1)q-1) は,代
数 的 に 独 立 で は な い.従
は,U*/p・U*に
お い て,代
て,
っ て,(k+1)q個
の元
数 的 に 独 立 で は な い.す
な わ ち,U*/p・U*に
お い
ε[M];ε[Mj],(j=1,2,…,(k+1)q-1) の 表 わ す(k+1)q個
の 元 は,代
対 す る仮 定(1)に
数 的 に 独 立 で は な い.一
よ っ て,U*/p・U*に
方,Zq多
様 体Mに
お い て,
ε[M];ε[Mj],(j=1,2,…,(k+1)q-1) の 表 お す(k+1)q個
の 元 は,代
数 的 に 独 立 に な っ て い る.こ
れは矛盾であ る
か ら, F(Zq,k)⊂U((k+1)q-1) が 成 り立 つ.以
上 で(a)の
証 明 が 終 った.次
に,Mを
コ ン パ ク ト弱 複 素Zq
多様体で
が 成 り立 つ も の とす る.ε[M]の posableで
あ れ ば,(a)の
が 成 り立 つ.従
が 成 り立 つ.(終)
って
表 わ す 元 がU*/p・U*に
結 果 に よ っ て,
お い て,indecom
付
A-1.1
録 ベ ク トル束 の 特性 類
フ ァ イ バ ー 束 に 対 す るLeray-Hirschの
Poincare-Lefschetzの 中 岡 稔:位
定 理 お よび 多様 体 に 対す る
双 対 定 理 に つ い て 述 べ て お こ う.例 相 幾 何 学(ホ
モ ロ ジ ー 論),共
えば
立 講座
に 詳 し い 証 明 が 載 っ て い る. 位 相 空 間E,B,Fお
よび 連 続 写 像p:E→Bに
つ と き,(E,p,B,F)を
対 し て 次 の 条 件 が 成 り立
フ ァ イ バ ー 束 と い う.Bの
開 被 覆{Uα,α
∈ Λ}お
よび 同相 写 像 φα:Uα ×F→p-1(Uα) の 族(α
∈ Λ)が 存 在 し て, pφ α(b,y)=b,(b∈Uα,y∈F)
が 成 り立 つ.こ い い,{Uα,φ
の と き,E,p,B,Fを
全 空 間,射
影,底
空 間,フ
ァ イバ ー と
α,α ∈ Λ}を 局 所 座 標 系 と い う.
さ らに(E,E0),(F,F0)を 続 写 像 と す る と き,次
位 相 空 間 対,Bを
位 相 空 間,p:E→Bを
連
の 条 件 が 成 り立 て ば, ((E,E0),p,B,(F,F0))
を フ ァ イ バ ー 束 対 と い う.Bの
の 族(α
開 被 覆{Uα,α
∈ Λ}お
よび 同 相写 像
∈ Λ)が 存 在 し て, pφ α(b,y)=b,(b∈Uα,y∈F)
が 成 り 立 つ.各
点b∈Bに
対 し て,Eb=p-1(b),E0b=p-1(b)∩E0と jb:(Eb,E0b)→(E,E0)
を 包 含 写 像 と す る.
お き,
定 理A-1(Leray-Hirsch) し,ホ
((E,E0),p,B,(F,F0))を
モ ロ ジ ー群H*(F,F0)は
と 仮 定 す る.さ
ら に 次 数0の
フ ァイバ ー束対 と
次 数 つ き加 群 と して有 限 生 成 かつ 自由で あ る 準 同型 写 像
θ:H*(F,F0)→H*(E,E0) で,各
点b∈Bに
対 し て, j*b° θ:H*(F,F0)→H*(Eb,E0b)
は 同 型 写 像 で あ る よ う な もの が 存 在 す る と 仮 定 す る.こ
の と き,次
数 つ き加 群
の 同型
が
に よ っ て 誘 導 され る.◇ 定 理A-2
Xを
コ ン パ ク トで,向
きづ け られ たn次
元 多 様 体 と し,
σ(X)∈Hn(X,∂X) を 基 本 ホ モ ロ ジ ー 類 と す る.こ
の と き,同
型
(ⅰ) (ⅱ) が 成 り立 つ.◇ こ の 定 理 をLefschetzの careの
双 対 定 理 と い い,と
くに ∂X=φ
の 場 合 をPoin
双 対 定 理 と い う.
定 理A-3
射 影 空 間 の コ ホ モ ロ ジ ー 環 に つ い て,次
の(ⅰ),(ⅱ)が
立 つ.
(ⅰ) こ こに α の 次 数 は1. (ⅱ) こ こ に β の 次 数 は2.
証 明 (ⅰ)の 証 明 も同 様 で あ るか ら,(ⅱ)の
み を証 明 し よ う.Pk(C)の
成 り
基 本 ホモ ロジ ー類 をωkで 表 わ す.包 含 写 像
に関 して,同 型
が 成 り立 って い る.コ
ホ モロ ジ ー 類
β∈H2(Pn(C);Z)を〈
よ っ て 定 義 す る と き,k=1,2,…,nに
対 して
βk=β∪ はH2k(Pn(C);Z)の
…∪ β (k個)
生 成 元 で あ る こ とが 次 の よ うに し て 示 さ れ る か ら,(ⅱ)
の 前 半 が 成 り立 つ.k=1に
対 し て は β の 定 義 に よ り明 らか で あ る.い
に 対 し て 成 り立 つ と 仮 定 し よ う
で あ るが,仮
っ て,〈βk,ik*ωk〉=±1が
の 生 成 元 で あ る.よ
っ て,帰
まk-1
この と き
定 に よ り,i*kβk-1∩ωkはH2(Pk(C);Z)の
が 成 り立 つ.従
β,i1*ω1〉=1に
生 成 元 で あ るか ら
成 り立 ち,βkはH2k(Pn(C);Z)
納 法 に よ り求 め る 結 果 が 示 され た.包
し て,
含 写像 に関
で あ る か ら,後
半 は前 半
よ り直 ち に 得 られ る.(終) 注 意 Pn(C)の A-1.2
自 然 な 向 き の 定 義 に よ っ て,〈βn,ωn〉=1が
フ ァ イ バ ー 束(E,p,B,F)に
に 対 し てp-1(b)にC上 座 標 系{Uα,φα,α∈Λ}に
お い てF=Cnで
後,Rま
る局 所
関 して
用 い る こ と に よ っ て,同 た はCをKで
あ り,各 点b∈B
の ベ ク トル 空 間 の 構 造 が 与 え られ て い て,あ
が 成 り立 つ と き,ξ=(E,p,B)をn次 にRを
成 り立 つ.
元 複 素 ベ ク トル 束 と い う.Cの 様 にn次
代 り
元 実 ベ ク トル 束 が 定 義 で き る.以
表 わ す こ と に す る.
ξ=(E,p,B),ξ′=(E′,p′,B′)をn次
元 ベ ク トル 束 とす る.f:E→E′,
f:B→B′
成 り立つ も の と す る.各 点b∈B
を 連 続 写 像 と し,p′°f=f°pが
に 対 し て,fがp-1(b)か で あ る と き,fを あ り,fが
らp′-1(f(b))へ
ξ か ら ξ′へ の ベ ク トル 束 写 像と い う.と
恒 等 写 像 で あ る と き,fを
型 写 像 が 存 在 す る と き,ξ
束 同 型 写 像という.ξ
くにB=B′
元 ベク トル 束 と し,g:B′ 元 ベ ク トル 束g*ξ=(E′,p′,B′)を
→Bを
で
か ら ξ′へ の 束 同
は ξ′に 同 型 で あ る と い い,
ξ=(E,p,B)をn次 この と き,n次
の ベ ク トル 空 間 と しての同 型 写 像
で 表 わ す. 連 続 写 像 と す る.
次 の よ う に 定 義 し,gに
よ
る 誘 導 ベ ク トル 束 と い う.
で,p′-1(b′)に
お け る ベ ク トル 空 間 の 構 造 は
に よ っ て 与 え られ る.さ fはg*ξ m次
ら に,f:E′
→Eをf(b′,e)=eで
か ら ξ へ の ベ ク トル 束 写 像 で あ り,p°f=g°p′ 元 ベ ク トル 束 ξ=(E,p,B)と,n次
に 対 し,p×p′:E×E′
→B×B′
定 義 す る と き, が 成り 立 つ.
元 ベ ク トル 束 ξ′=(E′,p′,B′)
を 考 え,各
点(b,b′)∈B×B′
に 対 し て,
(p×p′)-1(b,b′)=p-1(b)×p′-1(b′) の ベ ク トル 空 間 の 構 造 はp-1(b)とp′-1(b′)の
は 自 然 にm+n次
元 ベ ク トル 束 に な る.ξ× ξ′を ξ と ξ′の 直 積 と い う.
ξ=(E,p,B),ξ′=(E′,p′,B)は 束,n次
同 一 の 底 空 間B上
元 ベ ク トル 束 と す る.こ
の と き,B上
を 次 の よ うに 定 義 し,ξ
で,各
点b∈Bに
直 和 で あ る と す る と き,
のm次
のm+n次
元 ベ ク トル 元 ベ ク トル 束
と ξ′のWhitney和
対 し て, p″-1(b)=p-1(b)×p′-1(b)
の ベ ク トル 空間 の 構 造 は,p-1(b)とp′-1(b)の を 対 角 線 写 像 と す る と き,同
型
直 和 とす る.d:B→B×B
と い う.
が 成 り立 つ. m次
元 ベ ク トル 束
に 対 し て,mn次 し,ξ
ξ=(E,p,B)と,n次
元 ベ ク トル 束 ξ′=(E′,p′,B′)
元 ベ ク トル 束
を 次 の よ うに 定 義
と ξ′の 外 部 テ ン ソ ル 積 と い う.各
点(b,b′)∈B×B′
に 対 し て,ベ
ク トル 空 間 の テ ン ソ ル 積 を 考 え て
と す る.次
にE″
の 位 相 を 定 義 し よ う.{Uα,φα,α∈Λ},{Vβ,ψ
を ξ,ξ′の 局 所 座 標 系 と す る.
β,β ∈Λ′}
と み な し て,写
像
を
に よ っ て 定 義 す れ ば,φα.β は 全 単 射 で あ る こ とが 分 か る.す β∈Λ′ に 対 し て,p″-1(Uα
×Vβ)がE″
あ る とす る こ と に よ っ て,E″ ξ,ξ′は同 一の 底 空 間B上 と す る.d:B→B×Bを
B)を
α ∈Λ,
の 開 集 合 で あ り,φα.βが 同 相 写 像 で
の 位 相 が 定 ま る. のm次
元 ベ ク トル 束,n次
元 ベ ク トル 束 で あ る
対 角 線 写 像 と す る と き,誘 導 ベ ク トル 束
を ξ と ξ′の テ ン ソ ル 積 と い い, n次
べての
元 ベ ク トル 束 ξ=(E,p,B)に 次 の よ うに 定 義 し,ξ
で 表 わ す. 対 し て,n次
元 ベ ク トル 束 ξ*=(E*,p*,
の 双 対 ベ ク トル 束 と い う.各
点b∈Bに
対 し て,
ベ ク トル 空 間 と して p*-1(b)=HomK(p-1(b),K) と す る.E*の
位 相 に つ い て は,外
部 テ ン ソル 積 の 場 合 と 同 様 に 自 然 に 定 義 す
る. ξ=(E,p,B)をn次 p-1(b)はn次
元 複 素 ベ ク トル 束 とす る.各 元 複 素 ベ ク トル 空 間 で あ るか ら,R⊂Cに
実 ベ ク トル 空 間 と考 え ら れ る.従 っ て,ξ を2n次
点b∈Bに
対 し て,
よ っ て,2n次
元
元 実 ベ ク トル 束 と み な す こ と
が で き る.こ
れ を ξ の 実 化 とい い,ξRで
n次 元 実 ベ ク トル 束 ξ=(E,p,B)に
表 わ す. 対 し て,Whitney和
を 考 え る. E′={(e1,e2)∈E×E│p(e1)=p(e2)} で あ る か ら,J:E′
→E′
をJ(e1,e2)=(-e2,e1)に
の 複 素 構 造 で あ る.す
な わ ち,
が,こ
れ を ξ の 複 素 化 と い い,ξCで
よ っ て 定 義 す れ ば,Jは はn次
元 複 素 ベ ク トル 束 に な る
表 わ す.
実 ベ ク トル 束 ξの 底 空 間 が パ ラ コ ン パ ク トハ ウ ス ドル フ 空 間 で あ れ ば,同
型
(A-4)
が 成 り立 ち,複 で あ れ ば,同
素 ベ ク トル 束 ξ の 底 空 間が パ ラ コ ン パ ク トハ ウ ス ドル フ 空 間
型
(A-5)
が 成 り立 つ. A-2.1
複 素 ベ ク トル 束 に 対 す るChern類
ル フ 底 空 間B上
のn次
元
の 公 理 系 を み た す も の で あ る.
自 然 性.ξ=(E,p,B),ξ′=(E′,p′,B′)をn次
ル 束 と し,f:E→E′ fか
ラ コ ン パ ク トハ ウ ス ド
元 複 素 ベ ク トル 束 ξ に 対 し て,H*(B;Z)の
を 定 め る対 応 で あ っ て,次 (公 理1)
と は,パ
元複素ベ ク ト
を ξ か ら ξ′へ の ベ ク トル 束 写像 とす る.こ
ら定 ま る底 空 間 の 連 続 写 像f:B→B′
の と き,
に対 して
ci(ξ)=f*ci(ξ′) が 成 り立 つ. (公 理2) と す る と き,
が 成 り立 つ.
Whitney積
公 式.ξ,ξ′
を 同 一 の 底 空 間B上
の 複 素 ベ ク トル 束
(公 理3)
正 規 性.P1(C)上
の標 準 的 な 直 線束
ξ1(3.4.3節,例1)に
対
して 〈c1(ξ1),ω1〉=1 が 成 り立 つ.こ
こ にω1はP1(C)の
基 本 ホ モ ロ ジ ー 類 を 表 わ す.
注 意 Pn(C)上
の 標 準 的 な 直 線 束 を
P1(C)→Pn(C)に
関 し て,
とす る.包
が 成 り立 つ の で,公
理1と
含 写 像jn: 公 理3に
よっ
て 〈c1(ξn),jn*ω1〉=1 が 成 り立 ち, る か ら,公
が 一 意 に 定 ま る.ξ∞ は 普 遍 複 素 直 線 束 で あ
理1と
公 理3に
Chern類c1(ξ)が
よ っ て,す
べ て の 複 素 直 線 束 ξに 対 し て,1次
の
一意 に 定 ま る こ とが 分 か る.
ξ=(E,p,B)をn次
元 複 素 ベ ク トル 束 と す る.ξ
バ ー 束 を π:CP(ξ)→Bと
に付 属 した 射影 フ ァ イ
し,ξ=(E(ξ),q,CP(ξ))を
束 と す る(3.4.3節,例2).こ
の と き,定
標 準 的 な複 素直 線
理A-1に
よ っ て,
π*:H*(B;Z)→H*(CP(ξ);Z) は 単 射 で あ り,H*(CP(ξ);Z)は,1,c1(ξ),…,c1(ξ)n-1を H*(B;Z)加
群 で あ る こ と が 分 か る.従
っ て,等
基 とす る 自由 式
(A-6)
を み た す 元xi(ξ)∈H2i(B;Z)が さ らにCP(ξ)上
一意に 定 ま る.た
のn-1次
元 複 素ベ ク トル 束
だ しx0(ξ)=1と
η が 存 在 し て,同
す る.
型
(A-7)
が 成 り立 つ.と 補 題A-8
く に,n=1の
と き
ξ=(E,p,B)をn次
で あ る こ と を 注 意 し て お く. 元 複 素 ベ ク トル 束 と し,Bは
ク トハ ウ ス ドル フ空 間 で あ る とす る.こ トハ ウ ス ドル フ空 間B1と
連 続 写 像g:B1→Bが
(ⅰ) g*:H*(B;Z)→H*(B1;Z)は (ⅱ) 誘 導 束g*ξ
はn個
パ ラ コンパ
の と き 次 の 条 件 を み た す パ ラ コ ンパ ク 存 在 す る. 単 射 で あ る.
の 複 素 直 線 束 のWhitney和
に 同 型 で あ る.
証 明 定 理A-1と 補 題A-9
同 型(A-7)に
よ る.証
ξ,η を 同 一 の 底 空 間B上
複 素 ベ ク トル 束 とす る.等
式(A-6)に
明 は 読 者 に 委 ね る.(終)
のm次
元 複 素 ベ ク トル 束,n次
元
よ っ て 定 ま る コホ モ ロ ジ ー 類 に つ い て,
等式
が 成 り立 つ. 証明
の開 集 合U(ξ),U(η)を
に よって 定 義す れ ば (1)
が 成 り立 つ.次 の 可換 図式 を 考 え よ う.
こ こにi1,i2は
包 含 写 像,π,π1,π2は
射 影 で あ り,k1,k2は
る ホ モ ト ピー 同 値 写 像 で あ る.
標 準 的 な直 線 束 の 定 義に よ って,同 型 (2)
が 成 り立 つ.
に よ っ て定 義 す る.こ
の 元y1,y2を
のとき
次 式 で定 義 され
(3)
が 成 り立 ち,さ
ら に(2)に
が 成 り立 つ.k1,k2が
よ っ て,
ホ モ ト ピ ー 同 値 写 像 で あ るか ら i*1(y1)=0, i*2(y2)=0
が 成 り立 つ.コ
ホ モ ロ ジー完 全 列
を 考 え る こ とに よ っ て, j*1(x1)=y1, j*2(x2)=y2 を み た す 元x1,x2が
が 成 り立 つ.従
存 在 す る.こ
の と き(1)に
っ て,(3)と(A-6)に
よ っ て,等
よ っ て,
式
が 成 り立 つ.(終) 定 理A-10
Chern類
証 明 等 式(A-6)に
は 一 意 に 存 在 す る. よ っ て 定 ま るコ ホ モ ロ ジ ー 類 x(ξ)=1+x1(ξ)+x2(ξ)+…
は 公 理1,公 x(ξ)は
理3を
満 足 し,補
ξ のChern類
で あ る.一
の 一 意 性 に よ っ て,Chern類 A-2.2 お こ う. 定 理A-11
テ ン ソル 積,双
題A-9に 方,補
よ っ て 公 理2も 題A-8と
満 足 す る.従
っ て,
直 線束 に 対 す るChern類
の 一 意 性 が 証 明 で き る.(終) 対 ベ ク トル 束 に 対 す るChern類
につ い て考 察 して
(ⅰ) ξ,η を 同一 の底 空 間 上 の複 素 直 線 束 とす れ ば,
が 成 り立 つ. (ⅱ) 複 素 ベ ク トル 束 ζ に 対 し て,ζ*を
双 対 ベ ク トル 束 と す る と き
ci(ζ*)=(-1)ici(ζ)
が 成 り立 つ. 証 明 (ⅰ)は8.1.2節
の 等 式(8.6),(8.7)の
で き る の で 省 略 す る.と
証 明 と全 く同 様 に し て 証 明
くに 複 素 直 線 束 ξ の 双 対 直 線 束 ξ*に 対 し て, c1(ξ*)=-c1(ξ)
が 成 り立 つ.次
に(ⅱ)を
証 明 し よ う.ζ=(E,p,B)をn次
束 とす れ ば,補
題A-8に
よ っ て,連
複 素 直 線 束 ζ(1),…,ζ(n)が
続 写 像g:B1→Bと,B1上
存 在 し て,
g*:H*(B;Z)→H*(B1;Z) は 単 射 で あ り,同 型
が 成 り立 つ.こ
の と き,同
型
が 成 り立 つ の で,
が 成 り立 つ.g*は
単 射 で あ るか ら,等 式 ci(ζ*)=(-1)ici(ζ)
が 成 り立 つ.(終)
元 複 素ベ ク トル のn個
の
補 題A-12
ζ=(E,p,B)を
次 元 実 ベ ク トル 束 と し,ζCを
パ ラ コン パ ク トハ ウ ス ドル フ空 間B上
のn
複 素 化 とす れ ば 2c2i+1(ζC)=0
が 成 り立 つ. 証 明 (A-4)に
よ っ て,
が 成 り立 つ の で,定
理A-11に
よって
が 成 り立 つ.(終) ζ=(E,p,B)を ル 束 と し,ζCを
パ ラ コン パ ク トハ ウ ス ドル フ空 間B上 複 素 化 とす る.コ
のn次
元実ベ ク ト
ホ モ ロジ ー類
を,実
ベ ク トル 束 ζ のi次Pontrjagin類
を,ζ
の 全Pontrjagin類
と い い,
と い う.
定 理A-13 (ⅰ) ζ,ζ′ を 同 一 の 底 空間 を も つm次
元 実 ベ ク トル 束,n次
元実ベ ク ト
ル 束 と す れ ば,
が 成 り立 つ. (ⅱ) ξ,ξ′ を 同 一 の 底 空 間 を も つm次 ク トル 束 とす れ ば,
が 成 り立 つ. 証 明 (ⅰ)に
つ い て.
元 複 素 ベ ク トル 束,n次
元複素ベ
が 成 り立 つ の で,補
が 成 り立 つ.(ⅱ)に
題A-12に
よ って
つ い て.複
が 成 り立 つ の で,定
素 ベ ク トル 束 ξ に 対 し て,(A-5)に
理A-11(ⅱ)を
よ っ て,
用いて c2i+1((ξR)C)=0
が 示 さ れ る.従
っ て,(ⅰ)の
計 算 と 同様に し て
が 成 り立 つ.(終) A-2.3
概 複 素 多 様 体MのChern類ci(M)∈H2i(M;Z)と
接 ベ ク トル 束τMのChern類
は,複
素
の こ と で あ り,可 微 分 多 様 体 のPontrjagin類
pi(M)∈H4i(M;Z)とは,接
ベ ク トル 束
τMのPontrjagin類
の こ とで あ
る. 定 理A-14
複 素 射 影 空 間Pn(C)に
つ い て,
(ⅰ)
c(Pn(C))=(1+β)n+1,
(ⅱ)
p(Pn(C))=(1+β2)n+1
が 成 り立 つ.こ 証 明 (ⅰ)を の 全 空 間 は,位
か ら,同
こ に β=c1(ξn)で
証 明 す れ ば 十 分 で あ る.Pn(C)の
値 関 係(u,υ)∼(λu,λυ),λ 方,標
∈C,│λ│=1に
準 的 直 線 束 ξnのn+1個
よ って 定 義 され る商 空 間 のWhitney和
の全空間
相空間
か ら,同
値 関 係(u,υ)∼(λu,λυ),λ
間 と 同 一 視 で き るE,E′ 同型
複 素 接 ベ ク トル 束τPn(C)
相空間
と 同 一 視 で き る.一 は,位
あ る.
∈C,│λ│=1に
を 比 較 す る こ とに よ っ て,複
よ っ て 定 義 さ れる 商 空 素 ベ ク トル束 と して の
n+1個 が 成 り立 つ.こ
こ にC1はPn(C)上
の 自 明 直 線 束 を 表 わ す.故
にWhitney
積 公 式 に よ って c(Pn(C))=(1+c1(ξn))n+1
が 成 り立 つ.(終) A-3.1 て,実
複 素 射 影 空 間Pn(C)上
射 影 空 間Pn(R)上
の標 準 的 複 素直 線 束
ξnの 定 義 と 同 様 に し
の 標 準 的 実 直 線 束 ξRnが 次 の よ う に 定 義 さ れ る .ξRn
の 全 空 間E(ξRn)は,Sn×Rか
ら,同
値関係
(u,υ)∼(-u,-υ),u∈Sn,υ
∈R
に よ っ て 定 義 さ れ る 商 空 間 で あ り,(u,υ)の
同 値 類 を[u,υ]で
射 影p:E(ξRn→Pn(R)は,p([u,υ])=[u]で
与 え ら れ,ベ
表 わ す と き, ク トル 束 の 構 造
は t1[u,υ1]+t2[u,υ2]=[u,t1υ1+t2υ2],t1,t2∈R に よ っ て 定 義 さ れ る も の で あ る. 実 ベ ク トル 束 に 対 す るStiefel-Whitney類 ル フ底 空 間B上
のn次
を 定 め る 対 応 で あ っ て,次 (公 理1′) 束 と し,f:E→E′
と は,パ
ラ コ ンパ ク トハ ウス ド
元 実 ベ ク トル 束 ζ に 対 し て,H*(B;Z2)の
元
の 公 理 系 を み た す も の で あ る.
自然 性.ζ=(E,p,B),ζ′=(E′,p′,B′)をn次
元 実 ベ ク トル
を ζ か ら ζ′へ の ベ ク トル 束 写 像 とす る.こ
か ら定 ま る 底 空 間 の 連 続 写 像f:B→B′
の と き,f
に対 して
wi(ζ)=f*wi(ζ′) が 成 り立 つ. (公 理2′) Whitney積 す る と き,
公 式.ζ,ζ′ を 同 一 の 底 空 間B上
の 実 ベ ク トル 束 と
が 成 り立 つ. (公 理3′) 正規 性.P1(R)上
の 標準 的 な直 線束 ξR1に対 して,
が 成 り立 つ. 定 理A-15
Stiefel-Whitney類
証 明 Chern類
は 一 意 に 存 在 す る.
の 存 在 と一 意 性 の 証 明 と 全 く 同 様 に で き る.(終)
可 微 分 多 様 体MのStiefel-Whitney類wi(M)∈Hi(M;Z2)と ク トル 束 τMのStiefel-Whitney類 定 理A-16
は,接
ベ
の こ と で あ る.
実 射 影 空 間Pn(R)に
対 し て,
が成 り立 つ. 証 明 定 理A-14の 補題A-17
証 明 と全 く同様 に で きる.(終)
Pn(C)上
が 成 り立 つ
の標 準 的 な複 素 直線 束 ξnと 実 化 ξnRに 対 して,
こ こに,ρ2*:H*(-;Z)→H*(-;Z2)は,係
全 射 ρ2:Z→Z2に
数環 の
よ っ て 誘 導 さ れ る 準 同 型 写 像 を 表 わ す.
証 明 Pn(C),P2n+1(R)は,と 影 π:P2n+1(R)→Pn(C)に
も にS2n+1の 対 し て,同
等 化 空 間 で あ るが,自
然な射
型
が成 り立 つ.故 に
す な わ ち,
が 成 り立 つ.
は 生 成 元 で あ る か ら,ρ2*c1(ξn)=w2(ξnR)が 定 理A-18 ξ と,そ
で あ り,ρ2*c1(ξn) 成 り立 つ.(終)
パ ラ コ ン パ ク トハ ウ ス ドル フ 空 間 上 のn次
元 複 素 ベ ク トル 束
の 実 化 ξRに 対 し て
が 成 り立 つ. 証 明 補 題A-8,補
題A-17,お
よ びWhitney積
公 式 か ら容 易 に 導 か れ る.
証 明 は 読 者 に 委 ね る.(終)
A-3.2
可 微 分 多 様 体 のStiefel-Whitney類
説 明 し よ う.こ
の た め,Steenrodの
に 関 す るWuの
公式 につ い て
平方作用素
Sqi:Hq(X;Z2)→Hq+i(X;Z2) の 性 質 を 述 べ て お こ う.詳 N.
Steenrod-D.
し い 解 説 に つ い て は,
Epstein:
Cohomology 50,
Operations,
Ann.
Math.
Studies
Princeton(1962)
を 参 照 せ よ.平
方 作 用 素 は 次 の 性 質 を も つ.
(ⅰ)
Sqiは
準 同 型 写 像 で あ る.
(ⅱ)
Sqiは
連 続 写 像 に 関 し て 自 然 で あ る.
(ⅲ)
Sq0=恒
(ⅳ)
α ∈Hq(X;Z2)に対
(ⅴ)
α ∈Hq(X;Z2)で,i>qの
(ⅵ)
α ∈H*(X;Z2),β
等 写 像. し て,Sqq(α)=α2. と き,Sqi(α)=0. ∈H*(Y;Z2)に
対 し て,H*(X×Y;Z2)に
お
い て,
Mを
コ ン パ ク トn次
元 可 微 分 多 様 体 で,∂M=φ
で あ る とす る.Poincare
の 双 対 定 理 に よ っ て,
を み た す 元 υj∈Hj(M;Z2)が一意に 定 理A-19(Wu)
Mを
存 在 す る.υjをMのWu類
コ ン パ ク トn次
る と す る.MのStiefel-Whitney類
が 成 り 立 つ.こ
元 可 微 分 多 様 体 で,∂M=φ
に つ い て,
こ に,υjはMのWu類
で あ る.◇
証 明 に つ い て は, J. Milnor: を 参 照 せ よ.
Lectures
on
Characteristic
Classes(1957)
と い う. で あ
以上,特 性 類に つ い て の簡 単 な解 説 を試 み た が,さ 記 のMilnorの
らに詳 し く知 るに は,上
講 義 録 また は,
中岡 稔:位 相 幾 何学(ホ を読 む ことを おす す め す る.
モ ロジー 論),共
立 講座
参
考
文
献
本 書 の 執 筆 に あ た っ て 参 考 に し た 書 物 お よ び 関 連 論 文 の 主 な も の を 挙 げ て お こ う. [1]
M.F.Atiyah:Bordism and
cobordism,Proc.Cambridge
Phil.Soc.57(1961),
200-208. [2] [3]
M.F.Atiyah:K-Theory,Benjamin(1967). M.F.Atiyah-F.Hirzebruch:Spin-manifolds and logy
and
Related
Topics,Memoires
group dedies
a Georges
actions,"Essays on Topo
de Rham"Springer-Verlag(1970),
18-28. [4]
J.M.Boardman:On
[5]
A.Borel-F.Hirzebruch:Characteristic
manifolds
with
involution,Bull.AMS,73(1967),136-138. classes and
homogeneous spaces Ⅰ,Ⅱ,Amer.J.
Math.80(1958),458-538;81(1959),315-382. [6]
R.Bott:Lectures
[7]
N.Bourbaki:Algebre Commutative,Chap.1,2,Hermann(1961).
on
K(X),Benjamin(1969).
[8]
G.E.Bredon:Introduction
[9]
T.Brocker-T.tom
to Compact Transformation
Groups,Academic
Dieck:Kobordismentheorie,Lecture
Notes
Press(1972).
in Math.178,Sprin
ger-Verlag(1970). [10]
S.S.Chern-F.Hirzebruch-J.P.Serre:On
the index
of a fibred
manifold,Proc.
AMS,8(1957),587-596. [11]
C.Chevalley:Theory
[12]
P.E.Conner:The
of Lie Groups,Princeton bordism
class of
University
a bundle
Press(1946).
space,Michigan
Math.J.14(1967),
289-303. [13]
P.E.Conner:Seminar
on Periodic Maps,Lecture
Notes
in
Math.46,Springer-
Verlag(1967). [14]
P.E.Conner-E.E.Floyd:Periodic
maps which preserve
a
complex
structure,Bull.
AMS,70(1964),574-579. [15]
P.E.Conner-E.E.Floyd:Differentiable
[16]
P.E.Conner-E.E.Floyd:Torsion
[17]
P.E.Conner-E.E.Floyd:Maps
[18]
P.E.Conner-E.E.Floyd:The Relation of Cobordism to K-Theories,Lecture in
[19]
Periodic in of odd
Maps,Springer-Verlag(1964).
SU-bordism,Mem.AMS,60(1966). period,Ann.Math.84(1966),132-156.
Math.28,Springer-Verlag(1966).
A.Hattori-H.Taniguchi:Smooth (1972),701-731.
S1-action
and
bordism,J.Math.Soc.Japan,24
Notes
[20]
F.Hirzebruch:Topological
[21]
D.Husemoller:Fibre
[22]
K.Kawakubo-F. Raymond:The
Methods
in Algebraic
Geometry,
Springer-Verlag(1966).
Bundles, McGraw-Hill(1966). index
tric interpretations of the σ(∞,(S1,
of manifolds with
M))invariant
of Atiyah
toral actions and
Singer,
and
Invent.
geome Math.
15(1972),53-66. [23]
K.Kawakubo-F.Uchida:On
the index of a semi-free S1-action,
J.Math.Soc.Japan,
23(1971),351-355. [24]
松 島 与 三:多
[25]
J.Milnor:Lectures
様 体 入 門,裳
[26]
J.Milnor:On the cobordism ring Ω*and
on
華 房(1965).
Characteristic
Classes,Princeton a complex
University(1957). analog,Part
1,Amer.J.Math.
82{1960),505-521. [27]
J.Milnor:Asurvey
[28]
J.Milnor:Morse
of cobordism
[29]
D.Montgomery-L.Zippin:Topological
[30]
G.D.Mostow:Equivariant
theory,L'Enseignement
Theory,Ann,Math.Studies
Math.8(1962),16-23.
51,Princeton(1963). Transformation
embeddings
in euclidean
Groups,Wiley(1955).
space,Ann.Math.65(1957),
432-446. [31]
中 岡 稔:位
[32]
E.Ossa:CobOrdismentheorie von fixpunktfreien und semifreien S1-Mannigfaltigkeiten,
相 幾 何 学(ホ
モ ロ ジ ー 論),共
立 講 座(1970).
学 位 論 文(1969). [33]
E.Ossa:Fixpunktfreie
[34]
H.Ozeki-F.Uchida:Principal
S1-Aktionen,Math.Ann.186(1970),45-52. circle actions
on a product of spheres Osaka J.Math.
9(1972),379-390. [35]
R.S.Palais:The classification of G-spaces,Mem.AMS,36(1960).
[36]
L.Pontrjagin:Topological
[37]
E.H.Spanier:Algebraic
[38]
N.E.Steenrod:The
[39]
N.E.Steenrod-D.Epstein:Cohomology
Groups,Princeton
University
Press(1946).
Topology,McGraw-Hill(1966), Topology
ofFibre
Bundles,Princeton
University
Press(1951).
Operations,Ann.Math.Studies
ceton(1962). [40]
R.E.Stong:Notes on Cobordism Theory,Princeton
Math.Notes(1968).
[41]
R.E.Stong:Bordism and involutions,Ann.Math.90(1969),47-74.
[42]
R.Thom:Quelques proprietes globales des varietes differentiables,Comment.Math. Helv.28(1954),17-86.
[43]
T.tom
Dieck:Bordism
of G-manifolds
and
integrality
theorems,Topology,9(1970);
345-358. [44]
T.tom
Dieck:Lokalisierung aquivarianter Kohomologie-Theorien,Math.Zeit.121
50,Prin
(1971),253-262. [45]
T.tom
Dieck:Periodische Abbildungen
unitarer
Mannigfaltigkeiten,Math.Zeit.
126(1972),275-295. [46]
F.Uchida:Cobordism
groups
of semi-free
S1-and
S3-actions,Osaka
J.Math.7(1970),
345-351. [47]
F.Uchida:Periodic
maps
and
circle actions,J.Math.Soc.Japan,24(1972),255-
267. [48]
C.T.C.Wall:Determination
of the cobordism
コ ボ ル デ ィ ズ ム 論 に 関 す る 詳 し い 文 献 表 が[40]に
ring,Ann.Math.72(1960),292-311.
あ る.変
換 群 に 関 し て は[8]に
詳
Edition,Lecture
in
し い 文 献 表 が あ る.
参 考 文 献 の 追 加
[49]
P.E.Conner:Differentiable
Periodic
Maps,Second
Notes
Math.738,Springer-Verlag(1979). [50]
J.W.Milnor-J.D.Stasheff:Characterisric 76,Princeton
[51]
川 久 保 勝 夫:変
文 献[49]は[15]の ま た[51]は
Classes,Annals
of
Math.Studies
Univ.Press(1974). 換 群 論,岩
波 書 店(1987).
改 訂 版 で あ る.[50]は
講 義 録[25]を
変 換 群 論 に 関 す る 本 格 的 入 門 書 で あ る.
単 行 本 に し た も の で あ る.
索
ア
行
イ ソ トロ ピー表 現 Wu類
27
61
132
許容族
47
効果的
カ
行
開 管状 近 傍
28
像
指数
106
用
―G多
様体
―Gベ
ク トル束
―
を 保 つGホ
―
を もつG空
24 29
像
109
モ トピー 間
109
108
15
基 本 ホモ ロ ジー類 既約Gベ
空間
―
写像
―
多様体
―
同型
―
同境
―
同境 群
―
同変
―同
空間
34
ク トル の空 間 の完 全 系 100
吸収 され る
136
1
行
74
―作用
21
11
―
12
9
― コ フ ァ イ バ ー写像
21
ス ライ ス定 理 108 を 保 つG写
116,117
G
―G作
基点 ―
98
114
サ
―
―
様体
コ ン パーク ト群
可微分
軌道
局所化
ク ロス積
58,120
Gauss写
64
懸 垂 同 型 写像
え り 32 Euler類
球面束
Grassmann多
203
(H,〓)型
引
9 12 21 48 ,61,151 48 ,62 49 ,62,151 12
変Gauss写
―
不変
―
ベ ク トル 空 間
―
ベ ク トル 束
実化 自明
194 12
111
像
106
4 ,11,26 4 24
―
成 分 を 含む
弱 複素 構 造
114
dual 同型
148
同境
弱 複素G多 様体 148 ― のG同 境群 151 ― 自由
のGボ
ル デ ィズ ム群
〓 ― (〓,〓)― 準 ―
47 12
12
Stiefel-Whitney ―
数
41
―
類
201
同型 写 像
ス ラ イス ― 切断
148
11 対定理
―Gysin完
全列
―
空間
―
準 同 型写像
17
59 ,125 37 ,121,125
スペ ク トラ ム
―
類
106
120
ハ
行
17
143 7
束 同型 写像
12
フ ァイ バ ー
69
20,189
―
束 20 ,189
―
束対
―
に 沿 った複 素 接 ベ ク トル 束
189
86
192
タ
対 角線 作用
ハ ウス ドル フ計 量 標 準 的 な複 素 直 線束
61
束 化変 換
行
13
Chern
複素 化
194
復素 構 造
66
G不
変な ―
G不
変な弱 ―
適正な ―
147 148
152
―
数
176
複素 射 影 フ ァ イバ ー束
―
類
194
不動点
直積
157
99,101
―
78
29
局所 ―
測地 線
等方部分群
17
定理
全有向
同値(弱 複 素溝 造 の) 151
―Atiyah双
47
Smith準
35,192 35
Thom
12
推移 的
177
―
80,192
適 正 な複 素構 造 テ ン ソル積 外部 ―
152
193 193
普遍 ― ―
71,86
11 集合
11
主G束
55
複 素Gベ
ク トル束
101
不 変積 分
―Pontrjagin数
1
平 方作 用 素
マ
可 微 分―
191
接―
6
双 対―
複 素―
向 きづ け られ た ―G多 様体
193
―G同境
191
―
写像
―
のG同
ヤ
192
境群
―
積公式
―
和
62
―
類
35
行
誘 導 され た ― 弱 複 素 構造 ―
194 ,201
192 対定理
向き
150
34
ユ ニ タ リ同 変 ―
190
コボ ル デ ィズ ム論
―Thomス
Pontrjagin 数
52
特 異 多様 体
192
Whitney
―
群
47
27
―
Poincare双
行
24
実―
誘 導―
42 ,58
203
ベ ク トル 束
法―
118
ペ ク トラム
41 199
ラ
行
ボ ル デ ィズ ム ―群
35 ,151
―Stiefel-Whitney数
リーマ ン計量
42,58
Leray-Hirschの
6,26 定理
190
106
著 内
田
者 伏
一
1938年仙台市に生まれ る.1963年東北 大 学大学院修士 課程 を修 了後,東 北大学理 学部助手 ・教育学 部講師,大 阪大学理学 部講師 ・助教授を経 て,現 在 は山形大学 理学部教授. 専攻一位相幾何学.
変 換 群 と コボ ル デ ィズ ム 論 1974年7月15日 1990年1月31日
第1刷
発行
第2刷
発行
発行所
株式 会社
紀伊 國屋 書店
東 京 都 新 宿 区 新 宿3の17の7 電 話 03(354)0131(代表) 振 替口 座 東 京9-125575
出版 部
C Fuichi Printed
Uchida 1974 in Japan
定 価 は外 装 に表 示 して あ り ます
東 京 都 世 田 谷 区 桜 丘5の38の1 電話 03(439)0125(代 表) 郵 便 番号156
印
刷 加 藤文 明 社
製
本 三
水
舎
紀 伊 國 屋 数 学 叢 書 に つ い て
数 学 を学 ぶ に は い ろ い ろ の段 階が あ るが,い ず れ の場 合 で も書 物 な ど に よ って 自学 自習 す る こ とが最 も重 要 で あ り,単 に講 義 を聞 くとい うよ うな 受 動 的 な勉 強 だ け で は,は なは だ 不 十 分 で あ る. み ず か ら学 ぶ た め に 現在 い ろ い ろ な 数 学書 が 出版 され てい る.し
か
し,数 学 の進 歩 は極 め て基 礎 的 な 考 え方 に 対 して さえ 常 に影 響 を与 え て お り,従 っ て どの よ うな 段 階 の 勉 強 で あ って も,常 に新 しい 考 え 方 を理 解 す る こ とが 必 要 で あ る.こ の た め に は,数 学 の 過 去 と将 来 とを結 ぶ 視 点 か ら書 か れ た 書 物 が数 多 く出版 され る こ と が 望 ま しい.即 ち,新 しい 視 点 と古 典 的 な 視 点 と を見 く らべ,基 本 的 な こ と を も将 来 の 発 展 を考 慮 した 視 点 か ら説 明 す る とい う立場 で書 かれ た書 物 が 要 望 され てい る. 本 叢 書 は この よ うな要 望 に応 え て企 画 され た もの で あ っ て,各 巻 が 大 学 理 工学 系 の 専 門 課程 の学 生 ま た は大 学 院 学 生 が そ れ ぞ れ の 分 野 での 話 題,対 象 に つ い て入 門 の段 階 か ら あ る程 度 の 深 さ まで 勉 学 す るた め の伴 侶 とな る こ とを 目指 して い る.こ のた めに 我 々は 各 巻 の 話 題 の 選 択 に つ い て,十 分配 慮 し,現 代 数 学 の発 展 に と って 重 要 で あ り,ま た既 刊 書 で 必 ず し も重 点 が 置 か れ てい な い もの を選 び,各 分 野 の 第 一線 で 活躍 して お られ る数 学 者 に執 筆 をお 願 い し てい る. 学 生 諸 君 お よび 数 学同 好 の 方 々が,こ の 叢 書 に よっ て数 学 の種 々 の分 野 に お け る基 本 的 な 考 え 方 を理 解 し,ま た 基 礎的 な知 識 を会 得 す る こ と を期 待 す る と と もに,更 に 現 代数 学 の最 先端 へ 向か お うとす る場 合 の 基 礎 と もな る こ と を望 み た い.